JP3013638B2 - 内燃機関始動装置 - Google Patents

内燃機関始動装置

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JP3013638B2
JP3013638B2 JP586893A JP586893A JP3013638B2 JP 3013638 B2 JP3013638 B2 JP 3013638B2 JP 586893 A JP586893 A JP 586893A JP 586893 A JP586893 A JP 586893A JP 3013638 B2 JP3013638 B2 JP 3013638B2
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武 渡辺
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/08Circuits or control means specially adapted for starting of engines
    • F02N11/087Details of the switching means in starting circuits, e.g. relays or electronic switches

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スタータモータの過回
転を防止する回路を備えた内燃機関始動装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関により駆動される交流発電機の
出力で整流回路を通して充電されるバッテリと、機関の
始動時にキースイッチのスタート接点(モーメンタリオ
ン接点)が閉じられているときに該バッテリにより通電
されて機関を駆動するスタータモータとを有する内燃機
関始動装置では、機関が始動した後もキースイッチのス
タート接点が閉じられたままであったり、あるいは機関
の運転中に過ってキースイッチのスタート接点が閉じら
れたりすると、スタータモータが過度に高速回転して該
スタータモータが破損する恐れがある。そのため、交流
発電機の出力電圧を検知して内燃機関の回転数が設定値
以上になるとスタータモータへの通電を自動的に停止さ
せるようにした過回転防止回路が用いられている。
【0003】図4は過回転防止回路を備えた従来の内燃
機関始動装置の回路を示したもので、同図において、1
は3相電機子巻線2及び界磁コイル3を有する交流発電
機4と、界磁コイル3の電流を調節して交流発電機4の
出力電圧を調整する電圧調整回路5と、交流発電機4の
出力を整流する整流回路6とからなる発電機回路であ
る。7は発電機回路1の全波整流出力端子Bの出力で充
電されるバッテリ、8は該バッテリ7から通電されるス
タータモータである。9は可動接点9a、オフ接点9
b、オン接点9c及びスタート接点(モーメンタリオン
接点)9dを有するキースイッチ、10はチャージラン
プ、51はコイル52と該コイルが励磁されたときに閉
じる常開接点53とを有するリレー、54は過回転防止
回路である。リレー51の常開接点53が閉じられる
と、スタータモータ8内に設けられた図示しない電磁ス
イッチが閉じ、該電磁スイッチを通してバッテリ7から
スタータモータ8の界磁コイル及び電機子コイルに通電
されてスタータモータが回転する。
【0004】過回転防止回路54はトランジスタ55及
び56、ツェナーダイオード57、ダイオード58及び
59、コンデンサ60及び抵抗61〜63により構成さ
れ、トランジスタ55とダイオード58とがリレー51
のコイル52に直列に接続されている。
【0005】機関の始動時にキースイッチ9が投入され
て可動接点9aがオン接点9c及びスタート接点9dに
接続されると、トランジスタ55が導通状態になってリ
レー51のコイル52が励磁され、該リレーの常開接点
53が閉じる。これによりスタータモータ8が起動され
て機関が回転し始める。また交流発電機4の界磁コイル
3にはバッテリ7からキースイッチのオン接点9c、チ
ャージランプ10及び電圧調整回路5を通して初期励磁
電流が供給される。機関が始動されて回転速度が上昇し
ていき、これに伴って交流発電機4の回転速度も上昇し
ていって、交流発電機の回転数が機関の設定回転数に相
応する回転数Ns に達すると、交流発電機4の自励によ
る励磁が確立されるため、その出力電圧がステップ状に
