JP3016915B2 - 二次空気供給装置の故障診断装置 - Google Patents

二次空気供給装置の故障診断装置

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JP3016915B2
JP3016915B2 JP3192663A JP19266391A JP3016915B2 JP 3016915 B2 JP3016915 B2 JP 3016915B2 JP 3192663 A JP3192663 A JP 3192663A JP 19266391 A JP19266391 A JP 19266391A JP 3016915 B2 JP3016915 B2 JP 3016915B2
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sensor
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2550/00Monitoring or diagnosing the deterioration of exhaust systems
    • F01N2550/14Systems for adding secondary air into exhaust

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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、未燃焼成分
を浄化させる目的で、排気系に2次エアを供給する排気
2次エア供給手段を備え、この排気2次エア供給手段
正常に作動しているか否かを診断するような二次空気供
給装置の故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、未燃焼成分を浄化する目的で、
吸気系のエアクリーナにおけるエレメント後位と、排気
系の触媒コンバータとの間を、2次エア供給通路接続
し、この2次エア供給通路にエアポンプを介設し、上述
のエアポンプの駆動時に、2次エアを排気系に供給し
て、排気ガス中の未燃焼成分を再燃焼させて、エミッシ
ョン性能を高めるように構成した2次エア供給装置(例
えば、特開平2−201014号公報参照)は従来から
知られいてる。
【0003】上述の2次エア供給装置において、2次エ
ア供給通路の詰りが生じた場合やエアポンプが故障およ
び断線(エアポンプへ信号を送る通電線の断線)した場
合、さらには2次エア供給通路から2次エアがリークす
るような場合には排気系に対して良好に2次エアの供給
を行なうことが困難となる関係上、2次エアが正規に供
給されているか否かを故障診断する必要がある。
【0004】従来、このような二次空気供給装置の故障
診断装置としては、例えば、特願平2−86824号
(同一出願人による先願)に記載の装置がある。
【0005】すなわち、排気通路に2次エアを供給する
排気2次エア供給装置と、この排気2次エア供給装置の
故障診断を実行すべき条件が成立したか否かを判定する
故障診断条件判定手段と、この故障診断条件判定手段に
よる条件成立判定時に、排気通路に2次エアを供給し
て、排気通路に配設したOセンサの出力に基づいて故
障の有無を判定するフェイル判定手段とを備えた二次空
気供給装置の故障診断装置である。
【0006】しかし、このような従来の故障診断装置に
おいては、次のような問題点があった。つまり、故障診
断中に排気通路に2次エアを供給する関係上、この故障
診断の実行中においては排気ガス中の酸素濃度が過多と
なり、触媒コンバータの還元反応が低下し、窒素酸化物
(nitrogen oxide、以下単にNOxと略記する)の排出
量が多くなる問題点があった。
【0007】また逆に2次エアの供給を停止しその時
のOセンサ出力に基いて故障診断を行なう場合、本来
供給すべき2次エアの供給が停止されることになり、H
Cの排出量が多くなる問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、2次エアの故障診断時に2次エア供給を停
止すると共に、HC抑制手段を作動させることで、HC
発生量の抑制を図りつつ、2次エアの故障診断を実行す
ることができる二次空気供給装置の故障診断装置の提供
を目的とする。
【0009】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、上述のHC(ハイド
