JP3014862U - パンティ・ストッキング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】パンティ部１の履口部にウエストバンド部２を
設け、その下部のうちパンティ上部３は、全体をポリウ
レタンにナイロンをカバリングした糸を各コースごとに
編成した伸縮部分とする。前記パンティ上部３より下部
のパンティ下部４は、その前半部4aと後半部4bとで編み
方を異ならしめ、前半部4aはタック編み組織、後半部4b
は平編組織とする。前半部4a、後半部4bとも、ポリウレ
タンカバリング糸とナイロン糸とを交互に配置した編み
組織とする。 【効果】パンティ上部３の伸縮力が従来の場合よりも強
くなる。また、パンティ下部４では、後半部4bの伸縮力
が前半部4aの伸縮力より大きくなり、着用時における全
体的なずり下がり、特に、ヒップ部分からのずり下がり
をより一層防止することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

パンティ・ストッキングにおいて、ウエストバンド部の他にパンティ部に編み 込む弾性糸の弾性力を部分的に変化させて着用時のずり下がりを防止しようとし たものがある。 本考案は、この種のパンティ・ストッキングの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

パンティ・ストッキングのレッグ部素材に伸縮性の良い糸を用いたストレッチ タイプの製品や、弾性糸を編み込んだサポートタイプの製品では、ウエストバン ドのみによって着用時のずり下がりを止めようとしても、パンティ部がずり下が り、レッグ部にしわやたるみを生じる。 これを防止するため、パンティ部全体に弾性糸を編み込んだ製品が開発された が、これでも依然としてずり下がりを防止することができない。

【０００３】 これらの欠点を解消するため、ウエストバンド部の他にパンティ部に編み込む 弾性糸の弾性力を部分的に変化させて着用時のずり下がりを防止しようとしたも のが開発されている（例えば、実公平１−２９２０１号）。 この技術は図２に示すように、パンティ部１’の履口部に設けたウエストバン ド部２’の下部を、腰骨より上部のパンティ上部３’と、それより下部のパンテ ィ下部４’とに区分し、前記パンティ上部３’全体をポリウレタンカバリング糸 とナイロン糸の交編による伸縮部分とし、パンティ下部４’全体をポリウレタン カバリング糸とナイロン糸の交編による伸縮部分としたものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この先行技術によれば、着用時のずり下がりをそれなりに防止することはでき るが、未だ充分であるとはいえない。なぜならば、パンティ上部３’およびパン ティ下部４’全体をデニール数の異なるポリウレタンカバリング糸とナイロン糸 との交編による伸縮部分としているため、前記パンティ上部３’とパンティ下部 ４’の各部分における全体的な伸縮性が依然として充分ではないからである。 また、パンティ上部３’およびパンティ下部４’においては、全体にわたって ポリウレタンカバリング糸を用いているが、ポリウレタンカバリング糸はコスト が高く、パンティ・ストッキングのコストもそれだけ高くなる。

【０００５】 第一の考案は、パンティ上部３では、二本の糸を交編させないで同じ糸を各コ ースごとに用い、その部分の伸縮力を強くし、また、パンティ下部４では、その 前半分4aと後半分4bとで編み方を異ならしめて後半分4bの伸縮力を前半分4aのそ れより大きくし、着用時における全体的なずり下がり、特に、ヒップ部分からの ずり下がりをより一層防止することができるようにしたものである。

【０００６】 また、第二の考案は、パンティ上部３においてはカバリング糸を用いずに、そ れより安いポリウレタン糸とナイロン糸とを用い、両糸を添え糸編みしてパンテ ィ・ストッキングのコストが安くなるようにするとともに、カバリング糸を用い た場合よりもその部分の締付力が大きくなるようにし、また、パンティ下部４で は、その前半分4aと後半分4bとで編み方を異ならしめて後半分4bの伸縮力を前半 分4aのそれより大きくし、着用時における全体的なずり下がり、特に、ヒップ部 分からのずり下がりをより一層防止することができるようにしたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

第一の考案では、パンティ部１の履口部にウエストバンド部２を設け、その下 部のうち腰骨より上部のパンティ上部３は、全体をポリウレタンにナイロンをカ バリングした糸を各コースごと編成した伸縮部分とし、また、前記パンティ上部 ３より下部のパンティ下部４は、その前半分4aと後半分4bとで編み方を異ならし め、その前半分4aはポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とを交互に配置した タック編組織による伸縮部分とし、後半分4bはポリウレタンカバリング糸とナイ ロン糸とを交互に配置した平編組織による伸縮部分とする。

