JP3020873B2 - 有機アミン系薬剤使用機器用材料 - Google Patents

有機アミン系薬剤使用機器用材料

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JP3020873B2
JP3020873B2 JP8182277A JP18227796A JP3020873B2 JP 3020873 B2 JP3020873 B2 JP 3020873B2 JP 8182277 A JP8182277 A JP 8182277A JP 18227796 A JP18227796 A JP 18227796A JP 3020873 B2 JP3020873 B2 JP 3020873B2
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organic amine
stainless steel
oxide film
container
equipment
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健 諏訪
満 新小田
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神鋼パンテツク株式会社
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C8/80After-treatment

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
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  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属イオンの溶出
を嫌う、半導体製造プロセス、液晶構造を有する部材の
製造プロセス、高純度薬品製造プロセス等において使用
されている有機アミン系薬剤に対する十分な耐食性(金
属イオンの溶出量が極めて少ない特性)を有する材料を
提供することにある。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、金属イオンの溶出を抑えるために、装置、プラン
トを構成する貯槽、配管、弁類などの機器構成材料であ
るステンレス鋼の表面を研磨して平滑化する方法が知ら
れている。例えば、バフ研磨を施したステンレス鋼は、
表面にスクラッチのある粒状の組織となるため、Fe、
Cr、Niの酸化物の不動態被膜は不均一に形成され、
有機アミン系薬剤に接触すると、金属イオンの溶出量は
ppmのレベルとなり、このレベルの溶出量では、金属
イオンの溶出を極端に嫌う上記各プロセスに適用するこ
とはできない。また、電解研磨を施したステンレス鋼で
は粒状の組織は電気化学的溶解で除去され、加工変質層
を持たない平滑な健全組織が得られるが、その表面に形
成される自然酸化による不動態化被膜は厚さが数Å〜1
0数Å程度と薄く、有機アミン系薬剤に長時間接触する
と金属イオンの溶出は避けられず、品質劣化により製品
の歩留りが低下する。
【0003】また、ステンレス鋼以外の耐食性を有する
機器構成材料としてフッ素系樹脂や石英ガラスも使用さ
れている。しかし、フッ素系樹脂の場合でも、有機アミ
ン系薬剤に長時間接触すると、樹脂成分のフッ化物や有
機系炭化物が溶出したり、不純物の微粒子が生じやすく
なり、上記と同様に品質劣化により製品の歩留りが低下
し、石英ガラスの場合は、複雑な形状に加工することは
困難であり、外力を受ける部品等には破損の恐れがある
ため適用できない。
【0004】本発明は従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、有機
アミン系薬剤に長時間接触しても、十分な耐食性を有す
る機器構成材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る材料は、有機アミン系薬剤に接する部分
に、以下の処理を施したステンレス鋼、すなわち、ステ
ンレス鋼表面を電解研磨により清浄化処理したのち、酸
化性雰囲気中で加熱処理して清浄化処理面上に着色酸化
被膜を形成し、その後にこの着色酸化被膜を溶解除去し
たステンレス鋼を用いることとしている。
【0006】ステンレス鋼の着色酸化被膜中にはFe成
分が多く、着色酸化被膜と下層母材との界面にはCr、
Ni成分が相対的に多いので、表層のFe成分の多い着
色酸化被膜を除去することによりCr成分の多い界面が
露出し、Cr2 3 、CrO水和物等の不動態被膜によ
り金属イオンの溶出が抑制される。
【0007】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明の要旨は、有機
アミン系薬剤に接する部分に、以下の処理を施したステ
ンレス鋼を用いることを特徴とする有機アミン系薬剤使
用機器用材料にあり、その処理としては、ステンレス鋼
表面を電解研磨により清浄化処理したのち、酸化性雰囲
気中で加熱処理して清浄化処理面上に着色酸化被膜を形
成し、その後にこの着色酸化被膜を溶解除去することと
している。
【0008】ステンレス鋼の処理は、以下の第1〜第3
工程からなる。第1工程は、ステンレス鋼表面に電解研
磨による清浄化処理を施す工程である。第2工程は、清
浄化処理を施したステンレス鋼を酸化性雰囲気中で35
0〜700℃の温度で所要時間の加熱処理を行い、清浄
化処理面上に着色酸化被膜を形成する工程である。第3
工程は、この着色酸化被膜を酸あるいは電解処理などに
より脱色除去する工程である。上記第2工程における酸
化性雰囲気とは、例えば、『大気雰囲気』や『(酸素+
窒素)雰囲気』をいう。
【0009】上記にように構成される本発明に係る材料
によれば、清浄化処理したステンレス鋼を酸化性雰囲気
中で加熱処理することにより、ステンレス鋼表面には、
Fe、Cr、Ni等の着色酸化被膜(Fe2 3 、Fe
O、Fe3 4 、Cr2 3、NiO等)が形成される
