JP3009963B2 - 酸性染毛料用ヘアーリンス - Google Patents

酸性染毛料用ヘアーリンス

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JP3009963B2
JP3009963B2 JP4059816A JP5981692A JP3009963B2 JP 3009963 B2 JP3009963 B2 JP 3009963B2 JP 4059816 A JP4059816 A JP 4059816A JP 5981692 A JP5981692 A JP 5981692A JP 3009963 B2 JP3009963 B2 JP 3009963B2
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幸子 伊木
佳倫 岩本
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鐘紡株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸性染毛料を使用した
後の毛髪に対して有効に使用され、酸性染毛料の色もち
を良くしかつ毛髪をしっとりする効果に優れたヘアーリ
ンスに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】毛髪が
老化等の為に白髪化したり、パーマ等の化学処理によ
り、生来の毛髪色が変化する場合がある。このようにな
った人たちが毛髪の色を元の外観に戻す処理をしたいと
望んだ時、染毛剤を使用するのが最も効果的な方法であ
る。この染毛方法の1つに、酸性染料を使用する方法が
ある。この方法は、酸化染料を使用する方法よりも安全
性が高く、毛髪損傷の懸念はないが、染毛力が弱い為に
数回の洗髪で落ちてしまう。その為、安全性が高く、な
おかつ染毛力の強い染毛剤を得る為に、酸性染料の色も
ちを良くすることが望まれてきた。この事を達成する手
段として、特開昭59−42310号公報が提案されて
いるが、これは染毛料の固着性を改善する為に、染毛剤
を毛髪に塗布・乾燥した後さらに毛髪組成物を塗布・乾
燥させる方法である。しかし、この方法では染毛に手間
がかかり、また、毛髪がごわついてしまう。また、その
他に、特開昭60−158105号公報と特開昭61−
63611号公報が提案されているが、これはパーマ等
の化学的処理をした後に毛髪を中和する為のものであ
り、酸性染毛料の色持ちを良くすることは期待できず、
またリンスとしての官能的効果はなく、リンス後の仕上
がりに不満が残る。
【0003】そこで、本発明者等は、上記従来技術の難
点を改良せんとして鋭意研究を重ねその結果、第4級ア
ンモニウム塩、高級アルコール、酸及び油性成分を特定
のpH領域のもとに、特定の割合で配合したものを、ヘ
アーリンス剤として洗髪後に使用すると、酸性染料の色
もちが良くなり、かつしっとり感を得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。本発明の目的は、酸性
染毛料の色もちを良くし、かつしっとり感のあるヘアー
リンスを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、次の四成分(A)、(B)、(C)および
(D)を含有し、pH1.5〜4であることを特徴とす
る、酸性染毛料用ヘアーリンスである。 (A)下記の一般式(1)
【化3】 [式中、R1〜R4のうちのいずれか一つ又は二つは炭
素数10〜24のアルキル基、炭素数10〜24のヒド
ロキシアルキル基、又は一般式R(CH2 CH2O)n
(但し、Rは炭素数10〜24のアルキル基、又は炭素
数10〜24のヒドロキシアルキル基、nは1〜10の
整数である。)で表される基であり、残りは炭素数1〜
3のアルキル基、一般式(CH2 CH2 O)n又は、
(CH(CH3 )CH2 O)n(但し、nは1〜5の
整数)で表される基、ベンジル基、又はシンナミル基で
あり、Xはハロゲン原子又は炭素数1若しくは2のアル
キル硫酸基である。]で表される第4級アンモニウム塩
の一種又は二種以上を0.5〜10重量%。 (B)炭素数12〜26の直鎖もしくは分岐鎖のアルキ
ル基又はアルケニル基を有する高級アルコール一種又
は二種以上を0.5〜10重量%。 (C)酢酸、酒石酸、ホウ酸、コハク酸、クエン酸、サ
リチル酸、リン酸、塩酸のうちの一種又は二種以上。 (D)下記の一般式(2)
【化4】 [式中、pは1〜21の整数であり、R1〜R3は炭素
数1〜10のアルキル基であり、R4〜R6はl,m,
nが1の場合は炭素数1〜21の直鎖もしくは分鎖の
アルキル基又は炭素数1〜21のヒドロキシアルキル基
であり、l,m,nが0の場合はそれぞれ水素原子であ
る。(但し、l,m,nは全て0ではない。)]で表さ
れる油性成分の一種又は二種以上を0.1〜5重量%。
【0005】本発明の第1の必須成分である第4級アン
モニウム塩の具体例としては、塩化アルキルトリメチル
アンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウ
ム、臭化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化セト
ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリル
ジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジ
ルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム
等を挙げることが出来、これらの一種又は二種以上を用
いることが出来る。第4級アンモニウム塩の配合量は、
酸性染毛料用ヘアーリンス全体に対して、0.5〜10
重量%である。0.5重量%未満であると、本発明の効
果が発揮されず、10重量%を超えると毛髪にベタつき
が生じ、重い仕上がり感となる。
【0006】本発明の第2の必須成分である高級アルコ
ールの具体例としては、ラウリルアルコール、セチルア
ルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコー
ル、ベヘニルアルコール、セリルアルコール、ヘキサデ
シルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチル
ドデカノール等を挙げることが出来、これらの一種又は
二種以上を用いることが出来る。高級アルコールの配合
量は、酸性染毛料用ヘアーリンス全体に対し、0.5〜
10重量%である。0.5重量%未満であると、本発明
の効果が発揮されず、10重量%を超えると毛髪にベタ
つきが生じ、重い仕上がり感となる。
【0007】本発明の第3の必須成分である酸として
は、酢酸、酒石酸、ホウ酸、コハク酸クエン酸、サリ
チル酸、リン酸、塩酸等を挙げることが出来、これらの
一種又は二種以上を用いることが出来る。酸は、酸性染
毛料用ヘアーリンスのpHが1.5〜4に調整されるよ
うに配合される。pHが1.5未満であると、毛髪をし
っとりする効果が発揮されず、pHが4を超えると、酸
性染料の色持ちを良くする効果が発揮されない。本発明
の第4の必須成分である油性成分としては、イソステア
リン酸硬化ヒマ油、トリイソステアリン酸硬化ヒマシ
油、モノヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、トリヒ
ドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油等を挙げることが出
来、これらの一種又は二種以上を用いることが出来る。
油性成分の配合量は、酸性染毛料用ヘアーリンス全体に
対し、0.1〜5重量%である。0.1重量%未満であ
ると、本発明の効果が発揮されず、5重量%を超えると
毛髪にベタつきが生じ、重い仕上がり感となる傾向にあ
る。また、本発明のヘアーリンスは系の安定性や前記の
必須成分の他に、流動パラフィン等の油性物質、多価ア
ルコール等の保湿剤、香料、防腐剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、色素などの慣用任意成分を配合することもで
きる。
【0008】
【実施例】次に、本発明を実施例をもって詳細に説明す
るが、本発明はこれにより限定されるものではない。
尚、実施例および比較例中の数値は重量%である。ここ
で、実施例の説明に先立ち、各例において採用した評価
方法について説明する。 (1)脱色防止効果試験 (イ)サンプル試験毛 毛束(白色毛髪の束)2gを酸性染料5gで染毛し、
20分間放置した後、水洗いし、風乾した。これを洗髪
試験前の毛髪とした。 (ロ)試験法 30℃に保った試料ヘアーリンス10%水溶液の中に、
上記試料毛を浸漬し、10回の手もみを行った後、水洗
いし、風乾する。これを1回として、5回繰り返した
後、下記の式より洗髪試験後の退色率を求めた。 退色率(%)=(1−A/B)×100 A:洗髪試験後の毛髪と白髪の色差 B:洗髪試験前の毛髪と白髪の色差 この数値が小さい程、脱色防止効果が大きく、染毛料の
色もちが良いことを示す。退色率20%までを「○」、
21〜49%を「△」、50%以上を「×」として表し
た。尚、色差は、高速色差計(村上色材社製CMS−1
000型)を用いて測色したX,Y,Z値をHunte
rのL,a,b表色系へ変換し、下記の式により求め
た。 色差(△E)={(△L) 2 +(△a) 2 +(△b) 2 1/2 △L:L値の差 △a:a値の差 △b:b値の差
【0009】(2)ヘアーリンス後の仕上がり(しなや
かさ、櫛通り、しっとり感)効果 各例におけるヘアーリンス後の仕上がりについて「しな
やかさ」、「櫛通り」「しっとり感」を20名のパネラ
−により官能的に比較し、下記基準で評価を行った。 ◎;良いと答えた人が18人以上の場合 ○;良いと答えた人が14〜17人の場合 △;良いと答えた人が8〜13人の場合 ×;良いと答えた人が7人以下の場合
【0010】実施例1〜4、比較例1〜5 表1に示す配合組成のヘアーリンスを通常の方法で調製
し、前記諸試験を行い表2にその結果を示した。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明のヘアーリン
スは、酸性染毛料の色もちを良くし、かつ仕上がり効果
の優れたものであり、その効果は著しく、商品価値は極
めて高い。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の四成分(A),(B),(C)およ
    び(D)を含有し、pH1.5〜4であることを特徴と
    する、酸性染毛料用ヘアーリンス。 (A)下記の一般式(1) 【化1】 [式中、R1〜R4のうちのいずれか一つ又は二つは炭
    素数10〜24のアルキル基、炭素数10〜24のヒド
    ロキシアルキル基、又は一般式R(CH2 CH2O)n
    (但し、Rは炭素数10〜24のアルキル基、又は炭素
    数10〜24のヒドロキシアルキル基、nは1〜10の
    整数である。)で表される基であり、残りは炭素数1〜
    3のアルキル基、一般式(CH2 CH2 O)n又は、
    (CH(CH3 )CH2 O)n(但し、nは1〜5の
    整数)で表される基、ベンジル基、又はシンナミル基で
    あり、Xはハロゲン原子又は炭素数1若しくは2のアル
    キル硫酸基である。]で表される第4級アンモニウム塩
    の一種又は二種以上を0.5〜10重量%。 (B)炭素数12〜26の直鎖もしくは分岐鎖のアルキ
    ル基又はアルケニル基を有する高級アルコール一種又
    は二種以上を0.5〜10重量%。 (C)酢酸、酒石酸、ホウ酸、コハク酸、クエン酸、サ
    リチル酸、リン酸、塩酸のうちの一種又は二種以上。 (D)下記の一般式(2) 【化2】 [式中、pは1〜21の整数であり、R1〜R3は炭素
    数1〜10のアルキル基であり、R4〜R6はl,m,
    nが1の場合は炭素数1〜21の直鎖もしくは分鎖の
    アルキル基又は炭素数1〜21のヒドロキシアルキル基
    であり、l,m,nが0の場合はそれぞれ水素原子であ
    る。(但し、l,m,nは全て0ではない。)]で表さ
    れる油性成分の一種又は二種以上を0.1〜5重量%。
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