JP3020428U - 粉末状化粧料含有パフ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 より小容量、より軽量で、手が汚れず、且つ
使い易い粉末状化粧料と化粧具とを一体化させたパフを
提供すること。 【構成】 連続気泡軟質スポンジ層に粉末状化粧料を含
有させたことを特徴とする粉末化粧料含有パフ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一般に「固形ファンデーション」、「固形おしろい」、「粉おしろ い」等と呼称されている粉末状化粧料を化粧用スポンジ製パフに含有させた化粧 料と化粧具とを一体化させた粉末状化粧料含有パフに関する。

【０００２】 通常、粉末状化粧料は「コンパクト」と称される容器に、鏡やパフとともに入 れられており、化粧時に適当量をパフや指先等に取り出し、化粧に使用されてい る。 家庭で化粧をする場合には特に問題はないが、外出や旅行時にはコンパクトを 携帯しなければならず、より小容量、より軽量であるとともに手を汚さずに上質 の化粧ができることが望まれている。 従来から、基紙に粉末状化粧料を含浸乃至はコートした紙おしろいがあり、 メイクアップする時や化粧の手直しをする時に使用されているが、思い通りの上 質の化粧が出来なかったり、化粧時に手が汚れる等の問題があり、上記の要望を 満足させるものではない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従って、本考案の目的は、より小容量、より軽量で、手が汚れず、且つ使い易 い粉末状化粧料と化粧具とを一体化させたパフを提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的は以下の考案によって達成される。即ち、本考案は、連続気泡軟質 スポンジ層に粉末状化粧料を含有させたことを特徴とする粉末状化粧料含有パフ である。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案におけるスポンジ層は、粉末状化粧料を含有させる為に連続気泡層であ ることが必要であり、化粧用の点から従来の化粧用パフと同様軟質スポンジであ ることも必要である。しかしながら、連続気泡層中には、本考案のパフの使用に 支障を来さない範囲で、独立気泡部分が存在していても構わない。 又、粉末状化粧料には若干量の流動パラフィン等の油性成分が含まれる場合が 多いので、スポンジ層は耐油性を有するゴムをベースとするスポンジが好ましい 。 軟質スポンジ層は、パフの柔らかさを保持し、且つ粉末状化粧料のパフ内での 保持性を高める為に、多めの空隙を有することが望ましく、ゴム成分と空隙部分 の比率は０．０３〜０．３対０．９７〜０．７程度が好ましい。

【０００６】 スポンジ層としては、ポリウレタンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム （ＮＢＲ）、クロロプレンゴム、天然ゴム等のゴム弾性体のフォームが好ましい 。要求される耐油性に応じて上記のゴム等を適宜組み合わせ、混合して使用する ことができる。

【０００７】 本考案で使用する粉末状化粧料は、前記の「固形ファンデーション」、「固形 おしろい」、「粉おしろい」と称される固形或いは粉末状の化粧料であり、タル ク、カオリン、マイカ、セリサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水 ケイ酸等の体質顔料；酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料；ベンガラ、黄酸化鉄 、黒酸化鉄、カーボンブラック、群青等の無機着色顔料；でんぷん、高分子粉末 （例えば、ナイロン、ポリエチレン等の粉末）；ステアリン酸マグネシウム等の 高級脂肪酸の金属石けん；流動パラフィン、シリコンオイル等の油性成分（但し 、「粉おしろい」では油性成分は除く例が多い。）；香料、その他を、粉末化粧 料の使用目的に応じて適宜組み合わせ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、ラ イカイ機、ホモミキサー等の混合機、或いは混合・粉砕機等で混合、混練、粉砕 し、更にはアトマイザーやディスパーズミル等によって微粉砕することによって 得られるが、固形化粧料では、微粉砕物はプレス等によって成形される。

【０００８】 粉末状化粧料をスポンジ層に含有させる方法は、特に限定されないが、例えば 、粉末状化粧料を分散剤等の存在下に水等の溶剤に分散させて微細懸濁液となし 、或いは界面活性剤を用いて乳化液となし、これらをスポンジに含浸させた後、 溶剤や水を乾燥させる方法、スポンジをフィルターと見立て、一方の面を減圧状 態に置き、他方面上から所定量の粉末状の化粧料を吸引させる方法等が挙げられ る。

【０００９】 本考案のパフのサイズは特に限定されないが、パフの使用回数を、例えば、１ 〜５回程度と想定すると、パフに含有させる粉末状化粧料の量は０．５〜５ｇ程 度であるので、一辺が３〜７ｃｍの角型又は曲形（円形、楕円形、卵形）で、厚 さは５〜１０ｍｍ程度である。これらは一例であり、これら以外のサイズであっ ても構わない。

