JP3015278B2 - 座標入力装置における位置検出方法 - Google Patents

座標入力装置における位置検出方法

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JP3015278B2 JP12728995A JP12728995A JP3015278B2 JP 3015278 B2 JP3015278 B2 JP 3015278B2 JP 12728995 A JP12728995 A JP 12728995A JP 12728995 A JP12728995 A JP 12728995A JP 3015278 B2 JP3015278 B2 JP 3015278B2
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/03Arrangements for converting the position or the displacement of a member into a coded form
    • G06F3/041Digitisers, e.g. for touch screens or touch pads, characterised by the transducing means
    • G06F3/046Digitisers, e.g. for touch screens or touch pads, characterised by the transducing means by electromagnetic means

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタイザまたはタブ
レットと呼ばれる座標入力装置における位置検出方法に
関し、特にそのセンサ部上に並設された多数のセンサコ
イルの走査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】座標入力装置における位置検出方式は、
種々のものが知られている。一例として特開平2−53
805号及び特開平3−147012号等に開示された
電磁授受方式について説明する。
【0003】図15は、電磁授受方式を用いた座標入力
装置の基本的動作を説明するための概略構成図である。
この方式における座標入力装置は、多数のセンサコイル
を位置検出方向(X軸方向またはY軸方向)に並設する
ことによりセンサ面を形成するセンサ部(簡単とするた
めに、X軸センサコイル群のみ示す)と、コイルまたは
共振回路を内蔵したスタイラスペンまたはカーソル等の
位置指示器とから構成される。電磁授受方式において
は、センサ部上の一センサコイルと、位置指示器との間
で電磁波を授受することにより得られた受信信号に基づ
いて、位置指示器による指示位置の座標値を求める。さ
らに、座標入力装置では、通常、指示位置の座標値の情
報を得ることの他に、指示位置における各種の操作を特
定するためのスイッチ情報を得るという目的がある。従
って、位置指示器内には、スイッチ情報を入力するため
の手段もまた設けられている。スイッチ情報の入力手段
としては、例えば、上記のコイルまたは共振回路に対し
てその共振条件をわずかに変化させるようなキャパシタ
等の素子を付加するような機構がある。
【0004】センサ部に関しては、通常、X軸とY軸の
2方向について座標検出を行うため、一対のセンサ部を
直交させてX軸方向とY軸方向とに各々設けている。
【0005】次に図15を用いて、電磁授受方式におけ
る位置検出プロセスを説明する。先ず、選択された一の
センサコイルに対して高周波信号発生回路から高周波信
号を与えることにより、そのセンサコイルから電磁波が
発生される(送信信号)。すると、(位置指示器がこの
センサコイル上に位置する場合)位置指示器内の共振回
路等がこの電磁波により共振する。次にセンサコイルか
らの電磁波の発生を止める(すなわち、高周波信号の供
給を停止する)と、位置指示器内の共振回路等から応答
電磁波が発生する。この応答電磁波をセンサコイルにて
受信する(受信信号)。受信信号は、受信回路を介して
信号処理部へ渡されてその振幅や位相を解析される。
【0006】上記の一センサコイルについての送受信動
作を、センサ部上の多数のセンサコイルを位置検出方向
に順次切り替えながら各センサコイルに対して同様に繰
り返す。このように多数のセンサコイルを順次切り替え
ていく操作を「走査(スキャン)」と称する。座標入力
装置には、多数のセンサコイルを選択するすなわち切り
替えるために、マルチプレクサ等から構成されるセンサ
コイル切替部が設置されている。センサコイル切替部の
切替動作や送受信動作は、座標入力装置の信号制御部
(図示せず)によって制御される。
【0007】位置検出プロセスには、位置指示器の座標
値情報が全く得られていない時点から、位置指示器の正
確な座標(X、Yとも)を算出する時点までのプロセス
が含まれる。先ず、センサ面上の全てのセンサコイルを
走査する「オールスキャン」から開始される。このオー
ルスキャンは、いわば「粗い」検出プロセスということ
ができる。オールスキャンによって、各センサコイルか
らの受信信号に基づいて、センサ部上の受信信号分布が
得られる。位置指示器が、センサ面上の検出可能高さ以
下に存在する場合、その受信信号分布は、位置指示器に
最も近いセンサコイルにて信号強度の最高値を示し、そ
してこの最高値を示すセンサコイルをほぼ中心とした数
本のセンサコイル群が信号強度の山を示すはずである。
こうして、位置指示器の概略的な位置が判断できる。次
に、位置検出プロセスは「セクタスキャン」へと移行す
る。セクタスキャンにおいては、オールスキャンの結果
から、主ピーク値を示したセンサコイルとその近隣の数
本のセンサコイルとを用いて上記の送受信動作を繰り返
す。そして、再び信号強度のピーク特性が得られれば位
置指示器が存在することが確認される。さらにこのセク
タスキャンで得られた各受信信号のデータに基づいて、
信号処理部において補間を含む演算を行い、位置指示器
の座標値を正確に決定する。より正確なデータを得るた
めに、セクタスキャンは、通常数回繰り返される。セク
タスキャンは、いわば「精細な」検出プロセスというこ
とができる。
【0008】また、他の位置検出方式としては、センサ
面側から電磁波を送信し、これを位置指示器にて受信す
る方式、あるいはその逆に位置指示器から電磁波を送信
し、これをセンサ面側にて受信する単純な電磁作用方式
もある。あるいは、X軸方向のセンサコイルから送信
し、Y軸方向のセンサコイルにて受信する交差型検出方
式がある。他には、特開平第5−241722号に開示
された自己発振型検出方式がある。自己発振型検出方式
では、例えば、互いに電磁的に結合しないX軸方向のセ
ンサコイルとY軸方向のセンサコイルとが、位置指示器
の共振回路と各々電磁結合することにより双方のセンサ
コイルに接続された増幅器の正帰還ループを形成するよ
うに配置されている。従って、位置指示器と双方のセン
サコイルとが電磁結合すると増幅器の自己発振が生じる
ので、その発振信号を位置検出に利用している。
【0009】前述の各位置検出方式の検出プロセスの詳
細はそれぞれ異なり、また1つの検出方式の中でもその
実施態様によって細部は異なっているであろう。しかし
ながらいずれの検出方式においても、センサ部上のセン
サコイル群を走査しながら各々の位置検出方式を適用す
る点については共通している。
【0010】以上の位置検出方式の説明においては、簡
単とするために、受信信号分布において受信信号強度の
最も大きいピーク(「主ピーク」と称する)に関する処
理についてのみ触れた。しかしながら、特公昭58−1
6506号及び特開平3−67320号等に開示されて
いるように、コイルまたは共振回路を内蔵するスタイラ
スペン型位置指示器を備えて電磁誘導または電磁結合を
利用する位置検出方式では、受信信号分布において、主
ピークのみでなく主ピークの両側に一対の副ピークが観
測される。これらの一対の副ピークの各々の大きさは、
スタイラスペンのセンサ面に対する傾きの大きさに依存
して変化する。このことは、これらの副ピークのデータ
を様々に利用できることを意味する。例えば、スタイラ
スペンが傾いている場合に、主ピークから算出される座
標値が実際の指示位置からずれてしまうようなスタイラ
スペンにおいては、この座標値の誤差を一対の副ピーク
の強度データを利用して補正することができる。また、
スタイラスペンの傾きそのものを特定の操作を指示する
情報として利用するために、これらの副ピークのデータ
を用いることもできる。尚、実際の傾き計算において
は、一般的に両副ピークのデータのみでなく主ピークの
データも用いられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来、副ピークのデー
タを利用する場合には、その利用する副ピークに対して
主ピークに対すると同様の補間を含む計算を行って、正
確な副ピーク値と、必要であればその正確な副ピーク値
に対応する座標値とを算出していた。従って、データと
して必要な各副ピークについて、補間計算のために数本
のセンサコイルからのデータが必要であった。これらの
データを得るために、前述のセクタスキャンにおいて、
主ピーク及びその両側の副ピークを含む範囲を走査して
いた。
【0012】図16は、従来のセクタスキャンの1プロ
セスを示した図である(XまたはYのいずれか一方の軸
についての走査のみ示す)。図16中、セクタスキャン
において走査される選択センサコイル群10は、センサ
コイルC-3、C-2、...C8、C9からなる。この場
合、セクタスキャンに先立つオールスキャンにおいて、
センサコイルC3から最も大きい受信信号の値(電圧
値)が得られたことを前提としている。各センサコイル
の上に示された柱の長さは、セクタスキャンにおいて各
センサコイルから得られた生の受信信号値20を表す。
以降、同様の図において、時間的な流れは左から右へと
なっている。
【0013】図16の例では、真の主ピーク値の補間計
算のためにセンサコイルC0からC6までの7本の主ピー
ク選択センサコイル群10aを用いている。図示の通
り、7本の主ピーク選択センサコイル群10aからの受
信信号中の最大値は、センサコイルC3から得られた
(生の)主ピーク値20aである。そして、これら7本
