JP3014747B2 - 多層積層物およびその製造方法 - Google Patents

多層積層物およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐レトルト性食品包装容器を製造するに好
適なアルミニウム箔とポリプロピレン層からなる多層積
層物及びその製造方法に関する。
[従来の技術] アルミニウム箔は水分、ガス等のバリヤー性に優れ、
かつ光等の遮断や保香性も優れているだけでなく、適度
の剛性を有し、加工性も良く、生産性の高い材質である
ため、これらの性質を利用して各種の製品あるいは原材
料等の保管用容器として用いられている。
また、プラスチックフィルム又は容器は、それ自体で
もコスト、加工性、密封性等の面で優れた包装特性を有
し、各種製品や原材料の包装材として広く用いられてい
るが、アルミニウム箔と比較すると本質的に加工性、コ
ストの優位性がある反面、ガスバリヤー性、光透過性等
が劣ることは避けられなかった。
したがって、この両者の長所を利用するためこれらを
積層して、コスト、加工性、ガスバリヤー性、耐光透過
性に優れた包装用材料とする合成樹脂−アルミニウム箔
多層積層物に関する提案が多数なされている(例えば実
公昭60−28582号、同61−14430号、同61−14431号な
ど)。
特にポリプロピレン層とアルミニウム箔層を含む多層
積層物は、ヒートシール性、酸素バリヤー性、耐レトル
ト適性等が良好なことから多量に使用されている。
従来はこれらの多層積層物は、主としてポリプロピレ
ンフィルムとアルミニウム箔のドライラミネート成形に
よって製造されているため、工程が複雑になり製造コス
トがかさむ上に、ドライラミネート成形時の接着剤に使
用される有機溶剤に起因する環境、衛生上の問題および
基材と接着剤間の接着力が充分でないといった問題を内
包している。
これの問題を解決するために、不飽和有機酸又は不飽
和有機酸無水物(以下、両者を不飽和カルボン酸等とい
う。)で変性したポリプロピレンをホットメルト型の接
着剤として利用する方法が検討されている。この考えに
基づく種々の試みのうちでは、製造コスト、工程の単純
さの観点から押出ラミネート成形を利用する製造方法が
最も有利と考えられる。しかし、実際に変性ポリプロピ
レンを用いて押出ラミネート成形しようとすると、変性
ポリプロピレンそのものが基本的に溶融張力を不足して
おり、このため高速成形が不可能となり、生産性を著し
く低下させる原因となっていた。
また、押出ラミネート成形法により多層積層物を製造
した場合、そのままでは層間の接着力が弱い場合が多
く、熱処理をすることが多いが従来市販されている変性
ポリプロピレンではこの処理に長時間を必要とし実用的
に問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 以上の問題点を考慮し、本発明は従来の材料に比較し
て、接着性が改善され、安価で実用上価値の高いポリプ
ロピレンとアルミニウム箔を含む多層積層物及び環境、
衛生上の問題を解決したその製造方法を提供する。更に
具体的には、変性ポリプロピレン組成物を利用した押出
ラミネート法により、耐熱性の高い、レトルト食品にも
適用可能な食品包装材料に好適な多層積層物およびその
製造方法を提供する。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決する手段を鋭意検討した結果、 [1] 少なくともアルミニウム箔層とポリプロピレン
層を含み、これらの中間層に、以下に規定する(a)低
密度ポリエチレンと(b)プロピレン−エチレン共重合
体及び不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸無水物で
変性したポリプロピレンの3成分からなり、MFRが10〜6
0g/10分である変性ポリプロピレン組成物を使用した多
層積層物。
(a)重量平均分子量と数平均分子量の比で表わされる
分子量分布5以上の低密度ポリエチレンを5〜20%含む
こと。
