JP2020138343A - 動力伝達軸に用いられる管体の製造方法 - Google Patents

動力伝達軸に用いられる管体の製造方法 Download PDF

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一希 大田
森 健一
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Abstract

【課題】製造コストを抑えつつ、軸方向に繊維が配向した動力伝達軸に用いられる管体の製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、繊維強化プラスチック製であって動力伝達軸1に用いられる管体2の製造方法であって、フィラメントワインディング法とシートワインディング法とのうちいずれか一方によりマンドレル10に第一次材料を巻き付け、管体2の内周部8を成形する第一次成形工程と、フィラメントワインディング法とシートワインディング法とのうちいずれか他方により内周部上に第二次材料を巻き付け、管体2の外周部を成形する第二次成形工程と、内周部8と外周部との樹脂を硬化させる硬化工程と、マンドレル10を引き抜く脱芯工程と、を備えることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、動力伝達軸に用いられる管体の製造方法に関する。
車両に搭載される動力伝達軸(プロペラシャフト)は、車両の前後方向に延在する管体を備え、この管体により原動機で発生し変速機で減速された動力を終減速装置に伝達している。このような動力伝達軸に用いられる管体として、マンドレルを利用して製造された繊維強化プラスチック製のものがある(下記特許文献1参照)。
特開平3−265738号公報
ところで、マンドレルに材料を巻き付ける方法として、樹脂を含浸した連続繊維を巻き付けるフィラメントワインディング法と、プリプレグ(繊維に樹脂を含浸させてなるシート)を巻き付けるシートワインディング法が挙げられる。
ここで、フィラメントワインディング法は、安価で製造できるもののマンドレルの軸方向に沿って繊維を配向すること、言い換えると管体の軸方向に繊維を配向することができない。
一方で、シートワインディング法は、マンドレルの軸方向に繊維を配向させることができるが、製造コストがかかってしまう。
本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、製造コストを抑えつつ、軸方向に繊維が配向した動力伝達軸に用いられる管体の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の動力伝達軸に用いられる管体の製造方法は、繊維強化プラスチック製であって動力伝達軸に用いられる管体の製造方法であって、フィラメントワインディング法とシートワインディング法とのうちいずれか一方によりマンドレルに第一次材料を巻き付けて前記管体の内周部を成形する第一次成形工程と、フィラメントワインディング法とシートワインディング法とのうちいずれか他方により前記内周部に第二次材料を巻き付けて前記管体の外周部を成形する第二次成形工程と、前記内周部と前記外周部との樹脂を硬化させる硬化工程と、前記マンドレルを引き抜く脱芯工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、管体の内周部及び外周部の一方がシートワインディング法で製造され、繊維をマンドレルの軸方向に配向させることができる。また、管体の内周部及び外周部の他方がフィラメントワインディング法で製造され、製造コストの上昇が抑えられる。
第一実施形態で製造される動力伝達軸を側面視した側面図である。 第一実施形態に係る動力伝達軸に用いられる管体の製造工程を示すフローチャートである。 第一実施形態に係る動力伝達軸に用いられる管体の製造方法において、第一次成形工程(フィラメントワインディング法)を説明するための模式図である。 第一実施形態に係る動力伝達軸に用いられる管体の製造方法において、第二次成形工程(シートワインディング法)を説明するための模式図である。 第三実施形態で製造される動力伝達軸に用いられる管体を側面視した側面図である。 図5の動力伝達軸に用いられる管体の本体部を軸線方向に切った断面図である。 第三実施形態のマンドレルの側面図である。 第三実施形態のマンドレルの側面図であり、複数の板状部材のうち一部を取り外した状態の側面である。 第三実施形態のマンドレルにおける第一基材と板状部材の一端側とを拡大した拡大図である。 第三実施形態のマンドレルを圧縮した状態の側面図である。 第三実施形態に係る動力伝達軸に用いられる管体の製造工程を示すフローチャートである。 第三実施形態に係る動力伝達軸に用いられる管体の製造方法において第二成形工程後の状態を示す図である。 第三実施形態に係る動力伝達軸に用いられる管体の製造方法において膨張工程を示す図である。 第三実施形態に係る動力伝達軸に用いられる管体の製造方法において脱芯工程を示す図である。 変形例のマンドレルの側面図である。 膨張工程における変形例のマンドレルの膨張状態を示す側面図である。
