JP3018562B2 - テロメリ化用触媒およびそれを用いるアルコキシアルカジエンの製造方法 - Google Patents
テロメリ化用触媒およびそれを用いるアルコキシアルカジエンの製造方法Info
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- JP3018562B2 JP3018562B2 JP3119143A JP11914391A JP3018562B2 JP 3018562 B2 JP3018562 B2 JP 3018562B2 JP 3119143 A JP3119143 A JP 3119143A JP 11914391 A JP11914391 A JP 11914391A JP 3018562 B2 JP3018562 B2 JP 3018562B2
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- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】アルコキシアルカジエンは、高分
子及び有機合成原料、溶剤特にペイントまたはニス組成
物として使用される。
子及び有機合成原料、溶剤特にペイントまたはニス組成
物として使用される。
【0002】
【従来の技術】アルコールと脂肪族共役ジエンのテロメ
リ化反応によりアルコキシアルカジエンが生成すること
は公知である。従来、この反応はパラジウム化合物の存
在下で行われ、パラジウム化合物として、0価パラジウ
ム錯体(例えば特公48ー42606号公報等)や2価
のパラジウム塩及び錯体(例えば特公47ー20205
号公報、特公49ー31965号公報等)が使用されて
いる。
リ化反応によりアルコキシアルカジエンが生成すること
は公知である。従来、この反応はパラジウム化合物の存
在下で行われ、パラジウム化合物として、0価パラジウ
ム錯体(例えば特公48ー42606号公報等)や2価
のパラジウム塩及び錯体(例えば特公47ー20205
号公報、特公49ー31965号公報等)が使用されて
いる。
【0003】しかしながら、0価や2価のパラジウム錯
体は非常に高価でありまた安定性に欠ける化合物が多
く、工業的規模で実施することはできない。また2価の
パラジウム塩は0価や2価のパラジウム錯体と比べて反
応性が落ちる。そこで、脂肪族共役ジエンのテロメリ化
反応には、安定で反応活性の高い触媒が望まれる。
体は非常に高価でありまた安定性に欠ける化合物が多
く、工業的規模で実施することはできない。また2価の
パラジウム塩は0価や2価のパラジウム錯体と比べて反
応性が落ちる。そこで、脂肪族共役ジエンのテロメリ化
反応には、安定で反応活性の高い触媒が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、脂肪
族共役ジエンとアルコ−ルとのテロメリ化反応を行い、
アルコキシアルカジエンを製造する際に、高い反応活性
を有するテロメリ化用触媒の構成成分として有用なパラ
ジウム化合物を提供することにある。
族共役ジエンとアルコ−ルとのテロメリ化反応を行い、
アルコキシアルカジエンを製造する際に、高い反応活性
を有するテロメリ化用触媒の構成成分として有用なパラ
ジウム化合物を提供することにある。
【0005】本発明の別の目的は、このパラジウム化合
物を有するテロメリ化用触媒を提供することにある。
物を有するテロメリ化用触媒を提供することにある。
【0006】さらに本発明の別の目的は、このテロメリ
化用触媒を使用して脂肪族共役ジエンとアルコールを反
応させることによってアルコキシアルカジエンを製造す
る方法を提供することにある。
化用触媒を使用して脂肪族共役ジエンとアルコールを反
応させることによってアルコキシアルカジエンを製造す
る方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、一般式
(1)
(1)
【0008】
【化4】 (式中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、
水酸基、炭素数1から3のジアルキルアミノ基、スルホ
ン酸基を含有した炭素数1から3のアルキル基よりなる
ジアルキルアミノ基またはハロゲンを表す。)で示され
るパラジウム化合物、及び/または一般式(2)
水酸基、炭素数1から3のジアルキルアミノ基、スルホ
ン酸基を含有した炭素数1から3のアルキル基よりなる
ジアルキルアミノ基またはハロゲンを表す。)で示され
るパラジウム化合物、及び/または一般式(2)
【0009】
【化5】 (式中、R3は水素原子、ハロゲン、スルホン酸基また
はスルホン酸のアルカリ金属塩を表す。)で示されるパ
ラジウム化合物とホスフィン化合物とからなるテロメリ
化用触媒、この触媒を用いたアルコキシアルカジエンの
製造方法及び触媒の一部を構成するパラジウム化合物に
関する。
はスルホン酸のアルカリ金属塩を表す。)で示されるパ
