JP3010532B2 - 液状フルオロカーボン及びその製造方法 - Google Patents

液状フルオロカーボン及びその製造方法

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JP3010532B2 JP1277284A JP27728489A JP3010532B2 JP 3010532 B2 JP3010532 B2 JP 3010532B2 JP 1277284 A JP1277284 A JP 1277284A JP 27728489 A JP27728489 A JP 27728489A JP 3010532 B2 JP3010532 B2 JP 3010532B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な液状フルオロカーボン及びその製造
方法に関する。より詳細には、本発明は、従来知られて
いる炭素又は黒鉛を直接フッ素化して得られる固体状フ
ッ化黒鉛、あるいはピッチをフッ素と直接反応させて得
られる固体状フッ化ピッチとは異なり、室温で液状を呈
し、しかも撥水性・撥油性を示す新規な液状フルオロカ
ーボン及びその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、天然黒鉛、熱処理コークス等の黒鉛構造が比較
的よく発達した炭素材とフッ素とを直接反応させて得ら
れるフッ化黒鉛が、その特異な諸性質から工業材料とし
て注目を集めている。例えば、フッ化黒鉛の一つとして
よく知られている(CF)nで表わされるポリモノカーボ
ンモノフルオライドは固体粉末であって特異な潤滑性、
撥水撥油性を有し、耐薬品性もすぐれていることから、
固体潤滑剤、防濡剤、防汚剤、撥水撥油剤などとして使
用される一方、電池活物質として使用すると、電池の保
存性が良好で、高エネルギー密度の一次電池を与えるこ
とが知られている(特公昭48−25565号明細書参照)。
又、渡辺等によって発見された(C2F)nで表わされる
ポリジカーボンモノフルオライドも(CF)nとほぼ同様
の特性を有し、工業的に高く評価されている(特開昭53
−102893号明細書及び米国再発行特許Re30667号明細書
参照)。
又、ピッチのフッ素化によって得られる室温固体状の
フッ化ピッチが提案されている(特開昭62−275190号明
細書)。このフッ化ピッチは、フッ化黒鉛にはない特異
な性質、例えば蒸着によって薄膜を形成する性質を有す
るものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上述のフッ化黒鉛にしろフッ化ピッチ
にしろ室温において固体状であり、それぞれ特異且つ優
れた諸特性を有しているが、その用途にはおのずから制
限がある。
(問題を解決するための手段及び作用) 本発明者等は、ピッチのフッ素化について更に研究を
進めた結果、或る特定の条件下でピッチをフッ素化する
か又はフッ化ピッチを特定の温度条件にフッ素雰囲気下
で熱処理することにより、驚くべきことに、新規な液状
のフルオロカーボンを製造することのできることを知見
した。この新規なフルオロカーボンは撥水性・撥油性を
有しておるが、従来のフッ化ピッチと異なって液状とい
う従来のフッ化ピッチが有さない性状を呈するため、電
子工業などで重要な不活性液体(inert liquid)などと
して有用である。本発明はこれらの新しい知見に基いて
なされたものである。
しかして、本発明の一つの目的は、フッ化ピッチ系の
優れた特性を有する新規な液状フルオロカーボンを提供
することにある。
本発明のもう一つの目的は、上記の新規なフルオロカ
ーボンを収率よく製造する方法を提供することにある。
本発明の上記及びその他の諸目的、諸特徴及び諸利益
は、添付図面を参照しながら行なう次の詳細な説明より
明らかになろう。
即ち、本発明によれば、実質的に炭素原子及びフッ素
原子よりなり、かつ二重結合を持たず、F/C原子比が1.5