次に、各実施形態の動力伝達軸の製造方法について、図面を参照しながら説明する。各実施形態で共通する技術的要素には、共通の符号を付し、説明を省略する。最初に動力伝達軸について説明する。
[動力伝達軸]
図1に示すように、動力伝達軸1は、FF(Front−engine Front−drive)ベースの四輪駆動車に搭載されるプロペラシャフトである。
動力伝達軸1は、車両の前後方向に延在する略円筒状の管体2と、管体2の前端に接合するカルダンジョイントのスタブヨーク3と、管体2の後端に接合する等速ジョイントのスタブシャフト4と、を備えている。
スタブヨーク3は、車体の前部に搭載された変速機と管体2とを連結する連結部材である。スタブシャフト4は、車体の後部に搭載された終減速装置と管体2とを連結する連結部材である。
動力伝達軸1は、変速機から動力(トルク)が伝達されると軸線O1回りに回転し、その動力を終減速装置に伝達する。
管体2は、外径が前端から後端まで同一となっている。管体2は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)により形成されている。なお、本発明において繊維強化プラスチックに使用される強化繊維は、炭素繊維に限られず、ガラス繊維やアラミド繊維であってもよい。
管体2は、本体部5と、本体部5の前側に位置する第一接続部6と、本体部5の後側に位置する第二接続部7と、を備えている。
第一接続部6内には、スタブヨーク3のシャフト部3aが嵌め込まれている。スタブヨーク3のシャフト部3aの外周面は、多角形状に形成されている。第一接続部6の内周面は、シャフト部3aの外周面に倣った多角形状に形成されている。このため、スタブヨーク3と管体2が互いに相対回転しないように構成されている。
第二接続部7内には、等速ジョイントのスタブシャフト4のシャフト部4aが嵌め込まれている。スタブシャフト4のシャフト部4aの外周面は、多角形状に形成されている。第二接続部7の内周面は、シャフト部4aの外周面に倣った多角形状に形成されている。このため、スタブシャフト4と管体2が互いに相対回転しないように構成されている。
[第一実施形態]
図2に示すように、第一実施形態における動力伝達軸1に用いられる管体2の製造方法は、管体2の内周部8を成形する第一次成形工程(ステップS1)と、管体2の外周部を成形する第二次成形工程(ステップS2)と、内周部8と前記外周部との樹脂を硬化させる硬化工程(ステップS3)と、マンドレル10を引き抜く脱芯工程(ステップS4)と、を備えている。
(第一次成形工程)
図3に示すように、第一次成形工程(ステップS1)は、フィラメントワインディング法により樹脂を含浸した強化繊維21をマンドレル10に巻き付け、筒状の強化繊維層(管体2の内周部8)を形成する。
本工程で使用するワインディング装置20は、強化繊維21を構成するストランドがそれぞれ巻回された複数のボビン22と、溶融した熱硬化性樹脂を貯留する樹脂含浸部23と、複数のストランドを集約して1本の強化繊維21にする集約部24と、強化繊維21をマンドレル10の軸線O2方向に移動させる移動供給部25と、マンドレル10を回転させる回転装置26と、を備えている。
樹脂含浸部23では、複数のボビン22から引き出されたストランドが含浸処理される。マンドレル10は、円柱状に形成され、回転装置26に着脱自在に支持されている。回転装置26によりマンドレル10が回転すると、強化繊維21がマンドレル10に巻き付けられ、筒状の内周部8(図4参照)が形成される。
また、移動供給部25は、軸線O2方向に往復動し、マンドレル10に対する強化繊維21の巻き付け量が均一となるように調整されている。
(第二次成形工程)
図4に示すように、第二次成形工程(ステップS2)は、シートワインディング法によりプリプレグ28を管体2の内周部8上に巻き付け、筒状の強化繊維層(管体2の外周部)を形成する。
本実施形態のシートワインディング法は、回転装置26によりマンドレル10を回転させてプリプレグ28を管体2の内周部8上に巻き付ける際、複数の圧着ローラ27を利用している。
