JP3018976B2 - 半導体受光素子 - Google Patents

半導体受光素子

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JP3018976B2
JP3018976B2 JP7343313A JP34331395A JP3018976B2 JP 3018976 B2 JP3018976 B2 JP 3018976B2 JP 7343313 A JP7343313 A JP 7343313A JP 34331395 A JP34331395 A JP 34331395A JP 3018976 B2 JP3018976 B2 JP 3018976B2
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    • H01L29/12Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by the materials of which they are formed
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ等の画像読み取り用のラインイメージセンサ、およ
び、ビデオカメラなど画像入力用の2次元イメージセン
サなどに用いられる半導体受光素子に係り、特に、光に
よって生成されたキャリアを衝突電離により増幅するア
バランシェ効果を利用した半導体受光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】アバランシェ増倍効果を利用したフォト
ダイオード(以下、APDと記す)は、微弱な光を検出
できる高感度な半導体受光素子として注目されている。
このAPDとしては、例えば図9(a)に示すように、
不純物がドーピングされたシリコンから成るn-電極2
01、SiO2層202、n+層203、アバランシェ領
域となるp層204、光吸収領域となるp-層205、
+基板206、不純物がドーピングされたシリコンか
ら成るp-電極207を有する単結晶Si pinAP
Dが存在する。図9(b)は、上記したAPDについ
て、逆バイアス印加時のバンド構造を模式的に示した図
である。n-電極201側から光が入射されると、p-
205(光吸収層となる)で吸収され光電変換が行われ
る。p-層205で生成された電子/正孔対は、おのお
のn-電極201およびp-電極207に向かって走行す
る。p層204(キャリア増倍層となる)は強い電界を
有しているため、電子の走行過程での衝突電離により多
数の電子/正孔対を発生するアバランシェ現象が生じ、
光子1個に対して複数個の電子/正孔対を発生する増倍
作用が生じる。
【0003】この時の増倍の大きさは電子のイオン化率
αに依存し、αが大きいほど高い増倍率が得られる。こ
こで電子のイオン化率αとは、衝突電離において1個の
電子が単位距離走行した時に発生する電子/正孔対の数
であり、イオン化率αは電界強度の増加とともに指数関
数的に増加するので、電界強度を大きくすることにより
大きな増倍が得られる。
【0004】この単結晶Si pin APDは、可視
光から近赤外光(λ=0.45〜1.0μm)まで感度
を有し、微弱な入射光を検出できる高感度な半導体受光
素子として実用化されているものであるが、以下に示す
欠点を有している。 (1)外部から印加した電圧により高電界を加えてキャ
リアの衝突電離を起こさせているために、高い駆動電圧
(〜100V)を必要とする。 (2)高電界動作のため、光が照射されていない時に発
生する漏れ電流(暗電流)が大きい。 (3)アバランシェ増倍にともなう雑音(過剰雑音)が
発生し、信号対雑音比(SN比)を低下させる。
【0005】上記したアバランシェ増倍過程において発
生する過剰雑音は、IEEE Transactions Electro
n Device,Vol.13,p164,1966に掲載のR.J.
McIntyreの論文によれば、電子のイオン化率をα、正
孔のイオン化率をβとすると、各々のイオン化率の比
(衝突電離係数比)k=β/αに依存し、過剰雑音を低
減するためには、電子増倍を行う時にはkを小さく、正
孔増倍を行う時にはkを大きく、すなわち増倍する一方
のキャリア(電子もしくは正孔)のイオン化率のみを大
きくすればよいことが明らかにされている。単結晶Si
では、正孔のイオン化率βに対して電子のイオン化率α
が十分大きいので、過剰雑音を低減するにはαのみを大
きくする必要がある。しかしながら、単結晶Si pi
n APDでは、電子のイオン化率α及び正孔のイオン
化率βはアバランシェ領域の電界強度により決定される
ためα、βの値を独立に制御することはできず、電界強
度が大きくなるほどkの値も大きくなる。すなわち、大
きな増倍を得るために電界強度を大きくするほど、過剰
雑音が増加しSN比が低下してしまう。
【0006】また、上記論文によれば一方のキャリアの
みを増倍させた場合には、過剰雑音指数F=2となるこ
とが述べられている。理想的な無雑音増倍の場合にはF
=1となるはずであり、まだ何らかの雑音発生機構が残
されていることを示している。この発生機構としては、
イオン化の起こる場所が半導体受光素子内でゆらぐため
に全体の増倍率がゆらぐ、すなわち雑音源となるという
現象が考えられる。これを抑制し、さらに高いSN比を
得るには素子内でのイオン化が生じる場所を特定するこ
とが有効であると考えられる。
【0007】上述した単結晶Si pin APDの問
題点を解消するため、非晶質Si系半導体による超格子
構造を用いたAPDが提案されている(IEEE Tra
ns.Electron Devices,Vol.35,p1279,1988)。この
APDについて、図10(a)〜(c)を参照しながら
説明する。非晶質Si系半導体による超格子構造を用い
たAPDは、図10(a)に示すように、ガラス基板3
01上にITOからなる透明電極302、p+a−S
i:H層303、光吸収層とキャリア増倍層を兼ねた超
格子層306、n+a−Si:H層307、Alからな
る電極308を積層して構成されている。前記超格子層
306は、井戸層となるa−Si:H層304と、障壁
層となるa−SiC:H層305とを交互に10層積み
重ねて構成されている。また、p+a−Si:H層30
3と透明電極302、n+a−Si:H層307と電極
308は、それぞれオーミック接触して構成されてい
る。
【0008】図10(b)は、上記APD素子の電圧無
印加時のバンド構造を模式的に示した図であり、a−S
i:H/a−SiC:Hのヘテロ接合における伝導帯お
よび価電子帯のエネルギーバンドの不連続量をΔEc、
ΔEvで示してある。a−Si:H/a−SiC:Hの
ヘテロ接合におけるバンド不連続量は、伝導帯のほうが
大きく、ΔEc=0.35eV、ΔEv=0.10eVで
ある。
【0009】図10(c)は、上記APD素子の逆バイ
アス印加時のバンド構造を模式的に示した図である。p
+a−Si:H層303側より光が入射されると、超格
子層306により吸収され光電変換が行われる。生成さ
れた電子/正孔対は、おのおのn+a−Si:H層30
7およびp+a−Si:H層303に向かって走行す
る。電界により加速された電子が超格子層306の障壁
層305から井戸層304に入る時、電子は伝導帯のバ
ンド不連続量ΔEcだけ高いエネルギー状態となるため
に、それだけ電子によるイオン化率αは大きくなる。電
子は、これの繰り返しによりキャリアの数を増加させて
いく。一方、正孔は価電子帯のバンド不連続量ΔEvが
小さいため電子のようなことが起こらない。このよう
