JP3013165B2 - 三路開閉器用双方向分岐コネクタ - Google Patents

三路開閉器用双方向分岐コネクタ

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JP3013165B2
JP3013165B2 JP9155982A JP15598297A JP3013165B2 JP 3013165 B2 JP3013165 B2 JP 3013165B2 JP 9155982 A JP9155982 A JP 9155982A JP 15598297 A JP15598297 A JP 15598297A JP 3013165 B2 JP3013165 B2 JP 3013165B2
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勝久 森
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  • Connections By Means Of Piercing Elements, Nuts, Or Screws (AREA)
  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般に電力線と
して使用されている単一の通電線を絶縁被覆した複数本
の芯線を平行に配置し、その外周部を絶縁外皮で被覆し
たVVFケーブルを対象とし、この様なVVFケーブル
の幹線から負荷接続用の分岐線と、接続された負荷を負
荷から離れた2か所でON,OFFするための三路開閉
器用の双方向分岐線とを分岐接続する際に、幹線VVF
ケーブルが通電中であっても、当該幹線及び各分岐線の
夫々の通電線の極性を統一して誤り無く接続すると共
に、極めて単純な動作で分岐接続を可能とするコネクタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からこの様なVVFケーブルに別の
VVFケーブルを接続して分岐する場合、通常一般には
先ず幹線側のVVFケーブルの途中の分岐点の絶縁を取
り去って正極側通電線と負極側通電線を露出させ、更に
同様にして分岐線側の各VVFケーブルについても絶縁
を除去して通電線を露出させた後、幹線VVFケーブル
の一方の通電線と三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケ
ーブルの一方の側の通電線、及び幹線VVFケーブルの
他方の通電線と負荷分岐用VVFケーブルの一方の通電
線、並びに負荷分岐用VVFケーブルの他方の通電線と
三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブルの他方の通
電線、を夫々一組づつとし、各組み合わせの通電線を閉
端絶縁キャップに内装されている金属スリーブ内に挿入
してその上から加圧工具によって加圧し金属スリーブを
加圧変形させて圧着接続し、必要に応じて絶縁テープを
巻き付けたりしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような前者の手
段では、主線が活線の場合には、電線接続作業の前に感
電防止の必要性から必ず通電を止めて施工しなければな
らず、その間は停電状態が余儀なくされ、しかも、電線
接続作業に於いて相互に接続されるべき各ケーブルの芯
線の組み合わせが特定されているので作業が非常に手数
のかかるものであり、その結果工事時間が長くなって作
業効率が悪いという解決すべき課題を有していた。
【0004】そこで、本発明は、上記した従来から使用
されている幹線VVFケーブルの接続工法の有する問題
点を解消するために、前記VVFケーブルの被覆を除去
すること無く、各ケーブルの分岐接続作業が必要とされ
る都度、部品数が少ない構造簡単なコネクタを使用して
極性の誤接続等を無くし、且つ幹線ケーブルが例え通電
中であっても安全且つ迅速に分岐接続作業を行うことが
できるようにした三路開閉器用双方向分岐コネクタを提
供する事を目的とする。
【0005】上記目的を達成するための本発明の三路開
閉器用双方向分岐コネクタを、実施例の外観及び構造の
記述に於いて使用する記号を用いて説明すると、幹線V
VFケーブル3aから負荷分岐用VVFケーブル3bと
三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブル3cとを分
岐接続させるために使用するコネクタであって、3個の
コンタクト1…と、合成樹脂製の本体2とからなり、前
