JP3013812B2 - 半導体容器及び半導体モジュール - Google Patents

半導体容器及び半導体モジュール

Info

Publication number
JP3013812B2
JP3013812B2 JP9207148A JP20714897A JP3013812B2 JP 3013812 B2 JP3013812 B2 JP 3013812B2 JP 9207148 A JP9207148 A JP 9207148A JP 20714897 A JP20714897 A JP 20714897A JP 3013812 B2 JP3013812 B2 JP 3013812B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor
cap
container
projection
projections
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9207148A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1140689A (ja
Inventor
伸好 田遠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP9207148A priority Critical patent/JP3013812B2/ja
Priority to US09/115,834 priority patent/US6163072A/en
Publication of JPH1140689A publication Critical patent/JPH1140689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3013812B2 publication Critical patent/JP3013812B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/58Structural electrical arrangements for semiconductor devices not otherwise provided for, e.g. in combination with batteries
    • H01L23/64Impedance arrangements
    • H01L23/66High-frequency adaptations
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/161Cap
    • H01L2924/1615Shape
    • H01L2924/16152Cap comprising a cavity for hosting the device, e.g. U-shaped cap
    • H01L2924/1616Cavity shape
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/30Technical effects
    • H01L2924/301Electrical effects
    • H01L2924/3011Impedance

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信など高速で
動作することが必要な光エレクトロニクス用の半導体素
子のキャップ、容器、デバイスに関する。特に光素子と
半導体ICを集積した半導体モジュール用の半導体気密
封止キャップ及び半導体気密封止容器に関する。小型の
半導体容器は対象にならない。低周波で動作する半導体
素子も対象の外である。高速で動作することが要求され
るデバイスを内蔵する大型容器の場合を問題にする。
【0002】光速をc(3×1011mm/s)、半導体
モジュール内部で使用する最大周波数をv(Hz)半導
体モジュールに搭載された回路基板の比誘電率をεとし
て、半導体容器の少なくとも長辺の長さQが、Q≧c/
(2vε1/2 )であるような大型の半導体容器、キャッ
プに適用される。このような大型容器内で素子間の結合
によって起こる寄生発振、クロストーク、ノイズなどを
抑制できるキャップ構造を与える事が目的である。
【0003】
【従来の技術】従来の半導体モジュールにおいては、半
導体容器に、光素子(LD、PD、LED)、コンデン
サ、フィルタ、回路基板などの要素をダイボンド、ワイ
ヤボンド、溶接などによって実装し、その後、1枚の金
属板、またはセラミック板のキャップをかぶせて容器を
気密封止していた。ここで言う半導体容器はプラスチッ
クモールドのようなメモリやその他のICなどのパッケ
ージなどとは違う。セラミックの容器であり大型で高価
なものである。容器本体と蓋(キャップ)とからなる。
何れもセラミックである。本体は表面の一部にメタライ
ズが施されていることもある。蓋はセラミックそのまま
であることが多いが、蓋と本体を溶接する場合は一部を
メタライズすることもある。本体には、メタライズ配線
が印刷される。メタライズ配線の終端部にはおのおのリ
ードが取り付けられる。リードフレームはメタライズ面
に鑞付けすることが多い。
【0004】目的によってセラミック容器の寸法構造は
多様であるが、配線パターンを有し半導体素子を実装し
た回路基板を本体に取り付けるようになっている。時に
は底部に熱伝導をたかめるためにCuW等の底板を設け
ることもある。回路の配線の終端とリードはワイヤボン
デイングによって接続する。配線基板はエポキシ樹脂の
場合もあるし、アルミナのようなセラミックの場合もあ
る。通常の電子デバイスの場合は冷却に余り配慮する必
要はなくセラミックの優れた熱伝導率に頼って自然放冷
でも十分なこともある。しかしレーザのように発熱の甚
だしいものは温度安定のためにペルチエ素子のようなも
のを容器に入れる必要がある。半導体容器の気密封止に
は2種類ある。一つはキャップの周囲を薄層化して、半
導体容器の側壁部の上面に嵌込んだ後に周囲を溶接して
付ける方法である。もうひとつは、キャップにAuSn
などの半田を付けておき、半導体容器の側壁部に直接に
半田付けする方法である。図1は従来例にかかるPDモ
ジュールの分解斜視図である。
【0005】セラミック容器本体1は上部の開口した矩
形状の容器である。セラミック枠とセラミック板を積層
してこのような形状を作る。側壁には端子板2があって
メタライズ配線を持つ。その終端にリード3が鑞づけさ
れている。容器本体1の中には回路基板4が収容され
る。基板4には予め配線が形成されその上にPD5、ア
ンプIC6など半導体素子が半田付けされている。これ
