JP3017981B1 - 原子燃料用焼結炉 - Google Patents

原子燃料用焼結炉

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JP3017981B1 JP10316164A JP31616498A JP3017981B1 JP 3017981 B1 JP3017981 B1 JP 3017981B1 JP 10316164 A JP10316164 A JP 10316164A JP 31616498 A JP31616498 A JP 31616498A JP 3017981 B1 JP3017981 B1 JP 3017981B1
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野 彰 薦
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日本ニユクリア・フユエル株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】 雰囲気ガスの燃焼熱を有効に利用するように
した焼結炉を得ること。 【解決手段】 水素ガスを主成分とする還元ガスを雰囲
気ガスとして使用する原子燃料用焼結炉において、雰囲
気ガス出口管から排出し燃焼させる雰囲気ガスを、粉末
に添加された物質を除去し且つO/Uの調整を行うバー
ンオフゾーン1の金属マッフルの外表面のバーナすなわ
ち側面加熱バーナ14及び上面加熱バーナ15を介して
導入して燃焼させ、その燃焼熱によってバーンオフゾー
ンの金属マッフルを外表面より加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素ガスを主成分
とする還元ガスを雰囲気ガスとして使用し原子燃料用ペ
レットの焼結を行う原子燃料用焼結炉に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、原子燃料用ペレットの焼結は、水素ガスを主成分と
する還元ガス雰囲気中で行われている。図4及び図5
は、上記原子燃料用ペレットの焼結を行う焼結炉の概略
構成を示す平断面概略図であって、その焼結炉は、機能
的に、被処理物である成形体内の添加物を除去するバー
ンオフゾーン1、成形体を焼結する高温焼結ゾーン2、
焼結体を室温近くまで冷却する冷却ゾーン3の3つに大
きく分けられ、上記高温焼結ゾーン2と冷却ゾーン3と
の間に徐冷ゾーン4が設けられている。
【0003】上記バーンオフゾーン1は、粉末時に添加
された物質を除去し且つO/Uの調整を行うゾーンであ
って、炉壁がアルミナレンガによって構築され、その内
面に加熱用ヒータ5を設けた内熱方式(図4)と、バー
ンオフゾーン用金属マッフル19を使用し雰囲気が充填
される炉室の外に加熱用ヒータ6を設けた外熱方式(図
5)とがある。そして、そのいずれの場合においても、
加熱温度は600〜800℃程度とされている。
【0004】また、高温焼結ゾーン2は、添加物が除去
されO/Uが調整された成形体を高温度で緻密化するゾ
ーンであって、炉壁がアルミナレンガにより構築され、
その内面に加熱用ヒータ7を設けた内熱方式によって1
700℃以上の温度に加熱される。
【0005】さらに、冷却ゾーン3は高温焼結ゾーンで
緻密化した焼結体を炉外に排出するため室温近くまで冷
却するゾーンであって、炉壁がアルミナレンガで構築さ
れた徐冷ゾーン4に続いて冷却ゾーン用金属マッフル2
0によって構築されており、その外面には冷却水槽8が
設けられている。
【0006】上記冷却ゾーン3には雰囲気ガス入口管9
が設けられており、その雰囲気ガス入口管9から水素ガ
スを主成分とする還元ガスが雰囲気ガスとして炉内に供
給され、高温焼結ゾーン2を通り、その高温焼結ゾーン
2のバーンオフゾーン1寄りに設けられた雰囲気ガス出
口管10から炉外に導出され、安全性を考慮して燃焼さ
せ、天蓋フードを介して排気される。
【0007】一方、焼結される成形体は、バーンオフゾ
ーン1に搬入され、添加物が除去されるとともにO/U
が調整され、その後高温焼結ゾーン2で焼結された後、
徐冷ゾーン4及び冷却ゾーン3で順次室温近くまで冷却
され、炉外に取り出される。ところで、上述の如き焼結
炉においては、加熱は電気ヒータを使用するのが一般的
であり、高温焼結ゾーン2から排出される雰囲気ガスは
安全性から燃焼され、その燃焼ガスは天蓋フード等を介
して放出されている。
【0008】このように、雰囲気ガスとして使用したガ
スの燃焼熱は何ら再利用されることなく炉外に放出され
ているのが現状であり、エネルギの有効活用の点から問
題がある。本発明はこのような点に鑑み、雰囲気ガスの
燃焼熱を有効に利用するようにした焼結炉を得ることを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、水素ガスを主
成分とする還元ガスを雰囲気ガスとして使用する原子燃
料用焼結炉において、成形体を高温度で緻密化する高温
焼結ゾーンから排出される雰囲気ガスを、粉末に添加さ
れた物質を除去し且つO/Uの調整を行うバーンオフゾ
ーンの金属マッフル外表面のバーナに導入して燃焼さ
せ、その燃焼熱によってバーンオフゾーンの金属マッフ
ルを外表面より加熱することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3を参照して、
