JP3015437B2 - 含浸型陰極構体の製造方法 - Google Patents

含浸型陰極構体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、カラー受像管等の電子管に使用される高
電流密度の含浸型陰極構体の製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、走査線を増加させて解像度を改善したカラー受
像管や、超高周波対応受像管等の開発が要請されてい
る。又、投写管等においても、輝度の向上が望まれてい
る。
これらの要請に応えるには、陰極からの放出電子密度
を大幅に増大させる必要がある。
ところで、含浸型陰極は酸化物陰極に比べ大きな電流
密度が得られ、寿命も長いことから、これまでは主に撮
像管、進行波管、クライストロン等の電子管に用いられ
てきたが、今後はカラー受像管の分野でも需要の拡大が
予想される。
このような含浸型陰極構体は第9図に示すように構成
され、以下、従来の製造方法により説明する。
先ず、エミッタ(電子放射物質)を含浸した短円柱状
の陰極基体1を、有底短円筒状のカップ2内に収納して
ろう材3を介して固着する。このカップ2をその底部側
から円筒状の陰極スリーブ4の一端開口部に挿入し、こ
の一端開口部に陰極基体1を露出させた状態で、カップ
2を陰極スリーブ4に固着する。
更に、この陰極スリーブ4の他端外周に、複数例えば
3本のストラップ5の一端部を固着し、各ストラップ5
の他端部を陰極スリーブ4の外側に所定間隔で同軸的に
配設した筒状ホルダー6に懸垂固着する。
尚、陰極スリーブ4内にはヒータ7を挿入配置する。
このような含浸型陰極構体は、一般に動作温度が1000
℃b前後と高いので、構成部品の材料はW、Mo、Ta又は
これらの合金からなっている。このため、製造に当たっ
ては、レーザ溶接を多用している。
一方、このような含浸型陰極構体のヒータ定格は6.3V
−600mA(3電子銃に使用した場合)であり、消費電力
は3.78Wである。又、従来用いられている酸化物陰極に
おいては、ヒータ定格は6.3V−300mA(3電子銃に使用
した場合)であり、消費電力は1.89Wである。
そして、含浸型陰極においても、酸化物陰極との互換
性及び陰極と第1グリッドとの昇温時のギャップ変動に
起因する3色の色ずれ防止などのために、低消費電力化
が望まれている。
低消費電力化のためには、陰極表面からの熱輻射の減
少及びストラップからの熱伝導の減少が重要となる。ス
トラップからの熱伝導の減少のためには、ストラップの
断面積を減ずれば良いが、前述したようにレーザ光によ
り接合する場合には、レーザ光の溶融径よりもストラッ
プの幅を大きくする必要があり、ストラップの断面積減
少には限界がある。
(発明が解決しようとする課題) 上記のような従来の含浸型陰極構体では、ストラップ
の寸法はレーザ光の溶融径で決定される。つまり、一般
的に十分な溶接強度を得るためには、溶融径は0.3mm程
度必要となり、従ってストラップの幅は0.35mm以上必要
となる。
一方、ストラップの厚さは0.03〜0.05mm程度必要とな
り、断面積は0.0105〜0.019mm2となる。このような断面
積を有するストラップを備えた含浸型陰極構体は、スト
ラップからの熱伝導損失は全体の40%程度を占め、低消
費電力化が難しいという問題があった。
又、ストラップからの熱伝導の減少のために、ストラ
ップの断面積を減ずれば良いので、近年では幅0.2mm、
厚さ0.03mm程度の板状ストラップや直径0.05mmの棒状ス
トラップを用いた含浸型陰極構体が提案されている。し
かしながら、材料がW、Mo、Ta又はこれらの合金からな
っているため、溶接部の脆化により溶接強度が著しく低
下する。又、レーザ光と被加工物の位置決めが極めて難
しくなり、ともすれば位置がずれ、陰極スリーブ4に孔
が開いたり、溶接が不十分であったりという不具合が生
じていた。更に、構造設備が複雑になり自動化を行なう
上で不都合であった。
また、従来ストラップの端部にろう材を入れるエンボ
ス部(凹部)を形成し、このエンボス部でろう材を被せ
るようにしてストラップの端部を陰極スリーブの外周面
に当接し、レーザ光をエンボス部の外側から照射してエ
ンボス部内のろう材を溶融することにより、ストラップ
を陰極スリーブにろう付けして固着する方法が開示され
ている。しかし、この方法ではストラップの端部に外力