(b)エチレン含有量1〜8重量%のプロピレン−エチ
レン共重合体を40重量%以上含むこと。
[2] 変性ポリプロピレン組成物中の変性ポリプロピ
レンが、不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸無水物
でポリプロピレンをグラフト変性して得られるポリマー
であり、該不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸無水
物の組成物中の含量が0.05〜0.5重量%であることを特
徴とする上記[1]に記載の多層積層物、 [3] 上記[1]又は[2]に規定する多層積層物を
製造するにあたり、ポリプロピレンフィルムとアルミニ
ウム箔を基材とし、不飽和カルボン酸又は不飽和カルボ
ン酸無水物で変性したポリプロピレン組成物を押出サン
ドラミネーションし、積層することを特徴とする多層積
層物の製造方法、 [4] 上記[3]の製造方法によって多層積層物を製
造するにあたり、押出サンドラミネーションした後に該
多層積層物を熱処理することを特徴とする多層積層物の
製造方法、を開発することにより本発明の課題を解決し
た。
本発明の多層積層物において、使用する変性ポリプロ
ピレン組成物の構成は重要な要件の一つであり、該変性
ポリプロピレン組成物は次の(a)及び(b)の条件を
満足する不飽和カルボン酸等で変性したポリプロピレン
組成物である。
(a)重量平均分子量と数平均分子量の比で表わされる
分子量分布5以上の低密度ポリエチレンを5〜20%含む
こと。
(b)エチレン成分の含有量1〜8重量%のプロピレン
−エチレン共重合体を40重量%以上含むこと。
すなわち、本発明において使用する変性ポリプロピレ
ン組成物は、基本的には不飽和カルボン酸等で変性され
たポリプロピレン、低密度ポリエチレン及びプロピレン
−エチレン共重合体の3成分からなる。
変性ポリプロピレンとは、ポリプロピレンを不飽和カ
ルボン酸等で変性し、アルミニウム箔接着性を高めたも
ので、該化合物はアルミニウム箔表面との相互作用ある
いは反応性が高い不飽和カルボン酸等であれば種々のも
のが利用できる。
具体的な例としては、通常は変性作業の容易さ、接着
性能、経済性等のバランスからアクリル酸、メタクリル
酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン
酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
このうち特に好適な化合物としては、アクリル酸、無水
マレイン酸、無水イタコン酸等を挙げることが出来る。
ここで言うポリプロピレンは、プロピレンのホモポリ
マーだけでなく、その特徴を大きく逸脱しない範囲で、
プロピレンとエチレン、ブテン等のα−オレフィンとの
共重合体、あるいはこれらの混合物等も含む。
変性ポリプロピレンを製造するにあたっては、通常知
られているところの種々の方法が利用できる。
すなわち、ポリプロピレンを溶媒に溶解して溶液と
し、ラジカル開始剤と不飽和カルボン酸等を混合、反応
させる溶液グラフト法、溶媒の不存在下で押出機内で変
性する溶融グラフト法、電子線等を利用する放射線グラ
フト法等が利用できる。更にこれらの方法でグラフト変
性した後、溶剤洗浄等により未反応物、反応副生物等を
除去する工程を経ることが衛生性の観点から好ましい。
変性ポリプロピレンの変性度は特に制限するものでは
ないが、変性ポリプロピレン組成物中に導入される不飽
和カルボン酸等の量は0.05〜0.5重量%の範囲にする必
要がある。
該割合が0.05%未満ではアルミニウム箔との充分な接
着性が発現しない。また該割合が0.5%以上の組成物を
製造するためには変性ポリプロピレンの変性度を高くし
なければならず、現実的には製造が非常に困難であり実
用的でない。もし製造できたとしても変性ポリプロピレ
ンと低密度ポリエチレンおよびプロピレン−エチレン共
重合体との相溶性が悪化するため成形性や製品の外観に
悪い影響が出てくる。
本変性ポリプロピレン組成物の一成分である低密度ポ
