JP3008749B2 - 高速ダビング方法 - Google Patents

高速ダビング方法

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JP3008749B2
JP3008749B2 JP5265662A JP26566293A JP3008749B2 JP 3008749 B2 JP3008749 B2 JP 3008749B2 JP 5265662 A JP5265662 A JP 5265662A JP 26566293 A JP26566293 A JP 26566293A JP 3008749 B2 JP3008749 B2 JP 3008749B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオソフトテープ、
オーディオソフトテープ等の磁気テープを高速でダビン
グする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マスターテープをマスターテープ再生装
置で再生し、複数のスレーブ記録装置により高速でダビ
ングする装置として、先に、本出願人は、マスターテー
プを再生して得られる連続的な信号を所定の分割単位毎
に分割して、N(Nは2以上の整数)台用意した記録装
置に順番に割当てて記録させて行き、これをマスターテ
ープ再生全体を通して繰り返すことにより、N本の分割
マスターテープを作成するような分割マスターテープ作
成装置と、ダビング時には上記N本の分割マスターテー
プをN台の再生装置にて同時に、しかも同期的に再生す
ることで得られるN系統の再生信号を元のマスターテー
プ再生信号と同一になるように配列すると共に、1/N
に時間圧縮することでN倍速記録用信号を生成しておい
て、これを標準速度のN倍のスピードでスレーブ記録装
置で記録するようなダビング装置(特開平4−2473
04号公報)を提案している。
【0003】この基本的原理を図7を用いて説明する。
ここでは便宜上N=2として2台の記録装置を用いた場
合を説明する。図7(A)は標準スピードでマスターテ
ープを再生することにより出力される連続したデジタル
信号よりなる再生信号データを表し、図7(B)及び図
7(C)はそれぞれ2つの分割マスターテープA、Bに
記録される信号データブロックの配列を示している。こ
の場合、図7(A)に示す再生デジタル信号は所定の分
割単位dにて分割されている。
【0004】図7(B)に示すマスターテープ再生信号
データが所定の分割単位分に達し次第、2台の記録装置
に順番に交互に割当てて標準スピードで記録させていく
ため、2台の記録装置に対して記録と待機を繰り返すよ
うに制御することで、結果的には図7(B)及び図7
(C)に示すような記録形態となる。すなわち、マスタ
ーテープのブロックD1、D3のデータが分割マスター
テープAにブロックA1、A2の順序で記録され、ブロ
ックD2、D4のデータが分割マスターテープBにブロ
ックB1、B2の順序で記録される。
【0005】次に、図8に示すように、ダビング時には
図7(B)及び図7(C)の分割マスターテープA、B
を記録した時と同じスピードで、しかも同時に再生する
ことで得られる2系統の音声信号データがそれぞれ図8
(A)及び図8(B)として表される。これらを図7
(A)に示すような元の信号形態の配列に戻しながら、
しかも時間的に1/2に圧縮することにより、図9
(C)に示すような2倍速記録用の信号を生成する。そ
して、この2倍速記録用信号を通常の2倍速(テープ走
行及びヘッドドラム回転)にしたスレーブ記録装置にて
記録することにより、2倍速ダビングが実現する。
【0006】この方法の利点としては、マスターテープ
の再生や分割マスターテープの記録再生は標準スピード
で行ない、スレーブ記録装置のみN倍速記録となるた
め、マスター側の記録再生装置は従来のものをそのまま
利用でき、高速ダビングシステムの開発費または設備改
善費等を大幅に抑えることが可能となる点である。ま
た、マスター側のテープの高速走行による酷使を心配す
ることもなく、従来の磁気テープを使用できる等の利点
もある。
【0007】ところで、上記装置においては、映像信号
と音声信号とは独立して処理しており、音声信号に関し
ては、分割マスターテープへの記録に際し、映像信号と
同様に所定の分割単位毎に分割されて記録されるのであ
るが、その際遅延無し音声信号と遅延あり音声信号の2
系統の音声信号を用意し、それぞれに対して並行して同
様な処理を行なって分割マスターテープに記録するよう