記コンタクト1は高導電性材料からなり且つ該コンタク
ト1…が前記各VVFケーブル3の絶縁外皮31と絶縁
内皮32とを切断して当該ケーブルの接続すべき通電線
33に接触したときに、その接触面積が該通電線33の
断面積以上となるように通電線33の直径より狭い寸法
の切り込み幅の切り込み部11が、両端部に挿入方向に
対して傾斜させて形成されると共に、背面の形状が悌形
であって且つ絶縁性素材14で被覆されており、前記本
体2は折り畳み部24で連結された半割り形状の本体構
成体2a,2bと一方の本体構成体2aを覆うカバー体
26とからなり、本体構成体2a,2bには、当該両構
成体を互いに対面嵌合させたとき前記幹線VVFケーブ
ル3a,負荷分岐用VVFケーブル3b,及び前記三路
開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブル3cをそれぞれ
収納するための、各ケーブルに適合した幅の溝21a,
21b及び21cが平行して形成されると共に、前記コ
ンタクト1…を挿入して前記切り込み部11を所定の各
通電線33と接触させるために、平行して配置された各
VVFケーブルのうち、幹線VVFケーブル3aの一方
の通電線33と三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケー
ブル3cの一方の側の通電線33、及び負荷分岐用VV
Fケーブル3bの一方の通電線33と三路開閉器用双方
向分岐3芯VVFケーブル3cの他方の側の通電線3
3、並びに幹線VVFケーブル3aの他方の通電線33
と負荷分岐用VVFケーブル3bの他方の通電線33と
に夫々跨がって前記コンタクト1…の挿入方向と挿入位
置とを規制する挿入穴23a,23b,23cが穿設さ
れた構成となっている。
【0006】
【発明の実施の形態】このような構成とした三路開閉器
用双方向分岐コネクタを実施するに当たっては、コンタ
クト1は、例えば硬質の銅合金板の様に、VVFケーブ
ル3の通電線33に使用されている軟銅よりも硬度が高
く導電性に優れている素材を使用するのが好ましい。コ
ンタクト1は単に1枚の平板でもよいが、側面から見た
断面形状をほぼ逆U字形とし、2つの平行な片を有する
形状とすることにより、前記通電線33と2か所で接触
されることになり、電気的接続も機械的にも安定した接
続状態となる。この場合、切り込み部11の近傍に絶縁
外皮31を切断して隣接する芯線の絶縁内皮32,32
の間に入り込んで、夫々を分離する切断刃13を形成し
ておくと作業が容易となる。
【0007】コンタクト1の切り込み部11の切り込み
幅は、コンタクト1をVVFケーブル3に押圧させるこ
とによって、切断刃13と協動してケーブルの絶縁外皮
31と絶縁内皮32とを切り裂き、切り込み部11の対
抗する内側面に於て通電線33と通電を行わせるもので
あるから、通電線33の太さよりも少し狭い幅とし、通
電線33を押圧力によって塑性変形させながら両側から
強固に圧接挟持させるようにする。尚、コンタクト1の
板厚と切り込み部11の幅は押圧力によって受けた通電
線33の塑性変形量に関係し、通電線33との接触状態
に於て、接触面積が通電線33の断面積以上の面積とな
るように設定しておく。又、切り込み部11は挿入方向
に対して傾斜させることによって、通電線が圧接挟持さ
れたときに1本のケーブル中の正負の通電線が相互に離
反するように作用して、短絡などの事故を防止すること
ができる。
【0008】又、圧着作業時にコンタタクト1と加圧工
具との絶縁状態を保持するために、コンタタクト1の上
面は、ナイロン等比較的強度の高い樹脂からなる絶縁樹
脂板14によって被覆される。或いは、コンタタクト1
から絶縁樹脂板14を無くし、圧着作業時にコンタタク
ト1と加圧工具との間に絶縁材を挿入して作業を行って
もよい。
【0009】コネクタ本体2は、ほぼ同形の半割り形の
2つの本体構成体2a,2bとカバー体26とからなる
が、この3部分を折り畳み部24及び連結帯25で連結
された形状として、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等の樹脂素材で全体を一体成型するのがもっとも
合理的である。3本のケーブルを収納する溝21a,2
1b,21cは相互に各溝の中心間を適宜な間隔を隔て
て平行に配置されるが、この溝21a,21b,21c
は、本体構成体2a,2bをほぼ同形の半割り形とする
場合は両方の本体構成体に設ければよい。或いは本体構
成体2aのみにVVFケーブルが収納し得る深さの溝を
形成した場合は、本体構成体2bは単なる覆い蓋のよう
