JP3014964B2 - 首振り構造体 - Google Patents

首振り構造体

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JP3014964B2
JP3014964B2 JP8141032A JP14103296A JP3014964B2 JP 3014964 B2 JP3014964 B2 JP 3014964B2 JP 8141032 A JP8141032 A JP 8141032A JP 14103296 A JP14103296 A JP 14103296A JP 3014964 B2 JP3014964 B2 JP 3014964B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、形状記憶部材から
なる駆動部を動作させることにより首振り部を湾曲させ
得る首振り構造体に関し、特に光駆動型の首振り構造体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の首振り構造体としては、例えば細
管内や人間の体内など通常の状態では観察できない場所
を観察するための首振り内視鏡などに、首振り動作を行
わせるためなどに用いられている。そして前記首振り内
視鏡としては例えば内視鏡の挿入先端部と、手元側の操
作部とを牽引ワイヤで連結し、操作者が前記操作部につ
いた操作ノブを操作して前記牽引ワイヤを引張り、内視
鏡先端部を首振り動作させるものが開発されている。し
かしながらこのような首振り内視鏡では操作に高度な熟
練が要求され理想的な方法とは言えない。
【0003】そこで、このような方式に代えて、首振り
機構に形状記憶合金を用いる等して機械化を図った首振
り内視鏡が提案されており、例えば、前記牽引ワイヤに
形状記憶合金ワイヤを用い、加熱することにより、形状
記憶合金ワイヤが縮み、内視鏡の挿入先端部を牽引ワイ
ヤにより引張った状態と同様の効果を奏して首振り動作
をする首振り内視鏡や、前記牽引ワイヤの末端部に形状
記憶合金コイルバネを備えて、これを加熱することによ
り、形状記憶合金コイルバネが変位し前記牽引ワイヤを
引張り、内視鏡の挿入先端部が首振り動作するものなど
が提案されている。
【0004】しかしながら、前者の形状記憶ワイヤを用
いるものについては、十分な首振り動作を可能とするた
めには前記形状記憶ワイヤを相当長くしなければなら
ず、実用的でない。また、後者の形状記憶コイルバネを
用いるものについては、コイルバネ形状であるために変
位は十分にとることができるが、加熱時はもちろん冷却
時においても弾性力により牽引ワイヤに牽引力が加わる
ため、内視鏡の首振り部が座屈してしまうことがあり、
これを防止するための部材を設ける必要がある。しかし
ながら、該部材を設けることにより首振り動作のために
必要な力も大きくなり、前記形状記憶コイルバネを大き
くする必要が生じ、内視鏡の細径化が困難になる。ま
た、これまでと同一の形状記憶コイルバネを用いた場合
には首振り動作が小さくなるといった問題がある。
【0005】そこで、このような問題を解決するための
首振り構造体として、例えば内視鏡の長手方向に移動自
在な可動部を介して、拮抗するように2つの形状記憶コ
イルバネを内視鏡の長手方向に直列に設け、牽引ワイヤ
の一端側を可動部に、他端側を内視鏡の首振り部に添設
した構造の首振り内視鏡が提案されている。この構成に
よれば形状記憶コイルバネの冷却時には2つの形状記憶
コイルバネは拮抗しているため互いに力を打消し合い、
可動部には力が加わらず、牽引ワイヤは牽引されない。
したがって、内視鏡の首振り部が座屈することがなく、
しかも十分な首振り動作を行うことができる。
【0006】一方、このような形状記憶合金を用いたア
クチュエータの加熱方法としては、制御が容易であるな
どの理由から通電加熱方法が一般的に用いられる。しか
しながら、例えば医療用内視鏡に用いる場合などは、電