を加えて塑性変形させろう材を入れるエンボス部を形成
することを可能とするためにストラップの幅寸法をエン
ボス部の塑性変形分を見込んで大きくする必要があり、
この結果ストラップからの熱伝導を減少させるためにス
トラップの断面積を減少することができなくなってしま
う。また、レーザ光をエンボス部の外側から照射してエ
ンボス部内のろう材を溶融するために大きいエネルギー
のレーザ光を照射する必要があり不経済である。さら
に、ストラップにエンボス部を形成するための加工を行
なう必要があり、それに要する経費が加わるために陰極
構体の製造コストが高価となる。
この発明は、上記事情に鑑みなされたもので、低消費
電力の含浸型陰極構体の製造方法を提供することを目的
とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明は、陰極基体にエミッタを含浸させ、この陰
極基体をカップ内に収納固着させ、このカップを底部側
から陰極スリーブに挿入し、上記陰極基体を一端開口部
に露出させた状態で上記カップと上記陰極スリーブとを
固定し、上記陰極スリーブの他端外周面に複数のストラ
ップの一端部を固着し、この複数のストラップの他端部
を筒状ホルダーに懸垂固着し、上記陰極スリーブ内にヒ
ータを設けた含浸型陰極構体の製造方法において、上記
ストラップの端部表面にろう材を付着し、このストラッ
プの端部を上記陰極スリーブの外周面に当接し、次いで
上記ストラップの表面に付着するろう材に、レーザ光を
このろう材が飛散しないようなエネルギで照射した後そ
のエネルギより大きいエネルギで照射してろう材を溶融
し、この溶融したろう材で上記陰極スリーブと上記スト
ラップとを固着することを特徴とする含浸型陰極構体の
製造方法である。
(作用) この発明によれば、ストラップを陰極スリーブに固着
する際、レーザ光によりろう材を加熱してろう付けを行
なうので、ストラップの寸法(断面積)を極端に小さく
することが出来、ストラップからの熱伝導損失を低減し
て低消費電力を図ることが出来る。
又、この発明によれば、従来見られた溶接強度の低下
も防止され、レーザ光と被加工物の位置決めも容易とな
った。
(実施例) 以下、図面を参照して、この発明の一実施例を詳細に
説明する。
この発明による含浸型陰極構体の製造方法は、第1図
乃至第3図に示すような構体で実施され、第1図及び第
2図はこの発明の製造方法の要部を示す縦断面図と横断
面図であり、第3図はこの発明の製造方法により得られ
る含浸型陰極構体を一部切り欠いて示す斜視図である。
尚、従来例(第9図)と同一箇所には、同一符号を付す
ことにする。
最初に、この発明の製造方法で使用する製造装置につ
いて述べると、この製造装置は第4図に示すように構成
され、基台10上の片隅には、陰極スリーブ4が固定され
る組立て位置決め台16が取付けられている。この組立て
位置決め台16に対応して、基台10上にはストラップ5を
支持して陰極スリーブ4の所定位置に運ぶチャック14が
回動自在に設けられている。更に、この組立て位置決め
台16に対応して、図示しないレーザ装置から導かれるレ
ーザ光とレンズ17により集光しレーザ光を照射するレー
ザ光学系18が設けられている。上記のチャック14に対応
して、ストラップ材19を所定寸法に成形する成形金型15
が設けられている。この成形金型15とチャック14との間
にはろう材槽13が配置され、このろう材槽13内には、例
えばRuとMo粉末を適当なバインダと共に溶媒で混合した
ろう材8が入っている。このようなろう材槽13の上方に
は、ストラップ材支持具20とパルスモータ12が配設さ
れ、基台10上に植設された支持板21に取付けられてい
る。この支持板21にはストラップ材支持具20やパルスモ
ータ12の上に、ストラップ材19が巻回されたスプール11
が取付けられている。
さて次に、この発明による含浸型陰極構体の製造方
法、特に陰極スリーブへのストラップの固着方法は第1
図及び第2図に示すように構成され、上記のような製造
装置を使用して行なわれるが、その前に他の部分の製造
方法につき第3図により説明する。
先ず、エミッタを含浸させた陰極基体1を、Ru−Moの
ろう材3を介して有底筒状のカップ2内に収納固着す
る。そして、このカップ2の裏面からレーザ溶接により
カップ2とろう材3を溶接接合する。
次に、カップ2をその底部側から直径1.60mm、厚さ0.