は受光素子モジュールの例であるからPDチップが存在
する。蓋9は本体1の上部開口を被蓋する。図2は蓋の
みを示すが、これは周囲を薄層化10したものである。
内縁11が本体1の開口縁にはまり込むようになってい
る。容器は大きくて内部に広い自由空間が存在する。動
作速度が比較的低いものであればこのように容器内に広
い連続する空間が存在するようなものであっても差し支
えない。しかし高速動作する場合はそのような容器では
不十分である。素子間、配線間でクロストークが起こり
ノイズが大きくときに寄生発振が起こる事もある。
【0006】高周波動作に於けるクロストークや発振に
よるノイズを減らすために容器の内部に仕切壁を設けた
工夫がいくつか提案されている。仕切によって電波が空
間を伝送して他の素子と結合するのを防ごうという発想
である。例えば、 特開平7ー234337号「光通信用モジュール構
造」はICチップを有する容器内においてキャップから
1枚の突起物を垂下して入力出力側のクロストークを減
らすような構造を提案している。一枚の金属板をボルト
によってキャップに固定している。 実開平1−107141号「高周波半導体装置」は半
導体容器の中に垂直に導電性のシールド板を設け入力側
と出力側のクロストークを防ぐような形態を提案してい
る。丁度中間に一枚の金属板をキャップから垂らしてい
る。入力側と出力側が中心に関して対称であるからや
は中間にあって入力出力間の結合を妨げることができ
る。
【0007】 特開平6−112345号「高周波集
積回路の実装方法および実装構造」は高周波で動作する
集積回路を収容した容器と基板の間の接地電位の揺らぎ
を問題にする。細いスルーホールによって回路基板のG
NDとケースを接続するが周波数が高いとGND電位が
ケース、基板によって同一にならない。ケースを閉じる
と動作状態が変化してしまう、そこで容器の中に大きい
導体の塊を収容しこれを基板のGNDとケースの両方に
直接に接続する。細線でつながないので、ケースと回路
基板のGNDが揺らぐことはない、という。特開平2
−28350「高周波半導体装置」は対称な入力出力回
路を持つ容器であって両者の丁度中間に仕切板をもうけ
たものである。Satoshi Yamaguchi, Yuhki Imai, Shu
nji Kimura and Hideki Tsunetsugu,"New Module Struc
ture Using Flip-Chip Technology for High-Speed Opt
ical Communication ICs", IEEE MTT-S Digest 243(199
6)はチップサイズキャビティの概念が提案されている。
半導体素子と半導体気密容器の間の隙間を極力減らすよ
うな工夫を提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年の光エレクトロニ
クスの高機能化によって半導体容器は、半導体ICや電
子部品を数多く高密度に搭載するようになってきてい
る。また高集積化によって半導体素子から出る熱も増大
しつつある。素子数の増加と放熱の必要性の高まりのた
めに光半導体容器はより大きくなる傾向にある。ところ
が一方では、情報の大容量化に合わせて光半導体モジュ
ールで扱われる信号の最大周波数はより高くなる傾向に
ある。信号周波数が高く、容器内部空間が広いので半導
体素子、電子部品、基板上の回路配線の間でクロストー
クを生じたり、共振ノイズを発生させたり、最悪の場合
は半導体ICでの発振を引き起こすこともある。すると
S/N比が低下し信号が弱くなり或いは信号が歪むこと
もある。
【0009】 特開平7−234337号、実開平
1−107141号、特開平6−112345号、
特開平2−28350号などはこの問題を取り上げてい
るが、いずれも1個の突起部を設けたものである。回路
が入力出力が対称である場合は有効であろうがより複雑
な回路配置では無効である。さらにより大きい容器では
ノイズを抑制する上で効果がない。また大きい遮蔽板を
キャップまたは容器本体に設けるので内部応力が発生し
やすい。キャップや本体が熱によって歪みを起こすこと
がある。熱がなくても経年変化によって反りを生ずる。
Satoshi Yamaguchi et al., IEEE MTT-S Digest 243
(1996) は素子と容器の隙間を減らすというスマートな
方法を提案しているが、半導体素子が1個しかない場合
以外実現できない。複数の素子を収容する複雑な構成の
半導体容器の中では適用できない。これも容器形状を複
雑に変えるので経年変化によって反りを生ずる。
【0010】このような提案はいくつもなされている
が、いまだこれといって本発明者を感心させるような改
良はない。信号周波数が高くて広い空間をもつ半導体容
器において、素子間の結合による寄生発振、ノイズ、ク
ロストークを有効に防ぐ事のできる半導体容器のキャッ
プを提供する事が本発明の第1の目的である。容器内に
収容される半導体素子の数が幾つあってもクロストーク
を抑制できるキャップを与える事が本発明の第2の目的
である。そのようなキャップを持った半導体容器を提供
することが本発明の第3の目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体容器のキ
ャップは裏面に複数の金属製の突起部を、c/(2vε
1/2 )以下の周期で設けたことを特徴とする。本発明の
半導体気密封止容器は、c/(2vε1/2 )以下の周期
で金属突起部を複数個裏面に設けたキャップによって封
止した半導体容器である。本発明の半導体モジュール
は、c/(2vε1/2 )以下の周期で突起部を内側に設
けたキャップによって被蓋される容器を実装したモジュ
ールである。キャップ裏面の下向きの突起部は円錐形
状、楕円錐形状、楕円錐台形状、楕円柱などである。突
起があって電波を吸収できればいいので断面図形状が直
線部を含んでいてもノイズ抑制効果はもちろんある。角
柱、角錐の突起部などでも効果がある。
【0012】しかし突起部の断面はなるべく直線部を含
まないようにする。これは電波の突起部での反射を少な
くするためである。それで円、楕円などの断面形状とす
る。突起部は生け花の剣山のように板に周期的な間隔L
にて形成されている。図3、図4はキャップ裏面に多数
の円錐状の突起部を縦横に形成した本発明のキャップを
示す。蓋9の裏面に多数の円錐形の突起部12、12、
…が形成されている。本体と組合わさったときには、突
起部12、12、…は下向きになる。突起部は金属であ
るが、キャップの平坦部分は絶縁体であっても良い。キ
ャップ内縁11が本体1の開口縁に嵌着される点は従来
のものと同じである。図5に示すものは、キャップ裏面
に多数の円柱状突起部13を形成した例である。これも