に、上記APDの構造によると、電子のイオン化率αの
みを大きくすることができ、さらにイオン化の生じる場
所をヘテロ接合部に特定できるため、高感度、低過剰雑
音特性が得られる。また、キャリアはヘテロ構造のバン
ドオフセットによりエネルギーを受けるため、キャリア
のイオン化に必要な電界強度を小さくすることができ、
低電圧駆動が可能となる。
【0010】1995年テレビジョン学会年次大会予稿
集、p73に掲載の澤田らの論文では、a−Si:H/
a−SiC:H 超格子において、障壁層を鋸歯状のポ
テンシャル構造とした傾斜超格子構造のAPDが示され
ている。このAPDについて、図11(a)〜(c)を
参照しながら説明する。傾斜超格子構造のAPDは、図
11(a)に示すように、n型単結晶Si基板401上
に、i型a−Si:H402、光吸収層とキャリア増倍
層を兼ねた傾斜超格子層405、i型a−Si:H40
6、p型半導体層407、Auからなる透明電極408
を積層して構成されている。前記傾斜超格子層405
は、井戸層となるi型a−Si:H層404と、障壁層
となるi型a−Si1-xx:H(x=0〜1)層403
とを交互に6層積み重ねた構造から構成されている。
【0011】図11(b)は、上記APD素子の電圧無
印加時のバンド構造を模式的に示した図である。障壁層
となるi型a−Si1-xx:H(x=0〜1)層403
を着膜する際に、a−Si1-xx:H層組成比をx=0
〜1の間で連続的に変化させることにより、鋸歯状にバ
ンド構造が変化した傾斜超格子とすることができる。
【0012】図11(c)は、上記APD素子の逆バイ
アス印加時のバンド構造を模式的に示した図である。ア
バランシェ増倍の機構は、基本的には前述の図10に示
した超格子APDと同じであるが、この素子の場合、電
子の走行方向に対してヘテロ接合部において電子に対す
るエネルギー障壁が存在しないため、井戸層404から
障壁層403に入る時にエネルギーが失われる電子のク
ーリング(cooling)や、井戸層404への電子の蓄積
が生じて外部に信号として取り出されないことを防止
し、より一層の高感度化及び低雑音化を図ることができ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した非晶質Si系
半導体による超格子構造を用いたAPDは、格子定数不
整合の問題がないため自由なバンド構造を実現でき、可
視光に対して高感度、高SN比、さらには低電圧駆動可
能なAPDを得ることができるが、その一方で次のよう
な問題点が存在する。
【0014】先ず、上述した非晶質Si系半導体による
超格子APDでは、伝導帯のバンド不連続量が約0.3
4eVであり、井戸層であるi型a−Si:Hの禁制帯
幅Eg=1.70eVに比べると小さい。そのため、必
ずしもヘテロ接合部においてイオン化が生じず、低雑音
化に対する効果が不十分である。また、高いイオン化率
を得るには、ある程度の電界をキャリア増倍層に加える
必要があるため低電圧駆動が困難であり、キャリア増倍
層への高電界の印加は暗電流の増大や、電界による正孔
のイオン化のためSN比の低下という問題を併発させ
る。
【0015】また、非晶質Si系半導体による超格子A
PDによると、超格子層306、405は光吸収層とキ
ャリア増倍層とを兼ねているので、キャリア増倍層で入
射光が吸収されフォトキャリア(電子/正孔対)を発生
する場合、生成されたフォトキャリアの増倍率は吸収の
生じた場所により異なり、光吸収層に近い場所で生じた
フォトキャリアほど、キャリア増倍層の走行距離が長く
なり大きな増倍を受ける。一般に入射光の波長が短いほ
ど表面近傍で吸収されるため、短波長の光に対しては増
倍率が大きくなり、長波長の光に対しては増倍率は小さ
くなる、という入射光の波長による増倍率の変動が生じ
る。また、低雑音化をはかるには、増倍する一方のキャ
リアのみをキャリア増倍層に注入することが望ましく、
キャリア増倍層で生じたフォトキャリアはSN比を低下
させる原因となる。
【0016】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、低電圧駆動を可能としながらも高感度且つ低雑音で
あり、特に可視光に対して高感度、低雑音であり、ま
た、入射光の波長による増倍率の変動が少ない半導体受
光素子を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、少なくとも一方が透明な2つの電極間に、非
単結晶性材料で構成され光を吸収しフォトキャリアを発
生する光吸収層と、非単結晶性材料で構成され前記光吸
収層で発生したフォトキャリアを増倍するキャリア増倍
層と、を有する半導体受光素子であって、次の構成を含
む。前記キャリア増倍層は、非単結晶性のZnxCd1-x
M(0≦x≦1、MはS,Se及びTeから選ばれた1
つ)から成り、前記ZnxCd1-x Mのxの値を変化させ
た組成比が異なる複数の層を有する膜を、積層して成る
多層膜で構成されている。
【0018】本発明の半導体受光素子によれば、非単結
晶性のZnxCd1-xM(0≦x≦1、MはS,Se及びT
eから選ばれた1つ)の組成比が異なる複数の層を有す
る膜を積層して成る多層膜からキャリア増倍層を構成し
ているので、禁制帯幅Egに対して伝導帯のバンド不連
続量ΔEcを大きくすることができ、電子によるイオン
化率を大きくし、イオン化の生じる場所を特定して高感
度化及び低雑音化を図り、更に低電圧駆動を可能とす
る。
【0019】また、キャリア増倍層の禁制帯幅が光吸収
層の禁制帯幅に比べて広いため、キャリア増倍層でのフ
ォトキャリアの発生がなく、入射光の波長による増倍率
の変動が少なく、低雑音な半導体受光素子とすることが
できる。
【0020】また、光吸収層とキャリア増倍層との接合
部において、可視光に高感度となる光吸収層に対してキ
ャリア増倍層のエネルギーバンドを下方に位置させるこ
とができ、前記接合部において電子に対するエネルギー
障壁が存在しないため、この部分における電子のクーリ
ングや蓄積を防止し、高感度化及び低雑音化が図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明による半導体受光素子の実
施の形態の一例について、その構造およびバンド構造を
図1(a)〜(c)を参照しながら説明する。図1
(a)は本発明の半導体受光素子の構造を示す断面図で
あり、図1(b)は半導体受光素子の電圧無印加時のバ
ンド構造を模式的に示した図であり、図1(c)は半導
体受光素子の逆バイアス印加時のバンド構造を模式的に
示した図である。本発明による半導体受光素子は、基板
101上に、透明電極102、電荷注入阻止層となるp
型半導体層103、光吸収層104、キャリア増倍層1
06、電荷注入阻止層となるn型半導体層107、電極
108をそれぞれ電気的に接続して構成されている。
【0022】キャリア増倍層106は、非単結晶性Zn
xCd1-xS層105を複数層重ねた多層膜で構成され、
各ZnxCd1-xS層105を着膜する際にZnxCd1-x
Sの組成比を連続的に変化させて(0≦x≦1)、エネ
ルギーバンドが周期的に変化する超格子を構成してい
る。各ZnxCd1-xS層105は、ZnxCd1-xSの組
成比を光吸収層104側においてx=0、n型半導体層
107側においてx=1とすることにより、光吸収層1
04側の端部がCdS膜、n型半導体層107側の端部
がZnS膜となり、図1(b)において右上がりに上昇
するエネルギーバンドを形成し、キャリア増倍層106
のヘテロ接合部におけるバンド不連続量はΔEc=0.
