JP3018545B2 - 電動送風機 - Google Patents

電動送風機

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JP3018545B2
JP3018545B2 JP3078890A JP7889091A JP3018545B2 JP 3018545 B2 JP3018545 B2 JP 3018545B2 JP 3078890 A JP3078890 A JP 3078890A JP 7889091 A JP7889091 A JP 7889091A JP 3018545 B2 JP3018545 B2 JP 3018545B2
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泉 山浦
正美 福本
浩章 乾
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Panasonic Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空掃除機に使用する電
動送風機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電動送風機を用いた電気掃除機
は、じゅうたんの掃除やダニを吸い込む用途に対応する
ため、高出力化の傾向にある。以下に従来の電動送風機
について、図8・図9に基づいて説明する。1はこの中
にエアガイド2とインペラ3を収容したケーシングで、
モータ4に気密に取り付けられている。インペラ3は、
ブレード5と、これを挟み込む前面シュラウド6と、後
面シュラウド7より構成されている。
【0003】以上の構成で、モータ4によってインペラ
3を高速で回転させ、生じた遠心力によって、所要の風
量と真空圧を得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の構成の
電動送風機は、インペラ3の出口からエアガイド2に気
流が流れ込む際、ケーシング1とインペラ3の間の隙間
とインペラ3とエアガイド2の間の隙間より気流が流入
して、エアガイド2のディフューザ8の上と下の部分で
気流の乱れが発生する。この気流の乱れのために通路損
失が生じ、電動送風機としての効率が低下する。またブ
レード5による風切り音が発生し、耳障りな騒音が生ず
るものであった。
【0005】そこで本発明はこのような従来の構成が有
していた課題を解決しようとするものであって、気流に
よる通路損失を低減できる電動送風機を提供することを
第一の目的とするものである。また前記第一の目的に加
え、高速気流による風切り音低減できる電動送風機を提
供することを第二の目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
めの本発明の第一の手段は、モーターと、インペラ及び
エアガイドを内包し中央部に吸い込み部を持つケーシン
グを備え、前記インペラを構成するブレードは、すくな
くとも前面シュラウドあるいは後面シュラウドの外周端
より内側とし、かつ前記エアガイドのディフューザー羽
根の入口部を、前面シュラウドあるいは後面シュラウド
に接触することなくインペラのブレード出口近傍まで延
出させた電動送風機とするものである。
【0007】また第二の目的を達成するための本発明の
第二の手段は、前記した本発明の第一の手段の構成に加
え、エアガイドのディフューザー羽根の入口部を傾斜ま
たは曲線形状とした電動送風機とするものである。
【0008】
【作用】本発明の第一の手段は、エアガイドのディフュ
ーザ羽根の入口部を、前面シュラウド・後面シュラウド
に接触することなくインペラのブレード出口近傍まで延
出させたものである。このためインペラから吐出された
高速気流は、外乱を受けることなくスムーズにエアガイ
ドのディフューザに流れ込み、通路損失が大幅に減少す
るものである。
【0009】また本発明の第二の手段は、エアガイドの
ディフューザー羽根の入口部を傾斜または曲線形状とし
たために、インペラから吐出された高速気流の全体が同
時にディフューザ羽根の入口部に衝突することがなくな
るものである。またディフューザー羽根の入口部を、前
面シュラウドと後面シュラウドの間にさせているため、
気流の通路面積が急拡大とはならず効率の低下がほとん
ど無いものである。このため、風切り音の発生を抑える
ことができるものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の第一の手段の実施例を図1・
図2・図3・図4に基ずいて説明する。21はケーシン
グで、中央に吸気孔21aを有している。ケーシング2
1は内部にインペラ23・エアガイド24を有してお
り、前記吸気孔21aの反対側でモータ25のモータフ
レーム22に空気漏れがないように取り付けられてい
る。またインペラ23は、複数枚のブレード23aと前
面シュラウド23b・後面シュラウド23cで構成され
ている。エアガイド24は、このインペラ23から吐出
された高速の気流をモータ25のモータ吸気孔25bに
導いている。このエアガイド24は、エアガイド24と
ケーシング21によって構成された外周に向かって拡大
した通路を有するディフューザー24aと、ディフュー
ザー羽根24bとを有している。ディフューザー24a
の終端には戻り通路24cが滑らかに連通しており、気
流をモータ吸気孔25bに導いている。なお前記したモ
ータ25は本実施例では整流子モータであり、モータ吸
気孔25bに流れ込んだ気流は、モータ25内部を冷却
しながら排気孔25cより排出されるものである。イン
ペラ23を構成するブレード23aは、前面シュラウド
23b・後面シュラウド23cの外周端より内側に位置
している。またエアガイド24のディフューザー羽根2
4bの入口部は、前面シュラウド23b・後面シュラウ
ド23cに接触することなく、インペラ23のブレード
23aの出口近傍にまで延出させた構成としている。つ
まり本実施例では、シュラウド面からの入り込みは径で
2mmの設定としている。図2は、インペラ23とエアガ
イド24の構成を上から見たもので、インペラ23内に
ティフューザー羽根24bが入り込んでいる。本実施例
では、インペラ23を構成するブレード23aは9枚と
しているが、特に枚数についての限定条件はない。また
エアガイド24についても同様に枚数についての制限は
