JP3010290B1 - 均一厚で表面平滑な帆布を製造する方法 - Google Patents

均一厚で表面平滑な帆布を製造する方法

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Abstract

【要約】 【目的】 両面全体に亘って厚さが均一な平滑性に富ん
だ帆布の提供。 【構成】 ナイロン、ポリエステル等紡績糸の平織りか
らなる基布の両面にペースト用ポリ塩化ビニルを所定の
厚さにプレコーティングし、加熱してペーストをゲル化
させた後プレスして基布の表面の平滑性に悪影響を与え
る凸状或いは凹状の欠陥を処理して基布の両面を平滑に
し、次いでポリ塩化ビニルペーストをコーティングす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、均一厚で表面平滑な帆
布を製造する方法に関する。より詳細に述べると、本発
明は、帆布の基材となる基布の表面に形成されていて、
最終製品である帆布の表面の平滑性に悪影響を与える諸
欠陥を予め処理することを特徴とする平滑性に優れた帆
布を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】防水帆布はトラック幌、自動車カバー、
貨車カバー、荷物に直掛けする平シート、鉄骨に張る
幌、スライド式幌、テント、各種防護シート、船舶用、
鉱山用、建築・土木用等各種産業用資材として広く使用
されている。帆布は、タテ、ヨコ糸に大番手の亜麻、
麻、木綿等の繊維のヨリ糸または引ソロエ糸を使用して
密に織った厚地の平織物である、いわゆる綿帆布と、ナ
イロンポリエステル繊維等の基布の両面にポリ塩化ビニ
ル等樹脂をコーティングしたナイロン帆布及びポリエス
テル帆布に大別される。本発明は、この後者の帆布製造
技術に属する。
【0003】綿帆布は通気性を有するという特徴がある
が、カビに弱い、耐久性に欠ける、水に濡れると重くな
る、使用開始時の防水性がやや低い等の欠点がある。ま
た、接合はミシン縫製が一般的であり、高周波接合がで
きるようにするには、塩化ビニル、ポリエステル、ポリ
アミドなどのフィルムまたは溶液で綿帆布の耳端部を処
理しなければならない等加工上の煩雑がある。
【0004】ナイロン、ポリエステル帆布の基布には、
ナイロン、ポリエステル等の紡績糸の平織りが使用され
ている。防水加工には、主としてポリ塩化ビニル樹脂が
使用されていて、可塑剤、充填剤、安定剤、防カビ剤、
顔料等を配合し、基布に含浸加工またはコーティング加
工して製造される。ナイロン、ポリエステル帆布は、寸
法安定性、強度、軽量、防水性、ウエルダー性,耐摩耗
性、耐薬品性、耐寒性耐熱性等に優れている。
【0005】上述した帆布の性質の中にはその表面の平
滑性に大きく依存しているものがあり、また帆布の表面
の平滑性は、使用している基布の平滑性に大きく影響さ
れる。帆布の基布には、主として、ナイロン、ポリエス
テル繊維の織布が使用されているが、これらの織布に
は、起毛傷、起毛ムラ、毛羽、毛羽立チ、心糸切レ、ス
クイ、タテ糸抜ケ、ヨコ糸ユルミ、タテ糸ユルミ、タテ
筋、ツナギ節、ツレコミ傷、布目曲ガリ、ネップ、ヒ
間、ピル毛玉、ヨリ違イヨコ糸折込ミ等織物の表面の平
滑性に悪影響を与える凸状或いは凹状の欠陥が少なから
ずある。本発明では、これら具体的に例示した織物の欠
陥を、基布の表面の平滑性に悪影響を与える凸状或いは
凹状の欠陥、と包括的に呼称することとする。
【0006】従来、ナイロン、ポリエステル繊維等の基
布の両面にポリ塩化ビニル等樹脂をコーティングして帆
布を製造する場合、基布の表面の平滑性に悪影響を与え
る凸状或いは凹状の欠点をそのままにして製造している
ので、基布の表面の平滑性に悪影響を与える凸状或いは
凹状部が固定され、欠陥がある帆布が製造されていた
【0007】
【発明が解決しようとする課題】発明が解決しようとす
る課題は、ナイロン、ポリエステル等の紡績糸の平織り
からなる基布の両面にポリ塩化ビニル等樹脂をコーティ
ングして帆布を製造する方法において、基布の表面の平
