JP3016450B2 - 電子カメラ - Google Patents
電子カメラInfo
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- Japan
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Description
【０００１】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段（図１及び図２） 作用 実施例（図１及び図２） 発明の効果
【０００２】
【産業上の利用分野】本発明は、電子カメラに関し、例
えば撮影した静止画情報を磁気デイスクに記憶する電子
スチルカメラに適用して好適なものである。
えば撮影した静止画情報を磁気デイスクに記憶する電子
スチルカメラに適用して好適なものである。
【０００３】
【従来の技術】従来、電子カメラを使つて撮影した画像
の色再現は、撮影時の光源の色温度の影響を受ける。例
えば、色温度が低い夕焼けの頃撮影すれば、撮影された
画像は全体が赤味がかることが広く知られている。従来
この対策として、レンズの前に青色の光学フイルタを付
け、色温度をコントロールしたり、電子的にホワイトバ
ランスをとるようになされている。
の色再現は、撮影時の光源の色温度の影響を受ける。例
えば、色温度が低い夕焼けの頃撮影すれば、撮影された
画像は全体が赤味がかることが広く知られている。従来
この対策として、レンズの前に青色の光学フイルタを付
け、色温度をコントロールしたり、電子的にホワイトバ
ランスをとるようになされている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところが光学フイルタ
を使用するためには、数種類の光学フイルタを前もつて
用意しておかねばならず、また電子的にホワイトバラン
スをとるだけでは色再現が不十分であつた。また撮影し
た画像について色補正する場合、色補正をする人によつ
ては適当と感じる補正量が異なり、ばらつきがある。こ
のため誤つた補正がされることもある。これは補正量の
明確な基準がないためである。
を使用するためには、数種類の光学フイルタを前もつて
用意しておかねばならず、また電子的にホワイトバラン
スをとるだけでは色再現が不十分であつた。また撮影し
た画像について色補正する場合、色補正をする人によつ
ては適当と感じる補正量が異なり、ばらつきがある。こ
のため誤つた補正がされることもある。これは補正量の
明確な基準がないためである。
【０００５】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、撮影時の光源の色温度によらず所望の色温度で撮影
画像を再現することができる電子カメラを提案しようと
するものである。
で、撮影時の光源の色温度によらず所望の色温度で撮影
画像を再現することができる電子カメラを提案しようと
するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、撮影した画像情報を電子的処理に
より記録媒体（メモリ３）に記録する電子カメラ１にお
いて、撮影時の光源の分光分布情報Ｓ’（λ）を測定す
る分光分布測定手段４と、画像情報Ｖ’i を記憶する第
１の記憶手段（メモリ２）と、分光分布情報Ｓ’（λ）
を記憶する第２の記憶手段（メモリ１）と、第２の記憶
手段（メモリ１）に格納されている分光分布情報Ｓ’
（λ）に基づいてカラーバランスの補正係数Ｋijを求
め、第１の記憶手段（メモリ２）に格納されている画像
情報Ｖ’i のカラーバランスを補正してなる補正画像情
報ＶＣｉを求める画像処理手段６とを備え、撮影時の選
択により、補正画像情報ＶＣｉ又は第１及び第２の記憶
手段（メモリ１及びメモリ２）に格納される画像情報
Ｖ’i及び分光分布情報Ｓ’（λ）のいずれかを記録媒
体（メモリ３）に記録するようにする。
め本発明においては、撮影した画像情報を電子的処理に
より記録媒体（メモリ３）に記録する電子カメラ１にお
いて、撮影時の光源の分光分布情報Ｓ’（λ）を測定す
る分光分布測定手段４と、画像情報Ｖ’i を記憶する第
１の記憶手段（メモリ２）と、分光分布情報Ｓ’（λ）
を記憶する第２の記憶手段（メモリ１）と、第２の記憶
手段（メモリ１）に格納されている分光分布情報Ｓ’
（λ）に基づいてカラーバランスの補正係数Ｋijを求
め、第１の記憶手段（メモリ２）に格納されている画像