気に対する安全性を確実にする必要があるため、絶縁構
造が複雑化し細径化の妨げになるなどの問題がある。そ
のような場合の加熱方法として光ファイバなどを利用し
て、形状記憶合金をレーザ光などによって加熱する光駆
動方式が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
内視鏡の長手方向に直列に形状記憶合金コイルバネが拮
抗した構成の首振り構造体において、形状記憶部材の加
熱を光駆動方式で行おうとした場合、構造体(内視鏡)
先端側の形状記憶部材への照射ができない。または、仮
にこのような構造で照射を可能にしようとした場合、構
造が複雑になり首振り構造体の細径化や作製が困難にな
るなどの問題がある。したがって、本発明は、拮抗する
形状記憶部材のいずれにも光を照射することができ、し
かも構造の簡単な光駆動型の首振り構造体を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の首振り構造体
は、 (1)首振り部を有する管状体と、該管状体の長手方向
に移動自在な可動部と、該可動部を介して拮抗するよう
に、かつ前記管状体の外周に前記可動部を中間に介在さ
せて2重に設けられている2つの駆動部と、該駆動部に
光を照射するための光ファイバと、一端側が前記首振り
部に添設され他端側が前記可動部に固着された牽引ワイ
ヤとからなり、前記2つの駆動部が形状記憶部材からな
ること、 (2)首振り部を有する管状体と、該管状体の長手方向
に移動自在な可動部と、該可動部を介して拮抗するよう
に、管状体の長手方向に前記可動部を中間に介在させて
並列に設けられた一対の形状記憶部材と、該形状記憶部
材にに光を照射するための光ファイバと、一端側が前記
首振り部に添設され他端側が前記可動部に固着された牽
引ワイヤとからなること、を特徴とするものである。
【0009】前記駆動部の形状記憶部材は材料、形状な
どに特に制限はなく、材料については形状記憶合金や形
状記憶樹脂、形状についてはコイルバネ、線材、板材な
どを用い得るが、駆動力(形状回復力)を大きくでき、
かつ可動部の変位を大きくできることによって駆動部を
小型化、細径化することが容易になるという点から、形
状記憶合金コイルバネとすることが好ましい。
【0010】(1)における駆動部は形状記憶部材であ
ればよく、1つの形状記憶コイルバネを管状体に外嵌め
状に設けたり、複数の形状記憶コイルバネを1つの駆動
部として管状体外周に設けるなど適宜決定し得るが、駆
動部に複数の形状記憶部材を設けることは、同じ出力を
得るために必要な形状記憶部材1つあたりの大きさを小
さくできるので、加熱または冷却の際の応答が速くなり
好ましく、さらに駆動部は管状体の外周に設けることか
ら形状記憶部材を複数設ける場合には、同一円周上に設
けるほうが設置面積が小さくなるので好ましい。具体的
には、例えば管状体の周方向に略等間隔で配置する形態
や、管状体の周方向に数本のコイルバネからなるコイル
群を一定間隔毎に配置する形態などとすることができ
る。
【0011】また、(1)、(2)において可動部と、
形状記憶部材と、光ファイバと、牽引ワイヤとを管状体
の周方向に複数設けることによって、多方向への首振り
動作が可能になるので好ましい。
【0012】複数の形状記憶部材を用いる場合におい
て、該形状記憶部材への光照射を行うためのレーザ光導
光用ファイバを、前記複数の形状記憶部材に対して1対
1に対応させて配置することにより、複数の形状記憶部
材のそれぞれを、レーザ光が同出力であれば均一に、ま
たは意図的に選択して加熱することができるので好まし
い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下発明の実施態様につき詳細に
説明する。図1は本発明の首振り構造体の一実施態様を
示した図である。図において、1は管状体を示し、本体
部1aと、その対物側先端部に設けられた首振り部1b