プリプレグ28は、炭素繊維に溶融した熱硬化性樹脂を含浸させて、シート状に成形したものである。本実施形態においては、強化繊維のうちプリプレグ28の幅方向に延在する強化繊維28aがマンドレル10の軸線O2に沿って延在するように、プリプレグ28を巻き付けている。
(硬化工程)
硬化工程(ステップS3)において、図示しない内オーブン内にマンドレル10を入れ、内周部8と外周部を所定温度で加熱する。所定温度とは、使用する熱硬化性樹脂によって異なり、大凡130°〜180°である。これにより、内周部8と外周部の熱可塑性樹脂が硬化する。また、溶着により内周部8と外周部とは一体化し、管体2が形成される。
(脱芯工程)
脱芯工程(ステップS4)は、管体2からマンドレル10を引き抜く。これにより、フィラメントワインディング法により形成された内周部8と、シートワインディング法により形成された外周部と、を備えた管体2が製造される。
以上から、第一実施形態によれば、管体2は、フィラメントワインディング法とシートワインディング法との2つの工法を取り入れられて製造され、管体2の内部で、軸線O1回りに巻回された繊維からなる繊維層と、軸線O1方向に延在する繊維からなる繊維層と、が積層している。
ここで、フィラメントワインディング法によって製造された内周部8は、繊維(炭素繊維)の連続性が保たれるため機械的強度(特にねじり強度)が高い。
また、シートワインディング法によって製造された外周部は、炭素繊維が軸線O1方向に配向しており、軸線O1方向に高弾性化している。
よって、械的強度が高く、かつ、軸線O1方向に高弾性化した管体2を製造することができる。
なお、周方向に配向する繊維としてPAN系(Polyacrylonitrile)繊維が好ましく、軸線O1方向に配向する繊維としてピッチ繊維が好ましい。
また、管体2の内周部8がフィラメントワインディング法で製造されるので、全体をシートワインディング法で製造した場合よりもコストが抑えられている。
[第二実施形態]
第二実施形態における動力伝達軸1に用いられる管体2の製造方法は、管体2の内周部8を成形する第一次成形工程(ステップS1)と、管体2の外周部を成形する第二次成形工程(ステップS2)と、内周部8と前記外周部との樹脂を硬化させる硬化工程(ステップS3)と、マンドレル10を引き抜く脱芯工程(ステップS4)と、を備えている(図2参照)。以下、相違点に絞って説明する。
第二実施形態の第一次成形工程(ステップS1)は、シートワインディング法によりプリプレグ28をマンドレル10に巻き付けて管体2の内周部8を形成している。
第二実施形態の第二次成形工程(ステップS2)は、フィラメントワインディング法により強化繊維21を管体2の内周部8上に巻き付けて管体2の外周部を形成している。
また、第二実施形態では、熱可塑性樹脂が利用されている。よって、第一次成形工程(ステップS1)及び第二次成形工程(ステップS2)においては、熱可塑性樹脂が加熱されて溶融した状態となっている。
そして、硬化工程(ステップS3)においては、マンドレル10を大気中に放置し、内周部8及び外周部を冷却させることで熱可塑性樹脂を硬化している。
第二実施形態によれば、内周部8の強化繊維28aがマンドレル10の軸線O2方向に配向し、械的強度が高く、かつ、軸線O1方向に高弾性化した管体2を製造できる。
また、管体2の外周部がフィラメントワインディング法で製造されるので、全体をシートワインディング法で製造した場合よりもコストが抑えられている。
[第三実施形態]
次に第三実施形態における動力伝達軸の製造方法を説明する。
最初に、第三実施形態の製造方法で製造する動力伝達軸41に用いられる管体42と、その管体42を製造するためのマンドレル61を説明する。なお、図6以降の図面においては、管体42の形状を分かり易くするため、管体42の形状を誇張して描写している。
図5に示すように、管体42は、本体部45と、第一接続部46と、第二接続部47と、本体部45と第二接続部47との間に形成された傾斜部48と、を備えている。
軸線O1を法線とする平面で本体部45を切った場合、本体部45の外周面45aの断面形状及び内周面45bの断面形状は、円形状となっている。
図6に示すように、本体部45の外径は、中央部45cから両端部(前端部45d及び後端部45e)に向うに連れて縮径しており、中央部45cの外径R1は、両端部(前端部45d及び後端部45e)の外径R2よりも大きい。
つまり、軸線O1に沿って本体部45を切った場合、本体部45の外周面45aの断面形状及び内周面45bの断面形状は、緩やかな曲線を描き、中央部45cが外側に向けて突出する円弧状となっている。よって、本体部45の外形は、中央部45cが径方向外側に膨らむ樽形状(バレル形状)となっている。
