JP3019285U - 基板接続用コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント回路基板に実装する際の作業性およ
びプリント回路基板を組み立てる際の作業性を向上させ
た基板接続用コネクタを提供することを目的としてい
る。 【構成】 第１の基板１に設置される第１の絶縁ハウジ
ング３と、第２の基板２に設置される第２の絶縁ハウジ
ング４と、第１の絶縁ハウジング３に基端側が回動自在
に枢着された連結ハウジング５とを備えている。連結ハ
ウジング５内に設置したコンタクト１２の基端側が第１
の絶縁ハウジング３内のコンタクト９と電気的に接続さ
れていると共に、コンタクト１２の先端側が第２の絶縁
ハウジング４内のコンタクト９に対して上方から断接可
能であり、かつ、連結ハウジング５が第１の絶縁ハウジ
ング３に対して、垂直状態から水平をやや越えた状態の
間で回動可能としてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリント回路基板とプリント回路基板の間の接続に使用する基板接 続用コネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、プリント回路基板とプリント回路基板の間を接続するコネクタは、一般 的に、それぞれのプリント基板上に実装される絶縁ハウジングと、一方の絶縁ハ ウジングに回動可能に枢着されたアーム状の連結ハウジングとを備えた構造とさ れていた。

【０００３】 例えば、実開平３−１７９６８３号公報に開示された配線基板の接続用コネク タは、ハウジング内に複数のコンタクトが櫛歯状に並設された一方の配線基板に 取り付けられる第１の基板側コネクタ部と、ハウジング内に複数のコンタクトが 櫛歯状に並設された他方の配線基板に取り付けられる第２の基板側コネクタ部と 、前記第１の基板側コネクタ部と第２の基板側コネクタ部とを電気接続する連結 側コネクタ部とで構成されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前記のような基板接続用コネクタは、プリント回路基板に実装する際の作業性 およびプリント回路基板を組み立てる際の作業性の両面で、作業性の良いことが 望ましいが、この点で十分であるとは言い難かった。特に、連結ハウジング（前 記実開平３−１７９６８３号公報のコネクタの連結側コネクタ部）が回動自在に 枢着された絶縁ハウジングのプリント回路基板への実装、および、この絶縁ハウ ジングが実装されたプリント回路基板の組立の作業性を改良する必要があった。

【０００５】 本考案は斯かる問題点に鑑みてなされたもので、プリント回路基板に実装する 際の作業性およびプリント回路基板を組み立てる際の作業性を向上させた基板接 続用コネクタを提供することを目的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成する本考案の基板接続用コネクタは、一方の絶縁ハウジング に回動自在に枢着された連結ハウジングが、垂直状態と水平をやや越えた状態の 間で回動可能としてある。

【０００７】 即ち、本考案の基板接続用コネクタは、第１の基板に設置される第１の絶縁ハ ウジングと、第２の基板に設置される第２の絶縁ハウジングと、前記第１の絶縁 ハウジングに基端側が回動自在に枢着された連結ハウジングとを備え、連結ハウ ジング内に長手方向に沿って略平行に設置した複数のコンタクトの基端側が第１ の絶縁ハウジング内の複数のコンタクトと電気的に接続されていると共に、コン タクトの先端側が連結ハウジングの先端側部で、第２の絶縁ハウジング内の複数 のコンタクトに対して上方から断接可能としてあり、かつ、前記連結ハウジング が第１の絶縁ハウジングに対して、垂直状態から水平をやや越えた状態の間で回 動可能としてあることを特徴とする基板接続用コネクタである。

【０００８】

【作用】

本考案の基板接続用コネクタによれば、連結ハウジングを第１の絶縁ハウジン グに対して垂直状態にすることによって、内部にコンタクトが装着された第１の 絶縁ハウジングの第１の基板への実装作業がし易くなる。連結ハウジングが基板 上の他の回路要素に当たったり、基板の外部にはみ出すことがないためである。 第１の絶縁ハウジングの基板への実装は、ディップ方式による半田付でもリフロ ー方式の表面半田付でも可能である。