リエチレンは、重量平均分子量と数平均分子量の比で表
わされる分子量分布が5以上で、組成物中の含量が5〜
20%である必要がある。この規定された低密度ポリエチ
レンの添加は、ポリプロピレンの溶融張力の不足をカバ
ーし安定した押出成形性を確保するが、分子量分布が5
未満の場合、または組成物中の低密度ポリエチレン含量
が5%未満の場合には成形性の改善効果が充分でない。
該含量が20%を越えると組成物全体の耐熱性が低下し、
積層物にした際の製品特性が悪くなる。
本組成物の(b)として規定した成分であるプロピレ
ン−エチレン共重合体は、エチレン成分が1〜8重量%
であり、組成物中の含量が40%以上でなければならな
い。共重合体中のエチレン含量が1%未満では組成物の
成形性、特に熱処理をする際の作業性が大幅に低下す
る。8%を越える場合には組成物全体の融点が低下しす
ぎ耐熱性が悪くなり実用的でない。組成物中の共重合体
含量が40%未満の場合にはやはり成形安定性が低下す
る。
本変性ポリプロピレン組成物には、以上の3成分の他
に、本発明の特徴を損なわない範囲で他の熱可塑性樹
脂、充填剤、添加剤等を含んでいても良い。主に使用さ
れ得る物質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレンを主体とするプロピレン、ブテン等との共重合
体、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル等に代表
される極性モノマーの共重合体等のポリオレフィン系樹
脂や、ポリオレフィン系樹脂に一般的に使用される各種
添加剤等が挙げられるが無論この限りではない。特にア
ルミニウム箔との接着性を高める目的で、金属酸化物、
金属水酸化物、金属塩等を添加することは有効な場合が
ある。
本変性ポリプロピレン組成物の製造にあたっては、通
常ポリオレフィン系樹脂の混合に使用されている各種の
機器が利用可能である。すなわち、ニーダー、バンバリ
ーミキサー、ロール、各種押出機等を通常の条件で使用
することが出来、組成物製造の方法は特に規定されな
い。
また、成形性、物性の目安となるMFR(JIS K−721
0、230℃、2.16Kg荷重)についても、本変性ポリプロピ
レン組成物においては一般的な成形法を想定すれば10〜
60の範囲であることが好ましい。
本発明に係るアルミニウム箔層とポリプロピレン層を
含む多層積層物の製造にあたっては押出サンドラミネー
ト成形利用する。ここで言う押出サンドラミネート成形
とは、アルミニウム箔とポリプロピレンフィルムを等速
で重ねて巻き取る際に中間に本発明で規定する変性ポリ
プロピレン組成物を溶融状態で薄膜状に押出し、冷却ロ
ールで冷却すると共に連続的に巻き取って多層積層物を
得る成形法を意味する。
またこの際に、アルミニウム箔とポリプロピレンフィ
ルムの間に、アルミニウム箔側に変性ポリプロピレン組
成物を、ポリプロピレンフィルム側にポリプロピレン系
樹脂を同時に共押出サンドラミネート成形をするサンド
ラミネート成形を行なうことも出来る。
ここで規定するポリプロピレンフィルムとは、プロピ
レンホモポリマーのフィルムだけを意味するのではな
く、プロピレン−エチレン共重合体や、ポリプロピレン
中にゴムを分散させたいわゆる耐衝撃性ポリプロピレン
のフィルム等も含み、場合によっては多層フィルムであ
っても良い。また、共押出において使用するポリプロピ
レン系樹脂としては、上記ポリプロピレンフィルムの原
料として挙げた各種のポリプロピレンや、これらとポリ
エチレン等のポリオレフィンとの混合物も含むものであ
る。
押出サンドラミネートの成形条件は、変性ポリプロピ
レン組成物の特性により変わるので特に規定するもので
はないが、一般的には樹脂温度190〜300℃、引き取り速
度20〜120m/分の範囲で成形するのが普通である。多層
積層物の各層の厚みも特に規定するものではないが、一
般的な用途を考えると積層物全体で50〜200μm、変性
ポリプロピレン組成物層で3〜30μmの範囲が普通であ
る。
