JP3010363U

JP3010363U - 潜水式湯・水浄化装置

Info

Publication number: JP3010363U
Application number: JP1994006586U
Authority: JP
Inventors: 隆義野口
Original assignee: 隆義野口
Priority date: 1994-04-30
Filing date: 1994-04-30
Publication date: 1995-05-02
Anticipated expiration: 2000-04-30

Abstract

(57)【要約】【目的】この考案は、湯・水の浄化につき、浴槽・水
槽内に沈めて実施する、湯・水の浄化装置に関するもの
である。【構成】筒状のカバー（１）の片方の開口を、弾性拘
束部材（２）でしぼり、その周辺に吸水口（３）を設
け、その中に浄化材を入れ、カバー（１）のもう一方の
開口に連結するようにポンプ（６）を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、風呂の浴槽の湯、その他の水槽の水の浄化を、水中に沈めて実施する浄化装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の装置は、特開平０４−３４９９９８号公報あるいは、特開平０４−３５７１０号公報に記載のように、装置本体を、浴槽の外部に設置し、パイプ・ホースを使って、外部から浴槽の中へ、湯・水を循環させて行っている。その機構装置の複雑なもの程、同じくらいの浄化能力でありながら、大型のものが多く、その上硬質の容器に納めて、構成されているので、余計かさばって大型になっている。又、特開平０５−６８８１５号公報に記載のように、かなり簡単化された、小型の先行技術も見受けられるが、みな同様に固い容器で構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来技術に見る問題点は、（イ）浴槽より外部へ、フイルター・パイプ・ホースを経由して、一旦湯を汲み上げて浄化、これを又浴槽へパイプ・ホースを通して環流させる為、水圧がかかり、ポンプに力が必要で、浄化装置がどうしても大型になってしまう。一般的に狭い浴室では、便利なものであっても、後から設置するのに、適当な設置場所に困る場合が多く、浴槽内にも、吸水口・排水口・フイルター等装置があって、吸水用ホース、排水用ホースの引き回しだけでも苦労する上、見た目にも良いようには、なかなか納まらない。（ロ）風呂の湯は、バイプ・ホースで外部を循環するので、湯が冷めやすく、熱効率が良くない。（ハ）温水・汚水を長いパイプ・ホースと本体機構内を循環させていると、水垢が溜まり、雑菌、果ては苔・藻類が発生する例もあり、パイプ・ホース詰まりが起きる。このトラブルを防止する機構を取り付けると、又装置が大型化し、それを制約して小さくすると、パイプ・ホース類が細くなって、これ又トラブルの原因になっている。（ニ）これ等に対処して、オゾン・紫外線等の殺菌機構迄備え付けると、当然大型化に加え、それに見合ったエネルギー即ち、電力消費量が増大する。（ホ）又、それだけ、ポンプ・モーター等作動部が大きく、運転音も大きくなってしまい、密室性の高い浴室では、微細な音でも響鳴拡大されやすい。一日の疲れをお湯につかって、ゆっくり身心を癒やそうと思っても、この種の重い連続音は、神経質な人程、気になって落ち着かないものである。（ヘ）このような、いろいろ仕組みの多い機構程、あとの維持管理が簡単でなく、定期的に専門技術者に頼るほかなく、意外に人件費・工賃がかかるものである。それに汚水が循環するので、毛髪等取り除く大がかりなフイルターが何段階か必要で、これ又交換部品代として出費となり、経費がかかる上、いちいち専門技術者を呼んで、来訪を待たねばならず、一寸こちらから持って行って見て貰うと云う訳には行かない。（ト）又、自分で出来る程度のメンテナンスをと思っても、一旦作動部を停止させて、フイルターを取り出して、掃除とか交換のあと、再運転するには、水槽の外部に本体がある為、機構内に空気が入っているので、ポンプが空転して摩耗を早め、故障の原因ともなる為、空気ぬきの作業なり、迎え水注入の作業が必要となる。このことは、一寸簡単にお掃除をと思っても、家庭の奥さん方、子供達には不可能である。（チ）従来の浄化装置は、機構装置を容器に納めている。その硬質の容器に、モーター・ポンプの作動音・震動が響鳴して、風呂の浴室特有の反響音で尚拡大される。小型容器のものも、浴槽の縁・底等に直に設置するものは、合成樹脂製・ステンレス製等の浴槽は、強く大きく響鳴するので、これに何らかの対策が必要で、機構と容器との間、容器と浴槽との間に、ゴム・スポンジ等の緩衝装置追加で、本考案のカバー（１）に比べて、間違いなく大型になってしまう。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