縦横に規則正しく突起部を並べる。円柱の他に楕円柱や
長円柱であっても良い。
【0013】突起部間隔Lはこれまでも述べてきたよう
に使用する周波数により上限が決まる。その半導体モジ
ュールが扱う信号の最大周波数をv(Hz)として、回
路基板の比誘電率をεとし、光速をc(3×1010cm
/s)とすると、0<L<c/(2vε1/2 )という不
等式を満足するように決める。その理由は、回路基板に
おける電波の半波長λ/2以下の間隔で突起部を設ける
と回路基板上の素子又配線から生ずる電波が定在波をつ
くることができず吸収されてしまうので他の素子や回路
と結合せずクロストークを発生しない、ということであ
る。信号の周波数をvとすると、自由空間での波長はc
/vである。回路基板は誘電体でありその上の配線を電
波が伝搬するので波長はこれを誘電率の平方根で除した
ものc/(vε1/2 )になる。半波長はその半分であ
り、λ/2=c/(vε1/2 )となる。電波が容器内で
定在波を作ったとすると電界強度の谷と腹の部分ができ
る。腹(電界が最高になる)の間隔はλ/2である。そ
れ以下の間隔(周期)で金属突起部があると電界の腹の
部分の何れかに突起部が接触し突起部は電界を吸収す
る、定在波ができなくなる。
【0014】周期的な下向き突起物をキャップ裏面に形
成できる場合は上記のように最大周波数信号の半波長以
下の周期で設ければ良い。話は単純である。しかしパッ
ケージ内部での半導体素子や電子部品の配列によっては
そのように規則正しく下向きの突起部を形成する余地が
ないという事もある。その場合は、可能な部分は突起部
を規則的に配置し、不可能な部分は突起部を省くことに
する。すると突起部の間隔が一様でなくなる。これをL
1 ,L2 ,L3 ,…として、その最大公約数をLx とし
て、Lx が上記の不等式を満足するようにする。つまり
0<Lx <c/(2vε1/2 )というふうにするのであ
る。つまりこの場合でもできる だけ周期性を保持して
素子などが邪魔になる部分だけは突起部を省くというも
のである。突起部は導体であって相互に電気的に連続し
ていれば良い。突起部の形成について述べる。例えば突
起部を含む薄板を、Al合金によって形成し、キャップ
に溶接、鑞付けなどによって接合する。この場合はキャ
ップを金属とするか、絶縁体で表面に金属膜を形成する
かして接合可能にする。突起部とキャップが別体である
から、既製容器にも取り付けることができる。図3、
4、5の構造体をこのような方法によって作製すること
ができる。
【0015】あるいは、突起部はキャップとともに射出
成形技術(MIM)によって一体のものとして一挙に形
成することもできる。或いは粉末冶金により一体の金属
成形物とすることもできる。こうすると一挙に蓋(キャ
ップ)ができるので接合の手間を省く事ができる。この
場合は半導体素子と熱膨張率が近似するFe、Ni、C
o単体あるいはFeNi合金によって突起部とキャップ
を一体に造形すれば良い。図3、図4、図5のものはこ
のような方法によっても作ることができる。さらに、突
起部はスポンジ上の発泡金属をキャップ板に張り合わせ
ることによっても作製できる。図6、図7にこのような
例を示す。図8は発泡金属の拡大図である。発泡金属は
図8のように小さい空洞を沢山持っているので体積の割
に重さは小さい。空洞の分布は無秩序であって周期性は
ない。空洞の大きさはいずれも最大周波数の信号波長よ
り短いので、信号が容器中の空間を伝搬するのを防ぐこ
とができる。発泡金属を使うと細かい突起部をキャップ
に溶接するような手間は掛からない。また異形の突起部
を含むキャップの金型を作るという手間も要らない。発
泡金属を張り付けるだけであって製作容易であるという
利点がある。
【0016】つまり本発明は突起部の分布が周期性を持
つことを必須要件としていない。そうではなくて、突起
部が信号の波長の半分(λ/2)の中に必ず二つ以上あ
れば良いということなのである。そうであれば信号λが
容器中で定在波を作ることができない。だから容器内で
信号が他の素子へと伝達しない。以上に述べたものは容
器内での一般的な場所に於ける突起部の分布密度を規定
するものであった。それに加えて容器の端においてもク
ロストークを防ぐための工夫をなす事ができる。これは
容器の側壁と最近接の突起部との距離Ly が先述の不等
式を満たすようにする。つまり、0<Ly <c/(2v
ε1/2 )ということである。突起部は相互につながって
いる導体であれば良いのであるが、さらに電波の吸収を
高めるためには、回路のグランド(GND=0V)また
は電源電圧(Vcc)に接続するようにするのが効果的
である。接続点は多い方が良い。キャップや容器の構造
を工夫することによってこれは容易に実現される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、半導体気密封止容器の
キャップに複数の突起を設けるのでクロストーク、ノイ
ズを防ぐことができる。突起が1個の場合は反りが生じ
気密性が損なわれることもあるが、多数の突起を設ける
ので反りが発生しない。熱応力による歪みも低減でき
る。半導体容器の気密性を長く維持できる。ノイズ低減
のためには、半導体モジュール内部でのクロストークや
電波共振を抑制する必要がある。本発明はこのために、
半導体モジュール内部で信号周波数の電波が定在波を作
る事ができないように突起部により隙間を減らす。金属
隙間の2倍以上の波長を持つ電波はその隙間において定
在波を維持できない。つまり消滅する。それで複数の突
起部を設けて容器内の隙間を減らし、隙間の間隔が信号
電波の半波長より小さくする。
【0018】定在波を抑制すればいいので、従来のよう
に広い仕切板や、囲み込みの板を設ける必要がない。端
的に突起部で十分である。それで本発明は、半導体封止
容器のキャップに複数の突起部を設ける。突起部によっ
て定在波が立たなくなる。平面の突起部でもそれなりに
効果がある。しかし突起部に平面があると一部の電波が
反射される。反射によってノイズが大きくなる事もあ
る。そこで突起部は平坦な部分をできるだけ作らないよ
うにするのがよい。円柱、円錐、円錐台、楕円柱、楕円
錐、楕円錐台などの突起部が適する。
【0019】突起部の間隔は電波を遮断するという目的
にはできるだけ狭い方が良い。しかしあまりに狭い間隔
の突起部列を作るのは難しい。そこで突起部の間隔L
は、L<c/(2vε1/2 )とする。cは光速、εは基
板の比誘電率、vは信号周波数である。つまり信号の半
波長より間隔Lが小さい。間隔Lと突起部の直径Dと、
突起部周期Tは、T=L+Dという関係がある。円柱の
場合は間隔を定義し易いが、円錐の場合は間隔が判然と
しない。円錐、楕円錘の場合は直径Dが長さ方向に一定
しないからである。そこで円錐のような場合はその頂点