【０００８】 また、第二の考案では、パンティ部１の履口部にウエストバンド部２を設け、 その下部のうち腰骨より上部のパンティ上部３は、全体をポリウレタン糸とナイ ロン糸とを添え糸編みした伸縮部分とし、また、前記パンティ上部３より下部の パンティ下部４は、その前半分4aと後半分4bとで編み方を異ならしめ、その前半 分4aはポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とを交互に配置したタック編組織 による伸縮部分とし、後半分4bはポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とを交 互に配置した平編組織による伸縮部分とする。

【０００９】

【作用】

第一の考案におけるパンティ・ストッキングのパンティ上部３では、二本の糸 を交編させないで同じ糸、すなわち、ポリウレタンにナイロンをカバリングした 糸が各コースごとに用いられているので、その部分の伸縮力は少なくともポリウ レタンにナイロンをカバリングした糸を交編した場合よりも強くなる。 一方、第一の考案におけるパンティ・ストッキングのパンティ下部４では、そ の前半分4aと後半分4bとで編み方が異ならしめてあって、その前半分4aはポリウ レタンカバリング糸とナイロン糸とを交互に配置したタック編組織による伸縮部 分となっており、また、後半分4bはポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とを 交互に配置した平編組織による伸縮部分となっているため、パンティ下部４の後 半分4bの伸縮力は前半分4aのそれより大きくなる。 従って、全体的なずり下がり、特に、ヒップ部分からのずり下がりをより一層 防止することができる。

【００１０】 また、第二の考案におけるパンティ・ストッキングのパンティ上部３では、カ バリングした糸を用いずに、それより安いポリウレタン糸とナイロン糸とを用い 、両糸を添え糸編みした伸縮部分となっているので、パンティ・ストッキングの コストが安くなるのみならず、カバリング糸を用いた場合よりもその部分の締付 力が大きくなる。 一方、第二の考案におけるパンティ・ストッキングのパンティ下部４では、そ の前半分4aと後半分4bとで編み方が異ならしめてあって、その前半分4aはポリウ レタンカバリング糸とナイロン糸とを交互に配置したタック編組織による伸縮部 分となっており、また、後半分4bはポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とを 交互に配置した平編組織による伸縮部分となっているため、パンティ下部４の後 半分4bの伸縮力は前半分4aのそれより大きくなる。 従って、全体的なずり下がり、特に、ヒップ部分からのずり下がりをより一層 防止することができる。

【００１１】

【実施例】

以下、第一の考案の実施例と第二の考案の実施例を、添付図面の図１に基づい てそれぞれ詳細に説明する。 まず、第一の考案の実施例について説明する。この場合においては、パンティ 部１の履口部にウエストバンド部２が設けられている。この点は、以下に説明す る第二の考案の実施例の場合も同様である。そして、ウエストバンド部２の下部 のうち腰骨より上部のパンティ上部３では、ポリウレタンにナイロンをカバリン グした糸が各コースごと全体に編成された伸縮部分となっている。なお、このカ バリング糸のデニール数は１０〜５０とするのが好ましい。 一方、前記パンティ上部３より下部のパンティ下部４では、その前半分4aと後 半分4bとで編み方が異ならしめてあって、その前半分4aはポリウレタンカバリン グ糸とナイロン糸とが交互に配置されたタック編組織による伸縮部分となってい る。また、後半分4bはポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とが交互に配置さ れた平編組織による伸縮部分となっている。なお、ポリウレタンカバリング糸の デニール数は１０〜５０、また、ナイロン糸のデニール数は１０〜５０とするの が好ましい。

【００１２】 第一の考案の実施例の場合のように、パンティ上部３において、二本の糸を交 編させないで同じ糸、すなわち、ポリウレタンにナイロンをカバリングした糸を 各コースごとに用いると、その部分の伸縮力は少なくともポリウレタンにナイロ ンをカバリングした糸を交編した場合よりも強くなる。 一方、前記パンティ上部３より下部のパンティ下部４では、その前半分4aと後 半分4bとで編み方が異ならしめてあって、前半分4aはポリウレタンカバリング糸 とナイロン糸とを交互に配置したタック編組織による伸縮部分となっており、後 半分4bはポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とを交互に配置した平編組織に よる伸縮部分となっているが、この場合には、パンティ下部４の後半分4bの伸縮 力は前半分4aのそれより大きくなる。 従って、全体的なずり下がり、特に、ヒップ部分からのずり下がりをより一層 防止することができる。