の主ピーク選択センサコイル群10aから得られた値に
基づいて補間計算を行い、真の主ピーク値20a′を算
出する。さらに、3本の左副ピーク選択センサコイル群
10bからの受信信号中の最大値は、センサコイルC-2
から得られた(生の)左副ピーク値20bである。そし
て、これら3本の左副ピーク選択センサコイル群10b
から得られた値に基づいて補間計算を行い、真の左副ピ
ーク値20b′を算出する。
【0014】またさらに、3本の右副ピーク選択センサ
コイル群10cからの受信信号中の最大値は、センサコ
イルC8から得られた(生の)右副ピーク値20cであ
る。そして、これら3本の右副ピーク選択センサコイル
群10cから得られた値に基づいて補間計算を行い、真
の右副ピーク値20c′を算出する。
【0015】1プロセスのセクタスキャンによって得ら
れたデータに基づく上記の補間計算及び副ピークのデー
タに基づく傾き計算等(図16中、計算ルーチン30)
は、通常、当該1プロセスが完了する毎に実行され、そ
の結果が上位のデータ処理装置(ホスト)へと送られ
る。通常、この計算処理に要する期間は、データを取り
込まないダミースキャンが行われる。
【0016】以上のように、従来は、真の副ピーク値を
補間計算によって得るために、各副ピークについて少な
くとも3本のセンサコイルを走査することが必要であっ
た。しかしながら、主ピークのみでなく両副ピークをも
受信する場合、セクタスキャンにおいて選択するセンサ
コイル数が多いと、走査時間が長くなるのみでなく、そ
れによって得られたデータの処理量が大きくなって信号
処理部の負荷が増加し、その結果、ホストへのデータの
転送速度が低下する。通常、1つの指示位置について数
回のセクタスキャンを繰り返すので、できるだけ短時間
でこれらの数回のセクタスキャンを完了することが望ま
しい。なぜならば、位置指示器が非常に速く移動してい
る場合、このセクタスキャン及びその計算ルーチンを実
行する間にも指示位置が変わる可能性があるからであ
る。さらに、実際には、X軸とY軸との双方の軸につい
てセクタスキャンを実行しなければならないため、X軸
をセクタスキャンする時点とY軸をセクタスキャンする
時点との間には必然的に時間的なずれが生じ、このずれ
の間に指示位置が変わる可能性もある。
【0017】従って、セクタスキャンにおける選択セン
サコイル数をできるだけ少なくするような走査方法が望
ましい。
【0018】また、副ピークのデータを利用する場合の
別の問題点を挙げると、センサ部の有効領域の端部の問
題がある。センサ部において受信信号が有効とされる有
効領域は、当然ながら有限の面積を有するので、4つの
辺の各近傍部分に、副ピークが片側のみしか検出できな
い領域が存在する。従来は、オールスキャンの結果、片
側(外側)の副ピークが有効領域外に出てしまうことが
判明した時点で、制御部が、セクタスキャンのフローを
分岐させて、次の2種類のセクタスキャンのいずれかを
実行していた。すなわち、(1)外側の副ピークが有効領
域外であれば、外側副ピークは走査しない。(2)主ピー
クのための選択センサコイルのいずれかが有効領域外で
あれば、選択センサコイル群を端から所定の数のセンサ
コイル群に固定する。しかしながら、条件分岐が複雑で
あるほど制御部の負荷が大きくなりかつ時間を要するこ
とになるので、ホストへのデータ転送速度が低下する。
【0019】従って、有効領域の端部については、なる
べく制御部の負荷を小さくするような走査方法が望まし
い。
【0020】さらに別の問題点として、従来は、オール
スキャンについてもセクタスキャンについても、一軸に
ついて一定の方向(順方向)にのみ走査を行っていた。
しかしながら、厳密に云えば、1のセンサコイルの受信
信号値は、順方向に走査する場合と逆方向に走査する場
合とでは異なることが知られている。この原因は次のと
おりである。すなわち、1のセンサコイルについての1
の送信期間中に当該1のセンサコイルから送信される電
磁波によって位置指示器内の共振回路等に誘導電圧が発
生する。この誘導電圧は、送信電磁波が停止された後、
受信期間中に徐々に減少するが、次の送信期間に次のセ
ンサコイルから電磁波が送信され始めるまでに完全には
消失せずに残留している。その結果、次のセンサコイル
からの電磁波によって発生する誘導電圧に対して、前の
センサコイルによって発生した誘導電圧の残留分が重畳
されてしまう。こうして、前のセンサコイルによる残留
誘導電圧が、次のセンサコイルの受信信号値の誤差とな
る。この誤差の大きさは、前のセンサコイルによって共
振回路等に発生する誘導電圧の大きさに依存する。
【0021】例として、1のセンサコイルによって位置
指示器の共振回路等に発生する本来の誘導電圧が、その
左隣のセンサコイルによるそれよりも大きくかつその右
隣のセンサコイルによるそれよりも小さいと仮定し、ま
た左から右への走査方向を順方向とする。当該1のセン
サコイルは、順方向に走査したときは左隣のセンサコイ
ルから残留誘導電圧の影響を受け、そして逆方向に走査
したときには右隣のセンサコイルから残留誘導電圧の影
響を受ける。従って、当該1のセンサコイルの受信信号
値への影響は、順方向走査におけるよりも逆方向走査に
おける方が大きくなる。
【0022】残留誘導電圧による受信信号電圧に対する
影響の実際の様相は、次のようなものである。位置指示
器のスイッチ操作がない状態(すなわち送信電磁波の周
波数と共振回路等の共振周波数が一致しているとき)で
は、受信信号電圧のほぼ振幅のみが影響を受ける。一
方、位置指示器のスイッチ操作がある状態(すなわち送
信電磁波の周波数と共振回路等の共振周波数が一致しな
いとき)は、位相ずれが生じるために受信信号電圧はさ
らに複雑な影響を受けることになる。このような走査方
向に依存する受信信号の誤差は、概略的な指示位置を求
めることが目的であるオールスキャンについてはそれほ
ど問題がないが、正確な指示位置を求めることが目的の
セクタスキャンについては無視することができない。
【0023】従来は、この残留誘導電圧の影響を取り除
くために、次のような手段を設けていた。すなわち、こ
の残留誘導電圧の大きさを予め計算した補正値のテーブ
ルを作成してメモリ等に記憶しておき、所定の条件に対
応する補正値をメモリから読み出してセクタスキャンに
おける受信信号値の補正を行っていた。しかしながら、
補正値のテーブルをメモリに記憶するためにかなりのメ
モリを消費するという問題があった。
【0024】従って、メモリを大量に消費することなく
上記の残留誘導電圧の影響を取り除く方法が望まれる。
【0025】本発明の目的は、座標入力装置の位置検出
方法において、特にセクタスキャンにおける副ピークの
ための選択センサコイル数をできるだけ少なくするよう
な走査方法を提供することである。
【0026】さらに、本発明の目的は、座標入力装置の
位置検出方法において、センサ面の有効領域の端領域に
ついて、制御部及び信号処理部の負荷をできるだけ低減
するようなセンサコイル走査方法を提供することであ
る。
【0027】またさらに、本発明の目的は、座標入力装
置の位置検出方法において、信号処理部のメモリを大量
に消費することなく、センサコイル走査方向に依存する
残留誘導電圧の影響を取り除くことができるセンサコイ
ル走査方法を提供する。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による座標入力装置の位置検出方法は次の
ような態様を備える。
【0029】1)本発明による位置検出方法の第1の態
様は、多数のセンサコイルを座標軸方向に並設してセン
サ面を形成するセンサ部と少なくともコイルを内蔵する
位置指示器とを有する座標入力装置にて、前記センサコ
イル群のそれぞれの特定のセンサコイルと前記位置指示
器との間の相互作用から求められる主ピーク値及び少な
くとも1つの副ピーク値を含む検出信号の値を用いて前
記位置指示器による指示位置の座標値と当該位置指示器
の前記センサ面に対する傾きとを検出する位置検出方法
において、前記座標軸の一の特定座標軸に沿って、(1)
前記主ピーク値を与える主センサコイル及び補間計算に
より前記座標値を算出するために必要なセンサコイルを
含む主ピーク選択センサコイル群と、(2)前記主ピーク
値の左側の副ピーク値を与える左副ピーク選択センサコ
イルと、(3)前記主ピーク値の右側の副ピーク値を与え
る右副ピーク選択センサコイルとが前記センサ面上に存
在する場合に、第1プロセスにて、上記(2)の左副ピー
ク選択センサコイルの走査と上記(1)の主ピーク選択セ
ンサコイル群の走査とを行い、第2プロセスにて、上記
(1)の前記主ピーク選択センサコイル群の走査と上記(3)
の右副ピーク選択センサコイルの走査とを行うセクタス
キャンを繰返し、前記第1と第2の各プロセス毎に、前
記主ピーク選択センサコイル群から得られた検出信号の
値を用いて補間計算により前記座標値を算出し、前記左
副ピーク選択センサコイルと前記右副ピーク選択センサ
コイルから得られた最新の2つの副ピーク値を用いて前
記傾きを算出することを特徴とする。
【0030】2)本発明による位置検出方法の第2の態
様は、上記(1)多数のセンサコイルを座標軸方向に並
設してセンサ面を形成するセンサ部と少なくともコイル
を内蔵する位置指示器とを有する座標入力装置にて、前
記センサコイル群のそれぞれの特定のセンサコイルと前
記位置指示器との間の相互作用から求められる主ピーク
値及び少なくとも1つの副ピーク値を含む検出信号の値
を用いて前記位置指示器による指示位置の座標値と当該
位置指示器の前記センサ面に対する傾きとを検出する位
置検出方法において、前記座標軸の一の特定座標軸に沿
って、(1)前記主ピーク値を与える主センサコイル及び
補間計算により前記座標値を算出するために必要なセン
サコイルを含む主ピーク選択センサコイル群と、(2)前
記主ピーク値の左側の副ピーク値を与える左副ピーク選
択センサコイルと、(3)前記主ピーク値の右側の副ピー
ク値を与える右副ピーク選択センサコイルとが前記セン
サ面上に存在する場合に、第1プロセスにて、上記(2)
の左副ピーク選択センサコイルの走査と、上記(1)の主
ピーク選択センサコイル群の一方向への走査とを行い、
第2プロセスにて、上記(3)の右副ピーク選択センサコ
イルの走査と、上記(1)の前記主ピーク選択センサコイ
ル群の前記第1プロセスとは逆方向への走査とを行うセ
