JP3016713U - 漏れ磁束型変圧器 - Google Patents

漏れ磁束型変圧器

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JP3016713U
JP3016713U JP1995002994U JP299495U JP3016713U JP 3016713 U JP3016713 U JP 3016713U JP 1995002994 U JP1995002994 U JP 1995002994U JP 299495 U JP299495 U JP 299495U JP 3016713 U JP3016713 U JP 3016713U
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JP1995002994U
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Inventor
染治 井上
実 百瀬
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信濃電気株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 漏れ磁束型変圧器の一次巻線と二次巻線間の
空隙の幅を減少させ、変圧器の小型化を図ると共に、騒
音の減少、製造コストの低減を目的する。 【構成】 漏れ磁束型変圧器の一次巻線11と二次巻線
12間の空隙に少なくとも一つ高透磁率材料の透磁性支
柱片14を磁束方向に沿って設ける。透磁性支柱片14
は、例えば、巻線枠の長さと同等以上とする。また、透
磁性支柱片14の端部を任意の方向に折り曲げる。透磁
性支柱片14の材質は、例えば、フェライトコア、ある
いはアモルファス磁性体を用いる。 【効果】 変圧器の小型化と低騒音化を実現することが
できる。また、製作が容易になるため、製造コストが安
価になる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、変圧器の一次巻線と二次巻線間の漏れ磁束により変圧器二次側回路 に等価的に生じるインダクタンスを利用した漏れ磁束型変圧器に関する。この変 圧器は、PWM高周波スイッチング方式のインバータの主変圧器に利用される。
【0002】
【従来の技術】
PWMインバータの出力回路に接続される変圧器の二次側回路には、出力電圧 の正弦波化のためにリアクトルやコンデンサ等が設けられる。PWM高周波スイ ッチング方式のインバータの出力回路の一例を図1に示す。図に示すようにリア クトル16とコンデンサが変圧器二次側回路に接続されている。ここで、PWM インバータのキャリア周波数は通常20kHz以上で制御されており、リアクト ル16の定数は小さくてよく、装置の小型化と低価格化のためインバータ用変圧 器1とリアクトル16を一体化して製作するのが一般的である。このようなリア クトルを実現するものとして、変圧器の一次巻線と二次巻線との間に空隙を設け 、この空隙が形成する漏れ磁束を用いる方法がある。
【0003】 図2は、このような空隙を用いる漏れ磁束型変圧器であって、PWMインバー タの出力回路に接続される変圧器の外観を示す図である。また、図2の中央付近 の水平断面が図3である。図3において、一次巻線と二次巻線との間には非磁性 体の支柱片15が設置されている。この支柱片は、一次巻線と二次巻線との空隙 をつくると共に、二次巻線の巻き付けの際の固定や支柱としての役割をはたして いる。
【0004】 また、リアクトルのインダクタンスは空隙の面積と一次巻線の巻数、および、 二次巻線の巻数との関係で決定される。従って、漏れ磁束型の変圧器の製作では 、要求されるインダクタンスに基づき、一次巻線と二次巻線の巻線数および空隙 の面積を算出しその結果により変圧器の製作を行っていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上述したように、漏れ磁束型変圧器では一次巻線と二次巻線間の空隙の面積が 、該変圧器の寸法を決める一つの大きな要素となる。しかし、空気の透磁率は非 常に小さいため、必要とされるインダクタンスを作るために空隙の面積が非常に 大きくなる場合があり、かかる場合には一次巻線、あるいは、二次巻線の巻線数 を増加したり、鉄心の寸法をランクアップすること等が必要となる。これは、巻 線とのバランスの悪い変圧器を製作することにつながる。
【0006】 また、空隙の外側の巻線(二次側巻線)は強度的に弱く、一次巻線と二次巻線 との空隙が大きくなると変圧器の強度や騒音の問題が生じる。
