JP3017752U - 灰皿及び灰皿用タバコ受具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 火の着いたタバコを灰皿の周壁の上に置いた
まま放置した場合に、そのタバコが灰皿の外に落下する
のを防ぐとともに、そのタバコの火を消して、火災の発
生を防止できる斬新な灰皿及び灰皿用タバコ受具を提供
する。 【構成】 上半部を開放した横向き半筒状を呈して、そ
の上に火の着いたタバコ３を載置可能とし、その両側の
側壁における中間箇所に室温で上向きもしくは外向き姿
勢を維持するとともに、加熱されたときに内方へ丸く折
れ曲がる性質を備えた形状記憶合金製の閉動板部２を設
けて成るタバコ受具１を周壁５の上に一体的に設置した
構成の灰皿、及び上記のタバコ受具１と主要な構成が同
一で別個の灰皿に対し脱着自在な構成の灰皿用タバコ受
具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は灰皿、及び灰皿に取付けて火の着いたタバコを載置するための灰皿用 タバコ受具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図８に示すように、従来の一般的な灰皿１４は、周壁１５の上面の複数箇所に 火の着いたタバコ３を載置するための溝１６を設けている。この溝１６の上に火 の着いたタバコ３を載置したまま放置すると、図９に示すようにタバコ３の先の 灰８が灰皿１４の中に落下するとともにタバコ３の重心が吸口側に移動していく ので、最後は図１０に示すように、火の着いたタバコ３が灰皿１４の外に落下し て畳やジュウタンなどを焦がしたり、火災を発生させる等の問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、火の着いたタバコを灰皿の周壁の上に置いたまま放置した場 合に、そのタバコが灰皿の外に落下するのを防ぐとともに、そのタバコの火を消 して、火災の発生を防止できる斬新な灰皿及び灰皿用タバコ受具の提供を目的と する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の灰皿は、上半部を開放した横向き半筒状 を呈して、その上に火の着いたタバコ３を載置可能とし、その両側の側壁におけ る中間箇所に室温で上向きもしくは外向き姿勢を維持するとともに、加熱された ときに内方へ丸く折れ曲がる性質を備えた形状記憶合金製の閉動板部２を設けて 成るタバコ受具１を周壁５の上に一体的に設置したことを特徴とする構成とした ものである。

【０００５】 同じく上記目的を達成するために、本考案の灰皿用タバコ受具は、上半部を開 放した横向き半筒状を呈して、その上に火の着いたタバコ３を載置可能とし、そ の両側の側壁における中間箇所に室温で上向きもしくは外向き姿勢を維持すると ともに、加熱されたときに内方へ丸く折れ曲がる性質を備えた形状記憶合金製の 閉動板部１０を有し、又、その外底面に別個の灰皿１２の周壁１３を挟着可能な クリップ１１等の取付装置を設けて、灰皿１２の周壁１３の上に脱着自在とした 構成としたものである。

【０００６】

【作用】

灰皿本体４又は別個の灰皿１２の周壁５，１３の上に取付けたタバコ受具１， ９に火の着いたタバコ３を載置する。タバコ３の着火部７は次第に吸口側に移動 してタバコ受具１，９に設けた閉動板部２，１０に接近し、閉動板部２，１０は 加熱されるようになる。この加熱によって形状記憶合金製の閉動板部２，１０は 内方へ丸く折れ曲がってタバコ３の周囲を包み込んで締め付ける。これにより灰 皿本体４又は灰皿１２の外へのタバコ３の落下が回避される。また、タバコ３の 着火部７が閉動板部２，１０に接触すると、その閉動板部２，１０を介して放熱 して温度が下がるので、タバコ３の火が消えることになる。

【０００７】

【実施例】

まず、図１乃至図６は本考案の灰皿の実施例を示したものである。図中、符号 ４が灰皿本体であり、符号１が灰皿本体４の周壁５の上に取付けたタバコ受具で ある。タバコ受具１は上半部を開放した半筒状を呈して、灰皿本体４の周壁５の 上に設けた凹部６に嵌入して一体的に固着している。このタバコ受具１は灰皿本 体４の周壁５の幅より長くて、両端が周壁５の内外へ少し突出している。このタ バコ受具１は、その両側の側壁における中間箇所に室温で上方へ垂直に突出した 姿勢を維持する（図１及び図２参照）閉動板部２を設けている。この閉動板部２ は形状記憶合金製で、加熱されると内方へ丸く折れ曲がる（図４及び図５参照） 性質を備えている。なお、閉動板部２にはＴｉ−Ｎｉ合金や、Ｃｕ−Ｚｎ−Ａｌ 合金などの形状記憶合金を使用することができる。