立上がる。図3は交流発電機4の回転数と発電機回路1
の整流出力端子Lの電圧VL との関係を示したものであ
る。
【0006】L端子の電圧VL が急上昇してツェナーダ
イオード57のツェナー電圧により定まる設定値Vs に
達すると、トランジスタ56が導通してトランジスタ5
5が遮断状態になる。従ってリレー51の励磁電流が遮
断されて該リレーの接点53が開き、スタータモータ8
への通電が停止されるので、スタータモータの過回転が
防止される。機関の運転中には、トランジスタ55が非
導通状態にあるので、キースイッチ9が誤ってスタート
位置に投入されてもスタータモータ8に通電されること
はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の内燃機関始
動装置では、リレー51が常開接点53を有し、該リレ
ーのコイル52に直列に接続されたトランジスタ55
は、交流発電機4の電圧が確立して発電機回路1のL端
子の電圧が設定値Vs に達すると直ちに遮断状態になる
ように制御されるので、次のような問題があった。
【0008】(イ)機関の始動時にリレーの常開接点5
3が閉じられてスタータモータに大きな起動電流が流れ
るとバッテリ電圧が低下するが、特に寒冷時にはバッテ
リ電圧がリレーの保持電圧以下まで低下してリレーの接
点が開き、これによりスタータモータの電流が遮断され
てバッテリ電圧が回復すると再びリレーの接点が閉じら
れるという現象が繰返されて、リレーの接点53及びス
タータモータの電磁スイッチの接点にいわゆるチャタリ
ング現象が発生する恐れがあった。
【0009】(ロ)一般に寒冷時には燃料混合気の着火
性が悪くて機関の始動性が悪くなるので、交流発電機の
整流出力端子(L端子)の電圧が設定値Vs に達すると
直ちにリレーの接点が開くように構成された従来の始動
装置では、寒冷時に機関が完全に爆発して自力運転に入
る前にスタータモータへの通電が停止する、いわゆる
“早抜け状態”が生じる恐れがあった。
【0010】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
改善して、機関の始動時にリレーの接点やスタータモー
タが“早抜け状態”となることがないようにした内燃機
関始動装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、電機子巻線2
とアノードを該電機子巻線側に向けたダイオード6g,
6h,6iを通して該電機子巻線の出力により界磁電流
が与えられる界磁巻線3とを有して内燃機関により駆動
される交流発電機4の出力で整流回路6を通して充電さ
れるバッテリ7と、キースイッチ9が閉じられたときに
リレー11の接点を通して前記バッテリ7から通電され
るスタータモータ8と、前記交流発電機4の出力電圧か
ら前記内燃機関の始動が完了したことが確認されたとき
に前記リレー11の接点を開いて前記スタータモータ8
への通電を停止させる過回転防止 回路14とを備えた
燃機関始動装置に係わるものである。
【0012】本発明においては、上記リレー11の接点
13が常閉接点(該リレーの励磁コイルが励磁されたと
きに開く接点)からなっていて、スタータモータは、
該常閉接点13とキースイッチとを通して前記バッテ
に接続されている。また過回転防止回路14は、上
記リレーのコイル12に対して直列に接続されたサイリ
スタ21と、上記ダイオード6g,6h,6iのカソー
ドと界磁コイル3との接続点に一端が接続された充電用
抵抗28と該充電用抵抗28の他端にアノードが接続さ
れた逆流阻止用ダイオード26とを通して交流発電機の
出力により所定の時定数で一方の極性に充電される電解
コンデンサ22と、該電解コンデンサ22と逆流阻止用
ダイオード26との接続点にエミッタが接続されるとと
もにコレクタがダイオード26のアノードに接続された
PNPトランジスタ24と、電解コンデンサ22の両端
に並列に接続された第1の放電用抵抗29と、トランジ
スタ24のベースエミッタ間回路を通して電解コンデン
サ22に対して並列に接続された第2の放電用抵抗30
と、交流発電機の出力電圧が確立した後電解コンデンサ
22の両端の電圧が設定値以上になったときにサイリス
21にトリガ信号を与えるサイリスタトリガ回路とを
備えている。
【0013】
【作用】上記のように構成すると、内燃機関の始動時に
キースイッチが閉じられたときに、該キースイッチと
リレーの常閉接点13とを通してスタータモータへの
