JP3018761U - コードガイド部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成でコードの急激な曲がりによる断
線を防止する。 【構成】 電池ケース１０の本体１に電池４を挿入し、
その両極をマイナス端子金具６及びプラス端子８を介し
てコード２の導線２ａ，２ｂにそれぞれ接続し、この本
体１にコードガイド部材である円筒状のケース蓋３を螺
着し、ケース蓋３の一端にコード２の出口部３ｂを設
け、出口部３ｂの内周面をラッパ状に形成してその曲率
半径Ｒをコード２の径Ｄと同等かそれより大きくする。
コード２が実線で示す状態から仮想線で示す状態に１８
０度曲げられても、曲げ内径は出口部３ｂによって規制
され急激な曲がりによる断線が防止される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、電池ケース本体等の長手方向の一端からコードを無理なく引き出 すためのコードガイド部材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

寒冷地や低温環境下での撮影に際しては電池性能が極度に低下してカメラが正 常に作用しない場合がある。かかる条件下では防寒ケースでカメラを被覆する方 法が一般的であるが、表面積の大きなカメラを長時間保温することはきわめて困 難である。

【０００３】 このような問題点を解決するため、電池をカメラ本体から取り出して電池ケー スに収納し、この電池ケースをポケット内等に入れて撮影者の体温で保温し、電 池ケースとカメラ本体の間をコードで接続する方法がきわめて有効である。 その場合、コードは撮影者の動きに伴って屈曲が繰り返され、特に電池ケース との接続部分が急激に曲げられて断線するおそれがあった。

【０００４】 図３は、従来の電池ケースの本体１からコード２を引き出す部分の一例を示す ものであり、コード２は通常柔軟なゴム又はプラスチックからなる可撓性のコー ドガイド部材であるベント１３を介して本体１から引き出され、コード２の出口 部の急激な曲がりによる断線を防止するようになっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来のコードガイド部材にあっては、ベント１３が 本体１から大きく突出して嵩ばるだけでなく、この部分がコード部分に比して柔 軟性が不足するため、コード２に曲げ力が作用すると、図４に示すように両者の 境界部分でコード２が急激に曲げられ、充分な断線防止効果が得られないという 問題点があった。 この考案は上記の点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でコードの急激 な曲がりによる断線を防止することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記の目的を達成するため、本体からコードを引き出すための円筒 状のコードガイド部材であって、一端のコード出口部内周面をラッパ状に形成し 、その曲率半径を上記コードの直径以上としたものである。

【０００７】

【作用】

この考案によるコードガイド部材は上記のように構成することにより、コード がコードガイド部材のコード出口部で曲げられてもその曲げ部分の内径が極度に 小さくなるおそれはなく、繰り返し曲げによっても断線のおそれはない。 また、従来のベントによる構造よりも全長を短くすることも可能になる。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。 図１は、この考案の一実施例を示す側断面図、図２はその分解斜視図である。

【０００９】 導電体からなる電池ケース１０の本体１には、コードガイド部材であるケース 蓋３がねじ部１ａ，３ａにより螺着している。本体１の内部には電池４を挿入し 、電池４のマイナス側はばね５，本体１及びケース蓋３にねじ止めされたマイナ ス端子金具６を介してコード２の一方の導線２ａに接続してある。また、電池４ のプラス側は、絶縁体７によりマイナス端子金具６と絶縁されたプラス端子８を 介してコード２の他方の導線２ｂに接続してある。

【００１０】 ケース蓋３の一端には、コード２が挿通可能な出口部３ｂを設け、この出口部 内周面をラッパ状に形成してその曲率半径Ｒを、コード２の径Ｄと同等かそれよ り大きくし、他端にはローレット加工を施したつまみ部３ｃを設ける。なお、コ ード２の外周部には抜け止めリング９を装着してコード２の出口部３ｂからの脱 落を防止する。なお、上記ラッパ状部の形状は必ずしも全内周面でなくてもよく 、例えば中間帯を環状に凹陥させた形状等でも差支えない。

【００１１】 この実施例は上記のような構成からなるので、無理な曲げ力が作用してコード ２が図１に仮想線で示すように１８０度曲げられたとしても、その曲げ内径はケ ース蓋３の出口部３ｂによって規制され、それより急激に曲げられることはなく 断線のおそれもない。

【００１２】 また、ケース蓋３はコード２を保護しているだけであり、従来のベント１３の ようにその内部でコード２が曲げられるものではないので、従来のベント１３よ りも全長を短くすることができ、必要とあれば、マイナス端子金具６やプラス端 子８の形状を若干変更することにより、つまみ部３ｃの内部にラッパ状の出口部 ３ｃを形成することも可能である。 さらに、通常一体成形で作られていたベント１３が不要になるので高価な型代 が節減され、特に少量生産の場合に好都合である。

【００１３】 このような電池ケース１０をカメラの保温電池ケースとして利用するには、コ ード２の先端部にダミー電池を接続し、このダミー電池をカメラの電池室に挿着 すると共に、電池ケース１０を防寒着等の内部に収納して体温により保温すれば よい。 なお、上記の実施例ではこの考案を電池ケースのケース蓋に実施した場合につ いて説明したが、この考案はそれに限るものではなく、コードが繰り返し曲げを 受ける部分のすべてのコードガイド部材として利用することが可能である。

【００１４】

【考案の効果】

以上述べたように、この考案によるコードガイド部材は、コード出口部内周面 をコードの径以上の曲率半径を有するラッパ状に形成するだけのきわめて簡単な 構成により、全長を短くしながら出口部におけるコードの急激な曲がりとそれに よる断線を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す側断面図である。

【図２】同じくその分解斜視図である。

【図３】従来のコードガイド部材の一例を示す側面図で
ある。

【図４】同じくそのコードの曲がり状態を示す側面図で
ある。

【符号の説明】

１：本体 ２：コード ３：ケース蓋（コードガイド部材） ３ｂ：出口部 ４：電池 １０：電池ケース

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体からコードを引き出すための円筒状
   のコードガイド部材であって、一端のコード出口部内周
   面をラッパ状に形成し、その曲率半径を上記コードの直
   径以上としたことを特徴とするコードガイド部材。