JP3015829B2 - エンジン潤滑油温度制御装置 - Google Patents

エンジン潤滑油温度制御装置

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JP3015829B2
JP3015829B2 JP4287113A JP28711392A JP3015829B2 JP 3015829 B2 JP3015829 B2 JP 3015829B2 JP 4287113 A JP4287113 A JP 4287113A JP 28711392 A JP28711392 A JP 28711392A JP 3015829 B2 JP3015829 B2 JP 3015829B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンテストベン
チ等の試験装置上における被試験エンジンのエンジン潤
滑油温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンテストベンチ上でのエンジン性
能試験やエンジン内部の温度測定試験等において、エン
ジン潤滑油温度制御が行われる。一般に、エンジンEに
おけるオイルは、オイルパン1からエンジンEにおける
エンジンオイルポンプPでオイルフィルタFを介してシ
リンダブロックのメインオイルホールHに圧送されるよ
うになっているのである。
【0003】従来の技術におけるエンジン潤滑油温度制
御方式は、図2に示すようにオイルをエンジンEのオイ
ルパン1から直接、取り出し、再びオイルパン1に戻す
ようにポンプ2で圧送する流路3を設け、その流路3中
には、ポンプ2の吐出側にオイルクーラ4及びオイルヒ
ータ5を介在させ、オイルクーラ4及びオイルヒータ5
によりオイルホール油温を制御するオイルパン方式が主
流となっている。なお、エンジンEの出力軸には回転計
Rが設けられている。
【0004】そして更に、その方式には、オイルクーラ
4とオイルヒータ5とを流路3中に直列に配置し、各々
の操作量を独立して制御する方式(図2(a)参照)と
オイルクーラ4とオイルヒータ5とを流路3中に並列に
配置し、それらの流出側を混合バルブVで接続して、そ
の混合バルブVの開度操作量を制御する方式(図2
(b)参照)とがある。
【0005】又、オイルパン方式の他に図3に示すよう
なオイルフィルタ方式がある。それは、オイルパン1か
らメインオイルホールHへの流路中の前記のオイルフィ
ルタFから分岐し、再びオイルフィルタFに戻る流路3
中に上流側から油圧補償用ポンプPC、オイルクーラ4
及びオイルヒータ5を直列に介在させ、オイルクーラ4
及びオイルヒータ5によりオイルホール油温を制御する
方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術によ
るオイル温度制御のオイルパン方式においては、オイル
ヒータ5の流出口から流出する温度制御されたオイル
は、再びオイルパン1に戻り、そして改めてオイルパン
1からエンジンEのメインオイルホールHに圧送される
ので、オイルヒータ5の流出口からエンジンEのメイン
オイルホールHに到る流路中に熱容量の大きなオイルパ
ン1が介在することになり、無駄時間が大きく、又、エ
ンジンの運転状態に推移による発熱量の変化が大きな外
乱として常に働くため、オイル温度制御は本質的に困難
である。
【0007】そこで、これに対応するように無駄時間補
償制御や、アドバンスPID制御(エンジン回転数によ
るゲインスケジュール方式)等が更に付加されて用いら
れているが、対象エンジンが変わる度に煩雑な再調整が
必要となる問題がある。更に、図2(a)に示す方式に
おいては、オイルクーラ4とオイルヒータ5とが夫々独
立して制御されるので、相互の干渉を補償する必要があ
り、それが困難であるいう等の問題がある。又、図2
(b)に示す方式においては、混合バルブVの開度−流
量の非線形性のために開度による制御性が大きく変化す
るという等の問題がある。
【0008】他方、図3に示すオイルフィルタ方式にお
いては、オイルフイルタFから直接分岐して再び戻る流
路での制御のために、オイルヒータ5の流出口とエンジ
ンEのメインオイルホールHとの間におけるオイルパン