通電が開始される。これによりスタータモータが回転
し、機関の始動動作が開始される。機関の回転数が上昇
し、交流発電機4の出力電圧が確立した後、所定の時定
数で充電されるコンデンサ22の両端の電圧が設定値以
上になると、リレーのコイル12に直列接続されたサイ
リスタ21がトリガされて導通する。このときサイリス
タ21を通してリレー11のコイルに励磁電流が流れる
ので該リレーの常閉接点が開く。これによりスタータモ
ータへの通電が停止するので、キースイッチが閉じら
れたままであってもスタータモータは停止し、その過回
転が防止される。
【0014】リレーの接点は該リレーのコイルが無励磁
のときに閉じている常閉接点であるので、スタータモー
タの大きな起動電流によりバッテリ電圧が低下しても該
接点にチャタリング現象が生ずることはない。
【0015】また、機関の爆発が設定回転数付近で不整
であっても、電解コンデンサは所定の時定数で充電さ
れ、該コンデンサの両端の電圧は時間遅れをもって設定
値に達するので、その間に機関は連続完爆の状態になっ
て自力運転に入ることができる。従ってスタータモータ
が“早抜け状態”になる恐れを無くすことができる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の実施例を示したもので、同図
において1は3相電機子巻線2及び界磁コイル3を有す
る交流発電機4と、電圧調整回路5及び整流回路6とか
らなる発電機回路である。7は発電機回路1の整流出力
端子Bの出力で充電されるバッテリ、8は該バッテリか
ら通電されるスタータモータ、9は可動接点9a、オフ
接点9b、オン接点9c及びスタート接点(モーメンタ
リオン接点)9dを有するキースイッチ、10はチャー
ジランプである。これらはそれぞれ図4において同符号
で示されたものと同等のものである。また11はコイル
12と該コイルが励磁されたときに開く常閉接点13と
を有するリレー、14は過回転防止回路である。
【0017】交流発電機4は、図示しない内燃機関によ
り駆動されて機関と同期回転し、各相巻線2a,2b及
び2cが星形結線された3相電機子巻線2の出力端に3
相交流電圧を出力する。電圧調整回路5はトランジスタ
15及び16、ツェナーダイオード17、ダイオード1
8及び抵抗19,20により構成された公知の回路から
なり、バッテリ7の端子電圧を検知して界磁コイル3を
通る界磁電流を調節して交流発電機4の出力を所定値に
調整する。
【0018】整流回路6はダイオード6a〜6fからな
る3相全波整流回路と、ダイオード6g〜6iからなる
3相全波整流回路とを有し、両全波整流回路の共通の交
流入力端子に交流発電機の3相電機子巻線2の各相の出
力端がそれぞれ接続されている。両全波整流回路の直流
出力端子はその負極側が接地され、正極側はそれぞれ発
電機回路1の出力端子B及びLに接続されている。出力
端子Bは負極側を接地したバッテリ7の正極端子に接続
されている。
【0019】スタータモータ8は図示しない電磁スイッ
チを内蔵しており、スタータモータ8の制御入力端子C
にバッテリ7の電圧が印加されると該電磁スイッチの常
開接点が閉じて、バッテリ7からスタータモータ8のバ
ッテリ入力端子Bm 及び上記電磁スイッチの接点を通し
てスタータモータの界磁コイル及び電機子コイルに通電
される。
【0020】チャージランプ10はキースイッチ9のオ
ン接点9cと発電機回路1の出力端子Lとの間に接続さ
れていて、該発電機回路の出力端子Bの出力によりバッ
テリ7の充電が開始される状態になると該チャージラン
プが消灯して充電開始を表示する。リレー11の常閉接
点13の一方の端子はキースイッチ9のスタート接点9
dに接続され、常閉接点13の他方の端子はスタータモ
ータ8の制御入力端子Cに接続されている。リレー11
のコイル12の一端はキースイッチ9のオン接点9cに
接続されている。
【0021】過回転防止回路14は、リレーのコイル1
2の他端と接地との間にカソードを接地側に向けてコイ
ル12に対して直列に接続したサイリスタ21と、ダイ
オード6g,6h,6iのカソード(発電機回路1の出
力端子L)と界磁コイル3との接続点に一端が接続され
た抵抗28と該抵抗28の他端にアノードが接続された
逆流阻止用ダイオード26とを通して交流発電機4の出
力により所定の時定数で一方の極性に充電される電解コ
ンデンサ22と、該電解コンデンサ22と逆流阻止用ダ
イオード26との接続点にエミッタが接続されるととも
にコレクタがダイオード26のアノードに接続されたP
NPトランジスタ24と、コンデンサ22の両端に並列
に接続された第1の放電用抵抗29と、トランジスタ2
4のベー スエミッタ間回路を通してコンデンサ22に対
して並列に接続された第2の放電用抵抗30と、逆流阻
止用ダイオード26のアノードとサイリスタ21のゲー
トとの間にカソードをダイオード26側に向けて接続さ
れたツェナーダイオード25と、サイリスタ21のゲー
トカソード間に並列に接続された抵抗31及びコンデン
サ23と、リレーのコイル12に並列に接続されたダイ
オード27とからなっている。 電解コンデンサ22は発
電機回路1の出力端子Lの電圧により抵抗28及びダイ
オード26を通して所定の時定数で図示の極性に充電さ
れる。コンデンサ22の電荷は、第1の放電用抵抗29
を通して放電するとともに、PNPトランジスタ24の
エミッタベース間のPN接合と第2の放電用抵抗30と
を通して一定の時定数で放電する。したがって、コンデ
ンサ22の充電時定数は、抵抗28と第1及び第2の放
電用抵抗29及び30の抵抗値とコンデンサ22の静電
容量とにより決まる。この時定数の値は内燃機関の始動
特性を考慮して適宜に選定される。この時定数は例えば
0.3秒程度に設定される。後記するように、トランジ
スタ24は、バッテリ7が誤って逆極性に接続されて過
回転防止回路14に該バッテリの電圧が逆方向に加わっ
た場合に遮断状態になって、電解コンデンサ22が逆方
向に充電されないように該コンデンサを保護する作用も
有する。 この実施例では、ツェナーダイオード25、コ
ンデンサ23及び抵抗31により、サイリスタ21のゲ
ートにトリガ信号を与えるためのサイリスタトリガ回路
が構成されていて、コンデンサ22の両端の電圧がツェ
ナーダイオード25のツェナー電圧で定まる設定値以上
になったときにサイリスタ21のゲートにトリガ信号を
与えて該サイリスタを導通させるようになっている。
【0022】次に上記実施例の動作を説明する。内燃機
関の始動時にキースイッチ9が投入されて該キースイッ
チの可動接点9aがオン接点9c及びスタート接点9d
に接続されると、バッテリ7からスタート接点9d及び
リレー11の常閉接点13を通してスタータモータ8の
制御入力端子Cにバッテリ電圧が印加されるので、スタ
ータモータ8内の図示しない電磁スイッチが閉じられて
バッテリ7からスタータモータ8に通電される。これに
よりスタータモータ8が起動して内燃機関の始動動作が
開始される。また交流発電機4の界磁コイル3には、バ
ッテリ7の正極→キースイッチのオン接点9c→チャー
ジランプ10→界磁コイル3→電圧調整回路5のトラン
ジスタ15→バッテリ7の負極の経路でバッテリ7によ
る初期励磁電流が流れる。
【0023】機関の爆発が開始されて機関の回転数が上
昇してくると、これに伴って交流発電機4の回転数も上
昇し、図3に示したように交流発電機4の回転数が機関
の設定回転数に相当する回転数Ns に達すると、交流発
電機の自励が確立されて発電機回路1の出力端子Lの電
圧VL がステップ状に急上昇する。
【0024】この電圧VL により抵抗28及びダイオー
ド26を通してコンデンサ22が所定の時定数で図示の
極性に充電され、コンデンサ22の両端の電圧は出力端
子Lの電圧に対して時間遅れをもって上昇していく。コ
ンデンサ22の両端の電圧が設定値以上になったときツ
ェナーダイオード25が導通してサイリスタ21のゲー
トにトリガ信号が与えられると、該サイリスタが導通し
てリレー11のコイル12が励磁される。これによりリ
レーの常閉接点13が開かれてスタータモータ8への通
電が停止され、スタータモータ8は停止する。
【0025】リレー11のコイル12が無励磁で、常閉
接点13が閉じているときにバッテリ7からスタータモ
ータ8に通電されるので、スタータモータ8に大きな起
動電流が流れてバッテリ7の電圧が低下しても、リレー
11の接点13の閉成状態には影響を及ぼさない。従っ
てリレーの接点13及びスタータモータ8に内蔵の電磁
スイッチの接点にチャッタリング現象が生ずることはな
い。
【0026】寒冷時等における機関の始動の場合には、
発電機回路の出力端子Lの電圧が立上る回転数Ns の付
近の回転数になっても機関の爆発が不整でスタータモー
タ8にかかる負荷が変動し、それに伴って生ずるバッテ
リ7の電圧の変動によって出力端子Lの電圧の立上り回
転数が変動して出力端子Lの電圧がスパイク状に変動す
ることがある。このような場合には、コンデンサ22に
より比較的大きい時定数をもつ積分回路が構成されてい
るので、機関が完全爆発して自力運転に入るまではコン
デンサ22の両端の電圧は設定値に達せず、サイリスタ
21が導通してスタータモータ8が停止することがな
い。従ってスタータモータ8が“早抜け状態”となるの
を防止できる。
【0027】機関の運転中はサイリスタ21が導通状態
に保持されていて、リレー11の常閉接点13は開いた
ままに保持されているので、キースイッチ9がスタート
位置に投入されてもスタータモータ8に通電されること
はない。
【0028】上記の始動装置において、バッテリ7が劣
化している場合には、機関の始動時に交流発電機4の出
力電圧が一旦確立した後、機関のピストンが上死点に向
かって変位していく過程で機関の回転数が低下して交流
発電機4の出力電圧が低下してしまうことがある。この
ような状態が生じたときに、コンデンサ22の電荷が保
持されていると、ピストンが上死点を過ぎて再び発電機
の出力電圧が上昇した時に直ちにコンデンサ22の両端
の電圧が設定値に達してサイリスタ21がトリガされて
しまうことがあり、このとき機関の始動が完了していな
いと、機関の始動に失敗することになる。 上記の始動装
置では、一旦確立した交流発電機4の電圧が低下したと
きに、コンデンサ22の電荷がトランジスタ24のエミ
ッタコレクタ間と抵抗28と界磁コイル3とを通して放
電して、該コンデンサ22の電荷が速やかに低下するた
め、次に再び発電機4の出力電圧が確立したときにコン
デンサ22の両端の電圧が設定値に達するまでに要する
時間を長くすることができ、機関の始動が確実に終了す
るまでの間スタータモータへの通電を継続することがで
きる。したがって、上記のように構成すると、バッテリ
が劣化していてスタータモータから機関に与える始動ト
ルクが不足気味になる場合にも機関の始動を確実に行わ
せることができる。 また上記のようにトランジスタ24
及びダイオード26を設けておくと、誤ってバッテリ7
を逆に接続した場合に、電解コンデンサ22が逆方向に
充電されて破壊するのを防ぐことができる。即ち、バッ
テリ7が誤って逆方向に接続される と、コンデンサ22
の電荷が第1の放電用抵抗29を通して放電すると同時
に、トランジスタ24のエミッタベース間のPN接合と
第2の放電用抵抗30とを通しても放電するが、この放
電によりコンデンサ22の電荷が完全に放電した後は、
トランジスタ24及びダイオード26がバッテリ7から
コンデンサ22に逆方向への充電電流が流れるのを阻止
するため、該コンデンサ22が逆方向に充電されて破壊
するのを防ぐことができる。図2は本発明の他の実施例
を示したもので、本実施例では、リレー11のコイル1
2の一端がキースイッチ9のスタート接点9dに接続さ
れている。その他の点は図1に示した実施例と同様であ
る。この実施例では、機関の運転中にキースイッチの可
動接点9aはオン接点9cにのみ接続されていて、リレ
ー11の常閉接点13は常に閉成状態となっている。し
かしながらサイリスタ21のゲートにはトリガ信号が与
えられた状態になっていて、機関の運転中にキースイッ
チ9が誤ってスタート位置に投入されてもサイリスタ2
1が導通してリレーの常閉接点13が開くので、スター
タモータ8に通電することはない。キースイッチ9がオ
ン位置に投入されているときに内燃機関が停止した場合
には、サイリスタ21にトリガ信号が与えられなくなっ
て該サイリスタが非導通状態となるので、キースイッチ
9を一度オフ位置に戻すことなくスタート位置に投入す
ればスタータモータ8の再起動ができる。
【0029】以上の実施例では、交流発電機及び該交流
発電機の出力を整流する整流回路として、3相方式のも
のを用いたが、交流発電機及び整流回路を単相方式とし
てもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、リレー
の接点を常閉接点により構成したので、スタータモータ
の起動時に該リレーの接点にチャッタリング現象が生ず
る恐れをなくすことができる。
【0031】また本発明においては、交流発電機の出力
により所定の時定数で一方の極性に充電されるコンデン
サを設けて、該コンデンサの両端の電圧が設定値以上に
なったときスタータモータへの通電が停止するようにし
たので、寒冷時でも内燃機関が完全爆発して自力運転に
入る前にスタータモータが停止するといういわゆる“早
抜け状態”となる恐れをなくすことができる。従って信
頼性の高い内燃機関始動装置を得ることができる利点が
ある。