クタスキャンを繰返し、前記第1と第2の各プロセス毎
に、前記主ピーク選択センサコイル群から得られた検出
信号の値を用いて補間計算により各仮座標値を算出した
後最新の2つの仮座標値を平均することにより前記座標
値を算出し、さらに前記左副ピーク選択センサコイルと
前記右副ピーク選択センサコイルからそれぞれ得られた
2つの最新の副ピーク値を用いて前記傾きを算出するこ
とを特徴とする。
【0031】3)本発明による位置検出装置の第3の態
様は、多数のセンサコイルを座標軸方向に並設してセン
サ面を形成するセンサ部と少なくともコイルを内蔵する
位置指示器とを有する座標入力装置にて、前記センサコ
イル群のそれぞれの特定のセンサコイルと前記位置指示
器との間の相互作用から求められる主ピーク値及び少な
くとも1つの副ピーク値を含む検出信号の値を用いて前
記位置指示器による指示位置の座標値と当該位置指示器
の前記センサ面に対する傾きとを検出する位置検出方法
において、前記座標軸の一の特定座標軸に沿って、(1)
前記主ピーク値を与える主センサコイル及び補間計算に
より前記座標値を算出するために必要なセンサコイルを
含む主ピーク選択センサコイル群と、(2)前記主ピーク
値の左側の副ピーク値を与える左副ピーク選択センサコ
イルと、(3)前記主ピーク値の右側の副ピーク値を与え
る右副ピーク選択センサコイルとが前記センサ面上に存
在する場合に、第1プロセスにて、上記(2)の左副ピー
ク選択センサコイルの走査と、上記(1)の主ピーク選択
センサコイル群の一方向への走査とを行い、第2プロセ
スにて、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群の前記
第1プロセスとは逆方向への走査と、上記(2)の左副ピ
ーク選択センサコイルの走査とを行い、第3プロセスに
て、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群の前記第2
プロセスとは逆方向への走査と、上記(3)の右副ピーク
選択センサコイルの走査とを行い、第4プロセスにて、
上記(3)の右副ピーク選択センサコイルの走査と、上記
(1)の主ピーク選択センサコイル群の前記第3プロセス
とは逆方向への走査とを行うセクタスキャンを繰返し、
前記第1〜第4の各プロセス毎に、前記主ピーク選択セ
ンサコイル群から得られた検出信号の値を用いて補間計
算により各仮座標値を算出した後最新の2つの仮座標値
を平均することにより前記座標値を算出し、さらに前記
左副ピーク選択センサコイルと前記右副ピーク選択セン
サコイルからそれぞれ得られた最新の2つの副ピーク値
を用いて前記傾きを算出することを特徴とする。
【0032】4)本発明による位置検出方法の第4の態
様は、多数のセンサコイルを座標軸方向に並設してセン
サ面を形成するセンサ部と少なくともコイルを内蔵する
位置指示器とを有する座標入力装置にて、前記センサコ
イル群のそれぞれの特定のセンサコイルと前記位置指示
器との間の相互作用から求められる主ピーク値及び少な
くとも1つの副ピーク値を含む検出信号の値を用いて前
記位置指示器による指示位置の座標値と当該位置指示器
の前記センサ面に対する傾きとを検出する位置検出方法
において、前記座標軸の一の特定座標軸に沿って、(1)
前記主ピーク値を与える主センサコイル及び補間計算に
より前記座標値を算出するために必要なセンサコイルを
含む主ピーク選択センサコイル群と、(2)前記主ピーク
値の左側の副ピーク値を与える左副ピーク選択センサコ
イルと、(3)前記主ピーク値の右側の副ピーク値を与え
る右副ピーク選択センサコイルとが前記センサ面上に存
在する場合に、第1プロセスにて、上記(2)の左副ピー
ク選択センサコイルの走査と、上記(1)の主ピーク選択
センサコイル群の一方向への走査とを行い、第2プロセ
スにて、上記(3)の右副ピーク選択センサコイルの走査
と、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群の前記第1
プロセスとは逆方向の走査とを行い、第3プロセスに
て、上記(3)の右副ピーク選択センサコイルの走査と、
上記(1)の主ピーク選択センサコイル群の前記第2プロ
セスとは逆方向の走査とを行い、第4プロセスにて、上
記(2)の左副ピーク選択センサコイルの走査と、上記(1)
の主ピーク選択センサコイル群の前記第3プロセスとは
逆方向の走査とを行うセクタスキャンを繰返し、前記第
1〜第4の各プロセス毎に、前記主ピーク選択センサコ
イル群から得られた検出信号の値を用いて補間計算によ
り各仮座標値を算出した後最新の2つの仮座標値を平均
することにより前記座標値を算出し、さらに前記左副ピ
ーク選択センサコイルと前記右副ピーク選択センサコイ
ルからそれぞれ得られた最新の2つの副ピーク値を用い
て前記傾きを算出することを特徴とする。
【0033】5)本発明による位置検出方法の第5の態
様は、上記1)〜4)のいずれかにおいて、前記左副ピ
ーク選択センサコイル又は前記右副ピーク選択センサコ
イルを走査する際にはその隣の1のセンサコイルを共に
走査し、かつ該隣の1のセンサコイルの方を該左副ピー
ク選択センサコイル又は該右副ピーク選択センサコイル
よりも先に走査することを特徴とする。
【0034】6)本発明による位置検出方法の第6の態
様は、上記1)〜5)のいずれかにおいて、前記セクタ
スキャンの実行により、前記主ピーク選択センサコイル
群は前記センサ面の有効領域内に存在するが、それ以外
の一部のセンサコイルが前記センサ面の有効領域外に存
在することが判明した場合に、前記有効領域外に存在す
るセンサコイルの代わりに、有効領域内の別の1又は複
数のセンサコイルを仮想的に選択して走査することを特
徴とする。 7)本発明による位置検出方法の第7の態様は、上記
6)において、前記仮想的に選択する1又は複数のセン
サコイルは、前記有効領域外のセンサコイルが存在する
該有効領域の境界端に対して、反対側の境界端近傍に位
置するセンサコイルであることを特徴とする。 8)本発明による位置検出方法の第8の態様は、上記
1)〜5)のいずれかにおいて、前記セクタスキャンの
実行により、前記主ピーク選択センサコイル群は前記セ
ンサ面の有効領域内に存在するが、前記左副ピーク選択
センサコイル及び前記右副ピーク選択センサコイルのう
ち一方が前記有効領域外に存在することが判明した場合
に、前記有効領域内に存在する他方の副ピーク選択セン
サコイルの走査による副ピーク値のみを用いて前記傾き
を算出することを特徴とする。 9)本発明による位置検出方法の第9の態様は、上記
1)〜5)のいずれかにおいて、前記セクタスキャンの
実行により、前記主ピーク選択センサコイル群は前記セ
ンサ面の有効領域内に存在するが、前記左副ピーク選択
センサコイル及び前記右副ピーク選択センサコイルのう
ち一方が前記有効領域外に存在することが判明した場合
に、前記有効領域外のセンサコイルが存在する該有効領
域の境界端から内側へ向かって一定数のセンサコイル群
を選択して走査を行い、前記一定数のセンサコイル群の
うち主ピーク値を示す主センサコイルから、該有効領域
の内側へ向かって前記一定数より小さい別の一定数だけ
離間したセンサコイルの示す検出信号を副ピーク値とみ
なし、該副ピーク値のみを用いて前記傾きを算出するこ
とを特徴とする。
【0035】10)本発明による位置検出方法の第10
の態様は、上記1)〜5)のいずれかにおいて、前記セ
クタスキャンの前提となる前記主センサコイルの位置並
びに前記左副ピーク選択センサコイル及び右副ピーク選
択センサコイルの位置は、前記センサ面全体を概略的に
走査するオールスキャンにより求められた位置とするこ
とを特徴とする。 11)本発明による位置検出方法の第11の態様は、上
記10)において、前記オールスキャンを行った後に前
記セクタスキャンを開始する場合、該セクタスキャンの
最初の第1プロセスの走査についての前記傾きを算出す
るために、該最初の第1プロセスの走査に限り、前記左
副ピーク選択センサコイルと前記右副ピーク選択センサ
コイルの双方の走査を行い、かつ、双方の副ピーク選択
センサコイルから得られた2つの副ピーク値を用いて前
記傾きを算出した後、前記第2プロセス以降の走査を行
うことを特徴とする。 12)本発明による位置検出方法の第12の態様は、上
記1)〜5)のいずれかにおいて、前記セクタスキャン
を繰返し行いながら前記座標値及び前記傾きを算出する
場合、1のセクタスキャンの前提となる前記主センサコ
イルの位置並びに前記左副ピーク選択センサコイル及び
前記右副ピーク選択センサコイルの位置は、当該1のセ
クタスキャンの直前のセクタスキャンにて求められた位
置とすることを特徴とする。
【0036】13)本発明による位置検出方法の第13
の態様は、上記1)〜5)のいずれかにおいて、前記座
標値が算出された後、該座標値を前記傾きの算出の際に
用いることを特徴とする。 14)本発明による位置検出方法の第14の態様は、上
記1)〜5)のいずれかにおいて、複数の特定座標軸の
各々についての前記セクタスキャンの実行並びに前記座
標軸及び前記傾きの算出を、各特定座標軸毎に順次に行
うことを特徴とする。 15)本発明による位置検出方法の第14の態様は、上
記1)〜5)のいずれかにおいて、複数の特定座標軸の
各々についての前記セクタスキャンの実行並びに前記座
標軸及び前記傾きの算出を、時分割による並行処理を利
用して行うことを特徴とする。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【作用】上記1)〜4)の態様では、セクタスキャンに
おける副ピーク選択センサコイルの走査数は、左右各1
本あればよい。従って、副ピーク選択センサコイル数が
低減され、結果的に全選択センサコイル数が低減され
る。これによって、センサコイル切替え数もまた低減さ
れセクタスキャンに要する時間が短縮される。また副ピ
ーク値については、真の副ピーク値を求めるための補間
計算を行わず、傾き計算においては検出された副ピーク
値をそのまま用いるので、計算処理が簡単となると共に
計算時間が短縮される。よって、ホストへのデータ転送
速度が向上する。 さらに上記1)〜4)の態様では、セクタスキャンを複
数のプロセスから構成し、主ピーク選択センサコイル群
と一方のみの副ピーク選択センサコイルの走査を1プロ
セスとしたので、1プロセスの走査時間は従来より短く
