JP3019226B2 - 連続法により製造される高光沢度abs - Google Patents

連続法により製造される高光沢度abs

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JP3019226B2
JP3019226B2 JP3223003A JP22300391A JP3019226B2 JP 3019226 B2 JP3019226 B2 JP 3019226B2 JP 3223003 A JP3223003 A JP 3223003A JP 22300391 A JP22300391 A JP 22300391A JP 3019226 B2 JP3019226 B2 JP 3019226B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F279/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of monomers having two or more carbon-to-carbon double bonds as defined in group C08F36/00
    • C08F279/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of monomers having two or more carbon-to-carbon double bonds as defined in group C08F36/00 on to polymers of conjugated dienes

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光沢度、引っ張り強さ、
衝撃強さ、加工性及び耐熱性の諸特性のバランスのとれ
たアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−エステル
ポリマー(ABSE)を製造するための連続塊状方法に
係る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】連続塊
状ABS重合法は米国特許第3243481、3337
650、3511895、4417030及び4559
386号に教示されている。本発明は、本発明により製
造されるABSEが特性の良好なバランスを有してお
り、特に美的目的のある用途では成形品の高い光沢度が
重要であるが、このような光沢度を実現するという点で
上記従来方法を改良するものである。
【0003】すなわち、本発明はバランスのとれた性能
特性を有するABSE組成物を製造するための連続塊状
方法に係る。
【0004】本発明の主要な目的は、ABSE組成物を
製造するための改良された方法を提供することである。
【0005】別の目的は特性の望ましいバランスを有す
るABSE組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的は、(i)第
1の反応器において、予備形成したグラフト可能なゴム
の存在下、モノアルケニル芳香族モノマー、エチレン性
不飽和ニトリルモノマー及び重合性エステルのモノマー
混合物を連続的に塊状重合し、重合モノマーの一部を該
ゴムにグラフトし、グラフトしたゴム粒子の2モード分
布を形成する段階と、(ii)1以上の後続反応器で重
合を続け、ゴム粒子の2モード分布を形成する段階と、
その後、(iii)ABSE組成物を脱蔵する段階とを
含む方法によりABSE組成物を製造することにより達
成される。
【0007】特に本発明は、モノアルケニル芳香族モノ
マー、エチレン性不飽和ニトリルモノマー及び共重合性
エステルモノマーのコポリマーを含むマトリックス相
と、モノアルケニル芳香族モノマー、エチレン性不飽和
ニトリルモノマー及び共重合性エステルモノマーのコポ
リマーのグラフト枝を有するゴム粒子を含む分散相とを
有するABSEポリマーを製造するための連続塊状重合
方法に係り、ABSEポリマーは、(a)少なくとも5
0%の光沢度、(b)少なくとも120J/Mのアイゾ
ッド衝撃強さ、(c)少なくとも15JのIDI衝撃強
さ、(d)少なくとも36MPaの引っ張り強さ、
(e)0.45未満の溶融粘度(KPa−S)の特性
と、ゴム粒子の10〜30%が0.6〜1.0μmのD
w、ゴム粒子の70〜90%が0.2〜0.6μmのD
wを有しており、小さい方の粒子が吸蔵マトリックスポ
リマーを実質的に含まず、大粒子の大部分が相互侵入網
の形態の低レベルの吸蔵マトリックスポリマーを有する
ような2モードゴム粒子分布を有するゴム相形態(図5
(図6)に表わされる)を有しており、該方法は、
(i)共重合性エステルモノマーの量が装填されるモノ
マーの合計重量の5〜15重量%の範囲となるように、
モノアルケニル芳香族モノマー、不飽和ニトリルモノマ
ー、共重合性エステルモノマー及び3〜20重量%のジ
エンゴムを溶解させたケトン溶媒から成る供給材料流を
撹拌下の反応器に連続的に装填する段階と、(ii)エ
チレン性不飽和ニトリルモノマー、モノアルケニル芳香
族モノマー及びケトン溶媒から成る別の供給材料流を撹
拌下の反応器に同時且つ連続的に装填する段階と、(i
ii)重合混合物が実質的に均一な組成を有し且つゴム
が重合混合物に分散されるように撹拌を維持しながら混
合物を連続的に重合する段階と、(iv)段階(ii
i)からの重合混合物からABSEポリマーを連続的に
分離する段階と、(v)段階(iv)からの重合混合物
からABSポリマーを連続的に分離する段階とを含む。
【0008】グラフト枝及びマトリ ックスコポリマー ABSE組成物のゴム基質にグラフトしたモノマー(本
明細書中では「グラフト枝」とも呼称する)及びグラフ
トしないマトリックスコポリマーは、モノアルケニル芳