とからなる。そして本体部1aの端部に、前記管状体1
の長手方向に移動可能な可動部3が外嵌め状に設けら
れ、該可動部を中間に介在させて互いに力が拮抗するよ
うに、可動部の外周側に配置された形状記憶合金コイル
バネからなる第1の駆動部2aと、可動部の内周側に配
置された形状記憶合金コイルバネからなる第2の駆動部
2bとが、それぞれ一端側が可動部に、他端側が駆動部
固定用部材に固着されており、第1の駆動部と可動部と
の接続部と、第2の駆動部と可動部との接続部とが可動
部の両端に位置するように付設されている。さらに5は
第1、第2の駆動部に光を照射するためのレーザ光導光
用ファイバであり、前記駆動部にレーザ光を照射できる
ように基端側に複数本設けられている。4は牽引ワイヤ
であり、該牽引ワイヤ4の一端側は首振り部1bの長手
方向に添設されるとともにその終端が対物側先端面付近
に固着され、他端側が前記可動部3に固着されている。
【0014】このような構成とすることによって、通常
時(駆動部が動作していない時)は、駆動部2a、2b
の駆動力は拮抗しているため打ち消しあい、可動部3に
は力が加わらない。したがって、可動部3に固着されて
いる牽引ワイヤ4には牽引力が加わらない。その結果、
首振り部1bにも力が加わらないため首振り部が座屈す
ることがない。また、首振り動作時には、第1の駆動部
2aにレーザ光を照射して加熱し、駆動させる(本実施
態様においては形状記憶合金コイルバネを形状回復させ
る)ことにより、駆動部2a、2bの力のつり合い状態
が変化し、可動部3が移動する。したがって、牽引ワイ
ヤ4に牽引力が加わり、首振り部1bの首振り動作が行
われる。レーザ光の照射を止めると第1の駆動部2aは
徐々に冷却され首振り動作していない状態に戻る。この
時、第2の駆動部2bにレーザ光を照射すると、第2の
駆動部2bが駆動し、首振り動作していない状態への戻
りが速くなる。
【0015】このような動作が行われる本発明の首振り
構造体においては、前記管状体は少なくとも首振り部1
bが可撓性を有していれば良く、管状体全体が可撓性を
有しているものや、可撓性のない管状体に首振り部とし
て可撓性を有する部材を接続し、組合わせたものなど適
宜決定することができる。
【0016】また、牽引ワイヤを2つ用い、一方の駆動
部の動作により、一方の牽引ワイヤが牽引され、他方の
駆動部の動作により、他方の牽引ワイヤが牽引されるよ
う構成することによって、2方向に首振り動作をするこ
とができるので好ましい。2方向の首振り動作を行う場
合には、2本の牽引ワイヤがそれぞれ前記2つの駆動部
2a、2bのどちらかの動作により首振り構造体の手元
側に牽引されるようにすれば良く、例えば前記牽引ワイ
ヤのいずれか一方の一端側を首振り部1bに添設し、他
端側を可動部3に固着し、もう一方の牽引ワイヤの一端
側を首振り部1bに添設し、他端側を可動部3の可動範
囲よりも管状体1の手元側に設けたプーリを介して可動
部3に固着する態様や、可動部3をラックとして2本の
牽引ワイヤのうち少なくともどちらか一方を前記ラック
に噛み合うピニオンに巻き取るといった態様のものなど
を採用することができる。
【0017】そして、さらに多方向に首振り動作を行う
ための方法として、例えば、可動部を周方向に4分割
し、該4つの可動部のそれぞれに前記2つの駆動部およ
び牽引ワイヤが設けられた構成などが採用できる。
【0018】前記可動部3については特に制限はなく、
レーザ光を駆動部に照射できればよく、適宜決定するこ
とができる。レーザ光を照射し得るためには、例えば可
動部を透過性部材で作製した構成や、可動部の形状記憶
部材を取り付ける箇所に孔を設け、該孔から光が照射さ
れるよう構成することができる。また光照射に関わるこ
と以外にも例えば、2つの駆動部間で熱が伝わらないよ
うに断熱材料を用いたり、駆動部へのレーザ光の照射を
効率よくするために可動部の長手方向側面に反射膜を設