なる。各プロセスでは左右いずれかの副ピーク値のみし
か得られないが、傾き計算は、当該プロセスで得た副ピ
ーク値と、既に得られている最新のもう一方の副ピーク
値とを用いて各プロセス毎に算出することができる。傾
き計算では、検出された副ピーク値をそのまま用いるの
で、計算時間が短縮される。このようにして、各プロセ
ス毎にホストに対して座標値及び傾きの計算結果が送ら
れるので、ホストへのデータ転送速度が向上する。 特に上記2)〜4)の態様では、主ピーク選択センサコ
イル群の走査方向を各プロセス毎に順逆交互に切り換
え、かつ計算処理において各走査方向についてそれぞれ
得られた仮座標値同士を平均化して座標値を算出する。
これによって、誘導電圧を検出に用いる場合の残留誘導
電圧による誤差を相殺することができる。上記5)の態
様では、副ピーク選択センサコイルと共にその隣の1の
センサコイルを走査しかつ、該1のセンサコイルの方を
副ピーク選択センサコイルよりもさきに走査することに
より、安定したデータが得られる。なぜなら、最初に走
査されるセンサコイルの与える信号は、位置指示器内の
共振回路等の立ち上がり特性による誤差を含むのでデー
タとして好ましくないからである。この態様のように走
査することにより、位置指示器内の共振回路等の動作が
安定した後に副ピーク選択センサコイルの走査を行うこ
とになり、副ピーク値から算出される傾きの精度がよく
なる。
【0050】上記6)又は7)の態様では、セクタスキ
ャンを実行するべき選択センサコイル群の一部がセンサ
面の有効領域外に出てしまう場合に、有効領域外に出て
しまったセンサコイルの代わりに、有効領域内の別のセ
ンサコイルを仮想的に選択センサコイルとして通常のセ
クタスキャンを実行する。このようにすると、セクタス
キャンに先立って余分な条件分岐や処理を設ける必要が
なくなる。特に、上記7)の態様では、上記6)におい
て仮想的に選択される選択センサコイルを、有効領域の
対向する端近傍のセンサコイルとする。仮想的な選択セ
ンサコイルは、データを得るためのセンサコイルではな
いので、実質的な検出動作の影響を全く含まないことが
理想的である。従って、実質的に検出動作が行われる領
域から最も離れた領域から仮想的な選択センサコイルを
選択することによってこのことを実現できる。 上記8)又は9)の態様では、両副ピーク値のうち実質
的に片側の副ピーク値のみしか得られなかった場合に
も、片側の副ピーク値のみを用いて傾きを算出すること
ができる。
【0051】上記10)の態様では、オールスキャン結
果に基づいて、セクタスキャンにおいて走査するべき選
択センサコイル群を決定することができる。 上記11)の態様では、セクタスキャン開始後の最初の
プロセス完了後に1つの副ピーク値のみしか得られてい
ない状況となることを避けるべく、最初のプロセスに限
り両方の副ピーク選択センサコイルを走査して2つの副
ピーク値を得ることとしたものである。これにより最初
のプロセスの完了後にも傾きを算出できる。 上記12)の態様では、直前のセクタスキャン結果に基
づいて、セクタスキャンにおいて走査するべき選択セン
サコイル群を決定することができる。 上記13)の態様では、傾き計算の際に、座標値も考慮
することによって傾きの精度が向上する。 上記14)又は15)の構成では、複数の特定座標軸の
各々についての各座標値、例えばX座標値とY座標値と
の測定時間のずれをできるだけ少なくすることができ
る。
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【実施例】以下の図1乃至図6に示す本発明の各実施例
は、簡単とするためにX軸またはY軸のいずれか一方の
軸のみについて表したものであるが、他方の軸について
も同様に表されるものとする。
【0068】図1は、本発明による座標入力装置の位置
検出方法において、セクタスキャンにおけるセンサコイ
ル走査方法の第1の実施例を示す図である。図1は、セ
クタスキャンの1のプロセスを表している。図の左から
右へ向かう方向を順方向とすると、順方向に、2本の左
副ピーク選択センサコイル群110b、7本の主ピーク
選択センサコイル群110a、そして2本の右副ピーク
選択センサコイル群110cを順次走査する。主ピーク
選択センサコイル群110aについては、従来通り、オ
ールスキャンにより主ピーク値120aが得られたセン
サコイルC3を中心として7本が選択される。
【0069】本発明の特徴は、副ピーク値については補
間計算を行わないことである。すなわち、本発明におい
ては、オールスキャンにより副ピーク値120b及び1
20cが得られたセンサコイルC-2及びセンサコイルC
8を、セクタスキャンにおける副ピーク選択センサコイ
ル群110b及び110cとする。そして、セクタスキ
ャンにおいて、センサコイルC-2及びセンサコイルC8
からそれぞれ得られた左副ピーク値120b及び右副ピ
ーク値120cを、そのまま真の副ピーク値の代わりに
用いる。従って、本発明では、基本的には、左右各1本
ずつの副ピーク選択センサコイルを走査すればよい。
【0070】実際には、センサコイルC-2にはセンサコ
イルC-1を加え、センサコイルC8にはセンサコイルC7
を加えて、各2本の副ピーク選択センサコイルを走査し
ている。しかしながら、センサコイルC-1とセンサコイ
ルC7とは、単に電磁波の送受信を行うのみで計算には
用いられない。このように、実際には各2本の副ピーク
選択センサコイルを走査する理由としては、受信信号を
安定させること及び制御を簡単とすることが挙げられ
る。受信信号の安定に関しては、位置指示器内の共振回
路等の誘導電圧の立ち上がりに多少の時間がかかること
から、最初に送受信したセンサコイルのデータにはわず
かな誤差が含まれるためである。従って、データを取得
するセンサコイルは、セクタスキャンの1プロセスにお
ける最初のセンサコイルでないことが好ましい。すなわ
ち、共振回路が安定しすなわち受信信号が安定した後に
走査されたセンサコイルの方が、最初に走査されたセン
サコイルよりも安定したデータが得られる(後述の第4
及び第6の実施例)。制御を簡単とすることに関して
は、センサコイルの走査を制御する点から見れば、連続
的に走査する処理の方が、特定のセンサコイルを飛ばし
て走査する処理よりも簡単であり、制御部の負担がより
少なくなるからである(第1の実施例並びに後述の第
2、第3、及び第5の実施例)。
【0071】図1の第1の実施例においては、セクタス
キャンの1プロセスが完了する毎に計算ルーチン130
が実行され、その結果がホストに送られる。計算ルーチ
ン130では、補間計算により真の主ピーク値120
a′及びその座標値が決定される。また左右の副ピーク
値120b及び120cから、所定の傾き計算により傾
きが算出される。
【0072】図16の従来例と図1の第1の実施例とを
比較すると、副ピーク選択センサコイルの数は、左右各
3本から、左右各2本へと減少している。また、第1の
実施例においては、前述のように、副ピーク選択センサ
コイルを基本的には左右各1本のみとすることができる
ので、副ピーク選択センサコイル数を従来と比べて大幅
に減らすことができる。また、本発明では、真の副ピー
ク値を求めるための補間計算が不要となるので、計算ル
ーチンが簡略化され時間的にも短縮される。
【0073】図2は、本発明による座標入力装置の位置
検出方法において、セクタスキャンにおけるセンサコイ
ル走査方法の第2の実施例を示す図である。図2は、セ
クタスキャンにおいて連続する2つのプロセスを表して
おり、図示のプロセスAとプロセスBとが交互に繰り返
される。第2の実施例においても、主ピークについては
従来と同様に、主ピーク値220aを示すセンサコイル
C3を中心に7本の主ピーク選択センサコイル群210
aが走査される。また主ピーク選択センサコイル群21
0aは、プロセスAでもプロセスBでも走査される。第
2の実施例においては、プロセスAにおいて、2本のセ
ンサコイルC-2及びC-1からなる左副ピーク選択センサ
コイル群210bが走査され、そしてプロセスBにおい
て同じく2本のセンサコイルC7及びC8からなる右副ピ
ーク選択センサコイル群210cが走査される。第1の
実施例と同様に、第2の実施例においても、データを取
得する副ピーク選択センサコイルは、センサコイルC-2
及びセンサコイルC8のみであり、これらのセンサコイ
ルからそれぞれ得られた左副ピーク値220b及び右副
ピーク値220cを、そのまま真の副ピーク値の代わり
に用いる。従って、センサコイルC-1及びセンサコイル
C7の走査は、省く(すなわち、走査せずに飛ばす)こ
ともできる。
【0074】図2の第2の実施例においては、プロセス
Aが完了する毎に計算ルーチン230が実行されてその
結果がホストに送られ、プロセスBが完了する毎に計算
ルーチン231が実行されてその結果がホストに送られ
る。計算ルーチン230及び231では、補間計算によ
り真の主ピーク値(図示せず)及びその座標値が決定さ
れる。また各計算ルーチンにおいて傾きも算出される
が、計算ルーチン230においては、図示のプロセスA
で得られた左副ピーク値220bとその前のプロセスB
(図示されていない)で得られた右副ピーク値とから傾
きが算出される。計算ルーチン231においては、図示
のプロセスAで得られた左副ピーク値220bと図示の
プロセスBで得られた右副ピーク値220cとから傾き
が算出される。このように、第2の実施例においては、
1のプロセスにおいて左右の副ピーク値のうちいずれか
一方の値が得られ、それに続く次のプロセスにおいて他
方の値が得られる。このようにプロセス毎に左と右との
副ピーク値が交互に得られる。よって、傾き計算に用い
られる両副ピーク値のデータ間には1プロセス分の時間
的ずれがあるため、位置指示器の傾きの変動に対する追
従性はやや低下する。しかしながら、セクタスキャンの
1プロセスにおいて走査されるセンサコイル数は、第1
の実施例では11本であるのに対し、第2の実施例では
9本であり、走査時間が短縮される。また、第1の実施
例の計算ルーチン130と第2の実施例の計算ルーチン
230及び231とは、全く同じ計算処理であるので、
要する時間が等しい。よって、ホストに対して計算結果
を送る速度(頻度)は、第2の実施例の方が速くなる
(頻繁になる)。
【0075】第2の実施例においては、セクタスキャン