での間隔を採用する。つまり円錐の場合は、周期Tと間
隔Lが同一である。またキャップの全面に、均一に一定
間隔で突起部を配置する事が難しい場合がある。たとえ
ば、半導体モジュールの半導体素子や、電子部品などと
突起部がぶつかってしまうときである。周期的な突起部
の形成が難しい場合は周期性を一部犠牲にしてもよい。
基準の間隔をLとして、その素数倍だけ離すようにす
る。2倍、3倍、5倍、7倍、11倍…というふうにす
る。つまり最大公約数をLとする。こうすると各々が規
定する伝搬周波数が異なるので共振できない。
【0020】突起部は金属でさえあればよい。しかし製
造のしやすさからすると、Al合金が適する。Al合金
は粉末合金を型にいれ圧力を掛けて成形するダイキャス
トによって任意の形状のものが簡単に作れるからであ
る。Alは電気伝導度が高いので電波が伝搬するのを抑
制する上で効果的である。しかし反面、Alは熱伝導率
と熱膨張率が大きくて、そのままでは半導体容器との半
田付けが難しいし、溶接もできない。それだけでは気密
封止キャップとすることができない。そこでキャップ自
体は、FeNiCo合金例えばコバール、或いはFeN
i合金例えば42アロイで作る。これらは溶接、半田が
効く。Al合金で作った突起部の集合体(突起部と薄板
部)を、応力緩和効果のある導電性ペーストによって張
り合わせて作製するのがよい。キャップ自体が2層構造
となる。
【0021】キャップと突起部を一体に成形する事もで
きる。この場合、溶接半田が可能な金属を選ぶ必要があ
る。しかも型によって成形できる必要がある。FeNi
Co合金(例えばコバール)、FeNi合金(例えば4
2アロイ)を材料として、粉末冶金方や射出成形法(M
IM)によって一挙に成形する。金型による成形である
からどのような形状の突起部でも簡単に作製できる。こ
れは全体が金属であって反りや歪みの問題が起こりにく
い。張り合わせるのでないから強度が増え、耐熱性にも
優れる。さらにセルメットなどの発泡金属を使えばより
簡単にクロストーク抑制ができる。発泡金属の気孔径
が、信号の半波長より小さければ良い。気孔径は発泡の
過程を制御することによって調整できる。突起部のよう
に異形のものを作る必要がなく板状のものをキャップに
張り付ければ良いので簡単である。さらにノイズを減ら
すためには、回路基板と突起部の隙間、回路基板と容器
壁の隙間、突起部と素子間の隙間も信号電波の半波長以
下とする。また突起部は浮遊電位にせず、回路基板のグ
ランド或いは電源線に接続すると良い。あるいは半導体
容器本体の金属(ケース電位)に接触させる。こうする
とノイズ低減効果は一層強化される。
【0022】
【実施例】[実施例1(円錐突起物)] 図3と図4に
よってキャップ裏面に多数の円錐状突起部を多数形成し
た本発明の実施例を説明する。金属基体となる板10は
FeNiCo合金であるコバールをエッチングによって
加工して作製した。つまり外周部を半導体容器に合致す
るように下半分を除去して薄肉部10を形成した。この
金属基体には、後に半導体容器に溶接できるように、表
面にNi/Auのメッキを行った。
【0023】円錐形状の突起部12は、Al合金をダイ
キャストして作製した。剣山型の突起部が薄い板部で統
合されているような形状である。板部がないと小さい円
錐をひとつひとつ接着しなければならないので不便であ
る。突起部の板部を速乾性のAgペーストによってキャ
ップ板10の裏面に接着した。突起部12を統合する薄
板の部分は応力歪みを小さくするために、切削によって
0.2mmまで薄く加工した。これは図4に明らかなよ
うに縦横に同じ周期で配列した突起部の例である。円錐
形であるから型によって造形するのは容易である。繰り
返しの周期は先ほどから述べているように、最高周波数
の信号の波長の半分よりも小さい値となっている。この
キャップを半導体容器の本体に取り付けると突起部が内
部空間に張り出して内部に電波が飛び交うのを防ぐ。突
起部の間隔よりも半波長の短い電波は伝搬できない。そ
れで素子間、回路間でクロストークが起こり得ない。
【0024】ここでは円錐突起部を採用しているが、角
錐突起部であってもよいし、楕円錐突起部であっても良
い。 [実施例2(楕円柱突起物)]図5によってキャップ裏
面に多数の楕円柱状の突起部を多数形成した本発明の第
2の実施例を説明する。金属基体となる板9はFeNi
Co合金であるコバールをエッチングによって周辺を加
工して薄肉部10作製した。これは前例と同じである。
また容器に溶接できるように、キャップ板9の表面には
Ni/Auのメッキを行った。これも前例と同じであ
る。突起部13は縦横に同じ周期で繰り返すようになっ
ている。突起部の形状が前例と違い楕円柱状になってい
る。もちろん突起部の形状は円柱状であってもよい。さ
らに角柱であってもよい。あるいは角錐であっても良い
のである。
【0025】楕円形状の突起部13プラス薄板部はAl
合金をダイキャストして作製した。楕円柱突起部が薄い
板部で統合されているような形状である。前例と同じよ
うに突起部の板部を速乾性のAgペーストによってキャ
ップ板9の裏面に接着した。突起部13を統合する薄板
の部分は応力歪みを小さくするために、切削によって
0.2mmまで薄く加工した。半波長より小さい周期で
突起部を配列しているので電波がパッケージの内部を伝
搬できず消滅してしまう。 [突起部の周期]半導体モジュールの搭載する回路基板
としてはアルミナがもっとも良く使われる。アルミナは
多くの種類があり誘電率も異なるが、典型的なアルミナ
の比誘電率として例えばε=9を採用する。半導体モジ
ュールの信号の最高周波数を5GHzとすると、信号の
回路基板上での半波長λ/2はc/(2vε1/2 )=1
0mmとなる。本発明においては信号半波長より突起部
周期が短くなければならない。それゆえ、突起部周期は
10mm未満とする。
【0026】この例では半導体モジュールの大きさは3
0mm角である。対角線の長さは42mmである。突起
部とパッケージの外壁の間隔を小さく取るためにここで
は突起の数を25個とした。25mm角を5mm毎の5
×5正方形の升目に分割して升目の頂点に突起部を配置
させる。これで25個の突起部が必要になる。突起部の
間隔は升目に沿って5mmであり対角線方向には約7m
mである。最外殻の突起部とパッケージの間隔は2.5
mmである。何れの周期も10mmより小さいので本発
明の要件を満足している。突起部は実施例1のように長
さが5mmで半径が2.5mmの円錐状とした。このよ
うな配列周期は、図5の実施例2にも適用できる。
【0027】[実施例3(発泡金属によるもの)]突起
部をことさら作らなくても良い構造を次に示す。発泡金
属15を切削し薄板にした。もはや突起部と言うような
ものはなく多孔質の金属板があるだけである。図6、図
