JP3015886B1 - 植物由来アスパラギン残基特異的エンドプロテアーゼ活性の迅速定量法 - Google Patents

植物由来アスパラギン残基特異的エンドプロテアーゼ活性の迅速定量法

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Abstract

【要約】 【課題】 植物由来のアスパラギン残基特異的エンドプ
ロテアーゼの酵素活性を迅速に測定することができ、し
かも特異的、かつ簡便に測定することが可能な該酵素活
性の定量法を提供すること。 【解決手段】 アミノ酸配列中にアスパラギン残基を少
なくとも1つ有すると共に、アスパラギン残基のC−末
端側がイソロイシン残基、ロイシン残基及びバリン残基
のいずれでもないオリゴペプチドであって、7−メトキ
シクマリン−4−yl−アセチル基をN−末端側に、
2,4−ジニトロフェニル基をC−末端側に配した消光
性蛍光基質を用いて、アスパラギン残基特異的エンドプ
ロテアーゼにより切断された消光性蛍光基質から生ずる
蛍光を測定することを特徴とする植物由来アスパラギン
残基特異的エンドプロテアーゼ活性の迅速定量法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物由来アスパラ
ギン残基特異的エンドプロテアーゼ活性の迅速定量法に
関し、詳しくは特定の構造を有する消光性蛍光基質を利
用した、植物由来アスパラギン残基特異的エンドプロテ
アーゼの活性を迅速に定量する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アスパラギン残基特異的エンドプロテア
ーゼとは、ペプチド又はタンパク質のアミノ酸配列のう
ち、アスパラギン残基のC−末端でペプチド等を切断す
る酵素をいう。この中でも、特に植物由来のアスパラギ
ン残基特異的エンドプロテアーゼをレグマチュレインと
いう。
【0003】レグマチュレインは、優れた蛋白源として
食品産業等における有用性の高い植物種子の貯蔵タンパ
ク質の合成に係わる酵素である。例えば、ダイズグリシ
ニンは、当初酸性サブユニットと塩基性サブユニットが
つながった状態の一本のポリペプチドから成るダイズグ
リシニン前駆体として合成される。その後、レグマチュ
レインの作用を受けて、サブユニット間が切断されては
じめて、成熟体としてのグリシニンとなる。したがっ
て、レグマチュレインの酵素活性は、グリシニン等の貯
蔵タンパク質の工業的利用性に影響するものである。
【0004】上記の事情より、レグマチュレインの酵素
活性の正確な定量法が要求され、従来は以下の方法が用
いられていた(特公平8−24576号公報参照)。
イミュノブロット法での定性的な測定法これは、ダイ
ズグリシニン等の前駆体等をはじめとする天然の11S
型種子貯蔵蛋白質前駆体を大腸菌体内で発現させて精製
した後に、これらを基質としてレグマチュレインで切断
し、生じてくる酸性サブユニット及び塩基性サブユニッ
トをSDS−PAGEで分離する。次いで、PVDF膜
にブロッティングした後、塩基性サブユニットに対する
抗体を用いて、該サブユニットをイミュノブロット法で
定性的に高感度で検出する方法である。
【0005】 高速液体クロマトグラフィーにより切
断した合成ペプチドを分画する活性の定量法これは、レ
グマチュレインをアスパラギン残基を含む合成ペプチド
に作用させた後、高速液体クロマトグラフィーに接続し
た逆相カラムを用いて、基質と生成したペプチドを分離
し、その切断活性を定量する方法である。
【0006】しかしながら、の方法は、比較的多くの
サンプルを1度に測定することができ、感度も非常に高
いという長所を有しているが、活性の検出に丸1日程度
の時間を要し、迅速な測定法とは言えない。また、の
方法も、1サンプルあたり30分程度の時間を必要とす
る。さらに、およびの方法では、試料にレグマチュ
レイン以外のプロテアーゼ等が含まれる場合、正確な測