0〜1.93であって、下記(イ)、(ロ)、(ハ)、
(ニ)及び(ホ)の特性を示すことを特徴とする液状フ
ルオロカーボン。
(イ)赤外線吸収スペクトルにおいて、1215±7cm-1
近にもっとも高い強度の吸収ピーク(α)、1025±7cm
-1付近にピーク(α)よりも低い強度の吸収ピーク
(β)、971±7cm-1にピーク(β)よりも低い強度の吸
収ピーク(γ)を持つ。
(ロ)蒸気圧浸透圧法による数平均分子量が680〜950で
ある。
(ハ)熱分析において420℃まで発熱しながら重量減少
を示し、420℃で100%の重量減少を示す。
(ニ)室温で液体である。
(ホ)19F−NMRスペクトルにおいて、ベンゾトリフルオ
ライドのCF3基をケミカルシフトの基準として、ケミカ
ルシフトが0〜−30ppmの範囲にCF3CF−基及びCF3CF2
基にそれぞれ相当する2本のピーク、−30〜−90ppmの
位置にCF2基に相当するブロードなピーク、−100〜−15
0ppmの位置にCF基のピークを示す。
後述するように、本発明の液状フルオロカーボンは、
ピッチから直接、又はピッチのフッ素化によって得られ
るフッ化ピッチから得ることができる。
ピッチは、芳香族縮合六員環平面が積み重なって積層
構造となった層構造部分を有し、かつ六員環平面を構成
する芳香核がメチレンなどの脂肪族炭化水素基により架
橋された構造を有することが知られている〔炭素、第15
巻、17(1977)〕。上記文献ではピッチのQI(キノリン
不溶分)成分の芳香族六員環平面の層構造を電子顕微鏡
で観察して確認するとともに、その平面の大きさが約6
〜15Åであって150〜800の分子量の縮合環化合物に相当
するが、一方、溶媒抽出して求めた分子量は400〜3000
ないしそれ以上である。これらの事実から、比較的小さ
な縮合環化合物がメチレンで架橋されて分子量の大きな
化合物となっていると信じられる。又、H−NMR及び13C
−NMR分析によるメチレン基の存在の確認が進められて
いる。
本発明において「ピッチ」とは、石油蒸留残渣、ナフ
サ熱分解残渣、エチレンボトム油、石炭液化油、コール
タール等の石油系及び石炭系重質油を蒸留操作に付すこ
とにより沸点200℃未満の低沸点成分を除去したもの及
び更に熱処理や水添処理等を施したもので上記の構造を
有するものをいい、具体的には、等方性ピッチ、メソフ
ェーズピッチ、水素化メソフェーズピッチなどをその代
表例として挙げることができる。石油又は石炭系重質油
を蒸溜操作に付すことにより低沸点成分を除去したの
ち、熱処理を行い、生成してくるメソフェーズ球体を抽
出して得られるメソカーボンマイクロビーズも本発明に
おけるピッチとして用いることができる。ピッチとコー
クス又はグラファイトとは炭素と水素の原子比C/Hで区
別することができる。即ち、コークス又はグラファイト
はC/H≧8であるのに対し、ピッチはC/H≦3である。
以下に、本発明の特徴について添付の図面を参照しな
がら説明する。
第1、4、7、10、13、16、19及び22図はそれぞれ、
実施例1、2、3、4、5、6、7及び8で得られた本
発明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトルを
示す。
第2、5、8、11、14、17、20及び23図はそれぞれ、
実施例1、2、3、4、5、6、7及び8で得られた本
発明の液状フルオロカーボンの熱重量・示差熱分析(TG
A及びDTA)曲線を示す。
第3、6、9、12、15、18、21及び24図はそれぞれ、
実施例1、2、3、4、5、6、7及び8で得られた本
発明の液状フルオロカーボンについての19F−NMRスペク
トルである。
第1、4、7、10、13、16、19及び22図より明らかな
ように、本発明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収ス
ペクトルでは、1215±7cm-1付近にもっとも高い強度の
吸収ピーク(α)、1025±7cm-1付近にピーク(α)よ