の最初の1プロセスの完了後には、副ピーク値が一方の
みしか得られていないために通常の傾き計算はできな
い。この最初の1プロセスのみは、傾き計算に関して後
に続くプロセスとは異なる特別な処理を行う。この処理
については、後に図9及び図10において詳述する。
【0076】図3は、本発明による座標入力装置の位置
検出方法において、セクタスキャンにおけるセンサコイ
ル走査方法の第3の実施例を示す図である。図3は、セ
クタスキャンにおいて連続する2つのプロセスを示して
おり、図示のプロセスAとプロセスBとが交互に繰り返
される。プロセスA(順方向とする)は、第1の実施例
の1プロセスと同じであり、そしてプロセスBは、プロ
セスAにおいて走査されたセンサコイル群を逆方向に走
査する。すなわち、プロセスAは、2本の左副ピーク選
択センサコイル群310b、7本の主ピーク選択センサ
コイル群210a、及び2本の副ピーク選択センサコイ
ル群310cを走査する。プロセスBでは、これらを逆
方向に走査する。第3の実施例においても、データを取
得する副ピーク選択センサコイルは、センサコイルC-2
及びセンサコイルC8のみであり、これらのセンサコイ
ルからそれぞれ得られた左副ピーク値320b及び右副
ピーク値320cを、そのまま真の副ピーク値の代わり
に用いる。従って、センサコイルC-1及びセンサコイル
7の走査は、省くこともできる。
【0077】第3の実施例においても、プロセスA(順
方向)が完了する毎に計算ルーチン330が実行されて
その結果がホストに送られ、プロセスB(逆方向)が完
了する毎に計算ルーチン331が実行されてその結果が
ホストに送られる。計算ルーチン330及び331が、
前述の第1及び第2の実施例における計算ルーチンと異
なる点は、前述の走査方向に依存する残留誘導電圧の影
響に対する補正計算を含む点である。残留誘導電圧の影
響は、順方向走査と逆方向走査とでは反対方向に現れ
る。従って、両走査方向のデータを平均化することによ
り、誤差を相殺することができる。実際には、両走査方
向の受信信号値自体を用いて補正を行う必要はなく、各
走査方向について先ず通常の計算ルーチンにより各仮の
座標値を算出し、得られた双方の仮座標値を単純に平均
化することにより座標値のずれを相殺することができ
る。この相殺は、位置指示器のスイッチ操作の有無に拘
わらず有効である。
【0078】従って、図3のプロセスAの計算ルーチン
330では、真の主ピーク値(図示せず)とその(仮
の)座標値及び傾きを計算した後、プロセスAで算出さ
れた仮座標値と、図示されていないその前のプロセスB
で算出された(平均化前の)仮座標値とを平均化する計
算を行う。その後、平均化により得られた真の座標値を
傾きデータと共にホストへ送る。図3のプロセスBの計
算ルーチン331では、真の主ピーク値(図示せず)と
その(仮の)座標値及び傾きを計算した後、プロセスB
で算出された仮座標値と、プロセスAで算出された平均
化前の仮座標値とを平均化する計算を行う。その後、平
均化により得られた真の座標値を傾きデータと共にホス
トへ送る。
【0079】図4は、本発明による座標入力装置の位置
検出方法において、セクタスキャンにおけるセンサコイ
ル走査方法の第4の実施例を示す図である。第4の実施
例は、左右の各副ピーク値を交互に走査する走査方法
(例えば、第2の実施例)と、順方向及び逆方向の各走
査方向を交互に走査する走査方法(例えば、第3の実施
例)とを組み合わせた走査方法の最も単純な例である。
第4の実施例では、主ピーク選択センサコイル群の順方
向と逆方向との走査方向、及び、左と右との副ピーク選
択センサコイル群の走査順序を、プロセス毎に交互に実
行する。従って、この実施例のセクタスキャンは、図示
のプロセスAとプロセスBとの繰り返しとなる。
【0080】第4の実施例では、特に、計算ルーチン4
30及び431における傾き計算に用いる左と右との副
ピーク値が、当該プロセスと、当該プロセスの直前のプ
ロセスとから得られた副ピーク値であるので、両データ
間の時間的ずれが少ないという点で傾きの精度がよい。
(例えば、後述する第5及び第6の実施例では、当該プ
ロセスと当該プロセスの2つ前プロセスとから両副ピー
ク値を得る場合がある)。
【0081】図5は、第4の実施例の応用例の1つであ
る第5の実施例を示す図である。図5では、セクタスキ
ャンが連続する4つのプロセスからなる。図示のプロセ
スA、プロセスB、プロセスC、及びプロセスDがこの
順序で繰り返される。プロセスA及びプロセスBでは、
左副ピーク選択センサコイル群510bと主ピーク選択
センサコイル群510aとを含むセンサコイル群を、各
々順方向(プロセスA)及び逆方向(プロセスB)に走
査する。プロセスC及びプロセスDでは、右副ピーク選
択センサコイル群510cと主ピーク選択センサコイル
群510aとを含むセンサコイル群を、各々順方向(プ
ロセスC)及び逆方向(プロセスD)に走査する。先の
実施例と同様に、データを取得する副ピーク選択センサ
コイルは、センサコイルC-2及びセンサコイルC8のみ
であり、従って、センサコイルC-1及びセンサコイルC
7の走査は、省くこともできる。
【0082】第5の実施例においても、各プロセスが完
了する毎に、計算ルーチン530乃至533がそれぞれ
実行されてその結果がホストに送られる。各プロセスの
各計算ルーチンは、そのプロセスにおいて受信信号値か
ら算出された仮座標値と、その前のプロセスにおいて受
信信号値から算出された仮座標値とを平均化して真の座
標値を算出し、この座標値を傾きデータと共にホストへ
送る。傾きに関しては、各プロセスの各計算ルーチンに
おいて、そのプロセスで得られた左右のいずれか一方の
副ピーク値と、そのプロセスより以前のプロセスで得ら
れた最も新しい他方の副ピーク値とを用いて算出され
る。図示の例でいえば、プロセスCの計算ルーチン53
2では、プロセスCで得られた右副ピーク値520c
と、プロセスBで得られた左副ピーク値521bとを用
いて傾きが算出される。また、プロセスDの計算ルーチ
ン533では、プロセスDで得られた右副ピーク値52
1cと、プロセスBで得られた左副ピーク値521bと
を用いて傾きが算出される。特に、第5の実施例のよう
にセクタスキャンが4つのプロセスからなる場合には、
次のような利点がある。すなわち、先の実施例における
計算ルーチンの内容に加えて、さらに正確な傾き値を得
るために座標値のデータを考慮した傾き補正計算を行う
ことが可能となる。またさらに、座標値を算出するとき
と同様に、傾き値に関しても各走査方向について得られ
た傾き値を平均化処理することによってさらに正確なデ
ータを得ることが可能となる。
【0083】第5の実施例でも、1プロセスの走査時間
が短縮されると共に、走査方向に依存する座標値誤差を
取り除くことができる。また、第5の実施例は、1プロ
セス中の走査において、左から右へ、または、右から左
へと、いずれのセンサコイルも飛ばすことなく連続的に
走査するので、制御部にとって負担の軽い処理といえ
る。
【0084】図6は、本発明による座標入力装置の位置
検出方法において、セクタスキャンにおけるセンサコイ
ル走査方法の第6の実施例を示す図である。図6は、セ
クタスキャンにおいて連続する4つのプロセスを表して
おり、図示のプロセスA、プロセスB、プロセスC、及
びプロセスDがこの順序で繰り返される。第6の実施例
もまた、第4の実施例の応用例の1つである。第4の実
施例との違いは、各プロセスにおいて、先ず副ピーク選
択センサコイル群を走査した後、主ピーク選択センサコ
イル群を走査するようにした点である。さらに、もう1
つの特徴は、副ピーク選択センサコイル群を2本とする
場合に、図示の通り、実際に副ピーク値を得る副ピーク
選択センサコイルC-2及びC8を、最初に走査せず2番
目に走査する点である。これは、前述の通り、位置指示
器の共振回路が安定しない最初の送受信の結果はデータ
として用いず、位置指示器の共振回路が安定した2番目
の送受信の結果をデータとして用いるためである。この
ような方法は、傾きの精度を重視する場合に用いられ
る。しかしながら、センサコイルの走査順序が前後する
ので制御部にとっては負担が重い処理といえる。
【0085】ここで注記するが、本発明による走査方法
において、「順方向」及び「逆方向」という場合は、少
なくとも主ピーク選択センサコイル群の走査方向につい
て云うものとする。なぜなら、前述の位置指示器の残留
誘導電圧による誤差の補正は、通常、主ピーク選択セン
サコイル群の走査結果から求められる座標値について行
うからである。従って、第6の実施例のように、副ピー
ク選択センサコイル群の走査方向が、主ピーク選択セン
サコイル群の走査方向と一致しない場合がある。
【0086】第6の実施例の主ピークに関しては、先の
実施例と同様に、プロセス毎に、主ピーク選択センサコ
イル群610aを、順方向と逆方向とに交互に走査す
る。
【0087】第6の実施例の副ピークに関しては、プロ
セスA、プロセスB、プロセスC、及びプロセスDにお
いて、各々、左副ピーク610b、右副ピーク610
c、右副ピーク610c、及び左副ピーク610bの順
で各副ピーク選択センサコイル群を、主ピーク選択セン
サコイル群の走査に先立って走査する。
【0088】第6の実施例においても、各プロセスが完
了する毎に、計算ルーチン630乃至633がそれぞれ
実行されてその結果がホストに送られる。計算ルーチン
630乃至633はいずれも、残留誘導電圧の影響を相
殺するための座標値の平均化計算を含む。各プロセスの
各計算ルーチンは、そのプロセスにおいて受信信号値か
ら算出された仮座標値と、その前のプロセスにおいて受
信信号値から算出された仮座標値とを平均化して真の座
標値を算出し、この座標値を傾きデータと共にホストへ
送る。傾きに関しては、各プロセスの各計算ルーチンに
おいて、そのプロセスで得られた左右のいずれか一方の
副ピーク値と、そのプロセスより以前のプロセスで得ら
れた最も新しい他方の副ピーク値とを用いて算出され
る。さらに、第6の実施例もまた、セクタスキャンが4
つのプロセスからなるので、第5の実施例と同様に、よ
り正確な傾き値を得るために傾き計算の中に座標値によ
る補正と平均化処理を含めることができる。
【0089】尚、上記の第4乃至第6の実施例において
は、セクタスキャンの最初の1プロセス(第4及び第6