香族モノマー、エチレン性不飽和ニトリルモノマー及び
モノ又はジカルボン酸の完全又は部分エステルであるエ
チレン性不飽和モノマーエステルを含む。このようなモ
ノマーはグラフト枝及びマトリックスコポリマーの合計
重量の少なくとも50.0重量%、好ましくは少なくと
も75.0重量%を構成する。最適には、このようなモ
ノマーはグラフト枝及びマトリックスコポリマーの少な
くとも90.0重量%を構成する。微量即ち5.0重量
%未満の他の成分、例えば連鎖移動剤、改質剤等も含有
され得る。
【0009】グラフト枝及びマトリックスコポリマー中
で使用可能なモノアルケニル芳香族モノマーの具体例
は、スチレン、α−アルキルモノアルケニルモノ芳香族
化合物(例えばα−メチルスチレン、tert−ブチル
スチレン、α−エチルスチレン、α−メチルビニルトル
エン、α−メチルジアルキルスチレン等)、環置換アル
キルスチレン(例えばビニルトルエン、o−エチルスチ
レン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン
等)、環置換ハロスチレン(例えばo−クロロスチレ
ン、p−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、2,4
−ジクロロスチレン、2,4−ジブロモスチレン等)、
環−アルキル、環−ハロ置換スチレン(例えば2−クロ
ロ−4−メチルスチレン、2,6−ジクロロ−4−メチ
ルスチレン等)、ビニルナフタレン、ビニルアントラセ
ン等である。アルキル置換基は一般に1〜4個の炭素原
子を有しており、イソプロピル及びイソブチル基を含み
得る。必要に応じてこのようなモノアルケニル芳香族モ
ノマーの混合物を使用してもよい。
【0010】グラフト枝及びマトリックスコポリマーで
使用可能なエチレン性不飽和ニトリルの具体例はアクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル
及びその混合物である。
【0011】共重合性エステルモノマーの具体例は、ア
ルキル基が2〜6個の炭素原子を含むジアルキルフマレ
ート、ジアルキルマレエート及びジアルキルイタコネー
ト、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート(以下、
「エステルモノマー」と呼称する)である。
【0012】最終ABSE組成物の特性のバランスを悪
化させないという条件下で、メチルメタクリレート、ブ
チルアクリレート、メチルアクリレート及び2−エチル
ヘキシルアクリレートのような少量の他の共重合性モノ
マー(以下、「他のモノマー」と呼称する)をグラフト
枝及びマトリックスコポリマー中に任意に使用してもよ
い。
【0013】グラフト枝及びマトリックスコポリマーを
形成する重合性モノマー混合物は、少なくとも20重量
%、好ましくは少なくとも50重量%のモノアルケニル
芳香族モノマーを含有する。更に該混合物は、少なくと
も5重量%、好ましくは少なくとも10重量%のエチレ
ン性不飽和ニトリルを含有する。更に、モノマー混合物
は少なくとも5重量%、好ましくは約10重量%のエス
テルモノマーを含有する。
【0014】非常に有利な商業的プラクティスの観点か
らみると、モノマー配合物は25〜85重量%、好まし
くは45〜80重量%のモノアルケニル芳香族炭化水素
と、65〜10重量%、好ましくは40〜15重量%の
エチレン性不飽和ニトリルと、5〜15重量%のエステ
ルモノマーとを含有する。
【0015】ゴムの使用量は、最終ABSEポリマーが
合計ポリマー重量の10〜25重量%のゴムを含有する
ように選択される。また、エステルモノマーが重合中に
使いきられる場合、形成されるポリマーはモノアルケニ
ル芳香族モノマー、エチレン性不飽和モノマー及び任意
の他のモノマーのコポリマーであることが理解されよ
う。マトリックス分子量を記載する場合、記載値はSA
NE及びSANを含むマトリックスの値である。
【0016】ゴム基質 好適ゴムはジエンゴム又はジエンゴム混合物、即ち1種
以上の共役1,3ジエン(例えばブタジエン、イソプレ
ン、ピペリレン、クロロプレン、ペンタジエン等)の任
意のゴム性ポリマー(ASTM試験D−746−52T
の測定により、0℃以下の二次転移温度を有するポリマ
ー)である。このようなゴムはホモポリマー及び共役
1,3−ジエンと10重量%までの1種以上の共重合性
モノエチレン性不飽和モノマー、例えばモノアルケニル
芳香族モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アルキルアクリレート(例えばメチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート等)、対応するアルキルメタクリレート、アクリル
アミド(例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N
−ブチルアクリルアミド等)とのランダムインターポリ
マーを含む。
【0017】好適ゴムは、本質的に100重量%のブタ
ジエン及び/又はイソプレンから構成されるゴムであ
る。特に有利なブタジエンホモポリマーは175000
〜225000の範囲の重量平均分子量を有しており、
その溶液は本質的にゲルを含まず、即ち非溶解ゴムを含
まない。これ以上の分子量を有するブタジエンゴムは最
終生成物中に粒度の大きいゴム粒子を形成する傾向があ
り、これは高い光沢度を得るためには望ましくなく、一
方、上記以下の分子量では取り扱い又は加工がより困難
になる。
【0018】グラフト重合法 ゴムグラフトコポリマーは、予備形成したゴム基質の存
在下にマトリックスコポリマーのモノマーを重合するこ
とにより製造される。このようなグラフト重合反応にお