り低い強度の吸収ピーク(β)、971±7cm-1にピーク
(β)よりも低い強度の吸収ピーク(γ)を持つ。
第2、5、8、11、14、17、20及び23図から分るよう
に、本発明の液状フルオロカーボンは、熱分析において
420℃まで発熱しながら重量減少を示し、420℃で100%
の重量減少を示す。
又、第3、6、9、12、15、18、21及び24図から分か
るように、本発明の液状フルオロカーボンは、19F−NMR
スペクトルにおいて、ベンゾトリフルオライドのCF3
をケミカルシフトの基準として、ケミカルシフトが0〜
−30ppmの範囲にCF3CF−基及びCF3CF2基にそれぞれ相当
する2本のピーク、−30〜−90ppmの位置にCF2基に相当
するブロードなピーク、−100〜−150ppmの位置にCF基
のピークを示す。
元素分析によれば、本発明の液状フルオロカーボンは
実質的に炭素原子及びフッ素原子よりなり、フッ化率に
よって変るが、F/C原子比は1.50〜1.93である。
本発明の液状フルオロカーボンは二重結合を持たず、
それはIRスペクトルより確認することができる。即ち、
本発明の液状フルオロカーボンのIRスペクトリには、15
00〜1800cm-1の範囲に二重結合に由来するピークが現わ
れない。
本発明のフルオロカーボンは室温で液状であり、その
色は原料として用いるピッチ、生成温度などにより若干
変るが、一般に淡黄色から無色の透明液体である。
本発明の液状フルオロカーボンは、蒸気圧浸透圧法に
よる測定で数平均分子量(n)が、680から950であ
る。
本発明の液状フルオロカーボンがフッ化黒鉛あるいは
フッ化ピッチと異なる大きな特徴は、室温で液状を呈す
ることである。
本発明の液状フルオロカーボンは、液状でありなが
ら、(CF)nや(C2F)nなどのフッ化黒鉛ならびにフ
ッ化ピッチと同じように撥水性・撥油性を有している。
本発明の液状フルオロカーボンは、大別して次の3つ
の方法のいずれかにより製造することができる。
(I)ピッチをフッ素ガスと約0℃〜約350℃の範囲の
温度で直接反応させる工程(1)、及び得られる系を前
記反応温度を超えかつ約550℃以下の範囲の温度にまで
昇温し、その温度に保持する工程(2)を包含する方
法。
(II)ピッチをフッ素雰囲気下で約200℃〜約550℃の温
度範囲まで昇温しながらフッ素と反応させる方法。
(III)フッ化ピッチをフッ素雰囲気下で、該フッ化ピ
ッチを液状フルオロカーボンに転化するに十分の温度で
ありかつ約550℃以下の温度にまで昇温しながら熱処理
する方法。
まず、(I)の方法について説明する。この方法は、
まず第1段工程でピッチとフッ素からフッ化ピッチを生
成させ、その後第2段工程で昇温して加熱処理する方法
である。
即ち、第1段工程では、ピッチをフッ素ガスと直接接
触させることにより、フッ化ピッチを生成させる。フッ
化ピッチの生成温度は、用いるピッチの種類により異な
るが、一般的には約0℃から約350℃の範囲である。し
かしながら、高温側でフッ素化すると、ピッチ中のC−
C結合の開裂を招き易く、ガス発生が多くなり、フッ化
ピッチの収率が悪くなる。本発明の液状フルオロカーボ
ンを高い収率で得るためには、この段階で収率よくフッ
化ピッチを得る必要がある。それゆえ、第一段階でのフ
ッ素化反応温度は約0℃から約200℃とするのが好まし
く、更に好ましい反応温度は約0℃から約150℃であ
る。またフッ素化時間については、原料ピッチの約1.8
〜約3.1倍(X線回折パターンでピッチのピークが無く
なる点)の重量増加となるまでの時間がよい。約3.1倍
になる時間以上やっても同じである。このようにしてフ
ッ化ピッチを生成した後、次にその系を第2段工程とし
て前記反応温度を超えかつ約550℃以下、好ましくは約5
00℃以下の範囲の温度にまで昇温する。この昇温過程で
は、第1段工程で生成したフッ化ピッチが部分的に発熱
分解を起し易いため、昇温速度が高いと、分解が促進さ
れ液状フルオロカーボンの収率が悪くなるか、あるい