ラジウム化合物とホスフィン化合物とからなるテロメリ
化用触媒、この触媒を用いたアルコキシアルカジエンの
製造方法及び触媒の一部を構成するパラジウム化合物に
関する。
【0010】本発明のパラジウム触媒の特徴は、従来の
触媒と比べて調製が容易でかつ極めて安定であり、反応
速度が速く、触媒活性が優れているという点である。
触媒と比べて調製が容易でかつ極めて安定であり、反応
速度が速く、触媒活性が優れているという点である。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明において使用されるテロメリ化用触
媒の構成成分であるパラジウム化合物は、例えば溶媒の
存在下、一般式(3)
媒の構成成分であるパラジウム化合物は、例えば溶媒の
存在下、一般式(3)
【0013】
【化6】 (式中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、
水酸基、炭素数1から3のジアルキルアミノ基、スルホ
ン酸基を含有した炭素数1から3のアルキル基よりなる
ジアルキルアミノ基またはハロゲンを表す。)で示され
る化合物、または一般式(4)
水酸基、炭素数1から3のジアルキルアミノ基、スルホ
ン酸基を含有した炭素数1から3のアルキル基よりなる
ジアルキルアミノ基またはハロゲンを表す。)で示され
る化合物、または一般式(4)
【0014】
【化7】 (式中、R3は水素原子、ハロゲン、スルホン酸基また
はスルホン酸のアルカリ金属塩を表す。)で示される化
合物とパラジウム塩との塩交換によって容易に合成する
ことができ、適宜pH調整し、得られたパラジウム化合
物は常温でろ別、乾燥される。
はスルホン酸のアルカリ金属塩を表す。)で示される化
合物とパラジウム塩との塩交換によって容易に合成する
ことができ、適宜pH調整し、得られたパラジウム化合
物は常温でろ別、乾燥される。
【0015】溶媒としては、メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、水が挙げられ、これらの内から1種または
2種以上が用いられる。
プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、水が挙げられ、これらの内から1種または
2種以上が用いられる。
【0016】パラジウム塩としては、溶液に溶解した2
価の状態であればどのような調製法でもよいが、塩化パ
ラジウムは単独では水に溶解しにくいので、例えば、塩
化パラジウムに塩化リチウムまたは塩化ナトリウムまた
は塩化カリウム等の化合物を加えた水溶液や硝酸溶液等
を用いることができる。パラジウム塩の使用量は、一般
式(3)または(4)の化合物に対して1から3倍モ
ル、好ましくは1.5から2.5倍モル使用され、反応
温度は、10から80℃の範囲内で行われるが、常温で
行うのが操作上簡便である。なお反応は、窒素等の不活
性ガス下において行うことが好ましい。
価の状態であればどのような調製法でもよいが、塩化パ
ラジウムは単独では水に溶解しにくいので、例えば、塩
化パラジウムに塩化リチウムまたは塩化ナトリウムまた
は塩化カリウム等の化合物を加えた水溶液や硝酸溶液等
を用いることができる。パラジウム塩の使用量は、一般
式(3)または(4)の化合物に対して1から3倍モ
ル、好ましくは1.5から2.5倍モル使用され、反応
温度は、10から80℃の範囲内で行われるが、常温で
行うのが操作上簡便である。なお反応は、窒素等の不活
性ガス下において行うことが好ましい。
【0017】R2は水素原子、アルキル基、好ましくは
炭素数1〜4のアルキル基で、具体的にはメチル、、エ
チル、nープロピル、イソプロピル、ターシャリーブチ
ル等のアルキル基、アルコキシ基、好ましくは炭素数1
〜4のアルコキシ基で、具体的にはメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ等のアルコキシ基、炭素数1
〜3のアルキル基よりなるジアルキルアミノ基、具体的
にはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、Nープロピ
ルーNースルホプロピルアミノ基を例示することができ
る。
炭素数1〜4のアルキル基で、具体的にはメチル、、エ
チル、nープロピル、イソプロピル、ターシャリーブチ
ル等のアルキル基、アルコキシ基、好ましくは炭素数1
〜4のアルコキシ基で、具体的にはメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ等のアルコキシ基、炭素数1
〜3のアルキル基よりなるジアルキルアミノ基、具体的
にはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、Nープロピ
ルーNースルホプロピルアミノ基を例示することができ
る。
【0018】R3は水素原子、スルホン酸基、スルホン
