JP3016732B2 - 電磁誘導加熱による熱放射加熱調理器 - Google Patents

電磁誘導加熱による熱放射加熱調理器

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JP3016732B2
JP3016732B2 JP8235115A JP23511596A JP3016732B2 JP 3016732 B2 JP3016732 B2 JP 3016732B2 JP 8235115 A JP8235115 A JP 8235115A JP 23511596 A JP23511596 A JP 23511596A JP 3016732 B2 JP3016732 B2 JP 3016732B2
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邦昭 井口
弘毅 佐々木
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ハイデック株式会社
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B40/00Technologies aiming at improving the efficiency of home appliances, e.g. induction cooking or efficient technologies for refrigerators, freezers or dish washers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークコイルが発
生する交流磁場によって金属加熱部材を誘導加熱し、こ
の金属加熱部材から放射される熱線を用いて魚貝類、食
肉類、野菜類等を加熱調理する加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁誘導によって金属の内部に渦電流を
発生させ、渦電流損(鉄損)によって金属自体を直接発
熱させる電磁誘導加熱(IH)は、鉄鍋等を用いる電磁
調理器や電気炊飯器等にも広く用いられている。本出願
人は、このような電磁誘導加熱をさらに発展させ、いわ
ゆる炭焼きのような放射熱による加熱調理が可能な電磁
誘導加熱による熱放射加熱調理器を先に開発した(特願
平6−238666号)。
【0003】上記の加熱調理器は、図1に示すように、
電磁調理器本体1のトッププレート2の上にスペーサ4
を介して断熱部材5が載置され、この断熱部材5の上に
板状の金属加熱部材6が置かれた構造を有する。そし
て、断熱部材5の側壁部5aに巻回されたアンテナコイ
ル8に誘起される電圧を整流・平滑して得られる直流電
圧で冷却ファン7のモータ11を駆動する。
【0004】トッププレート2の下に配置されたワーク
コイル3によって金属加熱部材6が加熱されると、金属
加熱部材6は赤熱して表面温度が800℃程度まで上昇
する。この金属加熱部材6から放射される熱線(近赤外
線、中間赤外線および遠赤外線)によって、金属加熱部
材6の上方に配置された被加熱物が加熱調理される。な
お、被加熱物は、例えば断熱部材5にセットされる金網
の上に載置される。
【0005】上記のような加熱調理において、冷却ファ
ン7からの風が断熱部材5とトッププレート2との間を
流れることにより、高温の金属加熱部材6とトッププレ
ート2との断熱効果が高められる。このようにして、熱
線放射が可能な十分高い温度まで金属加熱部材6を赤熱
させながら、電磁調理器本体の温度上昇を抑えて安全
に、炭焼きのような放射熱による加熱調理ができるよう
にしている。
【0006】このような電磁誘導加熱による熱放射加熱
調理器は、取り扱いの容易さ、清潔さ等において炭火に