いては、予備形成したゴム基質をモノマーに溶解させ、
モノマーの少なくとも一部がゴム基質に化学的に結合又
はグラフトするようにモノマーを重合させる。モノマー
とゴム基質との比及び重合条件に依存して、ゴム基質に
モノマーを所望の程度にグラフトすると同時に、非グラ
フトコポリマーを形成するようにモノマーを重合するこ
とが可能である。
【0019】ゴム基質にグラフトした枝の量は基質10
0重量部当たり10重量部程度の少量から、100重量
部当たり250重量部及びそれ以上の量まで変化し得る
が、好適ゴムグラフトコポリマーは約30〜200:1
00、最も望ましくは約70〜150:100の枝:基
質比を有する。グラフト比が30:100を越えると、
一般に種々の特性に非常に望ましい程度の改良が得られ
る。
【0020】連続塊状重合方法 好適連続塊状重合方法では、ゴム基質をまず最初にモノ
マー及び溶媒に溶解させ、この溶液、開始剤及び任意の
他の任意成分を撹拌下の反応器に連続的に装填し、連続
重合ゾーンを提供する。エステルモノマー(例えばジブ
チルフマレート)は重合反応中にゴム粒子の形成及びこ
れらの粒子の結合性の維持に影響するので、好ましくは
このモノマーの実質的に全部を最初に装入する。次いで
スチレン、ニトリル及び任意に他のモノマーの一部を重
合塊に加える。
【0021】重合を必要な転化度に進める連続モードで
夫々運転する複数の反応器を直列に使用することができ
る。あるいは、重合塊が反応器内を移動し、モノマー及
び他の材料を重合塊に連続的に導入できるように構成さ
れた単一の反応器を使用してもよい。重合が所望の転化
レベルまで進行後、残留モノマーをポリマーからストリ
ップする。脱蔵操作は単一の重合反応器を使用するか一
連の反応器を使用するかに関係なく同一であり、ワイプ
トフィルム又はフォーリングストランド脱蔵器のような
別個の装置で従来通りに実施される。
【0022】重合はグラフトを助長し且つ予想反応温度
で活性化される任意の遊離基生成開始剤により開始され
得る。適切な開始剤は従来のモノマー可溶性ペルオキシ
及びペラゾ化合物を含む。開始剤の具体例はt−ブチル
ペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシ−
2−エチルヘキサノエート、1−t−ブチルアゾ−1−
シアノシクロヘキサン、ジ−tert−ブチルペルオキ
シド、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシ
ド、オレイルペルオキシド、トルイルペルオキシド、ジ
−tert−ブチルジペルフタレート、tert−ブチ
ルペルアセテート、tert−ブチルペルベンゾエー
ト、ジクミルペルオキシド、tert−ブチルペルオキ
シドイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペル
オキシ)ヘキシン−3、tert−ブチルヒドロペルオ
キシド、クメンヒドロペルオキシド、p−メタンヒドロ
ペルオキシド、シクロペンタンヒドロペルオキシド、ジ
イソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、p−ter
t−ブチルクメンヒドロペルオキシド、ペンタンヒドロ
ペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
ヒドロペルオキシド、及びペルカーボネート化合物(例
えばt−ブチル−2−エチルヘキシル−モノペルオキシ
カーボネート等)とその混合物である。
【0023】開始剤は一般にモノマー及び所望の重合サ
イクルに依存して重合性材料の0.001〜1.0重量
%、好ましくは0.005〜0.5重量%の範囲内で配
合される。
【0024】重合性材料の約0.001〜1.0重量%
のオーダーの比較的少量のメルカプタン、ハロゲン化物
及びテルペンのような分子量調節剤を配合することがし
ばしば望ましい。更に、従来のアルキル化フェノールの
ような酸化防止剤又は安定剤を比較的少量配合すること
も望ましい。あるいは、重合中又は重合後にこれらを加
えてもよい。配合物は更に、配合物中に適切又は分散性
の可塑剤、潤滑剤、着色剤及び非反応性予備形成ポリマ
ー材料のような他の添加剤を含有し得る。
【0025】溶媒例えばMPKは重合速度の低下、ポリ
マー分子量の低下並びにゴム粒度及びゴム相形態の調節
を含む多数の機能を有する。
【0026】好ましくは、このような希釈剤の一部は添
加成分として又は適切な溶媒に既に溶解しているゴムを
使用することにより、モノマー溶液中のゴムと共に最初
に導入される。希釈剤の残部はその後、反応器の1以上
に添加される。
【0027】希釈剤は6〜10個の炭素原子を含む液体
芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、パラクメン、クメン又はその混合
物であり得る。飽和脂肪族炭化水素(例えばヘキサン、
シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロペンタ
ン及び5〜7個の炭素原子を有する他の飽和脂肪族炭化
水素)、ケトン(例えばメチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン又はメチルプロピルケトン)のような他
の有機溶媒も使用することができる。メチルプロピルケ
トンが好適である。
【0028】好適方法において、スチレン及びニトリル
モノマーの一部と、エステルモノマー及び溶解ゴムの実
質的に全部は、十分な混合下の重合反応ゾーンに連続的
に装填される。モノマー組成物から形成されるコポリマ
ーがまず最初にモノマーに溶解される。重合塊は最初の
反応ゾーンから連続的に取り出され、モノマーが重合及
び前進する速度にほぼ等しい速度で装填することにより