酸ナトリウム塩及びカリウム塩、塩素、臭素、フッ素な
どのハロゲンを例示することができる。
酸ナトリウム塩及びカリウム塩、塩素、臭素、フッ素な
どのハロゲンを例示することができる。
【0019】テロメリ化用触媒を構成する一般式(1)
または(2)で示されるパラジウム化合物の使用量は、
通常、脂肪族共役アルカジエン1モル当りパラジウム原
子に換算して0.00001〜1グラム原子、好ましく
は0.0001〜0.5グラム原子の範囲で使用する。
または(2)で示されるパラジウム化合物の使用量は、
通常、脂肪族共役アルカジエン1モル当りパラジウム原
子に換算して0.00001〜1グラム原子、好ましく
は0.0001〜0.5グラム原子の範囲で使用する。
【0020】本発明で助触媒として使用されるホスフィ
ン化合物としては、トリブチルホスフィン、トリシクロ
ヘキシルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン等
のトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、
トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(m−トリル)ホ
スフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、ジフェニル
ーp−クロロフェニルホスフィン、トリス(p−メトキ
シフェニル)ホスフィン、ナトリウム ジフェニルホス
フィノベンゼンーmースルホネート、3ナトリウムート
リス(m−スルホフェニル)ホスフィン、トリス(カル
ボキシフェニル)ホスフィン、ビス(カルボキシフェニ
ル)フェニルホスフィン、カルボキシフェニルジフェニ
ルホスフィン等のトリアリ−ルホスフィン、1,2−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)ブタン等の2座ホスフィン等を例示す
ることができ、これらの1種または2種以上を用いるこ
とができる。アルシン化合物としては、トリフェニルア
ルシン等が挙げられる。これらのホスフィン化合物及び
アルシン化合物は、通常、パラジウム1グラム原子に対
して0.1〜100モル、好ましくは0.2〜20モル
の範囲で使用される。
ン化合物としては、トリブチルホスフィン、トリシクロ
ヘキシルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン等
のトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、
トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(m−トリル)ホ
スフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、ジフェニル
ーp−クロロフェニルホスフィン、トリス(p−メトキ
シフェニル)ホスフィン、ナトリウム ジフェニルホス
フィノベンゼンーmースルホネート、3ナトリウムート
リス(m−スルホフェニル)ホスフィン、トリス(カル
ボキシフェニル)ホスフィン、ビス(カルボキシフェニ
ル)フェニルホスフィン、カルボキシフェニルジフェニ
ルホスフィン等のトリアリ−ルホスフィン、1,2−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)ブタン等の2座ホスフィン等を例示す
ることができ、これらの1種または2種以上を用いるこ
とができる。アルシン化合物としては、トリフェニルア
ルシン等が挙げられる。これらのホスフィン化合物及び
アルシン化合物は、通常、パラジウム1グラム原子に対
して0.1〜100モル、好ましくは0.2〜20モル
の範囲で使用される。
【0021】本発明において使用される脂肪族共役アル
カジエンは、1,3ーブタジエン、2ーエチル−1,3
ーブタジエン、2,3ージメチル−1,3ーブタジエ
ン、イソプレン、1,3ーペンタジエン、クロロプレ
ン、1,3ーオクタジエン等の炭素数4〜8の化合物が
挙げられる。特にブタジエンが好ましく、石油クラッキ
ングガスより得られる安価なB−B留分の使用も可能で
ある。
カジエンは、1,3ーブタジエン、2ーエチル−1,3
ーブタジエン、2,3ージメチル−1,3ーブタジエ
ン、イソプレン、1,3ーペンタジエン、クロロプレ
ン、1,3ーオクタジエン等の炭素数4〜8の化合物が
挙げられる。特にブタジエンが好ましく、石油クラッキ
ングガスより得られる安価なB−B留分の使用も可能で
ある。
【0022】他方の出発原料であるアルコ−ルとして
は、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、ブタ
ノ−ル、2−エチルヘキサノ−ル、エチレングリコ−ル
等の炭素数1〜8の脂肪族アルコ−ル、シクロヘキサノ
−ル、メチルシクロヘキサノ−ル等の脂環式アルコ−