本発明の実施の形態について説明する。なお、図中、図
4及び図5と同一部分には同一符号を付しその詳細な説
明は省略する。
【0011】図1及び図2は、本発明に係る焼結炉の概
略構成を示す平断面図および側面図であって、焼結炉は
従来と同様にバーンオフゾーン1、高温焼結ゾーン2、
冷却ゾーン3及び徐冷ゾーン4から構成されている。
【0012】ところで、特に図2に示すように、高温焼
結ゾーン2のバーンオフゾーン側から排出される雰囲気
ガスを燃焼させ外気中に放散させるため天蓋フード11
の下方に開口している雰囲気ガス出口管10から、バル
ブ12の上流側において3本の導管13a,13b,1
3cが分岐導出され、その導管13a,13cがバーン
オフゾーン1のバーンオフゾーン用金属マッフル19の
側壁の外表面に設けられた側面加熱バーナ14に接続さ
れ、導管13bがバーンオフゾーン1のバーンオフゾー
ン用金属マッフル19の頂壁の外表面に設けられた上面
加熱バーナ15が接続されている。上記各導管13a,
13b,13cにはそれぞれ流量調節バルブ16a,1
6b,16cが設けられるとともに、上記バーンオフゾ
ーン1には、そのバーンオフゾーン1から排出される燃
焼ガスを天蓋フード11の下方に放出する排気管17が
接続されている。
【0013】また、バーンオフゾーン1内の温度は、図
3に示すように、温度コントローラ18に入力されてお
り、その温度コントローラ18からの出力信号によって
前記バルブ12、及び流量制御バルブ16a,16b,
16cの開度制御が行われるようにしてある。
【0014】しかして、高温焼結ゾーン2から排出され
る雰囲気ガスは、雰囲気ガス出口管10及び各導管13
a,13b,13cを経て、それぞれ側面加熱バーナ1
4或は上面加熱バーナ15に供給され、各バーナにおい
て燃焼させられ、従来と同様にバーンオフゾーン1内が
例えば600〜800℃程度に加熱される。そして、上
記バーンオフゾーン2で燃焼した燃焼ガスは排気管17
によって天蓋フード11の下方に放出される。したがっ
て、バーンオフゾーン1には従来のように電気ヒータを
設ける必要がなく、雰囲気ガスの燃焼により加熱を行う
ことができ、雰囲気ガスの燃焼熱を有効に利用できる。
【0015】この場合、上記側面加熱バーナ14及び上
面加熱バーナ15への雰囲気ガスの流量は温度コントロ
ーラ18を介して流量制御バルブ16a,16b,16
cによって制御され、炉内温度が所定値になるようにし
てある。また、雰囲気ガス出口管10に設けられている
バルブ12も上記温度コントローラ18によって開閉制
御され、排気ガスの総流量がコントロールされ炉内圧が
一定値に保持される。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、成形体
を高温度で緻密化する高温焼結ゾーンから排出される雰
囲気ガスを、バーンオフゾーンの金属マッフル外表面の
バーナに導入して燃焼させ、その燃焼熱によってバーン
オフゾーンの金属マッフルを外表面より加熱するように
したので、雰囲気ガスとして使用したガスの燃焼熱をバ
ーンオフゾーンの加熱に有効に利用することができ、エ
ネルギの有効活用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焼結炉の概略構成を示す平断面図。
【図2】本発明の焼結炉の概略構成を示す側面図。
【図3】本発明の焼結炉におけるバーンオフゾーンの温
度調節機構の概略構成図。
【図4】従来の焼結炉のうちバーンオフゾーン内熱型の
焼結炉の概略構成を示す平断面図。
【図5】従来の焼結炉のうちバーンオフゾーン外熱型の
焼結炉の概略構成を示す平断面図。
【符号の説明】
1 バーンオフゾーン 2 高温焼結ゾーン 3 冷却ゾーン 4 徐冷ゾーン 5,6,7 加熱用ヒータ 9 雰囲気ガス入口管 10 雰囲気ガス出口管 11 天蓋フード 12 バルブ 13a,13b,13c 導管 14 側面加熱バーナ 15 上面加熱バーナ 16a,16b,16c 流量調節バルブ 18 温度コントローラ 19 ハーンオフゾーン用金属マッフル 20 冷却ゾーン用金属マッフル
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 21/02 B22F 3/10 B27B 5/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素ガスを主成分とする還元ガスを雰囲気
    ガスとして使用する原子燃料用焼結炉において、雰囲気
    ガス出口管から排出し燃焼させる雰囲気ガスを、粉末に
    添加された物質を除去し且つO/Uの調整を行うバーン
    オフゾーンの金属マッフルの外表面のバーナに導入して
    燃焼させ、その燃焼熱によって上記バーンオフゾーンの
    金属マッフルを外表面より加熱することを特徴とする、
    原子燃料用焼結炉。
  2. 【請求項2】バーンオフゾーンの金属マッフルの外表面
    のバーナに導入される雰囲気ガスの流量を調整すること
    によってバーンオフゾーンの温度コントロールを行うと
    ともに、さらに別に設けた排気用パイプのバルブの制御
    によって焼結炉から排出する雰囲気ガスの総流量をコン
    トロールし炉内圧を一定に保持することを特徴とする、
    請求項1記載の原子燃料用焼結炉。
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