定が困難であった。したがって、上記従来のレグマチュ
レイン活性測定法は、その操作性及び迅速性等の点で問
題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を克服して、レグマチュレインの酵素活性を
迅速に測定することができ、しかも特異的、かつ簡便に
測定することが可能なレグマチュレインの酵素活性定量
法を提供することを目的とするものである。
【0008】一般に、酵素活性の迅速な定量法として
は、吸光度測定法、蛍光光度測定法等が汎用されてい
る。一般的なアスパラギン残基に特異的なエンドプロテ
アーゼの酵素活性定量法として、プロテアーゼ活性の代
わりにアミド化したアミノ酸からのアミノ基を遊離する
活性であるアミダーゼ活性を測定する方法がある。すな
わち、C−末端のアスパラギン残基のカルボキシル基を
アミド化したペプチドを用意し、そのペプチドにアスパ
ラギン残基特異的エンドプロテアーゼを作用させて、そ
の活性を測る方法が既にいくつか報告されている。
【0009】具体的には、アスパラギン残基のカルボ
キシル基にアミノ基を結合させたペプチドを合成し、そ
のアミダーゼ活性を高速液体クロマトグラフィーで測定
する方法(Abe Y. et al., Journal of Biological Che
mistry, 268, 3525-3529 (1993) )や、アスパラギン
残基のカルボキシル基に7−アミノ−4−メチルクマリ
ン(7-amino-4-methylcoumarin) を結合させたペプチド
を合成し、そのアミダーゼ活性を蛍光法で測定する方法
(Asha A. Kembhavi et al., Archives of Biochemistr
y and Biophysics, 303, 208-213 (1993) )等の報告が
ある。やの定量法のように、プロテアーゼ活性に代
えてアミダーゼ活性を定量する方法は、トリプシン、パ
パイン等でも使用されている簡便な方法である。
【0010】そこで、本発明者らは、先述の及びの
各方法によって酵素活性を確認済みのレグマチュレイン
について、上記及びの各方法でそれぞれアミダーゼ
活性の測定を行った。しかしながら、レグマチュレイン
は、これらの方法において、アミダーゼ活性を示さなか
った。
【0011】すなわち、及びの定量法では、アスパ
ラギン残基に特異的に作用してそのC−末端を切断する
というレグマチュレインの活性ではなく、混在している
アミダーゼ活性、すなわちアスパラギナーゼの作用の如
く、単にアミド化したアミノ酸からのアミノ基を遊離す
る活性が定量されることになる。
【0012】
【課題を解決するための手段】したがって、レグマチュ
レインの活性を測定するにあたり、上記の及びの定
量法のように、C−末端にあるアスパラギン残基のカル
ボキシル基をアミド化したペプチドを用いる方法は採用
できないことが判明した。
【0013】そこで、本発明者らは、種々のペプチドを
合成してレグマチュレインの特性について検討した。す
なわち、ダイズグリシニン前駆体サブユニットのうち、
21aサブユニットの酸性サブユニットと塩基性サブ
ユニットの切断部位を基にして種々のペプチドを合成
し、レグマチュレインの切断特性について検討した。そ
の結果、レグマチュレインは、アスパラギン残基がN−
末端及びC−末端にあるペプチドに対して切断活性を示
さず、一定の切断ルールに基づいて活性を示すことが明
らかとなった。さらに、この切断ルールに基づいて合成
した消光性蛍光基質を用いることにより、レグマチュレ
イン活性を迅速に、しかも高感度で定量できることを見
出した。本発明は、このような知見に基づいて完成され
たものである。
【0014】すなわち、請求項1記載の本発明は、アミ
ノ酸配列中にアスパラギン残基を少なくとも1つ有する
と共に、アスパラギン残基のC−末端側がイソロイシン
残基、ロイシン残基及びバリン残基のいずれでもない
配列表の配列番号1〜6のいずれかに記載のオリゴペプ