【００１０】 本考案のパフは、化粧をする際の手の汚れを防止する為に、スポンジ層の表面 層に粉末状化粧料を含有させ、裏面層には含有させない；スポンジ層全体に粉末 状化粧量を含有させ、該化粧料を裏抜け（透過）させない材料で裏打ちする等の 手段を講じることが望ましい。図面を参照して本考案のパフの例を説明する。

【００１１】 図１は、粉末状化粧料を含有するスポンジ層（Ｂ）と粉末状化粧料を含有しな いスポンジ層（Ａ）からなるパフの例である。一枚のスポンジの一方の表面層に 粉末状化粧料を含有させたもの、或いは粉末状化粧料を含有するスポンジと該化 粧料を含有しないスポンジとを接着剤で貼り合わせたもの等である。接着剤に関 しては図２の接着剤と同様である。

【００１２】 図２は粉末状化粧料を含有するスポンジ層（Ｂ）を該化粧料を透過させない裏 打ち材で裏打ちしたパフである。図３に示すように、裏打ち材（Ｃ）でスポンジ 層表面の一部をも被覆させることもできる。 裏打材Ｃは、スポンジ層中の該化粧料の裏抜け防止とパフに適度な剛性を付与 する為のものであり、裏打材としては、不織布、織布、紙、合成皮革、軟質塩化 ビニル樹脂等のシート等が用いられるが、材料は特に制限されるものではない。 裏打材の厚さは、裏打材の種類によっても相違するが、パフに適度な剛性を与え 、且つパフの使用に支障を来さない範囲で所望のに厚さにすることが出来る。

【００１３】 裏打材はスポンジ層に接着されるが、接着法は特に限定されず、例えば、溶液 タイプ、エマルジョンタイプ或いはホットメルトタイプ等の接着剤等を用いて接 着される。不織布や織布等の通気性裏打材を使用する場合には、接着剤でフィル ム層を形成したり、薄いフィルムを裏打材とスポンジ層の間に挿入する等により 該化粧料の裏抜けを防止する必要がある。又、該化粧料中の油性成分に応じて、 スポンジと同様、接着剤も耐油性の接着剤を使用することが望ましい。

【００１４】 図４〜６はスポンジの表面層の一部に該化粧料を含有させたパフの例である。 図４はスポンジ層の一方の端部近傍に該化粧料を含有しない層（Ａ）が、図５は スポンジ層の両端近傍部に該化粧料を含有しない層（Ａ）が、又、図６はスポン ジ層の中央部に該化粧料を含有する層がそれぞれ設けられたパフである。これら は、１枚のスポンジのそれぞれの該当部分に該化粧料を含有させてもよいし、該 化粧料を含有しないスポンジの該当部分を切り取り、その部分に該化粧料を含有 させたスポンジを接着剤で接着してもよい。 図７は、スポンジ層全体に粉末法化粧料を含有させた例であり、使用時に手の 汚れを生じるが、使用回数を増加させることが出来る。

【００１５】 本考案のパフは、通常１枚づつ、或いは複数枚を包装材で密封し、化粧時に包 装材を破いて使用する。包装材としては、気密性、遮光性とともに容易引き裂き 性を有するものが好ましく、ＯＰＰフィルムに遮光性を付与したものが代表例と して挙げることができる。包装材には、任意の意匠を施すことも出来る。 又、パフの粉末状化粧料含有面をＯＰＰ等の薄いフィルムで被覆し、包装材を 破いた時の該化粧料の飛散を防止することも出来る。

【００１６】

【考案の効果】

本考案の粉末状化粧料含有パフの使用により、旅行等に携帯する場合の軽量化 、小容量化が可能である。又、パフの使用においても手の汚れも大幅に防止され 、メイクアップや化粧の手直し等に使用して上質の化粧を行うことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の１例を示す斜視図である。

【図２】 本考案の１例を示す斜視図である。

【図３】 本考案の１例を示す斜視図である。

【図４】 本考案の１例を示す斜視図である。

【図５】 本考案の１例を示す斜視図である。

【図６】 本考案の１例を示す斜視図である。

【図７】 本考案の１例を示す斜視図である。

【符号の説明】

Ａ：スポンジ層 Ｂ：粉末状化粧料含有スポンジ層 Ｃ：裏打材

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 連続気泡軟質スポンジ層に粉末状化粧料
   を含有させたことを特徴とする粉末状化粧料含有パフ。
2. 【請求項２】 スポンジ層の表面の一部に粉末状化粧料
   を含有させた請求項１に記載の粉末状化粧料含有パフ。
3. 【請求項３】 粉末状化粧料含有スポンジ層が裏打層を
   有する請求項１又は２に記載の粉末状化粧料含有パフ。
4. 【請求項４】 粉末状化粧料含有スポンジ層の表面の一
   部が裏打ち材で被覆された請求項１〜３のいずれかに記
   載の粉末状化粧料含有パフ。