勝るだけでなく、必要な熱線を効率的に放射し続ける点
でも炭火より優れている。炭火の場合は燃焼によって生
じた灰が表面に堆積すると熱線の放射効率が急に低下す
るので、団扇で扇ぐこと等によって絶えず灰を炭の表面
から飛ばす必要がある。一方、電磁誘導加熱によって赤
熱した金属加熱部材は表面の酸化があまり進まず、10
時間経っても効率的に熱線を放射し続ける。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1に
示した従来の電磁誘導加熱による熱放射加熱調理器の場
合でも、被加熱物から滴下(落下)する液体(固体)、
例えば肉汁や肉片等によって金属加熱部材の表面が汚れ
て熱線の放射効率が低下することが避けられない。ま
た、落下した油脂成分を含む液体や固体が高温の金属加
熱部材に接触することにより、発煙や発火が発生しやす
いという問題もあった。
【0008】本発明は上記のような従来の課題を解決す
るために、ワークコイル、金属加熱部材および断熱部材
の形状・配置を見直し、被加熱物からの液体・固体の落
下の悪影響を少なくした電磁誘導加熱による熱放射加熱
調理器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電磁誘導加熱による熱放射加熱調理器は、
交流磁場を発生するワークコイルと、前記交流磁場によ
って加熱される金属加熱部材と、前記ワークコイルと前
記金属加熱部材とを断熱する断熱体とを備えた電磁誘導
による熱放射加熱調理器であって、前記断熱体が略筒状
に形成され、この略筒状の断熱体の周囲に前記ワークコ
イルが配置され、前記断熱体の内側に略筒状の金属加熱
部材が配置され、前記略筒状の金属加熱部材は放射熱を
上側開口部へ集めるため、上側開口部の開口面積が下側
開口部の開口面積より大となるように形成されているこ
とを特徴とする。ここで、略筒状とは、円筒状だけでな
く角筒状(断面多角形の筒をいう、以下同じ)を含み、
さらに円錐や角錐を切り取ったようなテーパーを有する
筒状をも含む意である。好ましくは、前記筒状断熱体の
上側開口部に被加熱物を載置する手段(例えば金網、串
等)が設けられ、下側開口部に被加熱物から落下する液
体又は固体を受ける受皿が配置される。
【0010】上記のような構造によれば、被加熱物から
落下する液体・固体のほとんどは略筒状の金属加熱部材
の内部空間を通過して受皿等に直接落下する。したがっ
て、被加熱物から落下する液体・固体が金属加熱部材に
接触することによる前述のような問題はほとんど生じな
い。さらに、ワークコイルが従来の電磁調理器のような
平面コイル状ではなく略筒状に巻回され、しかも略筒状
の断熱体を挟んで、外側に巻回されたワークコイルと、
内側に配置された略筒状の金属加熱部材とが比較的接近
した配置となることから、電磁誘導加熱の効率が従来よ
り高くなる。ワークコイルの外側に略筒状の磁性体を配
置することにより漏洩磁束が減少して効率はさらに良く
なる。同時に、この磁性体は、外部への不要輻射を低減
する働きをも有する。
【0011】また、ワークコイルや磁性体の冷却のため
に、筒状断熱体の外側空間を冷却する手段を設けること
が好ましい。例えば、1又は複数の冷却ファンをワーク
コイルおよび磁性体の周囲に配置して冷却風をワークコ
イルおよび磁性体に送ることにより冷却することができ
る。
【0012】略筒状の金属加熱部材は0.2〜2.0m
mの範囲内の厚さを有するステンレス鋼板で形成されて
いることが好ましい。ステンレス鋼は発熱効率が高く、
高温での耐食性に優れているからである。また、通常の
高周波インバータを用いてワークコイルを駆動する場合
は、金属加熱部材に流れる渦電流が表面に集中するの
で、板厚をあまり増やしても発熱効率は良くならない。
したがって、機械的強度も考慮して板厚が0.5〜1.