7に示すように発泡金属板15を銀(Ag)ペースト1
4によってキャップ板9に貼り付けた。発泡金属の気孔
径の平均値L0 が信号半波長(ここでは10mm)より
小さい発泡金属を選択した(L0 <c/(2vε
1/2 ))。発泡金属の材料は、Ni、又はFeの表面に
Ni/Auのメッキをしたものを用いた。発泡Niは錆
びないのでそのまま使える。Feの場合は錆びるのでメ
ッキをする必要がある。発泡金属の場合は微細な空洞、
微小な連続体からなるので突起部と同等の電波遮断作用
がある。突起部をことさら形成するためのダイキャスト
用の型代を節約することができる。また突起部の配置を
気に掛ける必要がないので設計が容易である。 [実施例4(キャップと一体型の突起部)]強い振動や
加速度が掛かる悪環境で使用される半導体モジュールで
は、銀(Ag)による突起部のキャップ板への接着に問
題がある。振動によって接着部が外れるという惧れがあ
る。そうでなくても、突起部を形成して、キャップ板に
接着するというのは手間が掛かりコストを上げる原因に
なる。そこでキャップと突起部を合体させたものを初め
から一挙に製造する。突起部合体キャップを、FeNi
Co合金であるコバール(covar)またはFeNi
合金である42アロイを材料として射出成形法によって
作った。図3、図4に示すような形状のキャップが一挙
に造形できる。別体の突起部を接着するのではないから
振動加速度などによって突起部がキャップから剥離しな
い。また接合などの手数が掛からないのでコストを下げ
ることができる。
【0028】容器本体がコバールやAlN、銅10%タ
ングステン複合材料の場合は、キャップ材料としてコバ
ールを利用するのがよい。容器本体が銅20%タングス
テン複合容器またはアルミナセラミックの場合は、キャ
ップ材料として42アロイが熱膨張率整合の点で適して
いる。このキャップは接合がなくて熱的に安定している
ので、容器本体と接合する場合、AuSn、PbSnな
どによる鑞づけによることができる。したがって気密封
止の信頼性が高くなる。 [実施例5(非周期突起物)]周期的に規則正しく突起
部を設けたのでは、半導体素子や、電子部品と突起部が
ぶつかってしまうという場合がある。この場合は周期性
の条件を緩和しつつ容器内に電波が定在波として存在し
ないようにする。
【0029】図9によって説明する。容器本体19の内
部に回路基板20があり、突起部付きのキャップ21に
よって閉じられている。回路基板20の上に背の高い電
子部品22、半導体素子23がある。端子板24にはリ
ード25が取り付けられる。リードと基板状の配線がワ
イヤ26によって接続される。背の高い部品などがある
ので突起部の高さを一様にできず、周期性をある程度犠
牲にする必要がある。周期性を緩和するには二つの道が
ある。ひとつは周期的に突起部を設けるが素子や部品に
当たる部分は突起部の先端を切削して背を低くするとい
うことである。幾分背が低くなっても電波の伝搬を抑制
する事ができる。図9においてキャップ21は多数の突
起部30〜46を持っている。中央部の突起部37、3
8、39は半導体素子23の邪魔になるので先端が切断
され少し短くなっている。突起部36、40は一部が切
断されている。ワイヤの部分では突起部30、31、4
4、45、46が少し短くなっている。
【0030】 先端を削るだけでは不十分という場合も
ある。その場合は、素子や部品に衝突する部位の突起部
を全面的に除く。電子部品44の上の部分は突起部が存
在しない。その場合は他の部位で周期的に突起部が存在
する。突起部の間隔の最大公約数をLとして、これが
基板上の電波波長の半分以下であるようにする。Lm
c/(2vε1/2 )である。例えば最大周波数が80G
Hzとして、回路基板がε=9のアルミナとする。半波
長λ/2は0.625mmとなる。そこで最大公約数L
を0.5mmにとることにしよう。最小の突起部の間
隔は0.5mmとして、突起部を周期的に設けることが
できない場合は、1.5mm、2.5mm、3.5m
m、…、11.5mmのように、基準間隔0.5mmの
素数倍として突起部の間隔を定めた。別段偶数倍でもよ
いのであるがLが最大公約数であるために、素数倍の
ものがいくつか必要である。図9において、基準となる
間隔は0.5mmである。突起部45と46の間隔は基
準間隔の3倍の1.5mmである。突起部44と45の
間隔は2.5mmで基準の5倍である。突起部46と容
器壁との間隔は3mmで基準の6倍である。突起部43
と44の間隔は、11.5mmで基準の23倍である。
【0031】[突起部の長さ] 突起部の高さは一様であっても良いが、一様でなくても
差し支えない。突起部は接地電位であるのが望ましいの
で、一部の突起部を延長し、回路配線のGNDと接触導
通させることもできる。図9の半導体デバイスでは突起
部33、34、35の先端が回路基板の接地配線に接触
している。これによって突起部全体がアースされる。あ
るいは突起部先端と他の電子部品の間隔Lが、電波半
波長未満とするのも有効である。L<c/(2vε
1/2 )、つまりこれを満たせば良い。図9の容器構造に
おいて、電子部品22の頂部とキャップとの上下方向の
間隔は0.5mmである。
【0032】[実施例6(半導体モジュール)]本発明
の突起部を有するキャップを持った半導体容器を含む半
導体モジュールを作製した。図10にこれを示す。これ
は半導体レーザ51を内蔵するモジュールである。本発
明で問題にする寄生発振やクロストークの他に発熱の問
題もある。半導体レーザ51、ドライバーIC52が回
路基板53の上に搭載される。回路基板53がパッケー
ジ54の中に収容される。半導体レーザ51の発熱が甚
だしいので冷却する必要がある。また半導体レーザは一
定温度(例えば25℃)に保持しなければならない。温
度変化によって発振周波数が変動するからである。それ
でペルチエ素子55をパッケージ54に入れて半導体レ
ーザを冷却するようにしている。半導体レーザ51の後
方にはモニタ用のPD56(ホトダイオード)が設けら
れてレーザパワーを監視している。パッケージ54には
さらに光学系57のホルダ−58が取り付けられる。ホ
ルダ−58の内部にはレンズなどの光学系がある。また
斜めカットガラス59なども設けられる。ホルダ−58
の先頭には光ファイバ60を保持するフェルール61が
差し込まれている。ベンドリミッタ62がホルダ−58
を覆っている。レーザ51から出た光がレンズ57で集
光され光ファイバ60に入り伝搬する。
【0033】パッケージのキャップには裏面に沢山の突
起部が下向きに形成されている。金属製の突起部であっ
て全てが電気的に同電位にある。同電位であれば電波の
空間伝搬を防ぐことができる。とくにGNDに接続する
のが望ましい。一部の突起部65がパッケージ底面に接