の実施例)または2プロセス(第5の実施例)の完了後
の時点では、副ピーク値が未だ一方のみしか得られてい
ないために通常の傾き計算はできない。そこで、この最
初の1または2プロセスについてのみは、傾き計算に関
して後続のプロセスとは異なる特別な処理を行う。この
処理については、後に図8において詳述する。
【0090】以上の各実施例の図は、全て、簡単とする
ために一方の軸(例えば、X軸)の走査のみについて示
したものである。図7は、一例として、上記第6の実施
例を、X軸及びY軸の双方の座標値及び傾きを求めるた
めのセクタスキャンに適用した場合を示した図である。
図6との違いは、各プロセスにおいて、X軸及びY軸の
双方を走査している点である。計算ルーチンは、各プロ
セス毎に走査完了後に実行される。例えば、プロセスB
の走査後の計算ルーチンにおいては、各軸について主ピ
ーク選択センサコイル群から得られた受信信号値の補間
計算により仮の座標値が算出され、さらに、各軸につい
て、順方向(プロセスA)及び逆方向(プロセスB)の
各々のプロセスで得られた2つの仮座標値を平均化する
ことによって、真のX座標値と、真のY座標値とが算出
される。傾き計算に関しても、各軸について、プロセス
Aの左副ピーク値とプロセスBの右副ピーク値とから、
X軸方向の傾きと、Y軸方向の傾きとが算出される。各
軸についての座標値のデータ及び傾きのデータが、プロ
セス毎にホストへ送られる。図示のように、仮座標値の
算出のみは、各軸についての走査完了後に行ってもよ
い。
【0091】図7のように、時分割することによってX
軸のセクタスキャンとY軸のセクタスキャンとを、ほぼ
並行処理することが望ましい。これは、X座標値とY座
標値との間の検出時点のずれをできるだけ少なくするた
めである。これによって、位置指示器の移動に対する座
標検出動作の追従性がよくなる。
【0092】先に触れたように、上記の第2の実施例及
び第4乃至第6の実施例では、セクタスキャンの最初の
1プロセス(初回プロセス)において前述の通常の1プ
ロセスを実行したとすると、一方の副ピーク値しか得ら
れない。従って、初回プロセスのみは、通常のプロセス
とは異なる特別なプロセスを実行する必要がある。図8
は、上記の各実施例のための初回プロセスの一例を示し
た図である。図示の通り、初回プロセスでは、必ず左右
の両副ピーク選択センサコイル群を共に走査するように
する。これによって初回の1プロセスで両副ピーク値を
得ることができる。さらに、走査時間を節約するため
に、初回プロセスでは、主ピーク選択センサコイル群に
ついて順方向走査のみを行う。逆方向走査によるデータ
については誤差を無視して順方向走査のデータと等しい
と仮定する。こうして、通常の計算ルーチンに必要なデ
ータが全て得られるので、初回プロセスの計算ルーチン
として、通常の計算ルーチンと同じ計算ルーチンを用い
ることができる。この通常の計算ルーチンの中で、初回
プロセスについては座標値の平均化計算は不要である
が、平均化計算を行わない別の計算ルーチンを設けるよ
りは、通常の計算ルーチンをそのまま適用する方が処理
部の負担は軽くなる。計算ルーチンにおいて、X軸及び
Y軸についての各座標値と各傾きとを計算し、その計算
結果をホストへ送る。この初回プロセスで得られた座標
値及び両副ピーク値を第2回目以降のプロセスの計算ル
ーチンにおいて必要に応じて用いる。従って、いずれの
実施例においても、第2回目のプロセスから通常のプロ
セスを開始することができる。
【0093】次に、座標入力装置のセンサ部の有効領域
の端部における処理について説明する。図9は、座標入
力装置の位置検出板80の表面を示した図である。長方
形82の内部が、センサ部の有効領域である。有効領域
82は、左右の副ピーク値がともに得られる中央領域8
2a(白色の部分)と、片側の副ピーク値しか検出され
ない端領域82b(X軸方向が網掛け部及びY軸方向が
斜線部)とに分けられる。中央領域82aについては、
前述の各実施例で示したセクタスキャン方法が適用でき
る。中央領域82aのみでデータとして必要な領域が確
保できる場合は問題がない。しかしながら、端領域82
bについても中央領域と同様にそのデータを利用したい
場合に、何らかの特別な処理が必要となる。
【0094】本発明による端領域82bのセクタスキャ
ン方法を説明する前に、従来の端領域のセクタスキャン
方法を詳細に説明する。以下の図10乃至図14を参照
する説明は、一方の軸のみについてのものであるが、他
方の軸についても同様とする。図10及び図11は、従
来の端領域のセクタスキャン方法を説明するための図で
ある。図10のフロー図は、従来のオールスキャン及び
セクタスキャンの概略的な流れを示す図である。図11
の(A)〜(D)の各図は、図10のフロー図中の所定
の条件におけるセンサ部の端領域82近傍の受信信号の
特性を表した図である。図11(及び図13)中、S
0、S1、..は、有効領域内のセンサコイル群の絶対的
な位置を示す符号である。図11(及び図13)では、
有効領域内の最も左端に位置するセンサコイルをS0と
している。それに対して、C-2、C-1、...C7、C8
は、セクタスキャンを実行する選択センサコイル群の相
対的な位置を示す符号である。図11(及び図13)で
は、主ピーク選択センサコイル群をC0〜C6、左副ピー
ク選択センサコイル群をC-2及びC-1、右副ピーク選択
センサコイル群をC7及びC8としている。
【0095】図10のフロー図中、ST1は、オールス
キャンを示す。ST2及びST8は、オールスキャンま
たは前回のセクタスキャンの結果に基づく3つの条件分
岐である。ST2において、外側副ピーク値が検出可能
であるか否かを判断する。外側副ピーク値とは、両副ピ
ーク値のうち端領域に近い方の副ピーク値を指す(図1
1では、左副ピーク値に相当する)。外側副ピーク値が
検出可能とは、従来のように副ピーク値についても補間
計算を行う場合には、補間計算に必要なセンサコイル数
が確保できることを意味するが、以降、説明を簡単とす
るために、1本の副ピーク選択センサコイルが検出でき
ることを意味するものとする。外側副ピーク値が検出が
可能であれば、ST3において通常のセクタスキャンを
実行し、ST4において通常の計算ルーチンを実行す
る。この場合は、図11(A)に対応する。従って、左
側の端領域82bについて云えば、左副ピーク選択セン
サコイルC-2が、センサコイルS0より内側のセンサコ
イルに現れれば、通常セクタスキャンが可能である。S
T3とST4とは、通常、数回繰り返されるが省略す
る。
【0096】ST2において、外側副ピーク値が検出不
能である場合、外側副ピークを検出しないという処理
(後の計算ルーチンにおいて片側副ピークのみを用いて
傾き計算を行うことを指示するためのフラグを立てる処
理を含む)を行った後、ST5において、主ピーク選択
センサコイル群が有効領域内にあるか否かを判断する。
主ピーク選択センサコイル群が有効領域内にあれば、S
T6において内側副ピークのみを含むセクタスキャンを
実行する(図11(B))。ST5において、主ピーク
選択センサコイル群の一部が有効領域外に出ていれば、
ST8において、主ピーク値が検出可能であるか否かを
判断する。主ピーク値が検出可能とは、補間計算を行う
ために必要な最小限のセンサコイル数が確保できること
をいう。例えば、3本のセンサコイルのデータから補間
計算を行う場合、受信信号の主ピークを示す主ピーク選
択センサコイルC3を中心とした3本のセンサコイル
(すなわち、C2〜C4)が有効領域内にあることをい
う。ST8で主ピーク値が検出可能であれば、ST9へ
移行する。ST9において、選択センサコイル数を有効
領域の端から、所定の数(少なくとも内側副ピークが確
保できる数、図示の例では10本)に固定する。そし
て、固定された数のセンサコイル群についてセクタスキ
ャンを実行する。さらに、ST10において内側副ピー
クのみをセクタスキャンする(図11(C))。その
後、ST7へ移行し、片側副ピークのみから傾きを算出
するような傾き計算を含む計算ルーチンを実行する。S
T7においては、座標値は通常通り算出される。
【0097】ST8で主ピーク値が検出不能であれば、
オールスキャンへと戻る。すなわち、例えば、主ピーク
値の補間計算に3本のセンサコイルのデータを用いる場
合に、主ピーク選択センサコイルC3が、センサコイル
S0よりも外側にある(図11(D))。
【0098】図10及び図11に示した、従来の端領域
のセクタスキャン方法では、セクタスキャンの開始に当
たって、ST2、5及び8の3つの条件分岐と各々に対
応する処理とが必要である。制御部にとっては、負担を
最小限とするべくこのような条件分岐及び処理をできる
だけ少なくすることが好ましい。また条件分岐及び処理
が少なければ、セクタスキャンに要する時間も短縮され
る。
【0099】図12及び図13は、本発明による端領域
のセクタスキャン方法を示す図である。ST10は、オ
ールスキャンを示す。ST20は、オールスキャンの結
果に基づく条件分岐である。ST20において、主ピー
ク値が検出可能であるか否かを判断する。例えば、3本
のセンサコイルのデータから補間計算を行う場合、受信
信号の主ピークを示す主ピーク選択センサコイルC3を
中心とした3本のセンサコイル(すなわち、C2〜C4)
が有効領域内にあるか否かを判断する。ST20におい
て、主ピーク値が検出可能であれば、ST30へ進み、
通常のセクタスキャンを実行する。通常のセクタスキャ
ンが実行される場合の例を、図13(A)及び図13
(B)に示す。図13(A)の場合は、両副ピークとも
有効領域内に含まれるので問題ない。図13(B)の場
合は、外側副ピークが検出されない。
【0100】しかしながら、本発明による方法では、図
13(A)の場合も図13(B)の場合も、同じセクタ
スキャンのプロセスが適用される。本発明による方法で
は、センサ部のセンサコイルが仮想的にリング状に配列
されているものと考える。すなわち、センサ部上の有効
領域内に、左端のセンサコイルS0から右端のセンサコ
イルS47まで計48本のセンサコイルが実際に並設され
ている場合、仮想的に左端のセンサコイルS0の左側に
は、センサコイルS47、センサコイルS46、...が続
いているものとし、そして、右端のセンサコイルS47の
右側には、センサコイルS0、センサコイルS1、...