0mmの範囲内であればさらに好ましい。
【0013】略筒状の金属加熱部材は、上述のように円
筒状、角筒状の他、テーパーを有する筒状であってもよ
いが、放射熱を被加熱物が載置される上側開口部へ集め
るためには、むしろ上側開口部の開口面積が下側開口部
の開口面積より大であるテーパーを有する筒状であるこ
とが好ましい。同じ目的のために、幅狭の帯板部材を略
筒状に形成し、かつ、上側開口部の開口面積が下側開口
部の開口面積より大であるテーパー筒状に形成したもの
を複数個上下方向に配設して略筒状の金属加熱部材を構
成することも好ましい。この場合、略筒状に形成された
帯板部材は、すべて同じ大きさのものであってもよい
し、下側に配置されるものほど小径になるようにしても
よい。
【0014】なお、筒状断熱体と金属加熱部材とが同じ
テーパー形状である必要はない。例えば、製造上の都合
等により、断熱体は円筒形とし、その内側に配置する金
属加熱部材を上記のようなテーパーを有する円錐筒状と
してもよい。
【0015】上記のような構造の電磁誘導加熱による熱
放射加熱調理器において、ワークコイルをアルミニウム
線材で巻回することが好ましい。銅線材に比べて、アル
ミニウム線材は高温時の酸化腐食が進行しにくいので、
ワークコイルの耐熱性が向上する。その結果、ワークコ
イルと金属加熱部材とを断熱する断熱体として比較的安
価なものを使用することができる。あるいは、ワークコ
イルを冷却する冷却手段を簡素化することができる。ま
た、ワークコイルの絶縁性を高めるために、酸化皮膜ア
ルミニウム線材、さらにはガラス被覆アルミニウム線材
をワークコイルに用いることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図2に示すように、本発明の加熱調
理器では、円筒状、正確には、円錐斜面のようなテーパ
ーを有する円筒状(以下、「円錐筒状」という)の断熱
体21の外側にワークコイル22が巻回され、内側に同
じく円錐筒状に形成された金属加熱部材(以下、「加熱
板」という)23が配置されている。断熱体21はセラ
ミックを用いて、またはシリカ・アルミナ系高性能断熱
材を用いて作ることができる。金属加熱板23は、厚さ
0.5mm程度のステンレス鋼板を加工して作られる。
ワークコイル22の外側には同じく円錐筒状に形成され
た磁性体24が配置されている。この磁性体24は高周
波対応電磁鋼板を用いて作られる。
【0017】上記のような断熱体21、ワークコイル2
2、金属加熱板23、及び磁性体24からなる構造物
は、例えば調理用テーブル25の下に内装される。そし
て、円錐筒状断熱体21の上側開口面がテーブル25と
ほぼ面一になり、この上側開口面に肉や魚、野菜等の被
加熱物26を載せるための金網27が置かれる。断熱体
21の上縁部が、金網27の周囲を支持する構造になっ
ている。金網の代わりに、鉄串や竹串を用いて被加熱物
を配置してもよい。一方、断熱体21の下側開口部の下
方には、被加熱物26から滴下する肉汁や肉片等を受け
る受皿28が配置されている。受皿は取り外して洗える
ように装着され、加熱調理中は水が溜められている。
【0018】公知のインバータ電源(図示せず)によっ
て25kHz程度の周波数でワークコイル22が駆動さ
れると、発生した交流磁束が加熱板23を通る、このと
きに加熱板23に渦電流が生じ、渦電流損によって加熱
板23が赤熱する。この際、ワークコイル22の外側に
配置された円錐筒状の磁性体24が漏洩磁束を減らして
効率的に加熱板23を加熱する。この磁性体24は、外
部に放出される不要輻射を低減する働きも有する。な
お、磁性体には、磁束飽和を防止するためのエアギャッ
プが形成されている。
【0019】赤熱した加熱板23からは熱線(近赤外
線、中間赤外線、遠赤外線)が放射され、この熱線が金
網27に置かれた被加熱物26に当たることにより被加
熱物26が加熱調理される。被加熱物26から滴下する
肉汁等は円錐筒状の加熱板23の内部空間を通って受皿
に落ちる。したがって、肉汁等が加熱板23に落ちるこ
とはほとんど無く、発煙や発火を抑えて加熱板23から
効率的に熱線を放射することができる。
【0020】加熱板23は800℃程度の高温に達する
が、断熱体21の働きによって、ワークコイル22や磁