ル、フェノ−ル、ベンジルアルコ−ル等の芳香族アルコ
−ルが挙げられる。
は、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、ブタ
ノ−ル、2−エチルヘキサノ−ル、エチレングリコ−ル
等の炭素数1〜8の脂肪族アルコ−ル、シクロヘキサノ
−ル、メチルシクロヘキサノ−ル等の脂環式アルコ−
ル、フェノ−ル、ベンジルアルコ−ル等の芳香族アルコ
−ルが挙げられる。
【0023】脂肪族アルカジエンとアルコ−ルとの反応
の際に溶媒は必ずしも必要ではないが、反応に不活性な
溶媒の使用も可能であり、例えば、アセトン、メチルエ
チルケトンなどのケトン類、ジオキサンなどのエ−テル
類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル
類、ベンゼン、シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの炭
化水素類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、
ニトロベンゼン、ニトロメタン等のニトロ化合物、アセ
トアミド、プロピオンアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
の際に溶媒は必ずしも必要ではないが、反応に不活性な
溶媒の使用も可能であり、例えば、アセトン、メチルエ
チルケトンなどのケトン類、ジオキサンなどのエ−テル
類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル
類、ベンゼン、シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの炭
化水素類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、
ニトロベンゼン、ニトロメタン等のニトロ化合物、アセ
トアミド、プロピオンアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
【0024】反応温度は、通常、0℃〜150℃、好ま
しくは30℃〜120℃の範囲で行われる。反応圧力に
ついては特に限定することなく、常圧または加圧下の圧
力条件を適宜選択して採用することができる。反応時間
は0.1〜10時間、好ましくは0.2〜6時間であ
り、テロメリ化反応は、連続式でもバッチ式でも実施で
きるが工業的には連続式の方が好ましい。
しくは30℃〜120℃の範囲で行われる。反応圧力に
ついては特に限定することなく、常圧または加圧下の圧
力条件を適宜選択して採用することができる。反応時間
は0.1〜10時間、好ましくは0.2〜6時間であ
り、テロメリ化反応は、連続式でもバッチ式でも実施で
きるが工業的には連続式の方が好ましい。
【0025】
【発明の効果】本発明のパラジウム化合物をテロメリ化
反応の触媒構成成分として用いると、安定で触媒活性が
高い。また、反応によって得られるアルコキシアルカジ
エンは、高分子及び有機合成原料、溶剤特にペイントま
たはニス組成物として有用な化合物である。
反応の触媒構成成分として用いると、安定で触媒活性が
高い。また、反応によって得られるアルコキシアルカジ
エンは、高分子及び有機合成原料、溶剤特にペイントま
たはニス組成物として有用な化合物である。
【0026】
【実施例】以下、本反応の実施例を用いて詳細を説明す
るが、本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。
るが、本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。
【0027】実施例1 滴下ロート、攪拌装置及び窒素ガスの導入、排出口をつ
けた500ml3ッ口フラスコを窒素置換した後、塩酸
2−ニトロソー5−ジエチルアミノフェノ−ル1g
(4.33mmol)を溶解した水溶液30mlを入れ
た。これにK2PdCl4水溶液40ml(2.20m
mol)を滴下ロートでゆっくり滴下し、滴下終了後、
水酸化ナトリウム水溶液でpHを4に調整し、1時間反
応した。生成した沈澱をメンブランフィルターで濾別
し、水洗した後、エタノール洗浄し、真空乾燥を行った
ところ、0.65gの紫色固体が得られた。
けた500ml3ッ口フラスコを窒素置換した後、塩酸
2−ニトロソー5−ジエチルアミノフェノ−ル1g
(4.33mmol)を溶解した水溶液30mlを入れ
た。これにK2PdCl4水溶液40ml(2.20m
mol)を滴下ロートでゆっくり滴下し、滴下終了後、
水酸化ナトリウム水溶液でpHを4に調整し、1時間反
応した。生成した沈澱をメンブランフィルターで濾別
し、水洗した後、エタノール洗浄し、真空乾燥を行った
ところ、0.65gの紫色固体が得られた。
【0028】得られたパラジウム化合物の元素分析値を
表1に示す。
表1に示す。
【0029】