は、すべてガス状に分解して得られなくなる。そのた
め、昇温速度は5℃/分未満であることが好ましい。よ
り好ましくは0.1〜3℃/分であり、更に好ましくは0.1
〜1℃/分である。昇温後少なくとも30分以上、好まし
くは30分〜12時間その温度に保持すれば目的の液状フル
オロカーボンが生成する。また昇温速度が1℃/分以下
のときには昇温後保持しなくても液状フルオロカーボン
は生成する。しかしながら、最終加熱処理温度が400℃
未満では、固体状のフッ化ピッチが副生成物として得ら
れることがあり、選択的に高い収率で液状フルオロカー
ボンを得るためには、400℃〜550℃の温度を用いるのが
好ましい。
フッ素圧は臨界的でなく、0.07〜1.5気圧の範囲が一
般的に用いられる。この方法(I)においては、フッ素
ガスをそのまま用いてもよいし、不活性ガスで希釈して
用いてもよい。用いられる不活性ガスとしてはアルゴ
ン、ヘリウム、ネオン等が挙げられる。これらの不活性
ガスの量はフッ素ガスに対して一般に95容量%以下の割
合で用いることができる。反応器以外の反応装置につい
ては、銅、ステンレス、モネル、ニッケル等のいずれも
用いることができる。又、反応器については、耐食性の
面からニッケルが好ましく用いられる。
用いるピッチは、上述したように、石油蒸留残渣、ナ
フサ熱分解残渣、エチレンボトム油、石油液化油、コー
ルタール等の石油系及び石炭系重質油を蒸留操作に付す
ことにより、沸点200℃未満の低沸点成分を除去したも
の及び更に熱処理や水添処理等を施したもののいずれで
もよい。例えば、等方性ピッチ、メソフェーズピッチ、
水素化メソフェーズピッチ、メソカーボンマイクロビー
ズなどがあげられる。等方性ピッチは、上記石油系及び
石炭系重質油を蒸留操作に付して沸点200℃未満の低沸
点成分を除去したものである。メソフェーズピッチは、
石油系及び石炭系重質油又は等方性ピッチを窒素雰囲気
下で300〜500℃の温度で異方性成分が全体の90%以上に
なるまで熱処理して得られる。異方性成分の量は偏光顕
微鏡を用いて測定することができる。水素化メソフェー
ズピッチはテトラヒドロキノリン及び水素化芳香族炭化
水素などの水素供与剤を等方性ピッチに対して1:10〜1
0:1の重量比で添加し、窒素雰囲気下で300〜500℃の温
度で1分〜1時間反応させて得ることができる。メソカ
ーボンマイクロビーズは、石油系又は石炭系重質油の低
沸点成分を蒸留により除去したのち、熱処理を行い生成
してくるメソフェーズ球体をキノリンでマトリックスか
ら不溶解として分離して得ることができる。
次に、(II)の方法について説明する。この方法は、
ピッチのフッ素雰囲気下において特定の温度条件でフッ
素と直接反応させて一段で収率よく目的のフルオロカー
ボンを製造する方法である。即ち、ピッチをフッ素雰囲
気下で約200℃〜約550℃、好ましくは約200℃〜約500℃
の温度範囲の温度(最終加熱温度)まで昇温しながらフ
ッ素と反応させる方法である。反応は最終加熱温度に到
達するのと同時に完結する。昇温速度が高いと、中間生
成物の固体状フッ化ピッチの分解が促進され液状フルオ
ロカーボンの収率が悪くなるか、あるいは、場合によっ
ては、中間生成物の固体状フッ化ピッチがすべてガス状
に分解して目的の液状フッ化ピッチは得られなくなる。
そのため、昇温速度は5℃/分未満であることが好まし
い。より好ましくは0.1〜3℃/分であり、更に好まし
くは0.1〜1℃/分である。好ましい最終加熱温度、用
いる原料ピッチの種類、フッ素圧、反応容器などは
(I)の方法の場合と同じである。
次に、(III)の方法について説明する。この方法は
別途製造したフッ化ピッチをフッ素雰囲気下で、該フッ
化ピッチを液状フルオロカーボンに転化するに十分の温
度でありかつ約550℃以下の温度にまで昇温しながら熱
処理する方法である。後述するように、フッ化ピッチを
高収率で効率よく製造する反応温度は約0℃〜約200℃
が好ましく、更に好ましい反応温度は約0℃〜約150℃