チドであって、7−メトキシクマリン−4−yl−アセ
チル基をN−末端側に、2,4−ジニトロフェニル基を
C−末端側に配した消光性蛍光基質を用いて、アスパラ
ギン残基特異的エンドプロテアーゼにより切断された消
光性蛍光基質から生ずる蛍光を測定することを特徴とす
る植物由来アスパラギン残基特異的エンドプロテアーゼ
活性の迅速定量法である。
【0015】 請求項記載の本発明は、消光性蛍光基質
が、配列表の配列番号1〜6のいずれかに記載のオリゴ
ペプチドであって、7−メトキシクマリン−4−yl−
アセチル基をN−末端側のグリシン残基のアミノ基に、
2,4−ジニトロフェニル基をC−末端側から3番目の
リジン残基のε−アミノ残基に配した消光性蛍光基質で
ある請求項1記載の迅速定量法である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法の対象となる酵素は、植物由来のアスパラ
ギン残基特異的エンドペプチダーゼ、すなわちレグマチ
ュレインである。この酵素の具体例としては、例えばダ
イズグリシニン前駆体のサブユニット間を切断すること
により、グリシニンの成熟化に係わるものがある。この
酵素の理化学的性質は、特公平8−24576号公報に
記載されている。
【0017】 本発明の方法の特徴は、上記アスパラギン
特異的エンドペプチダーゼの酵素活性を測定するにあた
り、消光性蛍光基質を用いることにある。消光性蛍光基
質は、アミノ酸配列中にアスパラギン残基を少なくとも
1つ有すると共にアスパラギン残基のC−末端側がイソ
ロイシン残基、ロイシン残基及びバリン残基のいずれで
もないオリゴペプチドであって、7−メトキシクマリン
−4−yl−アセチル基をN−末端側に、2,4−ジニ
トロフェニル基をC−末端側に配した構造をとるもので
ある。
【0018】 本発明者らは、レグマチュレインが、ダイ
ズグリシニン前駆体サブユニットのうち、A21aサブ
ユニットの酸性サブユニットと塩基性サブユニットの間
を攻撃して切断することに注目した。そして、その切断
部位のアミノ酸配列を基にして得られるオリゴペプチド
が、レグマチュレインの定量に有用である点に着目し
た。
【0019】 この部分から設計したペプチドを蛍光基お
よびそのクエンチャーで修飾して得られる消光性蛍光基
質が、アスパラギン残基特異的エンドペプチダーゼの酵
素活性の測定に有用であることが明かとなった。現在ま
でに、このような消光性蛍光ペプチドを使用して、レグ
マチュレインが持つ酵素活性を測定したという実例は、
未だ報告がない。
【0020】 消光性蛍光基質のオリゴペプチドのアミノ
酸配列は、レグマチュレインの酵素作用の対象となる必
要がある。レグマチュレインは、前述の通り、アスパラ
ギン残基のC−末端側でペプチド鎖を切断する酵素であ
る。したがって、オリゴペプチドのアミノ酸配列中に
は、少なくとも1つのアスパラギン残基を有する必要が
ある。ただし、レグマチュレインの酵素特異性により、
アスパラギン残基はN−末端やC−末端ではないことが
必要である。また、アスパラギン残基はN−末端から3
残基目以降に位置すると、レグマチュレインの活性をよ
り受けやすくなるので、好ましい。また、アスパラギン
残基のC−末端側の隣の残基の種類がイソロイシン残
基、ロイシン残基およびバリン残基のいずれでもないこ
とが必要である。その理由は、これらのアミノ酸残基の
存在はレグマチュレインの酵素活性に影響を与えるため
である。このようなオリゴペプチド部分としては、請求
記載の本発明のように、配列表の配列番号1〜6に
記載のアミノ酸配列とすることが必要である。
【0021】 さらに、これら6つの配列中、配列番号1
〜3記載のアミノ酸配列を有する消光性蛍光基質のよう
に、アスパラギン残基のC−末端側の第2番目の隣がイ
ソロイシン残基かロイシン残基又はバリン残基である
と、酵素活性が非常に顕著となり、高い蛍光強度が観察
されることとなるので、より好ましい。このようなペプ