性体24への影響が抑えられる。また、断熱体21の外
側空間を冷却する手段、具体的には、ワークコイル22
や磁性体24を空冷するための送風ファン29が設けら
れている。複数個(2〜4個)の送風ファン29を間隔
を置いて配設することが好ましい。
【0021】次に、図3に本発明の別の実施形態に係る
加熱装置を示す。図2に示した実施形態と比較すると、
ワークコイル32及び磁性体34の形状が異なっている
ことが分かる。他の構成要素については同じものを用い
ることができる。この実施形態では作り易さを考慮し
て、磁性体34を、上側開口部と下側開口部との径が等
しい円筒形状(以下、単に「円筒状」という)とし、ワ
ークコイル32も円筒状に巻回している。
【0022】一実施例として、高周波対応電磁鋼板を積
層して、図4に示すような円筒状磁性体34を作成し
た。外径は280mm、厚さは10mmとした。図4
中、34aは磁束飽和防止用のエアギャップであり、
1.5mmとした。ワークコイル32は、リッツ線(絶
縁撚り線)を用いて10ターン巻回した。この磁性体3
4とワークコイル32を絶縁物で固定して一体化した。
【0023】上記のような円筒状の磁性体34及びワー
クコイル32を前述の円錐筒状の断熱体21及び加熱板
23と組み合わせて、図3に示すように構成したとき、
加熱板23の上部に比べて、下部においてワークコイル
32との距離が遠くなり、電磁誘導加熱の効率が少し悪
くなる。しかしながら、加熱板23全体では十分に加熱
され、実用上問題がないことが実験の結果わかった。そ
して、加熱板23は図2の場合と同様に円錐筒状である
ので、加熱板23から放射される熱線は上側開口部の金
網27に置かれた被加熱物26に効率的に集められる。
【0024】図5は、この実施形態の変形例を示してお
り、断熱体31及び加熱板33が、円筒形状から下側開
口部が徐々に窄まった形状を有する点が図3の実施形態
と異なる。つまり、加熱板33を円錐筒状ではなく、放
射曲面状に変化する筒状に形成することにより、加熱板
33から放射される熱線を上側開口部の中央付近に効率
的に集めることができる。
【0025】ワークコイル32用の線材として、リッツ
線に代えてアルミニウム線材を用いた試作も行った。具
体的には、リッツ線の外径と同等の直径4mmの酸化ア
ルミニウムガラス被覆単線を用いて上記のワークコイル
32を巻回した。従来は、高周波電流の表皮効果を考慮
して、自己発熱を抑えながら十分な電流を流すためにリ
ッツ線を用いていたが、単線のアルミニウム線材を用い
ても自己発熱の問題は無いことが確認された。むしろ、
銅線に比べてアルミニウム線材は高温時の酸化腐食が進
行しにくいので、ワークコイルの耐熱性が向上し、その
結果、断熱や冷却の手段を簡素化できる効果が得られ
る。
【0026】また、アルミニウム単線の場合は適当な固
さを有し巻回状態を自己保持することができるので、リ
ッツ線の場合に必要である巻線固定枠が不要となる。こ
の結果、構造の簡素化、コスト低減、冷却効果の面でも
有利になる。なお、単線を2本又は3本のように、比較
的少数本まとめてワークコイルを巻回してもよい。
【0027】次に、図6に示す別の実施形態では、断熱
体41も磁性体34及びワークコイル32と同様に円筒
形状に形成されている。そして、加熱板は、上下方向に
配設された複数の同じ形状の部材43a〜43dで構成
されている。それぞれの部材43a〜43dは帯板を筒
状に形成したものであり、上側開口面積が下側開口面積
より大きい円錐筒状に形成されている。したがって、加
熱板を構成する各部材43a〜43dが加熱されて放射
する熱線は筒状断熱体41の上側開口部に集められる。
なお、複数の部材43a〜43dを同じ大きさとするの
ではなく、下側の部材ほど径が小さくなるようにしても
よい。
【0028】図7は、加熱板の変形例を示している。こ
の加熱板53は円錐筒状に形成され、かつ、表面に波型
形状の凹凸が形成されている。これによって、熱膨脹・
収縮による変形が生じにくくなると共に、波型形状の上
向き面から放射される熱線によって上側開口面に置かれ
た被加熱物へ熱線が届きやすくなる。加熱板を円筒形状
として表面に波型形状を形成してもよい。
【0029】図8(a)及び(b)は別の実施形態に係
る加熱板の平面図及び側断面図である。この加熱板63