である。それ故、一般には、方法(III)における昇温
による適切な最終加熱温度は約200℃〜約550℃、好まし
くは約200℃〜約500℃である。基本的には(I)の方法
の工程(2)と実質的に同じであり、昇温速度、加熱処
理温度、加熱時間、フッ素圧、反応容器などについては
(I)の方法の工程(2)に準じて行なうことができ
る。
前もって加熱処理温度にまで昇温した反応容器にフッ
化ピッチを導入すると、フッ化ピッチが爆発を伴って分
解し易く、徐々に昇温する昇温操作は本発明の方法にお
いて重要である。
(III)の方法の原料として用いるフッ化ピッチは次
のように定義される化合物である。即ち、実質的に炭素
原子及びフッ素原子よりなり、F/C原子比が0.5〜1.8で
あって、下記(a)、(b)及び(c)の特性を示すこ
とを特徴とする室温で固体状の化合物である。
(a) 粉末X線回折において2θ=13゜付近に最大強
度のピーク、2θ=40゜付近に2θ=13゜付近のピーク
より強度の小さなピークを示すが、13゜(2θ)より低
角側にはピークを示さない。
(b) X線光電子分光分析において、290.0±1.0eVに
CF基に相当するピーク及び292.5±0.9eV付近にCF2基に
相当するピークを示し、CF2基に相当するピークのCF基
に相当するピークに対する強さの比が0.15〜1.5であ
る。
(c) 真空蒸着によって膜を形成することができる。
原料としてのフッ化ピッチはその粉末X線回折図にお
いて2θ=13゜付近に最大強度のピーク、2θ=40゜付
近に2θ=13゜付近のピークより強度の小さなピークを
示すが、13゜(2θ)より低角側にはピークを示さな
い。その層状構造の層間距離は約6.8±1.0Åであり、X
線回折パターンは層間距離約7.5Åの層状化合物である
(CF)nに類似している。又、フッ化ピッチは、X線光
電子分光分析パターンにおいて290.0±1.0eV付近にCF基
及び292.5±0.9eV付近にCF2基に相当する強度の大きな
ピークが認められることが特徴であり、CF2基を主要な
構成ユニットとするものである。
元素分析によれば、原料として用いるフッ化ピッチは
実質的に炭素原子及びフッ素原子よりなり、フッ化率に
より変わるがF/C原子比は0.5〜1.8である。又、フッ化
ピッチの色は原料として用いるピッチの種類及びフッ素
化の程度により異なる。例えば、等方性ピッチ及び水素
化メソフェーズピッチを原料として得られるフッ化ピッ
チは一般に黄白色あるいは白色であり、メソカーボンマ
イクロビーズを原料として得られるフッ化ピッチは一般
に褐色であるが、フッ化率が高くなるに従って褐色から
黄白色及び白色へと変化する。
又、フッ化ピッチは、一般に空気、窒素、アルゴンな
どの不活性ガス中で約250〜600℃に加熱した時、熱分解
して常温固体のフッ素化合物を生ずる。この常温固体の
フッ素化合物は真空蒸着やスパッタリングにより種々の
基板上に薄膜を生成することができる。
又、フッ化ピッチは真空中で約250〜600℃に加熱する
と、熱分解とその熱分解による生成物の真空蒸着による
膜の生成が同時的に起き、フッ化ピッチから直接一段で
膜を製造することができる。
又、フッ化ピッチは、(CF)nや(C2F)nなどのフ
ッ化黒鉛と同等の撥水撥油性を有している。
このような本発明の方法(III)で原料として用いる
フッ化ピッチは前記したピッチをフッ素雰囲気下でフッ
素と直接反応させて得ることができる。反応温度は臨界
的でなく0℃未満でも十分反応できる。しかしながら、
反応温度が0℃未満では反応時間が長くなり、350℃を
越えるとCF4、C2F6等のガス状フルオロカーボンが生成
し、フッ化ピッチの収率が低下する。それ故、反応時間
及び反応の安定性の観点から、一般に約0〜約350℃で
ある。好ましくは約0〜約200℃、更に好ましくは約0
〜約150℃である。又、ピッチの軟化点以下の温度で反
応させるのが反応時間及び反応の均一性の点で好まし
い。反応時間は特に臨界的ではなく、原料ピッチの約1.