チドの残基数は、作業上の扱いの観点から、7〜12残
基とすることが好ましい。
【0022】 消光性蛍光ペプチドは、上記オリゴペプチ
ド部分のN−末端側に、蛍光基である(7−メトキシク
マリン−4−イル)アセチル [(7-methoxycoumarin-4-y
l) acetyl]基(以下、MOCAc基という。)を有する
ものである。このMOCAc基は強力な蛍光基であり、
消光性蛍光基質のオリゴペプチドがレグマチュレインに
より切断されると、強力な蛍光を発することができる。
【0023】 この蛍光基は、N−末端側のアミノ酸残基
に配する。N−末端側とは、レグマチュレインにより切
断されるアスパラギン残基よりもN−末端側であること
を意味するが、請求項3記載の本発明のように、N−末
端のアミノ酸のアミノ基に結合させることが好ましい。
また、N−末端側のアミノ酸残基の種類は特に限定され
ないが、グリシン、チロシン又はアスパラギン酸である
ことが好ましい。
【0024】 一方、消光性蛍光基質のオリゴペプチド部
分のC−末端のアミノ酸に、MOCAc基の効果的なク
エンチャー(蛍光吸収基)である2,4−ジニトロフェ
ニル[2,4-dinitrophenyl]基(以下、Dnp基とい
う。)を配する。Dnp基をC−末端側に配する消光性
蛍光基質は、レグマチュレインによる切断前にMOCA
c基による蛍光を発しない。酵素による作用を受ける
と、該基質はMOCAc基を有するN−末端側とDnp
基を有するC−末端側とに切断される。すると、MOC
Ac基を有するN−末端側の断片は、Dnp基の影響は
受けなくなるので、蛍光を発生する。
【0025】 ここで、C−末端側とは、通常C−末端か
ら2残基目までのアミノ酸残基を意味する。Dnp基を
配するアミノ酸は特に限定されないが、導入の容易性か
ら、請求項3記載の本発明の如く、リジン残基とし、そ
のε−アミノ基に結合させることが好ましい。
【0026】 このようなMOCAcをN−末端側に、D
npをC−末端側に有する消光性蛍光ペプチド、すなわ
ちMOCAc−Dnp系のペプチドは、蛍光の励起波長
(Ex)328nm、蛍光の波長(Em)393nmと
十分に離れており、蛍光のバックグランドが低いという
特徴がある。
【0027】 本発明の定量法は、上述の消光性蛍光基質
に、測定対象であるレグマチュレインを酵素反応させ、
生じた蛍光を蛍光強度で測定する方法である。
【0028】 通常、酵素反応は基質及び酵素試料を溶媒
に溶解した反応液を用いて行う。例えば、以下のように
して行うことができる。反応液は、pH6〜7のクエン
酸緩衝液等の緩衝液に、レグマチュレインを含む試料、
消光性蛍光基質及びジチオスレイトール等の還元剤、ブ
リジ系界面活性剤のような界面活性剤、その他の成分で
構成することができる。
【0029】 消光性蛍光基質は疎水性が高いので、反応
液に対する溶解性に劣るため、通常は先にジメチルスル
フォキシド(DMSO)に溶解した後に反応液に添加す
る。ここで、DMSOの使用量は、反応液中の濃度が通
常4%(v/v)以下となるような量とする。この範囲
を超えると、DMSOがレグマチュレインの活性に対し
て阻害を示す可能性があるからである。
【0030】 反応液への消光性蛍光基質の添加量は、該
基質をDMSOに0.2mMとなるように溶解した場
合、反応液1mlあたり5〜40μLとすることが好ま
しい。この範囲を超えると、蛍光が過剰となる。一方、
この範囲に満たないと、蛍光が観察されず、酵素活性の
定量に支障をきたす。
【0031】 酵素反応は、上記反応液を通常20〜37
℃、好ましくは35℃で5〜60分間、好ましくは15
分間静置することにより行う。酵素反応中に、試料中の
レグマチュレインにより消光性蛍光基質が分解され、蛍
光が発生する。例えば、消光性蛍光基質として、配列番
号1記載のアミノ酸配列のN−末端のグリシン残基のア
ミノ基にMOCAcを、C−末端のリジン残基のε−ア
ミノ基にDnpを配したMOCAc−Dnp系のペプチ
