JP3022188B2 - 空気調和機のドレン水処理装置 - Google Patents

空気調和機のドレン水処理装置

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JP3022188B2
JP3022188B2 JP6187357A JP18735794A JP3022188B2 JP 3022188 B2 JP3022188 B2 JP 3022188B2 JP 6187357 A JP6187357 A JP 6187357A JP 18735794 A JP18735794 A JP 18735794A JP 3022188 B2 JP3022188 B2 JP 3022188B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドレンパンに溜められ
たドレン水をドレンポンプにて排出させる空気調和機の
ドレン水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発
器で構成された冷凍サイクルを備え、この蒸発器で生成
されたドレン水をドレンパンに溜めてドレンポンプで排
出させる空気調和機のドレン水処理装置は知られてい
る。
【0003】この種のものでは、ドレン水は冷房運転時
に発生するので、冷房運転のスイッチに連動してドレン
ポンプが動作するのが一般的である。
【0004】また、万が一にもドレンパンからドレン水
がオーバーフローしないように、水位検出センサが設け
られ、このセンサが動作すると、直ちにドレンポンプ及
び圧縮機の運転が強制的に停止されるようにもなってい
る(例えば、実公平4−42647号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成では、センサが動作すると直ちにドレンポンプ及び
圧縮機の運転が停止されるので、頻繁に停止させないた
めにも、水位検出センサは余り低い位置に設けることが
できないという問題がある。
【0006】かといって高い位置に設けると、ドレンホ
ースの引き出し高さ(以下、ドレンアップ高さという)
を高くとることができないという問題がある。
【0007】すなわちこの種のものでは圧縮機が停止さ
れると、それに連動してドレンポンプが停止されるの
で、ドレンアップ相当分のドレンホース内のドレン水が
すべてドレンパン内に逆流する。従って、ドレン水が逆
流してもドレンパンからドレン水がオーバーフローしな
いようにするためには、従来の構造では、ドレンアップ
高さを高くとることができないという問題がある。
【0008】ドレンアップ高さに制限を受けると、ドレ
ンホースの配管工事に障害がでて、室内機を設置し難く
なるという問題がある。
【0009】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
技術が有する問題点を解消し、ドレンアップ高さに制限
を受けることのない、空気調和機のドレン水処理装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明は、圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器で
構成された冷凍サイクルを備え、この蒸発器で生成され
たドレン水をドレンパンに溜めてドレンポンプで排出さ
せる空気調和機のドレン水処理装置において、ドレンパ
ン内のドレン水の水位が所定の水位に達したことを検出
する水位検出センサを設け、この水位検出センサが所定
の水位を検出したときに時間の積算を開始し、所定時間
が経過した後に水位検出センサが再び所定の水位を検出
したときにはドレンポンプ及び圧縮機の運転を停止させ
る制御手段を設けたものである。
【0011】第2の発明は、水位検出センサが所定の水
位を検出したときにドレンポンプの運転を開始させると
ともに、時間の積算を開始し、所定時間が経過した後に
水位検出センサが再び所定の水位を検出したときにはド
レンポンプ及び圧縮機の運転を停止させる制御手段を設
けたものである。
【0012】
【作用】第1の発明によれば、水位検出センサが動作し
ても、直ちにドレンポンプ及び圧縮機の運転が停止され
るわけではなく、この水位検出センサが所定の水位を検
出したときにはひとまず時間の積算が開始され、所定時
間が経過した後に水位検出センサが再び所定の水位を検
出したときに、はじめてドレンポンプ及び圧縮機の運転
が停止されるので、水位検出センサは比較的低い位置に
設けることができる。従って、ドレンアップ高さに制限
を受けることがなくなり、ドレンホースの配管工事が容
易になり、室内機を設置し易くなる。
【0013】第2の発明によれば、第1の発明とおなじ
作用を奏するほかに、ドレンポンプの運転開始はドレン
水の所定の水位が検出されてからであるのでドレンポン
