JP3011226U - 枕の袋体内充填材 - Google Patents

枕の袋体内充填材

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JP3011226U
JP3011226U JP1994015344U JP1534494U JP3011226U JP 3011226 U JP3011226 U JP 3011226U JP 1994015344 U JP1994015344 U JP 1994015344U JP 1534494 U JP1534494 U JP 1534494U JP 3011226 U JP3011226 U JP 3011226U
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祥介 高木
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祥介 高木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 植物性材料によって構成されている枕の袋体
内充填材に匹敵する効果と、睡眠中の指圧効果を得る。 【構成】 横断面が中実円形で、半径方向の大きさDと
長手方向の大きさHとの関係を、(D=H)に設定した
くん煙処理済みまたは乾燥済み竹材単体1を多数集合さ
せて、枕2の袋体3内に適宜充填して密閉する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、枕の袋体内に密閉される枕の袋体内充填材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、枕の袋体内充填材として、たとえば、ソバがら、もみがら、茶殻、 樹脂製の発泡材などがよく知られている。
【0003】 前記ソバがら、もみがら、茶殻などの植物性材料によって構成されている枕の 袋体内充填材は、優れた自己保温性、撥水性および通気性を有し、かつ適当な吸 熱性と弾力性を備えている。したがって、優れた自己保温性により常温もしくは その付近の温度に恒温保持されるので使用初期の違和感や不快感をなくし、優れ た撥水性と通気性との相乗作用により高湿や頭部発汗に伴う吸水を避けて、使用 時の不快感、人体や寝具への悪影響および重量増加に伴う使用性の低下などを避 けることができる。また、適当な吸熱性により、健康上好ましいとされている「 頭寒足熱」を維持でき、適当な弾力性は安眠を約束する。このため、普遍性に富 む。
【0004】 一方、樹脂製の発泡材などの弾性材料によって構成されている枕の袋体内充填 材は、前記植物性材料によって構成されている枕の袋体内充填材と比較して、撥 水性、通気性および吸熱性に劣る。このため、高湿や頭部発汗に伴い若干の吸水 が見られるとともに、「頭寒足熱」の維持力が僅かに低い。しかし、優れた弾力 性を備えているから軟らかい枕を好む者に適し、優れた弾力性が安眠を約束する 。
【0005】 他方、陶磁器などの硬質材料により頭部載置面に複数の凸部を設けた構造の枕 が有る。この種の枕によれば睡眠中に頭皮の局部的な押圧が反復して行われるの で、頭皮の血行促進などに好適な指圧効果が得られるとされている。しかし、硬 度が高過ぎるため使用時に苦痛を伴う。したがって、優れた指圧効果を期待でき るのにもかかわらず、使用者が制限され普遍性に劣る難点を有している。
【0006】 ところで、本考案出願人は、長尺の生竹をくん煙処理して、編み棒を製造する 技術を既に開発し(特公平3−64617号公報)、その結果、生竹をくん煙処 理することで含水率が大幅に低下し、繊維密度が高くなって、機械的な強度およ び耐摩耗性などの特性が改善されることを確認している。また、くん煙処理した 竹は優れた自己保温性および通気性を有し、かつ適当な吸湿性、吸熱性および脱 臭性を備えていることも認識している。したがって、本考案出願人は、この点に 着目して、ソバがら、もみがら、茶殻などの植物性材料によって構成されている 枕の袋体内充填材の利点と、陶磁器などの硬質材料によってなる枕の利点を併有 する枕の袋体内充填材を完成するに至った。 また、長尺の生竹を乾燥させた竹においても、前記くん煙処理した竹とほぼ同 様な優れた自己保温性および通気性を有し、かつ適当な吸湿性、吸熱性および脱 臭性と吸熱性を備えているものである。