ドを用いた場合、酵素反応により、消光性蛍光基質のア
スパラギン(N−末端から6番目)とグリシン(N−末
端から7番目)との間が切断される。
【0032】 酢酸等の反応停止剤を添加することにより
酵素反応を停止した後、酵素反応により生じた消光性蛍
光基質の蛍光強度を測定する。測定装置としては、通常
使用されるものを用いることができ、例えば日立社製、
蛍光光度計F2000で測定することができる。測定し
た蛍光強度は、他の試料の測定値と比較することによ
り、相対的な酵素活性を知ることができる。また、この
蛍光強度を、予め高速液体クロマトグラフィーの手段
により測定しておいた同試料の酵素活性と照合すること
により、対応する酵素の定量が可能である。
【0033】 したがって、本発明の方法では、レグマチ
ュレインのみを有する試料のみならず、他のプロテアー
ゼや蛍光を阻害する物質が多量に含まれるサンプル、例
えば粗抽出物での測定も可能である。すなわち、本発明
の方法によりサンプルの蛍光測定を行った結果、サンプ
ル中に蛍光を阻害する物質が存在する可能性が認められ
る場合にも、消光性蛍光基質の代わりに、実施例1で用
いるNNNELEL(Asp Asp Asp Glu Leu Glu Leu)の
配列からなるペプチド等の指標ペプチドを用いた場合の
酵素活性を、HPLCで定量し、該定量値と先の蛍光強
度測定値とを照らし合わせた上で、活性の見積もりを行
うことができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるも
のではない。
【0035】 実施例1〔レグマチュレインのアスパラギ
ン残基特異的エンドプロテアーゼ活性の検出〕 (1)MOCAc−Dnp系消光性基質の蛍光強度測定 ダイズグリシニン前駆体サブユニットのうち、A21a
サブユニットの酸性サブユニットと塩基性サブユニット
の切断部位を基にして設計したオリゴペプチド(配列表
の配列番号1参照)のN−末端のグリシン残基のアミノ
基にMOCAc基を、C−末端から3番目のリジン残基
のε−アミノ基にDnp基を、配したMOCAc−Dn
p系ペプチドを作成し、これを消光性蛍光基質(以下、
基質1とする。)とした。この基質1をDMSOに0.
2mMの濃度となるように溶解し、これを用いて第1表
に示す組成を有する反応液を作成した。
【0036】
【表1】第1表〔反応液組成〕
【0037】上記反応液を35℃、15分の条件で酵素
反応を行い、5N酢酸を100μL加えて反応を停止さ
せた。反応液の蛍光を日立社製、蛍光光度計F2000
で測定した。その結果、励起波長(Ex)328nmで
蛍光波長(Em)393nmの蛍光が観察された。この
ことから、反応液中に含まれるレグマチュレインが酵素
反応を起こし、消光性蛍光基質(基質1)のアスパラギ
ン残基とグリシン残基との間を切断したことが判明し
た。
【0038】 (2)MOCAc−Dnp系消光性基質の
蛍光強度とペプチド切断量との関係 次に、(1)において、蛍光強度100のときの具体的
な酵素活性(ペプチド切断量)を高速液体クロマトグラ
フィー法で測定し、蛍光強度の測定値と切断されるペプ
チドの量との関係を調べた。
【0039】 上記基質1の代わりにNNNELEL(As
p Asp Asp Glu Leu Glu Leu)の配列から成る合成ペプチ
ド(以下、NNNELELペプチドという。)を、1.
5nmolの濃度で用いた他は、第1表に示したものと
同じ組成の反応液を用いた。酵素反応条件も35℃で1
5分間とし、先の蛍光試験で蛍光強度が100を示す際
の条件と一致させた。なお、このNNNELELペプチ
ドがレグマチュレインの作用を受けると、NNNとEL
ELとの断片に切断されることになる。
【0040】 反応液の適当量を逆相カラム(東ソー社
製、Silica ODS 120Tφ4.6mm×1
50mm)を接続した高速液体クロマトグラフィー(島
津社製、LC−6AD)を用い、0.1%TFA−0.
