JP3010463B2 - アルコール中の水分除去方法 - Google Patents

アルコール中の水分除去方法

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JP3010463B2
JP3010463B2 JP6043252A JP4325294A JP3010463B2 JP 3010463 B2 JP3010463 B2 JP 3010463B2 JP 6043252 A JP6043252 A JP 6043252A JP 4325294 A JP4325294 A JP 4325294A JP 3010463 B2 JP3010463 B2 JP 3010463B2
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博 山崎
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山崎化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルコール中の水分除
去方法に関し、さらに詳しくは設備コストを低廉にする
と共に水分除去効果を著しく向上させることができるア
ルコール中の水分除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体やレンズの製作工程におい
ては、これら製品の洗浄後に水切り乾燥工程が行われる
が、この洗浄工程に際し従来はフロン113による蒸気
洗浄が行われていた。ところが、オゾン層破壊による地
球環境問題がクローズアップされてフロン113や1・
1・1トリクロルエタンは全廃となり、従来より大量に
使用されてきた精密機器洗浄においては、水切り乾燥が
困難になった。
【0003】そこでフロン113使用に替わる方法の一
手段として、イソプロピルアルコール(以下単に「IP
A」と略称する)が使用されることとなった。IPAを
用いる利点としては、従来の洗浄機をほとんどそのまま
で使用できることが挙げられる。
【0004】しかしIPAとフロン113との最大の違
いは、フロン113は水と分離するがIPAは水と溶け
あってしまい分離が困難であるという点である。それは
IPAが水と共沸混合物となるためである。そのため、
IPAにより洗浄工程を繰り返すと、IPA中の水分濃
度が徐々に高まり、遂にはIPAが使用不能の状態にな
ってしまう。
【0005】例えばIPAは87.4重量%で水と8
0.3℃で共沸点を有している。このため、単純な蒸留
ではIPAから水分を除去することができない。現状で
は、3成分共沸混合物を利用して水分除去を行ってい
る。
【0006】例えばベンゼンを加えることにより、6
5.7℃の共沸点が存在するため、この温度で蒸留する
ことによりIPA中の水とベンゼンを取り除き、その後
IPAを回収することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの方法では、
ベンゼンとかジイソプロピルエーテル等の可燃性溶剤を
多量に使用し、さらには操作に熟練を必要とするため、
実際にIPAを使用している工場等では採用され難い実
情にあり、使用済みのIPAの再生業者やIPAの製造
業者の下でのみ採用されているに過ぎない。
【0008】現在IPAを使用している工場で用いられ
ている水分除去の方法は、分離膜の一つであるパーベー
パレイション膜を用いたものがある。
【0009】この方法の欠点としては、分離膜の交換コ
ストが大きいことが挙げられ、当然のことながら装置価
格も高い。
【0010】そこで本発明方法では、従来より知られて
いる結晶水を持つ物質、例えば炭酸ナトリウムやゼオラ
イトにより、IPA中の水分を吸着させて水分除去行う
ことに着目した。
【0011】ゼオライトによるアルコールの脱水は古く
から知られているが、フロンによる水切り乾燥が容易に
行われていたため、現実にはその装置化が行われていな
いという実態があった。
【0012】本発明は、上記の問題点に鑑み、設備コス
トが低廉でかつ水分除去効果の高いアルコールの水分除
去方法を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため本発明では、加
熱槽と吸着槽と冷却槽を有する循環回路であって、冷却
槽に回収槽を連結したものにおいて、加熱槽中に水分を
含むIPAと気体を入れ加熱し、ここで加熱された気体
を吸着槽に送り込み、吸着槽内の吸着剤により気体中の
水分を吸水し、ついで水分除去された気体を冷却器を備
えた冷却槽に送り込み、この冷却槽内で気体中のアルコ
ールを液化凝縮させて回収槽内に回収し、残った気体を
循環送風機で前記加熱槽中に戻して、再度前記工程を繰
り返させるようにしたことをもって、課題解決のための
手段とするものである。
【0014】
【作用】本発明者は、各種実験の結果、上記操作を1回
行うことにより、25重量%の水分を含んだIPAを2
重量%の水分を含んだIPAに減少させることができ、
吸着槽内の吸着剤をゼオライトにすることにより0.7
重量%の水分を含んだIPAに減少させることができ
た。
【0015】また上記操作を繰り返す度に、IPA中の
水分含有量をますます低減させることができる上、新た
な水分を含んだIPAを追加補充して、連続操作が行え
ることになった。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図面の実施例に基づいて説明
する。本発明では、ヒーター1にて加熱される加熱油2
等を介して加熱槽3内に水を含んだIPA(比重0.8
3〜0.85)を入れ安定的に加熱する。ここで単なる
加熱蒸留では次の吸着槽でIPAが液化してしまうの
で、吸着槽付近を加熱しなければならなくなる。
【0017】そこで本発明では、加熱槽で温められたI