以上述べた製造法により製造される多層積層物は、そ
の後の工程で熱処理することにより層間の接着力を高
め、製品としての品質を向上させることが出来る。熱処
理の条件は最終製品の要求特性によって異なるが、熱ロ
ール、熱プレス、オーブン等を用い、180〜260℃程度の
温度で処理する。熱ロールやオーブンを用いる場合は、
積層物を連続的に繰り出しながら熱処理して巻き取る効
率的な処理が可能である。
本発明に規定する多層積層物は、これを製造した後あ
るいは製造の際に更に他の基材あるいは樹脂等を積層し
製品価値をより高めることが出来る。例えば、耐酸素バ
リヤー性を高めるため、アルミニウム箔を二重に積層
し、ピンホールを防止する、厚めのアルミニウム箔を使
用して冷間深絞り用素材とする、多層積層物の片面にホ
ットメルトを積層しヒートシール可能とする等の変更は
当然本発明の一実施態様である。
積層にあたっては押出ラミネート成形、ドライラミネ
ート成形等が利用し得るが、本発明に規定する多層積層
物を製造するラインあるいは熱処理のラインに組み込む
ことによって効率的な積層が可能になる。
[実施例] 以下実施例によって本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例に制限されるものではなく、種々
の態様をとり得る。
使用したアルミニウム箔は10μm、ポリプロピレンフ
ィルムはエチレン−プロピレンのブロック共重合ポリプ
ロピレン樹脂、55μmのものである。
(実施例1) 変性ポリプロピレンとして、無水マレイン酸でポリプ
ロピレンを溶融グラフト変性したものを使用した。グラ
フト変性は二軸押出機を用いた。変性反応後に生成物を
アセトンで洗浄することにより未反応物等は完全に取り
除いた。
変性ポリプロピレンのMFR(JIS K −7210、230
℃、2.16Kg)は60g/10分、無水マレイン酸成分の含有量
は赤外吸収スペクトルにより分析したところ0.8重量%
であった。
以下の実施例、比較例において変性ポリプロピレンは
すべてこのものを使用した。
低密度ポリエチレンとして、MFR(JIS K−7210、19
0℃、2.16Kg)が7、密度が0.917g/cm2、分子量分布が
7のものを使用した。
プロピレン−エチレン共重合体として、エチレン含有
量4%でMFR(JIS K−7210、230℃、2.16Kg)が8の
ものを使用した。
これらの3成分を、変性ポリプロピレン20%、低密度
ポリエチレン15%、プロピレン−エチレン共重合体65%
の割合でブレンドし、単軸押出機で溶融混合することに
より変性ポリプロピレン組成物のペレットを得た。該変
性ポリプロピレン組成物のMFR(JIS K−7210、230
℃、2.16Kg)は25、組成物全体に対する無水マレイン酸
成分の含量は赤外吸収スペクトル分析の結果実測値とし
て0.15重量%であった。
該変性ポリプロピレン組成物を利用して、押出サンド
ラミネート成形によりアルミニウム箔とポリプロピレン
フィルムの3層積層物を製造した。
ラミネート成形は、樹脂温度260℃、引き取り速度85m
/分の条件で実施し、接着層厚み15μm、トータル厚み8
0μmの積層物を得た。押出成形工程の安定性は非常に
良好で、長期間の連続運転にも支障がなかった。
得られた積層物の、変性ポリプロピレン組成物層とア
ルミニウム箔層との層間接着性を測定したところ、250g
/15mmであった。接着性の測定は温度21℃、剥離速度300
mm/分の条件で180゜剥離試験によった。更に、該積層物
を200℃の熱ロールで連続的に熱処理すると、本発明の
変性ポリプロピレン組成物においては、短時間の熱処理
で接着力が向上することが確認され、その結果層間の剥
離は不可能で食品包装容器を製造するのに非常に好適な
多層積層物になった。該多層積層物は120℃、30分間の
レトルト処理によっても接着性が低下せず、広範囲な用
途展開が可能である。
(実施例2〜4) 表1に示す条件で変性ポリプロピレン組成物を製造
し、実施例1と同様な評価を実施した。成形性、多層積