【0007】 さらに、変圧器の面積が大きくなると製作に時間がかかると共に、値段も高価 になる欠点がある。
【0008】 本考案の目的は、このような従来技術の問題を解決するもので、所望のインダ クタンスを大きな空隙を形成せずに得ることができ、小型でかつ安価な変圧器を 提供することにある。また本考案は、騒音を低減した変圧器を提供することを目 的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、変圧器の一次巻線と二次巻線との間に少なくとも一つの高透磁率の 材料からなる支柱片を設けたことを特徴とする。
【0010】 即ち、本考案は一次巻線と二次巻線間の漏れ磁束を利用した漏れ磁束型変圧器 において、一次巻線と二次巻線の空隙に高透磁率材料からなる支柱片を磁束方向 に沿って設けた構造であることを特徴とする。
【0011】 前記支柱片は、任意の形状(任意の高さ及び幅)であってよいが、巻線の巻線 枠と同じ長さ、あるいは、巻線枠より長い支柱片とする構造は好ましい実施例の 一つである。さらに、前記支柱片は、巻線の巻線枠よりも長い場合であって、該 支柱片の両端部分を任意の方向に折り曲げた構造とした場合、あるいは、前記両 端部分を二次巻線方向に折り曲げた構造は特に好ましい。
【0012】 また、本考案の前記支柱片は、高透磁率材料のものであれば如何なるものでも よいが、特に、前記支柱片を高周波特性のよいフェライトコアまたはアモルファ ス磁性体とした構造は特に好ましい。
【0013】
【作用】
変圧器の一次巻線と二次巻線間に高透磁率材料の支柱片を設ける。該支柱片に は一次巻線と二次巻線との漏れ磁束が通過する。ここで、本考案で用いる支柱片 は高透磁率であると共に鉄損の小さいものが好ましい。その結果、一次巻線と二 次巻線間の漏れ磁束の多くが該支柱片を通過し、変圧器二次側回路に等価的に所 望のインダクタンスを得ることができ、また、損失を抑えることができる。また 、前記インダクタンスはその形状により変化するため、インダクタンスの調整は 支柱片の形状を調整することで可能となる。この結果、従来一次巻線と二次巻線 間の空隙面積や巻線数の調整により所望のインダクタンスを得ていたのを、高透 磁率の支柱片の材質や形状によりその値が決定できる。また、薄い支柱片により 所望のインダクタンスを得ることができるため変圧器の寸法を小さくできる。ま た、変圧器の寸法を小さくすることにより価格を安価にできる。さらに、一次巻 線と二次巻線の空隙を小さくすることによって、変圧器の騒音を低減できるとと もに、二次巻線の膨らみが小さくできるので、変圧器製作の効率を上げることが できる。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。
【0015】 図4は、図2に示す漏れ磁束型変圧器のほぼ中央部の水平断面図である。図4 は外鉄型変圧器であるが、本考案は外鉄型以外の変圧器にも基本的に適用される 。
【0016】 図に示すとおり、漏れ磁束型変圧器1は一次巻線11、二次巻線12、鉄心1 3、そして、一次巻線11と二次巻線12との間に磁束方向に沿って挿入された 高透磁率の材料からなる支柱片14から構成されている。従来の変圧器の水平断 面図である図3との違いは、支柱片14が高透磁率であること、および、支柱片 14が薄くなっている点である。これは、本来、一次巻線11と二次巻線12と の漏れ磁束によりインダクタンスをつくる場合、その値は空隙面積と一次巻線1 1と二次巻線12との巻線数により決定されることにある。即ち、従来技術にお いては、図3に示すように一定の空隙面積をとるために一次巻線と二次巻線との 間を一定間隔以上には狭めることができなかった。しかし、本考案によれば図1 に示すように極めて空隙を狭めた構造としても所望のインダクタンスを得ること ができる。
【0017】 従来構造である図3と本考案の構造である図4を例にとり実際に得られるイン ダクタンスを測定してみた。
【0018】 図4に示すように透磁性の支柱片14(フェライトコアを使用)を空隙に設け 、空隙の間隔を5mm、空隙面積が62.5mm2 ×2箇所とした場合のインダクタンス の値は、図3に示す従来構造の変圧器の一次巻線と二次巻線の空隙が15mm、空隙 面積が750 mm2 ×2 箇所の場合で得られたインダクタンスの値と同等以上であっ た。即ち、空隙間隔は約1/3、空隙面積は約1/12で同一のインダクタンス の値を得ることができた。また、これに伴い巻線方向の寸法を20mm小さくするこ とができた。本実施例では、図5に示すように巻線枠の長さよりやや長いものを 使用したが、所望のインダクタンスによりその長さ・形状は任意である。