025mmのTa又はMoからなる陰極スリーブ4の一端開口部
に陰極基体1を露出させた状態で挿入固定した後、陰極
スリーブ4の端部をレーザ溶接して接合する。
その後、陰極スリーブ4の他端外周に複数例えば3個
の幅0.15mm、厚さ0.015mmのTa、Mo、Re−W、Re−Mo等
からなるストラップ5を位置決め固定し溶接する。
これについて詳しく説明すると、第4図の装置を使用
し、先ずスプール11に巻かれているストラップ材19をパ
ルスモーター12の数値制御により一定量を送り、混合分
散されているろう材槽13の中に浸漬(ディッピング)さ
せ、ストラップ材19の端部に約1mmの長さにろう材8の
被膜形成を行なう。
次に、ストラップ材19をパルスモーター12の数値制御
により或る一定量巻き戻しを行ない、チャック14にてス
トラップ材19を挾持しながら、成形金型15によりストラ
ップ材19の成形切断を行なう。
その後、予め組立て位置決め台16に装着されている陰
極スリーブ4に対して、成形切断されたストラップ5を
挾持しながらチャック14は陰極スリーブ4外周に当接す
るまで旋回する。
次に、第1図に示すように、この発明の特徴である溶
接用レーザ光のスポット直径を通常約0.2mmとなるべく
焦点を合わせるところを、スポット直径を約1mmにレー
ザ装置18のレンズ17によりデフォーカスさせ、ろう材8
の溶融点まで加熱を行なう。この時、レーザ光を、ろう
材8に例えば0.5秒間、15W照射し、その後、1秒間、30
W照射することによりろう材8は溶融し、陰極スリーブ
4とストラップ5はこのろう材8で固着される。照射直
後のエネルギを小とするのは、いきなり大出力のレーザ
光を照射することにより、ろう材8が飛散するのを防止
するためである。
又、陰極スリーブ4とストラップ5の材質によっては
酸化するので、Ar等の不活性雰囲気中でろう付けするこ
とが望ましい。
尚、第2図に示すように、陰極スリーブ4をレーザ光
学焦点23より遠い位置に設定し、スポット直径を約1mm
にすることは、レーザビーム熱によるその他機構体への
影響を防ぐため、都合が良いことは言うまでもない。
その後、自然冷却により第3図に示すようにろう材8
が凝固して陰極スリーブ4とストラップ5が強固に接合
される。
次に、ストラップ5の他端部を筒状ホルダー6に溶接
固定する。
その後、螺旋状ヒータ7を陰極スリーブ4に内蔵させ
る。
この実施例の製造方法は、ろう材8をレーザ光で溶融
し、陰極スリーブ4とストラップ5を接合しているの
で、レーザ加工時の焦光径はろう材8の熱容量で支配さ
れること、又、陰極スリーブ4とストラップ5の融点に
比べ、Ru−Moろう材8の融点は1950℃と低いことから、
ストラップ5の寸法をレーザ光の焦光径より小さくする
ことが出来る。このため、上述したような寸法の接合が
可能となる。
すなわち、ストラップ5の端部表面にろう材8付着
し、このストラップ5の端部を陰極スリーブ4の外周面
に当接し、次いでストラップ5の表面に付着して露出す
るろう材8に、レーザ光をはじめこのろう材8が飛散し
ないようなエネルギで直接照射し、その後そのエネルギ
より大きいエネルギで照射してろう材8を溶融し、この
溶融したろう材8で陰極スリーブ4とストラップ5とを
固着するので、ストラップにエンボス部を形成し、この
エンボス部でろう材を被せるようにしてストラップの端
部を陰極スリーブの外周面に当接し、レーザ光をエンボ
ス部の外側から照射してエンボス部内のろう材を溶融し
てろう付けする場合のように、ストラップ5の幅を増大
する必要がなく、ストラップ5の幅寸法を小さくするこ
とが可能となる。そして、ストラップ5の表面に付着し
て露出するろう材8に、レーザ光をはじめこのろう材8
が飛散しないような小さいエネルギで直接照射し、その
後そのエネルギより大きいエネルギで直接照射してろう
材8を溶融するので、ろう材8を表面に露出させた状態
でも良好にろう付けを行なうことができる。また、ろう
付けに先だちストラップ5に塑性加工を施す必要がなく
製造コストが安価である。
尚、Ru−Mo−Niの3元素ろう材を用いても、同様の接
合が可能である。