89eVとなる。また、キャリア増倍層106の禁制帯
幅は、Eg=2.53(CdS膜)〜3.54(ZnS
膜)eVとなる。
【0023】前記光吸収層104は、多結晶性材料、非
晶質材料あるいは微結晶性材料である非単結晶性材料で
構成され、例えば可視光に対して高感度を有するa−S
i膜で形成されている。非単結晶性材料で光吸収層10
4とキャリア増倍層106を構成することにより、上記
半導体受光素子を格子不整合の問題のない超格子APD
とすることができる。
【0024】次に、本発明による半導体受光素子による
作用について説明する。アバランシェ増倍機構の動作原
理は、従来例の非晶質Si系半導体による超格子APD
と同様であり、光吸収層104で発生したフォトキャリ
アのうち、電子は超格子構造を有するキャリア増倍層1
06に入り、超格子構造における伝導帯のバンド不連続
によりイオン化のエネルギーを受け、アバランシェ増倍
される。この際に、上記半導体受光素子の構造によれ
ば、非単結晶性ZnxCd1-xS超格子をキャリア増倍層
106としているので、キャリア増倍層106のヘテロ
接合部におけるバンド不連続量がΔEc=0.89eV
であり、ヘテロ接合部で大きなイオン化のエネルギーを
受けるため、大きな増倍効果が得られ高感度特性が得ら
れる。また、イオン化の生じる場所をヘテロ接合部に特
定できるため、低過剰雑音特性が得られる。さらに、高
電界のアシストを必要としないため低電圧駆動が可能と
なる。
【0025】また、従来例で示した非晶質Si系半導体
による超格子APDは暗電流が大きいという問題を有し
ていた。暗電流の原因としては、電極から注入されるキ
ャリア、素子内部で欠陥準位、ヘテロ接合部における界
面準位などを介して熱的に発生するキャリアなどが挙げ
られるが、本質的には禁制帯幅の大きさに依存し、禁制
帯幅が大きいほど熱的に発生するキャリアは少なくな
る。しかしながら、非晶質Si系半導体超格子APD
は、暗電流を抑制するに十分な禁制帯幅を有していな
い。
【0026】これに対して上記半導体受光素子の構造に
よれば、非単結晶性ZnxCd1-xS超格子でキャリア増
倍層106を形成しているので、キャリア増倍層106
の禁制帯幅をEg=2.53〜3.54eVと大きくす
ることができ、熱的に発生するキャリアが少なく暗電流
を抑制することができる。また、キャリア増倍層106
の禁制帯幅をEg=2.53〜3.54eVとすること
により、キャリア増倍層106においては可視光に対し
ての感度がなく可視光による光吸収が生じない。したが
って、可視光による光吸収は専ら光吸収層104で行れ
るため、キャリア増倍層106での入射光波長による増
倍率の変動がなく、高SN比が得られる。
【0027】また、上記半導体受光素子ではキャリア増
倍層106として非単結晶性ZnxCd1-xS超格子を使
用したが、キャリア増倍層106として、非単結晶性Z
xCd1-xSe層を複数層重ねた多層膜で構成し、各Z
xCd1-xSe層を着膜する際にZnxCd1-xSeの組
成比を連続的に変化させて(0≦x≦1)、エネルギー
バンドが周期的に変化する超格子を用いることによって
も、キャリア増倍層106のヘテロ接合部におけるバン
ド不連続量をΔEc=0.86eVと大きな値にするこ
とができる。また、キャリア増倍層106として、非単
結晶性ZnxCd1-xTe層を複数層重ねた多層膜で構成
し、各ZnxCd1-xTe層を着膜する際にZnxCd1-x
Teの組成比を連続的に変化させて(0≦x≦1)、エ
ネルギーバンドが周期的に変化する超格子を用いること
によっても、キャリア増倍層106のヘテロ接合部にお
けるバンド不連続量をΔEc=0.75eVと大きな値
にすることができる。
【0028】したがって、非単結晶性ZnxCd1-xSe
超格子または非単結晶性ZnxCd1 -xTeをキャリア増
倍層とした半導体受光素子においても、バンド不連続量
を大きくできるので(ΔEc=0.86eV、ΔEc=
0.75eV)、ヘテロ接合部で大きなイオン化のエネ
ルギーを受けるため、大きな増倍効果が得られ高感度特
性が得られる。また、イオン化の生じる場所をヘテロ接
合部に特定できるため、低過剰雑音特性が得られる。さ
らに、高電界のアシストを必要としないため低電圧駆動
が可能となる。
【0029】半導体受光素子のキャリア増倍層106と
して、非単結晶性ZnxCd1-xS超格子、非単結晶性Z
xCd1-xSe超格子、非単結晶性ZnxCd1-xTe超
格子をそれぞれ用いた場合において、キャリア増倍層の
ヘテロ接合部におけるバンド不連続量ΔEc、キャリア
増倍層の禁制帯Egの値について、図11に示した非晶
質Si系半導体による超格子構造のAPD(井戸層の材
料はi型a−Si:H)との比較を表1に示す。非単結
晶性ZnxCd1-xSe超格子において、xを0≦x≦1と
連続的に変化させた場合のキャリア増倍層の禁制帯Eg
は1.70(CdSe膜)〜2.67(ZnSe膜)e
Vとなる。非単結晶性ZnxCd1-xTe超格子におい
て、xを0≦x≦1と連続的に変化させた場合のキャリア
増倍層の禁制帯Egは1.53(CdTe膜)〜2.2
5(ZnTe膜)eVとなる。
【0030】
【表1】 表1 S Se Te 従来例 ΔEc 0.89 0.86 0.75 0.34 Eg 2.53〜3.54 1.70〜2.67 1.53〜2.25 1.70
【0031】また、可視光に高感度なa−Si膜で形成
された光吸収層104に対して、キャリア増倍層106
を非単結晶性ZnxCd1-xS超格子、非単結晶性Znx
Cd1 -xSe超格子、非単結晶性ZnxCd1-xTe超格
子で形成することにより、光吸収層104とキャリア増
倍層106との接合部において、光吸収層104に対し
てキャリア増倍層106の伝導帯のエネルギーバンドを
下方に位置させることができる。すなわち、光吸収層1
04をa−Siとした場合に対するそれぞれのバンドオ
フセットは、キャリア増倍層がZnCdSの場合には
0.74eV、ZnCdSeの場合には0.90eV、
ZnCdTeの場合には0.23eVとなる。したがっ
