JP3014651B2 - ウォータジェット推進機の軸受給油構造 - Google Patents

ウォータジェット推進機の軸受給油構造

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JP3014651B2 JP9002809A JP280997A JP3014651B2 JP 3014651 B2 JP3014651 B2 JP 3014651B2 JP 9002809 A JP9002809 A JP 9002809A JP 280997 A JP280997 A JP 280997A JP 3014651 B2 JP3014651 B2 JP 3014651B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、高速
船等に用いられるウォータジェット推進機の軸受給油構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高速船の推進装置としてウォータ
ジェット推進機(以下「WJP」ともいう)が多用され
ている。図5はその一例の概略構成を示す縦断面図であ
り、駆動軸dよって駆動するインペラpの後部にステー
タハウジングsが設けられ、このステータハウジングs
の後端は噴出ノズルvに形成されている。このステータ
ハウジングs内にはガイドベーンgを介してノズルコー
ンnが設けられている。このステータハウジングsが船
尾端hに固定されてウォータジェット推進機wを支持し
ている。なお、駆動軸dは保護パイプu内に設けられて
いる。
【0003】そして、上記インペラpを駆動することに
より、船底に設けられた取水口51から海水を吸い込ん
で管路52を通じて昇圧し、ガイドベーンgで整流する
とともにノズルコーンnで増速して噴出ノズルvから後
方に噴出し、その反力によって推力を得て船体を推進さ
せるように構成されている。
【0004】図6は上記ウォータジェット推進機wの駆
動軸d後端における支持構造の詳細を示す断面図であ
り、駆動軸dにはインペラ支持部材53を介してインペ
ラpが設けられており、このインペラpが駆動軸dとと
もに一体的に回転するように連結されている。また、イ
ンペラ支持部材53の後端にはノズルコーンnの先端が
位置しており、このインペラ支持部材53の後端とほぼ
同径の前端から後方に向けて縮径するように形成されて
いる。インペラ支持部材53は回転体であり、ノズルコ
ーンnはガイドベーンgによってステータハウジングs
と一体的に固定された固定体である。そして、この駆動
軸dの後端はノズルコーンn内に設けられたラジアル軸
受rとスラスト軸受tとによって支持されており、スラ
スト軸受tによってインペラpに作用する軸方向反力
(スラスト荷重)を支持している。これら軸受r,tの
潤滑は、ノズルコーンn内の軸受室に封入した潤滑油に
よって行われている。
【0005】なお、この種の従来技術として、特開平8
−239091号公報記載の発明があるが、この発明は
ウォータジェット推進機のシール装置に関するものであ
り、この出願に係る発明のように駆動軸を支持する軸受
の潤滑や冷却を効果的に行えるものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、WJPを装
備した高速船は高速で航走する必要性から、船体はもと
より搭載する推進機であるWJPや、その他機器を含め
小型・軽量化を強く要求される。通常、回転機械を小型
・軽量化するためには高速回転化することが最も効果が
大きく、例えば、WJPでは、回転数と寸法・重量の間
に次の関係が成り立つ。
【0007】
【数1】TH∝N2 *D4
【0008】
【数2】W∝D3 なお、TH:WJPの発生スラスト、N:WJPの回転
数、D:WJPの径寸法、W:WJPの重量、である。
【0009】ここで同じ大きさの発生スラストを出すW
JPを考える場合、回転数を2倍にした時のWJPの寸
法および重量の変化を考えてみると、上記〔数1〕よ
り、
【0010】
【数3】
【0011】となり、さらに上記〔数2〕から、
【0012】
【数4】W=(0.707)3 =0.35 → 35% となる。つまり、回転数を2倍にした時には、径寸法は
ベースのWJPに対し寸法で約71%、重量は約35%
に低減する。なお、実際には回転数が2倍になれば遠心
力は4倍になり、設計応力を同じとすれば寸法を大きく
する必要があるため、重量は計画通り35%にはならな
いが、回転数を高くすることで重量低減の効果が大きい