な形状としてもよい。何れにしても溝の中でケーブルが
回転することがないような寸法とするべきである。
【0010】又、上記3本の溝のうち、負荷分岐用VV
Fケーブル3bが収納される溝は、当該負荷分岐用VV
Fケーブル3bが片方向にだけ分岐する場合は、ケーブ
ル端面に於いて雨水の侵入等事故原因となる外部要因か
ら内部を保護するために遮蔽壁28で終端される。この
遮蔽壁28は本体構成体2aと一体成型してもよいが、
溝の内側の所定の位置、例えば溝の端部近傍等に嵌合溝
28aを形成し、これに別途製作した遮蔽壁28を嵌合
して取り付けてもよい。この構造とすることにより、負
荷分岐用VVFケーブル3bを双方向に引き出して2箇
所に負荷を設けることができる。
【0011】本体構成体2aには、前述のようにコンタ
タクト1を挿入して、幹線VVFケーブル3aの一方の
通電線33と三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブ
ル3cの一方の側の通電線33、及び負荷分岐用VVF
ケーブル3bの一方の通電線33と三路開閉器用双方向
分岐3芯VVFケーブル3cの他方の側の通電線33、
並びに幹線VVFケーブル3aの他方の通電線33と負
荷分岐用VVFケーブル3bの他方の通電線33、の各
組み合わせとなった通電線と通電線とを夫々接触接続さ
せるために、対応する通電線に跨がって挿入穴23a,
23b,23cが穿設されている。この挿入穴23a,
23b,23cの幅は前記コンタタクト1が挿入され得
る寸法であり、長さは通電線の組み合わせによって決ま
る夫々の組の通電線33間の間隔に対応した長さのコン
タタクト1が挿入され得る寸法となる。
【0012】尚、上記挿入穴の長さ、言い換えればコン
タタクト1の長さは当該コンタクト1の両端部に設けら
れた切り込み部11間の間隔に関連し、この切り込み部
11間の間隔は接続するべき通電線と通電線との間隔に
対応するので、本体2の内部に配置された上記の3本の
ケーブルの相互の間隔とケーブルの配列順序及びケーブ
ル内に平行する2本又は3本の芯線間の間隔によって決
定される事はいうまでもない。又、3本のケーブルの配
列順序については、その詳細を実施例の項で説明する
が、例えば、幹線VVFケーブル3aと負荷分岐用VV
Fケーブル3bは、3本平行して設けられた溝のうち、
溝21aと溝21bの如く両サイドの溝に夫々配置し、
三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブル3cは中間
の広幅の溝21cに配置するのがコンタクト1の配列の
立場から最も一般的であると思われる。夫々の溝に配置
された各ケーブルの極性の方向が決まると、各通電線の
位置関係に応じて3個のコンタクトの寸法が決まること
になる。
【0013】コネクトの装着作業としては、本体構成体
2aの溝21a,21b,21cの内部に幹線VVFケ
ーブル3a、負荷分岐用VVFケーブル3b及び三路開
閉器用双方向分岐3芯VVFケーブル3cを上記の事例
に従って夫々載置する。この時、幹線のVVFケーブル
3a及び三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブル3
cは分岐せずに双方向に本体2の内部を貫通して連続し
ているが、負荷分岐用VVFケーブル3bは当該コネク
タの部位で分岐するので、その切断端面は前記遮蔽壁2
8に当接させて載置する。次いで本体構成体2bを本体
構成体2aの上に覆い被せるようにして合体させ、コン
タクト1を挿入穴23a,23b,23cから挿入して
圧着工具Aで押圧すると、切り込み部11は切断刃13
と協動してケーブルの絶縁外皮31と絶縁内皮32を切
り裂いて通電線33を補足し、当該通電線33を押圧力
によって塑性変形させながら両側から強固に圧接挟持す
る。コンタクト1の挿入後にカバー体26を本体構成体
2aの背後から被せ、前記3か所の挿入穴から雨水等が
侵入することを防止する。
【0014】
【実施例】図1〜図13は本発明の第1実施例並びに変
形例を示し、図1は組み立て手順を示す説明用斜視図、
図2はケーブルを中心とする接続関係を示す説明用の配
線図、図3〜図7は同実施例の構成部品の外観を示す斜
視図、図8〜図9は装着作業を段階的に示す作業工程説
明図、図10は装着作業完了時(組み立て後)の本体の
一部を仮想線で表現して装着状態の本体内部構造を示す
斜視図、図11は装着作業完了時のコンタクトと通電線
との接触状態を示す図10に於けるX−X方向断面図、
図12は組み立て完了後の外観斜視図、図13は変形例