て、光吸収層104とキャリア増倍層106との接合部
において電子に対するエネルギー障壁が存在しないた
め、この部分における電子のクーリングや蓄積を防止
し、高感度化及び低雑音化が図れる。
【0032】尚、キャリア増倍層106を形成するのに
非単結晶性ZnxCd1-xM(M=S,Se,Te)を用い
て超格子を形成する例を述べたが、超格子のようにエネ
ルギーバンドが周期的に変化する構造としなくても、ア
バランシェ増倍が発生するようなバンド不連続量ΔEc
を有するように組成比を異ならせた多層膜を形成すれば
よい。
【0033】
【実施例】次に、本発明による半導体受光素子の具体的
な実施例について説明する。 (実施例1)図2は第1の実施例にかかる半導体受光素
子を示すもので、(a)はその断面図、(b)は電圧無
印加時のバンド構造の模式図、(c)は逆バイアス印加
時のバンド構造の模式図である。この半導体受光素子
は、ガラス基板111上に、クロム(Cr)からなる電
極112、超格子層によるキャリア増倍層115、i型
a−Si:Hからなる光吸収層116、ITOからなる
透明電極117を積層して構成されている。キャリア増
倍層115は、ZnSからなる障壁層113、CdSか
らなる井戸層114を交互に同一の厚膜に積層し、周期
的なバンド構造を有する超格子層を形成している。
【0034】上記半導体受光素子は次のようにして作製
する。先ず、ガラス基板111上に、スパッタ法により
Cr電極112を形成する。次に、ZnSおよびCdS
をターゲットに用いた2元スパッタ法により多結晶性Z
nSからなる障壁層113を1〜100nm、多結晶性
CdSからなる井戸層114を1〜100nmを交互に
連続成膜し、3〜100層の超格子層を形成してキャリ
ア増倍層115を形成する。次いで、プラズマCVD法
によりSiH4を原料ガスとし、i型a−Si:Hを
1.1μmの膜厚に着膜して光吸収層116を形成す
る。最後に、スパッタ法によりITOを60nmの膜厚
に着膜して透明電極117を形成する。
【0035】前記電極112の材料としては、Ta,T
i,Mo,Al,ITOなどを用いてもよく、透明電極
117の材料としてはSnO2やAu,Cr,Pdなど
の半透明金属を用いてもよい。また、光吸収層116と
しては、可視光に対して感度を有する非単結晶性材料が
適用でき、例えばpoly−Si,μc−Si,a−Si
C:H,a−SiGe:Hなど、Ge、C、N、O、H
の中の少なくとも1種以上の材料とSiとの化合物から
なる非単結晶性材料を用い、またこれらの膜を積層して
用いてもよい。非単結晶性材料を用いるのは、格子定数
不整合の問題を回避するためである。さらに、障壁層1
13および井戸層114を形成する材料は、ZnxCd
1-xS(x=0〜1)の中から、障壁層113と井戸層1
14の伝導帯のバンド不連続量が大きく、価電子帯のバ
ンド不連続量が小さくなるような任意のxの値を用い
る。
【0036】上記半導体受光素子の構造によれば、電圧
無印加時および逆バイアス印加時のバンド構造は、それ
ぞれ図2(b)および(c)に示すようになる。キャリ
ア増倍層115の禁制帯幅Egは、CdSから成る井戸
層114のEgが2.53eV、ZnSから成る障壁層
113のEgが3.54eVであり、禁制帯幅が大きい
ため熱的に発生するキャリアを抑制でき、暗電流を低く
することができる。また、キャリア増倍層115におい
ては、波長400〜700nmの可視光はほとんど吸収
しないため、フォトキャリアの生成がなく、入射光の波
長による増倍率の変動およびSN比の低下がない。ま
た、キャリア増倍層115のヘテロ接合部におけるバン
ド不連続量は、伝導帯側がΔEc=0.89eV、価電
子帯側はΔEv=0.12eVであり、ΔEcが大きくΔ
Evが小さいため、電子はアバランシェ増倍を生じる
が、正孔のアバランシェ増倍は生じず高いSN比が得ら
れる。さらにΔEcが大きいためヘテロ接合部で確実に
イオン化を起こすことが可能となり、イオン化の発生場
所を特定することにより増倍率のゆらぎを抑制でき低雑
音特性が得られる。
【0037】また、キャリア増倍層115を非単結晶性
ZnxCd1-xS超格子で形成することにより、可視光に
対して感度を有する非単結晶性材料で形成された光吸収
層116に対するキャリア増倍層115(井戸層11
4)の伝導帯のバンドオフセットを0.74eVとする
ことができ、光吸収層116とキャリア増倍層115と
の接合部において、光吸収層116に対してキャリア増
倍層115のエネルギーバンドを下方に位置させて電子
に対するエネルギー障壁を存在させないため、この部分
における電子のクーリングや蓄積を防止し、高感度化及
び低雑音化が図れる。
【0038】本実施例では、ガラス基板111、電極1
12、キャリア増倍層115、光吸収層116、透明電
極117の順に積層する構造を示したが、これに限定さ
れるものではなく、基板、電極、光吸収層、キャリア増
倍層、透明電極の順に積層する構造や、基板に透光性基
板を用いて、透光性基板、透明電極、光吸収層、キャリ
ア増倍層、電極の順に積層する構造、あるいは透光性基
板、透明電極、キャリア増倍層、光吸収層、電極の順に
積層する構造でもよく、これらの構造においても同様な
効果が得られる。
【0039】(実施例2)図3は第2の実施例にかかる
半導体受光素子を示すもので、(a)はその断面図、
(b)は電圧無印加時のバンド構造の模式図、(c)は
逆バイアス印加時のバンド構造の模式図である。この半
導体受光素子は、ガラス基板121上に、クロム(C
r)からなる電極122、超格子層によるキャリア増倍
層126、i型a−Si:Hからなる光吸収層127、
ITOからなる透明電極128を積層して構成されてい
る。キャリア増倍層126は、ZnS層123、Zn
0.5Cd0.5S層124、CdS層125を積層して成る
層を複数層重ねることにより、周期的なバンド構造を有
する超格子層を形成している。
【0040】上記半導体受光素子は次のようにして作製
する。先ず、ガラス基板121上に、スパッタ法により
Cr電極122を形成する。次に、ZnSおよびCdS
