JP3015147U - ガス着火ライター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブラスト炎による周辺機構部の熱伝達を遮断
し、使用耐久性と共に商品性を向上させる。 【構成】 断熱材料でなるパッキング８ａを火口碍子２
と火口外装用口金３との間に介装し、また、同断熱材料
でなるパッキング８ｂ〜８ｄをライター本体ケース５と
ガス噴出ノズル１並びに火口碍子２との間にも介装し、
更に、ガス供給チューブ４として断熱材料で形成したも
のを備えた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、燃焼炎としてブラスト炎を発するガス着火ライターの改良に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ガス着火ライターを燃焼炎で大別すると、ろうそく炎状の燃焼炎を発す るのものと触媒反応によるブラスト炎を発するのものとがある。このうち、ブラ スト炎を発するものではガス噴出ノズルの火口部が燃焼炎で高温に帯熱するとこ ろから、その火口部には磁器製の火口碍子が断熱部材として嵌込み固定されてい る。また、この火口碍子を含むガス噴出ノズルの先端側はライター本体ケースの 先端筒部に取り付けられる火口外装用口金の内部に収容することにより組み立て られている。

【０００３】 この種のガス着火ライターにおいては、着火手段として圧電素子を含む高電圧 発生装置で火花放電を発生する火花放電回路を組み付けるものがある。その火花 放電回路はガス噴出ノズルを高電圧発生装置の−極側に接続し、火口外装用口金 を＋極側に接続することにより回路構成されている。この回路構成の必要上、火 口外装用口金としては導電性の金属材料で形成したものが装備されている。

【０００４】 そのブラスト炎を発するガス着火ライターにおいては燃焼炎が瞬時に高温に達 するため、磁器製の火口碍子を断熱部材として装備するだけでは周辺の機構部に 対する熱伝達を完全に遮断することができない。殊に、火口外装用の口金は燃焼 炎を発生するガス噴出ノズルの火口部近傍に位置ししかも金属材料で形成されて いるから燃焼炎で加熱され易い。このため、火口外装用口金が熱的損傷を受けて 劣化し易く使用耐久性に欠ける欠点がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 本考案は、ブラスト炎から周辺機構部に伝わる熱伝達を遮断することにより使 用耐久性を高めて商品性を向上するガス着火ライターを提供することを目的とす る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の請求項１に係るガス着火ライターにおいては、筒状の火口碍子をガス 噴出ノズルの火口部に嵌め合せてガス噴出ノズルの火口部を該火口碍子の内部に 収容し、そのガス噴出ノズルの軸部をライター本体ケースの先端筒部より内部に 挿置すると共にガスタンクに連続するガス供給チューブと連結し、更に、火口外 装用の口金をライター本体ケースの先端筒部に嵌め合せて火口碍子を含むガス噴 出ノズルの先端側を口金の内部に収容するもので、断熱材料でなるパッキングを 少なくとも火口碍子と口金との各面に密接させて相対面間に介装配置することに より構成されている。

【０００７】 本考案の請求項２に係るガス着火ライターにおいては、断熱材料でなるパッキ ングを火口碍子と口金との間と共に、ライター本体ケースの先端筒部と火口碍子 並びにガス噴出ノズルの軸部との各面に密接させて相対面間に夫々介装配置する ことにより構成されている。

【０００８】 本考案の請求項３に係るガス着火ライターにおいては、断熱材料でなるガス供 給チューブをガス噴出ノズルに連結装備することにより構成されている。

【０００９】

【作用】

本考案の請求項１に係るガス着火ライターでは、断熱材料でなるパッキングを 少なくとも火口碍子と口金との各面に密接させて相対面間に介装配置したことに より、火口外装用口金に対する燃焼炎の熱伝達を抑えられると共に、両者の離間 間隔を確実に保持できるから火口外装用口金を熱的に損傷するのを防げて使用耐 久性を高めることができる。

【００１０】 本考案の請求項２に係るガス着火ライターでは火口碍子と口金との間ばかりで なく、断熱材料でなるパッキングをガス噴出ノズル並びに火口碍子と近接するラ イター本体ケースの先端筒部との間に介装配置することにより、ライター本体ケ ースが高温に帯熱するのも防ぐことができる。