方式のような大きな無駄時間はなく、高応答性の制御が
可能であるが、エンジンポンプPにより付加された油圧
を損うことなく、オイルフィルタFに再びエイルを戻さ
なければならないために、分岐流路中に圧力損失補償制
御ループを組込む必要がある。そのためにオイル温度制
御装置はコストアップされる。
【0009】更に、エンジン回転数によって、オイルフ
ィルタFのオイル流量が大きく変化するために、オイル
パン方式同様にオイル温度制御は本質的に困難である。
又、オイルフィルタ方式においてもオイルパン方式同様
にアドバンスPID制御(エンジン回転数によるゲイン
スケジュール方式)等が更に付加されて用いられている
が、やはり対象エンジンが変わる度に煩雑な再調整が必
要となる問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明のオイル温度制
御装置は、被試験エンジンへの潤滑油供給路から並列的
に分岐した油温制御流路に直列に設けられたポンプ、ク
ーラ及びヒータを備えた熱交換装置と、クーラ及びヒー
タを冷却及び加熱するパワーユニットと、パワーユニッ
トを制御する制御装置と、エンジンのオイルホール、ク
ーラの出口及びヒータの出口に設けられた温度センサと
から構成され、制御装置は、油温設定部、ファジィ推論
部及びマイナーループ制御部から成る演算処理部を備え
ている。
【0011】油温設定部は、被試験エンジンについてメ
インオイルホールにおける所定の設定油温Tset 並びに
その設定油温において実質的にバランスするエンジンの
回転数及び負荷トルクが各基準点として入力され、それ
を記憶し、エンジンテストベンチで検出される運転時の
エンジン回転数及び負荷トルクが入力されると共に、オ
イルホール、クーラ出口及びヒータ出口において各温度
センサで検出された各油温が入力され、検出エンジン回
転数及び検出負荷トルクを基準回転数及び基準負荷トル
クと比較して、基準回転数偏差及び基準トルク偏差を求
めるようになっている。
【0012】ファジィ推論部は、油温設定部からのデー
タを受けてエンジンのメインオイルホールにおける設定
油温とオイルヒータにおける設定油温との偏差ΔTH1
を位置型(比例制御型)のファジィ推論を適用して求め
ると共に、エンジンのメインオイルホールにおける検出
油温の設定油温からの偏差に起因するメインオイルホー
ルにおける設定油温とオイルヒータにおける設定油温と
の設定温度差値の偏差ΔTH2 を速度型(積分制御型)
のファジィ推論を適用して求めるようになっており、ヒ
ータ出口における設定油温THset は、THset =Tse
t +ΔTH1 +ΔTH2 により算出され、ヒータ出口に
おける設定油温THset より数度低い温度がクーラ出口
における設定油温TCset とされるようになっいる。
【0013】マイナーループ制御部は、クーラ出口及び
ヒータ出口の検出油温が入力され、設定油温THset 及
び設定油温TCset を目標値として、パワーユニットを
ループ制御するようになっている。
【0014】
【作用】予め各エンジンについてメインオイルホールに
おける所定の設定油温Tset において丁度バランスする
エンジンの回転数、負荷トルク、エンジン冷却水温を各
基準点として、演算処理部の油温設定部のメモリに入力
しておくと共に、メインオイルホールにおける設定油温
Tset も同様に入力しておく。基準点においては、ヒー
タ出口油温及びメインオイルホール油温が共にメインオ
イルホールにおける設定油温Tset に略等しいものと考
える。
【0015】メインオイルホールにおける前記設定油温
Tset 並びにエンジンの回転数及び負荷トルクの各基準
点のデータは、予め実験的に求めておいてもよいが、実
際的には、経験的に適宜の値をメインオイルホールにお
ける設定油温Tset とし、定格回数数の約1/2を基準
回転数とし、定格負荷トルクを基準シルクとする。エン
ジンテストベンチ上での被試験エンジンを運転する。そ
の際、エンジンオイルは、オイルパンからエンジンにお
けるエンジンオイルポンプでシリンダブロックのメイン
オイルホールに圧送されると共に、オイルパンからポン
プにより分岐流路に供給され、オイルクーラ及びオイル
ヒータを流れることにより油温制御され、再びオイルパ
ンに戻る。
【0016】そして、その運転時のエンジン回転数及び