補充される。取り出されたポリマー及びモノマーの混合
物は上記型の1以上の脱蔵器を通り、ポリマーを分離
し、その後、ポリマーは従来装置でペレット化され、一
方、分離したモノマーは凝縮され、反応ゾーンに戻る。
連続塊状グラフト重合方法に関して上述した型の連鎖移
動剤及び液体溶媒、開始剤及び他の添加剤はモノマー組
成物と同時又は別に連続的に反応ゾーンに装填され得
る。
【0029】本発明の連続塊状方法により製造されるA
BSEポリマーは以下の特性のバランスにより特徴付け
られる。
【0030】光沢度−少なくとも50%、好ましくは少
なくとも70%。
【0031】アイゾッド衝撃強さ−少なくとも120J
/M、好ましくは少なくとも約250J/M。
【0032】IDI衝撃強さ−少なくとも15J、好ま
しくは23Jより大。
【0033】引っ張り強さ−少なくとも36MPa、好
ましくは少なくとも42MPa。
【0034】流動性−0.45未満、好ましくは0.2
5未満の溶融粘度(KPa−S)。
【0035】更にABSEポリマーは、ゴム粒子の10
〜30%が約0.6〜約1.0μmのDwを有してお
り、ゴム粒子の70〜90%が約0.2〜0.6μmの
Dwを有しており、小さい方の粒子が吸蔵マトリックス
ポリマーを実質的に含まず、大粒子の大部分が相互侵入
網の形態の低レベルの吸蔵マトリックスポリマーを有す
る2モード分布により特徴付けられるゴム相形態(図5
及び図6に表わされる)を有する。
【0036】
【実施例】以下の実施例では次の説明を適用する。
【0037】装置: 第1の反応器R1及び第2の反応
器R2からなる2反応器システムで重合を実施した。各
反応器は当業者に周知の従来の撹拌、温度調節及びサン
プリング手段を備える。未反応モノマー及び溶媒をポリ
マーから除去するためにR2に後続するワイプトフィル
ム型の脱蔵器(DV)を使用した。ポリマーをペレット
化するために従来のペレタイザーを使用した。
【0038】重合方法: 約1 lb./時で34時間
連続的に運転するに十分な量であるポリブタジエンゴム
1部を小さい立方体に細断し、その後、ゴムが完全に溶
解するまで少なくとも24時間撹拌下にスチレンモノマ
ー4部と混合した。次にこのゴム溶液に必要なバランス
のスチレン、アクリロニトリル、ジブチルフマレート及
び溶媒(メチルエチルケトン又はメチルプロピルケト
ン)を加え、2時間撹拌を続けた。次に開始剤、連鎖移
動剤及び他の添加剤を計量して遅延モノマー供給材料と
共に装填し、約2時間後、反応器に供給するポンプに連
結されたロードセルにモード供給材料を投入した。
【0039】始動時には、反応器にまず典型的にはスチ
レン2.5kg、アクリロニトリル1.0kg、メチル
エチルケトン1.0kg、t−ブチルペルオクトエート
1.5gからなる始動溶液を充填した。
【0040】次にロードセルを真空排気し、その後、夫
々の供給材料を装填した。次に反応器中の始動溶液を撹
拌下に加熱した。温度が設定値に近づいたら供給材料ポ
ンプをターゲット流量の半分の流量で始動し、固体が経
時的に反応器に蓄積するに従って徐々に最大流量まで増
加した。必要に応じてポンプを介して安定剤、可塑剤等
のような添加剤をR2とDVの間でABSEに添加し
た。
【0041】反応器への流量、反応器温度、圧力、撹拌
速度及びアンペア数を連続的に記録及び表示し、均等な
1時間間隔で反応器シロップ中に形成されるポリマー固
体をオフラインでサンプリング及び決定することによ
り、重合過程を監視した。ゴム粒度及び粒度分布もオフ
ラインで測定した。一般に、1サイクルの運転が定常状
態条件に到達するまでに約20時間を要した。特性/性
能評価及び構造/形態特徴付けに十分な材料を収集でき
るように、重合は典型的には定常状態操作で3〜4時間
持続させた。
【0042】生成物の組成及び特性を次のように決定し
た。
【0043】ゴムレベルは、インプット供給材料とアウ
トプット生成物との材料バランス(MB)から決定し
た。
【0044】ゴム粒度分布は、2250RPMで運転し
且つ50/50のDMF/アセトン混合物を収容するデ
ィスク遠心機で測定した。アセトン1ml中粒子2mg
の分散液として約0.2mgの粒子を注入した。結果を
重量平均粒径(Dw)としてμmで換算した。
【0045】ゴム粒子形態は、OsO4染色し、クリオ
ミクロトームで切断した薄片でPhilips CM1
2透過型電子顕微鏡を使用して試験した。
【0046】ゲルレベルは、MEK5gにポリマー1g
を分散させ、Beckman Model L超遠心機
で22500RPMで4時間遠心分離後に回収されたフ
ラクションを測定することにより測定した。ゲルレベル
とゴムレベルとの差はグラフト及び吸蔵SANEコポリ
マーであった。
【0047】膨潤指数は、上記から回収したゲルをTH
Fで5時間膨潤させ、可溶性部分を傾瀉及び測定し、そ
の後、非溶性ポリマーの乾燥重量に対する膨潤重量を決
定することにより測定した。
【0048】アクリロニトリルレベ は、炭素−水素−
窒素(CHN)元素分析を使用して測定した。
【0049】ジブチルフマレートレ ベルは、酸素元素分
析を使用して測定した。
【0050】マトリックス分子量(Mv)は、従来の極
限粘度数及びゲル浸透クロマトグラフィー技術を使用し
て測定した。結果は粘度平均分子量×10-3として報告
する(例えば189000の値はMv=189として報
告する)。
【0051】オリゴマーレベルは、ガスクロマトグラフ
ィー技術を使用して決定した。
【0052】ガラス転移温度Tgは、ABSサンプルか
らのメタノール(MeOH)沈殿マトリックスポリマー
の約20mgサンプルでDSCにより決定した。
【0053】ビカー軟化点はASTM D−1525に
従って決定した。
【0054】逆落槍衝撃強さ(IDI)は、直径0.0
13mの半球ヘッドを有する槍を使用し、試験片を1.