情報Ｖ’i のカラーバランスを補正してなる補正画像情
報ＶＣｉを求める画像処理手段６とを備え、撮影時の選
択により、補正画像情報ＶＣｉ又は第１及び第２の記憶
手段（メモリ１及びメモリ２）に格納される画像情報
Ｖ’i及び分光分布情報Ｓ’（λ）のいずれかを記録媒
体（メモリ３）に記録するようにする。
【０００７】
【作用】撮影時の選択により、標準的な照明での画像情
報を記録したい場合には、撮影時の照明での画像情報を
補正して補正画像情報ＶＣｉを記録媒体（メモリ３）に
記録することができ、撮影時の画像情報Ｖ’i 及び分光
分布情報Ｓ’（λ）をそのまま記録したい場合には、分
光分布情報Ｓ’（λ）に基づいて撮影後、任意の照明の
下での画像情報を再現できることにより、色再現性を従
来に比して一段と向上することができる。
報を記録したい場合には、撮影時の照明での画像情報を
補正して補正画像情報ＶＣｉを記録媒体（メモリ３）に
記録することができ、撮影時の画像情報Ｖ’i 及び分光
分布情報Ｓ’（λ）をそのまま記録したい場合には、分
光分布情報Ｓ’（λ）に基づいて撮影後、任意の照明の
下での画像情報を再現できることにより、色再現性を従
来に比して一段と向上することができる。
【０００８】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
する。
【０００９】図１において、１は全体として磁気デイス
クに撮影して得た静止画を記憶する電子スチルカメラを
示し、撮像部２で撮像された被写体の異なる分光感度特
性でなる３原色（ＲＧＢ）カメラ出力Ｖ’i をアナログ
／デイジタル（Ａ／Ｄ）変換回路３を介して画像データ
Ｓ１に変換し、メモリ２に記憶させるようになされてい
る。
クに撮影して得た静止画を記憶する電子スチルカメラを
示し、撮像部２で撮像された被写体の異なる分光感度特
性でなる３原色（ＲＧＢ）カメラ出力Ｖ’i をアナログ
／デイジタル（Ａ／Ｄ）変換回路３を介して画像データ
Ｓ１に変換し、メモリ２に記憶させるようになされてい
る。
【００１０】また分光測定部４は、被写体が受ける照明
の分光分布Ｓ’（λ）を測定し、分光分布データＳ２を
バス５を介してメモリ１に格納するようになされてい
る。因みに電子スチルカメラ１は、被写体の位置の照明
と撮影時の電子カメラの位置の照明がほぼ同じ場合は、
披写体の撮影と同時に照明の分光分布を測定することが
できるようになされている。
の分光分布Ｓ’（λ）を測定し、分光分布データＳ２を
バス５を介してメモリ１に格納するようになされてい
る。因みに電子スチルカメラ１は、被写体の位置の照明
と撮影時の電子カメラの位置の照明がほぼ同じ場合は、
披写体の撮影と同時に照明の分光分布を測定することが
できるようになされている。
【００１１】中央処理装置（以下ＣＰＵ（central proc
essing unit)という）６は、メモリ１から読み出した撮
影時の照明の分光分布と標準的な分光分布に基づいてメ
モリ２に格納されている画像データＳ１を補正し、補正
画像データＳ３をインターフエース部７を介して光磁気
デイスクでなるメモリ３に記憶するようになされてい
る。
essing unit)という）６は、メモリ１から読み出した撮
影時の照明の分光分布と標準的な分光分布に基づいてメ
モリ２に格納されている画像データＳ１を補正し、補正
画像データＳ３をインターフエース部７を介して光磁気
デイスクでなるメモリ３に記憶するようになされてい
る。
【００１２】ここでＣＰＵ６は、図２に示す処理手順に
基づいて補正画像データＳ３をメモリ３に記憶する。す
なわちＣＰＵ６は、ステツプＳＰ１から当該処理手順に
入り、続くステツプＳＰ２において、照明の分光分布
Ｓ’（λ）を測定し、メモリ１に記憶するようになされ
ている。
基づいて補正画像データＳ３をメモリ３に記憶する。す
なわちＣＰＵ６は、ステツプＳＰ１から当該処理手順に
入り、続くステツプＳＰ２において、照明の分光分布
Ｓ’（λ）を測定し、メモリ１に記憶するようになされ
ている。
【００１３】続いてＣＰＵ６は、ステツプＳＰ３におい
てカメラ出力Ｖ’i の画像データＳ１をメモリ２に記憶
すると、ステツプＳＰ４に移り、画像データＳ１の補正
をすぐにするか否かを判定する。ここで否定結果（この
ことは補正しないことを意味する）が得られると、ＣＰ
Ｕ６はステツプＳＰ５に移り、後に画像データＳ１を補
正し得るように照明の分光分布データＳ２及び撮影した
画像データＳ１をメモリ３に記憶し、ステツプＳＰ６に