触している。パッケージ54の両側にはリードフレーム
64が突出している。サドル63など背の高い部品のあ
る部分の突起部は短く切られている。平坦な裏面をもつ
キャップを用いた従来例のパッケージでは信号周波数が
高いときに寄生発振が起こったが、この半導体モジュー
ルでは発振現象は起こらなかった。
【0034】非対称の突起部をキャップ裏面に設けるの
でキャップの歪みが問題になる。しかし本発明の場合は
キャップの反りはなくて容器との接合部は安定してい
る。為にガスの漏れはない。MILーSTD883に規
定される2×10-8atmcc/sec未満というリーク条件の
基準を満足することができた。さらに熱応力緩和にも効
果があることが確かめられた。Bell−coreST
Dは−40℃と+150℃の間を10回昇温高温させる
半導体容器の温度試験を規定している。このようなヒー
トサイクルを掛けて後も先ほどの2×10-8atmcc/sec
未満というリーク基準を満足することができた。
【0035】[実施例7(突起の間隔と使用周波数の関
係)]本発明は半導体容器内部に周期的に突起部を設け
て電波が空間的に伝搬するのを防ぐものである。してみ
れば周波数vによって突起部間隔Lが決まるはずであ
る。これまでは半波長よりLが小さいということを繰り
返し述べてきた。ここで実際に突起部の間隔Lと使用周
波数vの関係について調べた。使用周波数の異なるモジ
ュールを用意し、100ミリ角寸法の半導体容器に回路
基板や電子部品を実装した。100mm角のパッケージ
はきわめて大きいものである。容器の空洞部が大きくな
いと本発明の効果がよく分からないのでそのように大き
なものを使っている。また100mmとすると、公約数
が沢山あって突起部の間隔を多数選び易いからである。
そしてキャップの突起部の周期を様々に変えて発振現象
が生起するか否かを調べた。最大使用周波数は2.5G
Hz、5GHz、10GHz、20GHzの4種類とし
た。突起部の間隔は2.5mm、5mm、7.5mm、
10mm、15mm、20mm、30mm、40mmの
8種類である。32個の組み合わせが有り得る。40の
ケース全部についてモジュールを試作して発振の有無を
確かめた。表1にその結果を示す。○は発振が起こらな
かった場合を、×は発振が起こった場合を示す。
【0036】
【表1】
【0037】周波数が20GHzの場合、ε=9のアル
ミナ基板を使った時に誘電体線路にそってできる信号の
波長は5mmでその半分は2.5mmである。突起部間
隔が2.5mmである場合は発振を抑制できる。しかし
5mm以上であると、突起部の間隔が離れすぎるから発
振が起こるのである。周波数が10GHzの場合は、半
波長は5mmである。突起部間隔が2.5mmと5mm
のものは発振が起こらない。ところが間隔が7.5mm
になると発振が生ずる。周波数が5GHzの場合半波長
というのは10mmである。突起部間隔が10mm以下
であると発振は生じない。しかし15mmより上では発
振が発生する。周波数が2.5GHzでは半波長は20
mmである。間隔が20mm以下であると発振が起こら
ない。30mm、40mmでは発振が起こってしまうの
である。
【0038】このような実験の結果から、突起部間隔L
mがc/(2vε1/2 )以下であれば発振を有効に抑制
できるということが分かる。またクロストークやノイズ
もカットできる。突起の一部を削ったものについても同
様の試験を試みた。やはり間隔LがL<c/(2vε
1/2 )であれば発振を抑制できる事が確かめられた。更
に突起部の一部を下向きに延長し回路のGND(0V)
と接触させるようにするといっそうノイズ抑制に効果が
あり信号のS/N比を上げることができた。突起部と回
路のGNDの接触箇所を増やすとさらにS/N比が上が
ることが分かった。また容器側壁と突起部の間隔を信号
の半波長以下にするということも効果的である。
【0039】
【発明の効果】本発明では、キャップ裏面にノイズ低減
のために設けた突起部が従来のようにひとつでなく小さ
い突起部を数多く設けるようになる。その為に応力の不
均一が緩和されてキャップの反りが発生しない。また熱
応力による歪みも少なくなる。なんといっても本発明の
顕著な特長は、パッケージ内部でのクロストーク、寄生
的共振を効果的に抑制できるという事である。ノイズ低
減のために従来から提案されている容器の構造はクロス
トークなどを防止するという主目的においてもなお不十
分であって所期の効果を上げていない。
【0040】本発明は突起部の間隔Lを信号波長の半分
λ/2以下としているので、金属突起部によって妨害さ
れ、容器内にその波長の電波が定在波を作る事ができな
い。つまりその周波数の電波が伝搬モードを持つ事がで
きない。ためにある素子や配線から出る高周波電波がそ
の他の素子や配線に伝搬しない。ために素子、配線間の
クロストークを効果的に抑制できる。増幅回路の出力と
入力が空間的に電波によって結合されて自励発振(寄生
発振)することもない。クロストークを防ぎS/Nを高
めノイズを防ぐことができるので大型で高周波半導体モ
ジュールの容器構造として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例にかかる半導体容器の蓋(キャップ)を
開いた状態を示す斜視図。
【図2】従来例にかかる半導体容器蓋の側面図。
【図3】本発明の第1の実施例にかかる半導体容器キャ
ップの側面図。円錐状の突起部を多数形成している。
【図4】図3と同じキャップの底面図。
【図5】円柱状の突起部を多数形成した本発明の第2の
実施例にかかる半導体容器キャップの側面図。
【図6】発泡金属を板状にして裏面に張り付けた構造の
本発明の第3の実施例に掛かるキャップの側面図。
【図7】図6と同じキャップの底面図。
【図8】発泡金属の一部斜視図。
【図9】突起部を非周期にした本発明の実施例にかかる
半導体デバイスの断面図。
【図10】本発明のキャップを備えた容器に収容される
レーザを持つ発光素子モジュールの一部縦断斜視図。
【符号の説明】
1 容器本体 2 端子板 3 リード 4 回路基板 5 PD 6 アンプIC 7 窓 8 取付片 9 蓋 10 薄層部 11 内縁 13 突起部 14 ペースト 15 発泡金属 19 容器本体 20 回路基板 21 キャップ 22 電子部品 23 半導体素子 24 端子板 25 リード 26 ワイヤ 30〜46 突起部 51 半導体レーザ 52 ドライバIC 53 回路基板 54 パッケージ 55 ペルチエ素子 56 モニタPD 57 光学系 58 ホルダ− 60 光ファイバ 61 フェルール 63 サドル 64 リードフレーム

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 vを使用最大周波数、εを基板の誘電