1%TFA/30%アセトニトリルの直線濃度勾配を、
該カラムのマニュアルに従い、1mL/minの流速下
30分間行った。ピークの検出は、220nmの波長で
島津社製、SPD−6AVを用いて行った。
【0041】 その結果得られたレグマチュレインによる
合成ペプチドの分解ルールを示すHPLCパターンを図
1に示す。また、レグマチュレインのNNNELELペ
プチドに対する切断活性の結果を第2表に示す。
【0042】
【表2】第2表〔HPLCを用いたレグマチュレインの
NNNELELペプチドに対する切断活性〕
【0043】図1及び第2表より、(1)において蛍光
強度100の場合に得られる蛍光強度は、レグマチュレ
インをNNNELELペプチド1.5nmolのうちE
LELペプチド0.5nmolが遊離した場合に相当す
るものであることがわかる。以上の測定結果より、酵素
反応開始15分間で1.5nmolのペプチドの3分の
1が切断されたときの蛍光強度が100であるので、1
5分間でその100分の1、つまり蛍光強度が1の場合
のペプチド遊離量は0.005nmolとなり、これは
1分間当たりに換算すると、ペプチドの切断量は僅か
0.3pmolとなる。本発明の方法によれば、蛍光強
度が1以上、すなわち僅か0.3pmolのペプチドが
切断されただけでも検出が可能であり、この方法は簡便
で、かつ感度の高い測定方法であることが示された。
【0044】 比較例1〔Abe Y.らの合成ペプチドを用い
たレグマチュレイン活性の測定〕 Abe Y. et al., Journal of Biological Chemistry, 26
8, 3525-3529 (1993)に記載の方法で用いている合成ペ
プチドを使用してレグマチュレインの活性測定を試み
た。
【0045】 まず、Pro-Glu-Ala-Asn からなるペプチド
において、N−末端のプロリン残基のアミノ基にDnp
基を配し、C−末端のアスパラギン残基のカルボキシル
基をアミド化した基質Aを作成した。基質1を用いた測
定の結果、35℃、15分で蛍光強度40を示すことが
わかっているレグマチュレインについて、基質1の代わ
りに基質Aを用いて活性を測定した。すなわち、実施例
1で用い第1表と同様の組成の反応液50μL(基質
20μM)を作成し、第3表に示した所定の時間(0、
15、30、60、120分後)酵素反応を行った後、
それぞれギ酸5μLを加えて反応を停止させた。
【0046】 反応停止後、HPLCにアプライし、実施
例1と同様の条件で酵素活性を測定した。検出は、35
0nm、分離溶媒は47mM酢酸緩衝液(pH4.5)
/20%アセトニトリルで行った。反応開始後120分
までインキュベート(35℃)した結果を第3表に示
す。
【0047】
【表3】第3表〔Abe Y.らのペプチドの切断活性〕
【0048】第3表より、レグマチュレインは、上記基
質を分解しないことがわかる。このことから、Abe Y.ら
の方法に記載のペプチドを用いても、レグマチュレイン
の酵素活性を測定できないことが明らかである。
【0049】 比較例2〔Asha A. Kembhaviらの合成ペプ
チドを用いたレグマチュレインの酵素活性測定〕 Asha A. Kembhavi et al., Archives of Biochemistry
and Biophysics, 303,208-213 (1993) に記載の方法で
用いている合成ペプチドを使用してレグマチュレインの
活性測定を試みた。
【0050】 Phe-Ala-Ala-Asn からなるペプチドにおい
て、N−末端のフェニルアラニン残基のアミノ基にbenz
yloxycarbonyl 基を配し、一方C−末端側のアスパラギ
ン残基のカルボキシル基を7-(4-methyl) coumarylamide
化した基質Bを作成した。基質1を用いた測定の結果、
35℃、15分で蛍光強度40を示すことがわかってい
るレグマチュレインについて、基質1の代わりに基質B
を用いて活性を測定した。すなわち、実施例1で用い
第1表と同様の組成の反応液1mM(ただし、基質10
μM)を作成し、比較例1と同様に酵素反応させた。反
応液の蛍光測定(λEx=360nm、λEm=460
nm)を行った。結果を第4表に示す。
【0051】
【表4】第4表〔Asha A. Kembhaviらのペプチドの切断
活性〕
【0052】第4表から明らかなように、基質Bの反応
液からは蛍光は観察されなかった。このことから、レグ
マチュレインは、上記基質Bの分解能を有さず、Asha
A.Kembhavi et al. (1993)に記載のペプチドを用いて
も、レグマチュレインの酵素活性を測定できないことが
示された。
【0053】 実施例2〔消光性蛍光基質のアミノ酸配列
の検討〕 実施例1で用いたダイズグリシニン前駆体サブユニット
の配列をもとに作成した基質1のアミノ酸の一部を他の
残基に置き換えることにより、9種類の消光性蛍光基質
(以下、それぞれ基質2〜10とする。)を合成した。
基質2〜10のペプチド部分の配列は、配列表の配列番
号2〜10に示す通りである。
【0054】 基質2〜10の配列は、基質1などの配列
の一部をを置き換えたものである。すなわち、基質2〜
4(配列表の配列番号2〜4参照)は、基質1(配列表