このようにして製造された含浸型陰極構体を所定の電
子銃に組込んだ後、ガラス管に装着し、所定の排気を行
ない、定格のヒータ電圧を印加し、陰極の輝度温度を測
定した。その結果を、第1表に示す。
この第1表に示したように、この発明の製造方法によ
り得られた含浸型陰極構体は、従来の含浸型陰極構体に
比べ、定格即ちヒータ電圧6.3Vにおいて約80deg高くな
ることが判る。この陰極温度の約80degは、ヒータ電力
に換算すると約20%に相当し、従来の含浸型陰極構体を
同じ動作温度、即ち、970℃bを動作温度とすれば、20
%のヒータ電力を削減することが出来、その効果は大な
るものがある。
(変形例) 第5図及び第6図はこの発明の変形例を示したもの
で、上記実施例と同様効果が得られる。
即ち、上記実施例ではストラップ5が板状であった
が、この変形例ではストラップ9は棒状である。このス
トラップ9の一端部に曲げ部9aを形成し、この曲げ部9a
にろう材8を付着し、このろう材8をレーザ光で加熱す
ることにより陰極スリーブ4とストラップ9とを固着す
る。
詳細に説明すると、先ずこの変形例の製造方法で使用
する装置は第7図に示すように構成され、上記実施例で
使用した装置(第4図)と同様構成であり、同一箇所は
同一符号を付してある。
陰極スリーブ4とストラップ9とを固着する前の工程
は、上記実施例と同様ゆえ説明を省略し、陰極スリーブ
4とストラップ9とを固着する工程についてのみ述べる
ことにする。
即ち、第7図の装置を使用し、先ずスプール11に巻か
れているストラップ材22を成形金型15により端部約1mm
を例えばU字状の曲げ部9aに成形し、そのストラップ材
22をパルスモーター12の数値制御により或る一定量を送
り、混合分散されているろう材槽13の中に浸漬(ディッ
ピング)させ、ストラップ材22のU字状曲げ部9aに約1m
mの長さにろう材8の被膜形成を行なう。
次に、パルスモーター12の数値制御により或る一定量
巻き戻しを行ない、チャック14にてストラップ材22を挾
持しながら、成形金型15によりストラップ材22の成形切
断を行なう。
その後、予め組立て位置決め台16に装着されている陰
極スリーブ4に対して、成形切断されたストラップ9を
挾持しながらチャック14は陰極スリーブ4に当接するま
で旋回する。
次に、レーザ装置18のレンズ17により照射される溶接
用レーザ光20をろう材被膜部に当て、ろう材8の溶融点
まで加熱を行なう。
その後、自然冷却により第6図に示すようにろう材8
が凝固して陰極スリーブ4とストラップ9が強固に接合
される。
尚、ストラップ9の一端部の凹部9aはU字状であった
が、U字状に限定されず、ろう材8が集中して付着する
ようであれば、他の形状の曲げ部でも良い。
この変形例によれば、ろう材8の被膜がストラップ9
の一端部の曲げ部9aに集中してろう材8の位置が一定と
なり、且つろう材8の被膜面積も大きくなるので、レー
ザ光と陰極スリーブ4との機械的な位置ずれが発生して
も、従来のレーザ光のスポット溶接に比べ、位置精度に
対る機械的許容度は大幅に改善され、自動化を精度良く
行なうことが出来る。更に、ストラップ9の溶接部面積
が大きくなるため、溶接強度も向上する。
又、第8図は他の変形例であり、これはストラップ9
は棒状であるが、一端部が上記変形例のような曲げ部に
形成されていない。つまり、上記実施例が板状であった
のを棒状にしたものである。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、ストラップを
陰極スリーブに接合する際、Ru−Moろう材を陰極スリー
ブとストラップの端部上に供給した後、レーザ光により
そのろう材を加熱し、ストラップ、陰極スリーブ、ろう
材の3者を一体化して接合するので、ストラップの断面
積を極端に小さくすることが出来、ストラップからの熱
伝導損失を小さくすることが出来る。
すなわち、ストラップの端部表面にろう材を付着し、
このストラップの端部を陰極スリーブの外周面に当接
し、次いでストラップの表面に付着して露出するろう材
に、レーザ光をはじめこのろう材が飛散しないようなエ
