JP3016706U

JP3016706U - 家具転倒防止金具

Info

Publication number: JP3016706U
Application number: JP1995002987U
Authority: JP
Inventors: 峰男加藤
Original assignee: 北栄工業株式会社
Priority date: 1995-04-07
Filing date: 1995-04-07
Publication date: 1995-10-09
Anticipated expiration: 2001-04-07

Abstract

(57)【要約】【目的】壁面との距離が自由に変えられ壁面と家具と
の位置のずれを吸収して家具を壁面に確実につなぎ止め
ることができる家具転倒防止金具を提供する。【構成】取付け孔（４）を有し、壁面に固定する第１
の取付け金具（１）と、家具への取付け手段（５）を有
し、家具に固定する第２の取付け金具と（２）、前記第
１の取付け金具（１）と前記第２の取付け金具（２）と
を連結する長さが可変で変形自在な連結手段（３）とを
設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、家具転倒防止金具に関し、より詳細には、家具を壁面に固定して、地震などによる家具の転倒を防ぐための家具転倒防止金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

地震などにより家屋が揺れると、室内の家具が転倒することがある。家具が転倒すると、人がその下敷きになってけがをしたり、家具やその収納物が壊れたりして、極めて危険でありかつ損害が大きい。そのような家具の転倒を未然に防ぐためには、家具の上側を壁面や天井などの安定した建物の一部分につなぎ止めておく方法が有効である。従来、家具を壁面に固定するためには、たとえば、伸縮する棒状器具を利用して、それを家具と天井との間に入れて延ばし、家具を天井から押さえつけて固定するものがあった。また、Ｌ字型金具を使って壁面と家具とに木ねじで止めて固定する形のものがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来の家具転倒防止金具は、テレビのように背面に凸部があって背面を壁面にぴったりとつけることができない電気製品や家具は、配置したときに、家具と壁面との間が遠くなり、大きさの決まったＬ字型金具では壁面に止めることができないことがあった。また、テレビなどの電気製品や小型の家具は、その家具の上面から天井までの距離が離れているため、家具の上面と天井との間に棒状器具を入れて家具を押さえることができなかった。また、Ｌ字型金具で家具を壁面に固定する場合には、地震の揺れによって壁面と家具の位置がずれてＬ字型金具を止めていたねじが外れ、家具が転倒するという問題があった。

【０００４】さらに、従来のＬ字型金具は家具に木ねじで取り付けていたが、取り付ける位置の材料が硬質のプラスチックやスチールの場合には、木ねじでは取り付けられないという不都合があった。本考案はこのような問題に鑑みてなされたものであって、壁面側と家具側の取付け金具の距離を調節でき、壁面と家具の位置がずれた場合でも家具を壁面に確実につなぎ止めることができる家具転倒防止金具を提供することを目的とする。さらに、取り付けるために木ねじを必要としない家具転倒防止金具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の問題を解決するために、本考案の家具転倒防止金具は、取付け孔を有し、壁面に固定する第１の取付け金具と、家具への取付け手段を有し、家具に固定する第２の取付け金具と、前記第１の取付け金具と前記第２の取付け金具とを連結する長さが可変で変形自在な連結手段とを設ける。または、本考案の家具転倒防止金具は、複数の球状部材がそれぞれ動くように連結された玉鎖と、取付け孔を有し、前記玉鎖の第１の球状部材を嵌入する鎖結合手段を備えた第１の取付け金具と、家具への取付け手段を有し、前記第１の球状部材とは異なる第２の球状部材を嵌入する鎖結合手段を備えた第２の取付け金具とを備え、前記第１の取付け金具と前記第２の取付け金具の少なくとも一方の前記鎖結合手段に嵌入する前記球状部材を変えることによって、前記第１の取付け金具と前記第２の取付け金具とを結ぶ長さを調節できるようにする。