けたりしてもよい。また、可動部の形状記憶部材を取付
ける所には透過性部材を、その他の部分は断熱材を用い
た構成としてもよい。
【0019】前記牽引ワイヤ4にも特に制限はないが、
首振り動作する時や、繰返し首振り動作を行った場合に
も安定して動作するためには牽引により牽引ワイヤ4が
伸張することがない方が好ましいことから、伸びの小さ
い材料を用いる方が好ましい。
【0020】また、形状記憶部材の加熱方法として光駆
動方式を用いているが、本発明における光駆動方式は、
直接形状記憶部材に光を照射して加熱する方式、加熱媒
体に光を照射して間接的に形状記憶部材を加熱する方
式、両者を複合した方式など特に制限はなく、直接加熱
方式以外にも例えば、形状記憶部材に熱伝導性の良好な
金属メッキなどを施しておき、該金属メッキを加熱して
その熱により形状記憶部材を加熱する方法や、形状記憶
部材を内面が光反射膜となっている筒体内に配置するこ
とにより直接の加熱に加えて筒体内面からの反射光も利
用する方法、形状記憶部材を光吸収性流体内に配置し、
光吸収性流体を照射して加熱することにより間接的に形
状記憶部材を加熱する方法なども用いることができる。
【0021】なお、既述の態様はいずれの場合も先端に
首振り部を有する管状体についての実施形態のみを説明
したが、本発明の首振り構造体はこの構造のみに限られ
るわけではなく、例えば管状体に前述の首振り構造部を
直列に複数部設け、前記管状体を多自由度に湾曲させる
ことを可能とした首振り構造体であっても良い。
【0022】また、これらの首振り構造体の駆動部への
光照射手段に制御手段を設けることにより、首振り角度
を任意に決定することができ好ましい。具体的には例え
ば、駆動部へ照射するレーザ光のパルス幅などを可変と
したり、レーザ出力を可変としたりすることにより、レ
ーザ光の照射量が制御可能となり、前記形状記憶部材の
加熱を制御することができ、形状回復量(駆動量)つま
り牽引ワイヤの牽引量が制御され、首振り角度を制御す
ることができる。
【0023】また、管状体の内部にイメージガイドを挿
入することで、容易に首振り内視鏡を得ることができ
る。さらに管状体の内部にレーザ照射機能や各種センサ
なども挿入することで多機能内視鏡とすることができ
る。
【0024】
【実施例】
[実施例1]以下具体的な実施例につき説明する。本実
施例では図1に示した構造の首振り内視鏡を作製した。
ステンレス管からなる本体部1aと、ステンレス製の密
巻コイルである首振り部1bとからなる管状体1の外周
に、透過性材料からなるリング状部材であって、対物側
では外周側に、基端側では内周側に向けて凸片が備えて
ある可動部3が配置されている。そして、密巻された状
態を記憶処理されたTiNi製の形状記憶合金コイルバ
ネからなる第1の駆動部2aを、引き伸ばした状態で、
コイル2aが可動部と外被との間になるように、コイル
2bの両端を、前記可動部3の先端側外周面の凸片と、
ポリウレタンチューブからなる外被8に固着されている
駆動部固定部材9とに固着している。さらに密巻された
状態を記憶処理されたTiNi製の形状記憶合金コイル
バネからなる第2の駆動部2bを、引き伸ばした状態
で、コイル2bが可動部と管状体との間になるように、
コイル2aの両端を、前記可動部3の基端側内周面の凸
片と、前記管状体1に固着されている駆動部固定部材9
とに固着している。両コイル2a、2bの基端側には、
レーザ光導光用ファイバ5、5、・・・・が周方向にそ
れぞれ6本ずつ配置されている。そして、ステンレス線
からなる牽引ワイヤ4の一端を前記可動部3に、他端を
前記首振り部1bの先端側にある先端リング7に固着し
ている。また前記管状体1内にはライトガイド付き内視
鏡6が備えてある。
【0025】この首振り内視鏡の動作原理について簡単
に説明すると、図示していない光源によって、第1の駆
動部である形状記憶合金コイルバネ2aにレーザ光を照
射して加熱する。加熱された形状記憶合金コイルバネ2