防水性軟質の筒状をした、カバー（１）の片方の開口を、弾性拘束部材（２）を設けてしぼり、その周辺に吸水口（３）を複数個設けている。カバー（１）の中に、活性炭入り袋状のネット、活性炭ネット（４）と、麦飯石入り袋状のネット、麦飯石ネット（５）を入れている。これには、活性炭は、強い吸着性と微生物作用により、広く上水・下水処理等、水の浄化に使われ効果大である（参考文献、活性炭基礎と応用−講談社）。又、麦飯石は、天然の多孔質性吸着作用・炭酸化作用で、飲料水の改良に有効（参考文献、原色岩石図鑑−保育社）。以上の効果を合わせ持たせているものである。それから、カバー（１）のもう一方の開口に、ポンプ（６）を連結して湯・水の吸排水・循環をさせるようにしている。尚、活性炭ネット（４）・麦飯石ネット（５）の網の目は細くしていて、フイルターの役目も兼ねるようになっている。以上のように形成された装置全体を（図２）の如く、電源コード（７）を持って浴槽・水槽（８）内に沈めて配置する。こうして、水中に装置全体を沈めることにより、パイプ・ホース類を不要にして小型化している。その上、同じ容積のものを入れてもかさばる、硬質の容器に変えて、装置全体を軟質柔軟なカバー（１）で、ぴったり密着して包むことで、更に小型軽量化している。それに、防水性軟質のカバー（１）は、薄くても運転中はポンプ（６）の吸引力で、硬質の容器のように、固く硬化して、水中で安定するようになっている。又、カバー（１）の片方の開口を、弾性拘束部材（２）を設けて、しぼっているので、こゝから活性炭ネット（４）・麦飯石ネット（５）を簡単に出し入れ出来るようにして、いつでも取り出して洗浄しやすいようにしている。これとは別な方法で、カバー（１）の片方の開口・弾性拘束部材（２）を廃して閉鎖し、もう一方の開口から、活性炭ネット（４）・麦飯石ネット（５）を取り出せるようにして、カバー（１）を袋状に形成しても効果的である。上記カバー（１）の中に、活性炭を袋状のネットに入れた、活性炭ネット（４）のみを設けても有効であり、カバー（１）の中に、麦飯石を袋状のネットに入れた、麦飯石ネット（５）のみを設けても良い。それに、カバー（１）の中に、活性炭と麦飯石を同一の袋状ネットに入れて設けても有効である。又カバー（１）の中に、活性炭と麦飯石を直に入れても良い。それに、カバー（１）の中に、活性炭のみを直に入れても効果はあり、カバー（１）の中に、麦飯石のみを直に入れても良い。それとは別に、カバー（１）の中に、セラミックを設けても有効である。セラミックは、多孔透過性素地で、毛管作用が大きな高多孔吸収体で、多量の液体を吸収保持出来る（参考文献、セラミックの実際知識−東洋経済社）。このセラミックを、カバー（１）の中に、活性炭・麦飯石と合わせて設けても効果的である。そのほか、カバー（１）の弾性拘束部材（２）を、紐に変えて設け、紐で片方の開口をしぼっても良い。尚、本考案の装置全体を横に倒して設ける方法がある。

