JP3008898U - 切断片自動剥離庖丁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 俎板上で被切断物を切断するたび毎に、その
切断片が刃面からそのつど自動的に剥離されるようにし
て、庖丁を握る片手だけの連続切断を可能にする。 【構成】 切断片を生ずる側の刃面５のほゞ中央部を刃
先線６に平行状に走る浅い収納溝７を設ける。更に収納
溝７内に、常には完全に収納されていて切断をさまたげ
ることのない金属或はプラスチック等よりなる薄い帯状
の弓弦８を設ける。切断して刃先線６が俎板上に到達す
るたび毎に、弓弦８がその一部を収納溝７外に張出すよ
うに、センサ部１０を含む機構を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、日常家庭の台所で使用されている庖丁の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来からの庖丁は、俎板上の野菜・果物・魚介類等の被切断物の切断に際し庖 丁の刃面が平滑であればある程、また被切断物の含有水分が多ければ多い程切断 片が庖丁の切断片側刃面に次々と吸着し、被切断物を押えた方の手の指をいちい ち庖丁の背越しに伸してその吸着切断片を庖丁の刃面から剥離させなければ切断 を継続することができない欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、このような従来からの庖丁の欠点を改め庖丁の俎板上での被 切断物の切断と同時に自動的にその切断片が庖丁の刃面から剥離されるようにし た庖丁を握る片手だけの連続切断を可能にした切断片自動剥離庖丁である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案を図面について詳述すると、図１の正面図及び図２の断面図に示す如き 本考案の庖丁３は、左・右（右きゝ・左きゝの人により異る。）何れかの図２に 示す切断片４を生ずる側の刃面５のほゞ中央部を刃先線６に平行状に走る浅い収 納溝７を設け、更に収納溝７内に常には完全に同溝内に収納されていて庖丁３の 切断のさまたげとはならない図３の正面図及び図４の平面図に示す如き薄い帯状 の金属或いはプラスチック等よりなる弓弦８が、その両端部の引掛片１１及び１ ２を夫々収納溝７先端の引掛孔１３及び収納溝７後端の握柄９先端部内にスライ ドするスライド片１４の引掛孔１５とに引掛けられて固定され、他方図６の握柄 ９の先端部付近の一部断面を表わす詳細説明図に示す如く握柄９下方のセンサー 部１０が庖丁３の刃先線６が俎板１上に到達するたび毎にセンサー部１０も内部 のスプリング１６に抗して俎板１上に押付けられ、連結する支棹１７を介し軸１ ８に回転するカム１９を押上げ回転させ、このカム１９の回転が支棹２０を介し て握柄９の先端部内にスライドするスライド片１４を収納溝７内に押出し、その 押出しが図５に示す収納溝７先端の引掛孔１３とスライド片１４の引掛孔１５と の間で弓弦８を圧縮してその一部を収納溝７外に張出し、この弓弦８の張出しが 図２に示す如く俎板１上で庖丁３が被切断物２を切断するたび毎に庖丁３の刃面 ５に吸着する切断片４をそのつど自動的に刃面５から剥離して庖丁３を握る片手 だけの連続切断を可能にしたのを特徴とする切断片自動剥離庖丁である。

【０００５】

【考案の作用及び効果】

このような本考案の庖丁３は、俎板１上の被切断物２の切断で刃先線６が俎板 １上に到達する直前まで弓弦８が完全に収納溝７内に収納されているので何ら切 断のさまたげとなることなく、また切断片４の切断厚みを充分見きわめ乍ら切断 することができる。

【０００６】 又、本考案の庖丁３は弓弦８が極めて容易に取付け・取はずしできるので、取 はずした弓弦８や収納溝７内を簡単に湯・水洗いして常に清潔に保つことができ 、また従来からの庖丁と同様に研磨することもできる。

【０００７】 なお、本明細書・図面では直線状の弓弦８について述べたが、あらかじめ波形 形状等を記憶する弓弦８をセンサー部１０内のスプリング１６で直線状に引伸し た状態から使用し始めるようにしても同一目的を達成することができる。

【０００８】 又、俎板１上へのセンサー部１０の押付けによるカム１９の回転を、庖丁３の 握柄９を２分割し握柄９を握る手の２段階操作によって庖丁３の切断とは別にカ ム１９を回転させて同一目的を達成することができる。

【０００９】 又、カム１９や支棹１７・２０等を納めた握柄９内部の空洞部にそれらに代り 空気や液体等を充満した弾力性に富む密閉チューブを充填し、その密閉チューブ に加えるセンサー部１０の押付けや２分割した握柄９の操作の圧力を直接スライ ド片１４に伝達するようにしても同一目的を達成することができる。

【００１０】 更に又、センサー部１０や２分割した握柄９の操作可動部とスライド片１４と を直接適宜のカーブをなして結ぶフレクシブルな連結体を、握柄９内部でその連 結体のカーブに合致し連結体を自由にスライドさせる誘導孔を設けてセンサー部 １０や握柄９の操作可動部の圧力を直接スライド片１４に伝達するようにしても 同一目的を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案庖丁の正面図である。

【図２】本考案庖丁が被切断２を切断した切断状況を示
す説明断面図である。

【図３】弓弦８の正面図である。

【図４】弓弦８の平面図である。

【図５】弓弦８が圧縮されて一部を収納見溝７外に張出
した状態を示す説明図である。

【図６】握柄９の先端部付近の一部断面を表わす詳細説
明図である。

【符号の説明】

１ 俎板 ２ 被切断物 ３ 庖丁 ４ 切断片 ５ 刃面 ６ 刃先線 ７ 収納溝 ８ 弓弦 ９ 握柄 １０ センサー部 １１、１２ 引掛片 １３、１５ 引掛孔 １４ スライド片 １６ スプリング １７、２０ 支棹 １９ カム １８ 軸

【手続補正書】

【提出日】平成６年８月４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】考案の名称

【補正方法】変更

【補正内容】

【考案の名称】 切断片自動剥離庖丁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 俎板（１）上の被切断物（２）を庖丁
   （３）で切断して切断片（４）を生ずる側の刃面（５）
   に、刃面（５）のほゞ中央部を刃先線（６）に平行状に
   走る浅い収納溝（７）を設け、更に収納溝（７）内に常
   には完全に収納されている金属或はプラスチック等より
   なる薄い帯状の弓弦（８）を設け、庖丁（３）が俎板
   （１）上の被切断物（２）を切断し刃先線（６）が俎板
   （１）上に到達するたび毎に、上記の弓弦（８）がその
   一部を収納溝（７）外に張出すようにして切断片（４）
   が庖丁（３）の刃面（５）に吸着するのをそのつど自動
   的に刃面（５）から剥離して庖丁（３）を握る片手だけ
   の連続切断を可能にしたのを特徴とする切断片自動剥離
   庖丁。