ロカーボン)抑制手段が空燃比をリーン側に補正する補
正手段で構成されることにより、故障診断実行に伴う2
次エア遮断によるHC発生量の増加を抑制することがで
きる二次空気供給装置の故障診断装置の提供を目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、排気系に2次エアを供給する排気2次エア供
給手段と、上記排気2次エア供給手段の故障診断を実行
すべき条件が成立したか否かを判定する故障診断条件判
定手段と、上記故障診断条件判定手段による条件成立判
定時に、排気系への2次エア供給を遮断して、排気系に
配設した空燃比センサの出力に基づいて故障の有無を判
定するフェイル判定手段とを備えた二次空気供給装置の
故障診断装置であって、故障診断の実行時に作動するH
C抑制手段を備えた二次空気供給装置の故障診断装置で
あることを特徴とする。
【0011】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記HC抑制手段は
空燃比をリーン側に補正する補正手段で構成された二次
空気供給装置の故障診断装置であることを特徴とする。
【0012】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、上述の排気2次エア供給手段は排気系に2次エアを
供給し、上述の故障診断条件判定手段は排気2次エア供
給手段の故障診断を実行すべき条件が成立したか否かを
判定し、上述のフェイル判定手段は、故障診断条件判定
手段による条件成立判定時に、排気系への2次エア供給
を遮断(カット)して、排気系に配設された空燃比センサ
の出力に基づいて故障の有 無を判定するが、上述の故障
診断の実行時にはHC抑制手段が作動する。
【0013】このように2次エアの故障診断時に排気系
への2次エアの供給を遮断し、しかも、上述のHC抑制
手段が故障診断の実行時に作動するので、このHC抑制
手段により、HC発生量の抑制を図ることができる。し
たがって、HC(ハイドロカーボン)発生量の抑制を図り
つつ、2次エアの故障診断を実行することができる効果
がある。
【0014】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述のHC抑
制手段は空燃比をリーン側に補正する補正手段で構成さ
れているので、故障診断の実行に伴う2次エア遮断によ
るHC発生量の増加を抑制することができる効果があ
る。
【0015】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する
【0016】図面はエンジンの二次空気供給装置の故障
診断装置を示し、図1において、エアクリーナ1の浄化
空気出口にエアフローセンサ2を接続し、このエアフロ
ーセンサ2の下流側にスロットルボディ3を接続して、
同スロットルボディ3のスロットルチャンバ4内にはス
ロットル弁5を配設している。
【0017】上述のスロットル弁5下流側のスロットル
チャンバ4にはV型12気筒エンジン11の各バンク用
のサージタンク6,6を接続し、これらの各サージタン
ク6,6の複数の出口部には吸気マニホルド7,7を介
して、一方側バンク8および他方側バンク9の各吸気ポ
ート10,10を接続している。
【0018】V型12気筒エンジン11の上述の一方側
バンク8および他方側バンク9におけるそれぞれの排気
ポート12,12には、排気マニホルド13,13を接
続し、これらの各排気マニホルド13,13には、空燃
比センサとしてのOセンサ14,14が配設された排
気通路15,15を連通すると共に、上述のOセンサ
14,14下流側の排気通路15,15には前位触媒コ
ンバータ16,17を配設している。
【0019】また上述の前位触媒コンバータ16,17
の下流を、排気通路18,19を介して集合部20で集
合させ、集合部20下流における排気通路21には後位
触媒コンバータ22を介設している。
【0020】ところで、未燃焼成分を浄化する目的で、
排気系に2次エアを供給する排気2次エア供給手段とし
ての排気2次エア供給装置23を設けている。この排気
2次エア供給装置23は、エアクリーナ1の浄化空気出
口と2次エアバルブ24との間を結ぶ2次エア供給通路
25と、この2次エア供給通路25に介設された電動タ
イプの吐出量可変型の2次エアポンプ26と、上述の2
次エアバルブ24から分岐されて上述の前位触媒コンバ
ータ16,17に2次エアを供給する前位2次エア供給