が、FeとCrとNiではそれぞれの酸化速度が異なる
ので、着色酸化被膜中ではFe成分が多くなり、相対的
に着色酸化被膜と下層母材との界面ではCr、Ni成分
が多くなる。従って、表層のFe成分の多い着色酸化被
膜を溶解除去することにより、Cr、Ni成分の多い界
面層が露出し、Cr酸化物の不動態被膜により金属イオ
ンの溶出が抑制される。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。IC製造工程または半導体製造工程において、有
機溶剤・剥離液などによるポリマー除去・ホトレジスト
剥離などの処理プロセスの一例を示せば、図1に示すよ
うな回転する円筒容器1にて、次のような工程を経て行
われている。
【0011】すなわち、『IPA(イソプロパノール)
による洗浄工程』→『剥離液による容器内の複数枚のS
iウエハ2のホトレジスト剥離工程』→『IPAによる
洗浄工程』→『純水による洗浄工程』→『容器内Siウ
エハ2の乾燥工程』である。上記工程における剥離液と
しての有機アミン系薬剤に対する耐食性に優れた材料を
提供するのが本発明の目的である。なお、図1に示すよ
うに、円筒容器1は複雑な形状であるため、石英ガラス
で円筒容器を作製することは困難である。
【0012】つぎに、図2に示すような実験装置を使っ
て、SUS316L製の試験片3(厚さ2mm、幅30m
m、長さ40mm)を容器4内の100ml有機アミン系
剥離液5に浸漬してヒータ6により容器4を浸漬した水
槽7の水温を80℃に保持し、1日経過後に容器4内溶
液中に溶出した金属イオンをICP−MS(誘導結合プ
ラズマ質量分析計)で測定した。そして、金属イオン分
析用以外の溶液を廃棄した後、新しい有機アミン系剥離
液を容器4内に100ml通入し、ヒータ6により水槽
7の水温を80℃に保持して2日後(開始から3日
後)、同上方法で容器4内溶液中に溶出した金属イオン
を測定した。そして、金属イオン分析用以外の溶液を廃
棄し、新しい有機アミン系剥離液を容器4内に100m
l通入し、ヒータ6により水槽7の水温を80℃に保持
して4日後(開始から7日後)、同上方法で容器4内溶
液中に溶出した金属イオンを測定した。以後、同上方法
で、測定開始から14日後、28日後の容器4内溶液中
に溶出した金属イオンを測定した。
【0013】なお、有機アミン系剥離液としては、モノ
エタノールアミンとジメチルスルホキシドを約3:7で
混合したものの原液と、この原液に5%の水を添加した
ものの2種類を使用した。また、試験片としては、電解
研磨後、大気雰囲気中で450℃で30分間加熱処理
し、次いで1規定塩酸で酸化被膜を除去したものを用い
た。なお、酸化被膜除去用の酸としては、塩酸以外に硫
酸も使用できる。さらに、比較のために、電解研磨のみ
を行った試験片についても同上金属イオン溶出試験を行
った。
【0014】以上の金属イオン溶出試験の結果を以下の
表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】表1に明らかなように、本発明に係る試験
片からは、殆ど金属イオンが溶出していないが、電解研
磨のみを行った比較例の試験片からは、特にFeイオン
が多く溶出している。
【0017】また、有機アミン系剥離液を封入した容器
をオイルバスに浸漬し、このオイルバスの温度を120
℃に保持した以外は同上方法にて金属イオンの溶出試験
を行った場合も、略同様の結果を得た。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、有機アミン系薬剤に対
して殆ど金属イオンが溶出しないステンレス鋼製材料を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機アミン系薬剤を使用する機器の一例を示す
破断斜視図である。
【図2】金属イオンの溶出試験方法を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1…円筒容器 2…Siウエハ 3…試験片 4…容器 5…有機アミン系剥離液 6…ヒータ 7…水槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−92724(JP,A) 特開 平7−268669(JP,A) 特開 平5−171479(JP,A) 特開 平6−196398(JP,A) 特開 平5−271699(JP,A) 特開 平6−53198(JP,A) 特開 平5−27241(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 8/10 C23C 8/14 C23C 8/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機アミン系薬剤に接する部分に、以下
    の処理を施したステンレス鋼を用いることを特徴とする
    有機アミン系薬剤使用機器用材料。ステンレス鋼表面を
    電解研磨により清浄化処理したのち、酸化性雰囲気中で
    加熱処理して清浄化処理面上に着色酸化被膜を形成し、
    その後にこの着色酸化被膜を溶解除去したステンレス
    鋼。
JP8182277A 1996-07-11 1996-07-11 有機アミン系薬剤使用機器用材料 Expired - Lifetime JP3020873B2 (ja)

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JP8182277A JP3020873B2 (ja) 1996-07-11 1996-07-11 有機アミン系薬剤使用機器用材料
US08/888,523 US6156440A (en) 1996-07-11 1997-07-07 Material for use in an apparatus contacting organic amines

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