JP3011314U - ゴルフ用クラブヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴルフ用のウッドクラブのスウイング時にお
けるクラブヘッドの抵抗を軽減させるととに、スウイン
グの安定性を向上させること。 【構成】 クラブヘッド１１のソール１１ｂに、クラブ
フェイス１１ａの下端縁中央部からクラブヘッドの背面
側に向って延びる流線形状のリブ１２を突設するととも
に、そのリブ１２の両側にリブ１２に沿って延びる凹溝
１３を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ゴルフ用クラブヘッドに関し、特にスウイング時におけるヘッド抵 抗を軽減し、スウイングの安定性を向上し得るようにしたゴルフ用クラブヘッド に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ゴルフにおいて主としてゴルフボールを遠くへ飛ばすためのクラブと して、ドライバー或いはスプーン等と呼ばれるウッドヘッドを有するクラブが使 用される。

【０００３】 このようなクラブのヘッドは従来柿の木で造られていたが、新しい材料の開発 に伴ない、現在ではクラブヘッドを金属材料で成形して造ったメタルウッドと称 するクラブが多く見られるようになっている。

【０００４】 ところで、図５は例えば上記ドライバー用のクラブヘッドの斜視図であって、 クラブヘッド１はその前面部にゴルフボールを叩くためのフェイス１ａが形成さ れ、そのフェイス１ａより後方部が平面視でほぼ半円形或いは半楕円形状に形成 され、底面であるソール１ｂは断面が円弧状に形成されている。また、上記クラ ブヘッド１の一側部にはゴルフシャフト（図示せず）の先端を装着するためのホ ーゼル部１ｃが突設されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このようなクラブヘッド１を装着したクラブにおいては、上述のよ うにそのソール１ｂが単純な円曲面に形成されているので、打球のためのスウイ ング時に、上記クラブヘッドが空気や芝生の弾性の影響を受けて、クラブヘッド の軌跡が微かに変位し、不安定になる現象が生じ、ボールを衝撃する位置がクラ ブヘッドのスゥイートスポットから外れて、打球の飛行距離や落下点に対する正 確性に微妙な影響をもたらし易い等の問題がある。

【０００６】 また、上記ソール１ｂが単純な円曲面に形成されていることに関連して、打球 の際にフェアウェイやラフまたは露出土壌等の違った環境条件に左右され、特に クラブヘッド１を大きく地面に叩きつけたいわゆるダフリが生じた時には、図６ で示すように、ソール１ｂの円弧状部の広い部分が例えば草や地面２を叩き削り 、クラブのスウイングに対する抵抗が相対的に増加し、打球の勢いがそがれる等 の問題がある。

【０００７】 本考案はこのような点に鑑み、スウイング時におけるクラブヘッドの抵抗を軽 減させるとともに、スウイングの安定性を向上し得るようにしたゴルフ用クラブ ヘッドを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、クラブヘッドのソールに、クラブフェイスの下端縁中央部からクラ ブヘッドの背面側に向って延びる流線形状のリブを突設するとともに、そのリブ の両側にリブに沿って延びる凹溝を形成したことを特徴とする。

【０００９】 そして、上記リブの前記クラブフェイスの下端縁と接続する前端部に、断面が 円弧状の案内面が形成され、或いは上記凹溝の幅がクラブヘッドの背面側に向っ て順次広くなるように形成すれば一層好ましい。

【００１０】

【作用】

上述のように、本考案はソールに流線形状のリブ及びそのリブの両側に凹溝を 形成したので、プレーヤーがクラブをスウイングすると、上記リブがその前端の 案内面によりそのクラブヘッドのソールに沿って流れる空気をリブの両側に振り 分けて、上記両側の凹溝内に導入し、かつクラブヘッド背面側に至るリブの両側 の表面に沿って流れさせるので、スタビライザー的な作用が行なわれ、手でクラ ブをスウイングした際の微かな揺動現象やボールの衝撃位置の安定性及び打球の 勢いにもたらす悪影響が軽減される。

【００１１】 また、クラブヘッドのソールがターフや地面に接触しても、比較的上記リブ部 のみに限られる場合が多くなるので、その分だけ従来のクラブヘッドに比べて、 スウイング時の抵抗が軽減され、かつ該ソール前端の案内面と接触したターフや 土壌が振り分け引導されて両凹溝に沿って移動して釈放され、比較的スウイング に応じた打球の勢いを保持することができる。