また、その断面形状において、本体部45の板厚は、両端部(前端部45d及び後端部45e)から中央部45cに向うに連れて薄くなっており、中央部45cの板厚T1は、両端部(前端部45d及び後端部45e)の板厚T2よりも薄い。
傾斜部48の外径は、本体部45から第二接続部47に向かうに連れて次第に縮径し、円錐台形状となっている。傾斜部48の板厚は、第二接続部47側(後側)の端部から本体部45側(前側)の端部に向かうに連れて漸次薄くなっている。このため、傾斜部48のうち前端部の板厚が最も薄く、脆弱部を構成している。
よって、車両が前方から衝突されて管体42に衝突荷重が入力すると、軸線O1に対して傾斜する傾斜部48にせん断力が作用する。そして、傾斜部48に作用するせん断力が所定値を超えると、傾斜部48の前端部(脆弱部)が破損する。このため、車両衝突時、車体の前部に搭載されたエンジンや変速機は速やかに後退し、衝突エネルギーは車体の前部により吸収される。
図7に示すように、第三実施形態のマンドレル61は、略円柱状の胴部62と、胴部62の両端から突出する一対の軸部63と、を備えている。
一対の軸部63は、回転装置26等に引っ掛けて胴部62を浮かせた状態にするための構成である。よって、本発明は、胴部62のみから構成されてもよい。
胴部62は、強化繊維21又はプリプレグ28を巻き付けるための部位である。
胴部62は、一端側に配置された第一基材64と、他端側に配置された第二基材65と、第一基材64と第二基材65とに挟まれた膨張部70と、を備えている。
第一基材64は、円柱状に形成され、第一接続部46を形成する部位である。
第二基材65は、一端から他端に向って縮径する円錐台部65aと、円錐台部65aの他端から他端側に延出する円柱部65bと、を備えている。円錐台部65aは、傾斜部48を形成する部位であり、円柱部65bは、第二接続部47を形成する部位である。
図8に示すように、第一基材64の他端面64aには、第一基材64よりも小径に形成された円柱状の第一突起64bが形成されている。円錐台部65aの一端面65cには、第一突起64bと同形状の第二突起65dが形成されている。
第一基材64と第二基材65との間には、第一基材64と第二基材65とを連結する連結棒66が設けられている。
連結棒66は、軸線O2方向に延在するとともに収縮可能となっている。また、連結棒66には、図示しないコイルバネが設けられており、軸線O2方向に圧縮されると初期の長さに復帰するようになっている。
膨張部70は、軸線O2を中心とする円筒状の部品であり、外径が第一基材64と同一となっている。
図7に示すように、膨張部70は、軸線O2方向に延在する複数の板状部材71を備えている。複数の板状部材71は、軸線O2回りに隣接して並べられており、膨張部70の外周面を構成している。板状部材71は、軸線O2方向に圧縮されると撓む可撓性材料により形成されている。
板状部材71は、膨張部70の径方向における厚みが薄く形成されている。よって、板状部材71は、軸線O2方向の圧縮荷重が作用すると、膨張部70の径方向に撓むようになっている。
図9に示すように、板状部材71の端部71aには、周方向に貫通する孔71bが形成されている。また、各板状部材71の孔71bにはワイヤ72が通されており、各板状部材71の端部71aが結束されている。よって、各板状部材71は、分離せず一体となっている。
膨張部70の端部71aは、第一基材64の他端面64aと第二基材65の一端面65cとに当接している。また、膨張部70の端部71a内には、第一基材64の第一突起64bと第二基材65の第二突起65dが挿入されている。よって、膨張部70は、第一基材64と第二基材65との間から脱落しないように挟持されている。
図9に示すように、第一突起64bは、板状部材71の端部71aよりも他端側に突出している。よって、第一突起64bは、板状部材71の端部71aよりも他端側に位置する領域71cに当接している。
特に図示しないが、同様に、第二突起65dは、板状部材71の端部71aよりも一端側に突出し、板状部材71の端部71aよりも一端側に位置する領域に当接している。以上から、各板状部材71は、第一突起64b及び第二突起65dによって内側に向って撓むことが規制される。
次にマンドレル61の動作例を説明する。
図10に示すように、マンドレル61を軸線O2方向に圧縮させると、第一基材64と第二基材65とが近接する。よって、第一基材64の他端面64aと第二基材65の一端面65cは、各板状部材71を軸線O2方向に圧縮し、各板状部材71は外側に撓んで円弧状となる。結果、膨張部70は、軸線O2方向の断面形状が円弧状となり、両端部よりも中央部が径方向外側に突出する。