移つて当該処理を終了するようになされている。
てカメラ出力Ｖ’i の画像データＳ１をメモリ２に記憶
すると、ステツプＳＰ４に移り、画像データＳ１の補正
をすぐにするか否かを判定する。ここで否定結果（この
ことは補正しないことを意味する）が得られると、ＣＰ
Ｕ６はステツプＳＰ５に移り、後に画像データＳ１を補
正し得るように照明の分光分布データＳ２及び撮影した
画像データＳ１をメモリ３に記憶し、ステツプＳＰ６に
移つて当該処理を終了するようになされている。
【００１４】これにより照明の分光分布データＳ２と撮
影した画像データＳ１をメモリ３に記憶しておくこと
で、後である分光分布の照明を仮定して撮影時の照明が
あたかもその仮定した照明であつたかのように補正する
ことができるようになされている。
影した画像データＳ１をメモリ３に記憶しておくこと
で、後である分光分布の照明を仮定して撮影時の照明が
あたかもその仮定した照明であつたかのように補正する
ことができるようになされている。
【００１５】これに対して肯定結果（このことは補正す
ることを意味する）が得られると、ＣＰＵ６はステツプ
ＳＰ７に移つて補正係数Ｋijを求め、続くステツプＳＰ
８において、（３）式に基づいて画像データＳ１を補正
画像データＳ３に補正するようになされている。かかる
後ＣＰＵ６は、ステツプＳＰ９において、撮影時の照明
があたかも標準的な照明であつたかのように補正された
補正画像データＳ３をメモリ３に記憶し、当該処理を終
了する。
ることを意味する）が得られると、ＣＰＵ６はステツプ
ＳＰ７に移つて補正係数Ｋijを求め、続くステツプＳＰ
８において、（３）式に基づいて画像データＳ１を補正
画像データＳ３に補正するようになされている。かかる
後ＣＰＵ６は、ステツプＳＰ９において、撮影時の照明
があたかも標準的な照明であつたかのように補正された
補正画像データＳ３をメモリ３に記憶し、当該処理を終
了する。
【００１６】以上の構成において、電子スチルカメラ１
は、被写体を撮像する際、次の手順に基づいて画像デー
タＳ１を補正する。すなわち標準的な照明の分光分布を
Ｓ（λ）（λは波長とする。以下同様）とし、撮影時の
照明の分光分布をＳ'(λ）とすると、標準的な照明の分
光分布Ｓ（λ）は既知であり、撮影時の照明の分光分布
Ｓ'(λ）は撮影時に測定される（ステツプＳＰ２）。
は、被写体を撮像する際、次の手順に基づいて画像デー
タＳ１を補正する。すなわち標準的な照明の分光分布を
Ｓ（λ）（λは波長とする。以下同様）とし、撮影時の
照明の分光分布をＳ'(λ）とすると、標準的な照明の分
光分布Ｓ（λ）は既知であり、撮影時の照明の分光分布
Ｓ'(λ）は撮影時に測定される（ステツプＳＰ２）。
【００１７】またカメラの分光感度をＲi(λ) (i ＝
１、２……ｎ）とし、この実施例の場合、分光感度Ｒi
(λ) は既知とする。一般にｎは３であり、分光感度Ｒ1
(λ) 、Ｒ2(λ) 、Ｒ3(λ）は、それぞれ三原色Ｒ、
Ｇ、Ｂの分光感度に対応する。また分光感度Ｒi(λ) は
可視光の波長λ=380〜 780〔nm〕以外では０と仮定す
る。
１、２……ｎ）とし、この実施例の場合、分光感度Ｒi
(λ) は既知とする。一般にｎは３であり、分光感度Ｒ1
(λ) 、Ｒ2(λ) 、Ｒ3(λ）は、それぞれ三原色Ｒ、
Ｇ、Ｂの分光感度に対応する。また分光感度Ｒi(λ) は
可視光の波長λ=380〜 780〔nm〕以外では０と仮定す
る。
【００１８】さらに披写体の分光反射率をρ（λ）と
し、標準的な照明の時のカメラ出力Ｖi を求めると、次
式
し、標準的な照明の時のカメラ出力Ｖi を求めると、次
式
【数１】 で表される。ここで∫は定積分を表わし、積分範囲はλ
＝ 380〜 780〔nm〕である。
＝ 380〜 780〔nm〕である。
【００１９】これに対して撮影時のカメラ出力Ｖ'iは、
次式
次式
【数２】 で表される。ここで補正後のカメラ出力ＶＣi は、撮影
時のカメラ出力Ｖ'iを用いて、次式
時のカメラ出力Ｖ'iを用いて、次式
【数３】 と表すことができ、次式
【数４】 で与えられる標準的な照明によるカメラ出力Ｖi と補正
後のカメラ出力ＶＣi との誤差ＥＲＲi を小さくする変
数Ｋijを求め、（３）式に代入することにより撮影時の
カメラ出力Ｖ'iを標準的な照明の時のカメラ出力Ｖi に
補正することができる。
後のカメラ出力ＶＣi との誤差ＥＲＲi を小さくする変
数Ｋijを求め、（３）式に代入することにより撮影時の
カメラ出力Ｖ'iを標準的な照明の時のカメラ出力Ｖi に
