JPH08256891A - 機能性寝具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 その一部を部分的に取り替えて、任意に機能
性を回復したり別の機能性を付与したりすることのでき
る寝具を提供する。 【構成】 相互に着脱自在の複数の分割片で構成され、
少なくとも一つの分割片に機能性が付与されている機能
性寝具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、少なくともその一部に
任意に機能性を付与し得る寝具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、寝具への機能性の付与は、そ
の殆どが保温性繊維や吸水性繊維等、繊維自体が持つ固
有の特性を利用する物理的な手法によっていたが、特殊
なケースとして化学的な処理を施したものを使用してい
る場合もあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、何れの
場合も、寝具への機能性の付与は、カバーあるいは中綿
の全体に施されており、特に化学的な処理による機能性
付与は繰り返し洗濯等によって機能が低下し、初期の機
能を維持しようとすれば、カバーや中綿の損傷が殆どな
いにもかかかかわらずそれらの全体を取り替えなければ
ならないという問題があった。また別の機能を付与した
い場合は、物理的な手法で機能を付与したものであって
もカバーや中綿全体を取り替えねばならなかった。本発
明は、かかる従来の問題点を解消し、その一部を部分的
に取り替えて、任意に機能性を回復したり別の機能性を
付与したりすることのできる寝具を提供するものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、相互に着脱自
在の複数の分割片で構成され、少なくとも一つの分割片
に機能性が付与されていることを特徴とする機能性寝具
によって、上記課題を解決するものである。

【０００５】本発明の寝具を構成する分割片の数は特に
限定されないが、５〜１５であることが望ましい。５未
満では経済的ではあるが、人体において、機能性を必要
とする部位に分割片を配置できない場合がある。反対に
１５を越えると、必要とする部位に分割片を配置できる
が、寝具形成上コスト高になり、また細分化されること
により凹凸部分が多く発生し、快適な睡眠も得られにく
くなる。

【０００６】尚、本発明でいう寝具とは、掛け布団、敷
布団、毛布、ソファー、クッション、寝袋、車両用シー
ト等就寝時に使用するものの総称である。また本発明で
いう機能性とは、吸水性、消臭性、抗菌性、芳香性、清
涼感、保温性等、寝具に要求される各種の機能性であ
り、これらの機能性は通常寝具のカバーまたは中綿部分
に付与されている。

【０００７】図１は、敷き布団を５分割した分割片で構
成した本発明の機能性寝具の一例を示す平面図であり、
分割片１が頭部、分割片５が足部に該当する。この場合
各分割片を相互に着脱自在とするには、各分割片１〜５
の側面にスナップ、ホック、ボタン、面状テープ、リボ
ン等所望の連結具を設ければよい。

【０００８】吸水性の付与は、ポリエチレングリコール
などの親水性化合物をブレンドしたり、繊維表面に親水
性層を形成させたり、繊維断面を多角形にしたり、繊維
表面に多数の微細孔を形成させたりするなどの方法で行
う。吸水性を付与した分割片は背中、腕、手等が接する
部位（図１の分割片２、３）に配置することが望まし
い。夏期においては吸水性付与の分割片の配置箇所を増
加させることにより快適な寝具として用いることが可能
である。

【０００９】消臭性に関しては、ゼオライトの酸性基に
よる中和反応を使用する等既知の方法で消臭性を付与し
た繊維を分割片のカバーまたは中綿に用い、必要とする
部位に適宜配置する。

【００１０】抗菌性も第４級アンモニウム塩等といった
既知の抗菌剤を付与して抗菌性能をもつ繊維を使用し、
必要部位に適宜配置する。

【００１１】芳香性は、鎮静効果や催眠作用等の効用の
ある香りをマイクロカプセル等に封じ込め適当なバイン
ダーで付着させ洗濯にも数回程耐えられるような形態で
付与する。芳香性の付与は、予め繊維に付与したものを
用いてカバーや中綿としてもよく、カバーや中綿を形成
後付与しても差し支えない。芳香性を付与した分割片は
頭部（図１の分割片１）への配置が望ましい。

【００１２】清涼感は、例えば麻様の形態をもつ織物や
凹凸感のある表面をもつ布地を分割片のカバーに用いる
ことで付与できる。吸水性と同様に夏期には寝具の大部
分に配置するとより快適な寝具となる。

【００１３】保温性は分割片のカバーに起毛織編物を用
いたり、極細繊維や中空糸を使用して空気層を保持し、
熱伝導を抑えた織編物を活用するなどして付与する。ま
た、中綿にセラミックスの微粉末を練り込んだ繊維を用
いてもよい。保温性付与の分割片は適宜必要とされる部
位に配置し、特に冬期には手、腰、背中、足をはじめ多
くの部位（図１の分割片２〜５）に配置することで安眠
が得られる。

【００１４】図１においては各種の機能性材料への対応
及び経済的な要素を加味して寝具の縦方向に５分割とし
た例を示しているが、使用する機能材の種類によって寝
具の横方向とし分割数も６以上とすることも可能であ
る。また分割片は必ずしもそれぞれ均等である必要はな
く、適宜分割片の大きさを替えることも可能である。ま
た、同一の機能性分割片を複数箇所に配置するだけでな
く、異なる機能性を有する複数の分割片をそれぞれ適当
な部位に配置してもよい。例えば芳香性を頭部の分割片
１に付与し、抗菌性を足元の下端部の分割片５に付与す
る等である。また機能性分割片としては、他の分割片と
比較して軽量なもの、例えば布団に毛布を機能性分割片
として用いてもよい。

【００１５】

【発明の効果】本発明の機能性寝具は、相互に着脱自在
の複数の分割片で構成されているので、機能性を付与し
た分割片を部分的に取り替えて、任意に機能性を回復し
たり別の機能性を付与したりすることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の機能性寝具の一例を示す平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 頭部に位置する分割片 ５ 足部に位置する分割片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 相互に着脱自在の複数の分割片で構成さ
   れ、少なくとも一つの分割片に機能性が付与されている
   ことを特徴とする機能性寝具。