【0019】 図6は空隙に設置した透磁性の支柱片の両端を二次巻線方向(外側)に折り曲 げた場合を示す。図5に示すように単に巻線支持枠よりも長い支柱片を巻線間の 空隙に設置するよりも、本構造の方が効果的に所望のインダクタンスを得ること ができる。また、端部を折り曲げるだけでなく、T型に加工した場合も所望のイ ンダクタンスを得ることができる。なお、この支柱片の端部は、二次巻線を巻き 付けた後に接着することもできるし、端部を折り曲げた状態で二次巻線を巻き付 けることもできる。
【0020】 さらに、本実施例では高透磁性の支柱片としてフェライトコア使用したが、こ れをアモルファス磁性材料とすることも好ましい。これは、PWMインバータの キャリア周波数は通常20kHz以上であるため、このような高いキャリア周波数 の場合は鉄損が大きな問題となるためである。なお、本考案に使用する高透磁性 の支柱片は、本実施例に限定されるものではなく、高透磁性と一定の鉄損を防止 できるものであれば基本的に適用される。
【0021】 図7は、本考案を単巻き変圧器に実施したときの回路図を示すもので、本考案 も一次巻線と二次巻線とを接続した単巻型の変圧器に同様に適用できる。
【0022】
【考案の効果】
本考案によれば、所望のインダクタンスを得るのに、空隙面積や巻線数を調整 しなくても、空隙に設置する支柱片の形状を変えることによりそのインダクタン スを変化できる。この結果、小型の漏れ磁束型変圧器の製作が可能となる。また 、効率的な製作が可能となり、納期の短縮化や製造コストの低下が実現できる。 また、変圧器の騒音も低下できる特有の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】漏れ磁束型変圧器の回路図。
【図2】従来の変圧器の構成を示す斜視図。
【図3】従来の変圧器の水平断面図。
【図4】本考案一実施例の構成を示す水平断面図。
【図5】本考案一実施例の構成を示す垂直断面図。
【図6】本考案実施例の構成の支柱片の端部を二次巻線
方向に折り曲げた場合の垂直断面図。
【図7】漏れ磁束型単巻変圧器の回路図。
【符号の説明】
1 変圧器 11 一次巻線 12 二次巻線 13 鉄心 14 透磁性支柱片 15 非磁性体支柱片 16 リアクトル

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変圧器の一次巻線と二次巻線との間に少
    なくとも一つの高透磁率材料からなる支柱片を変圧器の
    磁束方向に沿って設けたことを特徴とする漏れ磁束型変
    圧器。
  2. 【請求項2】 前記変圧器はPWM高周波スイッチング
    方式の主変圧器である請求項1記載の漏れ磁束型変圧
    器。
  3. 【請求項3】 前記支柱片は、巻線の巻線枠より長い支
    柱片であることを特徴とする請求項1または2記載の漏
    れ磁束型変圧器。
  4. 【請求項4】 前記支柱片は、巻線の巻線枠と同じ長さ
    であることを特徴とする請求項1または2記載の漏れ磁
    束型変圧器。
  5. 【請求項5】 前記支柱片は、巻線の巻線枠よりも長
    く、該支柱片の両端部分が任意の方向に折り曲げられた
    形状であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    か記載の漏れ磁束型変圧器。
  6. 【請求項6】 前記支柱片は、巻線の巻線枠よりも長
    く、該支柱片の両端部分が2次側巻線方向に折り曲げら
    れた形状であることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれか記載の漏れ磁束型変圧器。
  7. 【請求項7】 前記支柱片は、巻線の巻線枠よりも長
    く、該支柱片の両端部分がT字状を呈することを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか記載の漏れ磁束型変圧
    器。
  8. 【請求項8】 前記支柱片はフェライトコアであること
    を特徴とする請求項1ないし7のいずれか記載の漏れ磁
    束型変圧器。
  9. 【請求項9】 前記支柱片はアモルファス磁性体である
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか記載の漏
    れ磁束型変圧器。
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