aは形状回復し密巻状態へ戻ろうとして、可動リング3
が基端側へ変位する。これによって牽引ワイヤ4が牽引
され、首振り部が湾曲して首振り動作する。
【0026】また、第2の駆動部にも形状記憶合金コイ
ルバネ2bを使用しており、前記首振り動作を行った後
に元の位置へ戻す場合、前記形状記憶合金コイルバネ2
bにレーザ光を照射し加熱することにより速やかに元の
状態(首振りしていない状態)に戻すことができる。
【0027】[実施例2]本実施例では図2に示した構
造の多方向首振り内視鏡を作製した。図2は可動部、駆
動部、牽引ワイヤ、レーザ光導光用ファイバからなる駆
動ユニット部を示しており、図示していない駆動ユニッ
ト以外の部材については、実施例1と同様としている。
本実施例では実施例1に使用した可動リングを周方向に
4分割し、4つの可動部13、23、・・・のそれぞれ
に、3本の形状記憶合金コイルバネからなる駆動部12
a、12b、22a、22b、・・・・を実施例1と同
様に内周側、外周側に設けており、駆動部となる各形状
記憶合金コイルバネの基端側にはコイルバネ1本につき
1本のレーザ光導光用ファイバ15、25、35、・・
・・が配置されている。また、4本の牽引ワイヤ14、
24、・・・は、その一端をそれぞれ前記可動部13、
23、・・・に、他端を実施例1と同様に先端リング7
(本図では図示せず)に固着しており、この4本の牽引
ワイヤ14、24、・・・は管状体の周方向に90度間
隔で先端リングに固着されている。なお、本図では理解
を容易にするために簡略化して示しており、駆動ユニッ
トは4つのうちの2つを示し、レーザ光導光用ファイバ
は内周側の駆動部に対応するもののみを示している。
【0028】この多方向首振り内視鏡についても動作原
理は実施例1と同様であるが、レーザ光出力またはパル
ス発振の場合にそれを制御する手段を設けておき、4分
割された可動部それぞれの動作量(牽引力)を制御する
ことによって、4方向各々の首振り角度が制御でき、さ
らにはそれらを組合わせることによって多方向(最大曲
げ角よりも前方のほぼ全方向)に首振り動作することが
できる。
【0029】[実施例3]本実施例では図3に示した構
造の多方向首振り内視鏡を作製した。図3は駆動ユニッ
ト周辺部を示した図である。本実施例においては、管状
体1の長手方向に添設するように4つの可動部13、2
3、33、43(43は図示せず)が管状体の周方向に
90度間隔で備えてあり、該可動部は板状であって、長
手方向の両端には互いに反対方向に凸片を備えている。
そして、該可動部を介して一端を管状体に、他端を前記
可動部の凸片に、一対の形状記憶部材12a、12b、
22a、22b、・・・・を固着した構成となってお
り、各形状記憶部材の基端側には形状記憶部材1本に対
して、1本のレーザ光導光用ファイバ15、15、2
5、35、・・・・が配置されている。また、4本の牽
引ワイヤ14、24、34、44(44は図示せず)は
その一端をそれぞれ可動部に、他端を先端リングに固着
している。この4本の牽引ワイヤは管状体の周方向に9
0度間隔で先端リングに固着されている。なお、動作に
関しては前述の実施例1、2と同様である。
【0030】実施例1から3で作製された首振り内視鏡
において、形状記憶合金コイルバネを加熱して動作させ
たところ、加熱前の状態に比べて約50〜60度の方向
に首振り動作を行うことができ、この時および首振り動
作を行っていない時に首振り部に座屈はみられず、応答
速度は動作時、戻り時ともに同様に動作させること、つ
まり2つの駆動部をいずれも同様に加熱することができ
た。なお、ここで述べた実施例では首振り角度が約50
〜60度であるが、これは駆動部に用いる部材の材料、
設計寸法などにより変えることができることはいうまで
もない。
【0031】
【発明の効果】以上説明した通りの本発明の首振り構造
体によれば、可動部を介して拮抗するように、かつ管状
体の外周側に2重に2つの駆動部を設けているので、首