次に第三実施形態における動力伝達軸41に用いられる管体42の製造方法について説明する。
図11に示すように、第三実施形態における管体42の製造方法は、第一次成形工程(ステップS11)と、第二次成形工程(ステップS12)と、マンドレル61を軸線O2に圧縮しマンドレル61の膨張部70を膨張させる膨張工程(ステップS13)と、硬化工程(ステップS14)と、マンドレル61への圧縮を解除する解除工程(ステップS15)と、マンドレル61を引き抜く脱芯工程(ステップS16)と、を備えている。以下、第一実施形態の製造方法との相違点に絞って説明する。
第一次成形工程(ステップS11)において、フィラメントワインディング法により管体42の内周部を形成し、第二次成形工程(ステップS12)において、シートワインディング法により管体42の外周部を形成する。これにより、図12に示すように、マンドレル61の外周形状に沿った筒状の中間生成体81が形成される。
また、中間生成体81は、第一基材64に形成された中間第一接続部82と、膨張部70に形成された中間本体部83と、円錐台部65aに形成された中間傾斜部84と、円柱部65bに形成された中間第二接続部85と、を備えている。
また、第一次成形工程(ステップS11)及び第二次成形工程(ステップS12)では、中間生成体81の径方向の厚みW1が各部位において均一となるように形成されている。
図13に示すように、膨張工程(ステップS13)では、マンドレル61を軸線O2方向に圧縮する。これにより、膨張部70が径方向外側に膨張し、いわゆる樽形状(バレル形状)となる。よって、中間本体部83は、膨張部70の形状に倣って膨張する。この結果、中間本体部83の軸線O2方向の断面形状は、両端部から中央部に向うに連れて外側に向けて突出し、円弧状となる。
また、膨張部70は、両端部よりも中央部の方が大きく径方向外側に膨らむことから、中間本体部83の厚みW2は、両端部83aから中央部83bに向うに連れて次第に薄くなる。
また、硬化工程(ステップS14)においては、膨張部70が膨張した状態を保持しながら中間生成体81の樹脂を硬化させる。これによれば、いわゆる樽形状(バレル形状)の管体42が形成される。
次の解除工程(ステップS15)は、マンドレル61の圧縮状態を解除する。これにより、連結棒66の図示しないコイルばねの付勢力により連結棒66が伸張し、第一基材64と第二基材65とが離間する。よって、各板状部材71が直線状となり、膨張部70は円筒状に復帰する。
図14に示すように、脱芯工程(ステップS16)は、マンドレル61の第一基材64を管体42の第一接続部43から引っ張り出す。これにより、連結棒66を介して第一基材64と連結する第二基材65と、第二基材65の一端面65cに当接する膨張部70も引っ張り出される。
そして、管体42の第一接続部43から膨張部70と第二基材65とを引き抜いたら、脱芯工程が終了となる。
以上、第三実施形態によれば、第一実施形態と同様に、機械的強度が高く、かつ、軸線O1方向に高弾性化した管体42を安価に製造できる。
また、製造された管体42は、図6に示すように、曲げ応力が集中し易い本体部45の中央部45cの外径R1が大径に形成されており、曲げ強度が向上している。
一方で、曲げ応力が集中し難い本体部45の両端部(前端部45d及び後端部45e)は、外径R2が小径に形成され、軽量化している。また、本体部45の中央部45cは、板厚T1が薄く軽量化している。よって、管体42は、中央部45cの所定の曲げ剛性を確保しつつ本体部45が軽量化しており、曲げ一次共振点が向上している。
以上、各実施形態について説明したが、本発明は実施形態で説明した例に限定されない。例えば、樽形状(バレル形状)の本体部45を備えた管体42を製造する場合、第三実施形態で説明したマンドレル61に限定されず、図15、図16に示すように、内部に流体を供給されることで中央部が径方向外側に膨らむ膨張部110を備えたマンドレル101であってもよい。以下、変形例のマンドレル101について説明する。
変形例のマンドレル101は、流体を供給することができる流体供給装置120に装着して使用するものである。
図15に示すように、マンドレル101の胴部102は、円筒状の第一基材104と、円錐台部105a及び円柱部105bが形成された第二基材105と、第一基材104と第二基材105とに挟まれた筒状の膨張部110と、を備えている。
第一基材104と第二基材105とには、流体供給装置120から膨張部110内に流体を供給するための供給孔107が形成されている。