補正することができる。
【００２０】ここで電子スチルカメラ１は、ステツプＳ
Ｐ７において、次の手法により（４）式を小さくする変
数Ｋijを求める。すなわち電子スチルカメラ１は、
（３）式を変形すると、次式
Ｐ７において、次の手法により（４）式を小さくする変
数Ｋijを求める。すなわち電子スチルカメラ１は、
（３）式を変形すると、次式
【数５】 と表せることにより、（１）式におけるＳ（λ）・Ｒi
(λ) と（５）式におけるＳ'(λ）・（ΣＫij・Ｒi(λ)
）の差が小さければ誤差ＥＲＲi も小さいことが期待
されることにより、Ｓ（λ）・Ｒi(λ) とＳ'(λ）・
（ΣＫij・Ｒi(λ)）の差分の２乗値の積分値ＩＥＲＲi
を求める。
(λ) と（５）式におけるＳ'(λ）・（ΣＫij・Ｒi(λ)
）の差が小さければ誤差ＥＲＲi も小さいことが期待
されることにより、Ｓ（λ）・Ｒi(λ) とＳ'(λ）・
（ΣＫij・Ｒi(λ)）の差分の２乗値の積分値ＩＥＲＲi
を求める。
【００２１】ここでＩＥＲＲi は、次式
【数６】 として与えられ、当該（６）式が最小となるのは、各
ｉ、ｊ（ｉ＝１、２……ｎ、ｊ＝１、２……ｎ）につい
て、次式
ｉ、ｊ（ｉ＝１、２……ｎ、ｊ＝１、２……ｎ）につい
て、次式
【数７】 の条件を満たす場合であることにより、次式
【数８】 においてｉ、ｊをそれぞれ１、２……ｎ（ｎは任意）と
変化させてｎ2 個の変数Ｋijを含むｎ2 個の方程式を求
める。
変化させてｎ2 個の変数Ｋijを含むｎ2 個の方程式を求
める。
【００２２】このｎ2 個の方程式を連立方程式として解
くことにより変数Ｋijを求めることができ、この変数Ｋ
ijを用いることにより撮影時の照明があたかも標準的な
分光分布の照明であつたように補正することができる
（ステツプＳＰ８）。
くことにより変数Ｋijを求めることができ、この変数Ｋ
ijを用いることにより撮影時の照明があたかも標準的な
分光分布の照明であつたように補正することができる
（ステツプＳＰ８）。
【００２３】以上の構成によれば、被写体を撮影する
際、画像データと共に、撮影時の照明の分光分布を測定
することにより、撮影時の照明の分光分布が標準的な分
光分布の照明と異なる場合にも、標準的な分光分布の照
明での画像データに補正してメモリ３に記憶することが
できる。また被写体の画像データと共に被写体を撮影す
る際の照明の分光分布を測定してメモリ３に格納するこ
とにより、撮影後、当該撮影時の照明の分光分布を用い
て、撮影時の照明の分光分布と異なる照明のもとでの画
像データを補正して容易に得ることができる。
際、画像データと共に、撮影時の照明の分光分布を測定
することにより、撮影時の照明の分光分布が標準的な分
光分布の照明と異なる場合にも、標準的な分光分布の照
明での画像データに補正してメモリ３に記憶することが
できる。また被写体の画像データと共に被写体を撮影す
る際の照明の分光分布を測定してメモリ３に格納するこ
とにより、撮影後、当該撮影時の照明の分光分布を用い
て、撮影時の照明の分光分布と異なる照明のもとでの画
像データを補正して容易に得ることができる。
【００２４】なお上述の実施例においては、分光反射率
ρ（λ）が波長λに係わらず一定のとき、標準的な照明
によるカメラ出力Ｖi と補正後のカメラ出力ＶＣi が一
致しない状態（Ｖi ≠ＶＣi ）で画像データを補正する
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、分光反
射率ρ（λ）が波長に係わらず一定のとき標準的な照明
によるカメラ出力Ｖi と補正後のカメラ出力ＶＣi が一
致する条件（Ｖi ＝ＶＣi ）のもとで誤差ＩＥＲＲi が
最小となる変数Ｋijを求め、画像データを補正しても良
い。
ρ（λ）が波長λに係わらず一定のとき、標準的な照明
によるカメラ出力Ｖi と補正後のカメラ出力ＶＣi が一
致しない状態（Ｖi ≠ＶＣi ）で画像データを補正する
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、分光反
射率ρ（λ）が波長に係わらず一定のとき標準的な照明
によるカメラ出力Ｖi と補正後のカメラ出力ＶＣi が一
致する条件（Ｖi ＝ＶＣi ）のもとで誤差ＩＥＲＲi が
最小となる変数Ｋijを求め、画像データを補正しても良
い。
【００２５】すなわち分光反射率ρ（λ）が波長に係わ
らず一定のとき、標準的な照明によるカメラ出力Ｖi と