の配線図である。尚、本実施例では、幹線VVFケーブ
ルは2芯の場合を例示したが、3芯ケーブルにも応用可
能であることは言うまでもない。
【0015】第1実施例に於いて、図3〜図5に示すよ
うに、コンタクト1は例えば燐青銅のような硬質で電気
伝導度が優れた銅合金板により、側面から見た断面形状
をほぼ逆U字形とし、2つの平行な片を有する形状とし
ている。この2つの平行な片の両端に通電線33と接触
する切り込み部11が形成される。この様にすることで
通電線33と2か所で接触されることになり、電気的に
も機械的にも安定した接続状態となる効果がある。本実
施例のコンタクト1は背面が絶縁性素材14で被覆され
ていて、通常の圧着工具Aを使用しても圧着工具とコン
タクトとは絶縁されており、幹線VVFケーブルが通電
中であっても安全且つ迅速に分岐接続作業を行うことが
できる。
【0016】又、コンタクト1の切り込み部11の切り
込み幅は、コンタクト1をVVFケーブル3に押圧させ
て、当該押圧力によってケーブルの外装及び内装の各被
覆を切断した後、通電線33を塑性変形させながら両側
から強固に圧接挟持させるのであるから、通電線33の
太さよりも少し狭い幅となっている。尚、コンタクト1
の板厚と切り込み部11の間隔とは押圧力によって受け
た通電線33の塑性変形量に関係し、通電線33との接
触状態に於て、接触面積が通電線33の断面積以上の面
積となり、接触抵抗は極めて小さく、接続された相互の
通電線間の電流容量はほぼ連続的となるように設定され
ている。
【0017】又、この実施例では、コンタクト1の切り
込み部11の近傍に絶縁外皮31を切断して隣接する芯
線の絶縁内皮32,32の間に入り込んで、夫々を分離
する切断刃13が設けられているが、これは逆U字形の
平行する2面の間隙に存在する絶縁外皮31を長さ方向
に切断することによって作業が容易となる特徴を有す
る。更にVVFケーブルの両芯線間隔を広げるように切
り込み部11は少し傾斜させて形成されている。
【0018】尚、図示は省略するが、コンタクト1の変
形例として正面形状が第1実施例のコンタクト1と同一
で、単に1枚の金属板からなる構造としたものも考える
事ができる。本来のコンタクト1と同じく、挿入時に押
圧力を受ける上端縁部(切り込み部11,11とは反対
側)は絶縁性素材14で被覆されている。この変形例は
安価に製造し得ることが特長である。
【0019】本体2は、第1実施例では半割り形状と
し、本体構成体2a,2bには当該両本体構成体を体面
して合体させた状態で3本のVVFケーブルを収納する
ための溝21a,21ab,21cとなるように各溝が
形成されて、合体させたときに上下対称形をなす構造と
なっている。本発明の実施態様としてはこの構造の他
に、本体構成体2aのみにVVFケーブルが収納し得る
深さの溝を形成し、本体構成体2bは単なる覆い蓋のよ
うな形状としてもよい。又、3芯VVFケーブルが挿通
される,溝21c、場合に応じて溝21a等は当然広幅
となっている。
【0020】又、上記3本の溝のうち、負荷Lが1カ所
で、負荷分岐用VVFケーブル3bが片方だけに引き出
される場合には、溝21bの終端部に遮蔽壁28が設け
られているが、この遮蔽壁28は本体構成体2aと一体
成型してもよいが、図6に於いて一部の遮蔽壁28に示
すように、溝の内側の所定の位置、例えば溝の端部近傍
等に嵌合溝28aを形成し、これに別途製作した遮蔽壁
28を嵌合して取り付けてもよい。この様な嵌合溝28
aをすべての溝に形成しておく事により、例えば負荷分
岐用VVFケーブル3bを双方向に引出して両端に負荷
Lを取り付けたり、他の用途にも流用する等のように、
2本のVVFケーブル3a,3bと溝21a,21b,
との相互の対応自由度が大きくなる特徴を有する。
【0021】幹線VVFケーブル3aと他の分岐線のV
VFケーブル3b,3cとの接続作業は、先ず本体構成
体2aの溝21aに幹線VVFケーブル3aを、溝21
bに負荷分岐用VVFケーブル3bを、又、溝21cに
三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブル3cを夫々
収納する(図1)。この時、負荷分岐用VVFケーブル
3bの極性を幹線VVFケーブル3aの極性と一致させ
るために、当該幹線VVFケーブル3aと負荷分岐用V
VFケーブル3bとはケーブルの極性表示マーク34が
同一のサイドとなるようにして配置する方が、後刻負荷
分岐用VVFケーブル3bの極性を確認する必要がある
場合に便利である。三路開閉器用双方向分岐3芯VVF