層物の性能とも良好であった。
(比較例1) 低密度ポリエチレン成分を使用せずに変性ポリプロピ
レン組成物を製造した。押出ラミネート成形時に溶融膜
が安定せず多層積層物を得ることが出来なかった。
(比較例2) 分子量分布3.2の低密度ポリエチレンを使用して変性
ポリプロピレン組成物を製造した。押出ラミネート成形
時に溶融膜が安定せず多層積層物を得ることが出来なか
った。
(比較例3) 低密度ポリエチレンの添加量を25%として変性ポリプ
ロピレン組成物を製造した。押出ラミネート成形時に、
溶融膜は安定していたが高速成形性が充分でなく、引き
取り速度を30m/分以下にしないと積層物が得られなかっ
た。またレトルト処理後の接着性が低下した。
(比較例4) プロピレン−エチレン共重合体成分にエチレンを含有
しないプロピレンのホモポリマーを使用した。成形性は
良好であったが、層間の接着性が不充分で多層積層物と
して使用できる用途は大幅に限定される。
(比較例5) 組成物中の無水マレイン酸含量が少ない変性ポリプロ
ピレン組成物を製造した。成形性は良好であったが接着
性が非常に悪く多層積層物としては使用できない。
[発明の効果] 本発明の多層積層物は、基本としてポリプロピレンと
しては比較的耐熱性の高いポリプロピレン、耐光透過
性、保香性、ガスバリヤー性に優れたアルミニウム箔及
び接着性、耐熱性、作業性に優れた変性ポリプロピレン
組成物からなるものであり、その接着力は従来品に比し
て短時間の熱処理で飛躍的に向上することが確認され、
包装ラインにおける熱処理のラインスピードの向上が可
能となること、また特に耐熱性を必要とするレトルト食
品の包装容器の材料、あるいは完全殺菌の必要な薬品等
のアプセティック容器として使用してもその接着力が低
下しない有用な素材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともアルミニウム箔層とポリプロピ
    レン層を含み、これらの中間層に、以下に規定する
    (a)低密度ポリエチレンと(b)プロピレン−エチレ
    ン共重合体及び不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸
    無水物で変性したポリプロピレンの3成分からなり、MF
    Rが10〜60g/10分である変性ポリプロピレン組成物を使
    用した多層積層物。 (a)重量平均分子量と数平均分子量の比で表わされる
    分子量分布5以上の低密度ポリエチレンを5〜20%含む
    こと。 (b)エチレン含有量1〜8重量%のプロピレン−エチ
    レン共重合体を40重量%以上含むこと。
  2. 【請求項2】変性ポリプロピレン組成物中の変性ポリプ
    ロピレンが、不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸無
    水物でポリプロピレンをグラフト変性して得られるポリ
    マーであり、該不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸
    無水物の組成物中の含量が0.05〜0.5重量%であること
    を特徴とする請求項(1)に記載の多層積層物。
  3. 【請求項3】請求項(1)又は(2)に規定する多層積
    層物を製造するにあたり、ポリプロピレンフィルムとア
    ルミニウム箔を基材とし、不飽和カルボン酸又は不飽和
    カルボン酸無水物で変性したポリプロピレン組成物を押
    出サンドラミネーションし、積層することを特徴とする
    多層積層物の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項(3)の製造方法によって多層積層
    物を製造するにあたり、押出サンドラミネーションした
    後に該多層積層物を熱処理することを特徴とする多層積
    層物の製造方法。
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