にしている。
【0008】そして、ダビング時には、複数の分割マス
ターテープを同時に、しかも同期させて再生し、そこで
得られる2×N系統の音声信号のうち、遅延無しで記録
されていた音声信号に対して遅延処理手段により遅延処
理を行なう。そして、前記遅延処理した音声信号と予め
遅延されて記録されていた方の音声信号とを選択的に切
替えながら、有効なデータ部分を取得して、前記分割マ
スターテープ作成時の所定の分割単位の音声信号と同じ
になるように構成した後、元のマスターテープの再生信
号と同一になるように配列していくという方法が採られ
ている。
【0009】これは、分割マスターテープ作成時に使用
する記録装置において、記録の際の編集点においては、
音声信号を強制的にフェードインまたはフェードアウト
処理する機能が働くものがあり、このような記録装置を
使用して所定の分割単位の音声信号が割当てられる毎に
記録をしていく場合、前記機能により音声信号の一部が
欠落したまま記録されてしまうことになり、この状態で
はダビング時に元の連続した信号に戻すことが不可能と
なるからである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにデジタ
ル音声信号に関しては遅延処理手段を併用しているので
あるが、前記したN台の分割マスターテープ記録装置の
中には、編集時におけるフェードインの直前や、フェー
ドアウトの直後に、僅かな不特定の無意味なデータに書
き換えられてしまうことが存在することや、また、複数
の記録装置間での僅かな編集開始点のばらつき等が原因
となって、実際に複数の分割マスターテープ上に記録さ
れているそれぞれの音声信号データブロックの始端、終
端が時間的にずれた状態(以後、位相ずれと称す)にな
る場合があることが判明した。この位相ずれの量は、不
特定であり予想することは困難である。尚、信号データ
そのものに同期信号を含むような方式の信号形態の場合
は、微小な位相ずれは調整可能であるが、そうでない場
合には、位相ずれを調整することが不可能である。
【0011】このため、前記各々の再生信号データブロ
ックの位相ずれを考慮せずに、元の時間軸に従って同じ
タイミングでデータを取り出そうとすると、データブロ
ックの前後において、データの欠落や、隣のブロックの
データの一部まで付加された状態のままデータブロック
の一つとして扱ってしまうことが発生し、このようなデ
ータブロックを時系列的に配列し直しても、データの並
びが元の信号と同一にはならず、そのためにスレーブ側
の記録装置で高速でダビングした際に、音の途切れや、
データの並びの不正によるノイズ等が発生することにな
るという問題点が発生した。
【0012】そこで、分割マスターテープ再生装置を改
良することも考えられるが、上記音声信号の欠落を制御
するためには、分割マスターテープ記録再生装置の大幅
な改造が必要であり、しかも複数台の記録再生装置の精
密な同期制御手段も必要となる。たとえこの改造が可能
であっても、システム自体が非常に複雑になり、トラブ
ル発生の危険性も増大することになり、現実的ではな
い。
【0013】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的は、複雑なシステムにすることなく、位相ずれを調整
して、複数の分割マスターテープの再生信号を元のマス
ターテープの信号と同一の時系列的配列に戻すことので
きる高速ダビング方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するためにマスターテープを再生して得られる連続
的なデジタル信号を所定の分割単位毎に分割して、N
(Nは2以上の整数)台用意した記録装置に順番に割当
てて間欠記録させて行き、この操作を前記マスターテー
プ再生全体を通して繰り返すことによりN本の分割マス
ターテープを作成するような分割マスターテープ作成過
程と、ダビング時には、前記N本の分割マスターテープ
をN台の再生装置にて同時に、しかも同期的に再生する
ことで得られるN系統の再生信号から元のマスターテー
プの再生信号と同一になるように配列すると共に、1/
Nに時間圧縮することでN倍速記録用信号を生成し、こ
のN倍速記録用信号を標準速度のN倍のスピードで記録
動作させたスレーブ記録装置にて記録媒体上に記録させ
るN倍速記録用信号生成過程からなる高速ダビングの方
法において、前記分割マスターテープ作成過程におい
て、前記記録装置にて記録させる前段階に、前記所定の
分割単位で分割した信号データに対してその信号データ