滑性に悪影響を与える凸状或いは凹状の欠陥が帆布の表
面に露出しない平滑性の帆布を製造することができなか
ったことである。
【0008】発明が解決しようとする別の課題は、ナイ
ロン、ポリエステル等の紡績糸の平織りからなる基布の
両面にポリ塩化ビニル等樹脂をコーティングして帆布を
製造する方法において、基布の表面の平滑性に悪影響を
与える凸状或いは凹状の欠陥を予め処理して、基布自体
の表面を平滑にすることができなかったことである。
【0009】発明が解決しようとする更なる課題は、ナ
イロン、ポリエステル等の紡績糸の平織りからなる基布
の両面にポリ塩化ビニル等樹脂をコーティングして帆布
を製造する方法において、基布の表面の平滑性に悪影響
を与える凸状或いは凹状の欠陥を予め処理して、基布自
体の表面を平滑にし、次いでこのように処理された基布
の両面にポリ塩化ビニル等樹脂をコーティングし、連続
して効率よく帆布を製造する方法を提供することができ
なかったことである。発明が解決しようとする別の課題
及び利点は以下逐次明らかにされる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ナイロ
ン、ポリエステル等の紡績糸の平織りからなる基布の両
面にポリ塩化ビニル等樹脂をコーティングして帆布を製
造する方法において、先ず基布の表面の平滑性に悪影響
を与える凸状或いは凹状の欠陥を予め処理して、基布自
体の表面を平滑にすることを検討した。
【0011】従って、課題を解決するための手段は、ナ
イロン、ポリエステル等の紡績糸の平織りからなる基布
の両面にポリ塩化ビニル等樹脂をコーティングして帆布
を製造する方法において、基布の両面にペースト用ポリ
塩化ビニルを所定の厚さにプレコーティングし、加熱し
てペーストをゲル化させた後プレスして基布の表面の平
滑性に悪影響を与える凸状或いは凹状の欠陥を処理して
基布の両面を平滑にし、次いで更にポリ塩化ビニルペー
ストをコーティングすることである。
【0012】本発明で使用される基布は、ポリエステル
系或いはナイロンの繊維で構成されていて、例えば、1
0〜20番手のポリエステルの紡績糸をタテ50本×ヨ
コ48本/インチの密度で織った重量250グラム/m
のものが使用される。
【0013】トラック用帆布の基布には、10番手の紡
績糸の平織りが、また乗用車やオートバイの保護材とし
て使用される比較的薄手のカバーの基布には14〜20
番手の紡績糸の平織り、またはオクスフォードが一般的
に使用されている。
【0014】本発明で基布にポリ塩化ビニルをプレコー
ティングするには、ポリ塩化ビニルペーストのような液
相のもので、塗布法によって行われる。本発明で使用す
るポリ塩化ビニルペースト配合物は、例えば、ペースト
用ポリ塩化ビニル100重量部、可塑剤50〜80重量
部、安定剤2〜5重量部、充填剤10〜50重量部,難
燃剤10〜30重量部等をシグマブレードミキサーで混
合し、粘度調整剤を加えて粘度を5,000〜10,0
00cpsに調整し脱泡して製造される。本発明で使用
する可塑剤には、ゾル粘度の経時変化の少ないことが要
求されるが、一方では溶融時にすみやかに完全にゲル化
することが望ましいという要求も満たすことが必要で、
可塑剤の選択は最終製品の品質、コスト等を勘案して決
定されるべきである。本発明で使用する安定剤は、基本
的には一般の軟質配合における安定剤と同様であるが、
ペースト加工という特殊な加工法のため、次のことに注
意することが必要である。即ち、混練工程がないので、
容易に分散するとい観点から、液状或いは可塑剤に可溶
であることが好ましく、粉末の場合は可塑剤であらかじ
めペースト状にすることが好ましく、さらに脱泡性がよ
いこと等が好ましい。
【0015】このようにして製造したペースト配合物を
基布の両面に、基布の重量に対して50〜150g/m
の範囲で塗布する。塗布する方法は、グラビヤコーテ
ィング、スクリーンコーティング等通常の方法が採用さ
れるが、本発明ではスクリーンを利用する方が好まし
い。
【0016】基布に所定量の塩化ビニルペーストを塗布