本考案出願人は、この点にも着目して、 この乾燥させた竹を利用して枕の袋体内充填材を提供しようとするものである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、植物性材料によって構成されている枕の袋体内充 填材は、自己保温性、撥水性および通気性に優れ、適当な吸熱性と弾力性を備え ているので、使用初期の違和感や不快感をなくし、高湿や頭部発汗に伴う吸水を 避けて、使用時の不快感、人体や寝具への悪影響および重量増加に伴う使用性の 低下などを避け、健康上好ましいとされている「頭寒足熱」を維持でき、適当な 弾力性により安眠を遂行できるので、普遍性に富む反面、睡眠中の指圧効果を期 待できない点である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、くん煙処理された長尺の生竹を円周方向および半径方向に 複数分割して形成した多数のくん煙処理済み竹材単体によって構成されているこ とを特徴とし、植物性材料によって構成されている枕の袋体内充填材に匹敵する 効果を発揮し、かつ睡眠中の指圧効果を得る目的を達成した。 請求項2の考案は、乾燥された長尺の竹を円周方向および半径方向に複数分割 して形成した多数の乾燥済み竹材単体によって構成されていることを特徴とし、 植物性材料によって構成されている枕の袋体内充填材に匹敵する効果を発揮し、 かつ睡眠中の指圧効果を得る目的を達成した。 請求項3の考案は、前記請求項1または請求項2に記載した竹材単体が半径方 向の断面形状を中実円形に形成して構成された請求項1または請求項2記載の枕 の袋体内充填材で、植物性材料によって構成されている枕の袋体内充填材に匹敵 する効果を発揮し、かつ睡眠中の指圧効果を得るとともに、シャープな角部によ る頭皮への過剰な刺激を避ける目的を達成した。 請求項4の考案は、半径方向の大きさと長手方向の大きさとの関係を、半径方 向の大きさ≦長手方向の大きさ、に設定した竹材単体によって構成された前記請 求項3記載の枕の袋体内充填材で、植物性材料によって構成されている枕の袋体 内充填材に匹敵する効果を発揮し、かつ睡眠中の指圧効果を得るとともに、経時 による繊維方向への割れを防止する目的を達成した。
【0009】
【作用】
請求項1の考案によれば、優れた自己保温性により常温もしくはその付近の温 度に恒温保持されるので使用初期の違和感や不快感をなくすことができる。また 、適当な吸湿性を有しているので、頭部発汗に伴う袋体および枕カバーなどの濡 れを即効的に緩和できるとともに、優れた脱臭性や通気性により頭髪などにより 生じる臭気や恒常的な含水を解消して使用時の不快感、人体や寝具への悪影響お よび重量増加に伴う使用性の低下などを避けることができる。さらに、適当な吸 熱性により健康上好ましいとされている「頭寒足熱」を維持できる。しかも、比 較的硬質であるため、睡眠中に指圧作用を発揮できる。 請求項2の考案によれば、優れた自己保温性により常温もしくはその付近の温 度に恒温保持されるので使用初期の違和感や不快感をなくすことができる。また 、適当な吸湿性を有しているので、頭部発汗に伴う袋体および枕カバーなどの濡 れを即効的に緩和できるとともに、優れた脱臭性や通気性により頭髪などにより 生じる臭気や恒常的な含水を解消して使用時の不快感、人体や寝具への悪影響お よび重量増加に伴う使用性の低下などを避けることができる。さらに、適当な吸 熱性により健康上好ましいとされている「頭寒足熱」を維持できる。しかも、比 較的硬質であるため、睡眠中に指圧作用を発揮できる。 請求項3の考案によれば、優れた自己保温性により常温もしくはその付近の温 度に恒温保持されるので使用初期の違和感や不快感をなくすことができる。また 、適当な吸湿性を有しているので、頭部発汗に伴う袋体および枕カバーなどの濡 れを即効的に緩和できるとともに、優れた脱臭性や通気性により頭髪などにより 生じる臭気や恒常的な含水を解消して使用時の不快感、人体や寝具への悪影響お よび重量増加に伴う使用性の低下などを避けることができる。さらに、適当な吸 熱性により健康上好ましいとされている「頭寒足熱」を維持できる。