【００１１】 本考案の請求項３に係るガス着火ライターでは、ガス供給チューブを介してガ スタンクに熱伝達するのを防げることによりガス燃料に対する熱的影響を与える のも防止することができる。

【００１２】

【実施例】

以下、添付図面を参照して説明すると、図１はガス噴出ノズル１，火口碍子２ ，火口外装用の口金３並びにガス供給チューブ４を含むライター本体ケース５の 先端側を示す。同図中、ガス噴出ノズル１及びガス供給チューブ４は一点鎖線を 中心に左側が断面で示されている。図２はガスタンク６，圧電素子による高電圧 発生装置７を含むライター全体を示し、そのガスタンク６並びに高電圧発生装置 ７はライター本体ケース５の内部に収容することにより点線で示されている。こ のガス着火ライターは火花放電回路を備え、触媒反応によるブラスト炎を生ずる ものとして構成されている。

【００１３】 ガス噴出ノズル１はノズル本体１０，火口部１ａを形成する火口筒１１，ガス 供給チューブ４と連結される継手筒１２からなり、その軸中心にはガス流路１３ が連続するよう設けられている。火口筒１１は、燃料ガスを確実に着火させる空 気の取込穴１４を隔てノズル本体１０のソケット部１５に嵌込み固定されている 。また、ノズル本体１０には燃料ガスと混合する空気の取込孔１６がスロート部 を形成する軸側面に設けられている。このガス噴出ノズル１は火花放電回路の片 極として、圧電素子による高電圧発生装置７の一極側にリード線７０で接続され ている。

【００１４】 火口碍子２は磁器製のもので、ガス噴出ノズル１の火口部を内部に収容する円 筒形の断熱部材として形成されている。その火口碍子２はノズル本体１０のソケ ット部１５に嵌合せ固定し、このソケット部１５を含む火口筒１１を内部に収容 することにより断熱部材として取り付けられている。

【００１５】 その火口碍子２を備えたガス噴出ノズル１は先端筒部５０の内部に挿置し、継 手筒１２にはガスタンク６から連結するガス供給チューブ４を連結することによ りライター本体ケース５に組み付けられている。このライター本体ケース５は各 機構部を組み付ける必要上、実際には全体を数分割させて一体に組み立てること によりＡＢＳ樹脂等の合成樹脂で形成されている。

【００１６】 火口外装用の口金３は円筒形のものでなり、下端側がスぺーサリング５１を介 してライター本体ケース５の先端筒部５０に嵌合せ固定されている。この筒内に は、火口碍子２を含むライター本体ケース５の先端側が収容されている。その口 金３は導電性の金属材料でなり、上述した火花放電回路の他極として高電圧発生 装置７の＋極側にリード線７１で接続されている。この口金３には、放電ノズル ３０が上端側の開口縁より火口筒１１に向けて曲込み形成されている。また、筒 側面には空気の取込孔３１が周回りに間隔を隔てて複数個設けられている。

【００１７】 そのガス着火ライターの基本的な構成に加えて、火口碍子２と火口外装用口金 ３、ガス噴出ノズル１と火口碍子２並びにライター本体ケース５の先端筒部５０ との間には耐熱材料でなるパッキング８ａ〜８ｄが組み付けられている。このパ ッキング８ａ〜８ｄは、シリコン等の断熱材料で各部装備個所に応じた形状に形 成されている。

【００１８】 火口碍子２と火口外装用口金３との間には、Ｏリング状に形成されたパッキン グ８ａが介装配置されている。そのパッキング８ａは火口碍子２の先端寄り外周 に嵌合せ固定させて外周面を火口外装用口金３の内面に圧接することにより、上 述したライター本体ケース５のスぺーサ５１とから火口碍子２と口金３の相対間 隔を保持するよう組み付けられている。

【００１９】 その火口碍子２と口金３との間に加えて、ガス噴出ノズル１の軸部を中央に挿 通させてワッシャー状に形成されたパッキング８ｂが火口碍子２とライター本体 ケース３との相対する端面間に挾み込み配置されている。このパッキング８ｂに は、同形の耐熱部材９を火口碍子２の接触面側に重ね合せて耐熱性を付与すると よい。