負荷トルクが回転計及びトルク計からで検出され、その
検出信号が演算処理部に入力される。又、メインホー
ル、クーラ出口及びヒータ出口における各油温は、各温
度センサで検出され演算処理部に入力される。
【0017】油温設定部においては、入力された検出エ
ンジン回転数及び検出負荷トルクがメモリから呼び出さ
れた基準回転数及び基準負荷トルクと比較されて、基準
回転数偏差及び基準トルク偏差がもとめられる。
【0018】ファジィ推論部においては、油温設定部か
らメインオイルホールにおける設定油温Tset 、基準回
転数偏差及び基準トルク偏差が入力され、この基準回転
数偏差及び基準トルク偏差から、所定の制御ルールに基
づく位置型ファジィ推論の制御により、メインオイルホ
ールにおける設定油温Tset とヒータ出口における設定
油温THset との温度差ΔTH1 が求められると共に、
別の所定の制御ルールに基づく速度型ファジィ推論の制
御により、メインオイルホールにおける設定油温Tset
と検出油温Tfbとの差に基づく前記温度差ΔTH1 の偏
差ΔTH2 が求められる。
【0019】そして、ヒータ出口における設定油温TH
setは、THset=Tset +ΔTH1+ΔTH2 により算
出される。そして、ヒータ出口における設定油温THse
t より数度低い温度がクーラ出口における設定油温TC
set とされる。
【0020】そして、設定油温THset 及び設定油温T
Cset を目標値として、マイナーループ制御部において
ループ制御された制御信号がパワーユニットに入力さ
れ、それに基づいてパワーユニットが駆動制御され、ヒ
ータ出口における油温は、設定油温THset に、クーラ
出口における温度は、設定油温TCset に維持され、そ
の結果、メインオイルホールにおける油温は、外乱に影
響されず設定油温Tsetに正確に維持される。
【0021】
【実施例】この発明の実施例におけるオイル温度制御装
置を図面に従って説明する。エンジンテストベンチ上の
被試験エンジンにおけるオイルは、オイルパンからエン
ジンにおけるエンジンオイルポンプでオイルフィルタを
介してシリンダブロックのメインオイルホールに圧送さ
れるようになっており、そのオイル油温の制御には、図
1に示すようにオイルをエンジンのオイルパンから直
接、取り出し、再びオイルパンに戻すようにオイルポン
プ2で圧送する流路3が設けられ、その流路3中には、
オイルポンプ2の吐出側にオイルクーラ4及びオイルヒ
ータ5が順次直列に接続されて構成された熱交換器Cが
介在して、熱交換器Cによりオイルの油温を制御するオ
イルパン方式が採られている。
【0022】オイルクーラ4への冷却水供給路の電磁弁
62及びオイルヒータ5の電源64並びに夫々を制御するオ
イルクーラ用半導体継電器61及びオイルヒータ用半導体
継電器63から構成されたパワーユニット部6は、制御部
10からの制御信号に基づいて制御されるように制御部10
に接続されている。即ち、オイルクーラ用半導体継電器
61及びオイルヒータ用半導体継電器63は、制御信号が入
力されるように制御部10が接続されている。
【0023】そして、オイルクーラ4の入口及び出口並
びにオイルヒータ5の出口には、夫々温度センサ(例え
ば熱電対)7a ,7b ,7c が設けられ、夫々の箇所の
油温を検出するようになっていると共に、メインオイル
ホールにも温度センサ(例えば熱電対)(図示しない)が
設けられ、メインオイルホールにおける油温を検出する
ようになっている。
【0024】制御部10は、マン/マシンI/F部11、演
算処理部12、回転数変換器13、トルク変換器14及び油温
変換器15から構成され、更に演算処理部12は、油温設定
部12a,ファジィ推論部12b及びマイナーループ制御部
12cから構成されている。回転数変換器13は、エンジン
テストベンチにおいて被試験エンジンの回転数を検出す
る回転計Rからの回転数検出信号が入力されるエンジン
テストベンチの操作盤から入力されるアナログ信号をデ
ィジタル信号に変換するA/D変換器であり、トルク変
換器14は、同エンジンへの負荷トルクを検出するトルク
計からのトルク検出信号が入力される同操作盤から入力
されるアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D