の配列番号1参照)においてN−末端から8番目(Nの
2つC−末端側)のイソロイシン残基をそれぞれロイシ
ン残基、バリン残基、グリシン残基に置き換えたもので
ある。基質5、6(配列表の配列番号5、6参照)は、
基質1においてN−末端から7番目(Nの1つC−末端
側)のグリシン残基をそれぞれアルギニン残基、アラニ
ン残基に置き換えたものである。基質7〜9(配列表の
配列番号7〜9参照)は、それぞれ基質1〜3において
N−末端から7番目のアミノ酸と8番目のアミノ酸とを
相互に入れ換えたものである。基質10(配列表の配列
番号10参照)は、基質1のN−末端から6番目のアス
パラギン残基をアスパラギン酸残基に置き換えたもので
ある。これら各基質の酵素活性を、実施例1と同様の方
法により測定した。結果を第5表に示す。
【0055】
【表5】第5表〔合成した10種類の消光性基質に対す
るレグマチュレインの活性〕
【0056】第5表より、以下のことが分かる。まず、
基質10は蛍光の発生が全く観察されないことから、ア
スパラギン残基を含まないペプチドは切断されず、酵素
反応が生起しない。このことから、レグマチュレインの
アスパラギン残基に対する特異性の観点より、酵素活性
を示す消光性蛍光基質は、必ずアスパラギン残基を含む
必要があることがわかる。
【0057】 次に、基質1〜9については、いずれもア
スパラギン残基を有するものであるが、基質2〜6は、
高い蛍光強度を示すのに対し、基質7〜9はほとんど蛍
光を示さない。酵素活性を示した基質2〜6の中でも、
基質2及び3は、基質1と同等又はそれ以上の高い活性
を示している。このことから、基質1のアスパラギン残
基のC−末端側の2番目のイソロイシン残基をロイシン
残基又はバリン残基に代えることにより、同等又はそれ
以上の酵素活性が得られることがわかる。
【0058】 また、基質2、3ほどではないが、基質4
〜6も酵素活性を示した。基質4の蛍光強度から、アス
パラギン残基のC−末端側の2番目の残基をグリシン残
基に代えた消光性蛍光基質も、レグマチュレインの攻撃
を受けることがわかる。さらに、基質5、6の結果よ
り、アスパラギン残基のC−末端側の1番目の残基をア
ルギニン残基又はアラニン残基に代えても酵素活性を有
することが明らかである。
【0059】 一方、基質7〜9の場合は、酵素活性が全
く認められなかった。これらの基質では、N−末端から
2番目の残基がグリシン残基であるが、同様の基質4の
場合には、良好な結果を得られている。この点を考慮す
ると、基質7〜9において酵素活性を示さない理由は、
アスパラギン残基のC−末端側の1番目の残基がロイシ
ン残基、イソロイシン残基またはバリン残基に置換され
ているからであることがわかる。
【0060】 上記結果より、植物種子貯蔵タンパク質か
ら設計した消光性蛍光基質であ基質1において、そのア
ミノ酸配列を一定の条件下で置換しても、同等の酵素活
性を観測できることが証明された。
【0061】 実施例3〔消光性蛍光基質を利用したレグ
マチュレインの特性解析〕 酵素反応条件を少し変えたこと以外は、基質1を利用し
た実施例1と同じ手順で試験を行い、レグマチュレイン
の有するpH安定性、至適pH、温度安定性及び至適温
度の検討を行った。
【0062】 (1)至適pHの検討 種々の緩衝液を用いて酵素反応時のpHを1.9〜1
1.4として酵素活性を測定した。pH4〜9における
測定結果を図2に示す。図2より、pH6.8で最も高
い蛍光強度を示していることから、レグマチュレインの
至適pHは6.8であることがわかる。
【0063】 (2)pH安定性の検討 上記(1)と同様にして反応液をそれぞれpH1.9〜
11.4の範囲とし、20℃にて30分で保存した後
に、緩衝液でpHを6.8に戻し、その後に酵素活性を
測定した。結果を図3に示す。図3より、pH2から9
の間で本酵素は安定であることが明らかである。
【0064】 (3)至適温度の検討 酵素反応温度を0〜60℃とした他は、実施例1と同様
に行い、至適温度に対する検討を行った。結果を図4に
示す。図4より、35℃が本酵素の至適温度であること
がわかる。
【0065】 (4)温度安定性の検討 反応液を0〜60℃の範囲で30分間静置後、最適条件
(35℃)に戻して酵素活性を測定した。結果を図5に
示す。図5より、本酵素の安定温度領域は0〜20℃と
極めて低いことが判明した。
【0066】
【発明の効果】本発明の方法は、特定の消光性蛍光基質
に酵素を作用させることにより生ずる蛍光強度を測定す
るだけで、植物由来のアスパラギン残基特異的エンドプ
ロテアーゼを定量することが可能であることから、従来
法に比べ、簡便である上に、短期間に測定することがで
きる。
【0067】 さらに、本発明の方法は、他のプロテアー
ゼや蛍光を阻害する物質が多量に含まれるサンプル、例
えば粗抽出物であっても、同様に迅速、かつ短期間に酵
素の特異的な定量が可能である。また、本発明の定量法
を用いれば、非常に高い感度で酵素活性を測定できる。
例えば、ペプチド1.5nmolから1分間に0.3p
mol程度の切断ペプチドを生じさせる程度の弱い酵素
活性でも測定が可能である。
