JP3014431B2 - 円偏波アンテナ - Google Patents

円偏波アンテナ

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JP3014431B2 JP2283385A JP28338590A JP3014431B2 JP 3014431 B2 JP3014431 B2 JP 3014431B2 JP 2283385 A JP2283385 A JP 2283385A JP 28338590 A JP28338590 A JP 28338590A JP 3014431 B2 JP3014431 B2 JP 3014431B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は円偏波アンテナ、さらに詳しくは有限長反
射板付クロスダイポール円偏波アンテナの円偏波軸比お
よび利得の改善に関するものである。
[従来の技術] 一般に反射板を備えた反射板付ダイポールアンテナ
(直線偏波)では、反射板の直径が数分の1波長以下と
小さい場合、反射板を備える効果が充分に発揮されず、
特に磁界面の指向性が劣化することに起因して利得が低
下する。
一方、このような反射板付ダイポールアンテナをアン
テナ素子として用いた反射板付クロスダイポールアンテ
ナ(円偏波)においては、反射板を数分の1波長以下と
小さくするにつれ、アンテナ素子の指向性の劣化に伴
い、利得のみならず軸比も劣化してしまう。
例えば、一辺の長さが半波長の方形反射板付クロスダ
イポールアンテナでは、一辺の長さが数波長以上の反射
板を備えたクロスダイポールアンテナに比べ、利得,軸
比ともに数dB劣化し、特に互いに長さの異なる2組のダ
イポールアンテナから構成されたクロスダイポールアン
テナに関しては、良好な円偏波軸比2dBが得られる周波
数帯域幅も、通常の比帯域10%以上から5%以下に劣化
してしまう。
本願出願人は上述のような問題点を解決すべく、昭和
56年9月6日に「アンテナ素子」と題する特許出願を行
い(特願昭56−141831号,以下、これを先出願とい
う)、非励振ループを設け、給電アンテナを含めた配列
アンテナを構成し、指向性の改善と、それに係わる利得
の改善を図る発明を開示している。
第3図は、先出願に係る発明の構成を示す斜視図で、
円偏波アンテナに応用する例を示し、図において(1)
は反射板、(2)はクロスダイポールアンテナ、(3)
は非励振ループ、(4)は給電線である。
[発明が解決しようとする課題] 上記のような従来の円偏波アンテナは以上のように反
射板を小さくするにつれ、指向性や利得および軸比が劣
化してしまい、先出願に係る発明では非励振ループを設
けることにより指向性の劣化を防ぎ利得の改善をはかる
ことはできるが、軸比の改善に関しては効果が少なく、
従って給電アンテナの位置関係を実験的,経験的に求め
ているのが実情であった。
この発明はかかる課題を解決するためになされたもの
で、反射板を小さくしても指向性や利得および軸比の優
れた円偏波アンテナを得ることを目的としている。
[課題を解決するための手段] この発明に係わる円偏波アンテナは、非励振ループ周
囲上に少なくとも2個以上の板状金属導体を配設し、こ
の板状金属導体と非励振ループとを電気的に接続するこ
ととした。
[作用] 非励振ループ周囲上に少なくとも2個以上の板状金属
導体を配設し、この板状金属導体と非励振ループとを電
気的に接続することにより、非励振ループの入力インピ
ーダンスを高めることができ、非励振ループに誘起され
る電流の位相を円偏波発生のための位相条件に近づける
ことが可能となる。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を図面を用いて説明する。
第1図はこの発明の一実施例の構成の概略を示す斜視
図、第2図は実際の構成を示す正面図で、図において
(1)はその大きさが数分の1波長以下の反射板、
(2)は円偏波を発生させる給電アンテナとしてのクロ
スダイポールアンテナ(以下、これをアンテナ素子とい
う)、(3)は周囲長が約2波長の非励振ループ、
(4)は給電線、(5)は非励振ループ(3)と電気的
に接続された板状の金属導体を示す。
非励振ループ(3)は反射板(1)と平行、かつアン
テナ素子(2)を含む仮想平面内でアンテナ素子(2)
の中心をそのループの中心として設置され、この非励振
ループ(3)の周囲上には、アンテナ素子(2)のそれ
ぞれの端点の延長方向に、それぞれ金属導体(5)が設
けられた構造となっている。
反射板(1)に垂直な方向を主放射方向とする場合、
主放射方向に放射される電磁波が右旋回の円偏波であれ
ば、反射板(1)の方向に放射される電磁波は左旋回の
円偏波となり、反射板(1)で反射され、右旋回の円偏
波となった反射波は主放射方向に放射された直線波と合
成する。
この合成波は、非励振ループ(3)が設けられている
場合、この非励振ループ(3)上に誘起電流を生じさ
せ、特に非励振ループ(3)の周囲長が約2波長のとき
最大振幅の電流が誘起されて合成波を主放射方向に導く
能力が大きくなり、この結果、指向特性が改善される。
これが先出願に係る発明の内容である。
また、非励振ループ(3)上に誘起される電流の位相
は、非励振ループ(3)の入力インピーダンスと関係
し、非励振ループ(3)単体の場合には非励振ループ
(3)のインピーダンスが多少高いため、ある程度円偏
波軸比を改善するような位相(互いに直交する直線偏波
電流の位相が90度に近ずく)となるものの、基本的には
アンテナ素子(2)の有する位相となり、非励振ループ
(3)単体では円偏波軸比を改善する効果は僅かしか得
られない。
この発明の実施例では、非励振ループ(3)に、この
非励振ループ(3)と電気的に接続された板状の金属導
体(5)を設けることにより、金属導体(5)が非励振
ループ(3)の入力インピーダンスに作用し、特にリア
クタンスを高め、この結果、非励振ループ(3)に誘起
された円偏波電流を、一層、円偏波発生のための位相条
件に近ずけることができ、円偏波軸比を良好なものにで
きる。そして軸比および指向性が改善されることによ
り、利得の改善もはかれることになる。
なお、板状の金属導体(5)の形状は上記実施例に限
定されることはなく、例えば円形などでも良いが、上記
実施例では、非励振ループ(3)の円周上の内側および
外側に、それぞれ突出する長さの異なる方形の板状金属
導体(5)を設け、内側,外側それぞれ異なる周波数に
対して作用させ、周波数の比帯域の改善をはかってお
り、この結果、板状の金属導体(5)を設けない場合に
は軸比2dB以下の比帯域が5%程度であったものが、板
状の金属導体(5)を装着することにより10%以上に改
善することができた。
[発明の効果] この発明は以上説明したように、簡単な構成で円偏波
軸比および利得の優れた小形の円偏波アンテナが得られ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図はそれぞれこの発明の一実施例を示す
図、第3図は先出願に係る発明の構成の概略を示す図で
ある。 図において(1)は反射板、(2)はクロスダイポール
アンテナ、(3)は非励振ループ、(4)は給電線、
(5)は金属導体を示す。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示すもの
とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−216502(JP,A) 特開 昭58−43604(JP,A) 特開 昭55−91208(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 21/26 H01Q 9/16 H01Q 19/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】給電用のクロスダイポールアンテナと反射
    板と非励振ループとからなる円偏波アンテナにおいて、 上記非励振ループ上に少なくとも2個以上の板状金属導
    体を備え、 これらの板状金属導体と当該非励振ループとを電気的に
    接続したことを特徴とする円偏波アンテナ。
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