8〜約3.1倍(X線回折パターンでピッチのピークが無く
なる点)の重量増加となるまでの時間がよい。約3.1倍
になる時間以上やっても同じである。フッ素化反応にお
けるフッ素圧も臨界的でなく、0.07〜1.5気圧の範囲が
一般的に用いられる。
原料のフッ化ピッチを製造する際のフッ素源として
は、フッ素ガスをそのまま用いてもよいし、不活性ガス
で希釈して用いてもよい。用いられる不活性ガスとして
はアルゴン、ヘリウム、ネオン等が挙げられる。これら
の不活性ガスの量はフッ素ガスに対して一般に95容量%
以下の割合で用いることができる。フッ化ピッチ製造に
際して、反応器以外の反応装置については、銅、ステン
レス、モネル、ニッケル等のいずれも用いることができ
る。又、反応器については、150℃以下で反応させる場
合には、ステンレス、モネル、ニッケルのいずれも用い
ることができる。それ以上の温度では、耐食性の面から
ニッケルが好ましく用いられるが、モネルでも十分使用
可能である。なお、フッ化ピッチの詳細については特開
昭62−275190号明細書を参照することができる。
本発明における上記の(I)、(II)及び(III)の
いずれの方法においても、昇温操作は連続的又は間歇的
のいずれのやり方でも行うことができる。
上記のように、本発明による新規な液状フルオロカー
ボンは、(CF)n及び(C2F)nなどのフッ化黒鉛なら
びにフッ化ピッチと同様に撥水性・撥油性を有するが、
これらの従来のフッ化ピッチとは異なり液状を呈する。
それ故、撥水・撥油剤の他に、種々の分野、特に電子工
業で重要な不活性液体、熱媒体(heat transfer agen
t)、気相ハンダ用液(vapor phase soldering fluid)
としても有用である。又、本発明の液状フルオロカーボ
ンは、空気中にで約100〜200℃に加熱すると揮発成分が
飛んで固体状に変化する性質を利用して撥水撥油性膜の
形成材料としての有用性もある。
(実施例) 以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
本明細書及び実施例における種々の分析は以下の方法
により行った。
(1)熱重量・示差熱分析 島津製作所サーマルアナライザーDT−40を用い、アル
ゴン雰囲気下にて行った(流量50cc/min)。
(2)蒸気圧浸透圧法による数平均分子量測定 装置 :コロナ電気社製117型コロナ分子量測定装
置 測定温度:28℃ 溶媒 :1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロ
エタン 標準試料:ベンジル(分子量210.23) なお、蒸気圧浸透圧法については、化学同人社1984年
発行の「機器分析その2」の82頁を参照することができ
る。
(3)赤外線吸収スペクトル分析 米国ニコレット(Nicolet)社製60SX型FT−IR分光器
を用いて行った。
(4)19F−NMRスペクトル分析 日本電子(JEOL)JNM−GX270 溶媒に六フッ化ベンゼンを用いて、あるいは、無溶媒
のまま測定をおこないベンゾトリフルオライトのCF3
をケミカルシフトの基準(ゼロppm)とした。
(5)元素分析 炭素、水素、窒素はCHNコーダ(柳本製作所MT−3
型)で行った。フッ素は酸素フラスコ法で行った。
(6)ピッチのQI成分(キノリン不溶分):JIS−K2425
に準じて測定した。
(7)ピッチのBI成分(ベンゼン不溶分):トルエンの
代りにベンゼンを用いた以外はJIS−K2425に準じて測定
した。
実施例1 表1に示す組成を持つ水素化メソフェーズピッチ1グ
ラムをニッケル製反応器にいれた。
系内を真空排気した後、アルゴンガスで常圧になるま
で満たした。その後、温度を70℃に維持したままフッ素
ガスを6cc/minの速度で10時間フローさせた〔工程
(1)〕。その後、550℃まで1℃/分の昇温速度で昇
温し12時間維持した〔工程(2)〕。2.4グラムの液状
フルオロカーボンを得た。元素分析の結果F/C原子比は
1.74であった。数平均分子量は815±40であった。
液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱分
析結果および19F−NMRスペクトルを第1図、第2図およ
び第3図に示す。
実施例2 実施例1の方法において、第2段階工程の反応温度を
550℃から400℃に変えた以外は同様の操作を行ったとこ
ろ、1.64gの液状フルオロカーボンが得られた。F/C原子
比は1.79であった。数平均分子量は856±40であった。
液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱分
析結果および19F−NMRスペクトルを第4図、第5図およ
び第6図に示す。
参考例 コールタールピッチ(QI=0%)に等量の水素化アン
トラセン油を加え、15℃/minの昇温速度で450℃迄昇温
した後窒素ガス雰囲気下で450℃の温度で1時間熱処理
し、QI=17.94%、BI=93.87%、軟化温度=303.4℃の
