JP3012205U - ネット入りセメント板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 表面に割れの出ないセメント板 【目 的】 曲げやひずみにより板の表面に亀裂が
生じないセメント板が出来る。 【構 成】 板の内部中心はセメントと軟らかい発
泡した骨材（２）で構成され、外側の表面直下には繊維
のネット（４）と、その付近にはセメントと硬い骨材
（３）で両側から挟み込むように一体化されたセメント
板。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 ［産業上の利用分野］ この考案は、セメントに異なる強度の骨材を配分し、表面の直下両側にネットを 装着一体化したセメント板に関するものである。

【０００２】 ［従来の技術］ 従来のセメント板では、中心部や片側面に金網や繊維のネットを入れたものもあ った。

【０００３】 ［考案が解決しようとする課題］ これらは側面からの力に対して次のような欠点があった。 （イ）セメントの中心部にネットの入ったものは、折れたり割れたりしやすく、 割れた時にネットによって欠片は繋がっているが表面はひび割れが出来る。 （ロ）表面片側だけにネットを入れたものは、もう一方の入れない面に割れが出 やすい。 （ハ）もし表面両側にネットを入れたものは、骨材の強度が同一の場合外部から の力が加わると内部から外部表面まで同じ割れ目が出来る。 本考案は、これらの欠点を除くためになされた。

【０００４】 ［問題を解決するための手段］ セメント板の中心部では発泡された軟らかい骨材（２）、外側表面のネット部分 では硬い骨材（３）、両側表面直下では繊維で出来たネットを装着する。 本考案は、以上の構成によるセメント板である。

【０００５】 ［作用］ 板の側面より力や衝撃が加わると、反対面の表面は伸びようとする。表面が伸び ようとする力をネットで拘束し、力が消えるとまたもとにもどる。大きな力やひ ずみの力が加わると、板の内部の軟らかい骨材が収縮し、亀裂は弱いところから 先に生じるから内部の軟らかい骨材付近で先に亀裂が生じる。このため外部表面 には割れが生じない柔軟性のある板となる。

【０００６】 ［実施例］ 以上本案の実施例について説明する。 （イ）セメント（１）と粒状の発泡スチロール（２）、水を混ぜたモルタルを作 る。 （ロ）型の定まった枠の中にモルタルを入れる時、同時に表面両側に繊維のネッ ト（４）を網目全体が隠れるように入れる。 （ハ）砂（３）をネットの付近前後から表面にかけてセメント（１）と混ざよう に入れる。 又、本案のセメントの替わりに石膏、石灰、プラスターでも良い。繊維のネット はアクリル、ビニロン、ガラス、炭素、ポリエステルの繊維で出来たネット。 軟らかい骨材とは、人工的に発泡された粒状のスチロール、パーライト、蛭石を 、硬い骨材とは、天然の砂、砂利、砕石、珪砂を指す。

【０００７】 ［考案の効果］ 本案は以上のような構成で、建物に取り付けた場合地震や外部からの力、ひずみ などにより板の表面に割れや亀裂が表れないセメント板となる。又、表面にネッ トや硬い骨材を入れる事により板の上にタイル、石材などを貼る場合に重量が大 きな物でも剥がれる事がない力を有する。セメント板を釘やビスで建物に取り付 ける時にも、釘やビスの頭が板の中にもぐり込む事も防ぐ

【図面の簡単な説明】

【図−１】 本考案の斜視図である。

【図−２】 本考案の継面図である。

【符号の説明】

（１）セメント （２）軟らかい骨材 （３）硬い骨材 （４）繊維のネット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中心内部はセメント（１）と発泡された
   軟らかい骨材（２）で、両外側はセメント（１）と硬い
   骨材（３）、繊維で出来たネット（４）で構成されたネ
   ット入りセメント板。