JP3017673B2 - 渦巻きばねおよびこれを使用するエネルギー蓄積・放出装置 - Google Patents

渦巻きばねおよびこれを使用するエネルギー蓄積・放出装置

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JP3017673B2
JP3017673B2 JP8064935A JP6493596A JP3017673B2 JP 3017673 B2 JP3017673 B2 JP 3017673B2 JP 8064935 A JP8064935 A JP 8064935A JP 6493596 A JP6493596 A JP 6493596A JP 3017673 B2 JP3017673 B2 JP 3017673B2
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fibers
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単層または積層し
た複合材を帯状に形成して、機械的変位をエネルギーと
して蓄積すると共に、蓄積したエネルギーを動力源とし
て取出すことができる渦巻きばねおよびこれを使用する
エネルギー蓄積・放出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般的に機械的エネルギーを
蓄積し、そしてこの蓄積したエネルギーを適宜放出する
ことができる手段として、次のものが知られている。
【0003】(1) ゴム: ゴムの重量当りの弾性歪エネルギーは、各種繊維に匹敵
するが、変形量が大きく、また常温で酸化されて脆くな
り易く、耐久性に問題があるため、模型飛行機の動力源
以外には余り使用されていない。また、形態安定性が悪
いため、渦巻き(ぜんまい)ばねに成形することは困難
である。
【0004】(2) 金属ばね: 金属ばねは、重量当りの弾性歪エネルギー蓄積容量が低
く、各種高張力繊維の1/50〜1/100程度しかな
い。しかし、成形性が良いために、エネルギー容量が小
さくてよいものや、その重量を気にしなくてもよい用
途、例えば玩具、時計、手巻き式蓄音機、オルゴール、
手動ラジオ等の手動式単独エネルギー源に使用されるの
みであり、軽量かつ大容量を必要とする用途あるいは別
個に存在するエネルギー源を補助するいわゆるハイブリ
ッド駆動源としては、使用されていない。
【0005】(3) 複合材料ばね: スプリングやダンパ等の用途を目的としたFRP(繊維
強化樹脂)により構成したエネルギー吸収体が提案され
ている(特公昭59−40101号公報)。この吸収体
は、繊維強化によって材料の強度および弾性率を高める
ものであるが、振動としての機械的エネルギーを吸収
し、これをできるだけ熱エネルギーに変換して外部に放
出することにより振動を減衰させるものであり、強化材
を保持する母材としては粘弾性特性に優れている(粘性
成分のウエイトが高い)必要がある。しかし、このエネ
ルギー吸収体は、例えば回転の機械的エネルギーを効率
良く蓄積し、この蓄積したエネルギーを、エネルギー損
失なく再び回転の機械的エネルギーとして放出して利用
すること、すなわちハイブリッド駆動源とするために、
動力エネルギーを蓄積することを目的としたものではな
い。
【0006】また、FRP渦巻きばねも知られているが
(特開平1−120448号公報)、これは両側に織物
またはマットを使用することにより、ばねの割れを防
ぎ、耐へたり性、疲労強度の改善、弾性率の改善を行っ
たものである。このように、織物やマットを併用するこ
とにより、蓄積エネルギーの絶対値はともかくとして、
ばねの長手方向に対して直角方向の繊維が、重量または
体積当りの蓄積エネルギーにとってマイナスとなること
は考慮されてはいない。また、用途としても、往運動で
蓄えたエネルギーを復運動の駆動源としたり、手動巻上
げで蓄えたエネルギーを駆動源として利用するもののみ
であり、例えば別個に駆動源があって、必要な時に駆動
源を補助したり、駆動源にとっての負荷を平準化したり
(ロードレベリング)するような用途、すなわちハイブ
リッド駆動源としての用途は見当たらない。
【0007】(4) フライホイール: フライホイールは、運動エネルギーの形で大容量のエネ
ルギーを蓄積することが可能であるが、解決されていな
い問題も多く、実用技術として完成されたものではな
い。
【0008】(5) 蓄電池: 蓄電池は、蓄積エネルギー密度は高いが、機械的エネル
ギーを蓄積して利用するためには、発電機と電動機とを
別個に、あるいは両機能を備えた機−電変換器を必要と
し、経済的な面以外にも各変換ステップでの効率が問題
となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、発明者等は、
鋭意研究を重ねた結果、長繊維を一方向に配列して帯状
の繊維強化樹脂(FRP)からなる帯状部材層を形成
し、この帯状部材層を両側の強度を保持するための表面
層部とし、これら両表面層部の間に厚みを保持するため
の軽量材料から形成される中間層部を設けてこれを挾持
し、これらを層状の板として複合材を形成して、これに
より渦巻きばねを構成することにより、渦巻きばねとし
て機械的エネルギーをその重量や体積に対して大量に蓄
積すると共に、この蓄積エネルギーを効率良く放出して
広く動力源として活用することができることを突き止め
た。
【0010】従って、本発明の目的は、長繊維の特定の
配向状態による繊維強化樹脂からなる帯状部材層を積層
して複合材を形成し、この複合材を機械的に変形させる
ことにより比較的大容量の機械的エネルギーの蓄積を可
能とし、しかも前記複合材の変形を復元させる際に、蓄
積された機械的エネルギーを効率良く放出して各種の動
力源として有効に活用することができる渦巻きばねおよ
びこれを使用するエネルギー蓄積・放出装置を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る渦巻きばねは、複数本の長繊維を樹脂
に含浸して形成した帯状部材層を少なくとも2層積層し
て形成した複合材を、渦巻き状に巻回して構成し、前記