水素化メソフェーズピッチを得た。得られた水素化メソ
フェーズピッチの元素分析の結果は以下の通りであっ
た。
C:95.08% H: 3.88% N: 0.75% 上記の水素化メソフェーズピッチ1gを内容積500mlの
密閉形のニッケル製円筒形反応器(ジャケット付)に入
れた。反応器内を真空排気した後、アルゴンガスで常圧
になるまで満たした。その後、温度を70℃に維持したま
まフッ素ガスを6cc/minの速度で10時間フローさせ、黄
白色のフッ化ピッチ2.9gを得た。元素分析の結果、F含
量は68.21%、C含量は32.35%、F/C原子比は1.33であ
った。
実施例3 参考例で得られたフッ化ピッチ2.9gをニッケル製反応
容器にいれ系内を真空排気した後、70℃の温度で6cc/mi
nの速度でフッ素ガスを常圧になるまで満たし、1℃/mi
nの速度で昇温しながら、200℃まで昇温した。その後、
降温し再び真空排気した後、生成した液状フルオロカー
ボンを取り出したところ、0.2gの液状フルオロカーボン
が得られた。F/C原子比は、1.91であった。数平均分子
量は、722±40であった。
液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱分
析結果および19F−NMRスペクトルを第7図、第8図およ
び第9図に示す。
実施例4 実施例1の方法において、表2の性状を持つ等方性ピ
ッチを用いて第2段階工程の最終加熱温度を550℃から4
00℃に変えた以外は同様の操作を行った。
その結果、0.66gの液状フルオロカーボンが得られ
た。F/C原子比は1.50であり、数平均分子量は775±40で
あった。
液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱分
析結果、および溶媒に溶かさずに測定した19F−NMRスペ
クトルを第10図、第11図及び第12図に示す。
実施例5 実施例1の方法において、表3の性状を持つ石油系ピ
ッチを用いて第1段階工程の反応温度を70℃から50℃に
変え、第2段階工程の最終加熱温度を550℃から400℃に
変えた以外は同様の操作をおこなった。
その結果0.42gの液状フルオロカーボンが得られた。F
/C原子比は1.56であり、数平均分子量は893±40であっ
た。
液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱分
析結果及び19F−NMRは第13図、第14図及び第15図に示
す。
実施例6 実施例1と同じピッチを室温でニッケル製反応容器に
いれ、真空排気した後、系内をアルゴンガスで満たし
た。その後6cc/minの速度でフッ素ガスを流しながら1
℃/minの速度で昇温を行い、300℃まで昇温した。その
後、降温し再び真空排気した。0.8gの液状フルオロカー
ボンが得られた。F/C原子比は、1.70であった。数平均
分子量は720±40であった。
液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱分
析結果および19F−NMRスペクトルを第16図、第17図およ
び第18図に示す。
実施例7 表4の性状を持つ水素化ピッチ1gをニッケル製反応器
にいれた。
系内を真空排気した後、アルゴンガスで常圧になるま
で満たした。その後、温度を70℃に維持したままフッ素
ガスを6cc/分の速度で10時間フローさせた。その後、昇
温速度1℃/分で300℃まで昇温し12時間維持した。こ
うして、0.22gの液状フルオロカーボンを得た。元素分
析の結果、F/C原子比は1.50であった。数平均分子量
は、725±40であった。
液状フルオロカーボンの赤外吸収スペクトル、熱分析
結果、19F−NMRスペクトルを第19図、第20図及び第21図
に示す。
実施例8 表5の性状を持つメゾカーボンマイクロビーズをニッ
ケル製反応器にいれた。
系内を真空排気した後、アルゴンガスで常圧になるま
で満たした。その後、温度を70℃に維持したままフッ素
ガスを6cc/分の速度で10時間フローさせた。その後、昇
温速度1℃/分で400℃まで昇温し12時間維持した。こ
うして、0.41gの液状フルオロカーボンを得た。元素分
析の結果、F/C原子比は1.50であった。数平均分子量
は、731±40であった。
液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱分
析結果、19F−NMRスペクトルを第22図、第23図及び第24
図に示す。
【図面の簡単な説明】
第1、2及び3図はそれぞれ、実施例1で得られた本発
明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱
分析結果及び19F−NMRスペクトルを示す。 第4、5及び6図はそれぞれ、実施例2で得られた本発
明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱
分析結果及び19F−NMRスペクトルを示す。 第7、8及び9図はそれぞれ、実施例3で得られた本発