膨張部110は、弾性部材で形成され、一端側が第一基材104に外嵌され、他端側が第二基材105に外嵌されている。膨張部110の両端は、図示しない接着剤により第一基材104及び第二基材105に接着されている。
流体供給装置120を駆動させて膨張部110内に流体を供給する。これにより、図16に示すように、膨張部110は、内圧が上昇して径方向外側に膨張する。特に、第一基材104及び第二基材105から離れている膨張部110の中央部が径方向外側に膨張する。この結果、膨張部110は、軸線O2方向の断面形状が円弧状となり、両端部よりも中央部が径方向外側に突出する。よって、変形例のマンドレル101によっても、両端部よりも中央部が径方向外側に膨らんだ本体部45を備えた管体42を製造することができる。
また、本発明の製造方法で製造される管体は、上記したものに限定されない。例えば、傾斜部48に関し、板厚が本体部45側(前側)の端部から第二接続部47側(後側)の端部に向かうに連れて漸次薄くなっていてもよい。これによれば、傾斜部48のうち後端部の板厚が最も薄くなり、傾斜部48の後端部が脆弱部を構成する。若しくは、傾斜部48の外周面又は内周面に凹部を設けて一部区間の板厚を変化させて脆弱部を形成してもよい。
1,41 動力伝達軸
2,42 管体
5,45 本体部
6,46 第一接続部
7,47 第二接続部
48 傾斜部
8 内周部
10,61,101 マンドレル
20 ワインディング装置
21 強化繊維
26 回転装置
27 圧着ローラ
28 プリプレグ
45 傾斜部
62,102 胴部
64,104 第一基材
65,105 第二基材
66 連結棒
70,110 膨張部
71 板状部材

Claims (6)

  1. 繊維強化プラスチック製であって動力伝達軸に用いられる管体の製造方法であって、
    フィラメントワインディング法とシートワインディング法とのうちいずれか一方によりマンドレルに第一次材料を巻き付け、前記管体の内周部を成形する第一次成形工程と、
    前記フィラメントワインディング法と前記シートワインディング法とのうちいずれか他方により前記内周部上に第二次材料を巻き付け、前記管体の外周部を成形する第二次成形工程と、
    前記内周部と前記外周部との樹脂を硬化させる硬化工程と、
    前記マンドレルを引き抜く脱芯工程と、
    を備えることを特徴とする動力伝達軸に用いられる管体の製造方法。
  2. 前記繊維強化プラスチックは、炭素繊維強化プラスチックであることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達軸に用いられる管体の製造方法。
  3. 前記第一次成形工程は、前記フィラメントワインディング法を用いており、
    前記第二次成形工程は、前記シートワインディング法を用いていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動力伝達軸に用いられる管体の製造方法。
  4. 前記第一次成形工程は、前記シートワインディング法を用いており、
    前記第二次成形工程は、前記フィラメントワインディング法を用いていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動力伝達軸に用いられる管体の製造方法。
  5. 前記マンドレルは、軸方向からの圧縮されることで中央部が径方向外側に膨らむ膨張部を備えており、
    前記第二次成形工程後であって前記硬化工程前に、前記マンドレルを軸方向から圧縮し、前記膨張部を膨張させる膨張工程と、
    前記硬化工程後であって前記脱芯工程前に、前記マンドレルへの圧縮を解除する解除工程と、を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の動力伝達軸に用いられる管体の製造方法。
  6. 前記マンドレルは、内部に流体を供給されることで中央部が径方向外側に膨らむ膨張部を備えており、
    前記第二次成形工程後であって前記硬化工程前に、前記マンドレルの内部に流体を供給し、前記膨張部を膨張させる膨張工程と、
    前記硬化工程後であって前記脱芯工程前に、前記マンドレルの内部から流体を排出し、前記膨張部の膨張を解除する解除工程と、を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の動力伝達軸に用いられる管体の製造方法。
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