【００２０】 また、Ｏリング状のパッキング８ｃをガス噴出ノズル１の軸部１ｂに嵌合せ固 定すると共に、ワッシャー状のパッキング８ｄをライター本体ケース３の内部に 設けた段部５１に載置することにより、各断熱材料でなるパッキング８ｃ，８ｄ がガス噴出ノズル１とライター本体ケース３との各相対面間に密接させて組付け 配置されている。そのパッキング８ａ〜８ｄに加えて、ガス噴出ノズル１の継手 筒１２に連続するガス供給チューブ４もシリコン等の断熱材料で形成したものを 備えることにより断熱構造が構成されている。

【００２１】 このように構成するガス着火ライターでは、図２で示すようにライター本体ケ ース５を先端筒部５０と一体の胴部５２で持ち、高電圧発生装置７の押しボタン ７２を押し下げることにより燃料ガスをブラスト炎として火口部１ａで燃焼する よう着火操作することができる。その押しボタン７２は、ライター本体ケース５ の胴部５２に備えたロックスイッチ７３でＯＮ，ＯＦＦ切換え設定するようにで きる。この押しボタン７２を押下げ操作すると、押打衝撃が圧電素子に加わって 火花放電を放電ノズル３０より発生すると同時に、ガスタンク６のバルブをテコ で開放させて燃料ガスをガス噴出ノズル１のガス流路１３に噴出するようにでき る。

【００２２】 その燃料ガスが火花放電で着火するのに伴って、このブラスト炎でガス噴出ノ ズル１の火口部１ａが高温に帯熱しても、その熱は磁器製の火口碍子２と共に断 熱材料でなるパッキング８ａで遮断することにより火口外装用口金３に伝わるの を抑えることができる。従って、火口外装用口金３が火花放電回路の片極として 導電性の金属材料で形成されていても、その少なくとも火口外装用口金３の熱的 損傷を防げることにより使用耐久性を高めることができる。

【００２３】 それと共に、ライター本体ケース５と火口碍子２並びにガス噴出ノズル１との 間も断熱材料でなるパッキング８ｂ，８ｃ，８ｄで断熱されているから、ライタ ー本体ケース５が高温に帯熱するのを防げる。また、ガス噴出ノズル１が高温に 帯熱しても、それに連結されるガス供給チューブ４として断熱材料で形成したも のが備えられているため、このガス供給チューブ４を介してガスタンク６に収容 された燃料ガスに熱的影響を与えるのも防ぐことができる。

【００２４】

【考案の効果】

以上の如く、本考案に係るガス着火ライターに依れば、ガス噴出ノズルがブラ スト炎で高温に帯熱しても、周辺機構部に対する熱伝達を断熱材料で抑えられる ことにより、火口外装用口金の劣化やその他機構部の熱的影響を防げて使用耐久 性と共に商品性を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るガス着火ライターの火口部周辺を
示す断面図である。

【図２】同ライターの全体を示す側面図である。

【符号の説明】

１ ガス噴出ノズル １ａ ガス噴出ノズルの火口部 １ｂ ガス噴出ノズルの軸部 ２ 火口碍子 ３ 火口外装用口金 ４ 断熱材料でなるガス供給チューブ ５ ライター本体ケース ５０ ライター本体ケースの先端筒部 ６ ガスタンク ８ａ〜８ｄ 断熱材料でなるパッキング

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状の火口碍子をガス噴出ノズルの火口
   部に嵌め合せてガス噴出ノズルの火口部を該火口碍子の
   内部に収容し、そのガス噴出ノズルの軸部をライター本
   体ケースの先端筒部より内部に挿置すると共にガスタン
   クに連続するガス供給チューブと連結し、更に、火口外
   装用の口金をライター本体ケースの先端筒部に嵌め合せ
   て火口碍子を含むガス噴出ノズルの先端側を口金の内部
   に収容するガス着火ライターにおいて、 断熱材料でなるパッキングを少なくとも火口碍子と口金
   との各面に密接させて相対面間に介装配置したことを特
   徴とするガス着火ライター。
2. 【請求項２】 断熱材料でなるパッキングを火口碍子と
   口金との間と共に、ライター本体ケースの先端筒部と火
   口碍子並びにガス噴出ノズルの軸部との各面に密接させ
   て相対面間に夫々介装配置したことを特徴とする請求項
   １記載のガス着火ライター。
3. 【請求項３】 断熱材料でなるガス供給チューブをガス
   噴出ノズルに連結装備したことを特徴とする請求項１ま
   たは２記載のガス着火ライター。