補正後のカメラ出力ＶＣi が一致することにより、次式
らず一定のとき、標準的な照明によるカメラ出力Ｖi と
補正後のカメラ出力ＶＣi が一致することにより、次式
【数９】 が成立する。ここで、（９）式から次式
【数１０】
【数１１】 が成り立つことにより、誤差ＩＥＲＲi が最小となるに
は、
は、
【数１２】 のときである。
【００２６】これにより、次式
【数１３】 のｉ、ｊをそれぞれ、ｉ＝１、２……ｎ、ｊ＝２、３…
…ｎと変化させ、定積分の値を計算すると、ｎ（ｎ−
１）個の変数Ｋijを含むｎ（ｎ−１）個の方程式ができ
る。このｎ（ｎ−１）個の連立方程式を解き、変数Ｋij
を求めることにより変数Ｋi1を求めても良い。
…ｎと変化させ、定積分の値を計算すると、ｎ（ｎ−
１）個の変数Ｋijを含むｎ（ｎ−１）個の方程式ができ
る。このｎ（ｎ−１）個の連立方程式を解き、変数Ｋij
を求めることにより変数Ｋi1を求めても良い。
【００２７】また上述の実施例においては、分光反射率
ρ（λ）が波長に係わらず一定の場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、分光反射率ρ（λ）が波長
ごとに異なる場合にも適用し得る。すなわち標準的な被
写体、例えば人の肌、青空、植物の緑等の分光反射率を
ρk(λ) （ｋ＝１、２……ｍ）（ｍは任意）とし、分光
反射率ρk(λ) は既知とすると、このときの標準的な照
明での標準的な被写体のカメラ出力Ｖkiは、
ρ（λ）が波長に係わらず一定の場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、分光反射率ρ（λ）が波長
ごとに異なる場合にも適用し得る。すなわち標準的な被
写体、例えば人の肌、青空、植物の緑等の分光反射率を
ρk(λ) （ｋ＝１、２……ｍ）（ｍは任意）とし、分光
反射率ρk(λ) は既知とすると、このときの標準的な照
明での標準的な被写体のカメラ出力Ｖkiは、
【数１４】 で表される。
【００２８】これに対して撮影時の照明での標準的な披
写体のカメラ出力Ｖ'ki は、
写体のカメラ出力Ｖ'ki は、
【数１５】 で表される。ここで撮影時の照明での標準的な披写体の
カメラ出力を補正した出力ＶＣkiを、
カメラ出力を補正した出力ＶＣkiを、
【数１６】 とする。
【００２９】このとき標準的な照明によるカメラ出力Ｖ
kiと補正後のカメラ出力ＶＣi との誤差ＥＲＲi は、次
式
kiと補正後のカメラ出力ＶＣi との誤差ＥＲＲi は、次
式
【数１７】 で与えられるＳＥＲＲi が小さければ、誤差ＥＲＲi も
小さいことが期待されることにより、（17) 式を変形し
てなる
小さいことが期待されることにより、（17) 式を変形し
てなる
【数１８】 を最小とする変数Ｋijを求めることにより求めることが
できる。
できる。
【００３０】ここで（18）式が最小となるのは、
【数１９】 を満たす場合であることにより、
【数２０】 において、ｉ＝１、２……ｎ、ｊ＝１、２……ｎと変化
させ、標準的な照明でのカメラ出力Ｖki等の値を計算す
ると、ｎ2 個の変数Ｋijを含むｎ2 個の方程式が得られ
る。この方程式を連立方程式として解いて得られる変数
Ｋijを用いても上述と同様の効果を得ることができる。
させ、標準的な照明でのカメラ出力Ｖki等の値を計算す
ると、ｎ2 個の変数Ｋijを含むｎ2 個の方程式が得られ
る。この方程式を連立方程式として解いて得られる変数
Ｋijを用いても上述と同様の効果を得ることができる。
【００３１】さらに上述の実施例においては、カメラ出
力として三原色信号の場合について述べたが、本発明は
これに限らず、他の映像信号を入力する場合にも広く適
用し得る。
力として三原色信号の場合について述べたが、本発明は
これに限らず、他の映像信号を入力する場合にも広く適
用し得る。
【００３２】さらに上述の実施例においては、画像デー
タ及び分光分布データの記憶媒体であるメモリ３として
光磁気デイスクを用いる場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、メモリカード等に適用しても良い。
タ及び分光分布データの記憶媒体であるメモリ３として
光磁気デイスクを用いる場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、メモリカード等に適用しても良い。
【００３３】さらに上述の実施例においては、本発明を
