JP3008989U - 管内検査カメラの姿勢検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】小形化に有効であり、かつ確実にカメラの回転
姿勢を認識させることができるようにする。 【構成】第１の回転体Ａには抵抗体Ａ１、Ａ２、Ａ３…
リング状に配列されており、これに対向するように第２
の回転体Ｄが、Ａと共に軸Ｂにより一体化され、このと
き、導電性球Ｃが回転体Ａ、Ｄ間にフリー状態に入れら
れる。回転位置により導電性球Ｃは抵抗体を選択的に第
２の回転体に電気接続することになる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ガス管、水道管などの各種の管内部を検査するために用いられる 管内検査カメラに用いられるもので、とくにその姿勢を検出し表示するための装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の管内検査カメラにおいて、１５０ｍｍ〜６００ｍｍの径の管内部を検査 するカメラには、その回転角度などの姿勢を検知するために振り子を有するポテ ンションメータが内蔵されている。ポテンションメ−タの出力は、モニタ画面に 表示されるようなっている。しかし、この方式によると、ポテンションメータは 振り子があるためにその外形が大きくなるという問題があり、小型カメラに適用 することが困難である。

【０００３】 カメラの回転角度を認識させるための手段として、レンズと撮像素子との間に 鋼球を入れ、この鋼球の影がモニタに現れるようにしているものもある。この方 式は小径（３０ｍｍ〜１５０ｍｍ）管を検査するカメラに適用されている。しか しながらこの方法であると、暗い場所を撮像してモニタ画面自体が暗くなった場 合、鋼球の影が見えなくなることがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記したように、振り子を有するポテンションメータを利用して姿勢を検出す る方式は、外形が大きくなり小形化に不向きである。また鋼球による影を利用す る方式は、カメラが暗い場所を撮像した場合、鋼球の影が見えなくなるという問 題がある。

【０００５】 そこでこの考案は、小形化に有効であり、かつ確実にカメラの回転姿勢を認識 させることができる管内検査カメラの姿勢検出装置を提供することを目的とする 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、管内検査カメラの管内における回転軸方向と同軸的に設けられた 第１の回転体と、前記第１の回転体の回転面にリング状に設けられ、少なくとも 第１、第２の端子が設けられる抵抗体と、前記第１の回転体と同時的に設けられ て前記第１の回転体と一体化され、前記抵抗体が設けられている回転面に対向し た回転面が中心側から外周側に軸方向へ向かうに従って傾斜して拡大した形状で ある第２の回転体と、前記第２の回転体に設けられた第３の端子と、前記第１と 第２の回転体の対向した前記回転面の間にフリー状態に入れられ、前記第２の回 転体の導電部と前記抵抗体間を電気的に接続する導電性球とを備えるものである 。

【０００７】

【作用】

上記の手段により、前記導電性球は、第２の回転体と抵抗体を電気的に接続し 、カメラの回転状態に応じて抵抗体に対する接触位置が異なるために、端子間の 電圧がカメラの回転に応じて変化することになる。この電圧変化を画像発生装置 に入力して画面上に電圧変化状況を表示させることができる。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面を参照して説明する。 図１はこの考案の一実施例である。同図（ａ）は分解斜視図、同図（ｂ）は組 み立て断面図、同図（ｃ）は電気的回路構成図である。Ａは、第１の回転体であ り、この第１の回転体Ａの基板は絶縁体であり、中心には軸穴が形成されており 、これに軸Ｂが挿入される。第１の回転体Ａの回転面には、リング状に抵抗体Ａ １、Ａ２、Ａ３、…が配列されて取り付けられている。一方、Ｄは第２の回転体 であり、この第２の回転体Ｄは、例えば導電性である。そして軸Ｂを挿入する軸 穴を有し、第１の回転体Ａと一体化され、抵抗体Ａ１、Ａ２、Ａ３…が設けられ ている回転面に対向した回転面Ｄ１が中心側から外周側に軸方向へ向かうに従っ て傾斜して拡大した形状である。次に、Ｃは導電性球であり、第１と第２の回転 体Ａ、Ｄの対向した回転面の間にフリー状態に入れられ、第２の回転体と抵抗体 間を電気的に接続する。

【０００９】 上記のような構成の装置によると電気的構成は、図１（ｃ）のようになる。 即ち、抵抗体Ａ１、Ａ２、Ａ３、…列の一方の端子１１には電圧Ｖが与えられ 、他方の端子１２は出力端子として導出される。さらに第２の回転体Ｄにも端子 １３が設けられる。ここで、軸Ｂを中心にして装置が回転すると、導電性球Ｃは フリー状態であるか、第２の回転体Ｄと抵抗体のいずれかとを電気的に接続する 。つまり可変摺動子としての役割を果たすことになる。よって、端子１２と１３ 間の電圧を電圧測定器により測定すれば、装置の回転に応じた測定値を得ること になる。またこの構成によると、導電性球Ｃは第２の回転体Ｄの傾斜した回転面 により常時抵抗体側に押し付けられることにより電気的接触が安定して得られる 。管内を管内検査カメラが移動する場合、上下方向にかなりの振動があると予測 されるが軸Ｂを中心に有することにより誤動作を防止できる。

【００１０】 この測定電圧は、画像データ発生器の制御端子に供給され、画像データによる 指針に変位を与えることができる。画像データ発生器からのデータは、モニタ画 面に撮影画像と同時に表示される。これによりモニタ上では、常にカメラの回転 姿勢を認識できることになる。

【００１１】 図２は、上記の姿勢検出装置を装備した管内検査システムを示している。カメ ラ１００の内部には姿勢検出装置１１０が内蔵されている。１０１はレンズ、１ ０２はＣＣＤによる固体撮像素子である。撮像信号は、画像処理部２００に入力 されて画像データ発生器２０１からの画像データを合成されて、モニタ３００に 表示される。画像データ発生器２０１からの表示状態は、例えばモニタ画面上に カメラの回転姿勢を示す指針３０１として表示される。画像データ発生器２０１ は、画像処理部２００からの同期信号に基づいてそこに保持されている指針デー タが読み出されるのであるが、その指針読み出しシーケンスが上記した測定電圧 値に応じて制御されるようになっている。 なおこの考案は上記の実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施例が 可能である。

【００１２】

【考案の効果】

上記したようにこの考案によれば、小形化に有効であり、かつ確実にカメラの 回転姿勢を認識させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す図。

【図２】この考案のカメラ回転姿勢検出装置に使用状態
を示す説明図。

【符号の説明】

Ａ…第１の回転体、Ｂ…軸、Ｄ…第２の回転体、Ｃ…導
電性球、Ａ１、Ａ２、Ａ３…抵抗体。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】管内検査カメラの管内における回転軸方向
   と同軸的に設けられた第１の回転体と、 前記第１の回転体の回転面にリング状に設けられ、少な
   くとも第１、第２の端子が設けられる抵抗体と、 前記第１の回転体と同時的に設けられて前記第１の回転
   体と一体化され、前記抵抗体が設けられている回転面に
   対向した回転面が中心側から外周側に軸方向へ向かうに
   従って傾斜して拡大した形状である第２の回転体と、 前記第２の回転体に設けられた第３の端子と、前記第１
   と第２の回転体の対向した前記回転面の間にフリー状態
   に入れられ、前記第２の回転体の導電部と前記抵抗体間
   を電気的に接続する導電性球とを具備したことを特徴と
   する管内検査カメラの姿勢検出装置。
2. 【請求項２】上記の抵抗体は、複数の抵抗素子が直列接
   続されたものであることを特徴とする請求項１記載の管
   内検査カメラの姿勢検出装置。