プの負荷が軽負荷になったときにまで継続してドレンポ
ンプが運転されることはないという作用をも奏する。こ
れによれば、軽負荷で運転されることがないので、ドレ
ンポンプ内でドレン水が掻き混ぜられた状態となること
はなく、ドレンポンプから発生する騒音を抑制すること
ができる。ドレンポンプが運転されるときは、ドレン水
が十分にあるときであり、これによれば最も効率よくド
レンポンプを運転させることができる。
【0014】
【実施例】図1において、1は天井裏に配置されるビル
トイン型の空気調和装置の室内ユニットである。
【0015】この室内ユニット1には、送風機2と、こ
の送風機2の風下側に位置する室内熱交換器(蒸発器:
以下「蒸発器」という。)3と、ドレンパン4と、ドレ
ンポンプ5と、水位検出センサ6等が内蔵されている。
【0016】蒸発器3は一点鎖線で示すように室外ユニ
ット7の圧縮機8、凝縮器9、減圧器10と冷媒管を介
してつながれている。11は吐出口で、室内につながれ
るダクト(図示せず)を取り付けるための筒状のフラン
ジ部材12が備えられている。13は吸込口、14は天
井面15に沿って配置されるパネルで、吸込口13とつ
ながる吸込グリル16が設けられている。
【0017】そして、送風機2の運転によって室内空気
は実線矢印のように流れ、蒸発器3にて冷却され吐出口
11から吐出される。この際、蒸発器3で生成されたド
レン水はドレンパン4に溜められる。
【0018】ドレンポンプ5は、モーター17と、本体
18とから構成されている。本体18の下端には吸込口
19が、その側面には排水パイプ20が設けられてい
る。この排水パイプ20は点線で示すように一旦上方に
延びた後にほぼ水平に引き出され、筐体100の壁を貫
通してドレン水排出口101につながれる。また、この
ドレン水排出口101にはドレンホース103がつなが
れ、ドレン水はこのドレンホース103を通じて建屋外
に排出される。
【0019】この際のドレンホース103の引き出し高
さHは、一般的にドレンアップ高さHと呼称される。
【0020】この種のものでは圧縮機8が停止される
と、それに連動してドレンポンプ5が停止されるので、
ドレンアップ高さ相当分のドレンホース103内のドレ
ン水がすべてドレンパン4内に逆流する。従って、通常
では、ドレン水が逆流してもドレンパン4からドレン水
がオーバーフローしないように、ドレンアップ高さHに
は制限が加えられる。
【0021】水位検出センサ6は水位の変化に応じて上
昇するフロート21と、このフロート21を支える支持
筒22とから構成される。23は制御器で、水位検出セ
ンサ6からの信号が入力され、ドレンポンプ5(モータ
17)や圧縮機8の運転を図3で示すフローチャートに
従って制御する。
【0022】ここでドレンポンプ5の内部構造は図2に
示すようになっており、本体18は上蓋24と、この上
蓋24の下部に螺子25止めされるケーシング26と、
このケーシング26内に収納された揚水用の回転羽根2
7とから構成されている。28はモータ17の回転軸で
回転羽根27が取り付けられている。このような構成を
有するドレンポンプ5の回転羽根27を回転させると、
この回転羽根27の回転によって生じる遠心力で、回転
羽根27に付着したドレン水はケーシング26の内壁に
沿って上昇し、排水パイプ20を介して排出される。
【0023】水位検出センサ6の支持筒22の内部に
は、ドレン水によってフロート21が所定の高さ(A
点)にまで押し上げられた時に作動する接点が収納され
ており、この接点の作動信号が前述したとおり制御器2
3へ送られてドレンポンプ5や圧縮機8の運転を制御す
る。
【0024】その制御を図3に基づいて説明する。
【0025】まず、圧縮機8を運転させて冷房を開始す
る(ステップS1 )。この際、ドレンポンプ5の運転は
停止されている。この冷房によって蒸発器3で生成され
たドレン水はドレンパン4に溜められる。
【0026】つぎに、水位検出センサ6で水位を検出す
る。
【0027】その水位がA点(図2参照)すなわち予め
設定された所定の水位を越えていたら、水位検出センサ
6が動作し(ステップS2 )、ドレンポンプ5の運転が
開始されるとともに、警報タイマーによる時間の積算が
開始される(ステップS3 )。所定時間が経過して、警
報タイマーが完了したら(ステップS4 )、水位検出セ
ンサ6で再び水位を検出し(ステップS5 )、そのとき
に水位がA点(図2参照)を越えていたら、ドレン水が
順調に排出されていないので、ドレンポンプ5及び圧縮
機8の運転を強制的に停止させる(ステップS6 )。
【0028】また、そのときにその水位がA点(図2参
照)を越えていなければ、ドレン水は順調に排出された
ので、圧縮機8は運転させたまゝ、ドレンポンプ5だけ
を停止させる(ステップS7 )。
【0029】なお、警報タイマーの積算する時間は、ド