86m/秒の一定速度で駆動した。衝撃値をジュール
(J)で報告する。
【0055】ノッチ付きアイゾッド 衝撃強さ(J/m)
はASTM D−256−70に従い、結果をジュール
/mノッチで報告する。
【0056】引っ張り降伏強さ(MPa)はASTM
D−638−61Tに従い、結果をメガパスカル(MP
a)で報告する。
【0057】見かけ粘度(KPa−S)は、204℃の
毛管押出式流動計を使用した。Monsanto Re
sequch Corp.発行”Automatic
Capillary Rheometer, Inst
ruction Manual for Model
3501−H”(1972年4月版)に記載の技術を使
用して特定の剪断速度の粘度を計算した。
【0058】光沢度百分率正反射(RS)は、Rest
on, VAに所在のHunterAssociate
s Laboratory製HUNTERLAB DO
RI−GON METER MODEL D47R−6
を使用し、232℃で2.5秒成形したサンプルで測定
した。
【0059】使用した略記 AN − アクリロニトリル CTA − 連鎖移動剤 DBF − ジブチルフマレート DMF − ジメチルホルムアミド DSC − 示差走査熱量計 DV − 脱蔵器(devolatizer) Dw − 重量平均直径(μm)として表したゴム粒度 Diene 35 − Fierstoneから市販の
ブダジエンホモポリマーゴム E − エステルモノマー IOT − イソオクチルチオグリコレート Irganox 1076 − Ciba Geigy
から市販されている酸化防止剤 KPa−S − キロパスカル−秒 MB − 材料バランス MEK − メチルエチルケトン MPK − メチルプロピルケトン OsO4 − 酸化オスミウム R1/R2 − 材料名又は量と併記し、R1及びR2
の材料型又は量を示す。
【0060】SAN − ポリ(スチレンアクリロニト
リル) SANE − ポリ(スチレンアクリロニトリルエステ
ル) THF − テトラヒドロフラン 生成物 − 脱蔵器(DV)操作後に得られるポリマー
生成物、即ち最終ABSE生成物。
【0061】R1 − 第1の重合反応器 R2 − 第2の重合反応器 S − スチレン SI − 膨潤指数 Steron 721A − Fierstone社か
ら市販の90/10ブタジエン/スチレンブロックコポ
リマーゴム TBPD − t−ブチルペルオキシネオデカノエート tDM − 第3ドデシルメルカプタン TBEC − t−ブチルエチルヘキシルモノペルオキ
シカーボネート。
【0062】実施例1 本実施例は従来技術方法(対照)と本発明の方法(実施
例1)の比較である。
【0063】 対照 実施例1 供給材料 R1/R2 R1/R2 溶媒型 MEK/MEK MPK/MPK ゴム型 Stereon 721A Diene 35 開始剤型 TBPD/O TBPD/TBEC CTA型 tDM/tDM O/IOT ゴム% 7.3/0 8.3/0 スチレン% 43.6/13.7 43.7/1.0 AN% 14/4.8 9.5/10.0 DBF% 0/0 6.0/0 溶媒% 16.3/0 11.9/8.2 開始剤% 0.033/0 0.028/0.062 CTA% 0.03/0.1 0.0/0.082 鉱物油% 0/0 0.0/1.15 Irganox 1076% 0/0.055 0.0/0.087 小計 81.3/18.7 79.4/20.6条件 R1/R2/DV R1/R2/DV 温度(℃) 85/165/230 81/147/245 滞留時間(時間) 2.0/0.81 2.03/1.667 固体% 28.3/56.1 25.6/63 R1 SANE/ゴム比 2.13 1.44 R1反応後及びDV後に得られるポリマー組成物(即
ち最終生成物)の特性を以下に列挙する。
【0064】構造R1/DV 対照 実施例1 ゴム% 32/13 40.9/13.2 グラフト% 50/100 48.0/78.7 Dw 0.6/0.6 -/0.519 Mvマトリックス 189/105 206/111生成物特性 IDI,ジュール 18.6 23.9 アイゾッド、 J/m 190 140.6 引っ張り降伏強さ,MPA 43.7 41.94 粘度,KPa-S @1000 sec-1 0.40 0.26 光沢度% 10.6 69.3 本発明に従って従来技術方法に多くの修正を加え、そ
の組み合わせの結果、本発明の方法により製造されるポ
リマーの性能特性のバランスを改良する。これらの修正
の内容には、(1)グラフト、分子量及びポリマー/ゴ
ム比調節の最適バランスを維持するために、R1及びR
2の温度を低くすると共にR1中の溶媒レベルを低く
し、R2で付加的溶媒を使用し、開始剤レベルをR1中
では低く、R2中では高くし、(2)より狭い粒度分布
を有するより粒度の小さいゴム粒子を得るために、R1
及びR2の両方でMPKのような溶媒を使用し、(3)
固体ポリブタジエンホモポリマーゴム(Diene 3
5)と高濃度(R1への合計モノマー供給材料の約10
重量%)のDBFのようなエステルとを併用することが
ある。
【0065】R1中のモノマーの合計重量の5〜15重
量%のDBF濃度を使用すると、グラフト高分子は分散
媒質(即ち溶融状態のスチレン−アクリロニトリルジブ
チルフマレートコポリマー)の良好な溶媒となり、した
がって射出成形時に高温で最終生成物にゴムを分散させ
る際に良好な安定剤となり、より高い成形光沢度が得ら
れると考えられる。分散されるゴム相の分散及び安定化
は主にグラフト高分子が連続媒質と熱力学的にどのよう
に反応するかによって決定され、これは固体濃度が低い
場合には主に小さい分子(即ち未反応モノマー及び溶
媒)の種類により制御されるのであるが、高濃度のDB
Fを使用すると、反応器中で形成されるポリマーの組成
のみならず分散媒質の組成も変化する。(グラフト及び
連続媒質中の)DBF基の存在は表面グラフトと連続相
との間の溶解相互作用を明白に強化し、良好なゴム分散
をもたらし、反応器中でより小粒度で且つより安定なゴ
