JP3009344U - 偏心半径調節機構を備えたスクロール圧縮機 - Google Patents

偏心半径調節機構を備えたスクロール圧縮機

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JP3009344U
JP3009344U JP1994009379U JP937994U JP3009344U JP 3009344 U JP3009344 U JP 3009344U JP 1994009379 U JP1994009379 U JP 1994009379U JP 937994 U JP937994 U JP 937994U JP 3009344 U JP3009344 U JP 3009344U
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Inventor
崔溶完
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大宇機電工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体の相により圧縮と吐出のための偏心半径
が自動的に変化し、これにより適切な圧縮効率が得ら
れ、過圧縮による故障を回避する偏心半径調節機構を備
えたスクロール圧縮機を提供する。 【構成】 偏心回転を行なう偏心ブシー5によって偏心
半径を公転半径とする公転運動を行なう可動スクロール
11と、可動スクロール11との間で流体の圧縮を行な
う流体空間を形成する固定スクロール12と、主シャフ
ト1の回転を偏心ブシー5に伝達するドライバと、可動
スクロールの自転を防止するオルダムリング9とを備
え、偏心ブシーにブシーピン5a,5bを設け、ドライ
バ4にブシーピン5a,5bが挿入する2つのブシー孔
4a,4bを設け、ブシー孔4a,4bの内径をブシー
ピンの外径より僅かに大きく設定し、偏心ブシーの偏心
半径が、ブシーピンとブシー孔の径の寸法差の範囲で調
整される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、偏心半径調節機構を備えたスクロール圧縮機に関し、特に圧縮状態 によって偏心半径が調節される偏心半径調節機構を備えたスクロール圧縮機に関 する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等に使用されるスクロール圧縮機は、図6に示されたように、主 シャフト61の回転が偏心ブシー62に伝達され、さらに偏心ブシー62の偏心 回転がベアリング63を介して可動スクロール64に伝達されて、可動スクロ− ル64が偏心ブシー62の偏心半径を公転半径とする公転運動を行なう構造とな っている。そして、この可動スクロール64の公転運動に伴い、可動スクロール 64と固定スクロールとの間に形成される流体空間が縮小されて圧縮が実行され る構成となっている。このような構造のスクロール圧縮機は、圧縮効率が良く、 かつ装置もコンパクトなので広く使用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のスクロール圧縮機は、圧縮される流体の種類( 流体の相)が変わっても、偏心半径が調整されないので、流体の相に応じた適切 な圧縮効率が得られないという欠点があった。また、このため、過圧縮による故 障が発生しやすい。
【0004】 また、従来のスクロール圧縮機では、図6に図示されたように、部品点数が多 くなるため、組立が難しいうえに製造原価が上昇するなどの問題点を持つ。
【0005】 本考案の目的は、上記のような従来の問題点を考慮してなされたものであり、 流体の相により圧縮と吐出のための偏心半径が自動的に変化し、これにより流体 状態に応じた適切な圧縮効率が得られ、かつ過圧縮による故障を回避することが できるの偏心半径調節機構を備えたスクロール圧縮機を提供することにある。 また、本考案の他の目的は、部品点数の少ない構成により、組立が容易である と共に、製造コストを低く抑えることができる偏心半径調節機構を備えたスクロ ール圧縮機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本考案の偏心半径調節機構を備えたスクロール圧縮機は、 主シャフトと、前記主シャフトの回転を受けて所定の偏心半径の偏心回転を行な う偏心ブシーと、前記偏心ブシーの偏心回転によって前記偏心半径を公転半径と する公転運動を行なう可動スクロールと、前記可動スクロールとの間で流体の圧 縮を行なう流体空間を形成する固定スクロールと、前記主シャフトの回転を前記 偏心ブシーに伝達するドライバと、前記偏心ブシーの偏心回転が伝達される前記 可動スクロールの自転を防止するオルダムリングとを備え、前記偏心ブシーに円 柱状のブシーピン又はブシー孔を設け、前記ドライバに前記ブシーピンが挿入す るブシー孔又は前記ブシー孔に挿入するブシーピンを設けると共に、前記ブシー 孔の内径の大きさを、前記ブシーピンの外径より僅かに大きく設定した構成とし ている。
【0007】 好ましい態様によれば、前記偏心ブシーに2つのブシーピン5a,5bを設け 、前記ドライバ4に前記ブシーピン5a,5bが挿入する2つのブシー孔4a, 4bを設け、前記ブシー孔4a,4bの内径を前記ブシーピンの外径より僅かに 大きく設定し、前記偏心ブシーの偏心半径が、前記ブシーピンと前記ブシー孔の 径の寸法差の範囲で調整される