【０００５】

【作用】

本考案は、大変小型化されているので、電源コード（７）で吊り下げるようにして、浴槽・水槽（８）の水中へ沈めて配置する。まず電源コード（７）から電流が入って、ポンプ（６）が作動すると、浄化しょうとする湯・水は、カバー（１）の吸水口（３）と、弾性拘束部材（２）でしぼられた間から入り、網目の細い活性炭ネット（４）の表面で、毛髪・垢等大きな異物を除き、活性炭層と麦飯石層に浸透して、小さい垢・汚れ・油脂類を吸着除去・浄化・活性され、その上に麦飯石層では、天然の炭酸塩溶出作用で、湯が温泉化されながら、カバー（１）内を、ポンプ（６）へ吸い上げられて行き、勢いよく上方へ排出される。このようにして、循環を繰り返し湯・水の浄化活性を行う。又カバー（１）の片方の開口は、弾性拘束部材（２）でしぼられているので、（図３）の如く、大きく開口出来るので、活性炭ネット（４）・麦飯石ネット（５）が、大変取り出しやすくなって居り、それを水道の蛇口、シャワー等で、簡単に洗浄することが出来る。又、元通りに納めることが容易に出来る。請求項２に於いては、カバー（１）のもう一方の開口が大きく開くようになっているので、上記同様の作用となる。それに、本考案の運転中は、ポンプ（６）の吸引力で、活性炭ネット（４）・麦飯石ネット（５）は、岩石のように固く硬化して、軟質カバー（１）は薄いものであっても、その表面にぴったり吸いつき、張りついて、あたかも固い容器の如く固形化する。その吸引力は、活性炭ネット（４）を、（図３）の如く、カバー（１）から半分以上、外部へ取り出した状態でも、同様の現象で固形化する。このことは、浴槽・水槽（８）に沈める時は、柔軟に変形して配置させやすく、一旦運転開始するや、水底の石の如くに硬化するので、湯・水を強くかきまぜても、動くことなく安定する。

【０００６】

【実施例】

（図１）に示す如く、防水性で軟質の筒状のカバー（１）の片方の開口を、弾性拘束部材（２）を設けてしぼる。そのカバー（１）の中に、粒状の活性炭を、袋状で網目の細い、袋状のネットに入れた、活性炭ネット（４）と、麦飯石を粒状に砕いたものを、袋状で網目の細いネットにいれた、麦飯石ネット（５）を入れる。カバー（１）のもう一方の開口には、そこからカバー（１）内の湯・水を、吸水して外部へ排水するように、水中で作動するポンプ（６）を連結する。以上のように構成された装置全体を、本装置は小型化されているので、電源コード（７）で吊り下げるように持って、浄化しようヒする浴槽・水槽（８）の、水の中へ沈めて配置する。電源コード（７）から電流が流れ、ポンプ（１）が作動すると．カバー（１）の、吸水口（３）と、弾性拘束部材（２）でしぼられた間から湯・水が入り、活性炭ネット（４）の表面で、大きな毛髪・垢等の大きな異物が除かれ、活性炭の層、麦飯石の層に浸透して行き、小さい汚れ・油脂類も、吸着・浄化・活性され、その上麦飯石層では、温泉成分が溶出されて、湯が温泉質になって循環する。そうして、入浴以前に浴槽へ沈下させることにより、夜遅くなっての古湯であっても、新しいお湯の如く清浄に浄化活性され、温泉効果も期待出来る。又、その他の水槽で、飲料水の浄化改良、汚水の浄化が手軽に出来る。それに、カバー（１）を袋状に形成した場合は、吸水口（３）のみから、湯・水が入り、前記同様の実施例となる。

