JP3020071U

JP3020071U - 板状型枠

Info

Publication number: JP3020071U
Application number: JP1995006584U
Authority: JP
Inventors: 天生紀
Original assignee: 天生紀
Priority date: 1995-06-30
Filing date: 1995-06-30
Publication date: 1996-01-19
Anticipated expiration: 2001-06-30

Abstract

(57)【要約】【目的】建築用の板状型枠を提供する。【構成】樹脂および硬化剤を均一に混合して混合剤と
する。硬化剤の量は硬化速度によって増減する。次い
で、型抜きを容易にするためにワックスまたは滑石の粉
を塗り付けた成形用モールドにこの混合剤を注ぎ、混合
剤の表面をガラスファイバーで覆うことを繰返す。そし
て、前記混合剤および前記ガラスファイバーを硬化させ
た後に型抜きして板状型枠を得る。従来の木製の型枠に
比べて軽量であり、強度が高く、繰返し使用が可能であ
り、施工を快速に行うことができる。また、様々な形状
の型枠を容易に形成することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、建築用の板状型枠に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、建築業界では、壁を形成する際に多数の小さな板を配列し、次いでこの板に縦向材木を釘で打込むかあるいは針金で縛りつけることにより脱落を防止する。そして、各縦向材木の間には二本の横向材木が縛り付けられることにより一グループの水平フレームが形成される。

【０００３】内、外壁の表面にこの水平フレームを取付けたのち、各縦向材木の間に斜めの支持材木を取付け、最後に二本の横向材木の間のスペースにボルトを入れる。こうして、壁面を形成するセメントを流し込む前の板状型枠を設ける作業が終了する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、以上説明した従来の板状型枠を設ける方法によると、板状型枠が重い材質からなるため板状型枠が非常に重いという問題がある。また、木の材質は施工環境に大きく影響される。この施工環境としては、天気、湿度、大気中の水分、空気中に含まれる酸およびアルカリ金属などが挙げられる。また、木材は本来あまり強度が高くないため、特に雨天での施工時や現場に水が溜まっている場合に材木が水を吸収したのち日に晒されると内部組織の悪化が進行して強度が低下する。

【０００５】また、板状型枠を使用する際には一定の大きさの板状型枠を選択しなくてはならず、短すぎる枠や長すぎる枠は使用できない。さらに、木材は変形しやすいため、施工およびコストの点から水平フレームとして用いるには不適当である。とくに大規模な建物の建築工事にとってはコストの負担が大きくなる。本考案の目的は、改良された構造を有する建築用の板状型枠を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段・作用・考案の効果】

上記の課題を解決するために、本考案の請求項１記載の板状型枠は、建築用の板状型枠であって、樹脂と硬化剤とを均一に混合した混合剤を成形用モールドに注入する段階および前記混合剤の表面をガラスファイバーで覆う段階を繰返して前記混合剤および前記ガラスファイバーを硬化させた後に型抜きすることにより形成され、平らな表面を有することを特徴とする。

【０００７】請求項１記載の板状型枠によると、建築工事の現場において快速に施工を行うことができる。また、この板状型枠は従来の木材からなる板状型枠に比べて軽量化が可能であり、繰返して使用でき、かつ強度が高い。さらに、型枠を外した後に平らな表面を形成することができるという効果がある。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の板状型枠の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１は、本考案の一実施例による板状型枠を製造する方法を示すプロセス図である。この板状型枠は、建築業界において天井、壁面その他の表面に使用される板状型枠である。一般的な４ｍ×４ｍの大きさの板状型枠の材料を用意するために、樹脂および硬化剤を均一に混合し、必要に応じて染料を添加し所望の色に着色して混合剤とする。ここで、硬化剤の量は硬化速度によって増減する。次いで、型抜きを容易にするためにワックスまたは滑石の粉を塗り付けた成形用モールドにこの混合剤を注ぎ、混合剤の表面をガラスファイバーで覆うことを繰返す。そして、前記混合剤および前記ガラスファイバーを硬化させた後に型抜きして板状型枠を得る。

【０００９】上記の方法によると、様々な造形のニーズに合わせて異なる形状および寸法の板状型枠が形成できる。例えば、平板状、波状、弧状、円形、湾曲状、折曲状などの形状が可能である。また、この板状型枠は木材に比べて軽いため運搬が容易である。本考案の一実施例による板状型枠を使用することにより段階的あるいは連続的に快速な施工を行うことができ、セメントを注いで凝固させ型抜きするなどのプロセスにより非常に平らな壁および天井が製作できる。

【００１０】このように、本考案の板状型枠によると、木材からなる板状型枠を使用する従来の方法に比べると、材木を針金で縛り付けたり、板状型枠を外してから壁面の検査や修正を行う手間などが大幅に省略できる。また、多様な形状に応用することが可能であり、例えば表面に立体感をもつ凹凸を設けたり円柱状に成形したりすることができる。さらに、作業効率が高くなり、繰返し使用でき、強度が高く、快速な施工が可能であり、工期が短縮でき、型枠を外した後に平らな表面が形成されるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による板状型枠の製造方法を
示すプロセス図である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】建築用の板状型枠であって、樹脂と硬化
剤とを均一に混合した混合剤を成形用モールドに注入す
る段階および前記混合剤の表面をガラスファイバーで覆
う段階を繰返して前記混合剤および前記ガラスファイバ
ーを硬化させた後に型抜きすることにより形成され、平
らな表面を有することを特徴とする板状型枠。