ことが分かる。
【0013】一方、上記スラスト軸受tとして用いられ
るスラスト自動調心コロ軸受は、大スラスト荷重を受け
ることができるとともに自動調心機能を有しているが、
図7のスラスト軸受に作用する力を説明するための断面
図に示すように、スラスト荷重aが作用すると、その反
力bによって発生する分力b1 によりコロta が内輪t
b のつばte に押し付けられることになる。ここでコロ
ta は、固定側である外輪tc と、駆動軸dとともに回
転する内輪tb との間で転がりながら自転する。また、
同時に保持器td とともに内輪tb の回転数の約1/2
の回転数で公転もする。これらの動きによって、コロt
a は内輪つばte との間で相対速度に差が生じた状態で
自転し滑りを生じることとなる。
【0014】そのため、WJPを小型・軽量化するため
に高速回転化しようとした場合、この内輪つばte とコ
ロta との接触面での摩擦によって熱を発生して焼き付
きのおそれを生じてしまう。しかも、上記したようにス
ラスト軸受tの潤滑をノズルコーンn内に封入した潤滑
油によって行う軸受給油構造の場合、高速回転時には潤
滑油の攪拌抵抗によっても潤滑油温度が上昇し、この点
からもWJPの回転数を高くすることができない。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために、この出願に係る発明は、固定体であるステ
ータハウジングからノズルコーンに連通する潤滑油供給
路を設け、この潤滑油供給路の潤滑油吐出口からスラス
ト軸受に向けて潤滑油を吐出してスラスト軸受を潤滑
し、潤滑した潤滑油はノズルコーンに形成した潤滑油排
出路から排出するよう強制潤滑経路を形成している。
【0016】このように潤滑油を潤滑油供給路の潤滑油
吐出口からスラスト軸受に向けて吐出し、潤滑後の潤滑
油は潤滑油排出路から排出して強制循環させることによ
り、効果的なスラスト軸受の潤滑と冷却が可能となっ
て、駆動軸を高速回転させて運転できる小型・軽量化し
たウォータジェット推進機を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】この出願に係る発明は、ステータ
ハウジングからノズルコーンに連通する潤滑油供給路を
設け、この潤滑油供給路の潤滑油吐出口をスラスト軸受
に向けて開口させ、この潤滑油吐出口から吐出してスラ
スト軸受を潤滑した潤滑油をノズルコーンからステ
ータハウジングに形成した潤滑油排出路を介して排出す
るよう強制潤滑経路を形成している。このように、ステ
ータハウジングからノズルコーンに連通する潤滑油供給
路に潤滑油を供給して潤滑油吐出口からスラスト軸受に
向けて吐出させることにより軸受の潤滑をし、潤滑した
潤滑油をノズルコーンからステータハウジングに形成
した潤滑油排出路を介して排出して、強制循環させるこ
とによってスラスト軸受の効果的な潤滑と冷却ができ
る。
【0018】上記潤滑油供給路を、ガイドベーンの内部
に形成した潤滑油通路とベアリングハウジングの内部に
形成した潤滑油通路とで構成し、潤滑油排出路を、ガイ
ドベーンの内部に形成した潤滑油通路で構成すれば、潤
滑油を供給・排出するための通路を流体内に設けること
なく固定部内に形成することができる。
【0019】また、潤滑油吐出口に潤滑油吐出量を調節
する絞り部材を設ければ、潤滑油をコロに多量に流せば
潤滑性や冷却効果は高いが、その反面、コロによって潤
滑油を攪拌することによる発熱が増加する問題や、ま
た、同時に損失トルクも増加することになり、機械の効
率低下にもつながる、という問題を抑止するように、最
適量の潤滑油を絞り部材から噴出させてスラスト軸受の
効果的な潤滑と冷却ができる。
【0020】さらに、潤滑油吐出口に円周状の油溝を形
成し、該油溝の潤滑油吐出側に複数個の絞り孔を形成し
た円形絞り部材を設けることにより、潤滑油供給路から
円周状の油溝に供給された潤滑油を複数の絞り孔からス
ラスト軸受に向けて噴出することができ、スラスト軸受
のほぼ全周で同時に効果的な潤滑と冷却ができる。
【0021】また、潤滑油吐出口をスラスト軸受のコロ
内輪側に向けて開口させれば、発熱量の最も高い内輪と
コロとの間に効果的な潤滑油の供給ができる。
【0022】その上、スラスト軸受を潤滑した潤滑油を
排出する潤滑油排出口を、ラジアル軸受の反スラスト軸
受側に設けてラジアル軸受の潤滑を行うようにすれば、
スラスト軸受を潤滑した潤滑油でラジアル軸受を潤滑し
てから排出することができる。