ライン27,28と、上述の後位触媒コンバータ22に
2次エアを供給する後位2次エア供給ライン29とを備
え、上述の各2次エア供給ライン27,28,29の2
次エア流入口27a,28a,29aを、触媒コンバー
タ16,17前位または触媒担体前位に形成している。
【0021】そして、上述の2次エアバルブ24の切換
えにより、エンジン11が冷えている暖機運転中は2次
エアを前位触媒コンバータ16,17から供給して、全
ての触媒コンバータ16,17,22を酸化触媒として
用い、排気系に直列に介設された上下両段の触媒コンバ
ータ16,17,22で未燃焼成分を浄化する一方、エ
ンジン11が暖まって未燃焼成分が減少し、NO成分
が多くなる暖機後、定常走行状態では、2次エアを後位
触媒コンバータ22に供給し、この後位触媒コンバータ
22をHC浄化用(酸化触媒)とし、上流側の前位触媒
コンバータ16,17は三元触媒として用いるように構
成している。なお、図1における30はインジェクタ、
31は後位触媒コンバータ22下流側において空燃比を
検出するOセンサである。
【0022】図2は故障診断装置の制御回路を示し、C
PU40は、エアフローセンサ2からの吸入空気量Q、
スロットルセンサ32からのスロットル開度TVO、デ
ィストリビュータ33からのエンジン回転数Ne、水温
センサ34からの水温t、Oセンサ14,31からの
空燃比A/F、アイドルスイッチ35からのアイドル信
号、車速センサ36からの車速Vの各入力に基づいて、
ROM37に格納されたプログラムに従って、2次エア
ポンプ26、インジェクタ30、インジケータランプ3
8、2次エアバルブ24を駆動制御し、またRAM39
は触媒の活性の有無を判定するための温度データ、故障
診断条件を判定するための水温データ、車速データ、減
速条件成立の有無を判定するためのエンジン回転数デー
タ、リーン判定用のOセンサ出力電圧データなどの必
要なデータを記憶する。
【0023】ここで、上述のCPU40は、排気2次エ
ア供給装置23の故障診断を実行すべき条件が成立した
か否かを判定する故障診断条件判定手段(図3に示すフ
ローチャートの第2ステップ42参照)と、上記故障診
断条件判定手段による条件成立判定時に、排気系に2次
エアを供給して、排気系に配設したOセンサ31の出
力に基づいて故障の有無を判定するフェイル判定手段
(図3に示すフローチャートの第7ステップ47参照)
と、故障診断の実行時に、上流側の触媒コンバータ1
6,17をバイパスして2次エアを下流側の触媒コンバ
ータ22へ供給するNOx発生抑制手段としての2次エ
アバイパス供給手段(図3に示すフローチャートの第4
ステップ44参照)と、上述のNOx発生抑制手段つま
り2次エアバイパス供給手段の作動に同期して2次エア
供給量を増量する2次エア増量手段(図3に示すフロー
チャートの第5ステップ45参照)と、減速か否かを判
定することにより、NOx排出量の少ない運転条件か否
かを判定する運転条件判定手段(図3に示すフローチャ
ートの第3ステップ43参照)とを兼ねる。
【0024】このように構成した二次空気供給装置の故
障診断装置の作用を、図3のフローチャートを参照し
て、以下に説明する。
【0025】第1ステップ41で、CPU40は水温
t、車速V、エンジン回転数Ne、アイドルスイッチ信
号、スロットル開度TVOなどの必要な各種信号の読込
みを実行する。
【0026】次に第2ステップ42で、CPU40は水
温tが例えば80℃以上で、かつ車速Vが例えば50km
/h以上か否かの判定に基づいて故障診断条件成立か否
かを判定し、故障診断条件成立時には次の第3ステップ
43に移行する一方、非成立時には別の第11ステップ
51に移行する。
【0027】上述の第3ステップ43で、CPU40は
エンジン回転数Neが例えば2000rpm 以上で、かつ
アイドルスイッチ35がONか否かの判定に基づいて、
NOx排出量の少ない運転条件としての減速条件が成立
したか否かを判定し、減速時には次の第4ステップ44
に移行する一方、非減速時には上述の第11ステップ5
1に移行する。
【0028】上述の第4ステップ44で、CPU40は
2次エアバルブ24を切換操作し、排気2次エア供給装
置23の2次エアが前位触媒コンバータ16,17をバ
イパスして、下流側の後位触媒コンバータ22へ供給さ
れるように制御する。
【0029】次に第5ステップ45で、CPU40は電
動タイプで、かつ吐出量可変型の2次エアポンプ26に