をターゲットに用いた2元スパッタ法により多結晶性Z
nS層123を1〜100nm、多結晶性Zn0.5Cd
0.5S層124を1〜100nm、多結晶性CdS層1
25を1〜100nmを連続成膜し、3〜100層の超
格子層を形成してキャリア増倍層126を形成する。次
いで、プラズマCVD法によりSiH4を原料ガスと
し、i型a−Si:Hを1.1μmの膜厚に着膜した光
吸収層127形成する。最後に、スパッタ法によりIT
Oを60nmの膜厚に着膜して透明電極128を形成す
る。
【0041】上記半導体受光素子の構造によれば、電圧
無印加時および逆バイアス印加時のバンド構造は、それ
ぞれ図3(b)および(c)に示すように、キャリア増
倍層126における伝導帯を階段状のポテンシャル構造
とすることができる。実施例1(図2)に示した超格子
構造においては、井戸層114から障壁層113に電子
が通過するためには、ヘテロ接合部におけるエネルギー
障壁以上の運動エネルギーを電子が有する必要がある。
この運動エネルギーは外部電界から受けることになる
が、電界により加速され半導体中を走行する電子は熱振
動する格子原子と衝突して散乱され、電子の運動エネル
ギーは格子振動として格子に与えられ電子の運動エネル
ギーは失われる。電界強度が大きくなると加速された電
子が格子原子と衝突する頻度が増加するため、電界強度
を大きくしても電子のもつ運動エネルギーは格子原子と
の散乱で抑えられ、電子の平均的な運動エネルギーは飽
和し一定となる。
【0042】一方、実施例2(図3)では、キャリア増
倍層126における伝導帯を階段状のポテンシャル構造
とし、各段差部における電子のエネルギー障壁の大きさ
を、上述した外部電界により得られる平均的な電子の運
動エネルギーより小さくすることにより、大多数の電子
がヘテロ接合部のエネルギー障壁を通過することを可能
としたものであり、実施例1の場合に比べて電子による
アバランシェ増倍を効率よく起こさせることができる。
【0043】(実施例3)図4は第3の実施例にかかる
半導体受光素子を示すもので、(a)はその断面図、
(b)は電圧無印加時のバンド構造の模式図、(c)は
逆バイアス印加時のバンド構造の模式図である。この半
導体受光素子は、ガラス基板131上に、クロム(C
r)からなる電極132、超格子層によるキャリア増倍
層134、i型a−Si:Hからなる光吸収層135、
ITOからなる透明電極136を積層して構成されてい
る。キャリア増倍層134は、xの値をx=0〜1と連続
的に変化させたZnxCd1-xS層133を複数層重ねる
ことにより、周期的なバンド構造を有する超格子層を形
成している。
【0044】上記半導体受光素子は次のようにして作製
する。先ず、ガラス基板131上に、スパッタ法により
Cr電極132を形成する。次に、多元EB蒸着法によ
りZnS、CdS、Sを蒸着源とし、ZnSおよびCd
Sの蒸着速度を制御することにより、その組成がx=1
(ZnS)からx=0(CdS)へと連続的に変化する
ような非晶質ZnxCd1-xS層133を10〜100n
m成膜し、これを繰り返し3〜100層の超格子層を形
成してキャリア増倍層134を形成する。次いで、プラ
ズマCVD法によりSiH4を原料ガスとし、i型a−
Si:Hを1.1μmの膜厚に着膜して光吸収層135
を形成する。最後に、スパッタ法によりITOを60n
mの膜厚に着膜して透明電極136を形成する。
【0045】上記半導体受光素子の構造によれば、電圧
無印加時および逆バイアス印加時のバンド構造は、それ
ぞれ図4(b)および(c)に示すように、キャリア増
倍層134の伝導帯を鋸歯状のポテンシャル構造とする
ことができる。その結果、電子の走行方向に対してヘテ
ロ接合部においてのエネルギー障壁を無くすことがで
き、実施例2(図3)に比べてさらに効率よく電子によ
るアバランシェ増倍を起こさせることができる。
【0046】(実施例4)図5は第4の実施例にかかる
半導体受光素子の断面図であり、ガラス基板141上
に、ITOからなる透明電極142、i型a−Si:H
からなる光吸収層143、a−SiNx:Hからなる緩
衝層144、超格子層によるキャリア増倍層147、A
lからなる電極148を積層して構成されている。キャ
リア増倍層147は、CdSからなる井戸層145とZ
nSからなる障壁層146と交互に積層した層を複数重
ねて構成されている。
【0047】上記半導体受光素子は次のようにして作製
する。先ず、ガラス基板141上に、スパッタ法により
ITOを60nmの膜厚に着膜して透明電極142を形
成する。次に、プラズマCVD法によりSiH4を原料
ガスとし、i型a−Si:Hを1.1μmの膜厚に着膜
して光吸収層143を形成する。次に、プラズマCVD
法によりSiH4、NH3を原料ガスとし、a−SiNx
を50nmの膜厚に着膜して緩衝層144を形成する。
次いで、ZnSおよびCdSをターゲットに用いた2元
スパッタ法により多結晶性ZnSからなる障壁層146
を1〜100nm、多結晶性CdSからなる井戸層14
5を1〜100nmを連続成膜し、3〜100層の超格
子層を形成してキャリア増倍層147を形成する。最後
に、スパッタ法によりAlを500nmの膜厚に着膜し
て電極148を形成する。
【0048】上記半導体受光素子の構造によれば、緩衝
層144の存在により、光吸収層143とキャリア増倍
層147のヘテロ接合部における界面準位を低減し、光
吸収層143で発生したフォトキャリアを効率よくキャ
リア増倍層147に注入できるため感度が向上する。ま
た、界面準位に起因する熱的キャリアの発生が減少し、
暗電流を抑制することができる。さらに、光吸収層14
3とキャリア増倍層147の界面における相互拡散が抑
制でき、経時変化による劣化がおさえられ信頼性が向上
する。
【0049】緩衝層144を構成する材料としては、光
吸収層143である非単結晶性Si系半導体およびキャ
リア増倍層147である非単結晶性ZnxCd1-xSとの
界面準位が少なく、拡散係数の低い材料が望ましく、
C、N、O、Hの中の少なくとも1種以上の材料とSi