長繊維は前記帯状部材層の長手方向に対して±13.5
度以内の傾きで長手方向に配列され、外部の駆動体およ
び/または被駆動体から与えられる回転動作の機械的エ
ネルギーを、主として前記長繊維からなる前記複合材を
巻回することにより弾性歪エネルギーとして蓄積するこ
とを特徴とする。
【0012】渦巻き状に巻回された複合材は、渦巻きの
外側に位置する一方の帯状部材層(即ち、表側層)中の
長繊維が、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ポリ
エチレン繊維から選択される少なくとも1種の繊維であ
り、渦巻きの内側に位置する他方の帯状部材層(即ち、
裏側層)中の長繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン
繊維、炭化珪素繊維から選択される少なくとも1種の繊
維とすることができる。
【0013】また、本発明に係る渦巻きばねの渦巻き状
に巻回された複合材は、外側と内側の表面層部(即ち、
表側層と裏側層)およびこれらに挾持された中間層部か
ら構成され、前記表面層部はそれぞれ複数の長繊維とそ
れを帯状に保持するマトリックス樹脂とから構成され、
前記中間層部は前記表面層部より軽量化した軽量材料か
ら構成されたことを特徴とする。
【0014】この場合、中間層部をマイクロバルーンを
有する軽量材料で構成すると好ましく、外側表面層部
(表側層)の厚さと内側表面層部(裏側層)の厚さとが
等しいとき、中間層部の厚さが、外側表面層部の厚さの
0.2〜6倍であることが望ましい。
【0015】本発明に係る渦巻きばねを使用するエネル
ギー蓄積・放出装置は、前記した渦巻きばねが駆動体と
係脱自在に結合するクラッチ手段を備え、所要時に前記
蓄積された弾性歪エネルギーを機械的エネルギーとして
放出して前記駆動体のエネルギーを補うように構成した
ことを特徴とする。
【0016】また、本発明に係る渦巻きばねを使用する
エネルギー蓄積・放出装置は、前記渦巻きばねが駆動体
と係脱自在に結合するクラッチ手段および被駆動体と係
脱自在に結合するブレーキ結合部とを備え、所要時に前
記蓄積された弾性歪エネルギーを機械的エネルギーとし
て放出して前記駆動体のエネルギーを補うように構成
し、そして前記被駆動体へのブレーキ作用時に前記被駆
動体が有するエネルギーを渦巻きばねに蓄積するように
構成したことを特徴とする。
【0017】複合材の長繊維は、帯状部材層の長手方向
に対して±13.5度以内の傾きで長手方向に配列され
ることにより、重量当たりの蓄積エネルギーを大きくす
ることができる。また、渦巻きばねを使用するエネルギ
ー蓄積・放出装置は、効率良く蓄積された機械的エネル
ギーを効率良く放出して各種の動力源に有効に活用する
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において、渦巻きばねを成
形するに際しては、基本的に、繊維強化樹脂用プリプレ
(帯状部材層に対応する)を1層または2層以上積層
した複合材のシートを使用して、これを渦巻き状に成形
し、加熱・加圧処理することにより達成することができ
る。また、本発明においては、前記2層以上に積層した
プリプレグの中間に、軽量材料からなる中間層部を設け
た複合材で構成し、これを渦巻き状に成形し、加熱・加
圧処理することにより、渦巻きばねを成形することがで
きる。
【0019】しかるに、本発明の繊維強化樹脂に使用す
る材料として、特に渦巻きばねの用途として好ましい繊
維の限定はないが、例えば渦巻きの外側表面層部(表側
層)では、引っ張りに強いガラス繊維、炭素繊維、アラ
ミド繊維等が好ましく、一方内側表面層部(裏側層)
補強繊維としては、圧縮に強い炭素繊維、ボロン繊維が
好ましい。これらの繊維から得られるばねは、いずれも
蓄積エネルギー容量が大きい。また、前記軽量材料から
なる中間層部を設ける場合においても、これらの繊維が
好適に使用される。
【0020】また、前記繊維強化樹脂に使用するマトリ
ックス樹脂としては、熱硬化性樹脂として、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド
樹脂等を使用することができ、また熱可塑性樹脂とし
て、ポリスルフォン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェ
ニルスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルス
ルフォン等を使用することができる。特に、これらの樹
脂類のなかでも、結晶性が高く、粘性変形し難いものが
好ましい。その他、セラミックスや金属も使用可能であ
るが、これらは重量当りのエネルギー蓄積容量の点から
樹脂類よりも劣る。
【0021】本発明の繊維強化樹脂を構成するためのプ
リプレグとしては、市販の一方向プリプレグを使用する
ことができる。また、繊維を所要角度を有する一方向に
配列されたものを得るには、フィラメントワインダーを
使用して、所定の角度に配向したプリプレグとすること
ができる。この場合、市販の一方向プリプレグを使用し
て、積層時に所定の角度を持たせるように構成すること
もできる。また、表面層部を複数層から形成させる場合
には、層毎に角度を変えることも可能であり、一層毎に
正逆の角度を持たせてもよい。この場合、前記角度は、
エネルギー蓄積容量からは、ばねの長手方向に対して1
2度付近が最も好ましいが、角度設定をしない(0度
の)ものに比べて生産性は劣る。
【0022】繊維が織物の場合は、プリプレグを所定の
幅に切断して使用するか、中間層部と積層後、または積
層成形後に所定の幅に切断する。但し、この場合、通常
の織物や編物は、重量当りエネルギーの点から好ましく
ない。また、操業の点からは、所々に横糸を入れて縦糸
をシート状に纏めた、いわゆるすだれ織りは、横糸量が
僅少なために、一方向プリプレグ用として良好に使用す
ることができる。
【0023】さらに、プリプレグを使用しなくても、樹
脂液を浸漬した糸を、ある角度でフィラメントワインダ
ーによりマンドレルに巻着けて組紐状となったものは、
正負の角度のものが入交じっており、各層の糸角度が一