対する通電電流値を増大することで、この2次エアポン
プ26の回転数を向上し、2次エア供給量を例えば最大
流量に増量する。
【0030】次に第6ステップ46で、CPU40は下
流側のOセンサ31の出力電圧の読込みを実行した後
に、次の第7ステップ47に移行し、この第7ステップ
47で、CPU40はOセンサ31に基づいて空燃比
がリーンか否か、換言すればOセンサ出力電圧が図4
に示す0.2ボルト程度か否かを判定する。
【0031】排気2次エア供給装置23により2次エア
が正常に供給されていると、空燃比はリーンになる一
方、2次エア供給通路25の詰り、2次エアポンプ26
の回転不良等により2次エアが供給されない場合、また
は2次エア供給量が過少な場合には空燃比はリッチとな
る。
【0032】上述の第7ステップ47での判定に基づい
てOセンサ出力電圧が0.2ボルト程度のリーン時に
は次の第8ステップ48に移行し、Oセンサ出力電圧
が0.2ボルトよりも過大なリッチ時には別の第9ステ
ップ49に移行する。
【0033】上述の第8ステップ48で、CPU40は
システムつまり排気2次エア供給装置23が正常である
と認定する一方、上述の第9ステップ49で、CPU4
0はシステム故障と認定した後に、次の第10ステップ
50に移行し、この第10ステップ50で、CPU40
はインジケータランプ38いわゆるMILを点灯して、
排気2次エア供給装置23の故障をドライバに報知す
る。なお上述のインジケータランプ38に代えてブザー
を駆動してもよい。
【0034】以上が故障診断時の説明であるが、故障診
断以外の時には触媒の活性化の有無に対応して2次エア
の供給位置および供給量をそれぞれ可変すべく構成して
いる。
【0035】すなわち、図3のフローチャートにおける
上述の第11ステップ51で、CPU40は水温tが2
0℃以下か否かの判定に基づいて触媒の非活性、活性を
判定し、t<20℃の触媒非活性時は次の第12ステッ
プ52に移行する一方、t>20℃の触媒活性時には別
の第14ステップ54に移行する。
【0036】上述の第12ステップ52で、CPU40
は2次エアバルブ24を切換操作して、排気2次エア供
給装置23の2次エアが前位触媒コンバータ16,17
側へ供給されるように制御した後に、次の第13ステッ
プ53で、CPU40は電動タイプの2次エアポンプ2
6に対する通電電流値を増大して、2次エア量を最大流
量よりも低い所定の流量に増量する。
【0037】このように、エンジン11が冷えている暖
機運転中は上述の2次エアバルブ24の切換えにより、
2次エアを前位触媒コンバータ16,17から供給し
て、全ての触媒コンバータ16,17,22を酸化触媒
として用い、排気系に直列に介設された上下両段の各触
媒コンバータ16,17,22で未燃焼成分を浄化す
る。
【0038】一方、上述の第14ステップ54で、CP
U40は2次エアバルブ24を切換操作して、排気2次
エア供給装置23の2次エアが下流側の後位触媒コンバ
ータ22へ供給されるように制御した後に、次の第15
ステップ55で、CPU40は電動タイプの2次エアポ
ンプ26に対する通電電流値を低下して、2次エア量を
減量する。
【0039】このように、エンジン11が暖まって未燃
焼成分が減少し、NOx成分が多くなる暖機後には、2
次エアを後位触媒コンバータ22に供給し、この後位触
媒コンバータ22をHC浄化用(酸化触媒)とし、上流
側の前位触媒コンバータ16,17は三元触媒として用
いる。
【0040】このように、排気系に2次エアを供給しな
がら、同2次エア系の故障診断を実行する時は、本来、
NOxの発生量が多くなるが、上述の故障診断実行時に
NOx発生抑制手段として2次エアバイパス供給手段
(図3の第4ステップ44参照)が作動するので、上述
の2次エアは上流側の触媒コンバータ16,17をバイ
パスして下流側の触媒コンバータ22に供給される。
【0041】この結果、上述の上流側の触媒コンバータ
16,17は酸化触媒となることなく、還元触媒機能を
果たすので、この触媒コンバータ16,17によりNO
x浄化性能を確保することができる。したがって、NO
x排出量を抑制しつつ、2次エアの故障診断を実行する
ことができる効果がある。
【0042】また、上述のNOx発生抑制手段(2次エ
アバイパス供給手段)の作動と同期して、上述の2次エ
ア増量手段(図3の第5ステップ45参照)が排気系に
供給する2次エアの供給量を増量するので、故障診断精
度の向上を図ることができる効果がある。
