JP3010684B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP3010684B2
JP3010684B2 JP2135841A JP13584190A JP3010684B2 JP 3010684 B2 JP3010684 B2 JP 3010684B2 JP 2135841 A JP2135841 A JP 2135841A JP 13584190 A JP13584190 A JP 13584190A JP 3010684 B2 JP3010684 B2 JP 3010684B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光記録媒体に関し、特に、磁性−非磁性変
態型の光記録媒体に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、光記録媒体において、磁性−非磁性変態が
あり、かつ、直流磁界を印加しない状態における磁性相
と非磁性相との間に極カー効果の差が実質的になく、直
流磁界を光記録媒体に垂直方向に印加した状態における
磁性相と非磁性相との間に極カー効果の差がある材料か
らなる記録層を有することによって、オーバーライトが
可能でしかも信頼性が高い光記録媒体を実現することが
できるようにしたものである。
〔従来の技術〕
消去可能な光記録媒体としては、Tb−FeCoなどを用い
た光磁気記録媒体や、アモルファス−結晶変態を利用し
た相変化型記録媒体などが盛んに研究されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 上述の従来の光磁気記録媒体は、書き換えを繰り返し
行う場合の信頼性は高いが、オーバーライト(重ね書
き)に難点がある。また、相変化型記録媒体は、単一の
レーザービームによるオーバーライトが可能であるが、
アモルファス−結晶変態を利用していることから、レー
ザービーム照射による加熱時にこの照射部が溶融状態に
近い状態となり、このため書き換えを繰り返し行う場合
の信頼性に劣る場合がある。
一方、アモルファス−結晶変態とは異なる相変態を利
用したAg−Znなどの光記録媒体は、記録感度やC/Nなど
に問題がある。
従って本発明の目的は、オーバーライトが可能でしか
も信頼性が高い光記録媒体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
鉄(Fe)にはγ−α変態と呼ばれる相変態がある。す
なわち、鉄は常温では体心立法(bcc)構造を有するα
相であるが、909℃以上の高温では面心立方(fcc)構造
を有するγ相に変態し、かつこの変態は可逆的に行われ
る。そして、α相では大きな磁化を持つが、γ相では磁
化を持たなくなる。
本発明者の知見によれば、純鉄では高温から急冷して
も高温相であるγ相を常温まで保持することはできない
が、この純鉄に窒素(N)などを導入すると、高温から
の急冷により、ほとんどγ相単相の状態を常温でも安定
に保持することができることが明らかになった。
さて、鉄のα相、γ相は光の反射率にほとんど差がな
いため、通常の相変化型記録媒体のように光の反射率の
差で情報を読み出すことは不可能である。しかし、上述
のようにα相とγ相とでは磁化の大きさが大きく異なっ
ているため、磁気光学効果の大きさ、例えば極カー回転
角も大きく異なっている。従って、このα相とγ相との
磁気光学効果の差を利用することにより、情報を読み出
すことが可能である。
以上のことは、鉄系材料に限られるものではなく、磁
性−非磁性変態がある材料全般について言えることであ
る。
本発明は、以上の検討に基づいて案出されたものであ
る。
すなわち、上記目的を達成するために、本発明は、光
記録媒体において、磁性−非磁性変態があり、かつ、直
流磁界を印加しない状態における磁性相と非磁性相との
間に極カー効果の差が実質的になく、直流磁界を光記録
媒体に垂直方向に印加した状態における磁性相と非磁性
相との間に極カー効果の差がある材料からなる記録層を
有する。
〔作用〕
上述のように構成された本発明の光記録媒体によれ
ば、光記録媒体にレーザービームを照射してこの照射部
を磁性−非磁性変態温度以上の温度に加熱し、その後常
温に急冷することにより、非磁性相である高温相を常温
まで保持することができる。これによって、記録を行う
ことができる。また、例えばこの光記録媒体に垂直方向
に直流磁界を印加した状態において直線偏光のレーザー
ビームをこの光記録媒体に入射させ、その時の非磁性相
である高温相と磁性相である低温相との間の磁気光学効
果(例えば、極カー効果)の差を検出し、これを信号と
することにより、再生を行うことができる。
この光記録媒体によれば、記録時には、記録前の相が
何であるかにかかわらず、急冷温度だけで急冷後の相を
決定することができる。このため、単一のレーザービー
ムでオーバーライトを行うことが可能である。しかも、
この光記録媒体は、磁性−非磁性変態を利用しており、
アモルファス−結晶変態を利用した相変化型記録媒体の
ようにアモルファス状態を利用しないので、レーザービ
ーム照射部が溶融状態に近い状態になることがなく、従
って書き換えを繰り返し行う場合の信頼性が高い。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら
説明する。
この実施例においては、第1図に示すように、基板1
上に、例えばNiを10at%、Nを8at%含有するFe薄膜(F
e82Ni10N8薄膜)2が記録層として成膜されている。こ
こで、このFe82Ni10N8薄膜2は例えばスパッタ法により
成膜され、その膜厚は例えば2000Åである。なお、基板
1としては、例えばガラスやプラスチックの基板が用い
られる。
第3図はこのFe82Ni10N8薄膜2を400℃に加熱してか
ら常温に急冷した場合に得られる低温相(磁性相)の極
カー回転角θの磁界依存性の測定結果を示す。この場
合の低温相は、α相にγ相とは組成が異なるγ′相(磁
性相)が混合した(α+γ′)相である。また、第4図
はこのFe82Ni10N8薄膜2を550℃に加熱してから常温に
急冷した場合に得られる高温相(非磁性相)の極カー回