ム粒子を形成する。しかしながら、本出願人はこの理論
に拘束されない。
【0066】第2の反応器(R2)における実施例1の
配合及び処理条件に関して以下に説明する。R2で製造
したコポリマー中のDBF濃度を最小にするためにR2
に付加的なDBFを装填しなかった。R2供給材料は高
いアクリロニトリル及び溶媒濃度と低いスチレン濃度を
有しており、より高いAN濃度を有するコポリマーを製
造し、連続媒質をポリブタジエンゴムに不良な溶媒で且
つグラフト及びマトリックス高分子に非常に良好な溶媒
に転化するようにした。これらの条件下で、モノマーは
主に連続相に分配されるので分散ゴム相中の内部グラフ
トは最小化され、ゴム粒子へのSANEコポリマーの表
面グラフト化は強化され、これはR2及びDV中のゴム
分散を安定化するために望ましい。こうして図5(図
6)に示すように、小さいゴム粒子が吸蔵を実質的に含
まず、大きいゴム粒子が実質的に相互侵入網としてのS
ANEコポリマーと少量の扁球吸蔵とを含む形態が得ら
れる。従来技術方法に加えた他の重要な変更として、
(1)オリゴマー形成を減少させ且つマトリックスポリ
マーのTgを増加させるためにR2における重合温度を
低くし、(2)転化を制御するためにR2で開始剤(T
BEC)を使用し、(3)分子量を制御するためにR1
でなくR2で連鎖移動剤としてIOTを使用した。
【0067】実施例2 本実施例は、Mw=約185,000の分子量を有する
ブタジエン/スチレンブロックゴムコポリマー(Ste
reon 721A)に比較して、中分子量(Mw=約
200,0000)のブタジエンホモポリマー(Die
ne 35)を使用した場合に得られる利点を示す。重
合方法の詳細及び生成されたABSEの特性を以下に述
べる。
【0068】 実施例2A 実施例2B 供給材料 R1/R2 R1/R2 溶媒型 MEK/MEK MEK/MEK ゴム型 Stereon 721A Diene 35 開始剤型 TBPD/O TBPD/O ゴム% 8.4/0 8.4/0 スチレン% 42.8/3 42.8/3 AN% 8.6/13.1 8.6/13.1 DBF% 6/0 6/0 溶媒% 14.4/3.6 14.4/3.6 開始剤% 0.029/0 0.029/0.000 Irganox 1076% 0/0.08 0/
0.08 小計 80.2/19.8 8
0.2/19.8条件 R1/R2/DV R1/R2/DV 温度(℃) 83/160/231 83/166/231 滞留時間(時間) 1.96/1.57 1.96/1.57 固体% 24/55 23.5/56 R1 SANE/ゴム比 1.29 1.24実施例2A及び2Bの比較 実施例2A 実施例2B ゴム型 Stereon 721A Diene 35 ゴム% 15.3 15.1 グラフト% 52 63.9 Dw 0.37 0.63 Mvマトリックス 101 87生成物特性 IDI,ジュール 23 23 アイゾッド、 J/m 288 179 引っ張り降伏強さ,MPA 41.7 36.7 粘度,KPa-S @1000 sec-1 0.37 0.35 光沢度% 16.8 41.5 以上の結果から明らかなように、Diene 35を
配合すると、より大きいゴム粒子を有するABSEが得
られる。従来技術はゴム粒度が大きいと光沢度が低下す
ると教示しているが、Diene−35をベースとする
サンプルは予想外に非常に高い光沢度を示した。0.6
3μmの平均ゴム粒度を有するサンプル2Bは41.5
の成形光沢度を有しており、これはそのゴム粒度では非
常に高い光沢度である。
【0069】実施例3 本実施例はR1ポリマーにより高いMv(SANE)を
与えるために、R1の溶媒濃度を低くすると共にR1温
度を低くした場合に得られる効果を示す。R1で使用す
る溶媒の量を反応混合物の合計重量の17.9%から1
4.9%に減少させ、R2に0.183%のIOTを加
えてSANEの分子量を低くした以外は実施例2B及び
Diene 35ゴムの重合方法を使用した。詳細及び
結果を以下に示す。
【0070】R1条件/生成物の比較 実施例3A 実施例3B R1溶媒% 17.9 14.9 R1温度,℃ 83 79 ゴム% 15.1 14.9 グラフト% 63.9 58 Dw 0.63 0.52 R1 Mv(SANE) 138 186 生成物Mv(SANE/SAN) 87 60 IDI,ジュール 23 0.3 アイゾッド、 J/m 179 3.8 引っ張り降伏強さ,MPA 36.7 29.4 粘度,KPa-S @1000 sec-1 0.35 0.17 光沢度 41.5 65.3 溶媒濃度が低いと、R1中のモノマー濃度が高くなる
ので重合速度が増加し、従って、低温で分子量が高くな
る。実施例3BではR1で非常に高い分子量(186M
v)が得られ、従って生成物中のゴム粒子は小さくな
り、成形チップの表面光沢は向上した。しかしながら、
生成物中のマトリックス分子量が過度に低いため、上記
生成物の衝撃強さは非常に低かった。従って、所望の特
性バランスを得るために必要な決定的条件を選択するこ
とが必要である。
【0071】実施例4 本実施例は最終ABSEの特性に及ぼす溶媒型の効果を
示す。ここでは実施例2B及びDiene35ゴムの方
法を使用した。詳細及び結果を以下に示す。
【0072】溶媒型の効果 実施例 4A 4B 4C 溶媒型(R1/R2) MPK/MPK MEK/ヘキセン MEK/MEK Dw 0.5 0.57 0.56 Mvマトリックス 125 122 98 IDI,ジュール/m 22.7 23 20 アイゾッド,ジュール/m 288.6 162.8 129.4 引っ張り降伏強さ,MPA 36 33.9 34.4 粘度,KPa−S 0.36 0.34 0.36 光沢度 75 66 54 以上の結果から明らかなように、溶媒としてMEK/
ヘキセン混合物を使用した実施例4Bの生成物は4Aに
比較してゴム粒度が大きく、マトリックス分子量、光沢
度、アイゾッド衝撃及び引っ張り強さがやや低い。溶媒
としてMEKを使用した実施例4Cの生成物は4Aに比