【0043】さらに上述の故障診断条件判定手段(図3
の第2ステップ42参照)と運転条件判定手段としての
減速条件判定手段(図3の第3ステップ43参照)との
両手段により、故障診断条件とNOx排出量の少ない運
転条件(減速条件)との両条件成立時にのみ故障診断を
実行するので、2次エア故障診断中におけるNOx発生
量の低減を図ることができると共に、次の如き効果があ
る。つまり、上述の減速時はHC(ハイドロカーボン)
が増加する運転領域であるが、2次エアの故障診断時に
は排気系へ2次エアを増量供給(たとえば大量供給)
するので、この2次エアによりHC(ハイドロカーボ
ン)の浄化をも良好に行なうことができる効果がある。
【0044】次に図5乃至図8を参照して他の実施例に
ついて説明する。図面はエンジンの二次空気供給装置の
故障診断装置を示し、図5において、エアクリーナ60
の浄化空気出口にエアフローセンサ61を接続し、この
エアフローセンサ61の下流側にスロットルボディ62
を接続して、同スロットルボディ62のスロットルチャ
ンバ63内にはスロットル弁64を配設している。
【0045】上述のスロットル弁64下流側のスロット
ルチャンバ63には直列多気筒エンジン65のサージタ
ンク66を接続し、このサージタンク66の出口部には
吸気マニホルド67を介して、吸気ポート68を接続し
ている。
【0046】直列多気筒エンジン65の排気ポート69
には、排気マニホルド70を接続し、この排気マニホル
ド70には、空燃比フィードバック制御用のOセンサ
71が配設された排気通路72を連通すると共に、上述
のOセンサ71下流側には前位触媒コンバータ73を
配設している。
【0047】また上述の前位触媒コンバータ73の下流
を、排気通路74を介して後位触媒コンバータ75に連
通し、この後位触媒コンバータ75の下流には2次エア
故障診断用のOセンサ76を配設している。
【0048】ところで、未燃焼成分を浄化する目的で、
排気系に2次エアを供給する排気2次エア供給装置77
を設けている。この排気2次エア供給装置77は、エア
クリーナ60の浄化空気出口と排気通路74との間を結
ぶ2次エア供給通路78と、この2次エア供給通路78
に介設された電動タイプの2次エアポンプ79とを備え
ている。
【0049】なお、図5における80はインジェクタ、
81はスロットルセンサ、82は水温センサである。
【0050】図6は故障診断装置の制御回路を示し、C
PU90は、エアフローセンサ61からの吸入空気量
Q、スロットルセンサ81からのスロットル開度TV
O、ディストリビュータ83からのエンジン回転数N
e、水温センサ82からの水温t、各Oセンサ71,
76からの空燃比A/Fの各入力に基づいて、ROM8
4に格納されたプログラムに従って、2次エアポンプ7
9、インジェクタ80、インジケータランプ85を駆動
制御し、またRAM86は故障診断条件成立の可否を判
定するための吸入空気量範囲データ、エンジン回転数範
囲データ、水温範囲データ、吸入空気量の変化率設定デ
ータ、スロットル開度変化率の設定データ、フェイル判
定時に必要な理論空燃比に相当する電圧(0.45ボル
ト)のデータ、フィードバックディレー時間変更データ
LR1、TLR2(図7参照)などの必要なデータを
記憶する。
【0051】ここで上述のCPU90は、排気2次エア
供給装置77の故障診断を実行すべき条件が成立したか
否かを判定する故障診断条件判定手段(図7に示すフロ
ーチャートの第2ステップ92参照)と、故障診断の実
行時に作動するNOx発生抑制手段の一例として、目標
空燃比と実空燃比との偏差に基づいて空燃比が理論空燃
比(A/F=14.7)になるようにフィードバック補
正量CFB(図8参照)を補正する空燃比フィードバッ
ク制御手段において、上述のフィードバック補正量CF
Bをリッチ側に補正する補正手段(図7に示すフローチ
ャートの第4ステップ94参照)と、上述の補正手段に
より空燃比を理論空燃比(A/F=14.7)に対して
リッチ設定した状態で、上述の排気2次エア供給装置7
7により排気系へ2次エアを供給し、上述のOセンサ
76のリッチ出力時に2次エア故障であると判定するフ
ェイル判定手段(図7に示すフローチャートの第6ステ
ップ96参照)とを兼ねる。
【0052】このように構成した二次空気供給装置の故
障診断装置の作用を、図7のフローチャートを参照し
て、以下に説明する。第1ステップ91で、CPU90
は吸入空気量Q、スロットル開度TVO、エンジン回転
数Ne、水温t、実空燃比A/Fなどの必要な各種信号
