JP3008969U - ダクトのロール成形機におけるシール材の自動充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は大きな圧送ポンプや広い作業場を必
要とせず、しかもシール材の液垂れを防止することので
きるダクトのロール成形機におけるシール材の自動充填
装置を提供することを目的とするものである。 【構成】 本考案はダクトの素板端辺にハゼを形成する
多数対の成形用ロール群を並設したロール成形機の中間
上に加圧式のカートリッジを設けて折曲形成しつつある
ハゼ内にシール材を充填する装置であって、該カートリ
ッジの加圧部を構成するエアーシリンダーに押しエアー
管路のほか引きエアー管路を設けて、押しエアー管路の
閉止時に前記引きエアー管路によりシリンダーロッドを
前記カートリッジの押底ごと若干引上げて、注入停止後
のシール材の液垂れを防止するようにしたことを特徴と
するダクトのロール成形機におけるシール材の自動充填
装置にある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は空調用ダクトを構成する素板にハゼをロール成形する過程で該ハゼ の内部に加圧式カートリッジによりシール材を自動注入する装置にに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

この種のシール材自動充填装置としては実公昭６２−２７２９３号公報がある 。該公報は上下一対の成形用回転ロールを複数個並設してなる素板端辺に受口ハ ゼを成形するようにしたロール成形機において、並列ロール群中の前半のロール 群の成形面を成形しつつある受口ハゼの開口部が上向きとなるように形成し、且 つ素板端辺を▲Ｖ▼に折曲する中間回転ロールに次いで該折曲形を保持し開口部 上を開放する段拡間隙付きの保形用回転ロールを配設して、該ロール間の段拡間 隙内に素板端辺の折曲部内に充填材（シーラー）を注入する供給管を配管し、シ ーラー充填の折曲部を素板側に鋭角に折曲する押し鍔付きの傾倒用ロールを配設 したことを特徴とする充填材（シーラー）注入機構付きダクト組立用受口ハゼの ロール成形装置を記載している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら該公報は長いホースを用いてシール材を充填するため、大きな圧 送ポンプと広い作業場を必要とするほか、シール材充填の停止後もホース内の残 存圧によりシール材が流出して成形用のロールとその周辺およびダクトに付着し て汚損するという課題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はダクトの素板端辺にハゼを形成する多数対の成形用ロール群を並設し たロール成形機の中間上に加圧式のカートリッジを設けて折曲形成しつつあるハ ゼ内にシール材を充填する装置であって、該カートリッジの加圧部を構成するエ アーシリンダーに押しエアー管路のほか引きエアー管路を設けて、押しエアー管 路の閉止時に前記引きエアー管路によりシリンダーロッドを前記カートリッジの 押底ごと若干引上げて、注入停止後のシール材の液垂れを防止するようにし、ま たこのシリンダーロッドの先端に吸盤を取付けて、該吸盤により押底を吸着する ように構成して、かかる課題を解決しようとするものである。

【０００５】

【作用】

本考案はシール材を収容する加圧式カートリッジの加圧部を構成するエアーシ リンダーに押しエアー管路のほか引きエアー管路を設けて、押しエアー管路を流 れるエアー圧にてカートリッジ内のシール材を成形過程のハゼ内部に充填し、押 しエアー管路の閉塞によるシール材充填の停止時に引きエアー管路よりエアーシ リンダー内にエアーが切替流入するようにしてシリンダーロッドをカートリッジ の押底ごと若干引上げるようにしたので、カートリッジ内のシール材は圧縮から 解放されるために充填停止後のシール材の流出：液垂れが解消することとなる。