定とは言い難いが、使用可能である。しかし、このフィ
ラメントワインダーを使用する方式は、生産性の点から
余り好ましくはない。
【0024】本発明の渦巻きばねにおいては、軽量材料
からなる中間層部を設けることによって、比較的蓄積エ
ネルギーの小さい繊維を使用しても両表面層部間の距離
を維持できるため、比較的大きいエネルギー容量の渦巻
きばねを得ることができる。この中間層部としての軽量
材料からなる軽量層としては、マイクロバルーン含有材
料やハニカムを使用することができるが、製造作業から
は、マイクロバルーン含有材料の使用が便利である。マ
イクロバルーンとしては、ガラスバルーンやシラスバル
ーンが好適である。例えば、ガラスバルーンをエポキシ
マトリックスに分散して、密度を0.125〜0.6g
/ccとしたものが市販されている。マトリックス樹脂
としては、何等制限がなく、各種の公知のものが使用可
能である。また、発泡樹脂も使用可能である。
【0025】そして、マイクロバルーンを中間層部に使
用する時は、予め樹脂に対して10〜20%(重量比。
容量比では10〜60%)混合し、必要な厚さに成形し
て、マトリックスが熱硬化性樹脂の場合は予めBステー
ジ化(半硬化状態)しておき、これを、表面層部として
の、繊維を含有したプリプレグと積層して成形する。
【0026】また、ハニカムを中間層部として使用する
ことも可能である。この場合、ハニカムの厚さ方向を中
間層部の厚さ方向として使用する。そこで、ばねの厚さ
の小さいものでは、製造作業性に問題があるが、厚さが
数mm以上の時には、特に数cm以上ある大容量のばね
では、好適に使用することができる。
【0027】なお、この中間層部には、繊維を織物状で
使用しても、量当りの蓄積エネルギーを下げることが
ないので、ばねの幅方向の補強用に使用することができ
る。この場合、比重の小さい繊維のものが、重量を増や
さない点から好ましい。また、例えば前記中間層部に使
用する樹脂に発泡剤を混入しておき、成形時の加熱によ
り発泡させることにより、前記中間層部は、中空部分を
有する軽量材料で構成することができる。
【0028】本発明の渦巻きばねの成形に際しては、熱
可塑性樹脂を使用する場合は、プレス成形により各層
(表面層部、中間層部)を融着し、必要な形に成形す
る。熱硬化性樹脂を使用する場合は、例えば所定の厚さ
のシリコンゴムからなるスペーサと積層物を重ね、伊達
巻き式に巻き込んで、真空包装し、オートクレーブで加
圧下に加熱して硬化させて成形する。この場合、シリコ
ンゴムの厚さに勾配を付けることにより、自然状態での
渦巻きの周回間のピッチを外側と内側とで変えることが
できる。
【0029】また、プルトルージョンによる成形を行う
場合には、熱可塑性樹脂では温度が未だ十分に冷える前
に、熱硬化性樹脂では完全硬化前に押出された成形品
を、スペーサ(例えば、耐熱シリコンゴムシート)と重
ねて軸に巻取り、しかる後に冷却または再硬化させて成
形する。この成形方式は、前記熱硬化性樹脂によるプリ
プレグ成形方式より、生産性の点で優れている。
【0030】なお、前記各スペーサを使用する成形方式
において、前記スペーサは、シリコンゴム以外のものと
して、エアバッグ等を使用することが可能である。ま
た、渦巻きばね形状として利用し得る構成とする際に
は、巻取り、巻戻しにおけるばね各周回間の接触を避け
るために、外から内に向って剛性を小さく設定すること
ができる。この場合、幅を一定にして、厚さに勾配を持
たせるか、厚さを一定にして、幅に内から外へ勾配を持
たせるようにする。さらに、本発明において、前記各層
(表面層部、中間層部)を平板状のままとし、板ばね形
状として利用し得る構成とすることもできる。
【0031】
【実施例】次に、本発明に係る渦巻きばねの実施例につ
き、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0032】(実施例1)複数本の長繊維として 炭素繊維〔東レ(株)製のT30
0〕にエポキシ樹脂(未硬化状態)を含浸させて、その
繊維方向が長手方向に対して±0°となるようにプリプ
レグ2層を積層してなるプリプレグ積層物10、10
(長さ2,500mm、幅50mm、厚さ0.5mm)
を作成した。このようにしてプリプレグ2層を積層して
作成したプリプレグ積層物10、10は、図1の(a)
に示すように、直径が20mmの金型20の周囲にシリ
コン板22と共に各周回間を等ピッチ間隔にして巻着し
た。
【0033】前記積層物を全て巻着した後、図2に示す
ように、その外側をポリエステル製の加圧テープ24で
巻着し、ナイロン製のフィルムにより真空パックを行
う。その後、オートクレーブに入れ、温度130℃、圧
力3kg/cm3 gの加熱・加圧条件により、120分
間保持して硬化させた。得られた物について、加圧テー
プ24、シリコン板22および金型20を順次取外すこ
とにより、外周の直径が150mmの積層された複合材
からなる渦巻きばねを得た。
【0034】(実施例2) プリプレグ積層物10の作成に際し、繊維方向を長手方
向に対して±12°となるように2層に積層した構成と
し、その他の構成は実施例1と全て同一として、プリプ
レグ積層物を作成した。次いで、ガラスのマイクロバル
ーンを充填したエポキシ樹脂のフィルム12〔日本石油
(株)製マイクロプライSF−6〕(長さ2,500m
m、幅50mm、厚さ1.5mm)を作成した。
【0035】このようにして作成したプリプレグ積層物
10、10とフィルム12とは、図1の(b)に示すよ
うに、前記フィルム12を中間層部とし、その両側を前
記プリプレグ積層物10、10で挾持するよう積層し、
この積層物を金型20の周囲にシリコン板22と共に巻
着した。前記積層物を全て巻着した後、前記実施例1と
同一の製造条件により、外側と内側の表面層部およびこ
れらに挾持された中間層部から構成された複合材からな
渦巻きばねを得た。
【0036】(実施例3) プリプレグ積層物10の作成に際し、繊維方向を長手方
向に対して±0°となるように2層に積層した構成と
し、その他の構成は実施例1と全て同一として、プリプ
レグ積層物を作成した。その他の構成材料および製造条
件は、前記実施例2と全て同一にして、外側と内側の表