の一部の所定の長さ部分を位相合わせ用符号データに置
き換える置換過程を設けると共に、前記N倍速記録用信
号生成過程においては、N系統の前記再生信号のそれぞ
れに対して前記位相合わせ用符号データに基づいて、有
効データ部分を選択して取得するために、前記N系統の
再生信号同士の位相を合致させる位相合致過程を設ける
ように構成したものである。
【0015】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、分割マ
スターテープ作成過程時においては所定の分割単位で分
割した信号データの一部、例えば先頭部に位相合わせ用
符号データが設けられることになり、従って、このよう
に形成したN本の分割マスターテープを同時に同期させ
て再生し、N倍速記録用信号を生成する場合に、上記位
相合わせ用符号データを参照しつつ複数の再生信号デー
タ間の位相ずれを調整して合致させ、符号データに続く
データ領域から有効データ部分を選択して取得する。そ
して、各分割マスターテープから取得した有効データ部
分を適切に時系列的に配列することにより、元のマスタ
ーテープの再生信号と同一のデジタル信号を形成する。
【0016】ここで、上記位相合わせ用符号データとし
ては、0から一定の数値まで+1ずつカウントアップさ
れていくような数値データの集合体を用いたり、連続す
るメモリアドレスの数値の集合体を用いたりし、いずれ
にしても信号データと間違われる恐れの非常に少ないパ
ターンの符号を用いる。これにより、途切れのない連続
的なデジタル信号を安定して生成することができ、ダビ
ング品質を向上させることが可能となる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の高速ダビング方法の一実施例
を添付図面に基づいて詳述する。図1は所定の分割単位
で分割して形成された1ブロックの信号データの先頭に
位相合わせ用符号データが設けられた状態を示す状態
図、図2は分割マスターテープ作成過程を説明するため
の説明図、図3は位相ずれが生ずる状態を説明するため
の説明図、図4は位相合わせを行なう位相合わせ処理手
段の概略を示すブロック図、図5は位相ずれを調整した
信号から有効データ部分を取得する過程を説明するため
の説明図である。
【0018】本実施例においては説明の簡単化のために
N=2の場合、すなわち2台の記録再生装置を用いて2
倍速ダビングを行なう場合を例にとって説明する。ま
た、各記録再生装置の記録または再生スピードは、従来
の技術において述べた条件と同じとする。そして、一方
の記録再生装置をA側と称し、他方の記録再生装置をB
側と称すことにする。
【0019】まず、分割マスターテープ作成過程と、こ
の過程の中で行なわれる位相合わせ用符号データの置換
過程について説明する。図1(A)は、例えばA側の分
割マスターテープへ記録する直前の再生信号の信号デー
タ1の1つのブロックを示し、このブロックの信号デー
タ1の先頭部から一定のデータ長分は位相合わせ用符号
データDPに置き換えられており、これに引き続いて通
常データ領域2が形成され、この部分には本実施例にお
いては例えば音声信号データが記録されている。この信
号データ1は、連続的なデジタル信号、例えば音声信号
を所定の分割単位d毎に分割し、位相合わせ用符号デー
タの置換過程において各分割単位の信号データの先頭部
からある一定のデータ長分を上記位相合わせ用符号デー
タDPに置き換えることにより形成される。
【0020】図1(B)には、上記位相合わせ用符号デ
ータDPの内容が示されており、本実施例においてはこ
の符号データDPの内容は0〜255までの連続した整
数の並びよりなる集合体となっている。この位相合わせ
用符号データDPのパターンとしては、音声信号データ
1との混同を防止するために音声信号データ1が採り得
ないようなパターンを選択する。この1ブロックA1の
信号データに引き続く分割単位の信号データはB側へ送
出されるブロックB1であり、上述したと同様な処理を
行なった後にB側の分割マスターテープ記録装置へ送出
される。また、上記した位相合わせ用符号データDPの
置き換え操作を行なう置換過程の前に、以下に示す遅延
処理を行なう過程を設け、A側、B側ともそれぞれ2系
統のデータを記録することになる。
【0021】図2はA側において遅延操作を行なって分
割マスターテープを作成する過程を示し、図2(A)は
A側に記録されるべき所定の分割単位の信号データの並
びの遅延なしの状態を示し、図2(B)は図2(A)に
示す信号データに所定の時間の遅延量Tdで遅延処理を