ケーブル3cの極性は任意であってもよい。
【0022】次に、本体構成体2bを本体構成体2aの
上に覆い被せるようにして、フック27aをフック環2
7bに引っ掛けて合体させ、3個のコンタクト1…を夫
々挿入穴23a,23b,23cから挿入して(図8)
圧着工具Aで押圧すると(図9)、切り込み部11は切
断刃13と協動してケーブルの絶縁外皮31と絶縁内皮
32とを切り裂いて通電線33を補足し、通電線33を
塑性変形させながら強固に圧接挟持する。コンタクト1
挿入後にカバー体26を本体構成体2aに被せてフック
29aをフック環29bに引っ掛けて固定し、外部環境
から内部を保護する。図10及び図12に作業完了後に
於ける本体構成体2bを仮想線で表した内部の状態と全
体の外観とを示す。又、作業完了後のコンタクト1と通
電線33との接触状態を示す図10に於けるX−X断面
を図11に示す。
【0023】作業完了後、或いは前もって、図10及び
図12に示すように、負荷分岐用VVFケーブル3bに
は負荷Lが、三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブ
ル3cの両端部には三路開閉器Sa,Sbが接続され
る。図示したごとく、三路開閉器Sa,Sbのポール極
は三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブル3cの中
心の通電線に、2個の接点は夫々一方の側の通電線及び
他方の側の通電線に接続される。そして周知のごとく負
荷Lとして例えば照明器具を階段に取り付け、階下に三
路開閉器Saを、又、階上に三路開閉器Sbを取り付け
ることにより、階上・階下いずれからでも当該照明器具
を点滅させることが可能である。
【0024】本発明のコネクタ内部における3本のケー
ブル配置は上記配置に拘わることなく任意であってよい
が、上記説明並びに各図面に示されている本第1実施例
のケーブル配置では、図2の配線図に示すように3個の
コンタクトが全て異なる長さとなっている。この形態で
もよいが例えば図13の変形例の配線図に示すように、
1個のコンタクトと接触する通電線の組み合わせを変更
することで、3個のコンタクト1のうち2個が同一形状
ですむ事になり、部品管理上合理的である。一般に3本
のケーブルの配置によっては、コンタクト1により相互
に接続されるべき2本の通電線の相互位置が変化し、こ
れに対応して3個のコンタクトの長さを設定する必要が
あり、場合によっては部品の製造管理に余分の配慮をし
なければならないと言う事態が生じ得る。ただし、コネ
クタが本発明の構造を有する限り、その配置が一度設定
されれば部品構造が決定され、装着作業上の煩わしさは
生じることなく、本発明の特徴、効果を有することにな
る。又、負荷分岐用VVFケーブル3bの引き出し方向
は、図2或いは図13にも示すようにその時の都合によ
り任意である事は言うまでもない。
【0025】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例の構
造のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の
構成要件を備え、本発明にいう目的を達成し、以下にい
う効果を有する範囲内において適宜改変して実施するこ
とができるものである。
【0026】
【発明の効果】本発明の三路開閉器用双方向分岐コネク
タは上記のごとく構成されたものであるから、コンタク
トをVVFケーブルに対して圧入するだけの簡単な操作
によって、仮に主線が活線であっても通電を遮断させる
こと無く、安全且つ確実に負荷接続用並びに負荷から隔
たった2箇所から開閉するための各分岐線を分岐接続さ
せることができる。又、コンタクトと通電線との接触面
積が通電線の断面積以上であり、従って接触抵抗は極め
て小さくて接続された相互の通電線間の電流容量はほぼ
連続的となるので、接続部に於ける発熱等のトラブルが
発生することはない。更に、コンタクトの切り込み部に
より1本のケーブル中の通電線を相互に離間させるよう
に作用するので、正負両通電線間の絶縁は完全であり安
全性を高めることができる。
【0027】負荷接続用等、収納されているケーブルの
切断端部は遮蔽壁に当接されているので、通電線は周囲
から電気的に隔離され、短絡や漏電などの事故を確実に
防止することができる。
【0028】更に、構成部品が少なく、しかも本体は一
体成型された簡単な構造であるから安価に提供できると
共に、配線作業が簡単であるため工事に対する経費が少