面層部およびこれらに挾持された中間層部から構成され
た複合材からなる渦巻きばねを得た。
【0037】(実施例4) 渦巻きばねの外側の表面層部を形成するプリプレグ積層
物10の作成に際し、実施例1の炭素繊維に代えてアラ
ミド繊維〔米国デュポン社製のKEVLAR−49〕に
エポキシ樹脂(未硬化状態)を含浸させて、その繊維方
向が長手方向に対して±13°となるように2層に積層
してなるプリプレグ積層物10、10(各層部につい
て、長さ2,500mm、幅50mm、厚さ0.5m
m)を作成した。その他の構成材料(内側の表面層部と
中間層部)および製造条件は、前記実施例2と全て同一
にして、外側と内側の表面層部およびこれらに挾持され
た中間層部から構成された複合材からなる渦巻きばねを
得た。
【0038】(比較例) 長さ2,500mm、幅50mm、厚さ0.5mmのば
ね鋼を使用し、これを所要の金型に渦巻き状に巻着し、
この状態のまま熱処理を行って、渦巻きばねを得た。
【0039】(A.重量当り蓄積エネルギーについての
試験) 実施例1〜4および比較例においてそれぞれ得られた渦
巻きばねについて、重量当り蓄積エネルギーについての
試験を行った。
【0040】(試験方法) 試料として外周の直径が150mmの渦巻きばねSを、
図3に示すように、その内端を直径が15mmの芯棒3
0に固定し、その外端をケース32の内側に固定し、そ
して前記芯棒30に巻き着けたワイヤ34を、テンショ
ン万能引張り試験器により矢印方向に引張っていった時
の、荷重と変位とを計測した。
【0041】まず、計測に際しては、同一のサンプルを
5個作成し、それらをそれぞれ破壊するまで引張った時
に、破壊歪みが最大となったサンプルの破壊歪みの80
%の歪みに対応した各サンプルの重量当り蓄積エネルギ
ー(kg・cm/kg)を、加重−変位曲線の下側面積
から求めた。これらを、各実施例について実施した。な
お、各渦巻きばねは、外周が固定され、内側から巻き取
っているので、ばねの各周間の摩擦が少なく、歪み−応
力特性曲線がほぼ直線を示し、前記曲線下の面積は、三
角法で求めることができた。これらの試験結果を表1に
示す。また、歪みを破壊にまで至らせずに、ヒステリシ
ス特性を描く場合、戻りの勾配は往きと同じであり、そ
れぞれヒステリシスは僅少であることが認められた。
【0042】(試験結果)
【表1】
【0043】上記の重量当り蓄積エネルギーの試験結果
から、本発明に係る実施例1〜4で得られる渦巻きばね
は、従来の比較例における渦巻きばねと比較して、約5
0倍以上の重量当り蓄積エネルギーを発揮し得ることが
確認された。
【0044】(B.繊維角度と重量当り蓄積エネルギー
との関係) 実施例2による渦巻きばねの製造に際し、繊維の長手方
向に対する角度を種々変更した場合における、繊維角度
α(°)と重量当り蓄積エネルギー(kg・cm/k
g)について測定した結果、図4に示す特性が得られ
た。この特性結果から、前記繊維角度が±12°付近に
おいて、重量当り蓄積エネルギーは最大値となること、
そしてこの角度は±13.5度以内であることが好まし
いことが確認された。
【0045】(C.中間層部/表面層部の厚さと重量当
り蓄積エネルギーとの関係) 実施例2による渦巻きばねの製造に際し、外側表面層部
の厚さt1 、内側表面層部の厚さt3 、中間層部の厚さ
t2 について種々変更し、重量当り蓄積エネルギー(k
g・cm/kg)について測定した。
【0046】まず、表1に示されるように、中間層を設
けた実施例2、3、4においては、中間層を設けない実
施例1に比較し、重量当たりの蓄積エネルギーを増大さ
せることができることが明らかである。また、外側表面
層部の厚さt1 に対する中間層部の厚さt2 の比(t2
/t1 )について測定した結果、図5に示す特性が得ら
れた。この特性結果から、外側表面層部の厚さt1 に対
する中間層部の厚さt2 の比1.5〜3の範囲において
最大値が得られることが判った。
【0047】外側表面層部の厚さt1 および内側表面層
部の厚さt3 を共に0.04cmとした場合において、
中間層部の厚さt2 =0〜0.25cmに変化させた時
について測定した結果、図6に示す特性が得られた。こ
の特性結果から、中間層部の厚さt2 =0.025〜
0.2cmの範囲、すなわち中間層部の厚さが両表面層
部の平均厚さに対して0.6〜5倍の範囲で最大値が得
られること、一方、t3/t1 が1.25においてその
最大値が極大を示し、また最大値が存在するt3/t1
の範囲がほぼ0.5〜3であることが判った。なお、こ
の場合、ガラス繊維強化樹脂、アラミド繊維強化樹脂お
よびばね鋼について、同様の測定を行った結果、実施例
2によるものと比較して、重量当り蓄積エネルギーは約
3分の1以下であることが確認された。
【0048】(応用例) 次に、前述した本発明に係る渦巻きばねを使用するエネ
ルギーの蓄積・放出装置について説明する。図7は、回
転軸の駆動回転エネルギーを渦巻きばねに蓄積し、この
渦巻きばねに蓄積されたエネルギーを適宜フリー回転状
態に保持された回転軸の駆動源側に放出して、この回転
軸に所要の駆動力を付与(リサイクル)するように構成
する場合の基本原理を示すものである。すなわち、図7
において、参照符号40は一端を所要の駆動源(図示せ
ず)に接続した回転軸を示し、この回転軸40の一端4
aは駆動源(例えば、自動車のエンジン)に結合さ
れ、その他端部40bは被動体(例えば、自動車の車
輪)に結合されている。このように構成された回転軸4
0の外周において、前記実施例2に記載の構成からなる
渦巻きばね42を囲繞配置する。
【0049】この渦巻きばね42は、内側支持ケース4
4と外側保持ケース46との間に収納配置され、さらに
前記外側保持ケース46は、外部ハウジング48によっ
て全体を囲繞被覆されている。なお、前記外部ハウジン
グ48は、外部的に固定され、その両端部において、そ
れぞれ軸受50、51を介して回転軸40を回転自在に
保持する。
【0050】しかるに、前記渦巻きばね42の内側支持
ケース44は、軸方向の両端部において軸受52、53
を介して回転軸40を回転自在に保持するように装着さ
れる。一方、前記外側保持ケース46は、軸方向の一端