PAを循環送風機7によりIPA搬送用のガスとなる気
体(通常は空気であるが、これには限られず安全の見地
より窒素ガス等が用いられることもある)と一緒に吸着
槽4に送り込んでいる。この際、IPAは加熱槽3内で
加熱しなくても空気等からなる気体により搬送されるこ
とになるが、加熱槽3で加熱することにより搬送量が増
えて効率的になる。
【0018】この気体は吸着槽4内に送られ、この吸着
槽4内で気体中の水分のみが吸着捕捉される。吸着槽4
内の吸着剤としては、ゼオライトが好適であり、ゼオラ
イトにすることにより給水効率は飛躍的に向上する。
【0019】吸着槽4に搬送されたIPAを含む気体
は、吸着槽4内のゼオライト等からなる吸着剤位置を通
過する際に、水分を吸着される。
【0020】吸着槽4を通過して水分を脱水された気体
は、冷却槽5に送り込まれる。この冷却槽5は冷却器を
備えてなるもので、この冷却槽5内で前記気体は冷却さ
れる。その結果冷却前の温度における気体中のアルコー
ルの飽和濃度と、冷却後における飽和濃度との差(過剰
のIPAに相当する分)がアルコールとして回収される
ことになる。
【0021】ここで液化して回収されたアルコールは、
回収槽6に導かれて貯留されることになる。
【0022】この冷却槽5内でアルコール分の少なくな
った気体は、循環送風機7等を介して再度加熱槽3に送
り込まれ、再び加熱槽内のIPAを吸着槽に搬送する媒
体として機能する。このようにして、前記工程は繰り返
される。
【0023】また吸着槽4内の吸着剤に多くの水分が溜
ると、脱水効果が低下するため、吸着剤の水抜きを行う
必要がある。
【0024】この水抜きの方法としては、吸着剤を加熱
して水分を発散させ、その後冷却する方法がある。その
際の加熱方法としては、直接加熱、間接加熱、熱風加熱
等のあらゆる加熱方法が可能であり、加えてこの加熱を
減圧下で行うと一層効率的である。
【0025】本発明は、熱せられたIPAを循環送風機
により結晶水を持つ吸着剤中を通過させ、ここで水分を
除去し、ついでIPAを冷却回収する点が特徴となる。
換言すれば、気体の循環送風により、気体分子に、アル
コール分子及び水分子を付着させて搬送させる点が特徴
である。
【0026】本発明で用いられる脱水処理対象たるアル
コールとしては、IPAのほかメタノール、エチルアル
コール等種々のアルコールが含まれる。
【0027】第1実施例 10Kgの炭酸ナトリウム(Na 2Co 3)を吸着剤に
使用し、25重量%の水分を含んだIPAを5リッター
この回収サイクルの工程内に置いた。1回の工程を終え
ることで、2重量%の水分を含んだIPAを4リッター
回収できた。
【0028】ついで、25重量%の水分を含んだIPA
を5リッターこの回収サイクルの工程内に追加補充し
た。これにより、IPA中の水分の重量%は徐々に増加
して、最終的には7重量%になった。この結果、炭酸ナ
トリウムを吸着剤として使用した場合には、吸着剤の重
量が10Kgで、水分の重量1Kgを吸着することが限
界になる。
【0029】第2実施例 10Kgのゼオライト3Aを吸着剤に使用し、25重量
%の水分を含んだIPAを5リッターこの回収サイクル
の工程内に置いた。1回の工程を終えることで、0.3
〜0.7重量%の水分を含んだIPAを4リッター回収
できた。
【0030】ついで、25重量%の水分を含んだIPA
を5リッターこの回収サイクルの工程内に追加補充し
た。そこで回収サイクル工程を行い、0.3〜0.7重
量%水分を含んだIPAを2.5リッター回収でき、I
PA中の水分の重量%は徐々に増加して、最終的には2
重量%になった。この結果、ゼオライト3Aを吸着剤と
して使用した場合には、吸着剤の重量が10Kgで、水
分の重量2〜2.5Kgを吸着することが限界になる。
【0031】
【発明の効果】よって本発明によれば、従来行われてい
る無水エタノールの製造方法に見られる如く、共沸点近
くまで蒸留塔で蒸留精製する際の蒸気使用量が増大して
エネルギーコストが多大となったり、蒸留塔の必要段数
が多くなったりするということがないので、設備コスト
は低廉となり、かつアルコールからの水分除去効果は格
段に優れたものとなる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の工程説明図である。
【符号の説明】
1 ヒーター 2 加熱油 3 加熱槽 4 吸着槽 5 冷却槽 6 回収槽 7 循環送風機

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱槽と吸着槽と冷却槽を有する循環回路
    であって、冷却槽に回収槽を連結したものにおいて、加
    熱槽中に水分を含むIPA気体を入れ加熱し、ここで
    加熱された気体を吸着槽に送り込み、吸着槽内の吸着剤
    により気体中の水分を吸水し、ついで水分除去された気
    体を冷却器を備えた冷却槽に送り込み、この冷却槽内で
    気体中のアルコールを液化凝縮させて回収槽内に回収
    し、残った気体を循環送風機で前記加熱槽中に戻して、
    再度前記工程を繰り返させるようにしたことを特徴とす
    るアルコール中の水分除去方法。
JP6043252A 1994-02-18 1994-02-18 アルコール中の水分除去方法 Expired - Lifetime JP3010463B2 (ja)

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JP5315398B2 (ja) * 2011-10-28 2013-10-16 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 ガス精製方法
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