変換器である。そして、各変換器13,14は、夫々のディ
ジタル信号を夫々マン/マシンI/F部11及び演算処理
部12に入力するように接続されている。
【0025】油温変換器15は、被試験エンジンのメイン
オイルホールにおける温度センサ、オイルクーラ4の入
口及び出口における各温度センサ7a ,7b 並びにオイ
ルヒータ5の出口における温度センサ7c からの油温検
出信号が入力されると共に、それらの非線形油温検出信
号を線形油温検出信号に変換し、且つ増幅する変換器で
あり、夫々の増幅信号をマン/マシンI/F部11及び演
算処理部12に入力するように接続されている。
【0026】マン/マシンI/F部11は、LCD表示盤
及び入力操作盤を具備し、入力操作盤は、演算処理部12
に対し、所定のデータをキー操作により入力するように
なっており、LCD表示盤は、キー操作の入力データ並
びに回転数変換器13、トルク変換器14及び油温変換器15
からの入力信号によるデータが表示されるようになって
いる。
【0027】演算処理部12の油温設定部12aは、運転中
のエンジンのエンジンオイルの所定の設定油温において
丁度バランスするエンジンの回転数、負荷トルク、エン
ジン冷却水温を各基準点として、設定油温毎の各基準点
に関するデータがマン/マシンI/F部11の入力操作盤
の操作により入力され、それを記憶するメモリを具備し
ている。
【0028】ファジィ推論部12bは、油温設定部12aか
らのデータを受けてエンジンのメインオイルホールにお
ける設定油温とオイルヒータの出口における設定油温と
の偏差(設定油温差)を次に例示するような制御ルール
に基づく位置型(比例制御型)のファジィ推論を適用し
て求めるようになっている。
【0029】ルール1 もし、基準回転数偏差が+にか
なり大きくて(PB)、基準トルク偏差が+(PS)で
あれば、設定油温差を−にかなり大きく(NB)する。 ルール2 もし、基準回転数偏差が+にかなり大きくて
(PB)、基準トルク偏差が略零(ZO)であれば、設
定油温差を−にかなり大きく(NB)する。 ルール3 もし、基準回転数偏差が+にかなり大きくて
(PB)、基準トルク偏差が−(NS)であれば、設定
油温差を−に中程度(NM)とする。 ルール4 もし、基準回転数偏差が+に中程度で(P
M)、基準トルク偏差が+(PS)ならば、設定油温差
を−にかなり大きく(NB)する。 ルール5 もし、基準回転数偏差が+に中程度で(P
M)、基準トルク偏差が略零ならば(ZO)、設定油温
差をやや−(NS)とする。
【0030】ルール6 もし、基準回転数偏差が+に中
程度で(PM)、基準トルク偏差が−(NS)であれ
ば、設定油温差をやや−(NS)とする。 ルール7 もし、基準回転数偏差がやや+で(PS)、
基準トルク偏差が+(PS)であれば、設定油温差を−
に中程度(NM)とする。 ルール8 もし、基準回転数偏差がやや+で(PS)、
基準トルク偏差が略零(ZO)であれば、設定油温差を
やや−(NS)とする。 ルール9 もし、基準回転数偏差がやや+で(PS)、
基準トルク偏差がやや−(NS)であれば、設定油温差
を略零(ZO)とする。
【0031】ルール10 もし、基準回転数偏差が略零
で(ZO)、基準トルク偏差が+(PS)であれば、設
定油温差をやや−(NS)とする。 ルール11 もし、基準回転数偏差が略零で(ZO)、
基準トルク偏差が略零(ZO)であれば、設定油温差を
略零(ZO)とする。 ルール12 もし、基準回転数偏差が略零で(ZO)、
基準トルク偏差が−(NS)であれば、設定油温差をや
や+(PS)とする。 ルール13 もし、基準回転数偏差がやや−で(N
S)、基準トルク偏差が+(PS)であれば、設定油温
差をやや+(PS)とする。 ルール14 もし、基準回転数偏差がやや−で(N
S)、基準トルク偏差が略零(ZO)であれば、設定油
温差をやや+(PS)とする。 ルール15 もし、基準回転数偏差がやや−で(N
S)、基準トルク偏差が−(NS)であれば、設定油温
差を+に中程度とする(PM)。
【0032】ルール16 もし、基準回転数偏差が−に
中程度で(NM)、基準トルク偏差が+(PS)であれ
ば、設定油温差をやや+(PS)とする。 ルール17 もし、基準回転数偏差が−に中程度で(N