【００１２】

【実施例】

以下、図１乃至図４を参照して本考案の実施例について説明する。 図１は、本考案のクラブヘッドのソール側から見た斜視図、図２はそのソール 側の平面図であり、クラブヘッド１１はほぼ楕円形状を呈しており、前面側にク ラブフェイス１１ａが形成されるとともに、一側部にクラブシャフト（図示せず ）を装着するホーゼル部１１ｃが突設してある。

【００１３】 ところで、クラブヘッド１１のソール１１ｂには、ソール１１ｂの下端縁中央 部からその下端部に直交する方向にクラブヘッド１１の背面側に延びる流線形状 のリブ１２が突設されており、そのリブ１２の前記クラブフェイス１１ａと接続 する前端部には断面円弧状の案内面１２ａが形成されている。さらに、上記リブ １２の両側にはそのリブ１２に沿って適宜深さ及び幅の凹溝１３が形成されてお り、その凹溝１３はその幅がクラブヘッドの背面側に向って順次広くなるように 形成してある。

【００１４】 図２は、上記クラブヘッドのスウイング時における空気或いは地上物の流線を 示す図であり、クラブヘッド１１が矢印Ａ方向に移動したとき、クラブフェイス １１ａ側の空気は相対的に逆方向に流れ、リブ１２の案内面１２ａによって左右 の凹溝１３に振り分け導入され、その凹溝１３に沿って後方に流れ図中のＢ側に 流動排出される。したがって、上記リブ１２及び凹溝１３によってスタビライザ ー的な作用が奏され、スウイング時における空気の抵抗や微かに揺動する不安定 な現象が軽減され、スウインの安定性が向上される。

【００１５】 一方、ゴルフコースにはラフや露出土壌等のいろいろと違った環境条件が点在 しており、万一これらの個所に落ちた打球をプレーヤーが処理する場合には、図 ３及び図４に示すように、クラブのスウイングによって前記リブ１２の案内面１ ２ａが草１４や土壌を左右に振り分け両凹溝１３内に導入され、スウイングに対 する抵抗が軽減し、さらにクラブのスウイングの安定性が向上される。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案はソールに流線形状のリブを設けるとともにその リブの両側にそのリブに沿って延びる凹溝を形成したので、プレーヤーが大きく スウイングした場合でも、上記リブとその前端部の案内面により流動する空気を 左右の凹溝否に振り分けて導入しクラブヘッドの背面側より排出するので、スタ ビライザー的な作用が働き、スウイング時におけるヘッドの揺動現象や、ボール 衝撃位置の安定性と打球の勢いにもたらす悪影響等を軽減することができ、打球 の飛行距離や正確性をプレーヤーの狙ったとおりのものに近づけることができる 。

【００１７】 また、初心者にとっても、ソールが土壌や芝生等の地上物に接触しても、比較 的にリブ部のみに限られる場合が多くなり、従来のクラブヘッドのようにソール の第部分が接触するのではないので、スウイングの抵抗がかなり軽減されるとと もに、ソールのリブ前端部の案内面によって接触した地上物が左右の凹溝内に振 り分け導入され背面側から排出される形となり、ヘッドスピードの低下が防止さ れスウイングに応じた打球の勢いを保持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のクラブヘッドの実施例を示すソール側
を見た斜視図。

【図２】図１に示すクラブヘッドにおいて、そのスウイ
ング時におけるクラブヘッドに対する空気や地上物の流
動方向を示す説明図。

【図３】本考案のクラブヘッドのスウイング時における
芝生や草等との接触状態を示す図。

【図４】上記実施例における土壌をえぐった状態を示す
図。

【図５】従来のゴルフ用クラブヘッドの斜視図。

【図６】従来のゴルフ用クラブヘッドの土壌をえぐった
状態を示す図。

【符号の説明】

１１ クラブヘッド １１ａ クラブフェイス １１ｂ ソール １２ リブ １２ａ 案内面 １３ 凹溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】クラブヘッドのソールに、クラブフェイス
   の下端縁中央部からクラブヘッドの背面側に向って延び
   る流線形状のリブを突設するとともに、そのリブの両側
   にリブに沿って延びる凹溝を形状したことを特徴とする
   ゴルフ用クラブヘッド。
2. 【請求項２】上記リブの前記クラブフェイスの下端縁と
   接続する前端部に、断面が円弧状の案内面が形成されて
   いることを特徴とする、請求項１記載のゴルフ用クラブ
   ヘッド。
3. 【請求項３】上記凹溝の幅がクラブヘッドの背面側に向
   って順次広くなるように形成されていることを特徴とす
   る、請求項１記載のゴルフ用クラブヘッド。