【表1】 実施例2 滴下ロート、攪拌装置及び窒素ガスの導入、排出口をつ
けた500ml3ッ口フラスコを窒素置換した後、2−
ニトロソ−5−(N−プロピル−N−スルホプロピルア
ミノ)フェノ−ル1g(3.31mmol)を溶解した
水溶液30mlを入れた。これにK2PdCl4水溶液
40ml(1.65mmol)を滴下ロートでゆっくり
滴下し、滴下終了後、水酸化ナトリウム水溶液でpHを
4に調整し、1時間反応した。この反応液をアセトン3
00ml中に滴下し、生成した沈澱をメンブランフィル
ターで濾別した。濾別固体をメタノ−ルに溶解させ、不
溶物を濾過した後、濃縮、真空乾燥を行ったところ、
0.15gの黒褐色固体が得られた。
けた500ml3ッ口フラスコを窒素置換した後、2−
ニトロソ−5−(N−プロピル−N−スルホプロピルア
ミノ)フェノ−ル1g(3.31mmol)を溶解した
水溶液30mlを入れた。これにK2PdCl4水溶液
40ml(1.65mmol)を滴下ロートでゆっくり
滴下し、滴下終了後、水酸化ナトリウム水溶液でpHを
4に調整し、1時間反応した。この反応液をアセトン3
00ml中に滴下し、生成した沈澱をメンブランフィル
ターで濾別した。濾別固体をメタノ−ルに溶解させ、不
溶物を濾過した後、濃縮、真空乾燥を行ったところ、
0.15gの黒褐色固体が得られた。
【0030】実施例1及び実施例2で得られたパラジウ
ム化合物のFAB−MSによる分子量測定値を表2に示
す。
ム化合物のFAB−MSによる分子量測定値を表2に示
す。
【0031】
【表2】 実施例2の分子量の実測値は、結晶水を含まない値であ
る。尚、結晶水については熱分析により求めた。
る。尚、結晶水については熱分析により求めた。
【0032】実施例3 50mlオ−トクレ−ブに1−ニトロソ−2−ナフトー
ルパラジウム化合物54mg(0.12mmol),ト
リフェニルホスフィン63mg(0.24mmol),
メタノ−ル16mlを加え、窒素置換した。次にブタジ
エン12gを加え、窒素圧により7Kg/cm2Gにし
て60℃で1.5時間反応させた。ブタジエンの転化率
は85%、選択率は、以下のとおりであった。
ルパラジウム化合物54mg(0.12mmol),ト
リフェニルホスフィン63mg(0.24mmol),
メタノ−ル16mlを加え、窒素置換した。次にブタジ
エン12gを加え、窒素圧により7Kg/cm2Gにし
て60℃で1.5時間反応させた。ブタジエンの転化率
は85%、選択率は、以下のとおりであった。
【0033】 1−メトキシ−2,7−オクタジエン (1−OMe) 80.6% 3−メトキシ−1,7−オクタジエン (3−OMe) 5.7% ブタジエン二量体 (Dimer) 13.7% 実施例4〜6 パラジウム化合物を表3に記載の化合物(0.12mm
ol)に代えた以外は実施例3と同様に行った。結果を
表3に示す。
ol)に代えた以外は実施例3と同様に行った。結果を
表3に示す。
【0034】
【表3】 実施例7,8 トリフェニルホスフィンを表4に記載のホスフィン化合
物(0.24mmol)に代えた以外は実施例3と同様
に行った。結果を表4に示す。
物(0.24mmol)に代えた以外は実施例3と同様
に行った。結果を表4に示す。
【0035】
【表4】 実施例9,10 ホスフィン化合物をトリフェニルホスフィンからトリト
リルホスフィン(0.24mmol)に代えた以外は実
施例6と同様に行った。結果を表5に示す。
リルホスフィン(0.24mmol)に代えた以外は実
施例6と同様に行った。結果を表5に示す。
【0036】
【表5】 実施例11 トリフェニルホスフィンからトリ(p−トリル)ホスフ
ィン(0.24mmol)に代えた以外は実施例4と同
様に行ったところ、ブタジエンの転化率は83%、選択
率は、以下のとおりであった。
ィン(0.24mmol)に代えた以外は実施例4と同
様に行ったところ、ブタジエンの転化率は83%、選択
率は、以下のとおりであった。
【0037】1−OMe 81.5% 3−OMe 6.2% Dimer 12.3% 比較例1,2 パラジウム化合物を酢酸パラジウム27mg(0.12
mmol)とした以外は、実施例7,8と同様に行っ
た。結果を表6に示す。
mmol)とした以外は、実施例7,8と同様に行っ
た。結果を表6に示す。
【0038】
【表6】 実施例12 50mlオ−トクレ−ブに1−ニトロソナフトールパラ
ジウム化合物54mg(0.12mmol)、1,2−
ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(dppe)47
mg(0.12mmol)、メタノ−ル16mlを加
え、窒素置換した。次にブタジエン12gを加え、窒素
圧により7Kg/cm2Gにして80℃で3時間反応さ
せた。ブタジエンの転化率は96%、選択率は以下のと
おりであった。
ジウム化合物54mg(0.12mmol)、1,2−
ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(dppe)47