が続いているものとする。これは、制御部によるセンサ
コイル選択処理の上でこのように想定するという意味で
ある。従って、図13(B)に示すように、オールスキ
ャンによってセンサコイルS1が主ピーク選択センサコ
イルC3として決定されたならば、ST30において、
センサコイルS44(C-2)、...、センサコイルS47
(C1)、センサコイルS0(C2)、...、センサコ
イルS6(C8)の11本が、セクタスキャンにおける選
択センサコイル群とされ、これらの選択センサコイル群
に対してセクタスキャンが実行される。当然ながら、実
際にセンサコイルS44〜S47から得られる受信信号値は
ゼロである。言い換えるならば、センサコイルS44〜S
47の選択は、ダミー選択である。ただしダミー選択を行
う場合には、そのことを示す何らかのフラグを立てる程
度の処理は必要である。これは、後の計算ルーチンにお
いて片側副ピークのみを用いて傾き計算を行うように指
示するためである。
【0101】左右の副ピークが両方とも、実際に有効な
値として検出されたか否かは、セクタスキャン後の信号
処理において、上記のフラグを用いて判別される。ST
40において、両副ピーク値が実際に検出された場合に
は、ST50において通常の計算ルーチンが実行され
る。通常の計算ルーチンでは、傾きは両方の副ピーク値
から算出される。ST40において、片側の副ピーク値
のみが検出された場合には、ST60において片側副ピ
ークのみから傾きを算出するような傾き計算を含む計算
ルーチンを実行する。ST60においても、座標値は通
常通り算出される。
【0102】ST20において主ピーク値が検出不能で
ある場合、オールスキャンへと戻る。すなわち、例え
ば、主ピーク値の補間計算に3本のセンサコイルのデー
タを用いる場合、主ピーク選択センサコイルC3が、セ
ンサコイルS0よりも外側にある場合である(図13
(C)参照)
【0103】図12及び図13に示した方法によれば、
主ピークが検出可能である限り、端領域においてもセク
タスキャン方法を変える必要がない。すなわち、中央領
域と同じ通常のセクタスキャン方法のみを実行すればよ
い。それに対して図10及び図11に示した従来の方法
では、副ピークの存在の有無によって複数のセクタスキ
ャン方法の中からいずれかを選択してからセクタスキャ
ンを実行している。本発明による方法は、従来の方法に
比べて条件分岐及び処理が少ないので制御部の負担がよ
り軽い方法であるといえる。
【0104】図14は、図10及び図11に示した従来
のセクタスキャン方法を用いる場合の内側副ピークの信
号処理方法の改良を示した図である。図10のST10
では、内側副ピーク(図では右副ピーク)のみが検出さ
れる場合のセクタスキャンを実行する。図14に示すよ
うに、このとき、主ピーク選択センサコイルC3は、セ
ンサコイルS4とS1との間で移動する可能性がある。こ
のとき、主ピーク選択センサコイルC3と一定の間隔だ
け離れたセンサコイルを内側副ピーク選択センサコイル
とする。図示の例では、主ピーク選択センサコイルC3
から右へ数えて5番目のセンサコイルを内側副ピーク選
択センサコイルC8とする。このようにすることで、内
側副ピーク選択センサコイルの決定が簡易となる。
【0105】以上、本発明によるセンサコイル走査方
法、特にセクタスキャン方法を、電磁授受方式を用いる
座標入力装置に適用して説明したが、本発明は、他の位
置検出方式を用いる座標入力装置に適用しても有効であ
る。
【0106】すなわち、センサ部上の多数のセンサコイ
ルの走査プロセスを有しかつ主ピーク信号のみでなく傾
き検出のために左右の副ピーク信号をも検出するような
全ての位置検出方式に対して、本発明による最小限の副
ピーク選択センサコイルを用いるセクタスキャン方法を
適用できる。また上記のような位置検出方式に対して、
さらに、本発明によるセンサ部の有効領域の端領域にお
けるセクタスキャン方法を適用できる。
【0107】また、残留誘導電圧の問題は、位置指示器
内の共振回路のみでなく、受信信号の検出回路内の周波
数フィルタ等にも生じ得る。従って、センサ部上の多数
のセンサコイルの走査プロセスを有しかつ誘導電圧を座
標値検出に用いる全ての位置検出方式に対して、本発明
による残留誘導電圧の相殺が可能なセクタスキャン方法
を適用できる。
【0108】
【発明の効果】本発明による座標入力装置における位置
検出方法によれば、特に、主ピーク選択センサコイルの
みでなく両副ピーク選択センサコイルを含めて走査する
セクタスキャンにおいて、左右それぞれの副ピークの極
大値を示す各1本のセンサコイルのみからデータを得る
こととした。これによって、副ピーク選択センサコイル
の数が低減されたので、セクタスキャンに要する時間及
び傾き計算に要する時間が短縮された。また、センサコ
イルの切替え制御、送受信制御、及び受信信号の処理等
に関係する制御部及び信号処理部の負担が低減された。
さらに、ホストへのデータ転送速度が向上された。
【0109】また、本発明による位置検出方法における
セクタスキャンは、両副ピークのための走査に加えて、
主ピークのための順方向と逆方向の双方の方向への走査
を組み込むことを実現した。しかも、ホストへのデータ
転送速度を低下させることなくこれを実現した。さら
に、計算処理においては、単純な平均化計算を行うだけ
で残留誘導電圧に起因する座標値の誤差を相殺すること
ができる。これによって、より正確な座標値が得られ
る。一般に、傾きは、両副ピークと主ピークとから得ら
れる各データの関数として計算されるので、傾きについ
ても正確な値が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による座標入力装置の位置検出方法にお
いて、セクタスキャンにおけるセンサコイル走査方法の
第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明による座標入力装置の位置検出方法にお
いて、セクタスキャンにおけるセンサコイル走査方法の
第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明による座標入力装置の位置検出方法にお
いて、セクタスキャンにおけるセンサコイル走査方法の
第3の実施例を示す図である。
【図4】本発明による座標入力装置の位置検出方法にお
いて、セクタスキャンにおけるセンサコイル走査方法の
第4の実施例を示す図である。
【図5】本発明による座標入力装置の位置検出方法にお
いて、セクタスキャンにおけるセンサコイル走査方法の
第5の実施例を示す図である。
【図6】本発明による座標入力装置の位置検出方法にお
いて、セクタスキャンにおけるセンサコイル走査方法の
第6の実施例を示す図である。
【図7】第6の実施例を、X軸及びY軸の双方の座標値
及び傾きを求めるためのセクタスキャンに適用した場合
を示した図である。
【図8】セクタスキャンの1プロセスにおいて一方の副
ピーク値のみしか得られない走査方法における、初回プ
ロセスの一例を示した図である
【図9】座標入力装置の位置検出板の表面におけるセン
サ面及びその有効領域を示した図である。
【図10】有効領域内の端領域についての従来のセクタ
スキャン方法を説明するための図である。
【図11】有効領域内の端領域についての従来のセクタ
スキャン方法を説明するための図である。
【図12】有効領域内の端領域についての本発明による
セクタスキャン方法を示す図である。
【図13】有効領域内の端領域についての本発明による
セクタスキャン方法を示す図である。
【図14】図10に示した従来のセクタスキャン方法を
用いる場合の内側副ピークの信号処理方法を示した図で
ある。
【図15】電磁授受方式を用いた一般的な座標入力装置
の基本的動作を説明するための概略構成図である。
【図16】座標入力装置の位置検出方法における、従来
のセクタスキャンの1プロセスを示した図である。
【符号の説明】
110 選択センサコイル群 110a 主ピーク選択センサコイル群 110b 左副ピーク選択センサコイル群 110c 右副ピーク選択センサコイル群 120 受信信号値(検出信号値) 120a 主ピーク値 120a′真の主ピーク値 120b 左副ピーク値 120c 右副ピーク値 130 計算ルーチン

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のセンサコイルを座標軸方向に並設
    してセンサ面を形成するセンサ部と少なくともコイルを
    内蔵する位置指示器とを有する座標入力装置にて、前記
    センサコイル群のそれぞれの特定のセンサコイルと前記
    位置指示器との間の相互作用から求められる主ピーク値
    及び少なくとも1つの副ピーク値を含む検出信号の値を
    用いて前記位置指示器による指示位置の座標値と当該位
    置指示器の前記センサ面に対する傾きとを検出する位置
    検出方法において、 前記座標軸の一の特定座標軸に沿って、 (1)前記主ピーク値を与える主センサコイル及び補間計
    算により前記座標値を算出するために必要なセンサコイ
    ルを含む主ピーク選択センサコイル群と、 (2)前記主ピーク値の左側の副ピーク値を与える左副ピ
    ーク選択センサコイルと、 (3)前記主ピーク値の右側の副ピーク値を与える右副ピ
    ーク選択センサコイルとが前記センサ面上に存在する場
    合に、 第1プロセスにて、上記(2)の左副ピーク選択センサコ
    イルの走査と上記(1)の主ピーク選択センサコイル群の
    走査とを行い、 第2プロセスにて、上記(1)の前記主ピーク選択センサ
    コイル群の走査と上記(3)の右副ピーク選択センサコイ
    ルの走査とを行うセクタスキャンを繰返し、 前記第1と第2の各プロセス毎に、前記主ピーク選択セ
    ンサコイル群から得られた検出信号の値を用いて補間計
    算により前記座標値を算出し、前記左副ピーク選択セン
    サコイルと前記右副ピーク選択センサコイルからそれぞ
    れ得られた最新の2つの副ピーク値を用いて前記傾きを
    算出することを特徴とする座標入力装置における位置検
    出方法。
  2. 【請求項2】 多数のセンサコイルを座標軸方向に並設
    してセンサ面を形成するセンサ部と少なくともコイルを
    内蔵する位置指示器とを有する座標入力装置にて、前記
    センサコイル群のそれぞれの特定のセンサコイルと前記
    位置指示器との間の相互作用から求められる主ピーク値
    及び少なくとも1つの副ピーク値を含む検出信号の値を
    用いて前記位置指示器による指示位置の座標値と当該位
    置指示器の前記センサ面に対する傾きとを検出する位置
    検出方法において、 前記座標軸の一の特定座標軸に沿って、 (1)前記主ピーク値を与える主センサコイル及び補間計
    算により前記座標値を算出するために必要なセンサコイ
    ルを含む主ピーク選択センサコイル群と、 (2)前記主ピーク値の左側の副ピーク値を与える左副ピ
    ーク選択センサコイルと、 (3)前記主ピーク値の右側の副ピーク値を与える右副ピ
    ーク選択センサコイルとが前記センサ面上に存在する場
    合に、 第1プロセスにて、上記(2)の左副ピーク選択センサコ
    イルの走査と、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群
    の一方向への走査とを行い、 第2プロセスにて、上記(3)の右副ピーク選択センサコ
    イルの走査と、上記(1)の前記主ピーク選択センサコイ
    ル群の前記第1プロセスとは逆方向への走査とを行うセ