の読込みを実行すると共に、吸入空気量の変化率ΔQ、
スロットル開度の変化率ΔTVOを演算する。
【0053】次に第2ステップ92で、CPU90は故
障診断条件が成立したか否かを次の各式の論理積(AN
D論理)が成立するか否かにより判定する。
【0054】 Q1≦Q≦Q2 Ne1≦Ne≦Ne2 t1≦t≦t2 ΔQ≦ΔQ3 ΔTVO≦ΔTVO1 ここに、Q、Ne、t、ΔQ、ΔTVOは現行のそれぞ
れの値、Q1、Q2、Ne1、Ne2、t1、t2、Δ
Q3、ΔTVO1は予めRAM86に記憶させた設定値
である。
【0055】そして、上述の各式の成立時には故障診断
条件成立とみなして次の第3ステップ93に移行する一
方、故障診断条件の不成立時には上述の第1ステップ9
1にリターンする。
【0056】上述の第3ステップ93で、CPU90は
2次エアポンプ79を駆動して、排気系に2次エアを供
給し、次の第4ステップ94で、CPU90はフィード
バックディレー時間をTLR1からTLR2に変更することに
より、フィードバック補正量CFB(図8参照)をリッ
チ側に補正する。
【0057】ここで、図8のタイムチャートについて説
明すると、同図の空燃比フィドバック制御用のOセン
サ71の出力aはリーン側とリッチ側とで応答性に多少
の差異があるので、このOセンサ出力aに対してリー
ンL側からリッチR側への出力変更時にフィードバック
ディレーTLRをかけ、リッチR側からリーンL側への
出力変更時にフィードバックディレーTRLをかけて、
判定値bを求め、この判定値bに基づいてフィードバッ
ク補正量CFBを演算することにより、実空燃比が目標
空燃比に収束するようなフィードバック制御を行なう。
【0058】図8のタイムチャートにおいてフィードバ
ックディレー時間をTLR1(通常のフィードバック制御用
のディレー時間)からTLR2(故障診断時のディレー時
間)(但しTLR1<TLR2)に変更すると、リッチ側への
フィードバックディレー時間TLRが長くなるので、フィ
ードバック補正量CFBはリッチ側に補正される。
【0059】次に第5ステップ95で、CPU90は2
次エア故障診断用のOセンサ76の出力を読込み、次
の第6ステップ96で、CPU90はOセンサ76出
力に基づいてリッチ判定を実行する。すなわち、上述の
第4ステップ94で空燃比A/Fをリッチ側に補正して
いると、2次エアが正常に供給された場合には空燃比は
リーンとなるが、2次エア供給通路78の詰りや2次エ
アポンプ79の回転不良等の故障により、2次エアが供
給されない場合、並びに2次エアの供給不足が発生した
場合には、空燃比はリッチとなるので、上述の第6ステ
ップ96でリッチ判定を実行する。
【0060】そして、Oセンサ76の出力電圧が0.
45ボルト以下のリーン時(システム正常時)には次の
第7ステップ97に移行する一方、Oセンサ76の出
力電圧が0.45ボルト以上のリッチ時(システム故
時)には別の第9ステップ99に移行する。
【0061】上述の第7ステップ97で、CPU90は
2次エアポンプ79を停止して、排気系への2次エア供
給を停止した後に、次の第8ステップ98に移行し、こ
の第8ステップ98で、CPU90はフィードバックデ
ィレー時間をTLR2(故障診断時のディレー時間)からT
LR1(通常のフィードバック用のディレー時間)の元の値
に変更する。
【0062】一方、上述の第9ステップ99で、CPU
90はシステム故障に対応して、インジケータランプ8
5を点灯し、ドライバに2次エア系故障を報知した後
に、上述の各ステップ97,98での処理を経て、一連
の故障診断を終了する。
【0063】このように、NOx発生抑制手段を補正手
段(図7の第4ステップ94参照)で構成したので、故
障診断の実行時には、この補正手段により空燃比フィー
ドバック制御手段のフィードバック補正量CFBをリッ
チ側に補正して、燃料噴射量を増量補正することがで
き、この結果、燃料冷却により燃焼温度を抑制するの
で、NOxの発生を抑制することができる効果がある。
【0064】加えて、上述のフェイル判定手段(図7の
第6ステップ96参照)は空燃比センサとしてのO
ンサ76のリッチ出力時に2次エア故障であると判定す
るので、次のような効果がある。
【0065】すなわち、上述の補正手段(第4ステップ
94参照)によりNOxの発生を抑制する目的で空燃比
をリッチ側に補正しているので、2次エアが正常に供給
されると空燃比はリーンになるが、2次エア供給通路7