明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱
分析結果及び19F−NMRスペクトルを示す。 第10、11及び12図はそれぞれ、実施例4で得られた本発
明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱
分析結果及び19F−NMRスペクトルを示す。 第13、14及び15図はそれぞれ、実施例5で得られた本発
明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱
分析結果及び19F−NMRスペクトルを示す。 第16、17及び18図はそれぞれ、実施例6で得られた本発
明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱
分析結果及び19F−NMRスペクトルを示す。 第19、20及び21図はそれぞれ、実施例7で得られた本発
明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱
分析結果及び19F−NMRスペクトルを示す。 第22、23及び24図はそれぞれ、実施例8で得られた本発
明の液状フルオロカーボンの赤外線吸収スペクトル、熱
分析結果及び19F−NMRスペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−102893(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 31/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に炭素原子及びフッ素原子よりな
    り、かつ二重結合を持たず、F/C原子比が1.50〜1.93で
    あって、下記(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)及び
    (ホ)の特性を示すことを特徴とする液状フルオロカー
    ボン。 (イ)赤外線吸収スペクトルにおいて、1215±7cm-1
    近にもっとも高い強度の吸収ピーク(α)、1025±7cm
    -1付近にピーク(α)よりも低い強度の吸収ピーク
    (β)、971±7cm-1にピーク(β)よりも低い強度の吸
    収ピーク(γ)を持つ。 (ロ)蒸気圧浸透圧法による数平均分子量が680〜950で
    ある。 (ハ)熱分析において420℃まで発熱しながら重量減少
    を示し、420℃で100%の重量減少を示す。 (ニ)室温で液体である。 (ホ)19F−NMRスペクトルにおいて、ベンゾトリフルオ
    ライドのCF3基をケミカルシフトの基準として、ケミカ
    ルシフトが0〜−30ppmの範囲にCF3CF−基及びCF3CF2
    基にそれぞれ相当する2本のピーク、−30〜−90ppmの
    位置にCF2基に相当するブロードなピーク、−100〜−15
    0ppmの位置にCF基のピークを示す。
  2. 【請求項2】ピッチをフッ素ガスと0℃〜350℃の範囲
    の温度で直接反応させる工程(1)、及び得られる系を
    前記反応温度を超えかつ550℃以下の範囲の温度にまで
    5℃/分未満の昇温速度で昇温し、その温度に保持する
    工程(2)を包含することを特徴とする液状フルオロカ
    ーボンの製造方法。
  3. 【請求項3】工程(1)における反応温度が0℃〜200
    ℃である請求項(2)の方法。
  4. 【請求項4】工程(1)における反応温度が0℃〜150
    ℃である請求項(3)の方法。
  5. 【請求項5】ピッチをフッ素雰囲気下で200℃〜550℃の
    温度範囲まで5℃/分未満の昇温速度で昇温しながらフ
    ッ素と反応させることを特徴とする液状フルオロカーボ
    ンの製造方法。
  6. 【請求項6】実質的に炭素原子及びフッ素原子よりな
    り、F/C原子比が0.5〜1.8であって、下記(a)、
    (b)及び(c)の特性を示すことを特徴とする室温で
    固体状のフッ化ピッチを、フッ素雰囲気下で200℃〜550
    ℃の温度範囲にまで5℃/分未満の昇温速度で昇温しな
    がら熱処理することを特徴とする液状フルオロカーボン
    の製造方法。 (a) 粉末X線回折において2θ=13゜付近に最大強
    度のピーク、2θ=40゜付近に2θ=13゜付近のピーク
    より強度の小さなピークを示すが、13゜(2θ)より底
    角側にはピークを示さない。 (b) X線光電子分光分析において、290.0±1.0eVに
    CF基に相当するピーク及び292.5±0.9eV付近にCF2基に
    相当するピークを示し、CF2基に相当するピークのCF基
    に相当するピークに対する強さの比が0.15〜1.5であ
    る。 (c) 真空蒸着によって膜を形成することができる。
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