なくてすむと言う効果をも得られるに至ったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の各部品の相互関係を説明
する分解斜視図。
【図2】同、第1実施例のケーブルとコンタクト、及び
開閉器、負荷の接続関係を示す説明用の配線図。
【図3】同、コンタクトの外形斜視図。
【図4】同、コンタクトの外形斜視図。
【図5】同、コンタクトの外形斜視図。
【図6】同、本体の組み立て前の外形の斜視図。
【図7】同、別方向から見た本体の組み立て前の外形の
斜視図。
【図8】コネクト装着作業中の分解斜視図。
【図9】圧着工程を示す斜視図。
【図10】第1実施例の一部分を仮想線で表現して、装
着状態の本体内部構造を示す斜視図。
【図11】コンタクトと通電線との接触状態を示す断面
図。
【図12】組み立て完了後の外観斜視図。
【図13】変形例の配線図。
【符号の説明】
1 コンタクト 2 本体 2a 本体構成体 2b 本体構成体 21a 溝 21b 溝 21c 溝 23a 挿入穴 23b 挿入穴 23c 挿入穴 24 折り畳み部 25 連結帯 26 カバー体 28 遮蔽壁 3a 幹線VVFケーブル 3b 負荷分岐用VVFケーブル 3c 三路開閉器用双方向分岐3芯分岐VVFケーブル 31 絶縁外皮 32 絶縁内皮 33 通電線 A 圧着工具 L 負荷 Sa 開閉器 Sb 開閉器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−130409(JP,A) 特開 平8−124605(JP,A) 特開 平4−303568(JP,A) 特開 昭51−140187(JP,A) 実開 平4−14367(JP,U) 実開 昭54−99559(JP,U) 実開 昭57−188265(JP,U) 実公 昭51−3899(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 4/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幹線VVFケーブル(3a)から負荷分岐用
    VVFケーブル(3b)と三路開閉器用双方向分岐3芯VV
    Fケーブル(3c)とを分岐接続させるために使用するコネ
    クタであって、3個のコンタクト(1)…と、合成樹脂製
    の本体(2)とからなり、前記コンタクト(1)は高導電性
    材料からなり且つ該コンタクト(1)…が前記各VVFケ
    ーブル(3) の絶縁外皮(31)と絶縁内皮(32)とを切断して
    当該ケーブルの接続すべき通電線(33)に接触したとき
    に、その接触面積が該通電線(33)の断面積以上となるよ
    うに通電線(33)の直径より狭い寸法の切り込み幅の切り
    込み部(11)が、両端部に挿入方向に対して傾斜させて
    成されると共に、背面形状が悌形であって且つ絶縁性素
    材(14)で被覆されており、前記本体(2)は折り畳み部(2
    4)で連結された半割り形状の本体構成体(2a),(2b)と一
    方の本体構成体(2a)を覆うカバー体(26)とからなり、本
    体構成体(2a),(2b)には、当該両構成体を互いに対面嵌
    合させたとき前記幹線VVFケーブル(3a),負荷分岐用
    VVFケーブル(3b),及び前記三路開閉器用双方向分岐
    3芯VVFケーブル(3c)をそれぞれ収納するための、各
    ケーブルに適合した幅の溝(21a),(21b)及び(21c)が平
    行して形成されると共に、前記コンタクト(1)…を挿入
    して前記切り込み部(11)を所定の各通電線(33)と接触さ
    せるために、平行して配置された各VVFケーブルのう
    ち、幹線VVFケーブル(3a)の一方の通電線(33)と三路
    開閉器用双方向分岐3芯VVFケーブル(3c)の一方の側
    の通電線(33)、及び負荷分岐用VVFケーブル(3b)の一
    方の通電線(33)と三路開閉器用双方向分岐3芯VVFケ
    ーブル(3c)の他方の側の通電線(33)、並びに幹線VVF
    ケーブル(3a)の他方の通電線(33)と負荷分岐用VVFケ
    ーブル(3b)の他方の通電線(33)とに夫々跨がって前記コ
    ンタクト(1)…の挿入方向と挿入位置とを規制する挿入
    穴(23a),(23b),(23c)が穿設されている三路開閉器用
    双方向分岐コネクタ。
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