ないものである。また組立は、ディフューザー羽根24
bをリング状の治具でインペラ23の径より強制的に広
げてからインペラ23を組み入れ、その後でこの治具を
取り出して行うものである。
【0011】以下本実施例の動作を図3を用いて説明す
る。インペラ23から吐出された高速の気流は、ディフ
ューザー羽根24bの入口部をインペラ23のブレード
23aの出口近傍にまで延出させているため、スムーズ
にディフューザー24aに流れ込んでいく。このとき高
速の気流は、前面シュラウド23b・後面シュラウド2
3cが存在しているため隙間がほとんどなく、気流の流
れに対する外からの影響はない。また前面シュラウド2
3b・後面シュラウド23cが、気流の通路面積の拡大
を抑えている。このためインペラ23から吐出された高
速の気流は、急激な通路面積の拡大が生じないでディフ
ューザー24aに流れ込んでいく。気流がインペラ23
の外へ吐出されると、減速されているため隙間による影
響はほとんどない。
【0012】以上のように本実施例によれば、隙間から
の漏れ気流による乱れがなく、しかも急激な拡大による
損失も抑えられるので、通路損失を低減することができ
効率が向上する。
【0013】尚図5・図6は他の実施例を示すものであ
る。図5の構成のものは、インペラ21を構成するブレ
ード23aを後面シュラウド23cの外周端より内側と
し、エアガイドを構成するディフューザー羽根24bの
入口部を、後面シュラウド23cにに接触させないで、
インペラ21のブレード出口近傍まで延出させた電動送
風機としているものである。また図6の構成のものは、
インペラ21を構成するブレード23aを前面シュラウ
ド23bの外周端より内側とし、エアガイドを構成する
ディフューザー羽根24bの入口部を、前面シュラウド
23bに接触させないで、インペラ21のブレード出口
近傍まで延出させた電動送風機としているものである。
【0014】以上の構成としても、本発明の第一の手段
の目的を充分達成することが出来るものである。
【0015】次に本発明の第二の手段の実施例を図7に
基づいて説明する。なお本実施例の構成は、前記第一の
手段の実施例と同一であり、エアガイド24のディフュ
ーザー羽根24bの入口部24c、すなわち端部を傾斜
または曲線形状に設定したものである。
【0016】以下、本実施例の動作を説明する。インペ
ラ23から高速の気流が吐出されると、ディフューザー
羽根24bに入り込む際に風切り音が発生する。前記第
一の手段の実施例では、ディューザー羽根24bの入口
部がストレートとなっているため、インペラ23から吐
出された高速の気流は全体がほぼ同時にディューザー羽
根24bに流れ込み、耳障りな騒音が生ずるという課題
を有している。本実施例では、ディフューザー羽根24
bの入口部24cを傾斜させ、つまり上部から下部に向
かうにつれて外周方向へ後退させているため、吐出され
た高速の気流が徐々にディフューザ羽根24bに流れ込
む。
【0017】実験の結果によれば、本実施例の構成のも
のは回転数が35000r/min.でインペラ23を構成するブ
レード23aの枚数が9枚であるため、5.25kHzにピー
クを有する騒音を発生する。この騒音の大きさは従来の
構成のものに比べて、ピーク値で約5dB低くすること
ができた。また効率は、前面シュラウド23b・後面シ
ュラウド23cが存在しているため、漏れ気流が生じず
ほとんど影響がないものであった。
【0018】以上のように本実施例によれば、効率の低
下を伴うことがなく耳障りな騒音を低減することができ
る。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の第一の手段によ
れば、インペラの前面・後面シュラウド外周端よりブレ
ードが内周側に位置し、それに対向して前記エアガイド
のディフューザー羽根の入口部が、前面・後面シュラウ
ドに接触することなくインペラのブレード出口近傍まで
延出することによって通路損失を大幅に低減でき効率の
良い電動送風機とすることができるものである。
【0020】また本発明の第二の手段は、エアガイドの
ディフューザー羽根の入口部を傾斜または曲線形状とし
たために、インペラのブレードからでる高速気流が同時
にディフューザ羽根の入口部に衝突することが無いた
め、風切り音の低減ができ耳障りな騒音の低減を図った
電動送風機とすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の手段の実施例における電動送風
機の一部断面図
【図2】同実施例の電動送風機のインペラとエアガイド
の平面図
【図3】同実施例の動作を説明する要部拡大断面図
【図4】同実施例における電動送風機の断面図
【図5】同第二の実施例を示す電動送風機の一部断面図
【図6】同第三の実施例を示す電動送風機の一部断面図
【図7】本発明の第二の手段の実施例である電動送風機
の一部断面図
【図8】従来の電動送風機の断面図
【図9】従来の電動送風機の動作を説明する一部断面図
【符号の説明】
21 ケーシング 23 インペラ 23a ブレード 23b 前面シュラウド 23c 後面シュラウド 24 エアガイド 24b ディフューザー羽根 25 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−166323(JP,A) 特開 昭54−105306(JP,A) 特公 昭50−18603(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 29/40 - 29/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モーターと、インペラ及びエアガイドを内
    包し中央部に吸い込み部を持つケーシングを備え、前記
    インペラを構成するブレードは、少なくとも前面シュラ
    ウドあるいは後面シュラウドの外周端より内側とし、か
    つ前記エアガイドのディフューザー羽根の入口部を、前
    面シュラウドあるいは後面シュラウドに接触することな
    くインペラのブレード出口近傍まで延出させた電動送風
    機。
  2. 【請求項2】エアガイドのディフューザー羽根の入口部
    を傾斜または曲線形状とした請求項1記載の電動送風
    機。
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