【０００９】 また、第１の絶縁ハウジングの実装が完了して水平に保持される第１の基板は 、前記連結ハウジングを略水平の状態とすることで連結ハウジングの先端部を第 １の基板外側に臨ませることができる。この状態で第１の基板を第２の基板に近 接するように水平のまま降下させると、連結ハウジングの先端部と第２の基板上 に実装された第２の絶縁ハウジングとの接続を完了することができる。従って、 第１の基板の第２の基板に対する組立作業がし易くなる。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図を参照して説明する。図１および図２に示したのが 実施例の基板接続用コネクタで、第１のプリント回路基板１と第２のプリント回 路基板２の回路間を接続するのに使用されるものである。

【００１１】 第１の絶縁ハウジング３と、第２の絶縁ハウジング４と、連結ハウジング５で 構成されている。第１の絶縁ハウジング３および第２の絶縁ハウジング４は、同 一の形状、構造とされているもので、直方体状の基部６の上側に半円柱状の接続 部７が設けられ、接続部７の両端面中央には、円柱状の突起８が取り外し可能に 取り付けてある。内部にはそれぞれ同数のコンタクト９が並列させて装着してあ り、コンタクト９に連設されたテール１０が各絶縁ハウジング３、４の基部６の 底面から突出させてあると共に、雌コンタクト部９ａが接続部７に臨ませてあり 、接続部７の上面から内部に連通するように形成された溝１１を通して雄コンタ クトが挿入できるようになっている。

【００１２】 連結ハウジング５は、方形枠状に形成された絶縁性のハウジングで、内部には 金属帯板状のコンタクト１２が並列して、連結ハウジング５の長手方向に沿って 装着してある。コンタクト１２の並列数は、前記第１および第２の絶縁ハウジン グ３、４のコンタクト９と同数である。コンタクト１２の両端部は連結ハウジン グ５の端部に、下面および端面を開放して形成した凹入部１３に露出させて雄コ ンタクト部１２ａを構成しており、前記雌コンタクト部９ａに対して上方から接 続または上方に接断できるようにしてある。

【００１３】 前記連結ハウジング５の一端部は、両側壁に開口部１４が形成されて基端側と してある。前記第１および第２の絶縁ハウジング３、４に取り付けた突起８は、 この開口部１４を通して取り付け得るようにしたもので、図示の実施例において は、第１の絶縁ハウジング３の突起８が連結ハウジング５の基端側開口部１４を 通して取り付けられ、連結ハウジング５が、第１の絶縁ハウジング３に対して回 動自在に枢着されている。尚、連結ハウジング５を反対向きとして、第２の絶縁 ハウジング４に対して回動自在に枢着することも可能である。連結ハウジング５ の回動範囲は、第１の絶縁ハウジング３（または第２の絶縁ハウジング４）に対 して、略垂直の状態から図１に示した水平をやや越えた状態の間の範囲としてあ る。

【００１４】 図３乃至図６は、上記実施例の基板接続用コネクタの、基板への実装と基板の 組立を説明する図である。連結ハウジング５を枢着した第１の絶縁ハウジング３ を第１のプリント回路基板１に実装し、第２の絶縁ハウジング４は第２のプリン ト回路基板２へ実装している。第１の絶縁ハウジング３を第１のプリント回路基 板１に実装する際は、図３に示したように、連結ハウジング５を絶縁ハウジング ３に対して垂直状態とし、第１の絶縁ハウジング３の底面から突出しているテー ル１０を第１のプリント回路基板１のスルーホールへ挿入して、ディップ方式の 半田付を行うことにより実装を完了することができる。連結ハウジング５を垂直 の状態とすることによって、連結ハウジング５が第１のプリント回路基板１上の 他の電子部品等に当たったりすることがなく、またプリント回路基板外にはみ出 すことも無いので、実装作業に支障がなく、能率良く作業をすることができる。