【００１３】 次に、第二の考案の実施例について説明する。第二の考案の実施例の場合にお いても、第一の考案の実施例の場合と同様に、パンティ部１の履口部にウエスト バンド部２が設けられている。そして、このウエストバンド部２の下部のうち腰 骨より上部のパンティ上部３では、ポリウレタン糸とナイロン糸とが全体に添え 糸編みされた伸縮部分となっている。なお、ポリウレタン糸のデニール数は１０ 〜５０、また、ナイロン糸のデニール数は１０〜５０とするのが好ましい。 一方、前記パンティ上部３より下部のパンティ下部４では、その前半分4aと後 半分4bとで編み方が異ならしめてあって、前半分4aはポリウレタンカバリング糸 とナイロン糸とが交互に配置されたタック編組織による伸縮部分となっている。 また、後半分4bはポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とが交互に配置された 平編組織による伸縮部分となっている。なお、ポリウレタンカバリング糸のデニ ール数は１０〜５０、また、ナイロン糸のデニール数は１０〜５０とするのが好 ましい。

【００１４】 第二の考案の実施例の場合のように、パンティ上部３において、カバリングし た糸を用いずに、それより安いポリウレタン糸とナイロン糸とを用い、パンティ 上部３が両糸を添え糸編みした伸縮部分となっていると、パンティ・ストッキン グのコストが安くなるのみならず、カバリング糸を用いた場合よりもその部分の 締付力が大きくなる。 一方、前記パンティ上部３より下部のパンティ下部４では、その前半分4aと後 半分4bとで編み方が異ならしめてあって、前半分4aがポリウレタンカバリング糸 とナイロン糸とを交互に配置したタック編組織による伸縮部分となっており、後 半分4bがポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とを交互に配置した平編組織に よる伸縮部分となっているが、この場合には、パンティ下部４の後半分4bの伸縮 力は前半分4aのそれより大きくなる。 従って、全体的なずり下がり、特に、ヒップ部分からのずり下がりをより一層 防止することができる。

【００１５】 なお、上記二つの考案の各実施例の場合におけるパンティ上部３は、タック編 みとしても、また、平編としてもよいが、タック編みとした方が平編とした場合 よりもパンティ上部３における締付力は強くなる。

【００１６】

【考案の効果】

請求項１記載の第一の考案によれば、パンティ上部３部分の伸縮力はポリウレ タンにナイロンをカバリングした糸を交編した場合よりも強くなり、パンティ下 部４では、その後半分4bの伸縮力が前半分4aのそれより大きくなるから、その相 乗効果として全体的なずり下がり、特に、ヒップ部分からのずり下がりをより一 層防止することができる。

【００１７】 請求項２記載の第二の考案によれば、パンティ上部３において、カバリングし た糸より安いポリウレタン糸とナイロン糸とを添え糸編みしているので、パンテ ィ・ストッキングのコストが安くなるのみならず、カバリング糸を用いた場合よ りもその部分の締付力が大きくなり、パンティ下部４では、その後半分4bの伸縮 力が前半分4aのそれより大きくなるから、その相乗効果として全体的なずり下が り、特に、ヒップ部分からのずり下がりをより一層防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例であるパンティ・ストッキング
の側面図である。

【図２】従来例の一つであるパンティ・ストッキングの
正面図である。

【符号の説明】

１─パンティ部、２─ウエストバンド部、３─パンティ
上部、４─パンティ下部、4a─前半分、4b─後半分。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パンティ部１の履口部にウエストバンド部
   ２を設け、その下部のうち腰骨より上部のパンティ上部
   ３は、全体をポリウレタンにナイロンをカバリングした
   糸を各コースごと編成した伸縮部分とし、また、前記パ
   ンティ上部３より下部のパンティ下部４は、その前半分
   4aと後半分4bとで編み方を異ならしめ、その前半分4aは
   ポリウレタンカバリング糸とナイロン糸とを交互に配置
   したタック編組織による伸縮部分とし、後半分4bはポリ
   ウレタンカバリング糸とナイロン糸とを交互に配置した
   平編組織による伸縮部分としたことを特徴とするパンテ
   ィ・ストッキング。
2. 【請求項２】パンティ部１の履口部にウエストバンド部
   ２を設け、その下部のうち腰骨より上部のパンティ上部
   ３は、全体をポリウレタン糸とナイロン糸とを添え糸編
   みした伸縮部分とし、また、前記パンティ上部３より下
   部のパンティ下部４は、その前半分4aと後半分4bとで編
   み方を異ならしめ、その前半分4aはポリウレタンカバリ
   ング糸とナイロン糸とを交互に配置したタック編組織に
   よる伸縮部分とし、後半分4bはポリウレタンカバリング
   糸とナイロン糸とを交互に配置した平編組織による伸縮
   部分としたことを特徴とするパンティ・ストッキング。