振り動作を行わない場合には、2つの駆動部がつりあっ
た状態であるため可動部の変位がないことはもちろん、
牽引ワイヤに牽引力が働かないため首振り部にも力が加
わらず、首振り部の座屈を防止することができ、さらに
2重に設けているため、簡単な構造で2つの駆動部のい
ずれにも光照射することができ、首振り構造体を光駆動
することができるなどの優れた効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の首振り構造体を示す断面図である。
【図2】本発明の首振り構造体の駆動ユニット部を示す
斜視図である。
【図3】本発明の首振り構造体の駆動ユニット部を示す
正面図である。
【符号の説明】
1a 管状体の本体部 1b 管状体の首振り部 2a、12a、22a、32a 第1の駆動部 2b、12b、22b、32b 第2の駆動部 3、13、23、33 可動部 4、14、24、34 牽引ワイヤ 5、15、25、35 レーザ光導光用ファイバ 6 内視鏡 7 先端リング 8 外被 9、19、29 駆動部固定部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 首振り部を有する管状体と、該管状体の
    長手方向に移動自在な可動部と、該可動部を介して拮抗
    するように、かつ前記管状体の外周に前記可動部を中間
    に介在させて2重に設けられている2つの駆動部と、該
    駆動部に光を照射するための光ファイバと、一端側が前
    記首振り部に添設され他端側が前記可動部に固着された
    牽引ワイヤとからなり、前記2つの駆動部が形状記憶部
    材からなることを特徴とする首振り構造体。
  2. 【請求項2】 駆動部が同一円周上に配置された複数の
    形状記憶部材からなることを特徴とする請求項1記載の
    首振り構造体。
  3. 【請求項3】 可動部が周方向に分割され、この分割さ
    れた複数の可動部のそれぞれに前記駆動部および牽引ワ
    イヤが設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    首振り構造体。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の首振り構造体
    において、牽引ワイヤを2本設け、前記2つの駆動部の
    うちの一方の駆動部の動作により一方の牽引ワイヤが牽
    引されて首振り部が一方に首振りされ、他方の駆動部の
    動作により他方の牽引ワイヤが牽引されて首振り部が他
    方に首振りされるよう構成されていることを特徴とする
    首振り構造体。
  5. 【請求項5】 首振り部を有する管状体と、該管状体の
    長手方向に移動自在な可動部と、該可動部を介して拮抗
    するように、管状体の長手方向に前記可動部を中間に介
    在させて並列に設けられた一対の形状記憶部材と、該形
    状記憶部材にに光を照射するための光ファイバと、一端
    側が前記首振り部に添設され他端側が前記可動部に固着
    された牽引ワイヤとからなることを特徴とする首振り構
    造体。
  6. 【請求項6】 前記可動部と、1対の形状記憶部材と、
    光ファイバと、牽引ワイヤとが管状体の周方向に複数設
    けられていることを特徴とする請求項5記載の首振り構
    造体。
  7. 【請求項7】 形状記憶部材に光を照射するための光フ
    ァイバが、複数の形状記憶部材に対して1本ずつ対応し
    て配置されていることを特徴とする請求項2、3または
    6記載の首振り構造体。
  8. 【請求項8】 形状記憶部材が形状記憶合金コイルバネ
    からなることを特徴とする請求項1から7いずれかに記
    載の首振り構造体。
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