M)、基準トルク偏差が略零ならば(ZO)、設定油温
差を+に中程度とする(PM)とする。 ルール18 もし、基準回転数偏差が−に中程度で(N
M)、基準トルク偏差が+(PS)であれば、設定油温
差を+にかなり大きく(PB)する。 ルール19 もし、基準回転数偏差が−にかなり大きく
(NB)、基準トルク偏差が+(PS)であれば、設定
油温差を+に中程度(PM)とする。 ルール20 もし、基準回転数偏差が−にかなり大きく
(NB)、基準トルク偏差が略零ならば(ZO)、設定
油温差を+にかなり大きく(PB)する。 ルール21 もし、基準回転数偏差が−にかなり大きく
(NB)、基準トルク偏差が−(NS)であれば、設定
油温差を+にかなり大きく(PB)する。
【0033】更に、ファジィ推論部12bにおいては、エ
ンジンのメインオイルホールにおける検出油温の設定油
温からの偏差(油温偏差)に起因するメインオイルホー
ルにおける設定油温とオイルヒータにおける設定油温と
の設定温度差値の偏差を次に例示するような制御ルール
に基づく速度型(積分制御型)のファジィ推論を適用し
て求めるようになっている。
【0034】ルール1 もし、油温偏差が+にかなり大
きくて(PB)、油温偏差微分が略零(ZO)であれ
ば、設定温度差値の偏差を+にかなり大きく(PB)す
る。 ルール2 もし、油温偏差が+に中程度で(PM)、油
温偏差微分が+に中程度(PM)であれば、設定温度差
値の偏差を+に中程度(PM)とする。 ルール3 もし、油温偏差が+に中程度で(PM)、油
温偏差微分が略零(ZO)であれば、設定温度差値の偏
差を+に中程度(PM)とする。 ルール4 もし、油温偏差が+に中程度で(PM)、油
温偏差微分が−に中程度(NM)であれば、設定温度差
値の偏差を略零(ZO)とする。 ルール5 もし、油温偏差がやや+で(PS)、油温偏
差微分がやや+(PS)であれば、設定温度差値の偏差
をやや+(PS)とする。
【0035】ルール6 もし、油温偏差がやや+で(P
S)、油温偏差微分が略零(ZO)であれば、設定温度
差値の偏差をやや+(PS)とする。 ルール7 もし、油温偏差がやや+で(PS)、油温偏
差微分がやや−(NS)であれば、設定温度差値の偏差
をやや−(NS)とする。 ルール8 もし、油温偏差が略零で(ZO)、油温偏差
微分が+にかなり大きければ(PB)、設定温度差値の
偏差を+にかなり大きく(PB)とする。 ルール9 もし、油温偏差が略零で(ZO)、油温偏差
微分が+に中程度(PM)であれば、設定温度差値の偏
差を+に中程度(PM)とする。 ルール10 もし、油温偏差が略零で(ZO)、油温偏
差微分がやや+(PS)であれば、設定温度差値の偏差
をやや+(PS)とする。
【0036】ルール11 もし、油温偏差が略零で(Z
O)、油温偏差微分が略零(ZO)であれば、設定温度
差値の偏差を略零(ZO)とする。 ルール12 もし、油温偏差が略零で(ZO)、油温偏
差微分が−(NS)であれば、設定温度差値の偏差をや
や−(NS)とする。 ルール13 もし、油温偏差が略零で(ZO)、油温偏
差微分が−に中程度(NM)であれば、設定温度差値の
偏差を−に中程度(NM)とする。 ルール14 もし、油温偏差が略零で(ZO)、油温偏
差微分が−にかなり大きければ(NB)、設定温度差値
の偏差を−にかなり大きく(NB)とする。 ルール15 もし、油温偏差がやや−で(NS)、油温
偏差微分がやや+(PS)であれば、設定温度差値の偏
差をやや+(PS)とする。
【0037】ルール16 もし、油温偏差がやや−で
(NS)、油温偏差微分が略零(ZO)であれば、設定
温度差値の偏差をやや−(NS)とする。 ルール17 もし、油温偏差がやや−で(NS)、油温
偏差微分がやや−で(NS)であれば、設定温度差値の
偏差をやや−(NS)とする。 ルール18 もし、油温偏差が−に中程度で(NM)、
油温偏差微分が+に中程度で(PM)であれば、設定温
度差値の偏差を略零(ZO)とする。 ルール19 もし、油温偏差が−に中程度で(NM)、
油温偏差微分が略零ならば(ZO)、設定温度差値の偏
差を−に中程度(NM)とする。 ルール20 もし、油温偏差が−に中程度で(NM)、
油温偏差微分が−に中程度で(NM)ならば、設定温度