部をワンウェイクラッチ54および軸受55を介して回
転軸40に対して係脱自在に結合装着される。さらに、
前記渦巻きばね42の内側支持ケース44は、回転軸4
0側の一端において、回転軸40に結合されて回転駆動
するクラッチ56と係脱自在に結合構成される。また、
前記内側支持ケース44の一端は、ワンウェイクラッチ
58を介して外部ハウジング48の一端側の内側面に設
けた結合部48aに係合する。
【0051】一方、前記外側保持ケース46は、回転軸
40の他端側(負荷側)40bにおいて、前記ワンウェ
イクラッチ54を介して回転軸40に係脱自在に結合す
ると共に、外部ハウジング48の他端側の内側面に設け
た結合部48bにおいて、係脱自在なブレーキ結合を行
うブレーキ結合部60を構成する。
【0052】次に、前記構成からなる装置における渦巻
きばね42のエネルギーの蓄積・放出動作について説明
する。まず、クラッチ56と渦巻きばね42の内側支持
ケース44とを係合状態とすると共に、渦巻きばね42
の外側支持ケース46と外部ハウジング48とをブレー
キ結合部60により結合状態にする。このようにして、
回転軸40を駆動源により矢印方向に回転駆動すれば、
前記内側支持ケース44は、ワンウェイクラッチ58に
対してフリー回転する一方、前記外側支持ケース46
は、ブレーキ結合部60により外部ハウジング48と係
合して固定されるため、渦巻きばね42は、所要限界ま
で内側から巻き締め操作される。なお、この場合、回転
軸40は、ワンウェイクラッチ54に対してフリー回転
する。また、駆動源が停止した場合においても、負荷の
慣性による回転軸40の回転動作により、渦巻きばね4
2が巻き締め操作されると共に、これが回転軸40に対
するブレーキの作用を及ぼすことができる。
【0053】しかるに、所要限界以上の過剰な巻き締め
に際しては、前記内側支持ケース44と共に外側保持ケ
ース46が一体的に回転しようとするが、この場合、前
記外側保持ケース46と外部ハウジング48との結合部
分に、適宜のスリップ装置(図示せず)を介して前記外
側保持ケース46がスリップ回転することができるよう
に構成される。このような渦巻きばね42の巻き締め操
作によって、前記渦巻きばね42には、所要の弾性歪み
エネルギーを蓄積することができる。
【0054】次いで、前記回転軸40の回転駆動を停止
した後、前記渦巻きばね42の内側支持ケース44と回
転軸40との結合を行っているクラッチ56の係合を解
除すると、前記内側支持ケース44は、渦巻きばね42
に蓄積されたエネルギーにより、前記回転軸40の回転
駆動方向とは反対の方向に回転動作しようとするが、こ
の場合、内側支持ケース44と外部ハウジング48とを
結合するワンウェイクラッチ58が係合状態となり、フ
リー回転が阻止される。
【0055】そこで、前記渦巻きばね42の外側支持ケ
ース46と外部ハウジング48との結合を行っているブ
レーキ結合部60の係合を解除すると、前記外側支持ケ
ース46は、渦巻きばね42に蓄積されたエネルギーに
より、前記外側支持ケース46と回転軸40とを前記回
転軸40の回転駆動方向と同一の方向に回転動作しよう
とする。この時、回転軸40が停止しているか、または
外側支持ケース46が回転しようとする回転数より低い
回転数の場合は、ワンウェイクラッチ54が結合状態と
なり、渦巻きばね42は、前記外側支持ケース46と回
転軸40とを一体的に回転動作させて蓄積されたエネル
ギーの放出を行う。
【0056】これにより、回転軸40が停止している時
は、渦巻きばね単独で駆動スタートすることになり、ま
た回転軸40の回転速度が遅い場合は、渦巻きばねが駆
動源を補助することになる。この場合に、渦巻きばねの
エネルギー放出速度を制御する装置を設けて、回転軸4
0の回転速度が急激に大きくならないようにすることが
好ましい。このようにして、回転軸40の回転駆動によ
り渦巻きばね42に蓄積されたエネルギーは、回転軸4
0の駆動停止に際して、クラッチ56、ブレーキ結合部
60およびワンウェイクラッチ58の係脱操作によっ
て、回転軸40の回転駆動方向において、それぞれ選択
的に放出させることができる。
【0057】このようにして、坂道の下りや減速時のブ
レーキングにより、渦巻きばね42にエネルギーを回収
蓄積し、これをスタート時の駆動源として、また駆動源
の加速や登坂時の駆動源の力不足の補助としての機能を
発揮する。また、長い登坂の手前で駆動源の出力を高め
て、予め渦巻きばね42の蓄積エネルギー量を大きくし
ておくことも可能である。なお、駆動源によりバックす
る時には、ワンウェイクラッチ54の解除が必要であ
る。また、渦巻きばね42とエネルギーの出入りなし
に、負荷が駆動源により回転する場合は、クラッチ56
を脱離しておけば十分である。そして、この場合、駆動
源自体が逆回転する際には、クラッチ56を脱離し、ブ
レーキ結合部60を結合させ、ワンウェイクラッチ54
を解除する必要がある。
【0058】また、前記渦巻きばね42に蓄積されたエ
ネルギーの回転軸40に対する放出に際し、前記外側保
持ケース46または内側支持ケース44と、それぞれワ
ンウェイクラッチ54またはクラッチ56を介して、回
転軸40との結合において、これらの結合部に、例えば
時計機構に適用されるテンプや振り子等の調速機構を設
けることにより、蓄積エネルギーの放出による回転軸4
0の速度制御を円滑に達成するように構成することがで
きる。
【0059】さらに、前述した渦巻きばね42の利用に
際し、渦巻きばね42の両端部と、中心部側(例えば、
内側支持ケース44)および外側(例えば、外側保持ケ
ース46)との結合固定において、前記渦巻きばね42
を一定の安全圏内で歪ませて使用する場合は、単なる接
着やボルト止めで問題はない。しかし、前記渦巻きばね
42において、繊維が一方に配列され、しかも前記渦巻
きばね42を破壊限界近くまで歪ませて使用する場合
は、全繊維に負荷される歪ないし力を分散させる必要が
ある。また、前記ばねの曲げ応力が1個所に集中する場
合にも、その集中個所においてばねが折れることがあ
り、好ましくない。
【0060】そこで、図8に示すように、渦巻きばね4