【０００６】 なお、シリンダーロッドは先端部に吸盤を取付けたので、カートリッジ別の押 底を簡単且つ確実に吸着取付けすることができる。

【０００７】

【実施例】

以下図面に基づいて実施例を説明する。

【０００８】 ロール成形機１を構成する多数の成形用回転ロール２群の中間で素板端辺３に ハゼを形成する過程で上向きＶ字形ハゼ3aに折曲げるロール2aの部分上に加圧式 カートリッジ４を設ける。該カートリッジ４は下端にＶ字形ハゼ3aに向けて注入 用のノズル５を有しており、またカートリッジ４の上方にはカートリッジの加圧 部を構成するエアーシリンダー６を設けている。該エアーシリンダー６は電磁弁 ７を挟んで押しエアー管路８と引きエアー管路９を分岐配管し、それぞれが上端 の押し口8aと下端の引き口9aに接続している。エアーシリンダー６内に一端を挿 入するシリンダーロッド10は先端に吸口11aを下方に向けて吸盤11を取付けて、 吸口11aにてカートリッジ４の押底12を吸着している。

【０００９】 13はロール成形機１の入口側の回転ロール２の近くに配設した素板端辺３の検 知用センサーで、該センサー13により素板端辺３の進入を検知すると電磁弁７が 作動して押しエアー管路８より圧力エアーがエアーシリンダー６内に入って、シ リンダーロッド10を押し下動してカートリッジ４内のシール材をノズル５を介し てＶ字形ハゼ3a内に注入し、やがてセンサー13が素板端辺３の検知を解くと電磁 弁７が切替作動して押しエアー管路８を閉塞して引きエアー管路９より圧力エア ーがエアーシリンダー６内に入って、シリンダーロッド10の押しを停止するとと もにシリンダーロッド10が若干上動してカートリッジ４内のシール材の圧縮を解 くから、シール材のＶ字形ハゼ3a内への注入充填が停止されるだけでなく、停止 と同時にその後のシール材の液垂れを防止することとなる。なおカートリッジ４ は交換式で、シール材がなくなったときにはそのカートリッジを外し、新しいカ ートリッジの押底12にシリンダーロッド10の吸盤11を吸着するのである。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は以上のようにして、加圧式カートリッジの加圧部を構成するエアーシ リンダーに押しエアー管路のほか引きエアー管路を設けて、押しエアー管路を流 れるエアー圧にてカートリッジ内のシール材を成形過程のハゼ内部に充填すると ともに、押しエアー管路の閉塞によるシール材充填の停止時に引きエアー管路よ り圧力エアーがエアーシリンダー内に切替流入するようにして、シリンダーロッ ドをカートリッジの押底ごと若干引上げるので、カートリッジ内のシール材は押 しによる圧縮から解放されるために充填停止と同時にシール材はカートリッジ内 にとどまってその後のシール材の液垂れが解消して、成形用回転ロールと素板端 辺および周辺のシール材の付着による汚損を防止することができるという効果を 生ずる。この結果、高品質の空調用ダクトを組立て形成することができるという 効果を生ずる。

【００１１】 また、シリンダーロッドの先端に吸盤を取付けたのでカートリッジの押底を簡 単に取付けることができて、カートリッジの交換作業を容易にするという効果を 生ずる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案装置を取付けたダクトのロール成形機
を示す正面図である。

【図２】 本考案装置の構成を示す拡大側面図である。

【符号の説明】

１はロール成形機 ２は成形ロール ３は素板端辺 3aはＶ字形ハゼ ４はカートリッジ ５はノズル ６はエアーシリンダー ７は電磁弁 ８は押しエアー管路 ９は引きエアー管路 10はシリンダーロッド 11は吸盤 12は押底 13は検知用センサー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ダクトの素板端辺にハゼを形成する多数
   対の成形用ロール群を並設したロール成形機の中間上に
   加圧式のカートリッジを設けて折曲形成しつつあるハゼ
   内にシール材を充填する装置であって、該カートリッジ
   の加圧部を構成するエアーシリンダーに押しエアー管路
   のほか引きエアー管路を設けて、押しエアー管路の閉止
   時に前記引きエアー管路によりシリンダーロッドを前記
   カートリッジの押底ごと若干引上げて、注入停止後のシ
   ール材の液垂れを防止するようにしたことを特徴とする
   ダクトのロール成形機におけるシール材の自動充填装
   置。
2. 【請求項２】 シリンダーロッドの先端に吸盤を取付け
   て、該吸盤により押底を吸着する請求項１記載の装置。