電子スチルカメラに適用する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、被写体の画像情報を画像データと
して記憶するビデオカメラ等の電子カメラにも広く適用
し得る。
電子スチルカメラに適用する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、被写体の画像情報を画像データと
して記憶するビデオカメラ等の電子カメラにも広く適用
し得る。
【００３４】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、被写体の
画像データに加えて撮影時における照明の分光分布を測
定することにより、標準的な照明のもとで被写体が撮影
されなかつた場合でも、当該分光分布に基づいて画像デ
ータを補正することにより、標準的な照明のもとでの画
像データを容易に得ることができ、色再現性を従来に比
して一段と向上することができる。また撮影時の照明の
分光分布と撮影した被写体の画像デ−タを記憶しておく
ことにより、撮影後、任意の分光分布の照明のもとでの
画像データが必要な場合にも、撮影時の画像データを容
易に補正して得ることができる。
画像データに加えて撮影時における照明の分光分布を測
定することにより、標準的な照明のもとで被写体が撮影
されなかつた場合でも、当該分光分布に基づいて画像デ
ータを補正することにより、標準的な照明のもとでの画
像データを容易に得ることができ、色再現性を従来に比
して一段と向上することができる。また撮影時の照明の
分光分布と撮影した被写体の画像デ−タを記憶しておく
ことにより、撮影後、任意の分光分布の照明のもとでの
画像データが必要な場合にも、撮影時の画像データを容
易に補正して得ることができる。
【図１】本発明による電子カメラの一実施例を示すブロ
ツク図である。
ツク図である。
【図２】その処理手順の説明に供するフローチヤートで
ある。
ある。
１……電子スチルカメラ、２……撮像部、３……アナロ
グ／デイジタル変換回路、４……分光測定部、６……Ｃ
ＰＵ、７……インターフエース部。
グ／デイジタル変換回路、４……分光測定部、６……Ｃ
ＰＵ、７……インターフエース部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉野 香 東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニ ー株式会社内 (72)発明者 大漁 明 東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニ ー株式会社内 (56)参考文献 特開 平３−256465（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−38986（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−185778（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H04N 9/04 H04N 9/73 H04N 5/781
Claims (1)
- 【請求項１】撮影した画像情報を電子的処理により記録
媒体に記録する電子カメラにおいて、 撮影時の光源の分光分布情報を測定する分光分布測定手
段と、 上記画像情報を記憶する第１の記憶手段と、 上記分光分布情報を記憶する第２の記憶手段と、 上記第２の記憶手段に格納されている上記分光分布情報
に基づいてカラーバランスの補正係数を求め、上記第１
の記憶手段に格納されている上記画像情報のカラーバラ
ンスを補正してなる補正画像情報を求める画像処理手段
とを具え、撮影時の選択により、上記補正画像情報又は
上記第１及び第２の記憶手段に格納される上記画像情報
及び上記分光分布情報のいずれかを上記記録媒体に記録
することを特徴とする電子カメラ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3311745A JP3016450B2 (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 電子カメラ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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