は角筒状に形成され、それぞれの側面には切り起こしに
よる斜め上向きの面63aが形成されている。これらの
斜め上向きの面63aから放射される熱線によって、上
側開口面に置かれた被加熱物へ熱線が届きやすくなる効
果が得られる。なお、この実施形態では、加熱板63が
角筒状であることに対応して、断熱体、ワークコイル、
磁性体についても角筒状に形成する必要がある。
【0030】図9に、本発明のさらに別の実施形態を示
す。この実施形態が既述の実施形態と異なる点として、
まず、加熱板73の下部に複数(好ましくは3本または
4本)の脚部73aが設けられていることが挙げられ
る。これらの脚部73aは例えば溶接によって加熱板7
3に固着される。そして、円錐筒状の断熱体51の下部
に内側への傾斜角度が大きくなる部分51aが形成さ
れ、この部分51aで加熱板73の脚部73aを支えて
いる。このような構造により、高温になる加熱板73の
本体部が断熱体51に直接接触しないので、断熱体51
に要求される耐熱性を緩和することが可能になる。
【0031】次に異なる点として、冷却用ファン39の
位置が挙げられる。図9に示すように、下方から断熱体
51とワークコイル42との隙間に風を送るように複数
の冷却用ファン39が配置されている。このような構造
によれば、断熱体51とワークコイル42との間に生ず
る空気流がさらに断熱効果を高めることになる。なお、
図9ではワークコイル42と磁性体44とを一体化され
ていることが明確に示されており、また、このワークコ
イル42を固定した磁性体44を支持する支持台44a
も図示されている。
【0032】次に、このような加熱調理器を内蔵したテ
ーブルの例を図10に示す。木製テーブル101の中央
部がくりぬかれて、ここに本発明の加熱調理器の本体1
02が装着されている。この調理器本体102は金属製
のシールドケースで囲まれており、この中に上述のよう
に加熱板、断熱体、ワークコイル、磁性体、送風ファ
ン、受皿等が配置されている。ワークコイルを駆動する
ためのインバータ電源も収納されている。調理器本体1
02の上部にはセラミック製のテーブルトップ103が
備えられ、この中央部に前述のような断熱体の上縁部と
金網、その上に置かれた被加熱物が示されている。
【0033】また、テーブルの下に操作ボックス104
が取り付けられている。操作ボックス104は調理器本
体102と電気信号線で接続されており、スタートスイ
ッチ、ストップスイッチ、温度調節つまみ等を備えてい
る。
【0034】以上、図面を用いて説明した本発明の種々
の実施形態及び変形例を組み合わせることにより、さら
に多くの実施形態及び変形例が得られる。例えば、本発
明の特徴の一つである略筒状の金属加熱部材が放射熱を
上側開口部へ集めるような形状を有する点については、
例示した実施形態及び変形例に限らず、種々の構造が考
えられる。また、筒状断熱体の外側空間を冷却する手段
についても、冷却ファンによる空冷に限らず、例えば自
然対流が生ずるようなダクト構造を設けてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電磁誘導
加熱による熱放射加熱調理器は、略筒状の断熱体の周囲
に前記ワークコイルが配置され、断熱体の内側に略筒状
の金属加熱部材が配置され、前記略筒状の金属加熱部材
は、放射熱を上側開口部へ集めるため、上側開口部の開
口面積が下側開口部の開口面積より大となるように形成
されているので、上側開口部に配置した被加熱物から落
下する肉汁等が金属加熱部材の内部空間を通って、下側
開口部に設けた受皿等に落下する。したがって、肉汁等
が金属加熱部材に落ちることによる発煙や発火、そして
熱放射の効率低下といった問題を生じない。この結果、
本発明の加熱調理器は、空調設備の簡素化、省電力化等
に寄与できると共に、加熱調理環境をきれいに維持する
ことにも貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電磁誘導加熱による熱放射加熱調理器の
概略構成を示す側断面図
【図2】本発明の実施形態に係る電磁誘導加熱による熱
放射加熱調理器の概略構成を示す側断面図
【図3】本発明の別の実施形態に係る電磁誘導加熱によ
る熱放射加熱調理器の概略構成を示す側断面図
【図4】図3の実施形態における筒状磁性体を示す斜視