した後、引続いて150〜170℃の温度で、10秒間
加熱し、ペーストをゲル化させた後、所定の圧力でプレ
スする。この一連の処理によって、基布の表面の平滑性
に悪影響を与える凸状或いは凹状の欠陥が適正に処理さ
れて、基布の両面全体が均一な厚さに平滑に加工され
る。
【0017】上述した方法で基布の表面の平滑性に悪影
響を与える凸状或いは凹状の欠陥を適正に処理して基布
の両面全体を均一な厚さに平滑に加工した後、基布の両
面に所定の配合のポリ塩化ビニルペーストを任意の方法
によって0.1〜0.2mmの厚さで塗布することによ
って厚さが均一な平滑な帆布が製造される。
【0018】以下実施例及び比較例を記載して本発明を
具体的に説明する。
【実施例】使用した基布 10番手のポリエステルの紡績糸をタテ50本×ヨコ4
8本/インチの密度で織った重量250グラム/m
5号帆布を使用する。この基布はその表面に毛羽毛玉等
基布の表面の平滑性に悪影響を与える凸状或いは凹状の
欠陥があることが目視で確認された。
【0019】使用したポリ塩化ビニルペーストの配合 成 分 重 量 部 ペースト用ポリ塩化ビニル(ゼオン121) 100 可塑剤(DOP) 70 液状安定剤(Ba−Zn系) 3 エポキシ化大豆油 2
【0020】上述したポリ塩化ビニルペーストを、基布
の両面に、基布の1m当たり、100gの塗布量でス
クリーンによって均一厚に塗布し、160℃で10秒間
加熱して、塗布層をゲル化させた後、プレスして基布の
表面の毛羽、毛玉等基布の表面の平滑性に悪影響を与え
る凸状或いは凹状の欠陥を処理して、均一な厚さに加工
した。
【0021】次いで、下記の配合のポリ塩化ビニルペー
ストをロータリースクリーンで厚さ0.2mmでコーテ
ィングして、所期の帆布を製造した。 成 分 重 量 部 ペースト用ポリ塩化ビニル(ゼオン121) 100 可塑剤(DOP) 70 液状安定剤(Ba−Zn系) 3 充填剤(炭酸カルシウム) 20 難燃剤(三酸化アンチモン) 20 着色剤(顔料) 10 実施例で製造した帆布を目視及び光学的観察を行った結
果、両面に凹凸は発見されなかった。
【0022】
【比較例】比較のため、実施例で使用した基布にプレコ
ーティングせずに、そのまま使用したこと以外には実施
例を同じ処理を繰り返して、帆布を製造した。比較例で
製造した帆布の両面を目視及び光学的に観察した結果、
基布の毛羽、毛玉等の凹凸がそのまま露出した欠陥があ
る帆布であった。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の帆布は、
ナイロン、ポリエステル等紡績糸の平織からなる基布の
両面にある毛羽或いは毛玉等基布の表面の平滑性に悪影
響を与える凸状或いは凹状の欠陥を予め処理して、基布
自体の両面を平滑にしてから、所定のポリ塩化ビニルペ
ーストをコーティングするのでほぼ完全に均一な厚さの
平滑性に富んだ帆布が製造される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B60P 7/04 B60P 7/04 Z

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基布の両面にポリ塩化ビニル等樹脂をコー
    ティングして帆布を製造する方法において、基布の両面
    にポリ塩化ビニルペーストを所定の厚さにプレコーティ
    ングし、加熱してペーストをゲル化させた後プレスして
    基布の表面の平滑性に悪影響を与える凸状或いは凹状の
    欠陥を処理して基布の両面を平滑にし、次いで更にポリ
    塩化ビニルペーストをコーティングすることからなる均
    一厚で表面平滑な帆布を製造する方法。
  2. 【請求項2】 プレコーティングが基布の重量当たり5
    0〜150g/mであることを特徴とする請求項1に
    記載の均一厚で表面平滑な帆布を製造する方法。
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