【０００６】また、前記第２の取付け金具の前記家具への取付け手段は、前記第２の取付け金具の平坦な面に備えられた両面接着テープでもよい。また、前記第２の取付け金具の前記家具への取付け手段は、前記第２の取付け金具に設けられた取付け孔でもよい。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、第１の取付け金具と第２の取付け金具と、その間を連結する長さ可変で変形自在な連結手段を備えているので、第１と第２の取付け金具を壁面と家具にそれぞれ固定し、その２つの取付け金具の間の距離を状況に応じて調節することができる。さらに、複数の球状部材が連結された玉鎖と、この玉鎖の球状部材を嵌入する鎖結合手段を備えた第１および第２の取付け金具とを備えることにより、第１および第２の取付け金具の鎖結合手段に嵌入する球状部材を変えて、第１と第２の取付け金具を結ぶ距離を調節することもできる。したがって、家具と壁面との距離が状況に応じて変化する場合でも、その状況に応じて嵌入する球状部材の位置を変えることによって、家具を、壁面と適切な距離を保った状態で壁面につなぎ止めることができる。これらの第１と第２の取付け金具を連結する玉鎖などの手段は変形自在なので、地震などによって家具と壁面との位置がずれた場合でも、そのずれを吸収し家具を壁面に確実につなぎ止めることができる。

【０００８】また、第２の取付け金具は平坦な面に両面接着テープを備えているので、木ねじを使用せずに、その両面接着テープを使って第２の取付け金具を家具に固定することができる。

【０００９】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案による家具転倒防止金具の一実施例を説明する。図１は、本考案の一実施例に係る家具転倒防止金具を示す斜視図である。本実施例の家具転倒防止金具は、大きくは、壁面などに固定する第１の取付け金具１と、家具などに固定する第２の取付け金具２と、これらの第１と第２の取付け金具を連結する玉鎖３とから構成される。

【００１０】第１の取付け金具１は、壁面などに木ねじで固定するための４個の取付け孔４と、舌状に形成された鎖取付け部１ａとを有する。第２の取付け金具２は、第１の取付け金具１と同様に、４個の取付け孔５と、舌状に形成された鎖取付け部２ａとを有する。また第２の取付け金具２の下面は平坦になっており、必要に応じて両面接着テープを貼ることができるようになっている。

【００１１】また、玉鎖３は、多数のボールがそれぞれ動くように連結されており、その一端が、鎖保持金具６とねじ７とナット８によって第１の取り付け金具１に結合され、他端が、同様に、鎖保持金具９とねじ１０とナット１１によって第２の取付け金具２に取り付けられている。このように、第１の取付け金具１と第２の取付け金具２が変形自在な玉鎖３で連結されているので。第１の取付け金具１と第２の取付け金具２は自由な位置に取り付けることが可能である。

【００１２】図２は、第１の取付け金具１の鎖取付け部１ａに玉鎖３を取り付ける構造を示した分解図である。この図は、図１における第１の取付け金具１を裏側の方向から見たものである。玉鎖３の取り付け部分は、玉鎖をかみ合わせる鎖保持金具６、ねじ７およびナット８からなる。鎖保持金具６は、鎖保持部６ａがほぼ円筒形になるように折り曲げられて形成され、ねじ５を通す穴６ｂ，６ｃと、穴６ｂから延びるスリット６ｄとを有する。鎖保持部６ａと穴６ｂの直径は、玉鎖３のボール３ａの直径よりも大きく、スリット６ｄの幅は、玉鎖３のボールを連結する連結部３ｂの太さよりも大きくなっている。

【００１３】玉鎖３を鎖保持金具６の掛けるときは、玉鎖３のボール３ａを穴６ｂに通して、連結部３ｂの部分をスリット６ｄに沿ってずらし、玉鎖３のボールを鎖保持部６ａに入れる。次に、玉鎖３を掛けた鎖保持金具６を鎖取付け部１ａを挟むように差し込み、ねじ７とナット８で締め付けて固定する。鎖保持部６ａには玉鎖３を構成する一連のどの位置のボールでも掛けることができるので、掛けるボールの位置を選択することによって、玉鎖３の長さを調節することができる。

【００１４】図１に戻り、第２の取付け金具２にも同様に、鎖保持金具９とねじ１０とナット１１によって玉鎖３の他端が取り付けられ、第１の取り付け金具１と第２の取り付け金具２が連結される。前述のように、第１と第２の取付け金具１，２に取り付ける玉鎖３のボールを選択することにより、第１と第２の取り付け金具１，２を連結する長さを調節することができる。