行なった場合の信号データを示しブロックA1’として
表される。
【0022】次に、これら図2(A)、(B)に示され
る2系統の信号データのそれぞれの先頭部を同じタイミ
ング(編集点E)で図1にて説明した位相合わせ用符号
データDPで置き換えた後、記録・待機を繰り返して実
際に分割マスターテープA、A’に記録を行なう。この
ようにして分割マスターテープA、A’に実際に記録さ
れたデータの状態をそれぞれ図2(C)及び図2(D)
に示す。すなわち図2(D)は図2(B)に示す信号を
分割マスターテープAと同じタイミング(編集点)で記
録した時の状態を示す。尚、実際には各データブロック
A1、A2、A3…間にはB側に記録するデータブロッ
クが存在しており、B側の記録装置が記録している間は
A側の記録装置は待機状態となる。
【0023】この場合、図2(C)に示すようにデータ
ブロックの編集を行なう編集点Eにおいてはデータの欠
落が発生してしまうが、この欠落した部分のデータは上
記した遅延処理の効果により、図2(D)に示すデータ
内に残っている。例えば図2(C)中の欠落量P1に相
当するデータは、図2(D)中のブロックA’の部分a
1に残っている。逆に、図2(D)中において欠落した
部分のデータは、図2(C)に示すデータ内に残ってい
る。例えば図2(D)中の欠落量P’2は図2(C)中
のブロックA1中の部分a2に残っている。同様に、位
相合わせ用符号データDPに書き換えられてしまった部
分のデータは、他方の分割マスターテープ中に残ってい
ることになる。
【0024】しかしながら、欠落量P1、P2、P3
…、P’1、P’2、P’3…は不定量であり、しかも
装置によりばらつくことや、装置間に僅かな制御タイミ
ングのずれ等が発生することから、図2(C)及び図2
(D)に示すデータ列を別々の2台の記録装置を使って
記録した場合には、上記した各欠落量は同じにならない
ばかりか、各データブロックの記録開始点が図2(C)
及び図2(D)に示すデータ列を記録する2つの分割マ
スターテープA、A’間でずれてしまい、対応するデー
タブロック同士に遅延量Td以下或いは以上の時間的な
ずれが発生することになってしまう。
【0025】このような状態が図3に示されている。す
なわち図3(A)は遅延なしの状態で図2(C)に対応
し、図3(B)は遅延ありの状態で図2(D)に対応し
ている。図から明らかなように対応するデータブロック
間には僅かな時間ずれΔtが発生してしまう。すなわ
ち、図3(A)中のデータブロックAxの中のデータd
xは、本来なら図3(B)中において遅延量Tdだけ時
間的に遅れた位置x1よりも時間的ずれΔtだけずれた
位置x2にあることになる。この時間的ずれΔtの量は
各データブロック毎に異なっており、1箇所調整すれば
後の全てのデータブロックにおいて合致するというもの
ではない。以上のような操作により分割マスターテープ
作成過程を終了する。
【0026】次に、N倍、すなわち本実施例においては
2倍速記録用信号生成過程と、この過程の中で行なわれ
る位相合致過程について説明する。図2(C)及び図2
(D)に示すようにデータが記録された2系統のA側の
分割マスターテープを用いて2倍速用記録信号を生成す
る場合には、再生信号は図4に示す位相合わせ処理手段
3を経ることによって所定の位相に合わされ、位相合致
過程が行なわれる。すなわち、2系統のA側の分割マス
ターテープA1、A’1を同時に且つ同期させて標準ス
ピードで再生して得られる一方の再生信号、例えば再生
信号AS1は、データ比較部4において、データ遅延部
5より出力された分割マスターテープの再生信号AS1
と、符号データ発生部6からの符号データS1と比較さ
れて位相が一致するか否か判定される。すなわち、この
符号データ発生部6からは符号データS1として前記位
相合わせ用符号データDPと同じパターン、例えば0〜
255までの連続した整数の集合体よりなるパターンを
出力し、その符号データS1が上記再生信号AS1のデ
ータと1ビットずつ比較され、この結果、両データのパ
ターンが一致した時には位相が一致したことになる。位
相が一致しない場合には制御部7を介して上記データ遅
延部5を制御することにより上記両データのパターンが
一致するまで再生信号AS1を遅延させ、一致したとこ
ろで遅延量を固定し、そのデータブロックのデータを出
力する。尚、次のデータブロックの処理に移る際は、そ
の都度、符号データ発生部6及び前記遅延量は制御部7
によりリセットされて符号データパターンは最初のビッ
トから出力されると共に遅延量も最初に戻され、同様の