    率、cを光速として、裏面に相互の間隔が{c/(2v
    ε1/2 )}未満である複数の金属突起部が設けられてい
    るキャップと、キャップによって封止される容器本体と
    よりなることを特徴とする半導体容器。
  2. 【請求項2】 前記突起部の断面形状が直線部を含まな
    いことを特徴とする請求項1に記載の半導体容器。
  3. 【請求項3】 vを使用最大周波数、εを基板の誘電
    率、cを光速として、前記突起部はキャップの裏面に一
    定の間隔(L)を持って配置されその間隔Lが不等式0
    <L<{c/(2vε1/2 )}を満たす寸法であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の半導体容器。
  4. 【請求項4】 vを使用最大周波数、εを基板の誘電
    率、cを光速として、前記突起部はキャップの裏面に複
    数種類の間隔(L1 ,L2 ,L3 ,…)を持って配置さ
    れ、その突起物の間隔(L1 ,L2 ,L3 ,…)の最大
    公約数Lx が次の不等式0<Lx <{c/(2vε
    1/2 )}を満足するものであることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の半導体容器。
  5. 【請求項5】 前記突起部はAl又はAl合金からなる
    ものである請求項1〜4の何れかに記載の半導体容器。
  6. 【請求項6】 前記キャップと突起部が一体の基体金属
    によって形成されていることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の半導体容器。
  7. 【請求項7】 前記基体金属は、Fe、Ni、Co、F
    eNi合金またはFeNiCo合金によって形成されて
    いることを特徴とする請求項6に記載の半導体容器。
  8. 【請求項8】 前記突起部が発泡金属からなるものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体容器。
  9. 【請求項9】 半導体素子と、回路基板と、半導体素
    子、回路基板を内蔵する容器と、vを使用最大周波数、
    εを基板の誘電率、cを光速として、裏面に相互の間隔
    が{c/(2vε1/2 )}未満である複数の金属突起部
    が設けられているキャップとからなる半導体モジュー
    ル。
  10. 【請求項10】 前記半導体モジュール内部において、
    半導体素子、回路基板又は容器側壁と、キャップに付属
    する突起部との距離Ly が次の不等式を満足するもので
    あることを特徴とする請求項9に記載の半導体モジュー
    ル。 0<Ly <{c/(2vε1/2 )}
  11. 【請求項11】 前記モジュールの内部において、キャ
    ップに付属する突起部の一箇所以上が、回路基板のグラ
    ンド線あるいは電源線もしくは容器の金属部分に接触し
    ていることを特徴とする請求項9に記載の半導体モジュ
    ール。
JP9207148A 1997-07-15 1997-07-15 半導体容器及び半導体モジュール Expired - Fee Related JP3013812B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9207148A JP3013812B2 (ja) 1997-07-15 1997-07-15 半導体容器及び半導体モジュール
US09/115,834 US6163072A (en) 1997-07-15 1998-07-15 Semiconductor device package and semiconductor device module

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9207148A JP3013812B2 (ja) 1997-07-15 1997-07-15 半導体容器及び半導体モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1140689A JPH1140689A (ja) 1999-02-12
JP3013812B2 true JP3013812B2 (ja) 2000-02-28

Family

ID=16535016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9207148A Expired - Fee Related JP3013812B2 (ja) 1997-07-15 1997-07-15 半導体容器及び半導体モジュール

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6163072A (ja)
JP (1) JP3013812B2 (ja)

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6440778B1 (en) * 2000-01-07 2002-08-27 The Furukawa Electric Co., Ltd. Optical semiconductor element package and manufacturing method thereof
JP3589137B2 (ja) 2000-01-31 2004-11-17 株式会社日立製作所 高周波通信装置およびその製造方法
JP3433732B2 (ja) * 2000-11-22 2003-08-04 住友電気工業株式会社 光半導体気密封止容器及び光半導体モジュール並びに光ファイバー増幅器
AU2002239600A1 (en) * 2000-12-14 2002-06-24 Sri International Dense wavelength division multiplexing (dwdm) fiberoptic source
JP2003007882A (ja) 2001-06-27 2003-01-10 Sumitomo Electric Ind Ltd 光半導体気密封止容器及びそれを用いた光半導体モジュール
US6596187B2 (en) * 2001-08-29 2003-07-22 Motorola, Inc. Method of forming a nano-supported sponge catalyst on a substrate for nanotube growth
TW540816U (en) * 2002-05-30 2003-07-01 Hon Hai Prec Ind Co Ltd Semiconductor package