較してゴム粒度が大きく、アイゾッド衝撃強さと光沢度
が低い。このように、溶媒としてMPKを使用すると、
ゴム粒子が小さく、成形表面外観の光沢度が高く且つア
イゾッド衝撃強さの高いABSを製造できるという望ま
しい効果があった。
【0073】実施例5 本実施例はR2温度を低くし、R2で開始剤としてTB
ECを使用する効果を示す。詳細及び結果を以下に示
す。使用したゴムはDiene 35である。連鎖移動
剤はIOT、溶媒はR1及びR2の両方でMPKを使用
した。
【0074】R2低温と開始剤としてのTBECの効果 実施例 5A 5B 5C 供給材料 R1/R2 R1/R2 R1/R2 開始剤型 TBPD TBPD/TBEC TBPD/TBEC DBF% 5.96/0 5.96/0 5.72/0コ゛ム % 8.3/0 8.3/0 8.0/0 スチレン% 43.8/1.0 43.7/1.0 42.04/1.2 AN% 9.5/10.1 9.5/10.0 9.1/11.5 溶媒% 11.9/8.2 11.9/8.2 11.4/9.5 開始剤% 0.028/0 0.028/0.062 0.027/0.142 CTA% 0/0 0/0.082 0/0.095 鉱物油% 0/1.12 0/1.15 0/1.15 Irganox 1076% 0/0.083 0/0.087 0/0.087 小計 79.5/20.5 79.4/20.6 76.3/23.7条件 R1/R2/DV R1/R2/DV R1/R2/DV 温度(℃) 80/166/226 81/147/245 80/126/245 滞留時間(時間)(R1/R2) 1.98/1.56 2.03/1.66 2.04/1.62 固体%(R1/R2) 27/59 25.6/63 25.8/61.5構造及び組成 (数値が2つの場合はR1及びR2の値を表し、単一の場合は最終 生成物の値を表す) DBF% 9.6 8.6 7.8 AN% 16.6/24.5 17.3/25.3 17.3/25.2 ゴム% 38.8/14.1 40.9/13.2 40.5/13.0 ゲルレベル% 58.7/25.3 60.5/23.6 60.5/24.3 グラフト% 51.3/79.2 48.0/78.7 49.2/87.2 SI 19.9 11.5 11.2 Dw 0.498 0.519 0.600 Mvマトリックス 234/125 206/111 206/117 オリゴマー% 0.87 0.15 0.12生成物特性 5A 5B 5C IDI,ジュール/m 22.7 23.9 23.7 アイゾッド,ジュール/m 288.6 140.6 171.3 引っ張り降伏強さ,MPA 36.02 41.94 41.34 見かけ粘度 0.36 0.
26 0.28 ビカー軟化点,℃ 95.6 10
2.7 105.2 光沢度,2.5sec 75 69.3 49.5 実施例5B及び5CではR2温度を低くし、R2を1
66℃で熱操作する代わりにR2に開始剤としてTBE
Cを加えることにより重合速度及び転化度を制御し、ゴ
ム相架橋を増加し、マトリックス分子量を制御した。そ
の結果、実施例5B及び5Cの膨潤指数(SI)が実施
例5Aに対して急激に低下することから明らかなよう
に、ゴム相架橋の増加が確認された。引っ張り強さは増
加し、ビカー軟化温度は予想外にも7〜9℃に上昇し
た。これは、内部可塑剤としてマトリックスに比較的高
濃度(S/AN/DBF合計濃度の8.6%)のジブチ
ルフマレートを配合したためである。これらの生成物の
熱変形はエステル成分を含まないABSよりも低いもの
と予想された。試験の結果、実施例5B及びCは低い非
常に低いオリゴマーレベルを有しており、5Aで使用し
た方法よりも著しく低いことが判明した。残留DBFを
除く5B及びCからのサンプル中の合計オリゴマーレベ
ルは約0.15%に過ぎず、これは5Aの方法により製
造したABSE中レベルの5〜6分の1であった。最も
重要なことであるが、実施例5Bにより製造した生成物
は全主要特性、即ち光沢度、引っ張り強さ、衝撃強さ及
び流動性の優れたバランスを有することが判明した。更
に、生成物は図5(図6)に示す形態を有していた。
【0075】実施例5Cでは更に低いR2温度で試験し
た結果、サンプル中により大きいゴム粒子が得られ、光
沢度の低下が判明した。この実験の結果、高い光沢度を
有するABS生成物の製造にあたり、本発明の方法の全
段階の重要性が立証された。良好な特性のバランスを得
るための鍵は、R1で小さいゴム粒子を製造し、R1、
R2及びDV処理段階の各々でSANEマトリックス中
のこれらのゴム粒子の分散安定性を維持することであ
る。これは、DBFの量、R1及びR2における溶媒の
使用、R1及びR2で使用する溶媒の型、R1における
モノマー−ポリマー転化並びにR1及びR2で使用され
る温度により達成される。R1及びR2に関して、R1
で使用される温度は65〜95℃、好ましくは75〜8
5℃の範囲であり、R2で使用される温度は120〜1
60℃、好ましくは135〜150℃の範囲である。
【0076】本発明の好適態様において、製造される合
計ポリマーの約22%はR1で製造され、約78%がR
2で製造される。グラフトポリマーの約60%はR1で
製造され、約40%はR2で製造される。マトリックス
ポリマーの約17%はR1で製造され、83%はR2で
製造される。ポリマー組成はR1で製造されるポリマー
が約69/17/14重量%(S/AN/DBF)、R
2で製造されるポリマーが約66/27/7重量%(S
/AN/DBF)であった。最終生成物中のグラフトポ
リマーの組成は約68/21/11重量%(S/AN/
DBF)であり、マトリックスポリマーの組成は約66
/25/9重量%(S/AN/DBF)であった。
【0077】もっとも、各反応器で形成される各ポリマ
ーの量を変えるために出発材料及び反応条件を変更でき
ることは容易に理解されよう。好ましくは、ポリマー量
は明記した値の±20%の範囲である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用される装置及び方法の1実施態様