転角θの磁界依存性の測定結果を示す。この場合の高
温相はγ相単相である。なお、この極カー回転角θ
測定にあたっては、Fe82Ni10N8薄膜2の膜面に垂直方向
にバイアス磁界(直流磁界)Hを印加し、このバイアス
磁界Hを変えながら極カー回転角θの測定を行った。
第3図に示すように、400℃から急冷したFe82Ni10N8
薄膜2では極カー回転角θはバイアス磁界Hに比例し
て変化し、例えばバイアス磁界Hが10kGの時にはθ
0.3゜程度となる。これに対して、第4図に示すよう
に、550℃から急冷したFe82Ni10N8薄膜2では極カー回
転角θはバイアス磁界Hによらずほぼ0゜である。な
お、第3図に示すように、バイアス磁界Hが0の時の極
カー回転角θが0゜であることから、このバイアス磁
界Hを印加しない状態のFe82Ni10N8薄膜2は面内磁化膜
であることがわかる。また、第3図及び第4図より、ヒ
ステリシスがほとんど見られないことがわかる。
なお、急冷により得られる上述のγ相は、室温付近で
は安定である。例えば、120℃で1週間のエージングを
行った場合にも、このγ相が安定に保持され続けること
が確認されている。
第3図及び第4図に示すように、Fe82Ni10N8薄膜2の
低温相(磁性相)と高温相(非磁性相)とでは、十分に
大きなバイアス磁界Hを印加した状態では、極カー回転
角θが大きく異なっている。この実施例においては、
このことを利用して記録を行う。すなわち、第2図に示
すように、レーザービーム3をFe82Ni10N8薄膜2に短時
間だけ照射してこの照射部を例えば550℃程度の温度に
加熱する。この場合、基板1の熱容量は十分に大きいた
め、レーザービーム3の照射後この照射部は常温に急冷
される。これによって、このレーザービーム照射部は非
磁性相である高温相2aとなり、記録が行われる。
次に、この光記録ディスクの再生は次のようにして行
う。すなわち、上述のようにして形成された非磁性相で
ある高温相2aと磁性相である低温相とは、すでに述べた
ように、十分に大きなバイアス磁界Hを印加した状態に
おいては、極カー回転角θが大きく異なる。そこで、
Fe82Ni10N8薄膜2の膜面に垂直方向に十分に大きなバイ
アス磁界、例えば10kG程度のバイアス磁界Hを印加した
状態において直線偏光のレーザービーム3をこのFe82Ni
10N8薄膜2に照射し、その時の非磁性相である高温相2a
と磁性相である低温相との間の極カー回転角θの差を
検出し、これを信号とすることにより、再生を行う。
以上のように、この実施例によれば、単一のレーザー
ビームによるオーバーライトが可能であり、しかも書き
換えを繰り返し行った場合の信頼性も高い。さらに、記
録感度やC/NもAg−Znなどの光記録媒体に比べて高い。
以上、本発明の実施例につき具体的に説明したが、本
発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発
明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施例においては、Fe82Ni10N8薄膜2
をスパッタ法により成膜しているが、このFe82Ni10N8
膜2の成膜法としては、例えば真空蒸着法などを用いる
ことも可能である。また、上述の実施例においては、Fe
82Ni10N8薄膜2の膜厚が2000Åである場合について説明
したが、このFe82Ni10N8薄膜2の膜厚は必要に応じて選
択することが可能であることは言うまでもない。
さらに、上述の実施例においては、本発明をFe82Ni10
N8薄膜を用いた光記録媒体に適用した場合について説明
したが、本発明は、磁性−非磁性変態が存在する他の材
料を用いた光記録媒体にも適用することが可能である。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、磁性−非磁性変
態があり、かつ、直流磁界を印加しない状態における磁
性相と非磁性相との間に極カー効果の差が実質的にな
く、直流磁界を光記録媒体に垂直方向に印加した状態に
おける磁性相と非磁性相との間に極カー効果の差がある
材料からなる記録層を有するので、オーバーライトが可
能でしかも信頼性が高い光記録媒体を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による光記録媒体を示す断面
図、第2図は本発明の一実施例による光記録媒体の記録
方法を説明するための断面図、第3図はFe82Ni10N8薄膜
を400℃から急冷した場合に得られる低温相の極カー回
転角の磁界依存性を示すグラフ、第4図はFe82Ni10N8
膜を550℃から急冷した場合に得られる高温相の極カー
回転角の磁界依存性を示すグラフである。 図面における主要な符号の説明 1:基板、2:Fe82Ni10N8薄膜、2a:高温相、3:レーザービ
ーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−129950(JP,A) 特開 昭62−109243(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/14 G11B 11/12 G11B 7/24 G11B 11/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性−非磁性変態があり、かつ、直流磁界
    を印加しない状態における磁性相と非磁性相との間に極
    カー効果の差が実質的になく、直流磁界を光記録媒体に
    垂直方向に印加した状態における磁性相と非磁性相との
    間に極カー効果の差がある材料からなる記録層を有する
    ことを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】上記記録層がFe−Ni系合金にNを含有させ
    た材料からなることを特徴とする請求項1記載の光記録
    媒体。
  3. 【請求項3】上記記録層がFe82Ni10N8からなることを特
    徴とする請求項1記載の光記録媒体。
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