mg(0.12mmol)、メタノ−ル16mlを加
え、窒素置換した。次にブタジエン12gを加え、窒素
圧により7Kg/cm2Gにして80℃で3時間反応さ
せた。ブタジエンの転化率は96%、選択率は以下のと
おりであった。
【0039】1−OMe 76.8% 3−OMe 7.5% Dimer 14.7% 実施例13,14 ホスフィン化合物をdppeから表7に記載のホスフィ
ン化合物(0.12mmol)に代えた以外は実施例3
と同様に行った。結果を表7に示す。
ン化合物(0.12mmol)に代えた以外は実施例3
と同様に行った。結果を表7に示す。
【0040】
【表7】 実施例15〜17 実施例6と同じパラジウム化合物を用い、ホスフィン化
合物を表8に記載のホスフィン化合物50mg(0.1
2mmol)に代えた以外は実施例12〜14と同様に
行った。結果を表8に示す。
合物を表8に記載のホスフィン化合物50mg(0.1
2mmol)に代えた以外は実施例12〜14と同様に
行った。結果を表8に示す。
【0041】
【表8】 比較例3〜5 パラジウム化合物として酢酸パラジウム27mg(0.
12mmol)を使用した以外は、実施例10〜12と
同様に行ったところ、反応終了後にパラジウムがメタル
化していた。結果を表9に示す。
12mmol)を使用した以外は、実施例10〜12と
同様に行ったところ、反応終了後にパラジウムがメタル
化していた。結果を表9に示す。
【0042】
【表9】
【図1】実施例1で得られたパラジウム化合物のIRス
ペクトル(KBr)を示す。
ペクトル(KBr)を示す。
【図2】実施例2で得られたパラジウム化合物のIRス
ペクトル(KBr)を示す。
ペクトル(KBr)を示す。
【化2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 15/00 B01J 31/28 C07C 41/06 C07C 41/09 C07C 43/15 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、
水酸基、炭素数1から3のアルキル基よりなるジアルキ
ルアミノ基、スルホン酸基を含有した炭素数1から3の
アルキル基よりなるジアルキルアミノ基またはハロゲン
を表す)で示されるパラジウム化合物、及び/又は一般
式(2) 【化2】 (式中、R3は水素原子、ハロゲン、スルホン酸基また
はスルホン酸のアルカリ金属塩を表す)で示されるパラ
ジウム化合物とホスフィン化合物とからなることを特徴
とするテロメリ化用触媒。 - 【請求項2】脂肪族共役ジエンとアルコールとを反応さ
せ、アルコキシアルカジエンを製造する際に、請求項1
に記載のテロメリ化用触媒を用いることを特徴とするア
ルコキシアルカジエンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3119143A JP3018562B2 (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | テロメリ化用触媒およびそれを用いるアルコキシアルカジエンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3119143A JP3018562B2 (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | テロメリ化用触媒およびそれを用いるアルコキシアルカジエンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04327594A JPH04327594A (ja) | 1992-11-17 |
JP3018562B2 true JP3018562B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=14753986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3119143A Expired - Fee Related JP3018562B2 (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | テロメリ化用触媒およびそれを用いるアルコキシアルカジエンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3018562B2 (ja) |
-
1991
- 1991-04-24 JP JP3119143A patent/JP3018562B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04327594A (ja) | 1992-11-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |