JP3013306U - 油膜滞り被覆式軸受 - Google Patents
油膜滞り被覆式軸受Info
- Publication number
- JP3013306U JP3013306U JP1994017238U JP1723894U JP3013306U JP 3013306 U JP3013306 U JP 3013306U JP 1994017238 U JP1994017238 U JP 1994017238U JP 1723894 U JP1723894 U JP 1723894U JP 3013306 U JP3013306 U JP 3013306U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bearing
- rolling element
- oil film
- rolling
- ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 少なくともインナ・リング3とアウタ・リン
グ4及びローリング・エレメント5で軸受を構成し、イ
ンナ・リング及びアウタ・リングのリング内縁とローリ
ング・エレメントの接触面にリング・グルーブ31を設
け、数個のローリング・エレメントをその中に嵌め入れ
転がせるのに供せられ、そしてローリング・エレメント
は予め熱処理及び研磨、艶出しを施すことができ、ロー
リング・エレメントの表面に複数の毛細孔が設けられ、
これにより塗り付けた油脂を毛細孔の中に積み入れ、以
てリング・グルーブとローリング・エレメントの接触面
に油膜を被せることを特徴とする。 【効果】 遠心力に抵抗し、摩擦に耐え、酸とアルカリ
に耐えると共に酸化に抵抗でき、ひいては軸受使用の寿
命が延ばされる。
グ4及びローリング・エレメント5で軸受を構成し、イ
ンナ・リング及びアウタ・リングのリング内縁とローリ
ング・エレメントの接触面にリング・グルーブ31を設
け、数個のローリング・エレメントをその中に嵌め入れ
転がせるのに供せられ、そしてローリング・エレメント
は予め熱処理及び研磨、艶出しを施すことができ、ロー
リング・エレメントの表面に複数の毛細孔が設けられ、
これにより塗り付けた油脂を毛細孔の中に積み入れ、以
てリング・グルーブとローリング・エレメントの接触面
に油膜を被せることを特徴とする。 【効果】 遠心力に抵抗し、摩擦に耐え、酸とアルカリ
に耐えると共に酸化に抵抗でき、ひいては軸受使用の寿
命が延ばされる。
Description
【0001】
本考案は油膜滞り被覆式軸受に関し、更に詳しくは転がり玉(rolling ball) 或いはころ(roller) などのローリング・エレメントの上に密に分布する毛細孔 を形成し、毛細孔の孔径、深さ及び密度を有効に制御することにより、同時に接 触面を滑らかにすると共に油膜を潤滑させ、以て油膜を有効に保存できる軸受を 構成するものである。
【0002】
軸受は大体玉軸受(ball bearing)ところ軸受(roller bearing)の二種に分 かれ、その中で玉軸受はその特性により更に径向き軸受、止め押し軸受、角接触 軸受、両列径向き軸受、充填槽軸受及び自動照準玉軸受等に分かれ;ころ軸受は 円柱ころ軸受、撓み性ころ軸受、転がり針軸受、錐形ころ軸受、球形ころ軸受及 びころ止め押し軸受に分けられる。
【0003】 転がり玉の油供給の信頼性は非常に大切であり、潤滑剤が欠乏すると直ぐに局 部的な発熱、膨張及び径向き遊び損失が生じ、転がり玉の上の負荷が大きくなり すぎ、その結果、砕裂並びに軸受が早めに損壊する現象を招く。玉軸受内の潤滑 剤は摩擦を減少できるのみならず、表面を傷つける可能性のある外来物が軸受の 中に入るのを防止でき、高度に艶出しされた表面は砂粒、水、酸或いは削り屑或 いは腐食を生じる如何なる物も中に入らないようにすることができる。腐食疲労 は特に軸受が早めに疲労損壊する現象を来たしやすく、疲労損壊により軸受面が 破裂し、小さい金属粒が剥離した後、凹み穴を形成したり砕裂し、この種の破裂 は先ず表面に小さい割れ目が生じ、反復的に応力の作用を受けた後に大きくなり 、最後に局部的な弱化区を形成する程に大きくなる。
【0004】 そして、テストの結果、2〜4時間毎に油を一滴点滴し摩擦させることが大量 に油を供給するのに比べて良く、実際に、溢流潤滑に於いて油の混ぜ動かしによ り生じる動力のロスは軸受の摩擦により生じるロスより大きく、軽く薄い油膜は 摩擦が比較的高く粘着度が低い。 以上で述べたように、玉軸受或いはころ軸受を問わず、転がり玉或いはころと リングの接触面が負荷強度を決定でき、転がり玉或いはころ表面の滑らかさが腐 食疲労の程度を決定し、そして転がり玉或いはころの上の油膜が更に軸受の損壊 或いは砕裂に影響し;例えば図1の1A、1B、1Cに示す如く、一般の軸受1 は通常インナ・リング11とアウタ・リング12、転がり玉13あるいは転がり柱14及 びホールダ15で構成されているが、接触面積を増加し負荷の容量を高めるため、 転がり玉13がリング内の曲線槽16の中で動いている。転がり玉13の間に更にグリ ース17等の潤滑油膜を装填しているが、転がり玉13の表面が極めて滑らかであり 且つ高速で転がる状態をなしているので、常に装填されたグリース17等の潤滑油 膜が遠心力の作用により放離され(図1の1Dに示す如し)、そのために軸受1 内の油膜が極めて欠乏しやすく、若し定期的に検査したり潤滑油剤を補充したり しないと、局部的な発熱、膨張及び径向き遊び損失を生じ、転がり玉13の上の負 荷が大きくなりすぎ砕裂及び軸受が早めに損壊する現象を来すと共に、軸受の内 部も潤滑剤が欠乏し、そのため表面を傷つける可能性がある外来物の侵入を防ぐ 効能を得難いので、一般に使われている軸受1の寿命は非常に短くなりやすい。
【0005】
本考案者は一般の軸受構造が上記の欠点を有するのに鑑み、不断に研究改良し た結果、遂に本考案の完成に至った。 従って、本考案の主な目的は油膜滞り被覆式軸受を提供するにあり、本考案の 油膜滞り被覆式軸受は転がり玉或いはころ等のローリング・エレメントの上に毛 細孔が形成され、毛細孔の孔径、深さ及び密度を有効に制御することにより同時 に接触面を滑らかにすると共に油膜を潤滑させ、以て油膜を有効に保存でき放離 され難い軸受が構成される。
【0006】 本考案の油膜滞り被覆式軸受は、そのローリング・エレメントの表面に油膜が 滞っているので、摩擦に耐え、酸とアルカリに耐え、寿命を延ばすと共に酸化に 抵抗する等の効果が得られ、これは本考案の別の一つの目的である。
【0007】
以下、添付した図面を参照し、具体的な実施例により本考案の詳細な構造、応 用の原理、作用と効能を説明する。 図1は、一般の軸受の構造を示し、その構成の状況及び欠点は上記の如きであ る。
【0008】 図2と図3に示す如く、本考案の油膜滞り被覆式軸受は、その軸受2が少なく ともインナ・リング3とアウタ・リング4及び転がり玉或いはころ等のローリン グ・エレメント5から成り;その中でインナ・リング3とアウタ・リング4の内 縁とローリング・エレメント5の接触面にリング・グルーブ31と41を設け、数個 のローリング・エレメント5をその中に嵌め入れ、且つリング・グルーブ31と41 に沿って転がすために供せられ;そしてローリング・エレメント5は熱処理及び 研磨、艶出しを経た後、その表面に複数の毛細孔61が形成され;直径約4mmの転 がり玉を例にすれば、その表面に1/1mm2 の密度で毛細孔が分布し、これら毛 細孔61の深さは約0.5 〜3μm、その孔径は約0.1 〜1μmであり;そしてイン ナ・リング3とアウタ・リング4のリング・グルーブ31と41の内壁にもそれぞれ 相対した孔径、孔深さ及び分布の密度を有する複数の毛細孔62が形成されている (図4に示す如く)。
【0009】 図5に示す如く軸受2は軸7の上に取りつけられ、軸受2が軸に従い廻ると、 軸受2に供給される油脂8がインナ・リング3とアウタ・リング4及びローリン グ・エレメント5の上の毛細孔61、62の中に積み入れられ、軸受2が廻る時に積 み入れられた油脂8はインナ・リング3とアウタ・リング4とローリング・エレ メント5が相対的に廻ると徐々に滲出し、インナ・リング3とアウタ・リング4 のリング・グルーブ31、41とローリング・エレメント5の接触面を滑らかに接触 させる外に、毛細孔61、62から滲出した油膜をその間に満たし、ひいてはインナ ・リング3及びアウタ・リング4とローリング・エレメント5の転がり摩擦力を 減少させ;且つローリング・エレメント5及びリング・グルーブ31、41の表面に 形成された油膜が、軸受2に遠心力に抵抗し、摩擦に耐え、酸とアルカリに耐え ると共に酸化に抵抗する等の特性を与え、ひいては軸受2の寿命を延ばす。
【0010】
以上述べたように、本考案の油膜滞り被覆式軸受は、遠心力に抵抗し、摩擦に 耐え、酸とアルカリに耐えると共に酸化に抵抗する等の特性を有し、ひいては軸 受の寿命を延ばす等の効能を有し、そしてこれらの効能は確実に一般の軸受に存 在する欠点を改良でき、且つ未だに公開使用されていないものである。
【0011】 ここで特に強調すべきことは、上述したことは本考察の具体的な1実施例に過 ぎないので、本考察の構想を一部改変或いは変更した後に生じる効能と作用が本 明細書及び図面に含まれる精神を越えない場合は、総て本考案の範囲に属すると 見なすべきであるという点である。
【図1】1Aは一般の玉軸受の組合せ立体図、1Bは一
般のころ軸受の組合せ立体図、1Cは一般の軸受の縦断
面図、1Dは一般の軸受の動作の見取り図である。
般のころ軸受の組合せ立体図、1Cは一般の軸受の縦断
面図、1Dは一般の軸受の動作の見取り図である。
【図2】本考案の油膜滞り被覆式軸受の組合せ立体図で
ある。
ある。
【図3】本考案の油膜滞り被覆式軸受の縦断面図であ
る。
る。
【図4】本考案の油膜滞り被覆式軸受の転がり玉の部分
拡大図である。
拡大図である。
【図5】本考案の油膜滞り被覆式軸受の断面及び動作の
見取り図である。
見取り図である。
1 軸受 2 軸受 3 インナ・リング 4 アウタ・リング 5 ローリング・エレメント 7 軸 8 油脂 11 インナ・リング 12 アウタ・リング 13 転がり玉 14 転がり柱 15 ホールダ 16 曲線槽 17 グリース 31 リング・グルーブ 41 リング・グルーブ 61 毛細孔 62 毛細孔
Claims (4)
- 【請求項1】 軸受が少なくともインナ・リングとアウ
タ・リング及びローリング・エレメントで構成され、そ
のインナ・リング及びアウタ・リングのリング内縁とロ
ーリング・エレメントの接触面にリング・グルーブを設
け、数個のローリング・エレメントをその中に嵌め入れ
転がせるのに供せられ、そしてローリング・エレメント
は予め熱処理及び研磨、艶出しを施すことができ、ロー
リング・エレメントの表面に複数の毛細孔が設けられ、
これにより塗り付けた油脂を毛細孔の中に積み入れ、以
てリング・グルーブとローリング・エレメントの接触面
に油膜を被せることを特徴とする油膜滞り被覆式軸受。 - 【請求項2】 上記インナ・リング及びアウタ・リング
のリング・グルーブ内壁とローリング・エレメントの接
触面にも複数の毛細孔が形成されていることを特徴とす
る請求項1記載の油膜滞り被覆式軸受。 - 【請求項3】 上記のローリング・エレメントが転がり
玉、ころ或いは転がり柱でよいことを特徴とする請求項
1記載の油膜滞り被覆式軸受。 - 【請求項4】 上記のローリング・エレメントはその表
面に1/1mm2 の密度で毛細孔が分布し、毛細孔の深さ
が0.5 〜3μm並びに孔径が0.1 〜1μmであることを
特徴とする請求項1記載の油膜滞り被覆式軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994017238U JP3013306U (ja) | 1994-12-29 | 1994-12-29 | 油膜滞り被覆式軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994017238U JP3013306U (ja) | 1994-12-29 | 1994-12-29 | 油膜滞り被覆式軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3013306U true JP3013306U (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=43148972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994017238U Expired - Lifetime JP3013306U (ja) | 1994-12-29 | 1994-12-29 | 油膜滞り被覆式軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3013306U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000205267A (ja) * | 1998-11-11 | 2000-07-25 | Nsk Ltd | 情報事務機器用転がり軸受 |
-
1994
- 1994-12-29 JP JP1994017238U patent/JP3013306U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000205267A (ja) * | 1998-11-11 | 2000-07-25 | Nsk Ltd | 情報事務機器用転がり軸受 |
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