【0023】
【実施例】以下、この出願に係る発明の一実施例を図面
に基づいて説明する。図1はこの出願に係る発明の第1
実施例を示す軸受給油構造M1 の縦断面図であり、図2
は図1のA−A断面図である。
【0024】図示するように、船体の後端である船尾端
Hにウォータジェット推進機WのステータハウジングS
がボルト1によって固定されており、このステータハウ
ジングSの内部にガイドベーンGを介して円錐形のノズ
ルコーンNが一体的に形成されている。このノズルコー
ンNには、前部ベアリングハウジング2がボルト2aに
よって固定され、この前部ベアリングハウジング2の後
部には、後部ベアリングハウジング3がボルト3aによ
って固定されている。
【0025】上記後部ベアリングハウジング3の内周部
にはラジアル軸受Rが設けられ、上記前部ベアリングハ
ウジング2の内周部にはスラスト軸受Tが設けられてい
る。これらラジアル軸受Rとスラスト軸受Tとの間には
ベアリング支持部材4が設けられている。このラジアル
軸受Rおよびスラスト軸受Tは自動調心コロ軸受であ
る。これらラジアル軸受Rとスラスト軸受Tとによって
駆動軸Dの後端が支持されており、駆動軸Dの後端には
ベアリング押え5が設けられている。
【0026】この駆動軸Dの所定位置には、上記前部ベ
アリングハウジング2を覆うようにインペラ支持部材6
が設けられており、このインペラ支持部材6の外面には
複数のインペラPが設けられ、駆動軸Dを回転させるこ
とによってインペラPが海水をステータハウジングS後
端のノズルから後方に噴出して前進推力を得るように構
成されている。
【0027】また、インペラ支持部材6内の駆動軸Dに
はスリーブ7が設けられ、このスリーブ7と上記前部ベ
アリングハウジング2との間にシール装置Fを設けるこ
とにより、インペラ支持部材6の内側から前部ベアリン
グハウジング2内への海水の浸入を防止している。
【0028】さらに、この実施例では、ステータハウジ
ングSの下部に設けられたガイドベーンG内に潤滑油通
路8が形成されており、この潤滑油通路8と連通するよ
うに前部ベアリングハウジング2内にも潤滑油通路9が
設けられ、この潤滑油通路9の潤滑油吐出口9aをスラ
スト軸受Tの前部である船首側からスラスト軸受Tに向
けて開口させている。これらの潤滑油通路8,9によっ
てステータハウジングSからノズルコーンNまでの潤滑
油供給路Iが形成されている。9bはシール材である。
【0029】一方、軸受室となるノズルコーンNの内部
には、ノズルコーンNの下部に潤滑油排出口10aが設
けられ、この排出口10aからノズルコーンN内とガイ
ドベーンG内に形成された潤滑油通路10を介してステ
ータハウジングS上方の外部へと形成されている。この
潤滑油通路10が、スラスト軸受Tを潤滑した潤滑油を
排出する潤滑油排出路Oである。
【0030】この実施例では、スラスト軸受Tを潤滑し
た潤滑油を前部ベアリングハウジング2内からラジアル
軸受Rのコロ部を介してノズルコーンN内へと流れるよ
うに潤滑油排出口10aをラジアル軸受Rの反スラスト
軸受側とすることにより、スラスト軸受Tを潤滑した潤
滑油でラジアル軸受Rも潤滑できるようにしている。
【0031】以上のように構成された第1実施例のウォ
ータジェット推進機Wの軸受給油構造M1 によれば、以
下のようにしてスラスト軸受Tの効果的な潤滑と冷却が
行える。
【0032】すなわち、ステータハウジングSの下部に
設けられた潤滑油供給路Iから潤滑油を供給すると、ガ
イドベーンGの内部に形成された潤滑油通路8を介して
前部ベアリングハウジング2内の潤滑油通路9へと流
れ、船首側から後方に向けて開口した潤滑油吐出口9a
からスラスト軸受Tに向けて潤滑油が吐出される。この
実施例では、潤滑油吐出口9aからスラスト軸受Tのコ
ロTaに向けて潤滑油を吐出するようにして、回転する
コロTaの効果的な潤滑ができるようにしている。そし
て、スラスト軸受Tを潤滑した潤滑油は、前部ベアリン
グハウジング2内を通ってラジアル軸受Rのコロ間へ流
れて潤滑した後、ノズルコーンN内へと流れる。このよ
うにしてノズルコーンN内に流れた潤滑油は、排出口1
0aから潤滑油排出路Oを介してウォータジェット推進
機Wの外部へと排出される。
【0033】したがって、潤滑油を潤滑油供給路Iから
供給して潤滑油排出路Oから排出させる強制潤滑経路に
より、スラスト軸受Tおよびラジアル軸受Rの効果的な
潤滑と冷却を行うことができる。これによって、インペ