しかも、比 較的硬質であるため、睡眠中に指圧作用を発揮できるとともに、半径方向の断面 形状を中実角形にしたシャープな角部を有する形状と比較して、角部による頭皮 への過剰な刺激を避けることができる。 請求項4の考案によれば、優れた自己保温性により常温もしくはその付近の温 度に恒温保持されるので使用初期の違和感や不快感をなくすことができる。また 、適当な吸湿性を有しているので、頭部発汗に伴う袋体および枕カバーなどの濡 れを即効的に緩和できるとともに、優れた脱臭性や通気性により頭髪などにより 生じる臭気や恒常的な含水を解消して使用時の不快感、人体や寝具への悪影響お よび重量増加に伴う使用性の低下などを避けることができる。さらに、適当な吸 熱性により健康上好ましいとされている「頭寒足熱」を維持できる。しかも、比 較的硬質であるため、睡眠中に指圧作用を発揮できるとともに、半径方向の大き さと長手方向の大きさとの関係が、半径方向の大きさ≦長手方向の大きさ、に設 定されているので、繊維方向への耐割れ性を向上させることができる。 特に、くん煙処理済み竹材単体の場合、繊維方向への耐割れ性が高く経時によ る竹材単体の割れを防止できる
【0010】
【実施例】 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図1に示すように、本考案 に係る枕の袋体内充填材は、横断面が中実円形で、半径方向の大きさDと長手方 向の大きさHとの関係を、(D=H)に設定したくん煙処理済み竹材単体1を多 数集合させることによって構成され、これらくん煙処理済み竹材単体1を、図2 に示す枕2の袋体3内に適宜充填して密閉することにより使用される。
【0011】 くん煙処理済み竹材単体1は、通常、つぎの工程を経ることによって製造され る。 .あらかじめ枝を除去した長尺の生竹をそのままの姿態で、たとえば木材の 不完全燃焼によって生じたくん煙にさらすことのできるくん煙処理炉に搬入し、 くん煙を炉内において強制流動させながらくん煙処理する。このくん煙処理によ り、竹材の繊維の分布密度がほどよく高められた状態に調質される。 .くん煙処理済み竹材を所定の長さに輪切りし、かつ半径方向に2分割する 。 .前記で得られた竹材を必要に応じて水に浸漬し、この水を加熱して沸騰 させ、沸騰後に加熱を止めたのち、常温まで自然冷却して取出す含水処理を行う 。ただし、この含水処理は必ずしも必要としない。 .円周方向に所定の間隔を有して竹の繊維方向に複数分割し、横断面略長方 形の細長い竹材を形成する。 .断面円形のダイス孔をもったダイスによる押出成形法によって、横断面略 長方形の細長い竹材を横断面中実円形に成形する。 .この細長い竹材を、長手方向に等間隔を有して半径方向に切断することに よって、図1に示すくん煙処理済み竹材単体1を多数製造することができ、図2 に示す枕2の袋体3内に適宜充填して密閉することにより使用される。
【0012】 多数のくん煙処理済み竹材単体1によって構成される枕の袋体内充填材は、優 れた自己保温性により常温もしくはその付近の温度に恒温保持されるので、枕2 使用初期の違和感や不快感をなくすことができる。また、適当な吸湿性を有して いるので、頭部発汗に伴う袋体3および枕カバー4などの濡れを即効的に緩和で きるとともに、優れた脱臭性や通気性により頭髪などにより生じる臭気や恒常的 な含水を解消して使用時の不快感、人体や布団(寝具)への悪影響および重量増 加に伴う使用性の低下などを避けることができる。さらに、適当な吸熱性により 健康上好ましいとされている「頭寒足熱」を維持できるので、安眠できるととも に普遍性に富む。しかも、比較的硬質であるため、睡眠中に指圧作用を発揮でき る。
【0013】 一方、横断面を中実円形に成形しているので、中実角形に成形されてシャープ な角部を有する形状のくん煙処理済み竹材単体1と比較して、角部による頭皮へ の過剰な刺激を避けることができるので使用性が良く、睡眠中に指圧作用を発揮 しているのにもかかわらず苦痛を伴うことはない。
【0014】 他方、半径方向の大きさDと長手方向の大きさHとの関係を、(D=H)に設 定しているので、繊維方向への耐割れ性が高くなり、経時によるくん煙処理済み 竹材単体1の割れを防止できるので、枕の袋体内充填材の延命を達成できる。