【００１５】 上記のようにして実装が完了したら、連結ハウジング５は、図４および図１に 示したように、水平をやや越えた状態まで回動して先端側が第１のプリント回路 基板１の外部に突出する状態とし、この状態で第１のプリント回路基板１を水平 としたまま矢示１５の方向に降下させて、第２のプリント回路基板２に隣接する 位置へ配置する（図５、６）。第２のプリント回路基板２には、第２の絶縁ハウ ジング４が実装されているもので、第１のプリント回路基板１を降下させていく と、連結ハウジング５の先端側部の凹入部１３に臨ませた雄コンタクト部１２ａ が第２の絶縁ハウジング４の溝１１を通して内部の雌コンタクト部９ａに挿入さ れて、連結ハウジング５内のコンタクト１２と第２の絶縁ハウジング４内のコン タクト９が電気的に接続した状態となる。このように、第１のプリント回路基板 １の第２のプリント回路基板２に対する組立は、第１のプリント回路基板１を水 平の状態のまま降下させるだけで良く、簡単に作業することができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上に説明したように、本考案によれば、連結ハウジングを絶縁ハウジングに 、垂直状態から水平をやや越えた状態の間で回動可能に枢着したので、プリント 回路基板への実装が簡単にできると共に、プリント回路基板の組立も簡単にでき 、作業能率を向上できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例の図で、プリント回路基板を
組み立てる途中の状態を表した斜視図である。

【図２】 同じく実施例の図で、プリント回路基板の組
立を完了した状態の斜視図である。

【図３】 同じく実施例を説明する図で、第１のプリン
ト回路基板に第１の絶縁ハウジングを実装する際の図で
ある。

【図４】 同じく実施例を説明する図で、第１のプリン
ト回路基板を第２のプリント回路基板に対して組み立て
る際の図である。

【図５】 同じく実施例を説明する図で、第１のプリン
ト回路基板を第２のプリント回路基板に近接した状態の
図である。

【図６】 同じく実施例を説明する図で、第１のプリン
ト回路基板を第２のプリント回路基板に組み立てた状態
の図である。

【符号の説明】

１ 第１のプリント回路基板 ２ 第２のプリント回路基板 ３ 第１の絶縁ハウジング ４ 第２の絶縁ハウジング ５ 連結ハウジング ６ 基部 ７ 接続部 ８ 突起 ９ コンタクト ９ａ 雌コンタクト部 １０ テール １１ 溝 １２ コンタクト １２ａ 雄コンタクト部 １３ 凹入部 １４ 開口部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の基板に設置される第１の絶縁ハ
   ウジングと、第２の基板に設置される第２の絶縁ハウジ
   ングと、前記第１の絶縁ハウジングに基端側が回動自在
   に枢着された連結ハウジングとを備え、連結ハウジング
   内に長手方向に沿って略平行に設置した複数のコンタク
   トの基端側が第１の絶縁ハウジング内の複数のコンタク
   トと電気的に接続されていると共に、コンタクトの先端
   側が連結ハウジングの先端側部で、第２の絶縁ハウジン
   グ内の複数のコンタクトに対して上方から断接可能とし
   てあり、かつ、前記連結ハウジングが第１の絶縁ハウジ
   ングに対して、垂直状態から水平をやや越えた状態の間
   で回動可能としてあることを特徴とする基板接続用コネ
   クタ。
2. 【請求項２】 連結ハウジングは、先端側部に下面お
   よび端面を開放した凹入部が形成してあり、この凹入部
   に、第２のハウジング内のコンタクトと断接するコンタ
   クトの端部が並列してある請求項１記載の基板接続用コ
   ネクタ。
3. 【請求項３】 第１と第２の絶縁ハウジングは、同一
   の形状、構造としてあり、連結ハウジングの基端部が第
   １の絶縁ハウジング、または、第２の絶縁ハウジングに
   回動自在に枢着可能としてある請求項１または２記載の
   基板接続用コネクタ。