ネルギで直接照射し、その後そのエネルギより大きいエ
ネルギで照射してろう材を溶融し、この溶融したろう材
で陰極スリーブとストラップとを固着するので、ストラ
ップにエンボス部を形成し、このエンボス部でろう材を
被せるようにしてストラップの端部を陰極スリーブの外
周面に当接し、レーザ光をエンボス部の外側から照射し
てエンボス部内のろう材を溶融する場合のように、スト
ラップの幅を増大する必要がなく、ストラップの幅寸法
を小さくすることが可能となる。そして、ストラップの
表面に付着して露出するろう材に、レーザ光をはじめこ
のろう材が飛散しないようなエネルギで直接照射し、そ
の後エネルギより大きい大きいエネルギで照射してろう
材を溶融するので、良好にろう付けを行なうことができ
る。また、ろう付けに先だちストラップに加工を施す必
要がなく製造コストが安価である。
従って、含浸型陰極構体の熱効率を高めることが出来
る結果、約20%の低消費電力化を図ることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はこの発明の一実施例に係る含浸型陰
極構体の製造方法を要部を拡大して示す縦断面図と横断
面図、第3図はこの発明の製造方法により得られる含浸
型陰極構体の全体を一部切り欠いて示す斜視図、第4図
はこの発明の製造方法で使用する製造装置を示す斜視
図、第5図はこの発明の変形例を示す要部拡大斜視図、
第6図はこの発明の変形例に係る製造方法により得られ
る含浸型陰極構体の全体を示す斜視図、第7図はこの発
明の変形例の製造方法で使用する製造装置を示す斜視
図、第8図はこの発明の他の変形例に係る製造方法によ
り得られる含浸型陰極構体の全体を示す斜視図、第9図
は従来の製造方法により得られる含浸型陰極構体を一部
切り欠いて示す斜視図である。 1……陰極基体、2……カップ、4……陰極スリーブ、
5、9……ストラップ、6……ホルダー、7……ヒー
タ、8……ろう材、11……スプール、13……ろう材槽、
14……チャック、15……成形金型、16……位置決め台、
18……レーザ光学系、19、22……ストラップ材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣澤 大二 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式 会社東芝堀川町工場内 (72)発明者 喜作 忠司 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 東芝 電子デバイスエンジニアリング株式会社 内 (56)参考文献 特開 平2−165545(JP,A) 特開 昭57−151142(JP,A) 特開 昭60−216986(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/04 B23K 26/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極基体にエミッタを含浸させ、この陰極
    基体をカップ内に収納固着させ、このカップを底部側か
    ら陰極スリーブに挿入し、上記陰極基体を一端開口部に
    露出させた状態で上記カップと上記陰極スリーブとを固
    定し、上記陰極スリーブの他端外周面に複数のストラッ
    プの一端部を固着し、この複数のストラップの他端部を
    筒状ホルダーに懸垂固着し、上記陰極スリーブ内にヒー
    タを設けた含浸型陰極構体の製造方法において、 上記ストラップの端部表面にろう材を付着し、このスト
    ラップの端部を上記陰極スリーブの外周面に当接し、次
    いで上記ストラップの表面に付着するろう材に、レーザ
    光をこのろう材が飛散しないようなエネルギで照射した
    後そのエネルギより大きいエネルギで照射してろう材を
    溶融し、この溶融したろう材で上記陰極スリーブと上記
    ストラップとを固着することを特徴とする含浸型陰極構
    体の製造方法。
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