8の詰りや2次エアポンプ79の回転不良等の各種の故
障により、2次エアが正常に供給されない故障時には、
空燃比はリッチとなる。このため、上述のフェイル判定
手段(第6ステップ96参照)でのリッチ判定により2
次エア故障判定を実行することで、NOxの発生を抑制
しつつ、適正な故障診断を行なうことができる効果があ
る。
【0066】次に図9を参照して請求項1および請求項
に対応する実施例について説明する。なお、この実施
例では図5、図6で示した回路装置を用いる。但し、こ
の実施例の場合、上述のCPU90は、排気2次エア供
給装置77の故障診断を実行すべき条件が成立したか否
かを判定する故障診断条件判定手段(図9のフローチャ
ートにおける第2ステップ102参照)と、上述の故障
診断条件判定手段による条件成立判定時に、排気系への
2次エア供給を遮断して、排気系に配設したOセンサ
76の出力に基づいて故障の有無を判定するフェイル判
定手段(図9のフローチャートにおける第6ステップ1
06参照)と、故障診断の実行時作動するHC抑制
手段(図9のフローチャートにおける第4ステップ10
4参照)とを兼ねる。
【0067】また、この実施例(図9参照)では上述のH
C抑制手段として、目標空燃比と実空燃比との偏差に基
づいて空燃比が理論空燃比になるようにフィードバック
補正量CFB(図8参照)を補正する空燃比フィードバ
ック制御手段において、上述のフィードバック補正量C
FBをリーン側に補正する補正手段で構成している(請
求項2参照)
【0068】このように構成した二次空気供給装置の故
障診断装置の作用を、図9のフローチャートを参照し
て、以下に説明する。第1ステップ101で、CPU9
0は吸入空気量Q、スロットル開度TVO、エンジン回
転数Ne、水温t、実空燃比A/Fなどの必要な各種信
号の読込みを実行すると共に、吸入空気量の変化率Δ
Q、スロットル開度の変化率ΔTVOを演算する。
【0069】次に第2ステップ102(故障診断条件判
定手段)で、CPU90は故障診断条件が成立したか否
かを次の各式の論理積(AND論理)が成立するか否か
により判定する。
【0070】 Q1≦Q≦Q2 Ne1≦Ne≦Ne2 t1≦t≦t2 ΔQ≦ΔQ3 ΔTVO≦ΔTVO1 ここに、Q、Ne、t、ΔQ、ΔTVOは現行のそれぞ
れの値、Q1、Q2、Ne1、Ne2、t1、t2、Δ
Q3、ΔTVO1は予めRAM86に記憶させた設定値
である。
【0071】そして、上述の各式の成立時には故障診断
条件成立とみなして次の第3ステップ103に移行する
一方、故障診断条件の不成立時には上述の第1ステップ
101にリターンする。
【0072】上述の第3ステップ103で、CPU90
は2次エアポンプ79の駆動を停止して、排気系への2
次エアの供給を遮断し、次の第4ステップ104(HC
抑制手段および補正手段)で、CPU90はフィードバ
ックディレー時間をTLR1からTLR3に変更することによ
り、フィードバック補正量CFB(図8参照)をリーン
側に補正する。なお、このリーン側への補正は次のよう
に予め設定されている。すなわちフィードバック制御に
用いるOセンサは2つのOセンサ71,76のうち
の上流側のOセンサ71を用い、2次エア故障診断時
には下流側のOセンサ76を用いるので、2次エアが
正常にカットされた場合に下流側のOセンサ76でリ
ッチ判定が可能な程度に補正する。
【0073】すなわち、図8のタイムチャートにおいて
フィードバックディレー時間をTLR1からTLR3(但しT
LR1>TLR3)に変更すると、リッチ側へのフィードバッ
クディレー時間TLRが短くなるので、フィードバック補
正量CFBはリーン側に補正される。
【0074】次に第5ステップ105で、CPU90は
2次エア故障診断用のOセンサ76の出力を読込み、
次の第6ステップ106(フェイル判定手段)で、CPU
90はOセンサ76出力に基づいてリーン判定を実行
する。すなわち、2次エアが正常にカットされていると
センサ76の出力は0.45ボルトもしくはそれ以
上となるが、2次エアカット信号の出力にもかかわらず
信号線の断線等により、2次エアが供給されるような故
障時にはOセンサ76の出力は0.45ボルト未満と
なるので、上述のリーン判定を実行することができる
【0075】そして、Oセンサ76の出力が0.45
ボルト以上のリッチ時(システム正常時)には次の第7
ステップ107に移行する一方、Oセンサ76の出力
が0.45ボルト以下のリーン時(システム故障)には