【0008】
【作 用】
本考案のスクロール圧縮機は、流体が冷媒ガス等の気体の場合では可動スクロ ールが固定スクロールに密着した状態で圧縮が行なわれるのに対し、流体が液体 の場合には偏心半径が減少して可動スクロールと固定スクロールとの間に隙間が 形成された状態で圧縮が行なわれるので、流体に応じた適切な圧縮効率が得られ る。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の好適な実施例について図面を参照して詳細に説明する。 本考案の一実施例による偏心半径調節機構を備えたスクロール圧縮機の縦断面 図を図1に示す。図1において、エンジンまたは他の動力をプーリ8で受けて主 シャフト1が回転する。主シャフト1は、第1のベアリング2と第2のベアリン グ3とによって軸支持される。
【0010】 また、主シャフト1と可動スクロール11の間には、可動スクロール11の偏 心を付与する部材である偏心ブシー5が介在する。主シャフト1の回転は、ドラ イバ4を介して偏心ブシー5に伝達され、これより偏心ブシー5が偏心回転運動 を行なう。偏心ブシ−5による偏心回転運動は、ボールベアリング10を経て可 動スクロール11へ伝達される。偏心ブシー5と可動スクロール11との中間に は、可動スクロール11の自転を防止する、いわゆるオルダムリング(0ldh am Ring)9が介在されている。
【0011】 このオルダムリング9は、可動スクロール11が自転しないようにガイドする ために設けられており、偏心ブシー5の偏心回転が伝達された可動スクロ−ル1 1はこのオルダムリング9によってガイドされて偏心ブシー5の偏心半径を公転 半径とする公転運動を行ない、固定スクロール12との間に流体空間Qを形成す る。
【0012】 このような過程で、可動スクロール11が公転運動をすることにより、可動ス クロール11と固定スクロール12との間に形成された流体空間Qが図5の(a )から(d)のように変化して圧縮が実行される。スクロール圧縮機の圧縮過程 を示す図5においては、可動スクロール11の公転運動による位置変化を、公転 角度90度毎に(a)から(d)によって示している。また、図1で、参照番号 16は吸入口、17は吐出口17であり、14は吐出口17に設けられた逆流防 止弁である。
【0013】 図2は、本実施例によるスクロール圧縮機の分解斜視図であり、図1で示した 構成のうち主要な構成要素のみを示している。オルダムリング9の下部突出部9 aは、可動スクロール11に形成されたスロット溝11aにスライド可能に嵌め られ、オルダムリング9の上部突出部9bは固定スクロール12と固定されたハ ウジング8のガイド溝8aにスライド可能に嵌められる。また、固定スクロール 12の下部にはハウジング13が固定されている。
【0014】 偏心ブシー5には、円柱状の2本のブシーピン5a,5bが形成されている。 そして、このブシーピン5a,5bは、それぞれドライバ4に形成されたブシー 孔4a,4bに合わせて挿入されるように設計されている。このブシー孔4a, 4bの内径の大きさはブシーピン5a,5bの外径より僅かに大きな寸法に設計 されている。特に、図1に示すように、ブシー孔4bの内径(半径)は、ブシー ピン5bの外径(半径)より寸法”e”だけ大きく設計されている。
【0015】 なお、図示した実施例では、ドライバ4にブシーピン5a,5bが挿入する2 個のブシー孔4a,4bを設けた例を示しているが、ブシーピン5a,5b間の 距離を長軸とする溝(すなわち、ブシー孔4aと4bを相互連通させた溝)とし て形成することもでき、この場合も同じ動作が得られる。
【0016】 次いで、図3及び図4に従って、上述した本実施例のスクロール圧縮機の偏心 半径調節機構について説明する。図3及び図4において、A点はドライバ4の中 心、BとB’点は偏心ブシー5の中心、P,P’点はブシーピン5bの中心であ る。ここで、偏心ブシー5の偏心半径は上記2点A,Bの距離であり、以下この 偏心半径をABと表わす。
【0017】 図3の(A)、(B)は、流体が気体の場合の偏心半径の調節状態を示してい る。流体である冷媒ガスの膨脹による力によって、可動スクロール11が真公転 半径Rt(=AB)に到達し、固定スクロール12の内側面に完全密着して公転 している状態を示している。この状態では、図3(A)に示すように、偏心ブシ ー5のブシーピン5bが、上記寸法”e”に相当する間隙tを介してドライバ4 のブシー孔4bの中央に位置している。
【0018】 図4の(A)、(B)は、流体がオイルまたは液状の冷媒である場合の偏心半 径の調節状態を示している。この場合、圧縮機を保護するために、可動スクロー ル11に対してオイルまたは液状の冷媒からの押し戻す力が加わることにより、 偏心半径の大きさが、上述した偏心ブシー5に形成されたブシーピン5a,5b とドライバ4のブシー孔4a,4bとの協働によって減少し、半径Rt(=AB )から半径Rs(=AB’)に変化した状態を示している。
