JP3016736U - 化粧用脂取紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 箔打紙に匹敵する品質上有意義な化粧用脂取
紙とする。 【構成】 柔軟性を有し、かつ高密度とした紙材に、純
金箔が散着して成ることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、吸脂性を有する化粧用脂取紙に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より化粧用の脂取紙の一つとして、箔打紙の利用がなされており、品質的 にも商品価値が高く、重宝されていることは周知の通りである。

【０００３】 すなわち、箔の製造過程において箔を引き延ばすために、箔打紙を積み重ねて 束にし、束にした箔打紙の紙間に箔を挾み入れ、その束面を満遍なく槌打するこ とが行われるのである。 その時使用した箔打紙は、槌打によって結果的に柔軟性を与えられ、かつ高密 度な紙質となっているのである。

【０００４】 しかし、箔打紙の化粧用脂紙への転用は、使用済みの箔打紙の有効利用にすぎ ず、そのため脂取紙に利用できる箔打紙の供給には限度がある。 そこで、脂取紙の製造目的で、箔を挾むことなく束ねた原紙のみを槌打し、脂 取紙を直接的に製造して需要に応じているのである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記のように、箔打紙を化粧用脂取紙に利用したものが柔軟性を有し、高密度 化し、かつ槌打中に金箔の金属イオンの含浸による殺菌作用があるため品質的に 優れ、商品価値を認められているのである。

【０００６】 そこで、本考案は箔打紙に匹敵する品質上有意義な化粧用脂取紙を提供せんと するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 本考案の化粧用脂取紙は柔軟性を有し、かつ高密度とした紙材に純金箔が散着 して成ることを特徴とするものである。 金箔は、箔粉或いは箔片を適当に散らし付着させればよく、紙面に対する箔の 量や付着手段を限定されるものではない。

【０００８】

【作用】

本考案の脂取紙に散着した純金箔は、金イオンによる殺菌作用及び金属微粒子 の吸脂性の作用を奏するのであり、又純金箔の散着による装飾性及び、高級感を 視覚に訴える作用を奏するのである。

【０００９】

【実施例】

化粧用脂取紙の製造は原紙に物理的衝撃を与え、又は機械的に加工して柔軟性 及び高密度化を図ることによって行うのであり、具体的一例としては、箔打の手 法を利用することができる。 すなわち、適当な大きさとした原紙を数百枚重ねて束ね、ハンマーを機械的に 昇降させ、原紙束を２０ｋｇ程度の圧力で束面を満遍なく叩打することで得られ 、特許第９８６９３５号に開示された方法も採用できる。 又、挾圧力及び引っ張り力を利用して原紙に柔軟性及び高密度化を図ることも 可能であり、この場合キャレンダーの使用も考えられる。

【００１０】 そして、純金箔を脂取原紙に散着するには、原紙の抄紙工程で純金箔を投入し た原料と共に漉き込んで原紙を得、上記工程で純金箔２を散着した脂取紙１とす ることができる。 又、原紙間に純金箔２を振りかけ、介在させて束を形成し、上記工程で脂取紙 １に散着することができる。 或いは、機密性の高い紙材間に原紙を挾み込み、かつ該機密性の高い紙材に純 金箔２を散らしておき、上記工程で叩打すると、脂取紙１の方に純金箔が転着す ることとなる。 更に一対の挾圧ロール間に原紙を通過させ、この挾圧ロールに純金箔２を散布 しておくことによって原紙へ純金箔を転着できる。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように、本考案は柔軟性を有し、かつ高密度とした紙材に純金箔を散着 したことによって、金属の吸脂性と共に原紙の吸脂性が相俟って吸脂効果を高め 、又金イオンの作用による殺菌力も発揮し、更には純金箔の存在は高級感を与え 装飾性に富み、視覚に訴える効果を発揮し、化粧用脂取紙としての最適なものと なるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 化粧用脂取紙 ２ 純金箔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 柔軟性を有し、かつ高密度とした紙材に
   純金箔が散着して成ることを特徴とする化粧用脂取紙。