との化合物からなる非単結晶性材料、例えば、a−Si
x:H、a−SiOx:H、a−SiONx:H、Zn
Oなどが挙げられる。
【0050】また、緩衝層144の厚さが薄いと上述し
た効果が十分に得られず、厚すぎると光吸収層143と
緩衝層144の界面にフォトキャリアが蓄積され、キャ
リア増倍層147に注入されないという問題を生じるの
で、緩衝層144の膜厚としては5〜100nmがよ
く、上記効果を十分に発揮させるためには、膜厚10〜
50nmであることが望ましい。
【0051】(実施例5)図6は第5の実施例にかかる
半導体受光素子を示すもので、(a)はその断面図、
(b)は逆バイアス印加時のバンド構造の模式図であ
る。この半導体受光素子は、ガラス基板151上に、I
TOからなる透明電極152、p型a−SiC:Hから
なる電荷注入阻止層153、i型a−Si:Hからなる
光吸収層154、超格子層から構成されるキャリア増倍
層157、n型a−Si:Hからなる電荷注入阻止層1
58、Alからなる電極159を積層して構成されてい
る。キャリア増倍層157は、CdSからなる井戸層1
55、ZnSからなる障壁層156を交互に積層した層
を複数重ねることにより、周期的なバンド構造を有する
超格子層を形成している。
【0052】上記半導体受光素子は次のようにして作製
する。先ず、ガラス基板151上に、スパッタ法により
ITOを100nmの膜厚に着膜して透明電極152を
形成する。次に、プラズマCVD法によりSiH4、C
4、B26を原料ガスとし、p型a−SiC:Hを5
0nmの膜厚に着膜して電荷注入阻止層153を形成す
る。次に、プラズマCVD法によりSiH4を原料ガス
としi型a−Si:Hからなる光吸収層154を1.5
μm形成する。次いで、ZnSおよびCdSをターゲッ
トに用いた2元スパッタ法により多結晶性ZnSからな
る障壁層156を1〜100nm、多単結晶性CdSか
らなる井戸層155を1〜100nmを連続成膜し、3
〜100層の超格子層を形成してキャリア増倍層157
を形成する。次いで、プラズマCVD法によりSi
4、PH3を原料ガスとし、n型a−Si:Hを50n
mの膜厚に着膜して電荷注入阻止層158を形成する。
最後に、スパッタ法によりAlを500nmの膜厚に着
膜して電極159を形成する。
【0053】上記半導体受光素子の構造によれば、逆バ
イアス印加時のバンド構造は図6(b)に示すような
り、電荷注入阻止層153の存在により透明電極152
から光吸収層154への電子の注入、電荷注入阻止層1
58の存在により電極159からキャリア増倍157へ
の正孔の注入がぞれぞれ阻止されることにより、暗電流
の低減、高SN比が得られる。上記電荷注入阻止層は、
いずれか一方のみを形成した場合でも、電子あるいは正
孔の注入を阻止できるため、暗電流の低減、高SN比に
対する効果が得られるが、より一層の暗電流の低減、高
SN比を実現するには電子注入阻止層としての電荷注入
阻止層153、正孔注入阻止層としての電荷注入阻止層
158をともに設けたほうが好ましい。
【0054】電荷注入阻止層153を形成する材料とし
ては、p型a−SiC:Hの他にp型a−Si:Hなど
p型の導電性を示す非単結晶性材料が使用できるが、光
吸収層154に効率よく光を吸収させるためには光吸収
層154より禁制帯幅の広い材料を用いるのが好まし
い。電荷注入阻止層158を形成する材料としては、n
型a−Si:Hの他にn型a−SiC:H、n型a−S
iGe:Hなどn型の導電性を示す非単結晶性材料や非
単結晶性CeO2などが使用できる。
【0055】(実施例6)図7は第6の実施例にかかる
半導体受光素子を示すもので、(a)はその断面図、
(b)は電圧無印加時のバンド構造の模式図である。こ
の半導体受光素子は、ガラス基板161上に、ITOか
らなる透明電極162、i型a−Si:Hからなる光吸
収層163、超格子層から構成されるキャリア増倍層1
66、Alからなる電極167を積層して構成されてい
る。キャリア増倍層166は、CdSeからなる井戸層
164、ZnSeからなる障壁層165とを交互に積層
した膜を複数重ねることにより、周期的なバンド構造を
有する超格子層を形成している。
【0056】上記半導体受光素子は次のようにして作製
する。先ず、ガラス基板161上に、スパッタ法により
ITOを60nmの膜厚に着膜して透明電極162を形
成する。次に、プラズマCVD法によりSiH4を原料
ガスとし、i型a−Si:Hを1.1μmの膜厚に着膜
して光吸収層163を形成する。次いで、ZnSeおよ
びCdSeをターゲットに用いた2元スパッタ法により
多結晶性ZnSeからなる障壁層165を1〜100n
m、多結晶性CdSeからなる井戸層164を1〜10
0nmを連続成膜し、3〜100層の超格子層を形成し
てキャリア増倍層166を形成する。最後に、スパッタ
法によりAlを500nmの膜厚に着膜してる電極16
7を形成する。
【0057】上記半導体受光素子の構造によれば、電圧
無印加時のバンド構造は図7(b)に示すように、ヘテ
ロ接合部におけるバンド不連続量は伝導帯側でΔEc=
0.86eVとなる。これは、井戸層164であるCd
Seの禁制帯幅Eg=1.70eVに対して大きな値で
あり、ヘテロ接合部において電子が受けるエネルギーの
割合は、上述した実施例1(図2)の半導体受光素子に
比べると大きく、その結果、大きな増倍効果すなわち高
感度化を実現することができる。一方、価電子帯におけ
るバンド不連続量はΔEv=0.07eVと小さいた
め、正孔のアバランシェ増倍は生じず実施例1の半導体
受光素子と同様に高いSN比が得られる。
【0058】本実施例の半導体受光素子においては、キ
ャリア増倍層166を構成するCdSeの禁制帯幅がE
g=1.74eVであり、光吸収層163を構成するi
型a−Si:Hの禁制帯幅Eg=1.70eVと概略等
しいため、キャリア増倍層166側から光を入射した場
合には、キャリア増倍層166においても可視光に対し
て光吸収を生じフォトキャリアを発生するので、電極1
67、キャリア増倍層166、光吸収層163、透明電