    クタスキャンを繰返し、 前記第1と第2の各プロセス毎に、前記主ピーク選択セ
    ンサコイル群から得られた検出信号の値を用いて補間計
    算により各仮座標値を算出した後最新の2つの仮座標値
    を平均することにより前記座標値を算出し、さらに前記
    左副ピーク選択センサコイルと前記右副ピーク選択セン
    サコイルからそれぞれ得られた2つの最新の副ピーク値
    を用いて前記傾きを算出することを特徴とする座標入力
    装置における位置検出方法。
  3. 【請求項3】 多数のセンサコイルを座標軸方向に並設
    してセンサ面を形成するセンサ部と少なくともコイルを
    内蔵する位置指示器とを有する座標入力装置にて、前記
    センサコイル群のそれぞれの特定のセンサコイルと前記
    位置指示器との間の相互作用から求められる主ピーク値
    及び少なくとも1つの副ピーク値を含む検出信号の値を
    用いて前記位置指示器による指示位置の座標値と当該位
    置指示器の前記センサ面に対する傾きとを検出する位置
    検出方法において、 前記座標軸の一の特定座標軸に沿って、 (1)前記主ピーク値を与える主センサコイル及び補間計
    算により前記座標値を算出するために必要なセンサコイ
    ルを含む主ピーク選択センサコイル群と、 (2)前記主ピーク値の左側の副ピーク値を与える左副ピ
    ーク選択センサコイルと、 (3)前記主ピーク値の右側の副ピーク値を与える右副ピ
    ーク選択センサコイルとが前記センサ面上に存在する場
    合に、 第1プロセスにて、上記(2)の左副ピーク選択センサコ
    イルの走査と、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群
    の一方向への走査とを行い、 第2プロセスにて、上記(1)の主ピーク選択センサコイ
    ル群の前記第1プロセスとは逆方向への走査と、上記
    (2)の左副ピーク選択センサコイルの走査とを行い、 第3プロセスにて、上記(1)の主ピーク選択センサコイ
    ル群の前記第2プロセスとは逆方向への走査と、上記
    (3)の右副ピーク選択センサコイルの走査とを行い、 第4プロセスにて、上記(3)の右副ピーク選択センサコ
    イルの走査と、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群
    の前記第3プロセスとは逆方向への走査とを行うセクタ
    スキャンを繰返し、 前記第1〜第4の各プロセス毎に、前記主ピーク選択セ
    ンサコイル群から得られた検出信号の値を用いて補間計
    算により各仮座標値を算出した後最新の2つの仮座標値
    を平均することにより前記座標値を算出し、さらに前記
    左副ピーク選択センサコイルと前記右副ピーク選択セン
    サコイルからそれぞれ得られた最新の2つの副ピーク値
    を用いて前記傾きを算出することを特徴とする座標入力
    装置における位置検出方法。
  4. 【請求項4】 多数のセンサコイルを座標軸方向に並設
    してセンサ面を形成するセンサ部と少なくともコイルを
    内蔵する位置指示器とを有する座標入力装置にて、前記
    センサコイル群のそれぞれの特定のセンサコイルと前記
    位置指示器との間の相互作用から求められる主ピーク値
    及び少なくとも1つの副ピーク値を含む検出信号の値を
    用いて前記位置指示器による指示位置の座標値と当該位
    置指示器の前記センサ面に対する傾きとを検出する位置
    検出方法において、 前記座標軸の一の特定座標軸に沿って、 (1)前記主ピーク値を与える主センサコイル及び補間計
    算により前記座標値を算出するために必要なセンサコイ
    ルを含む主ピーク選択センサコイル群と、 (2)前記主ピーク値の左側の副ピーク値を与える左副ピ
    ーク選択センサコイルと、 (3)前記主ピーク値の右側の副ピーク値を与える右副ピ
    ーク選択センサコイルとが前記センサ面上に存在する場
    合に、 第1プロセスにて、上記(2)の左副ピーク選択センサコ
    イルの走査と、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群
    の一方向への走査とを行い、 第2プロセスにて、上記(3)の右副ピーク選択センサコ
    イルの走査と、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群
    の前記第1プロセスとは逆方向の走査とを行い、 第3プロセスにて、上記(3)の右副ピーク選択センサコ
    イルの走査と、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群
    の前記第2プロセスとは逆方向の走査とを行い、 第4プロセスにて、上記(2)の左副ピーク選択センサコ
    イルの走査と、上記(1)の主ピーク選択センサコイル群
    の前記第3プロセスとは逆方向の走査とを行うセクタス
    キャンを繰返し、 前記第1〜第4の各プロセス毎に、前記主ピーク選択セ
    ンサコイル群から得られた検出信号の値を用いて補間計
    算により各仮座標値を算出した後最新の2つの仮座標値
    を平均することにより前記座標値を算出し、さらに前記
    左副ピーク選択センサコイルと前記右副ピーク選択セン
    サコイルからそれぞれ得られた最新の2つの副ピーク値
    を用いて前記傾きを算出することを特徴とする座標入力
    装置における位置検出方法。
  5. 【請求項5】 前記左副ピーク選択センサコイル又は前
    記右副ピーク選択センサコイルを走査する際にはその隣
    の1のセンサコイルを共に走査し、かつ該隣の1のセン
    サコイルの方を該左副ピーク選択センサコイル又は該右
    副ピーク選択センサコイルよりも先に走査することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか記載の座標入力装置に
    おける位置検出方法。
  6. 【請求項6】 前記セクタスキャンの実行により、前記
    主ピーク選択センサコイル群は前記センサ面の有効領域
    内に存在するが、それ以外の一部のセンサコイルが前記
    センサ面の有効領域外に存在することが判明した場合
    に、 前記有効領域外に存在するセンサコイルの代わりに、有
    効領域内の別の1又は複数のセンサコイルを仮想的に選
    択して走査することを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か記載の座標入力装置における位置検出方法。
  7. 【請求項7】 前記仮想的に選択する1又は複数のセン
    サコイルは、前記有効領域外のセンサコイルが存在する
    該有効領域の境界端に対して、反対側の境界端近傍に位
    置するセンサコイルであることを特徴とする請求項6記
    載の座標入力装置における位置検出方法。
  8. 【請求項8】 前記セクタスキャンの実行により、前記
    主ピーク選択センサコイル群は前記センサ面の有効領域
    内に存在するが、前記左副ピーク選択センサコイル及び
    前記右副ピーク選択センサコイルのうち一方が前記有効
    領域外に存在することが判明した場合に、 前記有効領域内に存在する他方の副ピーク選択センサコ
    イルの走査による副ピーク値のみを用いて前記傾きを算
    出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の
    座標入力装置における位置検出方法。
  9. 【請求項9】 前記セクタスキャンの実行により、前記
    主ピーク選択センサコイル群は前記センサ面の有効領域
    内に存在するが、前記左副ピーク選択センサコイル及び
    前記右副ピーク選択センサコイルのうち一方が前記有効
    領域外に存在することが判明した場合に、 前記有効領域外のセンサコイルが存在する該有効領域の
    境界端から内側へ向かって一定数のセンサコイル群を選
    択して走査を行い、 前記一定数のセンサコイル群のうち主ピーク値を示す主
    センサコイルから、該有効領域の内側へ向かって前記一
    定数より小さい別の一定数だけ離間したセンサコイルの
    示す検出信号を副ピーク値とみなし、該副ピーク値のみ
    を用いて前記傾きを算出することを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか記載の座標入力装置における位置検出方
    法。
  10. 【請求項10】 前記セクタスキャンの前提となる前記
    主センサコイルの位置並びに前記左副ピーク選択センサ
    コイル及び右副ピーク選択センサコイルの位置は、前記
    センサ面全体を概略的に走査するオールスキャンにより
    求められた位置とすることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれか記載の座標入力装置における位置検出方法。
  11. 【請求項11】 前記オールスキャンを行った後に前記
    セクタスキャンを開始する場合、該セクタスキャンの最
    初の第1プロセスの走査についての前記傾きを算出する
    ために、該最初の第1プロセスの走査に限り、 前記左副ピーク選択センサコイルと前記右副ピーク選択
    センサコイルの双方の走査を行い、かつ、双方の副ピー
    ク選択センサコイルから得られた2つの副ピーク値を用
    いて前記傾きを算出した後、前記第2プロセス以降の走
    査を行うことを特徴とする請求項10に記載の座標入力
    装置における位置検出方法。
  12. 【請求項12】 前記セクタスキャンを繰返し行いなが
    ら前記座標値及び前記傾きを算出する場合、1のセクタ
    スキャンの前提となる前記主センサコイルの位置並びに
    前記左副ピーク選択センサコイル及び前記右副ピーク選
    択センサコイルの位置は、当該1のセクタスキャンの直
    前のセクタスキャンにて求められた位置とすることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか記載の座標入力装置に
    おける位置検出方法。
  13. 【請求項13】 前記座標値が算出された後、該座標値
    を前記傾きの算出の際に用いることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか記載の座標入力装置における位置検出
    方法。
  14. 【請求項14】 複数の特定座標軸の各々についての前
    記セクタスキャンの実行並びに前記座標軸及び前記傾き
    の算出を、各特定座標軸毎に順次に行うことを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか記載の座標入力装置における
    位置検出方法。
  15. 【請求項15】 複数の特定座標軸の各々についての前
    記セクタスキャンの実行並びに前記座標軸及び前記傾き
    の算出を、時分割による並行処理を利用して行うことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の座標入力装置
    における位置検出方法。
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