【０００８】 図１乃び図２に示すように火の着いたタバコ３はタバコ受具１に載置する。こ の状態で放置すると、図３に示すように灰８が灰皿本体４の中に落下するととも にタバコ３の着火部７が吸口側に移動する。そして、タバコ３の着火部７が灰皿 本体４の周壁５の上までくると、タバコ受具１の閉動板部２が着火部７により加 熱されて図４乃び図５に示すように内方へ丸く折れ曲がってタバコ３を包み込ん で締め付ける。これによってタバコ３は固定されて灰皿本体４の外側への落下が 防止される。また、タバコ３の着火部７がタバコ受具１の閉動板部２と接触する と放熱されることになり自動的に火が消える。なお、再び使用する場合は閉動板 部２を開いて元の状態に復元すればよい。

【０００９】 上記の実施例では灰皿本体４の周壁５の上にタバコ受具１を一つだけ設置して いるが、タバコ受具１の数は任意であり複数個を設置してもよい。例えば図６に 示すように４箇所にタバコ受具１を設置する構成の実施例も可能である。

【００１０】 次に、図７は本考案の灰皿用タバコ受具の実施例を示したものである。このタ バコ受具９は、上記の灰皿本体４に一体的に設置したタバコ受具１と主要な構成 が同一であり、すなわち、上半部を開放した横向き半筒状を呈して、その上に火 の着いたタバコ３を載置可能とし、その両側の側壁における中間箇所に室温で上 方へ垂直に突出した姿勢を維持するとともに、加熱されたときに内方へ丸く折れ 曲がる性質を備えた形状記憶合金製の閉動板部１０を有しているが、灰皿本体に 一体的に固着されたものではなく、その外底面に別個の灰皿１２の周壁１３を挟 着可能なクリップ１１を取付装置として備えて、灰皿１２の周壁１３の上に脱着 自在な構成となっている。このように灰皿に対して脱着自在とすれば、灰皿とは 別個に製造、販売することができて、市販のあらゆる灰皿に利用できるという利 点がある。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の灰皿及び灰皿用タバコ受具は、上記のようにタバコの火で加熱された ときに内方へ丸く折れ曲がる性質を備えた形状記憶合金製の閉動板部２，１０を 備えることによって、火の着いたタバコが灰皿の外へ落下するのを防止するとと もに、その火を消すこともできるので、畳やジュウタンの焦げつきや、火災の発 生を確実に防止することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】タバコ受具に火の着いたタバコを載置した状態
を示す斜視図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線における断面図である。

【図３】タバコの着火部が閉動板部に接近した状態を示
す斜視図である。

【図４】タバコ受具の閉動板部が内方へ丸く折れ曲がっ
てタバコを締め付けた状態を示す斜視図である。

【図５】図４のＢ−Ｂ線における断面図である。

【図６】複数個のタバコ受具を設置した灰皿の斜視図で
ある。

【図７】灰皿に対し脱着自在な灰皿用タバコ受具の断面
図である。

【図８】従来の灰皿の周壁に形成した溝に火の着いたタ
バコを載置した状態を示す斜視図である。

【図９】従来の灰皿に置いたタバコの着火部が吸口側へ
移動した状態を示す斜視図である。

【図１０】火の着いたタバコが従来の灰皿の外へ落下し
た状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１，９ タバコ受具 ２，１０ 閉動板部 ３ タバコ ４ 灰皿本体 ５，１３，１５ 周壁 ６ 凹部 ７ 着火部 ８ 灰 １１ クリップ １２，１４ 灰皿 １６ 溝

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上半部を開放した横向き半筒状を呈し
   て、その上に火の着いたタバコ３を載置可能とし、その
   両側の側壁における中間箇所に室温で上向きもしくは外
   向き姿勢を維持するとともに、加熱されたときに内方へ
   丸く折れ曲がる性質を備えた形状記憶合金製の閉動板部
   ２を設けて成るタバコ受具１を周壁５の上に一体的に設
   置したことを特徴とする灰皿。
2. 【請求項２】 上半部を開放した横向き半筒状を呈し
   て、その上に火の着いたタバコ３を載置可能とし、その
   両側の側壁における中間箇所に室温で上向きもしくは外
   向き姿勢を維持するとともに、加熱されたときに内方へ
   丸く折れ曲がる性質を備えた形状記憶合金製の閉動板部
   １０を有し、又、その外底面に別個の灰皿１２の周壁１
   ３を挟着可能なクリップ１１等の取付装置を設けて、灰
   皿１２の周壁１３の上に脱着自在とした灰皿用タバコ受
   具。