【0019】 偏心半径がこのように減少した状態では、図4(B)に示すように、可動スク ロール11と固定スクロール12との間には、寸法”e”の間隙が生じて、完全 密閉された流体空間を形成することができないので、液体冷媒またはオイルはゆ っくりと吐出口17から排出される。
【0020】 上述のように偏心半径が減少する場合、偏心ブシー5は、図4(A)のように 、O点(BPの1/2の点)を中心とする回転モーメントによってその中心が点 Bから点B’へ移動することにより、偏心半径に該当する値がABからAB′へ と減少する。
【0021】 すなわち、図3(A)では、間隙tを介してドライバ4のブシー孔4bの中央 に位置していた偏心ブシー5のブシーピン5bが、図4(A)のように、ドライ バ4のブシー孔4bの内壁に接触するまで移動すれば、そのときの偏心半径値は Rs(=AB’)になる。つまり、図4(B)によると、Rt=Rs+eの関係 が成り立つことが分かるので、これを考慮してブシー孔4bとブシーピン5bの 大きさを適当に設定すれば、それに応じて偏心半径が自動調整される。
【0022】 以上好ましい実施例をあげて本発明を説明したが、本考案は必ずしも上記実施 例に限定されるものではない。上記実施例においては、偏心ブシー5にブシーピ ン5a,5bを設け、ドライバ4にブシーピン5a,5bが挿入するブシー孔4 a,4bを設けたが、反対に、ドライバ4側にブシーピンを設けて、偏心ブシー 5側にそのブシーピンが挿入するブシー孔を設ける構成としても、上記と同様の 効果が得られる。
【0023】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案の偏心半径調節機構を備えたスクロール圧縮機に よれば、流体が冷媒ガス等の気体の場合では可動スクロールが固定スクロールに 密着した状態で圧縮が行なわれるのに対し、流体が液体の場合には偏心半径が減 少して可動スクロールと固定スクロールとの間に隙間が形成された状態で圧縮が 行なわれるので、流体に応じた適切な圧縮効率が得られる。すなわち、流体の相 によって偏心半径が自動的に変化するので、圧縮効率が向上すると共に、過圧縮 による故障の発生などの問題が解決される効果が得られる。
【0024】 また、本考案によれば、部品点数の少ない構成となっているので、組立が容易 であると共に、製造コストを低く抑えることができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例による偏心半径調節機構を
備えたスクロール圧縮機を図示する縦断面図である。
【図2】 本考案のの一実施例による偏心半径調節機構
を備えたスクロール圧縮機を図示する分解斜視図であ
る。
【図3】 本実施例のスクロール圧縮機における偏心半
径調節機構の動作をを説明する平面図である。
【図4】 本実施例のスクロール圧縮機における偏心半
径調節機構の動作をを説明する平面図である。
【図5】 本実施例のスクロール圧縮機の圧縮過程の説
明図である。
【図6】 従来のスクロール圧縮機の構成を示す分解斜
視図である。
【符号の説明】
1 主シャフト 2、3 ベアリング 4 ドライバ 4a,4b ブシー孔 5 偏心ブシー 5a,5b ブシーピン 8 ハウジング 9 オルダムリング 11 可動スクロ−ル 12 固定スクロール 13 ハウジング

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主シャフトと、前記主シャフトの回転を
    受けて所定の偏心半径の偏心回転を行なう偏心ブシー
    と、前記偏心ブシーの偏心回転によって前記偏心半径を
    公転半径とする公転運動を行なう可動スクロールと、前
    記可動スクロールとの間で流体の圧縮を行なう流体空間
    を形成する固定スクロールと、前記主シャフトの回転を
    前記偏心ブシーに伝達するドライバと、前記偏心ブシー
    の偏心回転が伝達される前記可動スクロールの自転を防
    止するオルダムリングとを備えるスクロール圧縮機にお
    いて、 前記偏心ブシーに円柱状のブシーピン又はブシー孔を設
    け、前記ドライバに前記ブシーピンが挿入するブシー孔
    又は前記ブシー孔に挿入するブシーピンを設けると共
    に、 前記ブシー孔の内径の大きさを、前記ブシーピンの外径
    より僅かに大きく設定したことを特徴とする偏心半径調
    節機構を備えたスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記偏心ブシーに2つのブシーピン5
    a,5bを設け、前記ドライバ4に前記ブシーピン5
    a,5bが挿入する2つのブシー孔4a,4bを設け、
    前記ブシー孔4a,4bの内径を前記ブシーピンの外径
    より僅かに大きく設定し、前記偏心ブシーの偏心半径
    が、前記ブシーピンと前記ブシー孔の径の寸法差の範囲
    で調整されることを特徴とする請求項1に記載の偏心半
    径調節機構を備えたスクロール圧縮機。
JP1994009379U 1994-07-08 1994-07-08 偏心半径調節機構を備えたスクロール圧縮機 Expired - Lifetime JP3009344U (ja)

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