差値の偏差を中程度(NM)とする。微分が+(PS)
であれば、設定温度差値の偏差を+にかなり大きく(P
B)する。 ルール21 もし、油温偏差が−にかなり大きく(N
B)、油温偏差微分が略零ならば(ZO)、設定温度差
値の偏差を−にかなり大きく(NB)する。
【0038】マイナーループ制御部12cは、メインオイ
ルホール油温がファジィ推論部12bにおいて設定された
油温に維持されるようにパワーユニット部6を制御する
べくオイルクーラ用半導体継電器61及びオイルヒータ用
半導体継電器63に制御信号を入力するように接続されて
いる。
【0039】上記の実施例のオイル温度制御装置の操作
・作用について説明する。マン/マシンI/F部11の入
力操作盤を操作して、予め各エンジンについてメインオ
イルホールにおける所定の設定油温Tset において丁度
バランスするエンジンの回転数、負荷トルク、エンジン
冷却水温を各基準点として、演算処理部12の油温設定部
12aのメモリに入力しておくと共に、メインオイルホー
ルにおける設定油温Tset も同様に入力しておく。基準
点においては、ヒータ出口油温及びメインオイルホール
油温が共にメインオイルホールにおける設定油温Tset
に略等しいものと考える。
【0040】メインオイルホールにおける前記設定油温
Tset 及びエンジンの回転数、負荷トルク、エンジン冷
却水温の各基準点のデータは、予め実験的に求めておい
てもよいが、実際的には、経験的に適宜の値をメインオ
イルホールにおける設定油温Tset とし、定格回数数の
約1/2を基準回転数とし、定格負荷トルクを基準シル
クとする。
【0041】エンジンテストベンチ上での被試験エンジ
ンを運転する。その際、エンジンオイルは、オイルパン
1からエンジンEにおけるエンジンオイルポンプPでオ
イルフィルタFを介してリシリンダブロックのメインオ
イルホールHに圧送されると共に、オイルパン1からポ
ンプ2により流路3に供給され、オイルクーラ4及びオ
イルヒータ5を流れることにより油温制御され、再びオ
イルパン1に戻る。
【0042】そして、その運転時のエンジン回転数及び
負荷トルクが回転計R及びトルク計から検出され、その
検出信号がエンジンテストベンチの操作盤並びに回転数
変換器12及びトルク変換器14を介して演算処理部12及び
マン/マシンI/F部11に入力される。又、メインホー
ル、クーラ入口、クーラ出口及びヒータ出口における各
油温は、各温度センサで検出され、温度変換器14を介し
て演算処理部12及びマン/マシンI/F部11に入力され
る。
【0043】油温設定部12aにおいては、入力された検
出エンジン回転数及び検出負荷トルクがメモリから呼び
出された基準回転数及び基準負荷トルクと比較されて、
基準回転数偏差及び基準トルク偏差がもとめられる。
【0044】ファジィ推論部12bにおいては、油温設定
部12aからメインオイルホールにおける設定油温Tset
、基準回転数偏差及び基準トルク偏差が入力され、こ
の基準回転数偏差及び基準トルク偏差から、前記の制御
ルールに基づく位置型ファジィ推論の制御により、メイ
ンオイルホールにおける設定油温Tset とヒータ出口に
おける設定油温THset との温度差ΔTH1 が求められ
ると共に、前記の制御ルールに基づく速度型ファジィ推
論の制御により、メインオイルホールにおける設定油温
Tset と検出油温Tfbとの差に基づく前記温度差ΔTH
1 の偏差ΔTH2が求められる。
【0045】そして、ヒータ出口における設定油温TH
setは、次式により THset=Tset +ΔTH1 +ΔTH2 により算出される。そして、ヒータ出口における設定油
温THset より数度低い温度がクーラ出口における設定
温度TCset とされる。
【0046】そして、設定油温THset 及び設定油温T
Cset を目標値として、マイナーループ制御部12cにお
いてループ制御された制御信号がパワーユニット6の半
導体継電器61,63に入力され、それに基づいて冷却水供
給電磁弁62及びヒータ用電源64が駆動制御され、ヒータ
出口における油温は、設定油温THset に、クーラ出口
における温度は、設定温度TCset に維持され、その結
果、メインオイルホールにおける油温は、設定油温Tse
t に正確に維持される。
【0047】