【0032】また本発明によれば、バッテリが劣化して
いて、スタータモータから機関に与えられる始動トルク
が不足気味であるために、機関を始動する過程で交流発
電機の出力電圧が一旦確立した後再び低下した時に、電
解コンデンサの電荷を界磁コイル側に放電させて、その
端子電圧を低下させるようにしたので、次に再び発電機
の出力電圧が確立した時にコンデンサの両端の電圧が設
定値に達するまでに要する時間を長くすることができ
る。したがって、バッテリが劣化していてスタータモー
タから機関に与えられる始動トルクが不足気味になる場
合であっても、機関の始動が完了するまでの間確実にス
タータモータを駆動して、機関の始動を確実に行わせる
ことができる。 更に本発明によれば、充電用抵抗と電解
コンデンサとの間にトランジスタと逆流阻止用ダイオー
ドとを設けたことにより、バッテリが誤って逆方向に接
続されたときに、電解コンデンサが逆方向に充電される
のを阻止することができるので、バッテリが誤って逆方
向に接続されたときに電解コンデンサが逆方向に充電さ
れて破壊するのを防ぐことができるという効果も得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回路図である。
【図2】本発明の他の実施例の回路を一部省略して示し
た回路図である。
【図3】交流発電機の回転数と該交流発電機の整流出力
端子の電圧との関係を示した線図である。
【図4】従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 発電機回路 4 交流発電機 5 電圧調整回路 6 整流回路 7 バッテリ 8 スタータモータ 9 キースイッチ 11 リレー 12 コイル 13 常閉接点 14 過回転防止回路 21 サイリスタ 22 コンデンサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子巻線(2)とアノードを該電機子
    巻線側に向けたダイオード(6g,6h,6i)を通し
    て該電機子巻線の出力により界磁電流が与えられる界磁
    巻線(3)とを有して内燃機関により駆動される交流発
    電機(4)の出力で整流回路(6)を通して充電される
    バッテリ(7)と、キースイッチ(9)が閉じられたと
    きにリレー(11)の接点を通して前記バッテリ(7)
    から通電されるスタータモータ(8)と、前記交流発電
    機(4)の出力電圧から前記内燃機関の始動が完了した
    ことが確認されたときに前記リレー(11)の接点を開
    いて前記スタータモータ(8)への通電を停止させる過
    回転防止回路(14)とを備えた内燃機関始動装置にお
    いて、 前記リレー(11)の接点(13)は該リレーのコイル
    (12)が励磁されたときに開く常閉接点からなってい
    て、前記スタータモータ(8)は、前記常閉接点(1
    3)とキースイッチ(9)とを通して前記バッテリ
    (7)に接続され、 前記過回転防止回路(14)は、前記リレーのコイル
    (12)に対して直列に接続されたサイリスタ(21)
    と、前記ダイオード(6g,6h,6i)のカソードと
    前記界磁コイル(3)との接続点に一端が接続された充
    電用抵抗(28)と該充電用抵抗(28)の他端にアノ
    ードが接続された逆流阻止用ダイオード(26)とを通
    して前記交流発電機の出力により所定の時定数で一方の
    極性に充電される電解コンデンサ(22)と、該電解コ
    ンデンサ(22)と前記逆流阻止用ダイオード(26)
    との接続点にエミッタが接続されるとともにコレクタが
    前記ダイオード(26)のアノードに接続されたPNP
    トランジスタ(24)と、前記電解コンデンサ(22)
    の両端に並列に接続された第1の放電用抵抗(29)
    と、前記トランジスタ(24)のベースエミッタ間回路
    を通して前記電解コンデンサ(22)に対して並列に接
    続された第2の放電用抵抗(30)と、前記交流発電機
    の出力電圧が確立した後前記電解コンデンサ(22)
    両端の電圧が設定値以上になったときに前記サイリスタ
    (21)にトリガ信号を与えるサイリスタトリガ回路と
    を具備したことを特徴とする内燃機関始動装置。
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