【００１５】図３は、本実施例の家具転倒防止金具を利用して台１２の上に置いたテレビ１３を壁面１４につなぎ止めた様子を示す。第１の取付け金具１が壁面に木ねじ１５で固定され、第２の取付け金具２がテレビ１３の上面に両面テープ１６で貼り付けられて固定されている。テレビ１３は、背面に凸部があり第２の取付け金具２を固定できる位置が壁面１４から離れているが、玉鎖３の長さをその距離に応じて調節することによって、第２の取付け金具２を適切な位置に固定することができる。テレビ１３の本体が硬質なプラスチックの場合は木ねじで止めることは難しいが、両面テープ１６を使うことによって取付け金具を容易かつ確実に固定することができる。

【００１６】このように、一方の取付け金具１を壁面１４に固定し他方の取付け金具２をテレビ１３などの家具に取り付けて、その間を長さが調節可能な玉鎖３で連結している。したがって、テレビ１３が壁面１４から離れている場合でも、その離れている距離に応じて玉鎖３の長さを調節し、テレビ１３を壁面１４に適切な状態でつなぎ止めることができ、地震の揺れによってテレビ１３が倒れて台１２から落下するのを防ぐことができる。

【００１７】また、２つの取付け金具を変形自在な玉鎖で連結しているので、地震の揺れによって壁面と家具の位置がずれた場合でも、Ｌ字型金具で固定した場合のようにＬ字型金具が外れることがなく、家具を壁面に確実につなぎ止めることができる。なお、本実施例では、取付け金具を家具に両面接着テープで張り付けて固定しているが、第２の取付け金具２に設けられた取付け穴５を利用して木ねじで固定することもできる。

【００１８】また、本実施例では、壁面と家具に固定した２つの取付け金具を玉鎖で連結しているが、複数のリングをつないだ鎖を利用し、それぞれの取付け金具にフック状の部分を設け、そのフック状の部分に鎖のリングをかけて連結し、そのかけるリングの位置を変えることによって２つの取付け金具の距離を調節することもできる。

【００１９】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案の家具転倒防止金具によれば、壁面と家具にそれぞれ取付け金具を固定しその間を玉鎖などで連結しているので、２つの取付け金具の間の距離を自由に調節でき、家具の設置状況に応じて壁面に家具をつなぎ止めることができる。また、玉鎖などは自由に変形するので、地震の揺れによって家具と壁面との位置がずれた場合でもそのずれを吸収して、家具を壁面に確実につなぎ止めることができる。

【００２０】また、取付け金具を両面接着テープで家具に固定できるので、取付け金具を固定する場所が金属などの硬い材質の場合でも、木ねじを使用することなく、簡単かつ確実に取付け金具を固定することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る家具転倒防止金具を示
す斜視図である。

【図２】本考案の一実施例に係る家具転倒防止金具にお
ける玉鎖の取付ける構造を示す分解図である。

【図３】本考案の一実施例に係る家具転倒防止金具の使
用形態を示す図である。

【符号の説明】

１第１の取付け金具２第２の取付け金具３玉鎖４、５取付け孔６、９鎖保持部材７、１０ねじ８、１１ナット１２台１３テレビ１４壁面１５木ねじ１６両面接着テープ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】取付け孔を有し、壁面に固定する第１の
取付け金具と、家具への取付け手段を有し、家具に固定する第２の取付
け金具と、前記第１の取付け金具と前記第２の取付け金具とを連結
する長さが可変で変形自在な連結手段と、を備えたことを特徴とする家具転倒防止金具。
【請求項２】複数の球状部材がそれぞれ動くように連
結された玉鎖と、取付け孔を有し、前記玉鎖の第１の球状部材を嵌入する
鎖結合手段を備えた第１の取付け金具と、家具への取付け手段を有し、前記第１の球状部材とは異
なる第２の球状部材を嵌入する鎖結合手段を備えた第２
の取付け金具とを備え、前記第１の取付け金具と前記第２の取付け金具の少なく
とも一方の前記鎖結合手段に嵌入する前記球状部材を変
えることによって、前記第１の取付け金具と前記第２の
取付け金具とを結ぶ長さを調節できることを特徴とする
家具転倒防止金具。
【請求項３】前記第２の取付け金具の前記家具への取
付け手段が、前記第２の取付け金具の平坦な面に備えら
れた両面接着テープであることを特徴とする請求項１ま
たは２に記載の家具転倒防止金具。
【請求項４】前記第２の取付け金具の前記家具への取
付け手段が、前記第２の取付け金具に設けられた取付け
孔であることを特徴とする請求項１または２に記載の家
具転倒防止金具。