【０００７】

【考案の効果】

（イ）装置全体を水中に沈めることにより、パイプ・ホース類が不要になり、水の循環系路が、太く短く単純に出来たので、トラブルもなく、モーター・ポンプが小型で良くなり、装置全体が極端に小型になった。手軽に持ち運びが出来て、置く場所を取らず、水中に沈めると、全く場所に困ることはない。狭い浴室では大変助かる。（ロ）容器をカバー（１）に変えた処、同じ量の浄化材でありながら、固い容器に納めた場合より、薄い素材で、無駄なく柔軟に包み込むので、ぐっと小型になり、更に軽量化出来た。（ハ）本考案は小型ではあっても、本来浄化能力は、浄化材の量と、通過する水量で決まる訳であるから、質量を対等に設定すれば、従来の大型と、何ら遜色なく、小型ながら、同じ性能効果を発揮する。（ニ）温水は、パイプ・ホースがなく外部循環がない為、湯がさめないので、熱効率が良く、モーター・ポンプが小型で、微弱電流で充分作動するので、消費電力も少なく経済的である。（ホ）モーター・ポンプが小型である為、作動音・震動が弱く、又本体が、軟質のカバー（１）採用で、固い容器とは違って響鳴しないので、音の心配はない。尚、本考案は運転中、固く硬化するものの、装置自体は響震を起こさない為、浴槽・水槽（８）の縁・底等の響震・響鳴の原因とはならない。（ヘ）装置本体が、軟質のカバー（１）である為、開口部が大きく開くので、浄化材を簡単に出し入れ出来て、水道の蛇口・シャワー等で、手軽に洗浄出来るので、いつも清潔に保てる。従って水垢、雑菌、苔、藻類の発生するいとまを与えない。（ト）浄化材を簡単に洗えるので、小さい網目の活性炭ネット（４）が、フイルターの役目を果たし、フイルター設置の必要はない。（チ）簡単構造で、掃除・手入れの後、装置を水中に入れたとたんに内部の空気がぬけてしまって、ポンプ（６）に負担がかからず、空気ぬき・迎え水注入等の作業は不要である。（リ）維持管理に、専門技術者は不要で、費用がかからず、耐久性に優れ、安価に製作出来るので、広く一般家庭に普及出来る。夜遅く入浴する人にとっても、活性炭の脱臭効果で悪臭もなく、活性天然石には、成分に温泉効果の実施例があり、ぽかぽか湯ざめしないで、大勢の人々に喜ばれる。（ヌ）その他の水槽に投入して、水道水、雨水を集めた飲料水等の改良、汚水の浄化が手軽に出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の側断面図

【図２】本考案の使用側面図

【図３】本考案の斜視図

【符号の説明】

１はカバー２は弾性拘束部材３は吸水口４は活性炭ネット５は麦飯石ネット６はポンプ７は電源コード８は浴槽・水槽

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｃ０２Ｆ 1/68 Ｖ 9045−4Ｄ５３０Ｄ 9045−4ＤＧ 9045−4Ｄ５４０Ａ 9045−4Ｄ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】防水性軟質の筒状をした、カバー（１）
の片方の開口を、弾性拘束部材（２）を設けてしぼり、
その周辺に吸水口（３）を複数個設け、カバー（１）の
中に、活性炭を袋状のネットに入れた、活性炭ネット
（４）と麦飯石を袋状のネットに入れた、麦飯石ネット
（５）を入れ、カバー（１）のもう一方の開口に、ポン
プ（６）を連結した、潜水式湯・水浄化装置。
【請求項２】カバー（１）の弾性拘束部材（２）を設
けた、片方の開口を閉鎖して、袋状に形成した、請求項
１の浄化装置。
【請求項３】カバー（１）の中に、活性炭を袋状のネ
ットに入れた、活性炭ネット（４）のみを設けた、請求
項１あるいは請求項２の浄化装置。
【請求項４】カバー（１）の中に、麦飯石を袋状のネ
ットに入れた、麦飯石ネット（５）のみを設けた、請求
項１あるいは請求項２の浄化装置。
【請求項５】カバー（１）の中に、活性炭と麦飯石
を、同一の袋状ネットに入れて、設けた請求項１あるい
は請求項２の浄化装置。
【請求項６】カバー（１）の中に、活性炭と麦飯石を
、直に入れた、請求項１あるいは請求項２の浄化装
置。
【請求項７】カバー（１）の中に、活性炭のみを直に
入れた、請求項１あるいは請求項２の浄化装置。
【請求項８】カバー（１）の中に、麦飯石のみを直に
入れた、請求項１あるいは請求項２の浄化装置。
【請求項９】カバー（１）の中に、セラミックを設け
た、請求項１あるいは請求項２、あるいは請求項３、あ
るいは請求項４、あるいは請求項５、あるいは請求項
６、あるいは請求項７、あるいは請求項８の浄化装置。
【請求項１０】カバー（１）の片方の開口に、紐を設
けてしぼるようにした、請求項１あるいは請求項２の浄
化装置．
【請求項１１】本考案の装置全体を、横に倒して形成
された、請求項１あるいは請求項２の浄化装置。