【0015】 なお、半径方向の大きさDと長手方向の大きさHとの関係は、前記実施例で説 明した(D=H)にのみ限定されるものではなく、長手方向の大きさHを半径方 向の大きさDよりも若干大きく設定してもよい。つまり、両者の関係が(D≦H )であればよい。
【0016】 前記実施例においては、くん煙処理した竹を使用した竹材単体1によって構成 された枕の袋体内充填材について述べているが、長尺の生竹を乾燥させた竹を使 用しこの竹を円周方向および半径方向に複数分割して多数の乾燥済み竹材単体1 Aを形成し、これらの竹材単体1Aによって枕の袋体内充填材を構成してもよい 。前記長尺の生竹を乾燥させる手段としては、天日干しなどの自然乾燥や高圧乾 燥炉、熱風循環式乾燥炉などを用いた乾燥などがある。 また、長尺の生竹を乾燥させた竹を使用した竹材単体1Aによって構成された枕 の袋体内充填材においても、前記くん煙処理した竹とほぼ同様な優れた自己保温 性および通気性を有し、かつ適当な吸湿性、吸熱性および脱臭性を備えているも のである。 また、くん煙処理した竹を使用した竹材単体と同様に乾燥済み竹材単体1Aに おいても、その横断面を中実円形に成形したり、あるいは半径方向の大きさDと 長手方向の大きさHとの関係を、(D≦H)に形成した場合においては、くん煙 処理した竹を使用した竹材単体1と同様の効果が生じる。
【0017】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案は、優れた自己保温性により常温もしくはその付 近の温度に恒温保持されるので、枕使用初期の違和感や不快感をなくすことがで き、適当な吸湿性を有しているので、頭部発汗に伴う袋体および枕カバーなどの 濡れを即効的に緩和できるとともに、優れた脱臭性や通気性により頭髪などによ り生じる臭気や恒常的な含水を解消して使用時の不快感、人体や布団(寝具)へ の悪影響および重量増加に伴う使用性の低下などを避けることができ、適当な吸 熱性により健康上好ましいとされている「頭寒足熱」を維持できるので、植物性 材料によって構成されている枕の袋体内充填材に匹敵する安眠と普遍性を確保で きるとともに、睡眠中の指圧効果を得ることもできる。 また、頭皮への過剰な刺激を避けることができるので使用性が良く、睡眠中に指 圧作用を発揮しているのにもかかわらず苦痛を伴うことはない。 さらに、くん煙処理済み竹材単体の場合、繊維方向への耐割れ性が高く経時によ る竹材単体の割れを防止できるので、枕の袋体内充填材の延命を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】くん煙処理済み竹材単体の実施例を示す拡大斜
視図である。
【図2】使用状態の一例を一部破断して示す斜視図。
【符号の説明】
1 くん煙処理済み竹材単体 1A 乾燥済み竹材単体 2 枕 3 袋体

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 くん煙処理された長尺の竹を円周方向お
    よび半径方向に複数分割して形成した多数のくん煙処理
    済み竹材単体によって構成されていることを特徴とする
    枕の袋体内充填材。
  2. 【請求項2】 乾燥された長尺の竹を円周方向および半
    径方向に複数分割して形成した多数の乾燥済み竹材単体
    によって構成されていることを特徴とする枕の袋体内充
    填材。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した竹材
    単体が半径方向の断面形状を中実円形に形成して構成さ
    れた請求項1または請求項2記載の枕の袋体内充填材。
  4. 【請求項4】 半径方向の大きさと長手方向の大きさと
    の関係を、半径方向の大きさ≦長手方向の大きさ、に設
    定した竹材単体によって構成された請求項3記載の枕の
    袋体内充填材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101277705B1 (ko) 2011-06-24 2013-06-24 조남칠 대나무를 이용한 대나무 볼 베개속 제조방법

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