2の端部43における両側面に対して、端部補強部材6
4、65により挾持するようにして接着固定する。この
ようにして、前記渦巻きばね42の端部43を強化し
て、これを所定の結合部に対して接着その他の方法によ
り取付けることにより、前記問題点を解消することがで
きる。また、図8に示す実施例においては、渦巻きばね
42の巻き終り端部43について示したが、図示しない
渦巻きばね42の巻き始め端部についても、前記と同様
の端部補強部材を取付けることができることは勿論であ
る。
【0061】この場合、端部補強部材64、65は、金
属や繊維織物等で補強した複合材料により構成すること
ができると共に、この端部補強部材64、65は、渦巻
きばね42の端部43より次第に離間するに従って、そ
の厚さが次第に薄くなるように形成し、ばねと共に湾曲
し得るようにして、応力の集中を避けるように設定する
ことが好ましい。なお、図8に示す実施例において、渦
巻きばね42の端部補強部材のうち、結合部材と接合す
る側の端部補強部材65(巻き終り端部43の外側面)
は、その先端部65aを外側に折曲げ突出させて係合し
易いように構成すれば好適である。また、図示しない渦
巻きばね42の巻き始め端部の端部補強部材について
も、結合部材と接合する側面(すなわち、巻き始め端部
の内側面)の先端部を、内側に折曲げ突出させて係合し
易いように構成する。
【0062】なお、この応用例において、図7に示す構
成においては、回転軸40を単一軸として構成した場合
を示したが、駆動源との結合側40aと、被動体との結
合側(負荷側)40bとを分離して、これらを適宜の軸
継手を介して結合する構成とすることもできる。
【0063】図9は、前述した渦巻きばねの複数個を直
列に結合配置して、回転軸の駆動回転エネルギーを渦巻
きばねに蓄積し、この渦巻きばねに蓄積されたエネルギ
ーを再度回転軸に放出して、この回転軸に所要の駆動力
を付与(リサイクル)するように構成した応用例を示す
ものである。なお、説明の便宜上、前記図7に示す構成
要素と同一の構成部分については、同一の参照符号を付
し、詳細な説明は省略する。
【0064】すなわち、図9において、参照符号40は
一端を所要の駆動源(図示せず)に接続し、他端を負荷
に接続した回転軸を示し、この回転軸40の外周におい
て、前記実施例2に記載の構成からなる複数の渦巻きば
ね42a、42b、42c、42dを、順次隣接して囲
繞配置した構成からなる。これら複数の渦巻きばね42
a〜42dは、最初の渦巻きばね42aと最後の渦巻き
ばね42dとについて、外側支持ケース46と内側保持
ケース44とに保持され、これら渦巻きばね42a、4
2b、42c、42dについては、それぞれ順次渦巻き
ばねの内側保持ケース部44a、44b、44cと外側
支持ケース部46a、46b、46cとを一体的に形成
した連結ケース47a、47b、47cにより保持され
ている。
【0065】なお、本応用例において、外側支持ケース
46は、クラッチフォーク66a、クラッチスラスト軸
受66bおよび多板クラッチ66cからなるクラッチ機
構66を介して回転軸40と結合すると共に、ワンウェ
イクラッチ58を介して外部ハウジング48と係合して
いる。さらに、外側支持ケース46の一部は、前記内側
保持ケース部44a、44b、44cおよび内側保持ケ
ース44の内周部まで延在するスリーブ46′を備え、
このスリーブ46′に対してそれぞれ前記各内側保持ケ
ース部44a、44b、44cおよび内側保持ケース4
4が、軸受52、53を介して回転自在に保持されてい
る。
【0066】また、本応用例において、内側保持ケース
44は、ブレーキドラム70a、ブレーキシュー70b
およびブレーキカム70cからなるブレーキ結合機構7
0を介して外部ハウジング48と結合すると共に、ワン
ウェイクラッチ54を介して回転軸40と係合してい
る。
【0067】その他の構成は、基本的に前記図7に示す
ものと同様である。従って、この図9に示す応用例にお
いても、その動作は前記図7に示す応用例と基本的に同
一であり、渦巻きばねを多連に構成した点で、弾性歪み
エネルギーの蓄積容量および放出容量を増大し得る点に
特徴がある。
【0068】前述したように、本発明の渦巻きばねの構
成によれば、蓄積エネルギーを従来のものより大幅に高
めることができる。従って、この渦巻きばねを使用する
エネルギー蓄積・放出装置場合には、前記渦巻きばね
の能力を十分に活用できる構造とする必要がある。そし
て、渦巻きばねの破壊歪みを検討し、この破壊歪みまた
はその近くにまで、渦巻きばねが歪み得るようにハウジ
ングおよび巻取軸を設計する必要がある。少なくとも普
通の場合は、巻取軸の直径は成形金型の直径より小さい
必要がある。また、ある場所が最も早く破壊に近い点ま
で歪んだ時には、他の部分も殆ど破壊に近いところまで
歪んでいるように設計することが、蓄積エネルギーを高
めることになる。このためには、ばねの内側の周回と外
側の周回とで、破壊時点での曲率を実験により求め、そ
れによりほぼ同時に破壊歪みに達するように、周回間の
ピッチを設計することが望ましい。
【0069】なお、量産されたばねの破壊歪みには、当
然にバラツキが存在する。従って、使用範囲はバラツキ
を考慮した安全圏内でなければならない。例えば、平均
破壊歪みの80%以上の歪みを受けないように、巻取軸
の直径を設定したり、回転停止装置もしくはスリップ装
置を適宜設ける。
【0070】また、本発明の渦巻きばねを使用するエネ
ルギー蓄積・放出装置においては、外側のハウジングと
内側の巻取軸の間で歪みを受ける。渦巻きばねの複数個
を直列にして使用する場合は、一つのばねのハウジング
側と巻取軸側とを順次連結させる。この場合、ハウジン
グと巻取軸とにより、外側と内側のばね直径が規制され
る。しかし、このような規制のない装置、例えばハウジ
ングのない巻取りスプール方式では、ばねの外側が引出
されると共に、その外周が小さくなり、ばねの各周回が
軸方向に同時に集合していくので、周回間に摩擦が生じ
る。このため、ばねの伸縮に際して大きなヒステリシス
を生じる。しかしながら、ハウジングが存在すると、外
周は変わらないままで、巻取軸の回転と共に各周回が順