【発明の効果】エンジン試験等に使用されるこの発明の
エンジン潤滑油温度制御装置においては、基準回転数及
び基準トルクからの偏差が入力されることにより、それ
らの外乱(運転状態の変動)があっても、それらに対応
して、直ちにクーラ及びヒータの出口油温の設定温度が
変更補正され得るので、前記外乱に対してロバスト性の
高い制御を実現することができる。
【0048】又、その補正は、基本的に多変数、非線形
系であるので、従来の技術におけるPID制御では、そ
の調整が煩雑となるが、ルールベースのファジィ推論を
応用することにより、この制御対象に適合した制御系を
比較的容易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例におけるオイル温度制御装置
の構成図である。
【図2】従来の技術におけるエンジン潤滑油温度制御装
置(オイルパン方式)の構成図である。
【図3】従来の技術におけるエンジン潤滑油温度制御装
置(オイルフィルタ方式)の構成図である。
【符号の説明】
1 オイルパン 2 オイルポンプ 3 流路 4 オイルクーラ 5 オイルヒータ 6 パワーユニッ
ト部 61 オイルクーラ用半導体継電器 62 冷却水供給弁 63 オイルヒータ用半導体継電器 64 ヒータ用電源 7a,7b,7c 温度センサ 10 制御部 11 マン/マシンI/F部 12 演算処理部 12a 油温設定部 12b ファジィ推
論部 12c マイナーループ制御部 13 回転数変換器 14 トルク変換器 15 油温変換器 C 熱交換器 E エンジン H メインオイルホール R 回転計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンテストベンチ等の試験装置上で
    の被試験エンジンへの潤滑油供給路から並列的に分岐し
    た油温制御流路に直列に設けられたポンプ、クーラ及び
    ヒータを備えた熱交換装置と、クーラ及びヒータを冷却
    及び加熱するパワーユニットと、パワーユニットを制御
    する制御装置と、エンジンのオイルホール、クーラの出
    口及びヒータの出口に設けられた温度センサとから構成
    され、制御装置は、油温設定部、ファジィ推論部及びマ
    イナーループ制御部から成る演算処理部を備え、油温設
    定部は、被試験エンジンについてメインオイルホールに
    おける所定の設定油温Tset 並びにその設定油温におい
    て実質的にバランスするエンジンの回転数及び負荷トル
    クが各基準点として入力され、それを記憶し、エンジン
    テストベンチで検出される運転時のエンジン回転数及び
    負荷トルクが入力されると共に、オイルホール、クーラ
    出口及びヒータ出口において各温度センサで検出された
    各油温が入力され、検出エンジン回転数及び検出負荷ト
    ルクが基準回転数及び基準負荷トルクと比較されて、基
    準回転数偏差及び基準トルク偏差がもとめられ、ファジ
    ィ推論部は、油温設定部からのデータを受けてエンジン
    のメインオイルホールにおける設定油温とオイルヒータ
    における設定油温との偏差ΔTH1 を位置型(比例制御
    型)のファジィ推論を適用して求めると共に、エンジン
    のメインオイルホールにおける検出油温の設定油温から
    の偏差に起因するメインオイルホールにおける設定油温
    とオイルヒータにおける設定油温との設定温度差値の偏
    差ΔTH2 を速度型(積分制御型)のファジィ推論を適
    用して求めるようになっており、ヒータ出口における設
    定油温THset は、THset =Tset+ΔTH1 +ΔT
    2 により算出され、ヒータ出口における設定油温TH
    set より数度低い温度がクーラ出口における設定油温T
    Cset とされるようになっており、マイナーループ制御
    部は、クーラ出口及びヒータ出口の検出油温が入力さ
    れ、設定油温THset 及び設定油温TCset を目標値と
    して、パワーユニットをループ制御するようになってい
    るエンジン潤滑油温度制御装置。
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