別の第9ステップ109に移行する。
【0076】上述の第7ステップ107で、CPU90
はシステム正常と認定した後に、次の第8ステップ10
8で、CPU90はフィードバックディレー時間を故障
診断用のディレー時間TLR3から通常の空燃比フィード
バック制御用のディレー時間TLR1に変更処理する。
【0077】一方、上述の第9ステップ109で、CP
U90はシステム故障と認定した後に、次の第10ステ
ップ110で、CPU90はインジケータランプ85を
点灯し、ドライバに2次エア故障を報知し、次いで上述
の第8ステップ108での処理を経て一連の故障診断を
終了する。
【0078】以上要するに、上記実施例の二次空気供給
装置の故障診断装置によれば、上述の排気2次エア供給
手段77は排気系に2次エアを供給し、上述の故障診断
条件判定手段(ステップ102参照)は排気2次エア供給
手段77の故障診断を実行す べき条件が成立したか否か
を判定し、上述のフェイル判定手段(ステップ106参
照)は、故障診断条件判定手段(ステップ102参照)に
よる条件成立判定時に、排気系への2次エア供給を遮断
(カット)して、排気系に配設された空燃比センサ(O
センサ76参照)の出力に基づいて故障の有無を判定す
るが、上述の故障診断の実行時にはHC抑制手段(ステ
ップ104参照)が作動する。
【0079】このように、2次エアの故障診断時に排気
系への2次エアの供給を遮断し、しかもHC抑制手段
(図9の第4ステップ104参照)が故障診断の実行時
に作動するので、このHC抑制手段により、HC(ハイ
ドロカーボン)発生量の抑制を図ることができる。した
がってHC発生量の抑制を図りつつ、2次エアの故障診
断を実行することができる効果がある。
【0080】また、上述のHC抑制手段(ステップ10
4参照)は空燃比をリーン側に補正する補正手段で構成
されているので、故障診断の実行に伴う2次エア遮断に
よるHC発生量の増加を抑制することができる効果があ
る。
【0081】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の排気2次エア供給手段は、実施例
の排気2次エア供給装置23,77に対応し、以下同様
に、空燃比センサはOセンサ76に対応し、故障診断
条件判定手段は、第2ステップ102(図9参照)に対
応し、フェイル判定手段は、第6ステップ106(図9
参照)に対応し C抑制手段および補正手段は、第4
ステップ104(図9参照)に対応するも、この発明
は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 次空気供給装置の故障診断装置を示す系統
図。
【図2】 制御回路ブロック図。
【図3】 故障診断処理を示すフローチャート。
【図4】 空燃比に対するO2センサ出力を示す説明
図。
【図5】 本発明の二次空気供給装置の故障診断装置
施例を示す系統図。
【図6】 制御回路ブロック図。
【図7】 故障診断処理の他の実施例を示すフローチャ
ート。
【図8】 タイムチャート。
【図9】 本発明の二次空気供給装置の故障診断装置に
おける故障診断処理示すフローチャート。
【符号の説明】 6…Oセンサ(空燃比センサ) 7…排気2次エア供給装置(排気2次エア供給手段) 02…故障診断条件判定手 06…フェイル判定手 04…HC抑制手段(補正手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/22 - 3/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気系に2次エアを供給する排気2次エア
    供給手段と、 上記排気2次エア供給手段の故障診断を実行すべき条件
    が成立したか否かを判定する故障診断条件判定手段と、 上記故障診断条件判定手段による条件成立判定時に、排
    気系への2次エア供給を遮断して、排気系に配設した空
    燃比センサの出力に基づいて故障の有無を判定するフェ
    イル判定手段とを備えた二次空気供給装置の故障診断装
    置であって、 故障診断の実行時に作動するHC抑制手段を備えた 二次
    空気供給装置の故障診断装置。
  2. 【請求項2】上記HC抑制手段は空燃比をリーン側に補
    正する補正手段で構成された請求項1記載の二次空気供
    給装置の故障診断装置。
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