極162の順に積層し、光吸収層163側から光を入射
させる構造であることが好ましい。
【0059】なお、ここではキャリア増倍層166のバ
ンド構造が単純な超格子構造とした場合について示した
が、非晶質ZnxCd1-xSeの組成比を変化させること
により、実施例2(図3)で示した階段状のポテンシャ
ル、実施例3(図4)で示した鋸歯状のポテンシャルと
することも可能であり、その場合には実施例2、3に記
述したのと同様の効果が得られる。また、実施例4(図
5)で示した緩衝層、実施例5(図6)で示した電荷注
入阻止層を適用することも可能であり、その場合には実
施例4、5に記述したのと同様の効果が得られる。
【0060】(実施例7)図8は第7の実施例にかかる
半導体受光素子を示すもので、(a)はその断面図、
(b)は電圧無印加時のバンド構造の模式図である。こ
の半導体受光素子は、ガラス基板171上に、ITO電
極172、i型a−Si:H光吸収層173、超格子層
から構成されるキャリア増倍層176、Alからなる電
極177を積層して構成されている。キャリア増倍層1
76は、CdTeからなる井戸層174、ZnTeから
なる障壁層175とを交互に積層した膜を複数重ねるこ
とにより、周期的なバンド構造を有する超格子層を形成
している。すなわち、井戸層174及び障壁層175の
材料以外は、実施例6と同じ構成である。
【0061】上記半導体受光素子の構造によれば、電圧
無印加時のバンド構造は図8(b)に示すように、ヘテ
ロ接合部におけるバンド不連続量は伝導帯側でΔEc=
0.75eVとなる。これは井戸層174であるCdT
eの禁制帯幅Eg=1.53eVに対して大きな値であ
り、ヘテロ接合部において電子が受けるエネルギーの割
合は、実施例6(図7)の場合と同様に実施例1(図
2)の半導体受光素子に比べると大きく、従って、大き
な増倍効果すなわち高感度化が実現できる。一方、価電
子帯におけるバンド不連続量はΔEv=0.03eVと
小さいため、正孔のアバランシェ増倍は生じず実施例1
と同様に高いSN比が得られる。
【0062】本実施例における半導体受光素子において
は、キャリア増倍層176の禁制帯幅が光吸収層173
の禁制帯幅に比べて小さいため、実施例6に述べたのと
同様に電極177、キャリア増倍層176、光吸収層1
73、透明電極172の順に積層し、光吸収層173側
から光を入射させる構造が好ましい。また、実施例6に
述べたのと同様に、キャリア増倍層176の超格子の構
造を階段状のポテンシャル、鋸歯状のポテンシャルとす
ること、緩衝層、電荷注入阻止層を設けることにより、
実施例2、3、4、5に記載の効果が得られる。
【0063】
【発明の効果】本発明の半導体受光素子によれば、xを
変化させた非単結晶性ZnxCd1-xSから成り組成比が
異なる複数の層を有する膜を積層した多層膜でキャリア
増倍層を形成することにより、伝導帯のバンド不連続量
が大きく価電子帯のバンド不連続量が小さいエネルギー
バンド構造を得ることができ、高感度、低雑音、低電圧
駆動可能となる。また、キャリア増倍層の禁制帯幅が大
きいため、暗電流が低く、キャリア増倍層でのフォトキ
ャリアの発生がなく入射光の波長による増倍率の変動が
少ない低雑音な半導体受光素子が得られる。
【0064】また、本発明の半導体受光素子によれば、
xを変化させた非単結晶性ZnxCd1-xSeまたは非単
結晶性ZnxCd1-xTeから成り組成比が異なる複数の
層を有する膜を積層した多層膜でキャリア増倍層を形成
することにより、伝導帯のバンド不連続量が大きく価電
子帯のバンド不連続量が小さいエネルギーバンド構造を
得ることができ、高感度、低雑音、低電圧駆動可能な半
導体受光素子とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の半導体受光素子の概略構造
を示す断面説明図、(b)はこの半導体受光素子の電圧
無印加時のバンド構造を示すエネルギー帯図、(c)は
この半導体受光素子の逆バイアス印加時のバンド構造を
示すエネルギー帯図である。
【図2】 (a)は第1の実施例に係る半導体受光素子
の概略構造を示す断面説明図であり、(b)はこの半導
体受光素子の電圧無印加時のバンド構造を示すエネルギ
ー帯図、(c)はこの半導体受光素子の逆バイアス印加
時のバンド構造を示すエネルギー帯図である。
【図3】 (a)は第2の実施例に係る半導体受光素子
の概略構造を示す断面説明図であり、(b)はこの半導
体受光素子の電圧無印加時のバンド構造を示すエネルギ
ー帯図、(c)はこの半導体受光素子の逆バイアス印加
時のバンド構造を示すエネルギー帯図である。
【図4】 (a)は第3の実施例に係る半導体受光素子
の概略構造を示す断面説明図であり、(b)はこの半導
体受光素子の電圧無印加時のバンド構造を示すエネルギ
ー帯図、(c)はこの半導体受光素子の逆バイアス印加
時のバンド構造を示すエネルギー帯図である。
【図5】 第4の実施例に係る半導体受光素子の概略構
造を示す断面説明図である。
【図6】 (a)は第5の実施例に係る半導体受光素子
の概略構造を示す断面説明図であり、(b)はこの半導
体受光素子の逆バイアス印加時のバンド構造を示すエネ
ルギー帯図である。
【図7】 (a)は第6の実施例に係る半導体受光素子
の概略構造を示す断面説明図であり、(b)はこの半導
体受光素子の電圧無印加時のバンド構造を示すエネルギ
ー帯図である。
【図8】 (a)は第7の実施例に係る半導体受光素子
の概略構造を示す断面説明図であり、(b)はこの半導
体受光素子の電圧無印加時のバンド構造を示すエネルギ
ー帯図である。
【図9】 (a)は従来の単結晶Si APDの概略構
造を示す断面説明図であり、(b)はこの単結晶Si
APDの逆バイアス印加時のバンド構造を示すエネルギ
ー帯図である。
【図10】(a)は従来の非晶質Si系超格子APDの
概略構造を示す断面説明図であり、(b)はこの非晶質
Si系超格子APDの電圧無印加時のバンド構造を示す
エネルギー帯図、(c)はこの非晶質Si系超格子AP
Dの逆バイアス印加時のバンド構造を示すエネルギー帯