処理が繰り返される。そして、他の系統の分割マスター
テープA’1の再生信号も同様の回路を用いて同期させ
て、符号データ発生部6のデータとの位相を一致させ
る。
【0027】このようにして、符号データ発生部の符号
データの位相に一致させることにより、各系統の分割マ
スターテープの再生信号のデータは、所定の位相関係、
すなわち分割マスターテープ再生信号と同位相である遅
延なし信号とこれに対応して所定の遅延量Tdだけ完全
に遅延処理が施された遅延あり信号とに調整することが
でき、これに基づいて有効データ部分のみを取得するこ
とが可能となる。これにより、位相合致過程が終了す
る。
【0028】このようにして、完全に所定の位相に合わ
された再生信号を図5に示す。図5(A)は図2(C)
に対応した遅延なしの再生信号であり、図5(C)は図
2(D)に対応した遅延ありの再生信号である。そし
て、上記図5(A)に示す再生信号を遅延量Tdだけ遅
延処理を施すことにより、予め遅延量Tdだけ遅延処理
しておいた図5(C)の再生信号と時間的な位相が完全
に一致した図5(B)に示すような再生信号を生成す
る。
【0029】図5(B)に示すような再生信号を生成し
たら、次に適当な切り替え手段により切替点Exにて切
り替えて、図5(B)と図5(C)に斜線で示された有
効データ部分DEを選択して取得することにより、図5
(D)に示すようなデータの欠落のない所定の分割単位
の信号データのブロックA1、A2、A3…の連続した
並びよりなる信号を得ることができる。上述したと同様
な処理を他方のB側の再生装置においても行ない、これ
により図5(E)に示すように、遅延なし信号と遅延あ
り信号との間だけでなく、A側とB側との間の位相ずれ
も調整された信号を得ることができる。
【0030】そして、図5(D)及び図5(E)に示す
ように正しく位相を合わせた信号データを正しく並べ替
えることにより(図8参照)、マスターテープの再生信
号データと同一のものを生成することができる。この場
合、データの並べ替えや2倍速用記録信号生成に関して
は、メモリ装置を用いて書き込みのスピードの2倍のス
ピードで読み出すレート変換を行なって信号を時間的に
1/2に圧縮するようにした点は、従来の技術の項にて
記述した通りである。そして、これにより2倍速記録用
信号生成過程を終了する。
【0031】このように位相合わせ用符号データを用い
て複数の再生信号間の位相を完全に合わせることによ
り、分割マスターテープから途切れのない元のデジタル
信号を安定して生成することができ、ダビング品質を大
幅に向上させることが可能となる。尚、本実施例におい
ては、1系統の信号データしか記録できない記録装置を
2台使用した場合について説明したが、これに限定され
ず、同時に2系統或いはそれ以上の信号データを記録で
きるようにした記録装置にも適用することができる。こ
の場合には、図2(C)と図2(D)における信号の位
相ずれを考慮する必要がなくなるが、2分割した場合の
一方(A側)と他方(B側)との間での位相ずれがなく
なるわけではないため、上述したと同様な処理は必要で
ある。
【0032】また、上記実施例においては、N=2の場
合について説明したが、N=3、4、5或いはそれ以上
の場合でも同様に適用し得るのは勿論である。更に、1
つのデータブロックの長さは通常は1つの編集区間の長
さと同じであるが、更に前記編集区間を細く区切ったも
のをデータブロックとしてもよい。
【0033】また更に、位相合わせ用符号データとして
は、0〜255までカウントアップされるような連続す
る整数の集合体を用いたが、これに限定されるものでは
なく、システムにおいて影響のない、しかも信号データ
と混合しないようなパターンの符号データ、例えば連続
するメモリアドレスの値等を用いることができる。図6
にレート変換処理にメモリ8を用いた場合のブロック図
を示す。これによれば、図4に示す符号データ発生部6
を書き込みアドレス発生部9に書き替えることができ、
これより出力される書き込みアドレスデータS2を比較
用の符号データとして用いる。このアドレスデータは各
再生信号に対して共通に使用できることから回路の簡単
化に寄与することができる。すなわち、位相合わせ用符
号データのパターンを連続するメモリアドレスの数値の
集合体と同一にすることによって、位相合わせのための
処理を行なうために、再生信号を一旦メモリ8にストア
させるような場合は、ストアするためのアドレス発生回
路を別個に設ける必要がなくなり、上記数値を参照する
ことによりデータを容易にメモリへストアすることが可