ラPを高速回転させることが可能となり、ウォータジェ
ット推進機Wの小型・軽量化を実現することが可能とな
る。
【0034】図3はこの出願に係る発明の第2実施例を
示す軸受給油構造M2 の拡大図面であり、(a) は一部拡
大縦断面図、(b) は絞り部材の他の例を示す断面図であ
る。なお、上記第1実施例と同一の構成には同一符号を
付してその説明は省略する。
【0035】この第2実施例では、前部ベアリングハウ
ジング2に形成した潤滑油吐出口9aに油溝11を形成
し、この油溝11のスラスト軸受側に潤滑油吐出量を調
節する絞り孔12aを形成した絞り部材12を設けてい
る。この油溝11を設けることによって、1本の潤滑油
通路9から導いた潤滑油を円周上の全周に導くことが可
能となる。このように絞り部材12を設けることによ
り、潤滑油吐出口9aから吐出する潤滑油吐出量を任意
に調節することができるとともに、スラスト軸受Tに向
けて潤滑油を噴出させることもでき、スラスト軸受Tの
摩擦部へ効果的な潤滑油の供給をして発生した熱を冷却
する。
【0036】また、(b) に示す絞り孔の断面図のよう
に、所定角度に傾斜させた絞り孔12bを設けることに
より、吐出する潤滑油をスラスト軸受Tの任意の位置、
例えばコロTaの摩擦部に向けて効果的に噴出させるこ
とができるので、軸受に応じて効果的な潤滑および冷却
効果を向上させることができる。
【0037】図4はこの出願に係る発明の第3実施例を
示す軸受給油構造M3 の絞り部材を示す図3のB−B矢
視図である。この実施例でも上記第1,第2実施例と同
一の構成には同一符号を付してその説明は省略する。こ
の第3実施例では、上記第2実施例における油溝11を
潤滑油吐出口9aと連結するよう円周上に形成し、この
油溝11の潤滑油吐出側に複数個の絞り孔13aを形成
した円形絞り部材13を設けている。この円形絞り部材
13は、スラスト軸受Tに対向して設けられる。
【0038】このように複数個の絞り孔13aを形成し
た円形絞り部材13を設けて潤滑油を吐出することによ
り、回転するスラスト軸受Tの全周で同時に潤滑するこ
とができるので、軸受全周において安定した潤滑油の供
給が行え潤滑効果および冷却効果をより高くした軸受給
油構造M3 を構成することができる。
【0039】なお、この絞り孔13aの個数や、図3
(b) に示すような傾斜は、軸受径や回転数、あるいは他
の使用条件に応じて適宜設定すればよく、また傾斜角度
を上下左右位置で変化させてもよく、上記した実施例に
限定されるものではない。
【0040】
【発明の効果】この出願に係る発明は、以上説明したよ
うな形態で実施され、以下に記載するような効果を奏す
る。
【0041】強制潤滑経路によって、駆動軸を支持する
スラスト軸受に向けて開口した潤滑油供給路の潤滑油吐
出口から潤滑油を吐出してスラスト軸受を潤滑し、潤滑
後の潤滑油はノズルコーン内から潤滑油排出路を介して
排出しているので、スラスト軸受を強制潤滑によって効
果的に潤滑するとともに、潤滑した潤滑油を排出して効
果的な冷却もでき、駆動軸を高速回転させることにより
ウォータジェット推進機の小型.軽量化を図ることが可
能となる。
【0042】また、潤滑油供給路をガイドベーンとベア
リングハウジングの内部に形成し、潤滑油排出路をガイ
ドベーンの内部に形成すれば、潤滑油を供給・排出する
ための通路を固定部内に形成することができ、特別な構
成部材を増やすことなく潤滑油供給路を設けることが可
能となる。
【0043】さらに、潤滑油吐出口に潤滑油吐出量を調
節する絞り部材を設ければ、適量の潤滑油を吐出口から
噴出させてスラスト軸受の効果的な潤滑と冷却を行うこ
とが可能となる。
【0044】また、潤滑油吐出口に円周状の油溝と複数
個の絞り孔を形成した円形絞り部材を設けることによ
り、複数の絞り孔からスラスト軸受に向けて潤滑油を噴
出することができるので、スラスト軸受の全周で同時に
効果的な潤滑と冷却を行うことが可能となる。
【0045】特に、潤滑油吐出口をスラスト軸受のコロ
内輪側に向けて開口させれば、発熱量の最も高いコロ内
輪側に向けて効果的な潤滑油の供給を行うことが可能と
なる。
【0046】その上、スラスト軸受を潤滑した潤滑油を
排出する潤滑油排出口をラジアル軸受の反スラスト軸受
側に設ければ、スラスト軸受を潤滑した潤滑油でラジア
ル軸受を潤滑してから排出することができ、スラスト軸
受とともにラジアル軸受の効果的な潤滑と冷却を行い高
回転の運転が可能となるウォータジェット推進機の軸受