図である。
【図11】(a)は従来の非晶質Si系傾斜超格子AP
Dの概略構造を示す断面説明図であり、(b)はこの非
晶質Si系傾斜超格子APDの電圧無印加時のバンド構
造を示すエネルギー帯図、(c)はこの非晶質Si系傾
斜超格子APDの逆バイアス印加時のバンド構造を示す
エネルギー帯図である。
【符号の説明】
101…基板、 102…透明電極、 103…p型半
導体層(電荷注入阻止層)、 104…光吸収層、
05…非単結晶性ZnCd1−xS層、 106…キ
ャリア増倍層、 107…n型半導体層(電荷注入阻止
層)、 108…電極、 111…ガラス基板、 11
2…電極、 113…障壁層(ZnS)、 114…井
戸層(CdS)、 115…キャリア増倍層、 116
…光吸収層、 117…透明電極、 121…ガラス基
板、 122…電極、 123…ZnS層、 124…
Zn0.5Cd0.5S層、 125…CdS層、 1
26…キャリア増倍層、 127…光吸収層、 128
…透明電極、 131…ガラス基板、 132…電極、
133…ZnCd1−xS層、 134…キャリア
増倍層、 135…光吸収層、 136…透明電極、
141…ガラス基板、 142…透明電極、 143…
光吸収層、 144…緩衝層、 145…井戸層(Cd
S)、 146…障壁層(ZnS)、 147…キャリ
ア増倍層、148…電極、 151…ガラス基板、 1
52…透明電極、 153…電荷注入阻止層、 154
…光吸収層、 155…井戸層(CdS)、 156…
障壁層(ZnS)、 157…キャリア増倍層、 15
8…電荷注入阻止層、159…電極、 161…ガラス
基板、 162…透明電極、 163…光吸収層、 1
64…井戸層(CdSe)、 165…障壁層(ZnS
e)、 166…キャリア増倍層、 167…電極、
171…ガラス基板、 172…ITO電極、 173
…光吸収層、 174…井戸層(CdTe)、 175
…障壁層(ZnTe)、 176…キャリア増倍層、
177…電
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 育昌 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−350123(JP,A) 特開 平4−282873(JP,A) 特開 平4−47629(JP,A) 特開 昭58−157179(JP,A) 特開 昭58−168274(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/10 - 31/119

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透明な2つの電極間
    に、非単結晶性材料で構成され光を吸収しフォトキャリ
    アを発生する光吸収層と、非単結晶性材料で構成され前
    記光吸収層で発生したフォトキャリアを増倍するキャリ
    ア増倍層と、を有する半導体受光素子であって、 前記キャリア増倍層は、非単結晶性のZnxCd1-x
    (0≦x≦1、MはS,Se及びTeから選ばれた1つ)
    から成り、前記ZnxCd1-xMのxの値を変化させた組
    成比が異なる複数の層を有する膜を、積層して成る多層
    膜で構成されたことを特徴とする半導体受光素子。
  2. 【請求項2】 前記非単結晶性材料が、非晶質材料、微
    結晶材料、多結晶材料であることを特徴とする請求項1
    に記載の半導体受光素子。
  3. 【請求項3】 前記多層膜を構成する各膜のZnxCd
    1-xMのxの値を連続的に変化させることにより、前記キ
    ャリア増倍層の伝導帯を鋸歯状のポテンシャル構造とし
    たことを特徴とする請求項1に記載の半導体受光素子。
  4. 【請求項4】 前記多層膜を構成する各膜のZnxCd
    1-xMのxの値を段階的に変化させることにより、前記キ
    ャリア増倍層の伝導帯を階段状のポテンシャル構造とし
    たことを特徴とする請求項1に記載の半導体受光素子。
  5. 【請求項5】 前記光吸収層は、Ge、C、N、O、H
    の中の少なくとも1種以上の材料とSiとの化合物から
    なる非単結晶性材料であることを特徴とする請求項1に
    記載の半導体受光素子。
  6. 【請求項6】 前記光吸収層と前記キャリア増倍層の間
    に緩衝層を形成したことを特徴とする請求項1に記載の
    半導体受光素子。
  7. 【請求項7】 前記緩衝層が、C、N、O、Hの中の少
    なくとも1種以上の材料とSiとの化合物からなる非単
    結晶性材料であることを特徴とする請求項6に記載の半
    導体受光素子。
  8. 【請求項8】 前記緩衝層の膜厚が5〜100nmであ
    ることを特徴とする請求項6に記載の半導体受光素子。
  9. 【請求項9】 前記キャリア増倍層が接する前記電極と
    の間、および前記光吸収層が接する前記電極との間の両
    方またはどちらか一方に、電荷注入阻止層を形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体受光素子。
  10. 【請求項10】少なくとも一方が透明な2つの電極間
    に、非単結晶性材料で構成され光を吸収しフォトキャリ
    アを発生する光吸収層と、非単結晶性材料で構成され前
    記光吸収層で発生したフォトキャリアを増倍するキャリ
    ア増倍層と、を有する半導体受光素子であって、 前記キャリア増倍層は、非単結晶性のZnxCd1-x
    (0≦x≦1、MはSeまたはTe)からなり、前記Zn
    xCd1-xMのxの値を変化させた組成比が異なる複数の
    層を有する膜を、積層して成る多層膜で構成され、 前記電極、前記キャリア増倍層、前記光吸収層及び前記
    電極の透明側を、この順で積層したことを特徴とする半
    導体受光素子。
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