能となる。符号10は読み出しアドレスデータS3を出
力する読み出しアドレス発生部である。
【0034】また、位相合わせ用符号データのデータ長
としては、装置側の都合によるデータ欠落量を考慮の
上、位相合わせに必要最低限のデータが欠落しないよう
にすると共に長過ぎてメモリ容量が過大となって処理ス
ピードに影響を与えてしまうことがないような長さに設
定する。更に、本実施例にあっては位相合わせ用符号デ
ータを各データブロックの先頭部に設けたが、これに限
定されず、データブロック中の任意の箇所に設けるよう
にしてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高速ダビ
ング方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮す
ることができる。分割マスターテープ作成時に信号デー
タの各ブロックに位相合わせ用符号データを設け、これ
を用いて各分割マスターテープの再生信号の位相を合致
させるようにしたので、構造を複雑化させることなくN
系統の分割マスターテープから途切れのない元のマスタ
ーテープの信号と同一の時系列配置の信号を安定して生
成することができる。従って、ダビングの品質を大幅に
向上させることができ、その信頼性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】所定の分割単位で分割して形成された1ブロッ
クの信号の先頭に位相合わせ用符号データが設けられた
状態を示す状態図である。
【図2】分割マスターテープ作成過程を説明するための
説明図である。
【図3】位相ずれが生ずる状態を説明するための説明図
である。
【図4】位相合わせを行なう位相合わせ処理手段の概略
を示すブロック図である。
【図5】位相ずれを調整した信号から有効データ部分を
取得する過程を説明するための説明図である。
【図6】位相合わせを行なう位相合わせ処理手段の他の
例の概略を示すブロック図である。
【図7】2つの分割マスターテープを作成する基本原理
を説明するための基本原理図である。
【図8】図7に示す分割マスターテープから2倍速ダビ
ング用記録信号を作成する過程を示す概略図である。
【符号の説明】
1…信号データ(1ブロック)、3…位相合わせ処理手
段、4…データ比較部、5…データ遅延部、6…符号デ
ータ発生部、7…制御部、AS1,AS2…A側の再生
信号、DE…有効データ部分、DP…位相合わせ用符号
データ、E…編集点、Ex…切替点、S1…符号デー
タ、d…分割単位。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスターテープを再生して得られる連続
    的なデジタル信号を所定の分割単位毎に分割して、N
    (Nは2以上の整数)台用意した記録装置に順番に割当
    てて間欠記録させて行き、この操作を前記マスターテー
    プ再生全体を通して繰り返すことによりN本の分割マス
    ターテープを作成するような分割マスターテープ作成過
    程と、ダビング時には、前記N本の分割マスターテープ
    をN台の再生装置にて同時に、しかも同期的に再生する
    ことで得られるN系統の再生信号から元のマスターテー
    プの再生信号と同一になるように配列すると共に、1/
    Nに時間圧縮することでN倍速記録用信号を生成し、こ
    のN倍速記録用信号を標準速度のN倍のスピードで記録
    動作させたスレーブ記録装置にて記録媒体上に記録させ
    るN倍速記録用信号生成過程からなる高速ダビングの方
    法において、前記分割マスターテープ作成過程におい
    て、前記記録装置にて記録させる前段階に、前記所定の
    分割単位で分割した信号データに対してその信号データ
    の一部の所定の長さ部分を位相合わせ用符号データに置
    き換える置換過程を設けると共に、前記N倍速記録用信
    号生成過程においては、N系統の前記再生信号のそれぞ
    れに対して前記位相合わせ用符号データに基づいて、有
    効データ部分を選択して取得するために、前記N系統の
    再生信号同士の位相を合致させる位相合致過程を設ける
    ように構成したことを特徴とする高速ダビング方法。
JP5265662A 1993-09-29 1993-09-29 高速ダビング方法 Expired - Fee Related JP3008749B2 (ja)

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