【図5】本発明の別の実施形態に係る電磁誘導加熱によ
る熱放射加熱調理器の概略構成を示す側断面図
【図6】本発明の別の実施形態に係る電磁誘導加熱によ
る熱放射加熱調理器の概略構成を示す側断面図
【図7】金属加熱部材の変形例を示す側断面図
【図8】金属加熱部材の他の変形例を示す平面図および
側断面図
【図9】本発明の別の実施形態に係る電磁誘導加熱によ
る熱放射加熱調理器の概略構成を示す側断面図
【図10】加熱調理器を内蔵したテーブルの例を示す斜
視図
【符号の説明】
21 断熱体 22 ワークコイル 23 金属加熱部材 24 磁性体 25 テーブル 26 被加熱物 27 金網 28 受皿 29 冷却用ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−205861(JP,A) 特開 平7−37683(JP,A) 特開 平5−314821(JP,A) 特開 平1−260782(JP,A) 実開 昭61−133994(JP,U) 実開 昭63−150216(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 6/12 A47J 37/06 371

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流磁場を発生するワークコイルと、前
    記交流磁場によって加熱される金属加熱部材と、前記ワ
    ークコイルと前記金属加熱部材とを断熱する断熱体とを
    備えた電磁誘導による熱放射加熱調理器であって、 前記断熱体が略筒状に形成され、この略筒状の断熱体の
    周囲に前記ワークコイルが配置され、前記断熱体の内側
    に略筒状の金属加熱部材が配置され、前記略筒状の金属
    加熱部材は放射熱を上側開口部へ集めるため、上側開口
    部の開口面積が下側開口部の開口面積より大となるよう
    に形成されていることを特徴とする電磁誘導加熱による
    熱放射加熱調理器。
  2. 【請求項2】 前記筒状断熱体の上側開口部に被加熱物
    を載置する手段が設けられ、下側開口部に被加熱物から
    落下する液体又は固体を受ける受皿が配置されている請
    求項1に記載の電磁誘導加熱による熱放射加熱調理器。
  3. 【請求項3】 前記ワークコイルの外側に略筒状の磁性
    体が配置されている請求項1に記載の電磁誘導加熱によ
    る熱放射加熱調理器。
  4. 【請求項4】 前記筒状断熱体の外側空間を冷却する手
    段が備えられている請求項1に記載の電磁誘導加熱によ
    る熱放射加熱調理器。
  5. 【請求項5】 前記略筒状の金属加熱部材が0.2〜
    2.0mmの範囲内の厚さを有するステンレス鋼板で形
    成されている請求項1に記載の電磁誘導加熱による熱放
    射加熱調理器。
  6. 【請求項6】 前記略筒状の金属加熱部材は、放射熱を
    上側開口部へ集めため、略筒状に形成された複数の帯板
    部材を上下方向に配設してなり、それぞれの略筒状に形
    成された帯板部材は、上側開口部の開口面積が下側開口
    部の開口面積より大となるように形成されている請求項
    1に記載の電磁誘導加熱による熱放射加熱調理器。
  7. 【請求項7】 前記ワークコイルを駆動するための高周
    波インバータをさらに備えている請求項1からのいず
    れか1項に記載の電磁誘導加熱による熱放射加熱調理
    器。
  8. 【請求項8】 前記ワークコイルが、アルミニウム線材
    を巻回して形成されている請求項1からのいずれか1
    項に記載の電磁誘導加熱による熱放射加熱調理器。
  9. 【請求項9】 前記ワークコイルが、酸化皮膜アルミニ
    ウム線材を巻回して形成されている請求項1からのい
    ずれか1項に記載の電磁誘導加熱による熱放射加熱調理
    器。
  10. 【請求項10】 前記ワークコイルが、ガラス被覆アル
    ミニウム線材を巻回して形成されている請求項1から
    のいずれか1項に記載の電磁誘導加熱による熱放射加熱
    調理器。
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