次内に向かって移動し、摩擦は比較的に少なく、このた
めにヒステリシスも僅少である。これにより、エネルギ
ーの蓄積放出効率も高くなる。
【0071】なお、ばねの内側または外側の弾性率を小
さくすることにより、ヒステリシスを小さくすることが
できる。また、ばねの内側と外側とを機械的加工によっ
て摩擦抵抗を下げることにより、ヒステリシスを小さく
することもできる。さらに、ばねの内側ないし外側に、
パラフィン系オイル等のマトリックスを変化させない潤
滑剤を表面に付着させることによっても、摩擦抵抗を下
げてヒステリシスを小さくすることができる。
【0072】さらに、本発明の渦巻きばねにおいては、
ばね変形において、外側表面層部では引張り変形が生
じ、内側表面層部では圧縮変形が生じ、そして厚み方向
の中間部では曲がるだけで、長さ方向の変形のない部分
が生じる。使用される材料の能力を精一杯活用するため
には、変形によって破壊される時には、全ての材料が破
壊点に達していることが好ましい。従って、前記長さ変
形しない部分より外側(外側表面層部)では、引張り変
形に強いものが好ましく、長さ変形しない部分より内側
(内側表面層部)では、圧縮変形に強いものが好まし
い。また、それぞれにおいて表面に向かって破壊変形の
大きなものとすることが好ましい。この様にして、繊維
および樹脂を選択することができる。
【0073】そして、各層部は、必ずしも層状でなくて
もよいが、表面から中間部に向かって繊維を変えること
も、生産性の問題を無視すれば好ましい。各層部が、複
数の層からなっている場合は、このような変更は比較的
に容易である。具体的には、例えば外側表面層部の外側
層をアラミド繊維やガラス繊維を使用し、内側層を炭素
繊維とし、内側表面層部の表面側(ばねの内側)に炭素
繊維を使用し、内側(ばねの中間部側)にボロン繊維や
炭化珪素繊維を使用することにより、両層部全層が同時
に破壊するように形成するのも好ましい態様である。
【0074】なお、内側表面層部の内側層と表面層と
を、繊維は同じであって、繊維のフィラメント径を表面
層で太いものを使用することにより、耐圧縮性を高めて
同時破壊性を高めることもできる。また、中空の中間層
部が存在する場合も同様に構成することができる。
【0075】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において、多くの設計変
更をなし得ることは勿論である。
【0076】なお、従来のエネルギー変換機構を利用し
たハイブリッド駆動装置としては、例えば自転車では予
め充電された電池と電動機を搭載して、坂道で人力を補
助するものであったり、発電機、蓄電池、電動機(ある
いは発電機と電動機を一体化した交流機)を使用するハ
イブリッド駆動式自動車であったりする。これに対し
て、本発明の渦巻き(ぜんまい)ばねにおいては、回転
力を回転力のまま蓄積し、そのまま回転力として利用す
るものであり、エネルギーの変換がなく、そのため余分
な装置が不要である。従って、本発明の渦巻きばねは、
従来のばねに比べて、蓄積エネルギーが著しく改善され
ており、ハイブリッド駆動の有用な手段として使用する
ことができる。
【0077】
【発明の効果】前述した実施例から明らかなように、本
発明に係る渦巻き(ぜんまい)ばねは、複数本の長繊維
を樹脂に含浸して形成した帯状部材層を少なくとも2層
積層して形成した複合材を、渦巻き状に巻回して構成
し、前記長繊維は前記帯状部材層の長手方向に対して±
13.5度以内の傾きで長手方向に配列され、外部の
動体および/または被駆動体から与えられる回転動作の
機械的エネルギーを、主として前記長繊維からなる前記
複合材を巻回することにより弾性歪エネルギーとして蓄
積するものであって、例えば前記複合材により2層の帯
状部材層を構成すると共に、両層に挟まれて両層間の距
離を維持するための軽量材料からなる中間層を設け、こ
れを渦巻き状に成形して渦巻きばねを構成し、前記複合
材を機械的に変形させることによって、比較的大容量の
機械的エネルギーの蓄積を可能とし、しかも前記複合材
の変形を復元させる際に、蓄積された機械的エネルギー
を効率良く放出して各種の動力源として有効に活用する
ことができる。
【0078】また、本発明の渦巻きばねは、軽量の中間
層部を設ける時は、重量当りの蓄積エネルギーを改善す
ことができる。長繊維として、その織物や編み物、不
織布を使用すると、改善効果を下げるので好ましくな
い。繊維は、実質的にばねの長手方向にのみ配向されて
いることが好ましい。従って、本発明に係る渦巻きばね
を使用するエネルギー蓄積・放出装置は、負荷の変化を
レベリングしたり、エネルギー源の変化をレベリングす
る手段として、以下に例示するように広範囲の分野にお
いて利用することができる。
【0079】(1)負荷の変化をレベリングする手段 a.前途の高負荷が予想される時に、前もって駆動源に
無理を掛けることなく少しずつエネルギーを蓄積してお
き、高負荷時の駆動源を補助する。例えば、路線バス等
においては、ナビゲータと連動させて、予めプログラム
しておくことによって、登坂用エネルギーを用意するこ
とが可能である。また、自転車においては、前方の長い
登坂が見えた時に、その手前から出力を少しずつ上げ
て、渦巻きばねを巻いてエネルギーを蓄積し、登坂時に
蓄積エネルギーを放出することができる。
【0080】b.低負荷時の余剰回転エネルギーを渦巻
きばねに蓄積し、高負荷時にエネルギー源を補助する。
例えば、電力需要の少ない時に余剰電力で渦巻きばねを
巻いてエネルギーを蓄積し、電力需要の大きい時に放出
することにより、電力負荷平準化に利用することができ
る。
【0081】c.ブレーキング時に、通常は熱として放
散される機械的エネルギーを、渦巻きばねに蓄積し、こ
れにより通常の回転時のエネルギー源を補助する。例え
ば、自動車、自転車、電車の降坂や減速の時に渦巻きば
ねを巻いてエネルギーを蓄積し、登坂や加速の時に蓄積
エネルギーを放出する。なお、エレベータも同様に適用
可能であり、エネルギー源であれば、必ずしもそれは物
を駆動するものに限定されない。
【0082】(2)エネルギー源の変化をレベリングす
る手段 a.風力発電において、強風時の駆動に際しエネルギー