US7090412B2 (en) * 2002-08-02 2006-08-15 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module
US7098082B2 (en) * 2004-04-13 2006-08-29 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Microelectronics package assembly tool and method of manufacture therewith
JP4575247B2 (ja) * 2005-07-11 2010-11-04 株式会社東芝 高周波パッケージ装置
JP4751710B2 (ja) * 2005-12-08 2011-08-17 株式会社リコー 電磁波シールド用ガスケットおよび画像形成装置
JP5152032B2 (ja) * 2008-02-22 2013-02-27 住友電気工業株式会社 光トランシーバ
GB2496835B (en) * 2011-09-23 2015-12-30 Radio Physics Solutions Ltd Package for high frequency circuits
JP2013214547A (ja) * 2012-03-30 2013-10-17 Fujitsu Ten Ltd カバー部材
JP6346373B2 (ja) * 2015-03-19 2018-06-20 株式会社東芝 電子機器
JP6609965B2 (ja) * 2015-03-31 2019-11-27 住友大阪セメント株式会社 光変調器モジュール
JP6810335B2 (ja) * 2016-06-24 2021-01-06 富士通株式会社 電子部品モジュール、電子部品モジュールの製造方法、端末及び信号処理システム
US11561338B2 (en) 2019-09-30 2023-01-24 Nichia Corporation Light-emitting module
US11112555B2 (en) 2019-09-30 2021-09-07 Nichia Corporation Light-emitting module with a plurality of light guide plates and a gap therein
US20240107729A1 (en) * 2021-07-21 2024-03-28 Nitto Denko Corporation Electromagnetic shield

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01107141A (ja) * 1987-10-20 1989-04-25 Daido Steel Co Ltd 溶接溶込量の非破壊判定法
JP2589344B2 (ja) * 1988-06-10 1997-03-12 山形日本電気株式会社 高周波半導体装置
JPH06112345A (ja) * 1992-05-20 1994-04-22 Nec Corp 高周波集積回路の実装方法および実装構造
JPH07234337A (ja) * 1994-02-22 1995-09-05 Hitachi Ltd 光通信用モジュール構造

Also Published As

Publication number Publication date
US6163072A (en) 2000-12-19
JPH1140689A (ja) 1999-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3013812B2 (ja) 半導体容器及び半導体モジュール
US5574314A (en) Packaged semiconductor device including shielded inner walls
JP6599548B2 (ja) 機能素子収納用パッケージならびに半導体装置およびln変調器
US5528079A (en) Hermetic surface mount package for a two terminal semiconductor device
JP2006237103A (ja) 熱伝導部材および電子装置
JP5318912B2 (ja) 光モジュール
US20040173898A1 (en) Semiconductor apparatus having system-in-package arrangement with improved heat dissipation
JP3555304B2 (ja) 電子装置
JP3619452B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
US8358003B2 (en) Surface mount electronic device packaging assembly
JP2001028407A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
CN212910443U (zh) 一种三通道高功率镀金盒
JP4127589B2 (ja) 高周波半導体装置用パッケージおよび高周波半導体装置
JP2004253409A (ja) 光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置
JP2001053508A (ja) 高周波回路部品の実装構造
JPH07336179A (ja) 水晶発振器
JP3314076B2 (ja) 水晶発振器
JPH07221211A (ja) 半導体装置
WO2003025652A1 (en) Hermetically sealed package container for optical module
JP2002305262A (ja) 半導体素子実装用パッケージ
JP2002164459A (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2004087512A (ja) 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置
JP2006041928A (ja) 圧電振動子収納用パッケージおよび圧電装置
JP2003068903A (ja) 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置
CN114530756A (zh) 光半导体模块

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees