JP3018514B2 - 光記憶体 - Google Patents

光記憶体

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JP3018514B2
JP3018514B2 JP3020363A JP2036391A JP3018514B2 JP 3018514 B2 JP3018514 B2 JP 3018514B2 JP 3020363 A JP3020363 A JP 3020363A JP 2036391 A JP2036391 A JP 2036391A JP 3018514 B2 JP3018514 B2 JP 3018514B2
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inorganic protective
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雄二 塚本
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NEC Corp
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NEC Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレ―ザ光による記録・再
生・消去、記録・再生、あるいは再生を行う光記憶体に
関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(再生専用光ディス
ク、CDと略す。)、追記型光ディスク、光磁気ディス
ク、相変化書換え型光ディスクなど、半導体レ−ザを光
ヘッドに用いた多くの光記憶体が実用化、もしくは実用
化直前の状態にある。これらの光ディスクでは、ポリカ
−ボネ−ト(以下、PCと略す。)、ポリメチルメタア
クリレ−ト(以下、PMMAと略す。)、ポリオレフィ
ン(以下、POFと略す。)などの樹脂材料や、各種強
化ガラス材料が基板として用いられている。このうち、
ガラス基板は、平坦性、平滑性、剛性など、光ディスク
の基板に要求される基本的な特性は樹脂基板に比較して
はるかに優れている。しかし、ガラス基板では光ヘッド
・トラッキング用の案内溝やプリフォ−マットピットの
形成が樹脂基板に比較して難しいこと、強化ガラス材料
が高価であることなどから、直径200mmを超える大
径ディスクを除いたほとんどの光ディスクにおいて、樹
脂材料の射出成型品が基板として用いられている。その
ような光ディスクの基本的な媒体構成を次に示す。
【0003】CD:ピット付樹脂基板/反射膜(Al
系,Au系)/紫外線硬化樹脂保護膜 追記型光ディスク:溝付樹脂基板/媒体薄膜(Te系) 光磁気ディスク:溝付樹脂基板/無機系保護膜(SiN
系など)/媒体薄膜 (TbFeCo系)/無機系保護膜(SiN系など) 相変化光ディスク:溝付樹脂基板/無機系保護膜(Si
N系など)/媒体薄膜 (GeSbTe系)/無機系保護膜(SiN系など)/
反射膜(Al系) 単板で使用するか、2枚のディスクを貼り合わせによっ
て使用するかで若干の相違はあるものの、概ね上記のよ
うである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
光ディスクに共通した問題点は高温高湿下での耐候性で
あり、光磁気ディスクの普及や相変化型光ディスクの実
用化を阻んでいるのは情報記憶体としての信頼性の点で
問題があるためである。光ディスクの主たる劣化モ−ド
は、媒体薄膜の腐食と、樹脂基板と薄膜間の剥離であ
る。腐食は媒体薄膜の耐食性向上や無機系保護膜の適正
化によって徐々に改善される方向にあるのに対して、剥
離に関しては根本的な解決策が見い出されていないのが
現状である。その主な原因を列挙すると、次のようなこ
とが挙げられる。
【0005】光磁気や相変化媒体の耐食性が低いた
め、保護膜に高いレベルの防食性が要求され、防食効果
が最も良好なSiNに代表される高湿脆性材料である無
機系保護膜で記録媒体の両面を被覆せざるを得ないこ
と。従って、軟質延性材料である樹脂基板上に、必然
的に硬質かつ脆性な無機系保護膜が成膜されるため、両
者に物理化学的特性の違いだけではなく、機械的特性の
著しい違いが基板/保護膜間の剥離傾向を助長するこ
と。樹脂基板の線膨張係数は、無機系保護膜の線膨張
係数に比較して1桁以上大きく、しかも樹脂基板は水蒸
気を吸収することで著しい膨潤変形を生じるため、樹脂
基板/保護膜界面に剥離を誘発する過大なひずみが蓄積
され易いこと。
【0006】樹脂基板と無機系保護膜との機械的性質の
違いが剥離の主因ではないかとの考えにたって、SiN
に比較して延性を有し、かつ軟らかいZnSを保護膜に
採用した相変化型光ディスク(例えば、西内健一他:昭
和62年第48回応用物理学会学術講演会講演予稿集第
3分冊 736ペ−ジ)も提案されているが、抜本的な
耐候性の向上につながっていないのが実情である。本発
明はこのような課題を解決して、樹脂基板と無機系保護
膜間の剥離が生じにくく、高温高湿下で良好な耐候性を
有する光記憶体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゾルゲル法に
よるSiO2、SiO2・TiO2およびSiO2・ZrO
2のなかから選ばれる1種を被覆した樹脂基板を用いる
ことを特徴とする光記憶体である。また、ゾルゲル法に
よって被覆したSiO2、SiO2・TiO2またはSi
2・ZrO2薄膜の微小押込み硬度は、5〜20GPa
の範囲にあることを好適とする。
【0008】
【作用】PC基板の微小押込み硬度は0.5〜1GP
a、無機系硬質保護膜として多用されるスパッタ法で作
製したSiN膜の微小押込み硬度は200〜300GP
a、SiNに代わる保護膜として注目されているZnS
のそれは30〜150GPaである。なお、微小押込み
硬度とは、薄膜硬度計MHA−400(商品名,日本電
気(株)製)を用いて測定した値であり、前記押込み硬
度は押込み深さ0.1μmの条件で測定した値である。
また、微小押込み硬度の変動は、成膜条件や膜自身の均
一性に起因するものである。PC基板と無機系保護膜で
著しい硬度差があることがわかる。PC基板/無機系保
護膜間の低い付着力と、環境試験時に進行する剥離は、
この著しい硬度差に起因している。
【0009】本発明では、PC基板と無機系保護膜との
間に両者の中間的な硬度を有する中間層を設けることに
よって、付着力と耐剥離性の向上をはかる。この中間層
に要求される特性は、微小押込み硬度がPC基板と無機
系保護膜の中間的な硬度であること、および半導体レ―
ザ光に対して透明であることの2点である。上記2つの
条件を同時に満足する中間層として、本発明ではゾルゲ
ル法によって作製したSiO2、SiO2・TiO2また
はSiO2・ZrO2を用いる。これらゾルゲル膜は、組
成や焼成条件を制御してその押込み硬度を5〜20GP
aにすることによって樹脂基板と無機系保護膜との付着
力を特に増大させることができ、かつレ―ザ光に対して
も透明である。
【0010】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。図1
は本発明の一実施例である光ディスクの部分断面図であ
る。1は射出成型によってトラッキング溝とプリフォ−
マットピットを設けた樹脂基板、2がディップ法によっ
て樹脂基板両面に被覆したゾルゲル薄膜、3と5が硬質
無機系保護膜、4が媒体薄膜である。
【0011】本実施例では、GeSbTe系の媒体を用
いた相変化型光ディスクを用いて説明する。樹脂基板は
射出成型によってトラッキング溝とプリフォ−マットピ
ットを設けたPC樹脂基板である。PC基板の直径は1
30mmである。ゾルゲル膜は作製したゾルゲル溶液に
PC基板を浸漬するディップ法により成膜した。ゾルゲ
ル溶液の組成は、 テトラエトキシシラン 20重量部 エチルアルコ−ル 78重量部 3%塩酸 10重量部 ポリエチレングリコ−ル(分子量600) 3重量部 である。ここで、塩酸は反応促進用の触媒であり、分子
量600のポリエチレングリコ−ルは溶液の粘性調整剤
で、膜厚の適正化と均一化に寄与する。
【0012】上記ゾルゲル溶液を塗布したPC基板を1
20℃に加熱したクリ−ンオ−ブン内で10分間焼成す
る。焼成後のゾルゲルSiO2膜の膜厚は50nmであ
る。さらに、SiO2・10mol%ZrO2組成のゾル
ゲル膜も作製した。SiO2・ZrO2組成ゾルゲル膜の
焼成条件や最終膜厚は先のゾルゲルSiO2膜とまった
く同様である。これらゾルゲル膜の微小押込み硬度はす
べて5〜20GPaの範囲にある。
【0013】なお、ゾルゲル膜上に無機系保護膜を成膜
する前に、ゾルゲル膜を被覆したPC基板に90℃で2
0時間アニ−ル処理を施した。ゾルゲル膜および相変化
媒体上に被覆した無機系保護膜にはSiNとZnSを用
いた。無機系保護膜はスパッタ法により成膜し、ゾルゲ
ル膜上の無機系保護膜の膜厚が70nm、相変化媒体上
の無機系保護膜の膜厚は200nmである。相変化媒体
はスパッタ法により膜厚40nmで成膜し、その組成は
Ge2Sb2Te5である。
【0014】作製した相変化型光ディスクの膜構成の組
み合わせを表1に示す。比較試料1と比較試料2はゾル
ゲル膜を設けず、それぞれの無機系保護膜をPC基板上
に直接被覆したディスクである。比較試料におけるPC
基板上の無機系保護膜の膜厚は、ゾルゲル膜の膜厚を含
めた110nmとした。なお、相変化媒体上の無機系保
護膜の膜厚は200nmと同一である。
【0015】
【表1】 相変化型光ディスクの膜構成 ─────────────────────────── 試料番号 ゾルゲル膜組成 無機系保護膜組成 ─────────────────────────── 試料1 SiO2 SiN 試料2 SiO2 ZnS 試料3 SiO2・ZrO2 SiN 試料4 SiO2・ZrO2 ZnS ─────────────────────────── 比較試料1 な し SiN 比較試料2 な し ZnS ───────────────────────────
【0016】上記6枚の光ディスクを70℃,90%R
Hの環境試験条件に2000時間曝露し、環境試験前後
のビットエラ−レ−ト(BERと略す。)をディスク全
面について測定した。環境試験前後のBERを表2に示
す。表2に示すように、本発明の相変化型光ディスク
は、従来の光ディスクである比較試料に比べて良好な耐
候性を保持していることがわかる。
【0017】
【表2】 環境試験前後のBER ──────────────────────────── 試料番号 環境試験前のBER 環境試験後のBER ──────────────────────────── 試料1 1.6×10-6 1.8×10-6 試料2 2.4×10-6 2.5×10-6 試料3 2.0×10-6 2.2×10-6 試料4 1.3×10-6 1.5×10-6 ──────────────────────────── 比較試料1 2.9×10-6 1.4×10-5 比較試料2 1.1×10-6 5.2×10-6 ────────────────────────────
【0018】以上、相変化型光ディスクを用いて説明し
てきたが、本発明は従来の技術の項に述べたCD、追記
型光ディスクおよび光磁気ディスクにも適用でき、耐候
性の向上を達成することができる。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明は従来の光ディス
クに比較して極めて耐候性の良好な光ディスクの提供を
可能にすることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光記憶体の一実施例の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 樹脂基板 2 ゾルゲル薄膜 3,5 硬質無機系保護膜 4 媒体薄膜

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゾルゲル法によるSiO 、SiO ・T
    iO およびSiO ・ZrO のなかから選ばれる1
    種を被覆した樹脂基板を用いた光記憶体であり、前記
    ルゲル法によって被覆したSiO、SiO・TiO
    またはSiO・ZrO薄膜の微小押込み硬度が5
    〜20GPaの範囲にあることを特徴とする光記憶体。
JP3020363A 1991-01-22 1991-01-22 光記憶体 Expired - Lifetime JP3018514B2 (ja)

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