を渦巻きばねに蓄積し、無風時ないし低風時の駆動に際
し蓄積エネルギーを放出して発電出力の平準化を達成す
る。
【0083】b.潮流発電において、電池に代替して渦
巻きばねを使用し、この渦巻きばねにエネルギーを蓄積
し、無潮流ないし低潮流の時に際し蓄積エネルギーを放
出して発電出力の平準化を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る渦巻きばねの製造工程の一実施例
を示す概略側面図である。
【図2】図1に示す渦巻きばねの製造工程中の状態を示
す概略斜視図である。
【図3】本発明に係る渦巻きばね等の試料について試験
方法を示す説明図である。
【図4】本発明に係る渦巻きばねの繊維角度と重量当り
蓄積エネルギーとの関係を示す特性線図である。
【図5】本発明に係る渦巻きばねの外側表面層の厚さに
対する中間層の厚さの比と重量当り蓄積エネルギーとの
関係を示す特性線図である。
【図6】本発明に係る渦巻きばねの外側表面層の厚さに
対する中間層の厚さの変化と重量当り蓄積エネルギーと
の関係を示す特性線図である。
【図7】本発明に係る渦巻きばねを使用するエネルギー
蓄積・放出装置の基本原理を示す概略説明図である。
【図8】本発明に係る渦巻きばねの応用に際しての端部
の処理手段の一実施例を示す要部説明図である。
【図9】本発明に係る渦巻きばねを使用するエネルギー
蓄積・放出装置の他の実施例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
10 プリプレグ積層物(複合材)の表面層部 12 フィルム(中間層部) 20 金型 22 シリコン板 24 加圧テープ 30 芯棒 32 ケース 34 ワイヤ 40 回転軸 40a 回転軸の一端(駆動源側) 40b 回転軸の他端(被動体側) 42 渦巻きばね 42a〜42d 渦巻きばね 43 渦巻きばねの端部 44 内側支持ケース 44a〜44c 内側支持ケース部 46 外側保持ケース 46′ スリーブ 46a〜46c 外側保持ケース部 47a〜47c 連結ケース 48 外部ハウジング 48a 一端側の結合部 48b 他端側の結合部 50、51 軸受 52、53、55 軸受 54 ワンウェイクラッチ 56 クラッチ 58 ワンウェイクラッチ 60 ブレーキ結合部 64、65 端部補強部材 65a 先端部 66 クラッチ機構 66a クラッチフォーク 66b クラッチスラスト軸受 66c 多板クラッチ 70 ブレーキ結合機構 70a ブレーキドラム 70b ブレーキシュー 70c ブレーキカム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−120448(JP,A) 特開 昭54−149776(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 1/00 - 6/00 B29C 70/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の長繊維を樹脂に含浸して形成し
    た帯状部材層を少なくとも2層積層して形成した複合材
    を、渦巻き状に巻回して構成し、前記長繊維は前記帯状
    部材層の長手方向に対して±13.5度以内の傾きで長
    手方向に配列され、外部の駆動体および/または被駆動
    から与えられる回転動作の機械的エネルギーを、主と
    して前記長繊維からなる前記複合材を巻回することによ
    り弾性歪エネルギーとして蓄積することを特徴とする渦
    巻きばね。
  2. 【請求項2】 渦巻き状に巻回された複合材は、渦巻き
    外側に位置する表側層となる前記帯状部材層の長繊維
    が、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ポリエチレ
    ン繊維から選択される少なくとも1種の繊維であり、
    巻きの内側に位置する裏側層となる帯状部材層の長繊維
    が、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、炭化珪素繊維
    から選択される少なくとも1種の繊維である、請求項1
    記載の渦巻きばね。
  3. 【請求項3】 渦巻き状に巻回された複合材は、上記2
    層の前記帯状部材層と、該2層の帯状部材層、即ち表側
    層と裏側層、の間に挟まれた中間層とから構成され、前
    記中間層は前記帯状部材層より軽量化した軽量材料から
    構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の渦
    巻きばね。
  4. 【請求項4】 前記中間層をマイクロバルーンを有する
    軽量材料で構成したことを特徴とする請求項3記載の渦
    巻きばね。
  5. 【請求項5】 前記中間層の厚さが、前記表側層の厚さ
    の0.2〜6倍であることを特徴とする請求項3または
    4記載の渦巻きばね。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    渦巻きばねを使用し、前記渦巻きばねが駆動体と係脱自
    在に結合するクラッチ手段を備え、所要時に前記蓄積さ
    れた弾性歪エネルギーを機械的エネルギーとして放出し
    前記駆動体のエネルギーを補うように構成したエネル
    ギー蓄積・放出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    渦巻きばねを使用し、前記渦巻きばねが駆動体と係脱自
    在に結合するクラッチ手段および被駆動体と係脱自在に
    結合するブレーキ結合部とを備え、所要時に前記蓄積さ
    れた弾性歪エネルギーを機械的エネルギーとして放出し
    前記駆動体のエネルギーを補うように構成し、そして
    前記被駆動体へのブレーキ作用時に前記被駆動体が有す
    るエネルギーを渦巻きばねに蓄積するように構成したエ
    ネルギー蓄積・放出装置。
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