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Director of National Food Research Institute, Ministry of Agricult ure, Forestry and Fisheries <120> アスパラギン残基特異的エンドプロテアーゼ活性の定量法 <130> P100995K <160> 10 <210> 1 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 1 Gly Lys Ser Arg Arg Asn Gly Ile Lys Arg Arg 11 <210> 2 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 2 Gly Lys Ser Arg Arg Asn Gly Leu Lys Arg Arg 11 <210> 3 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 3 Gly Lys Ser Arg Arg Asn Gly Val Lys Arg Arg 11 <210> 4 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 4 Gly Lys Ser Arg Arg Asn Gly Gly Lys Arg Arg 11 <210> 5 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 5 Gly Lys Ser Arg Arg Asn Arg Ile Lys Arg Arg 11 <210> 6 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 6 Gly Lys Ser Arg Arg Asn Ala Ile Lys Arg Arg 11 <210> 7 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 7 Gly Lys Ser Arg Arg Asn Ile Gly Lys Arg Arg 11 <210> 8 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 8 Gly Lys Ser Arg Arg Asn Leu Gly Lys Arg Arg 11 <210> 9 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 9 Gly Lys Ser Arg Arg Asn Val Gly Lys Arg Arg 11 <210> 10 <211> 11 <212> PRT <213> Glycine max <220> <221> PEPTIDE <400> 10 Gly Lys Ser Arg Arg Asp Gly Ile Lys Arg Arg 11
【図面の簡単な説明】
【図1】 レグマチュレインによる合成ペプチドの分解
ルールを示すHPLCパターンである。
【図2】 本発明の消光性蛍光基質を用いて測定したレ
グマチュレインの至適pHを示すグラフである。
【図3】 本発明の消光性蛍光基質を用いて測定したレ
グマチュレインのpH安定性を示すグラフである。
【図4】 本発明の消光性蛍光基質を用いて測定したレ
グマチュレインの至適温度を示すグラフである。
【図5】 本発明の消光性蛍光基質を用いて測定したレ
グマチュレインの温度安定性を示すグラフである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/37 G01N 21/64 - 21/78 BIOSIS(DIALOG) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG) Swiss Prot/PIR/Gene Seq

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列中にアスパラギン残基を少
    なくとも1つ有すると共に、アスパラギン残基のC−末
    端側がイソロイシン残基、ロイシン残基及びバリン残基
    のいずれでもない、配列表の配列番号1〜6のいずれか
    に記載のオリゴペプチドであって、7−メトキシクマリ
    ン−4−yl−アセチル基をN−末端側に、2,4−ジ
    ニトロフェニル基をC−末端側に配した消光性蛍光基質
    を用いて、アスパラギン残基特異的エンドプロテアーゼ
    により切断された消光性蛍光基質から生ずる蛍光を測定
    することを特徴とする植物由来アスパラギン残基特異的
    エンドプロテアーゼ活性の迅速定量法。
  2. 【請求項2】 消光性蛍光基質が、配列表の配列番号1
    〜6のいずれかに記載のオリゴペプチドであって、7−
    メトキシクマリン−4−yl−アセチル基をN−末端側
    のグリシン残基のアミノ基に、2,4−ジニトロフェニ
    ル基をC−末端側から3番目のリジン残基のε−アミノ
    残基に配した消光性蛍光基質である請求項記載の迅速
    定量法。
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