の概略図である。図1は2つの重合反応容器R1及びR
2並びに脱蔵器DVと、特定のポリマー配合例及び反応
条件を示す。付加的な重合反応容器を使用してもよい
し、装填物及び反応条件を変更してもよい。
【図2】曲線A(実線)は本発明で得られたゴム粒子の
2モード分布を示す。曲線B(破線)は小及び大ゴム粒
度ABSをブレンドすることにより得られた従来技術の
ABS組成物の2モード分布を示す。
【図3】FIG.3A及びFIG.3Bは、懸濁法によ
り製造したABS組成物のゴム粒子形態を2種類の異な
る倍率、即ちA及びBで夫々10000及び22000
倍で示す従来技術ABSの粒子構造の顕微鏡写真であ
る。ゴム粒子の実質的に全部は、暗部のゴム粒子の内側
に明部の扁球として明示されるSANを吸蔵していた。
【図4】FIG.4A及びFIG.4Bは連続塊状法に
より製造した従来技術ABSの粒子構造の顕微鏡写真で
あり、ゴム粒子の主要量がスチレンアクリロニトリル
(SAN)コポリマーを吸蔵していることを示す。粒
子、特に大粒子の少量において、吸蔵されたSANは別
個の扁球としてでなく、相互侵入網として明示される。
【図5】FIG.5Aは本発明のABSEの粒子構造
顕微鏡写真であり、約0.6μm未満の小ゴム粒子の主
要量には吸蔵がなく、約0.6μmより大きい粒子の主
要量において、吸蔵されたスチレンアクリロニトリルエ
ステルポリマー(SANE)が別個の扁球形でないこと
を示す。吸蔵されたSANEはむしろ相互侵入網の形態
である。この独特の形態は本発明の方法の結果である。
これは、小及び大粒子が図3に示すように別個の扁球粒
子の形態であるグラフトポリマー(例えばSAN)の吸
蔵を含む従来技術のグラフトゴム粒子に対して好対照を
なす。
【図6】FIG.5BはFIG.5A(図5)と同じく
本発明のABSEの粒子構造の顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ワン・チユー・ウー アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 01106、ロングミードウ、ローレンス・ ドライブ・154 (56)参考文献 特開 昭50−66589(JP,A) 特開 昭50−66590(JP,A) 特公 昭44−19547(JP,B1) 英国特許出願公開1264210(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 279/02 C08L 51/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノアルケニル芳香族モノマー、エチレ
    ン性不飽和ニトリルモノマー及び共重合性エステルモノ
    マーのコポリマーを含むマトリックス相と、モノアルケ
    ニル芳香族モノマー、エチレン性不飽和ニトリルモノマ
    ー及び共重合性エステルモノマーのコポリマーのグラフ
    ト枝を有するゴム粒子を含む分散相とを有するポリマー
    を製造するための連続塊状重合方法であって、該方法が
    (i)共重合性エステルモノマーの量が装填されるモノ
    マーの合計重量の5〜15重量%の範囲となるように、
    モノアルケニル芳香族モノマー、不飽和ニトリルモノマ
    ー、共重合性エステルモノマー及び3〜20重量%のジ
    エンゴムを溶解させたケトン溶媒から成る供給材料流を
    撹拌下の反応器に連続的に装填する段階と、(ii)エ
    チレン性不飽和ニトリルモノマー、モノアルケニル芳香
    族モノマー及びケトン溶媒から成る別の供給材料流を撹
    拌下の反応器に同時且つ連続的に装填する段階と、(i
    ii)重合混合物が実質的に均一な組成を有し且つゴム
    が重合混合物に分散されるように撹拌を維持しながら混
    合物を連続的に重合する段階と、(iv)段階(ii
    i)からの重合混合物から該ポリマーを連続的に分離す
    る段階と、(v)段階(iv)からの重合混合物からA
    BSポリマーを連続的に分離する段階とを含むことを特
    徴とする該方法。
  2. 【請求項2】 前記ポリマーが、ゴム粒子の10〜30
    %が0.6〜1.0μmのDw、ゴム粒子の70〜90
    %が0.2〜0.6μmのDwを有しており、小さい方
    の粒子が吸蔵マトリックスポリマーを実質的に含まず、
    大粒子の大部分が相互侵入網の形態の低レベルの吸蔵マ
    トリックスポリマーを有するような2モードゴム粒子分
    布を有するゴム相形態を有することを特徴とする請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 使用する溶媒がメチルプロピルケトンで
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 スチレン、アクリロニトリル、1750
    00〜225000の範囲の分子量を有するブタジエン
    ゴム、モノマーの合計重量の5〜15重量%のジブチル
    フマレート、メチルプロピルケトン及び重合開始剤を含
    有する溶液を第1の重合反応器に装填し、モノマーの約
    17〜27%がポリマーに転化されるまで重合を実施す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 第1の反応器が約15〜約40%のポリ
    マー固体含有量で運転され、第2の反応器に部分重合混
    合物を連続的に供給し、第2の反応器で重合を所望のレ
    ベルに進行させるように構成された2つの反応器で重合
    を実施すること及び第1の反応器の温度が65〜95℃
    の範囲であり、第2の反応器の温度が120〜160℃
    の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    方法。
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