レン水が順調に排出されれば、B点(図2参照)すなわ
ちドレンポンプ5の吸水口19の高さまでドレン水の水
位が下がると見越せる時間である。
【0030】要するに、この実施例によれば、水位検出
センサ6が動作しても(ステップS 2 )、直ちにドレン
ポンプ5及び圧縮機8の運転を停止させるのではなく、
所定時間が経過したのちであって、水位検出センサ6が
再び動作したときに(ステップS4 ,S5 )、ドレンポ
ンプ5及び圧縮機8の運転を停止させる構成になってい
るので、水位検出センサ6は早い時期に動作させること
ができるので、水位検出センサ6は低い位置に設けるこ
とができる。
【0031】これを低い位置に設けることができると、
すでに詳述したように、ドレンアップ高さHを高くする
ことができるので、ドレンホース103の配管工事に自
由度がでて、室内機の設置が簡単になる。
【0032】また、ドレンポンプ5の運転開始は所定の
水位(A点)が検出されてからであり、しかもドレンポ
ンプ5の運転時間はドレン水が順調に排出されれば、B
点(図2参照)すなわちドレンポンプ5の吸水口19の
高さまでドレン水の水位が下がると見越せる時間だけで
あるので、ドレンポンプ5の負荷が軽負荷になったとき
に、ドレンポンプ5が継続して運転されることはない。
【0033】これによれば、軽負荷で運転されることが
ないので、ドレンポンプ内でドレン水が掻き混ぜられた
状態となることはなく、ドレンポンプから発生する騒音
を抑制することができる。また、ドレンポンプ5が運転
されるときは、ドレン水の水位が、A点からB点(図2
参照)の範囲にあるときであり、これによれば最も効率
よくドレンポンプ5を運転させることができる。
【0034】以上、一実施例に基づいて本発明を説明し
たが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0035】例えば、別の実施例として、ドレンポンプ
5は運転しっ放しで、ドレンポンプ5の運転の停止条件
だけを図3のステップS1 〜S7 に示すように制御する
ことも可能である。これによっても、水位検出センサ6
は低い位置に設けることができるので、ドレンアップ高
さHを高くすることができ、ドレンホース103の配管
工事に自由度がでて、室内機の設置が簡単になる。
【0036】
【発明の効果】第1、第2の発明によれば、ドレンアッ
プ高さに制限を受けることがなく、それを高くすること
ができるので、ドレンホースの配管工事に自由度がで
て、その結果、室内機の設置工事が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドレン処理装置を備えた空気調和
装置の室内ユニットを示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図2に示した制御器の制御内容を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
3 蒸発器 4 ドレンパン 5 ドレンポンプ 6 水位検出センサ 8 圧縮機 9 凝縮器 10 減圧器 19 吸水口 23 制御器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器で構成
    された冷凍サイクルを備え、この蒸発器で生成されたド
    レン水をドレンパンに溜めてドレンポンプで排出させる
    空気調和機のドレン水処理装置において、ドレンパン内
    のドレン水の水位が所定の水位に達したことを検出する
    水位検出センサを設け、この水位検出センサが所定の水
    位を検出したときに時間の積算を開始し、所定時間が経
    過した後に水位検出センサが再び所定の水位を検出した
    ときにはドレンポンプ及び圧縮機の運転を停止させる制
    御手段を設けたことを特徴とする空気調和機のドレン水
    処理装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器で構成
    された冷凍サイクルを備え、この蒸発器で生成されたド
    レン水をドレンパンに溜めてドレンポンプで排出させる
    空気調和機のドレン水処理装置において、ドレンパン内
    のドレン水の水位が所定の水位に達したことを検出する
    水位検出センサを設け、この水位検出センサが所定の水
    位を検出したときにドレンポンプの運転を開始させると
    ともに、時間の積算を開始し、所定時間が経過した後に
    水位検出センサが再び所定の水位を検出したときにはド
    レンポンプ及び圧縮機の運転を停止させる制御手段を設
    けたことを特徴とする空気調和機のドレン水処理装置。
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