給油構造を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願に係る発明の第1実施例を示す軸受給
油構造の縦断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】(a) はこの出願に係る発明の第2実施例を示す
軸受給油構造の一部拡大縦断面図であり、(b) は同第2
実施例における絞り部材の他の例を示す断面図である。
【図4】この出願に係る発明の第3実施例における絞り
部材を示す図3のB−B矢視図である。
【図5】従来のウォータジェット推進機の概略構成を示
す縦断面図である。
【図6】図5に示すウォータジェット推進機の軸受給油
構造の縦断面図である。
【図7】図6におけるスラスト軸受に作用する力を説明
するための断面図である。
【符号の説明】
1…ボルト 2…前部ベアリングハウジング 3…後部ベアリングハウジング 4…ベアリング支持部材 5…ベアリング押え 6…インペラ支持部材 7…スリーブ 8,9…潤滑油通路 10…潤滑油通路 11…油溝 12…絞り部材 12a,12b…絞り孔 13…円形絞り部材 G…ガイドベーン S…ステータハウジング N…ノズルコーン P…インペラ D…駆動軸 F…シール装置 H…船尾端 I…潤滑油供給路 O…潤滑油排出路 R…ラジアル軸受 T…スラスト軸受 W…ウォータジェット推進機 M1,2,3 …軸受給油構造

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータハウジングにガイドベーンを介
    して設けたノズルコーンと、該ノズルコーンに固定した
    ベアリングハウジングと、該ベアリングハウジング内に
    設けたスラスト軸受と、該スラスト軸受によって支持す
    る駆動軸と、該駆動軸によって駆動するインペラとを有
    するウォータジェット推進機の軸受給油構造において、 前記ステータハウジングからノズルコーンに連通する潤
    滑油供給路を設け、該潤滑油供給路の潤滑油吐出口を前
    記スラスト軸受に向けて開口させ、該潤滑油吐出口から
    吐出してスラスト軸受を潤滑した潤滑油をノズルコー
    からステータハウジングに形成した潤滑油排出路を
    介して排出するよう強制潤滑経路を形成したことを特徴
    とするウォータジェット推進機の軸受給油構造。
  2. 【請求項2】 潤滑油供給路を、ガイドベーンの内部に
    形成した潤滑油通路とベアリングハウジングの内部に形
    成した潤滑油通路とで構成し、潤滑油排出路を、ガイド
    ベーンの内部に形成した潤滑油通路で構成したことを特
    徴とする請求項1記載のウォータジェット推進機の軸受
    給油構造。
  3. 【請求項3】 潤滑油吐出口に潤滑油吐出量を調節する
    絞り部材を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載のウォータジェット推進機の軸受給油構造。
  4. 【請求項4】 潤滑油吐出口に円周状の油溝を形成し、
    該油溝の潤滑油吐出側に複数個の絞り孔を形成した円形
    絞り部材を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載のウォータジェット推進機の軸受給油構
    造。
  5. 【請求項5】 潤滑油吐出口をスラスト軸受のコロ内輪
    側に向けて開口させたことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載のウォータジェット推進機の軸受給
    油構造。
  6. 【請求項6】 駆動軸をスラスト軸受とラジアル軸受と
    によって支持し、該スラスト軸受を潤滑した潤滑油を排
    出する潤滑油排出口を、ラジアル軸受の反スラスト軸受
    側に設けてラジアル軸受の潤滑を行うようにしたことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のウォー
    タジェット推進機の軸受給油構造。
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CN110397620A (zh) * 2019-06-14 2019-11-01 中国船舶工业集团公司第七0八研究所 一种喷水推进泵的舱外推力轴承润滑循环结构
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